634
日本 造 船 学会誌 第5重0
号 (昭和46
年 亘2
月)下には Woodon Bl k な どの
Skid
が敷かれる のが普 通であり, 集 中荷 重に対 する心 配はない。 こ の ことは コン テ ナ車の parking Leg につ い ても同様で あ る。 (
NationaI
Cargo Bureau lnc
・
) 最 近 鋼 道 路 橋に お い て も過 塔 載 車 対 策 を含めて種々の 閙 題 が 検 討 され て お り, 最 小 板 厚を 12m 皿 程度に規制 する動き もあると き く。 この 方 面の研 究 結果 も積 極的に 参 照 する必 要が あ る と思わ れ る。 以 上車 両 甲板に対 する問題 点だ け を述べた が,
板厚 だ けで な く, 防 撓 材,
桁材は て は車軸間隔如 何に よっ て は 想 定 荷 重 その ものが今後の検討に ま たな ければ な ら ない の が現 状で あ る。 こ の点につ い ては初め に 述べ た 通 り‘
‘
従 来の経 験が役に立 た ぬ”
と繰 返して本 章の結びとす る。 参 考 文 献33)AFurther Study of Ship Losses
.
C.
V.
Manley,
TINA 1959.
34)Die Wahrscheiulichlceit
des
Uberstehens von Verle・
tzungen
,
K
Wende1,
Schiffstechnik,
Apr.
1960.
35)
‘
‘
Kronprins Harald”
Schiff und Hafen 1961,
H.
10.
36) 区画研究会 資料 1960
.
37)Design of a Deck sub 動ct Large Wheel Loads
,
KristianHaslum
,
EuropeanShipbuilding
,
No .
1,1970,
38)神 戸 大 橋第 4突 堤 側取 付 道 路の設 計 施工
,
中村,
藤 谷,
島田
,
戸倉,
橋梁と基礎,
voL 5,
No.
6,1971.
39)
“
Freccia Blu”
and“
Freccia Rossa”
Ro〆ro Vehicleferries from Italian yard
.
,
Shipping Wor 】d andShipbuilder, Sept
.
1970.
デ
ィー
ゼ
ル
船
主
機
に
お け
る ト
ルク リ
ッチ に
つい
て
永
井
将
* 1 緒 言 近 年, 船 舶の経年 変化な どに よる 主 機 関の トル ク リッ チの問 題が注 目さ れ てきた。 すな わち, 運航中の船舶で は,
喫水お よび ト リム の変 化,
風お よび波浪の影 響,
海 流および潮流の 影 響,
船 体お よ びプ ロ ペ ラ の汚れ, 変 形 および腐 食な どに よ・
っ て船体 抵 抗, 推進性能が 変化 する た め, その主 機関は満 載で平 水中 (船 体 が 清 浄で風 や 波 浪の ない 状態)を航 行 すると して設 定さ れ た運 転 負 荷特 性 (機関トル クと回 転 数の組合せ ) と は異なる負 荷 特 性 で 運 転 さ れる。一
般には,
船 体 抵 抗の増 加, 推 進 性能の 悪化によっ て, 同じ機 関 トル クで は機 関 回転 数し たが っ て船 速 が 低 下 する た め,
トル クを 増 大して船 速を保ち た いが, その 場合,
機 関の機 械 的, 熱的負荷が 増 大し, 機 関 耐 久 性を 低 下 させ る結 果とな る。 そ こ で実際には,
船 速し た がっ て機 関 回 転 数 をい くぶん低下させ て機 関 トル ク の過大 を 押 え, 同じ出力 か や や高い出 力の トル ク リッ チ域で運 転する。
こ の ような トル ク リッチ によ る機関の耐 久 性 低 下 を 軽 減 する ため に は, まず,
機関の運 転 負 荷 すな わ ち機 関ト ル ク (正味 平均有効圧 )と回 転 数に対す る機関 サイ クル 特 性, 性 能, 燃焼室 壁熱負 荷 など を は握し, その関連性 を改 良す るか,
ま たは, プロ ペ ラ特性 負荷を その計 画 時 * 日立造船(株)技術 研 究 所 に トル ク リッチ を考 慮し て設定 する必要が ある。一
般に は, 前 者は 困 難で あるの で後 者 を採 用し てい る が, それ は航 海 速 力の計 画におけるシー
マー
ジン と同様の性 質の もの で, 実 際 運 航 状 態にお け る回 転 数 低 下 量だ け機 関の 常 用 定格回 転 数よ り高い回 転 数となる ようにプロ ペ ラを 設 計 する もの で あ る。
し か し,
回 転数の高い プロ ペ ラ は 効 率が 低 下 す るので,
そ れは必 要最小 限にする 必 要 があ る。 筆 者ら は,
こ の問題に対し て,
大 形ニ サ イ ク ルデ ィー
ゼル機 関に て,
標 準プロ ペ ラ特 性 負 荷を含む 20 数 種の 機関回転数と正味平 均有効圧の組合せ で運 転し, そのサ イ クル特性,
性 能の運 転負荷に対 する特 性 を 解 析 する と ともに, 燃焼 室 壁 部 材の温度を その サ イ クル 特 性 憤に よ っ て解 析し てその運 転 負 荷特性を求め,
トリ ク リッ チ に お け る性 能および機 械 的, 熱的負荷の変化を は握し たの で1)2),
こ こ にその 概要 を 述べ,
トル ク リッ チ に よ る機 関 耐 久性 低 下の軽 減 策お よび最 適プロペ ラ特 性負荷 設 定 法に対 する参考に供し たい。な お, デ ィ
ー
ゼル船 主 機の運 航 中の運 転 負 荷の実態に つ いては船 速, 回転数の シー
マー
ジ ン決定の指針をうる 目的で,
目本舶 用 機 関 学 会 軸 系 研 究委員 会にて 調査さ れ, 鷲 見氏 らに よっ て報 告さ れてい る 3 )i)。
調査は,
船 種,
航 路, 機 種の異な る7 隻の ディー
ぞル 船を対 象と し て, ロ グブ ッ クのデー
一
夕 を利用 して行 なっ ており,機 関 出 20論 説 635 力と して は過 給 機 回 転数に よる推 定 出力 を用い
,
平 水 状 態での プロ ペ ラ特 性 負 荷 線は海 上 公 試のデー
タ を も とに し,
喫 水の差 を 水椿試 験成 繽に よっ
て補正 して 用いてい る.
そ し て, シー
マー
ジ ン と して, 回 転 低 下 率 (実際 運 航 中の 出 力で平 水 航海する場合の回 転 数か らの実 際 回 転 数の低下率)および出 力 増加 率 (実際 運 航 中の船 速で 平 水 航海す る 場合の機 関 出力か らの実 際 繊 力の増 加 率 ) を 取 上げて解 析して い る が,
その結 果, ドッ ク イン ター
バ ル約 1年 間に出 力 増 加 率は20〜60
%, 回転 低下率は 2〜4
% であ り,
変 化の大きさは航 路に よっ て異 なるが, 船種口
機 種に よ る差は明 瞭でない こ と, ま た, 出 力 増加 率は 入渠に よっ て大 部分が回 復し,
経 年 変化は就 航後3 年以上経 過 し ない と明瞭で はなく,
7〜8
年後で も 20% 程 度であるが,
回転低下 率は大 部 分の船で 明瞭な経年 変 化 を示 し,
1年につ い て 0・
5〜
2%の低下 が 累積さ れ る こ とを 明 らか に している。 なお,
12, 022 DWT の 日本・
二;一
ヨー
ク間貨物船の運 転 負 荷と回 転 数 低 下 率の一
例 を図 1〜3
に示 す。 これをみ る と,
就 航 後4年 目には 平 均 的に約 5%の 回転低 下率を 示 す が, これは出カー
定の 場合には約 5%の トル ク リッ チ があること を意 味 する。 二DOOD・
1次航+
2次坑 03 次航 x4 次航 更げ 踏 嵩 塾 「帽,
3
・
櫓○
o gpoo議
に
盂十
や講
.
・
口・
・
●
7000か
噛
9〔1 1 「岡 11D 図 1 貨物船の就航後 1年 間の往航運 転 負 荷の一
例 2 機 関性 能の運転 負荷 特 性 ト ル ク リッ チに おける機 関 性 能の 変 化 をは握 する た め に は, 機 関 性 能の運転 負荷すな わ ち概 関回 転数 ne と正 味 平 均 有 効圧Pe
に対 する特性を 明 らか にす る必 要が あ る。 図4は変 動圧過 給ユ ニ フ ロー
式 大形ニ サイ クル デ ィー
ぜ ル機 関の代 表的 性 能, 特 性 値の運 転 負 荷 特 性の一
例 lf風 1●
置3次航金
14次航 o [5次航‘
〜 × 16次航バ
謹.
賀
言.
膊
キ
畠
」.
_
二 竃■■り
卩
疊
)●
邑工
o
oκ
7000F
… 「pm nD l20ワ
5 4 3§
E ξ ↑ 卜 図 21 貨物船の就航後4年 目の復航運転 負荷の一
例 8 7 翼 往航。
復航 1 1 1 54 次属}
1 1十
心
z 3 2 1゜
4 か 卜 欝 5年 年 7年 認年 錦 童 10 4 7 1 lo 14 10 図 3 貨物船の回転低下率の経 年 変化の一
例 su年 で ある。一
般に,Pe
が増大する と サイクル の 圧カ レ ベ ルが 上 昇 し て摩擦損失が増 すが,
こ の増 大は出 力の増 大に比べ て 小さい た め,
図にみ る よ うに機 械 効 率 Vm はPe
の増 大 と と もに向上する。 また,
ne が上 昇 す る とピス トン速 度 が 高 くなっ て摩擦損失が増し, rPmを低 下 させ る。一
方, サイ クル の熱 効率は, こ の機 関が燃料噴射始め を一
定に し噴射終り で噴油量を制 御 する噴 射 方 式 を 採 用して い る た め,
Pe
の増大,
ne の上昇と と もに低 下 するが, 低 ne.
域で は ne 上昇に よ る出力増加 が大きい た め ne の上昇 とともに向上する。 し た がっ て, 機 械 効 率と サ イ クルの 熱 効 率の積によっ て定 まる 正味燃料 消 費率b
‘ の等高 線 は図5に 示 す ように 標 準プロ ペ ラ特性 負荷線 (図の破 線 ) を 中 心に貝 が ら模様を 呈 す る。 す な わ ち,
機 関 定格 のPe
, ne に よ る標 準プロ ペ ラ特 性 負 荷に て最 低 燃料消 費率を与え, 90% 出 力に お いて 5% トル ク リッチ になる一
21636 日 本 造 船 学 会誌 第 510 号 (昭 和 46年 12月 ) 3 10 6 2 β し
、
趣 廻 蝦 螺3
」、
轟 団 取 牽6
O O.
露 浴 蝉 掣 拘 淳 7・
ワへ・
蕘烈 猛 御撮.
4
yb
g
:彡
・
/彡 彳
ち丿
子 、。蘂
一
z 二諺
_
づ 乃・
δ し戦
軸
憩 咽 ロ 40 3D免
彡彡
薮 擁 2・
繋
G
−.
一 野8L/
A.
グ系
グ
1’
180 窃に
xX 興170.
hO」
オ濫
玉60
萋
50 ユ 綾 誉 H ノ_
島 ノ
〆/
”
;?; :
縲
一
!l 。.
繦
黜
丶。
“選
_笋
夢
23456789
正味平均 有効 圧 p,(kg
!cm2) 図 4 機 関 性能の運転負荷特性 §、
。
。
6 側 刃 麟 5 1 £ ヘ ー ト ト 入 論 窶 漿 2012
ρ5
丶
叫 5 風 団 最 檸 罫 叶 断 図 84 − ー
「
ー
1 「 1 − 111 」 1.
1 4 2OO
4 δ、
。
、
ド E・
・
5
羣
蘯
習
くも
轡 嘔 駅 側譲
邯
δ し.
、
鯨
唄 堰 5tS LK〔
邸 至.
曇
団.
籔 暉2
卜
II
.
8
!
11
.
4
]
誕〆
〆
コ
t leoOG−.
1
36000
懸
茴も
2000 1 紙 40E ] 醤20
明撫
0
穐
5。01000150020DO
2500
正 味 出 力 Ne (B.
PS
!cyl) 図6
出力に よって一
義 的に定ま るサイク ル特性債{
囀
5
丶
鼬
ぎ、
“
因 霞 檸 罫 叶 誉 出 2D OQO180GO16 am614000k !2000}
10DOOミ 8DDO5000 機 関 回 葦云 数 ne {rpm} 図 5 燃 料消費率お よび排気温 度の運転 負荷特性iの一
例 と約19
/ps/h
悪 くなることを 示 す。 し たがっ て, こ の 場 合 回 転 低 下に対するシー
マー
ジ ンを 取る ことは有 利で あ る。 つ ぎに,
空 気 冷 却 器 を 通 過 する冷却 水量一
定の条件に お い て は, 掃 気 温 度 ts は図4に示す ようにPe
お よ び ne の上 昇と ともに 上昇し, 排 気 温 度 t、x も 同 じ傾向を 示す。 これ をP
、−
ne 図に等温 線と して 示すと 図5 に み る よ うに,
出 力 Ne一
定曲 線とほぼ 平行と な る。
す なわ ち, 温 度 ts) らエ はPe
,
ne に無 関係に出 力 Ne に対し て一
義的に定ま る こと を示 す。 し たがっ て,
図6
に示 す よ うに排気 ター
ビンの入力 を 代 表 するター
ビ ン 入口温 度 ttも同じ傾 向を示 し, ター
ビン出 力 を 評 価 す る ター
ビン 回 転 数 nt, 吸 込 空 気量 (2
.
1,
し た がっ て掃気 圧力Ps
も 同 様に出 力IN
, の み の関 数とな り,
同一
出力に お け る ト ル ク リッチ に対 して変 化しない こ とを意 味する。 ま た, この特 性 を 利 用 すると, 機 関お よび過 給 機に汚れ な どに よ る特性 変化が ない 場合は, これ らの値に よ っ て機 関 出 力 を推 定 するこ と も できる。3
機 械 的 負 荷の 運転 負 荷特性
機 関 部 材の機械的負 荷を支 配す るの は サ イク ル の圧力 レ ベ ル で あ り, そ れ を代 表す るのは燃 焼 最 高 圧 力P
. で あ る。 図7に圧 力 サイクル の特 性 値とその因子の運 転 負 荷に対する特性の一
例を 示す。 供 試 機 関は 3シ リン ダが 1排気管に結合さ れた変動圧過 給 方式 を採 用し て い るた め, 排気弁開弁 の直 前に他の シ リン ダの排 気 吹 出しに よ る 圧 力波が 到来し て生じ る排気 衝 撃 過 給 現 象 (排 気干渉) が現わ れ, 圧縮 始め (排 気 弁 閉 弁 時 )の シ リン ダ内圧力Pl
は掃 気圧力Ps
より高 くな る。 その上 昇 割 合 を 表 わ す 因子 とし て圧縮始め 圧力係数 cr、(=
=
P
ユ/Ps
)を定 義する。一
般 に,Pe
が高い ほ ど排 気 吹 出し圧力が高く , し たがっ て排気干渉効果が大き く な り,
ま た,ne が高 くなる ほど 排気 圧 力の レ ベ ル は高く なるが, 掃 気 孔 閉 孔か ら排気 弁 閉弁 までの 時 間が 短 く なっ て十分な時 間 面 積が と れ ない た め に排 気千渉効 果を十 分に利用 すること がで きず, し た が っ て, α s はPe
の増 大と ともに大 き く なり, ne の上 昇 と と も に小さ く な る傾 向にあ る。 し た がっ て,
A
はPe
の増 大と ともに大 きく 上昇し, ne の上 昇に対し て は わず かに上 昇 する。 つ ぎに, 圧縮ポ リ トロー
プ指数 Mc は, 拓 お よび ne の 上昇と ともに,
熱 損 失の割 合が小 さく な る と ともに, ガス漏れの 割 合も減 少 する ため大き く な一 22
論 説
637
ユ3
ε 義 べ 因 e £窶
出H
愈
嘸 裳エ モ
.
唱 軽 購 鞭 団 鷺 靼 鰓 出 〃0 too ”跏
刀
ω
隶
〉
選
魂 潔 因 霞 緯 袋 昨 巻 因 切 3050正味平均 有 効圧Pt (
kglcm
’ ) 図 7 圧力とその因子の運転負荷 轉性のdi
(
25 軈 “ 飛 国 恆 噌.
、
臓 頓 団 銀 因 師 摯 ト ー 呈藁
禦 因 給 謁34
‘0 70 80 9口 ttv 〃0 機 関 回転 敬 影ヒ n動fndW
(% 〕 図 8 燃焼最寅圧力の運 転負轡 轍 生 る。 し た がっ て, 圧 縮圧力Pc
のPe,
n、 の上昇に対 す る上 昇度はPt
のそれよ り大 きく な る。
ま た, 前述の よ うに, こ の供試 機 関は燃料噴 射始め一
定の噴射方 式 を採 用 して い る た め, 爆 発度P
(n・
P
“!Pc
)は ρt の 増大とと もにわ ずかに低 下し, nt の上 昇と ともに低下する。 し た がっ て,P
。i ρ によっ て定 まる燃焼最高圧力P
” はp
‘ の増大と ともに 高くな り, nd の上昇に 対 し て は低下す る。図
8
は, 定 格 機 関 回転 数#tMts
よび定 格正味 平 均有 効 圧PtM
の異な るA
,B
2
種の機関 (図7
はB
機関に対 す るもの)の燃 焼 最 高圧 力の等 高線を機 関 回 転数比 nelntM お よ び 正味 平 均有 効圧比Pe
/PeM
に対 して求 め た もので あ る。 これ を み る とh
ル ク リッチ に対 する傾 向は ほぼ 同 じで,90
% 出 力にお け る 5% トル ク リッチ に よる圧 力上.
昇は約 2at である。 したがっ て, こ の機 械 的 負 荷から 考え る と, 回 転 低 下1
と対 するシー
マー
ジンはで きるだけ 大 きいほ うがよい。 4燃 燒
室
壁 熱 負荷
の 運転負
葎 特 性近年の急 速な船舶の巨 大 化
,
高 速 化に伴い , 舶 用デ ィー
ゼル主 機 関もその大 形 化, 高 過給化 が な されて きて い るが, こ ような情勢のなかでもっ と も問題にな、
っ て い る の は,
燃焼 室を構成する部 材の破 損,
焼 損で ある。 そ して,
これらの問 題 を支 配 する因子 は部材の熱負 荷 (壁 温 )で あ る。 す な わ ち, 壁 温 が高くなる こ と に よっ て, 材料強 度が低 下 す る と ともに,
燃焼ガス側表 面が 焼 損 し,
ま た,
熱応 力がきわめ て高 くなっ て塑性 域ま で達 し 前述の機械的負荷に よる高 サイクル疲 労と重 畳し た低サ イ クル塑牲疲 労を生ぜ しめる。
したがっ て, トル ク リッ チにおい てはg と くに燃 焼 室壁熱 負荷に注意しな け れ ば ならない 。 こ こ で は, 前述の A , B 両 機関を例に とり, 燃 焼室 壁部材の代 表的な位 置の温 度の運 転 負荷に対する 特 性につ い て述べ る 。 匿{・
1代 表 的 壁 温の 運 転 負荷特性
排 気 弁, 排 気弁 座, シ リン ダ カバ
ー
, ピス トンク ラ ウンお よびシ リン ダ ラ イ ナのおのおの最 高 湿 度部につ い て,
運転 負荷に対す る等 温 線 を図 9〜 IS に示 す 。 まず, 排 気 弁 燃 焼 室面中 央部にっ い て は,B
機 関の等 温 線は # t の上昇と と もに凸形に低下 し, その こう配が 等 出 力 線の 凹 形 低 下こう 配よ り小 さい た め それ と相接 し,一
定 出 力にお け る最低 温度線は全 負荷域におい て楳 準プロ ペ ラ特性 負荷線より回転数比 ntlntM で10
〜 童5
% 高回 転側に存在するの に対し, A 槻 関では, 等 温 線が nt の 上昇と ともに 上昇 する た め, 最低温度線は nUn ‘M”
10S
% よ りか な り高 回 転 城に移る 。 した がっ て, 標 準一 23 一
638 日本 造 船学 会誌 第 510号 (昭 和筍 年 12月) 〃0 10σ
(
?o睦
ぎ
。。着
釜
・・ 禽±
晶
.
‘° sw ・ 、。50 60 ]0 80 90
,
rαフ 〃0 擾関 回転数Lヒ ηe/rteXM (%) 図 9 排気弁燃 焼室面 中央部温度の運転負荷特性(
器 )薯
奴 財 根 拡 袋 咋 巻 田 図 11 9 機 関回転 数 比 n・
fbe.
v (%} カパー
燃焼室面 内周 部 温 度の運 転負 荷 特 性 ” °民
A丶
齢
鍛
、,’
、e。 .\
\ 蟹 艮う 丶丶
、N 穣 \ 楓 70
、
固 60 50 40 3%
/
マ
町急
、 砺』
て 丶\・
\
野
’
\
、
丶 \ 3d.
.
、
、
丶
姦 ,、
丶
\\
、
冫、
、
、
セ
’
、
NF (\
fi 、
丶、
N 6e 70 δo re /α冫 機 関回転数 比 ne/t?eH (%) 図 10 排 気 弁座 当 り部 温 度の運 転 負 荷 特 性 〃o
〔
丶
。 e 翼 曝.
根 周 50 60 70 80 W /ω 〃ひ 楼 関 回転数比 ηe/neM (% ) 図 12 ピス トソ燃焼室面 最 高 温 度 部 温度の運転負荷特 性一
24一
論 説 639 〃0 !00 筆 go 戛
尋
建 80N望
le;’
70蕉
扉
ff
6・●
50 40 \ 3窓
厂訪
漏
一
応
。 機関 回転数Lヒ ne/neM (% ) 図 13 ラ イ ナ燃 焼 室 面最高 温度部 温度の運転 負荷特 性 プロ ペ ラ特性 負荷 線か ら等 出 力 比の もとで 5% トル ク リ ッチにな る と,
75〜
90% 出 力で は,
B機 関で は約 5°C の温度上 昇に と ど まるの に対 し A 機 関で は 9・
〜
IPC の 温 度上昇を 示す。 つ ぎに,
排 気弁座 当り部に つ い て は,
両 機 関 と も排気 弁中央部と同じ傾 向を 示し, 75〜
90% 出 力に おける 5% トル ク リッ チに対 してA機 関が約 7°C,B機 関が約 20C の温 度L
昇 を 示 す。 ま た,
シ リン ダカ バー
燃 焼 蜜 面 内周 部に つ いて は,
B 機 関の等 温 線が ne の ヒ昇と と もに急 激に低下 する た め,
最 低 温 度を与える回 転 数は標 準プロ ペ ラ特 性 負 荷 線に近づ き,
5% トル ク リッ チ に対 する温 度.
ヒ昇は約 1°C になるが,A
機 関の等温線は高Pe
域で は n,
に対し て ほぼ一
定と な り,
5% トル ク リッ チに対 する温 度上昇は 10〜
12°C で ある。 そ して,
ピス トン頂 面 最 高 温度 部につ い て は, カパー
と同じ傾 向を示し, 5% トル ク リッ チに 対 す る温 度上昇・
は,
A 機関が 8〜
ll°C,
B機 関が約 2°C を示 す。 そし て B機 関に お け る最 低 温 度を与え る 回転数は全 負 荷 域で 100% 付近にある。一
方, A機 関の シ リン ダ ライナ 燃 焼 窒 面 最 高 温 度 部につ いて は,
他の部材と異な る傾 向を示 し,
その等 温 線は ne の 上昇と と もに低 下 す る。
そのた め,
5% トル ク リッ チ に よ る温 度上昇は他の部材よ り小 さ く約 5DG で あ る。 以L
の よ うに,
運 転 負 荷に対 する燃 焼 室 壁 温 度の特 性 は,
機 関に よっ て異な り,
B機 関では,
その標 準プロ ペ ラ特 性負荷 付近が最 低温度 部で あ っ て,
75〜 90%出 力に おいて等出力に て 5% トル ク リッ チと なっ て も,
その温 度 上 昇は 5°
C 以 下で あ るか ら,
最 適 プロ ペ ラ特 性 負 荷 線は せいぜい 船舶の 経 年 変化に よる 回 転 低 下の 分だ け 高 回 転に 設 定 す れば よい が, A 機 関におい ては,
その 最 低 温 度 相 当園転 数は きわ め て高 く, 5% トル ク リッ チ に対する温度上昇は大 き く最 大 15DC で, 最 適プ ロペ ラ 特 性 負 荷 線は で きるだ け 高 回 転にするほ うが よい。一
一
方,
こ の現象を 別の観 点か ら み る と,
平 均有効 圧一
定で 回転 数を 上昇させ た場 合,B機 関で は壁 温は 上 昇 するが,A
機 関で は ラ イ ナ以 外は温 度 低 下 また は温 度 変 化 なしで あ り, か つ , 図8に みる よ うに燃 焼 最高圧 力 も低 下 する か ら,
A 機 関では 回 転数上昇に よ る出力向上 が機械的,
熱 的 負 荷を も軽 減 する (た だ し, 燃料消 費 率は悪く な る だ ろ う), 両 機 関の この よ う な特 徴は,
図14
にみ る よ うに,
両者の空 燃 比に よっ て定 ま り,
そ して,
その空 燃 比 は主と して機 関と過 給 機との マ ッ チングに よっ て支 配 さ れ る掃気 圧 力 と,
排気 衝撃 過 給に よっ て 支 配され る 圧 縮 始 め 圧 力 係数の 特 性の 相違に よっ て定 ま る。
:
l
!
\
羣
屡
惣
1
や 絮 唄 7ρ11
1
肖 6v 50隔
\し
廴
き
鬘 匁
、
、
\
・蓴”
一
\
『『一
ミー
熱 \一一一一
へ’
一一 一
\
_\ \
一一
30\
一一.
、z一
一
一一呻
34 硲!\
\
撃
\ く ご Σ、
\
ゐ / 384_
\ z4\、、
一… ,
一
義 弋一
遡〜 一
\丶
x
、
描
て
\、
丶・
丶
’
_
蕁 \讐
40 sw一
ニー
≧Σ一
」 5ク 48 \、
マ
ー 一幣
茨ミ
ご
ミ
\ 60 /0 80 90 〆0ρ 機 関回 転数 比 η号/ηeH 「%ノ 図 14 空燃比の運転負 荷特 性 1\丶、..
_
一
」 ノノ0 4・
2 熱 負 荷 影 響 因 子に ょ る検 討 燃 焼 室 壁 部 材の 熱 負 荷に影 響 する因子は,
サ イ クル の 温度に影 響 する 圧 25一
砌 日本 遣 船 学会誌 第
510
号 (昭 和妬 年 12月) 縮始め の温度,
燃 焼温度に影 響 す る空 燃 比Cs1B
(σt は1
サイ クル 当りシ リン ダ内ガス量,Btt
1
サ イ クル 当 り 噴 油澱), 掃 気によ る冷却作用 を支配す る給気 比 tsお よ び 掃 気 温嵐 残 留ガスに よ る加 熱あるい は非冷却 効 果 (残 留ガス効 果 )に影 響 する掃戴渦流を支配 し,
かつ 壁面へ の熱伝 達に影 響するガス 流速を支配する掃 気 流入 速度 係数t
、ns/neM お よび機関 回転数比 N !A、M (機 関 回 転数は ピス トン の冷 却 性にも 影 響 する), 排 気弁背面に おけ る 放 熟 を 支 配 す る排気 湿度t、s}そし て,空 燃 比,給気 比, 排 気温度などに影● する基本サ イ クル 特性傾め掃 気 圧力係数P
,/Pe
お よ び総 空 燃 比 Cl1B (Gt
は 1サ イ クル 当り吸 込空気働 など である。 これ ら因 子 と壁 温 との関 係の一
例を図15
〜17
に示す o まず, 空 燃 比 Cl/B はA 機 関の排気 弁, 弁 座の温 度 を よく一
義的に 定め, ピス トン温度も 比 較 的 よ く 定める が, カバー
, ラ イナお よ びB機 関の 各部材の温度は ne の 変化に対 して他の因子の影 響をうけ る た めかな りの差 を 示 す。一
方,掃気 流入速度 係数lsnt
/ntM は壁湿に対す る影 響 度 が 小 さい か らばらつ き は 大 きいが,
Cl
/B
に対 し てぱ らつ きの大 きい B 機関およびA
機関の カバー
, ライ ナ に対し て 比較的よく定め る。 つ ぎに, 総空燃比GIIB
はGl
!B
とts
の壁温に対する影 響 度を包含す る た め,
Ci
/B の み で 比較的よ く定め たA
機 関の排気 弁, 弁座お よびピス トン以外の壁温を比較的よく一
義的に定め る。 すな わ ち,
燃 焼 室壁部 材の温 度は空 燃比の影 響を もっ と も よく受け, そ れ に 圧縮始め の湿度, 掃気流入速度係 数, 給 気 比, 回転数比 な どを考慮してその影響を付加 す れ ば, その運 転 負荷特性は十 分推定しうる。 そ して, 壁 温は空燃 比単独か ま た は そ の他の要禁を も包舎する総空 燃比に よっ てほぼ一
義的に定ま る。 なお, 従来, 熱負荷 推定指数と し て よく用い られ てい た掃 気 圧 力係 数Ps
/ρ6お よび排気温度 t,s は壁温を一
義 的に定めず, 熱負荷推 定指数と し て は 不適 当である。 ◎ 匂ξ
側 蝋 篭 蟹 鰻 霞 嘱 幌 個 繋 験 至 益 Ot 」 プ P と 譲 側 閥 量 耀 号 隠 個 製 襲 章攀
L_
一 L__
_
_
」_一
」噌
一一一
一
」−−一
冒
」 4e 50 60 va 89 020 0御 02B a3〜 a36 切 駕口 釦 総 皇 蟻 比c姙ジ 挿 畿圧 力採孜 晩 シリ冫ダ 出ロ樽 畳渥鹿tet〔℃, 」騨
_
呷
F一
亠_
_
■
_
■
亠■
_
■
_
_
」 こr__
_
_
L−r−_
L_
_輯
HH
−
j 30 40 」σ 60 a6 0S ‘0 {2 空k 比 (吻 櫛 遣鹿勲 ム 恥〃!耐 図 15 熱負 荷影 響因 子 とピ ス トン燃 焼 室 面 最 高瀘 度 部 湿 度 範2嬢 比 Gヴb 禪魔 圧 力郁 紋 A/島 ラリンダ 出ロ博気 濁 曼 為眞
(℃)・
一_
_
_
_
」 L_
鞠r噌
一鞠
必 の SU ω 0‘ a8 ’O t.
2 空 燃 比G’fe 煽贓 ’・
助 餠 図 16 熱 負 荷 影 響 因子 と 排 気 弁 燃 焼 蜜 面 中 央 郎 温 度一 26 一
論 説