炭酸化反応による有機・無機複合材の研究 I : 木毛炭マグボードの製造法とその緒性質
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部A) 第3 0巻 第1号. 昭和54年9月 Sep t 79 embe r ,19. lo fHokka idoUn i i fEduca t i Se J i ou r na t t l ve r s 0 IA)Vo on( c onl yo .3 .1 ,No. 炭酸化反応による有機・無機複合材の研究 (1) 木毛炭マ グボー ドの製造法とその諸性質 芝. 木. 邦. 也. 北海道教育大学旭川分校木材加工学教室. Studies on the organic Matter-工norganic Matter Compos ite ialby Carbonatat n1ater ion, 1 .. Process for Produc ing Excel ior-Bas ic N1agnes ium s. Carbonate Board andi ies t s Propert Kuniya SHI BAKI l W′ ikawa Co l to l ido Un ood Techno i i ogy Labor ry i a tyofEducat ege ver s on ,Asah ,Hokka , As h ikaWa 070 z ー. abstract. i inthe processfor producing the excelsior-basic mag The purpose ofth s paperi sto obta ium ca ies t t nes rbonatedboard(Tanmagu board)andi sproper .. The methodin accordance wi i thth tudyi scharacterized by comprlslng carbonating hy‐ ss ia lare causedto bond ium. Thus ia landtheinorganiclhater ideo f magnes drox ter ,the wood ma. i i l i ide under predetermined cond together andset by d i l t onsf orco止 r ect owing carbon d ox yb ingt hehydrox ideinto carbonate andf t l l i ing ta ver orcrys z .. l l Theresultsobta ined are asfo ows: l Exce i 00g s or3. Mg (OH) 2450g. M , xmg. 1. 」. MiX i ng. wアat er720g ing dry. f orming formi 0℃ ng pl ate8. reducetheamountof 0% watercontentto7 dry ing. tat l on 30 mi n. C02. heat i ng. l kw 50v ( ). l thef 58/min ow rat ei s1 .. (83 ).
(3) . 芝. 1. 緒. 木 邦 也. 言. 木質材料を含めて有機質材料の不燃化は現在不可能 であり主として難燃化を現実的な問題として 研究の対象としてい る. 従来, 木質と無機質の複合化による防火材としては木毛セメント板・木片 セメント板等がある. 木毛セメン ト板は軽量であり吸 音性に優れているほか価格が安いという特徴 を有するがその 反面, 寸法精度が悪く養生期間を必要とするため製造時間が長く なるということ, 更にセメント硬化不良物質 を含ん でいる樹種は使用 できないということから原料樹種に制約を受け 00万立方メートルの出材が見込 るなどの 欠点がある.特に道内だけ でも56年度には 現在の2倍の1 まれているカラマツ は間伐 で生産される小径木の用 途が大きく求められているがセメント硬化不良. 樹種のため木毛セメント板の原料としてはほとんど使用されてい ない. 本研究では, 難燃化・カラマツ 等間伐材の利用・省資源を目的に塩基性炭酸マ グネシウム(以下, 炭マ グとよ ぶ) の自硬性作用を 利用 して間伐材・残廃材を原料と した木毛を 固着させ木毛炭マ グ ボー ドを製造して, その製造条件・ボー ドの諸性質の究明から最適製造条件を見い出した.. 2. 製造およ び実験方法. 2-1. 原料. 供試木毛は割 ばしの廃材である北洋材エ ゾマツの気乾状態 (u=12.4%) のものを用いた. 原料 0本 6mm, のほぼ二等辺三角形である(数値は1 寸法は長さ 203mm 断面 は 底 辺 1.4mm, 高 さ 0. ,. 工業) 平均) , 炭酸ガスは実験用をそれぞれ用いた. . 水酸化マ グネシウムは工業用 (タテホ化学. 製造およ び製造条件 に 独自 考案した装置を用い水酸化マ グネ シウムを木毛表面に付着後, 成形しそれぞれ設定した製 造条件のもと で加 熱した炭酸ガスを吹き込み炭酸化反応を起 こさせ木毛間を固着させて木毛炭マグ 2ー2. ボー ドを製造 した. この炭酸化 反応による炭マ グの自硬性作用の理由についてはよくわかっていな いが, 見かけ体積は膨潤 して非常にかさ高となり同時に 結晶粒子間の結合を現わす. 5分~3 60分の範囲で 0 5 n 設定製造条件として, 炭酸ガス流量1 .の3段階, 反応時間1 ,1 ,258/mi 5段階に変化させた. 木毛:水酸化マ グネシウムの組成比, 添加水分量(対水酸化マ グネシウム%) はそれぞれ木質重量比と曲げ強度の関係, 添加水分量と重 量増加率およ び曲げ強度の関係の実験結 果から得られた最適条件 である 1:1~1:2, 70%を用いた, 2-3. 木毛炭マ グポー ドの諸性質の測定. 2-3-1. 曲げ試験. 200mm ×50mm の 試験 体 を ス パ ン 150mm 中 央集 中 荷 重, ヘ ッ ドス ピー ド50mm/min ,と し テ. ンシロン 万能試験機 UTM -1-300(東洋ボール ドウィ ン 社) を用 いひずみと 応力 をS S -105 D- UTM(東洋ボール ドウィ ン社)に自動記録させ得られたチャートから曲げ強度・曲げ弾性率を 求めた. 2 - 3 -2. 熱伝導試験. S A I 8 i t 熱伝導率測定器K- Ma c(真空理工㈱) を用いて測定した(平板法, ASTM C 51 ,j (84 ).
(4) . 炭酸化反応による有機・無機複合材の研究 1412-6 8 準 拠) . 2 -3 - 3. その他. J鷹 吸水率, 膨張率, 防火性の表面試験 ( 2-4. 定義. 2-4-1. 重量増加率. 重量増加 率 (%) = 2-412. 吸水率. 吸水率 (%) = 2-4-3. 反応後重量増加量 反 応 前 Mg (OH)2 重 量. 吸水後重量-吸水前重量 吸水前重量. ×. 00. ×.00. 膨張率 (1%の吸水に対して). 膨張率(%)- 3. A 1 321 ) を測定した,. 吸水後寸法 謂 乾寸法 絶乾寸法. 湖一幸 醐o. 結果およ び考察. 実験に先 だち樹種による差異, 重量増加 率と 比重および曲げ強度の関係について検討した結果を F i 1~ F i i 1 i 4に示した, F 2 の結果, 木毛の表面積, 各樹種の表面と炭酸化物の界面の挙 g g g g . , . . ,F 40. 30. ( 諜) の ー 8 日の 2 む 0. 30. 日差 節 る 旨 10 一 oの. ( 富. r U 8 \. 20. 繋). 類 」. 〆 O. HO. A. K. Hi. ightincrements f Fig,I Rate of we or th vanous Tanmagu board wi O. 1es SPeC , HO : Hokuyoezomat su (Pたβα Ak A ゐ C ) su amat r ar 78zoe婚 ., : i , 加”s d靴s d “塀α S eb (P , et. HO Fig,2. Z潟〆沈 Zucc ) su ( . , K : Karamat i H inoki H Z ; ‘ つ S G。rdon) e ¥”α4 ,. A. K. l Modu us of rupture f or Taひ ious magu board with va l SpeC 1es ・. Ho 1 .Fig . ,A,K,Hi cf. r l ) す婚α Bnd (C兎α“mBのめ〃z soあ .. 5 ) (8. Hi.
(5) . 芝 木 邦 也. 出. 40. ≦. 30. O. 0. l0 20 30 40 50 60 70. o. 10 20 30 40 50 60 70 ighti t rateof we ncr emen s(%). i rate of we r nc ement s(%) ghti ips between r l ionsh ate of F~g.4 Re at ightincrements and modu ‐ we. ionships between rate of l Fig.3 Re at ightincr l ‐ ements and spec we. f i c gravity,. lusofruptur e .. 20. ( 濠 ぷ) 15 の ー 毎日◎ 」. o. o. U 口 三 lo 品 征 さ 一 o① 毎 」. 5. 0. 10. 15. 20. ) n l C02f ux(e/mi l ionsh ips between C02 Fig. 5 Re at f l ux and rate of weightincre‐ l t l ents ,. ) 6 (8. 25.
(6) . 炭酸化反応による有機・無機複合材の研究. 動, 木毛の絶対強度, 木毛の形態, 作業上における木毛のからみ合いを考慮すると明らかな差があ i 3 i 4の結果, 重量増加率の増加とともに g g るとはいえない. 更に検討する必要がある, また, F , . ,F グ時の木質量と Mg(OH)2量は一定 ーミン フ ゾ て直線的に増加している 比重はある ーンをもっ , ォ であるから重量増加は実質部中のセメンティ ングマティ リアルの増加 でありセメンティ ン グマティ リアルの増加と曲げ強度は比例的関係にある. 3- 1 炭酸ガス流量の影響 5 8/min.ま で F i g .5は炭酸ガス流量と重量増加率の関係を示したものである. 炭酸ガス流量が1 は流量の増加にともない重量増加率は増加するがそれ以上の 流量では重量増加率はほとんど変わら 5 2/min, が最 適 で あ る, ない. よっ て炭酸ガス 流量は1 3- 2. フ ォ ー ミ ン グ プ レ ー ト 温度 およ び反 応 時 間 の 影 響. 水酸化マ グネシウムの炭酸化反応においては 30℃ 以上では直接炭マ グを析出するが, 一旦正炭 酸マ グネシウムとして晶出したものは比較的安定で60℃ 以上になっ て初めて炭マ グに変化する, したがっ て反応系における 温度は重要な因子であり同時に反応時間は製造条件として重要 でありこ れらは互いに関係している, i i F g g .7はそれぞれ反応時間の相違によるフォ ーミン グプレート温度と重量増加率の関係 ,6, F およ びフォーミングプレート温度と曲げ強度の関係を示している, 100. 50. 90 ′80. 40. 70. ( 蝶 ) の 30 日 の 日の 」. き ). U 三 20 愛 如 遜 ≧ 一 o① lo. 。 注. 6 O 50 40 30 20. 沼 」. lo ( V. 50. 100. 0. 150. P1 C) eヒ emPeratureぐ at. 50 P1 at e. l ips bet ionsh ate l v veen p FNg.6 Re at ight ten operatureandrateofwe ing eact lousr lncrementsatvar. 100. 150. temperatur e. l l ionsh ips between p Fig.7 Re ate at lus of t e and modu emperatur ing lous r rupture at var eact imes t , Symbo l l 故e same as l s are a Fig .6 ,. imes t ・. B ◎:15 :30 , , ①:180 , 0: 60 ,E i i 0:360(un ) t :m n . (87 ). (℃).
(7) . 芝. 木 邦 也. Exce l i 00g s or3. Mg (OH) 2450g. M , xmg. 1. 頓/ater720g. formi ng. r educetheamountof 0% watercont entto7. i car onatat on. dry ing. 3 0m l n. C02 一 一hea i t ng ・. M1 xmg. dry i ng. formi l 0℃ ng p ate8. 1. .. lkw 50v) (. l thef ow ratei 58 /min s1 . Fig.8 0Pt ing Tanmagu board imum 打oW sheetforproduc ,. iorboard ieso f Tanmagu board and Cemented excel s l Tab . eI Propert. Tanmagu board. l i Cemented exce s orboard. Spec i f i ty i c grav. 48‐0 62 o . .. 4-0 0 9 . .. l ハ4odu frupturein bending uso 2 (kg/cm ). 10傭58. 8‐45. △4odu l l i i t tyi usofe as c n bendi ng (kg/c畔). 3 1 1-4 1×10 . .. 0 3-5×103 .. Therma lconduct i i ty v. 0 083 . d= 53 ( ) =0 .. d=0 42 ( ) .. 1 1/mh℃) ( く Ca. i i Coef f i f waterabsorpt c ento on. (%). 0 13 .. 92 24h 6( ) r . .. Expans f i i t (%) 1 onc oef c en i byl% waterabsorpt ( on). 0 06 .. 0 06 .. C1 ib i l i t ty assofincombus. Gradel f t ( ) sur acet es. Grade2( 12mm ) Grade3(9 ) mm. (88 ).
(8) . 炭酸化反応による有機・無機複合材の研究. F i g .6から, すべての反応時間 でフォ ーミン グプレー ト温度の高い方が重量増加率が高く なっ てい 60分でそれぞれ重量増加 率の差が少なく なっ ている. また反応時間 る. そして反応時間30分と3. 360 分 では フ ォ ー ミ ン グプ レ ー ト 温 度 120℃ と 150℃ はほぼ等しい値を示している これは 反応の . エン ド・ ポイ ン ト を 示 して いる と 考 え ら れ る, しか しフ ォ ー ミ ン グ プ レ ー ト 温 度 80oC は反応に必. i 要な水分がまだ残っ ておりさらに反応時間を延 ばせば反応は進行すると考える,F g .7から,反応時 間 30 分 以 上 では フ ォ ー ミ ン グプレ ー ト 温 度 80℃ がそれぞれ高い曲げ強度を示した, ここ でF i g ,7 i 4の結果と反する. すなわち, 重量増加率が高 いにもかかわらず曲げ強度が低い こ の結果は, F g . . のことは炭酸化反応を起こした場所がちがうためと考えられる, 曲げ強度は最外側の強度に影響さ れる こ とか ら, フ ォ ー ミ ン グ プ レ ー ト 温 度 120℃, 150℃ では 反 応 前 (フ ォ ー ミ ン グ時 に フ ォ ー ミ. ングプレートに挟んだときから) に材表面の水分は蒸発してしまい反応に必要な水分量以下になっ てしまい反応が起こりにくい. そのため, 表面から少し内側に入っ た反応に必要な水分量のあると ころから中 心部に反応を起こした場所が存在する.一方,フォ ーミン グプレート温度80℃ では水分. 蒸発が少ないため表面付近から中心部に反応を起こした場所が存在すると考えられる, したがっ て 同じ重量増加率でもフォ ーミン グプレート温度8 0℃ の方が高い曲げ強度を示したと考える, 熱伝導率 製造 した木毛炭マ グボー ドを ASTM C 518・JIS A 1412一6 8 準 拠 の 規 格 で測 定 し, 0.o83. 3ー3. oC の結果を得た なおボー ド比重は05 l kca /m.h. , .3であっ た.. 3ー4 難燃性の表面試験 S A 1 I 321の規格で試験を行っ た. その結果, ほとんど煙が出ていない状態で表面試験だけで J は難燃1級に相当した. なおボー ド比重は 0.465 であ っ た.. 4. 結. 論. 実験室スケール で木毛炭マ グボー ドを製造し, 製造条件と諸性質の究明から次の結果を得た,. l Fig elにそれぞれ最適製造フローシートおよ び木毛セメント板との性能比較表を示した. .8, Tab. なお, この結果はカラマツを原料としても適用出来るものである.. 謝. 辞. 本研究は農林水産省林業試験場 で行なっ たものであり, 種々御指導, 御便宜を賜っ た林産化学部 村山敏博複合化工研究室長に深甚の謝意を表します.また,装置の使用および測定に協力 して下さっ. た林業試験場難燃研究室, 真空理工株式会社の方々に深く感謝の意を表します,. 参考 文献 飯塚五郎蔵他 (1 9 68 ) 住宅設計のための材料チェックリスト. 工業調査会, 東京, 1 4 8頁. ) (8 9.
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