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IRUCAA@TDC : №15:メルケル細胞は機械刺激を受容し神経伝達をする

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№15:メルケル細胞は機械刺激を受容し神経伝達をす

Author(s)

東川, 明日香; 小島, 佑貴; 木村, 麻記; 佐藤, 正樹;

小倉, 一宏; 望月, 浩幸; 澁川, 義幸; 田﨑, 雅和

Journal

歯科学報, 114(5): 509-509

URL

http://hdl.handle.net/10130/3497

Right

(2)

目的:近年,遅順応性圧覚受容器であるメルケル細 胞の機械刺激受容メカニズムが明 ら か に さ れ た (Soya et al,2014)。しかし,それに引き続くメル ケル細胞―神経終末複合体としての神経伝達機構は 未だ明らかにされていない。そこで,メルケル細胞 と三叉神経節ニューロンの共培養モデルを作製し, メルケル細胞への直接機械刺激に対する両細胞の応 答を細胞内遊離 Ca2+ 濃度([Ca2+ ]i)を指標に検討 した。 方法:生後5日齢ウィスターラットから三叉神経節 を摘出し三叉神経節細胞を単離した。単離三叉神経 節細胞は,L−15培地にて2日間初代培養 を 行 っ た。メルケル細胞は,本細胞の蛍光マーカーである キナクリンを24時間前に投与したゴールデンハムス ター(3−5週齢)の頬粘膜小体から急性単離し た。急性単離メルケル細胞を,三叉神経節細胞を培 養しているディッシュに播種し,120分間静置した (5%CO2,95%air,37℃)。メルケル細胞はキナ クリン蛍光陽性細胞として同定した。キナクリン蛍 光陽性メルケル細胞に対し,微小ガラス管を用いて 直接機械刺激を与え,メルケル細胞自身と,近接す る三叉神経節細胞から fura2を用いて[Ca2+ ]i変化 を記録した。また,全ての記録終了時に高 K+ 溶液 を両細胞に投与し,[Ca2+ ]i増加を示した三叉神経 節細胞をニューロンとして解析した。 結果および考察:単離メルケル細胞に直接機械刺激 を与 え る と,[Ca2+ ]iは 刺 激 強 度 依 存 的 に 増 加 し た。TRPV1,TRPV2,TRPV4,TRPA1 channel のアンタゴニスト存在下でメルケル細胞に直接機械 刺激をおこなうと,[Ca2+ ]i増加は抑制された。メ ルケル細胞と三叉神経節細胞の共培養系で,メルケ ル細胞に直接機械刺激を与えると,近接する三叉神 経節ニューロンに[Ca2+ ]i増加が観察された。この ことより,両細胞間に化学的な物質による細胞間連 絡が存在することが示唆された。メルケル細胞間に おける伝達物質を介した神経伝達機構は示されな かった。これらの結果は,メルケル細胞が TRPV 1,TRPV2,TRPV4,TRPA1 channel で機械刺激 を受容し,化学的伝達物質をニューロンへと放出す ることで感覚受容−神経伝達機構を確立しているこ とを示唆している。今後はメルケル細胞−神経終末 複合体における化学的伝達物質の詳細を明らかにし たい。 目的:近年,後頭下筋群と脊髄硬膜間を結合する解 剖学的構造物として myodural bridge の存在が報 告されている。myodural bridge の生理学的意義と して,頸部の運動時に脊髄硬膜の緊張度を調節して い る と 考 え ら れ て お り,Hallgren ら に よ っ て myodural bridge の異常な緊張や弛緩が難治性頭痛 を引き起こしている可能性についても言及されてい る。しかし myodural bridge に関する研究は,Scali や Hack らによる肉眼解剖を主とした報告が主で, その組織学的検索については報告が少なく,不明な 点が残されている。そこで今回,後頭下筋群と脊髄 硬膜の肉眼的及び組織学的関係を明らかにすること を目的として検索を行った。 方法:試料として,東京歯科大学解剖学講座所蔵の 日本人成人実習用遺体を用いた。関心領域となる後 頭下筋群とその周囲を残して軟組織を除去した後, 後頭下筋群をそれぞれの起始部・停止部から剥離し た。次に頸椎の椎弓を切除し,脊髄硬膜と後頭下筋 群の連続性を保ったまま一塊として摘出した。それ ぞれの筋について形態学的に観察を行い,脊髄硬膜 との連続性を有している部分を特定した後,筋線維 と脊髄硬膜の連続切片を作製し,H­E 染色による 組織学的検索を行った。 結果および考察:小後頭直筋,大後頭直筋,下頭斜 筋は,肉眼的にも組織学的にも脊髄硬膜との連続 性,す な わ ち myodural bridge が 観 察 さ れ た。そ れぞれの筋肉が有する myodural bridge は独立し て い た。一 方,上 頭 斜 筋 に は myodural bridge の 存在を確認することはできなかった。上頭斜筋に myodural bridge が存在しない理由として,大後頭 直筋や環椎後頭関節が間に存在するために他の後頭 下筋と比較して脊髄硬膜までの距離があること,ま た他の後頭下筋とは筋線維の走行方向が異なるため であると考えられた。今後は免疫組織化学的に,詳 細な構成タンパクの分析を行うなど,本領域におけ る更なる検索が必要であると考えている。

№15:メルケル細胞は機械刺激を受容し神経伝達をする

東川明日香,小島佑貴,木村麻記,佐藤正樹,小倉一宏,望月浩幸,澁川義幸,田 雅和 (東歯大・生理)

№16:後頭下筋群と脊髄硬膜間の連続性に関する形態学的および組織学的研究

森田純晴,梅澤貴志,大峰悠矢,松永 智,阿部伸一(東歯大・解剖) 歯科学報 Vol.114,No.5(2014) 509 ― 99 ―

参照

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