グローバリゼーションにおける家族再生産領域の移動‐台湾のベトナム人花嫁を事例として‐
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(2) 兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 教科・領域教育学専攻 社会系コース M08154B高青青 (首藤ゼミ) グローバリゼーションと家族再生産領域における人の移動 一台湾のベトナム人花嫁を事例として一 論文構成 序章 1.台湾における国際結婚 2.本稿の目的. 第一章 台湾における外国籍配偶者の現象論 1.台湾の外国籍配偶者 2.外国籍配偶者の台湾生活への適応 3.外国籍配偶者の子供情況 4.外国籍配偶者と結婚する相関研究 5.結論 第二章 仲介業者の役目と問題点 1.結婚市場 2.東南アジア国際結婚仲介業者についての先行研究 3.東南アジアの国際結婚仲介業者の背景 4.東南アジアとの国際結婚商晶化 5.東南アジアとの国際結婚伸介業の政策の変遷 6.結論. 第三章 インタビュー調査の分析 インタビューの概要(目時、場所、名前、出生年、学歴、職業、家族構成、宗教信仰) 1.従順なそば屋娘 2.逃走中の絆 3.一目惚れの出会い 4.整わない生活 5.活発な社交人 6.再びの誓い 第四章 結果と分析 1.インワォーマントの基本属性 2.日常生活の期待 3.言葉のギャップを超える 4.心の底の声 5.家庭での人間関係を作る 6.経済独立で平権関係にさせる 7.年齢差、考え方の違いは夫婦関係を影響する 8.家庭内暴力 ・9.結論. 終章. 論文要旨 謝辞.
(3) 序. 章. 第一節台湾における国際結婚. 内政部統計所によると、台湾における外国籍配偶者および外国籍配偶者家庭の出産率は年々大風こ増 加している。この外来人口のあいだでは、台湾の社会文化に対して、認識のあり方に差異があり、その 結果、生活への適応や子どもの教育において様々な問題が出てくると考えられる。. 少子化に伴って、人口の構造も大きく変化した台湾あ人口は減少し始め、労働人口の減少、とりわ け若い労働力の縮小と消費市場の縮小による経済への影響が懸念される。2004年に生まれた赤ちゃんの. 中で8人にひとりが国際結婚夫婦のあいだで生まれた子供であった国際結婚によって生まれた次の世 代は、台湾人口構造に大きく影響する。それゆえ、如可に有効的に外国籍配偶者を管理しサポートする か、また日常生活において抱えている問題を解決するかは、現在の社会の安定と発展に大きく影響する。 さらには、これから将来の台湾国民の素質にも影響を及ぼすだろう。. 以下、この序章では、本稿における研究動機や研究目的について説明する。. グローバル化の影響で、各国の貿易や国民交流は昔より頻繁になった。市場経済のグローバル化で郊 外地域の労働者カ世事を探し出すのが困難となり、賃金の高い国を選択して移動し始めた。移民理論の 中で最も多く耳にするのは「プッシュープノレ騒命」であろう。この理論で説明される人びとの姿とは、. 自分自身の能力を含めたぞ蜘の可能性拡大に期寺を持っている人びとである。 ここで、「プッシュープノけ聾令」を簡単に説明しておくと、以下のようになる。すなわち、移民の発生 要因として、プッシュ側である移民希望者の本国(Pushforce)と、受け入れ国であるプ川則(Pu11 force). の利害の一致を重視する。塵正宏(1985:94−95)によると、この理論の仮定には二つのステップが踏 まれている。第一に移民希望者の理陛畔11断が行われているということ、第二に移民希望者は移民先に ついてのある程度の知識・↑静支を保有しているということである。. では、台湾に内在するプル要因とは何だろう机大きく二つの角度から見ることが可能であろう。す なわち、一つは、台湾人女性の意識の問題、もうっは台湾人の父権が強すぎることに起因する問題で ある。. 一方、外国籍配偶者に台湾へ向わせるプッシュ要因についてだが、外国籍配偶者が母国を離れ、台湾 人男性との結婚を選択する要因の多くは、経済に起因していると考えられる。これらの人々は台湾人男 性から結納金を受け取っており、外国人配偶者にとっては、本国人男性との結婚よりも台湾人との結婚 を選択したほうが、経済的・環境的条件は良好である。台湾人との結婚が増加した大きな要因であろう。.
(4) この数年、台湾に大量の外国籍労働者が入り込んだだけでなく、結婚による国際移動も大いに増加し た。台湾側は、外国からの新移民女性(中国、東南アジアの女性)の受け入れを大いに開放してきた. 後発発展途上国から開発虹国への移動は、鋼中介業を通じても大いに傲された。国際結婚の波に 乗り、外国人と結婚する国際カップルが大風こ増加して、家族の構造がだんだん変わっていく。台湾の 経済力に対する憧れを持った結婚移民の女性たちが実際に台湾で生活するなかで、いろいろな社会問題 の只中に置かれている。. 夏麗鳥(2002)の研究によると、1998年初期、タイ、フィリピンの女勘治湾の農村部に大勢やって来 て台湾の男性と結婚した。近年、外国籍配偶者に関するコマーシャルや広告がよく出る。町のなかでも、 “東南アジア風料理”、“越南ビーフン’、“タイの食料品”などの看板をますます見かけるようになった。. 台湾への移民動機にかかわらず、この東南アジア女性たちは、未知の異国に踏み出し、母国とまった く異なる文化、環境と接触するとき、生活面での問題や、ある程度の衝突が生じる。. 中国や東南アジアからの外国籍配偶者は長期定住する移民である。実際、毎年の長期定住人口は増加 しており、台湾の人口構造や文化は大きく変動している。すなわち、台湾国民も生活習慣や文化および 社会人口構造の変遷に面している。外国籍配偶者定住後の結婚生活、出産、母親としての投書■瞳応に対 して、台湾国民は外国人に対する軽蔑感、マイナスイメージ、↑靭jに基づく差別憾など抱くようになっ. ている。こうした現象は、外国籍配偶者の生活に影響を及ぼす一方、彼女らの台湾での社会地位を低く してし、る。. 外国人労働者の増加は台湾人の就職機会に影響を与えたことは明白である。一方、外国纈己偶者の 人口増加は台湾社会にどのような影響を与えるのであろう机 この現象を理解する為に、外国籍配偶者の増加によって台湾ではどのような変化が起き、それに伴い 政府はどのような措置を行ったのか、外国纈己偶者の人口構造の特性に注目しながら研究を進めていく 事にする。. 外国籍配偶者の増加で台湾の人口構造が変わった内政部の統計署によると、2003年に東南アジアと 中国の配偶者人口が28万人を占めており、総人口の約1%であった2005年になると、外国籍配偶者が 36.5万人に増え、台湾の総人口の1.6%に上った。2002年のデータによれば、ベトナム花嫁が外国籍配 偶者に占める害恰は6割を占め、次がインドネシアとタイである(藤承泰,2003)。. 2006年10月、外国籍酉彌者は379,859人であった(帰化した47,885人を含む)。2006年では、東南 アジア出身の外国籍配偶者でベトナム籍が75,098人、19.77%を占め、インドネシア6.82%、タイが 2.51%であった(図1)。.
(5) 図1. 2006年10月外国籍配偶者の比例区. D19.?携. 口3.8脳. 379,859人 ツ..」I 口舳.9代. 口1.6銚 □1.1銚 ロー.1.圃。.冊脇. ■o.21誌. 1=1越南■印尼口套融口証作普口京均漆團邊各■お鐵口美紀璽谷口大陸地窪 資料「内政部警政署出入境管理局戸政司」. 新生児の出生者数から見ると、2001年の児童人口は3,700,255人、2002年の児童人口は3,611,832人. だった比較すると、88,423人の減少であり、少子化が進んでいることが分かる。2003年生まれの新生 児の中に、母親が外国籍である配偶者が13.37%いる。換言すれば、7.5人の赤ちゃんのうち一人が国際. 結婚の夫婦のあいだで生まれたのであった 紹介したように、外国籍配偶者の家庭比率が台湾で増加している。外国籍配偶者の子供に対する教育 でも責任が重くなっている。根本的な教育は家庭から始めるべきであろう。まず外国人である母親が基 本的な会話、書く、聴く、読む能力を身につけ、新聞やニュースの内容の理解を通して、台湾の文化に 打ち解けていく必要がある。一人で銀行や役所で手続きをしたり、子どもの宿題を指導したりすること で、社会地位の砥し外国籍親の子どもたちに自信を持たせる必要があろう。 台湾における東南アジア外国籍配偶者は、農村や都市近郊に多く見られる。結勝目手の台湾人男性を. 見ると、側臥、不安就労、年寄り、轄都多く見られる。東南アジアから台湾へ嫁いでくる外国 籍配偶者の主要な原因は経済的要因と大きくかかわっていることが、多くの研究や報告からも見て取れ る。. 社会の変遷に従って、「男は外、女は内」の観念は薄くなったたくさんの台湾女性は労働市場に参入. し、搬、瑚立などが一般的に高まってきており、相対的に台湾男性は結婚相手を探しにく くなった. 文献整理を通じて、外国人配偶者の生活適応に関するいくつの問題を指摘できる(朱玉玲2002年;顔 錦珠2002年):.
(6) 一.言語上の困難 台湾へ嫁いできた外国籍配イ離が、最初に直面する問題は言語である。台湾の主な言語は中国語と台 湾語であり、言語の習得は困難と考えられる。. 二.文化背景の差異 夫である台湾人男性の家庭がもっとも大切であり、時には倒直観や習慣が違うことがあるが、そうい う場合でも外国籍配偶勧ミ怒られる事になる。つまり、ヨ錦的に台湾の文化や一思想の押し付けが行われ ているのである。相互理解を求めることは難しく、外国籍配偶者は差別感や劣等感を抱かざるを得ない。. 三.経済上の困難 台湾における外国籍酉吉偶者の研究の中で、彼女らと結婚する台湾人男性の経済剰牛や環境は思わしく ない。これらの家庭においては、労働力として妻の協力が求められ、両親の面倒を任されることが多い。. 四.子ども教育の問題 外国籍配偶者の中国語まうまく話せなくて、漢字も分からないので、子供に教えられない。それゆえ、. 健全でない家庭で子供が成長すれば、識、麟、勉強、行為表現なども困難が多いと考えられる。. 五.心身に与える健康上の問題 材妙玲(2003)は台湾人と東南アジアの母親を比較したところ、両者間に出産に関する知識に大きな 隔たりがあるとしている。もっとも大きな差は産前検診の回数であり、台湾人妻に対してベトナム籍妻 は、検診へ出向く回数カ沙ないという報告がされている。つまり、出産に関しても台湾人と比較すると、 心理のみならず身体の面でも出産前準備が不十分である。. こういった、外国籍配偶者をめぐる問題は、彼女たちや、その子どもたちに対する呼称のなかにも反 映されたりしている。. すなわち、「界姦薪=痕」外国籍花嫁)という言葉などは、台湾人男性と結婚した東南アジア女性を指. す固有名詞として使われていたこの固有名詞の観点から見ても「大陸新娘・外箱新娘」という固有名 詞に差別的意味合いが含まれていることが見て取れる。2003年7月、「行政院婦女権益促進委員会」が、 「外箱新娘」及び「大陸新娩という呼称を「外箱配偶及び大陸配佃」(大魑己偶については「台湾地区 と大陸地区人民関係条例」という法律の中で大陸配偶という読み方に制定されている)と言う読み方へ の変更を法律として制定した。ここから、台湾における東南アジア及び中国大陸台湾へ嫁いで来た女性 たちを尊重しようとする態度が見て取れる。この制定は彼女たちへの差別的態度等の排除を狙ったもの とも考えられる(教育部電子報2004)。. また、「新合湾の子」という言葉は、狭義的には、元行政院長游錫埜が2004年教育発展会議で定義し. たものであり、外国籍配偶者が生んだ子供は「新台湾の子」と呼び習わされた台湾籍同士の夫婦のあ.
(7) いたで生まれた子どもと区別しようとする意図が見て取れる(しかしながら、広義的には、そうした国 籍の区別と関係なく、これから台湾で生まれて成長する子ども一般に対して「新台湾の子」と言ったり もする)。. 第二節本稿の目的. 国際結婚では90%以上が外国人女性との婚姻である。なかでも東南アジアの女勘ミ多い。本研究では その中でト番人数の多しバトナム籍配偶者に対象を限って研究する。. 研究方法として、現地でのインタビュー調査とともに、日本・台湾の統計資料の収集・参照を重視す る。インタビューは、筆者の実家(台中市建成路)付近に在住している6人の外国籍醐禺者とその家族 を対象に実施した(本稿で詳述するように、ベトナム籍と台湾籍の組み合わせによる国際結婚の家庭で は、嫁姑との関係は仲睦まじいようである。しかし、姑はベトナム人の嫁に対する不信感あるいは無理 解なところがあり、嫁ξのコミュニケーションのなかでときどき摩擦が生じ、お互いに刷商を持つよう になってしまうこともよくある)。また、結矧中介会社の経営者(外国人労働者の仲介会社も経営)に会. い、台湾における外国籍配偶者の基本資料や生活事情、送り出し副則の文化などについてもインタビュ ー調査を行っている。. こうした分析を通じて、よりよい社会福神域策についても考えてみたい。台湾の新移民女性が早く新 しい社会環境に適応できればと期待している。. また、分析のなかでは、特に以下の項目について重点的に考察したい。すなわち、外国籍配イ織治 湾に移民してくる背景、外国籍配偶者の台湾での生活適応、刊共の教育問題や親子関係など家庭状況に ついてである。. 注. (1) その他、台湾の外国籍配偶者の糊敦に関してまとめておくと、以下のようになる。. ①台湾人女性と外国籍男性の結婚 台湾人女性の多くは台湾人と結婚をしているか、もしく1淋醸善配偶者と結婚麦、相手の母国への移住を行っていると 考えられる。これらは、インタビューからも多々見受けられる。. つまり、台湾人女性が外国籍配偶者と結婚後、台湾に居留するケースは少なく、多くは夫の母国へ移民すると考えられ る。しかし、中には台湾へ居留を続ける台湾人女性と外国籍男性の組み合わせも見受けられる。. 内政音階政署の統計によると、2005年末における外国籍醐賭と結婚した台湾人女性は9,283人で、その内訳は、タイ 籍3,118人、日本籍1,064人、アメリカ籍1,033人となっており、日本及びアメリカの二国問を合計しても2097人(内政 部統諦酵艮・2006a)と、タイ籍に比べると10%程底く、人数でも1000人少なくなっている。百分率でも、タイ籍3&59%・ 日本籍11.46%・アメリカ籍11.12%となっている。つまり、タイ籍の配偶者は日本及びアメリカニカ国の合計を越してい.
(8) る。しかし、この数値は結婚後も続けて台湾に居留している人々の数字であり、海外へと移民した人々(例:日本やアメ. リカヘの移民)は含まれていない。つまり、台湾女性とタイ籍男性は織駿、経済状態の良い台湾ぺそのまま居留ケース が多いと考えられる。それに対して、日本やアメリカ籍の男性と結婚した台湾人女性は多くが経済状態の良い、夫の母国 へと移民したと考えられる。. ②台湾男性と結婚する外国籍配偶者の教育程度 内政部(2003A)発表の「外箱與大陸配倒照顧輔導措施事案報告」という報告書の中にある統計資料からある樹敦を見 て取れる。研究内容は台湾に居住の外国籍配偶者人数・背景;・年齢等の基本r静1はもとより、更に進んで外国籍配偶者の 子女の学校・家庭教育の指導方法。照顧輔導)、台湾人妻との比較等も行っている。この研究において明らかにされたこ. とは、外国籍配偶者の教育程度(論文中断嫡勺教育種鹿)41%、中国大陸配偶者(含港漢)も似が中学校以下であっ た。それに対して、同様の学歴の台湾人女性はイ勤・29%である。つまり、結婚済みの台湾人女性の学歴のほうが高く、ま たその中の14,78%の人々は大学率業の学歴を有している。こ柵ま中国対産の大卒者7.31%及び外国籍配偶者の6.47%と 比較しても、台湾人女性のほうが高学歴である事が見て取れる。. ③台湾男性と外国籍配偶者結婚における年齢差 外国人配偶者である女性の平均年齢からみると、2001年に結婚した外国籍配偶者の72%が24歳以下となっており、その. 中でも3眺が19歳以下、これに対し、中国対塵配偶者女性の鰍が24歳以下となっている。これに対する台湾女性の平均 年齢は3跳が24歳以下となっていり、19歳以下の書1恰は大鄭氏く、大部分は25−29歳に集中している。(内政部、2003A)。. これを教育レベルから見てみると、外国籍配偶者の殆とが高校卒業年齢に相当する。彼女らは仕事の経験など社会経験 も乏しいと考えられる。国際結婚や出産、母親になるという事に対して、どれだけ心理的な準備や理解ができているのか、 十分検討に値する問題である。. 6.
(9) 第1章 台湾における外国籍配偶者の現象論. 第一節一台湾の外国籍配偶者 内政部2005年の統計によると、3a5万人口を占めており、台湾の総人口の1.6%に至った2006年、 外国籍配偶者嚇勺38.4万人であった。その中、34.9%は外国籍配偶者であって、中国大陸の配偶者は65.1%. であった中国大陸の醐禺者を除いて見ると、一番多いのはベトナム籍の53976人、次はインドネシア の8752人、三番目は5283のタイ人で奉る。外国籍配偶者の特徴をみると、2001年から2005年にかけて、 20∼24才の結女騎三齢が一番多く、次は15∼19才であった。教育レベルは高校、中学校が多く占めている。. こうしたことから、台湾に来る外国鰯己偶者の教育レベルは高くなく、年齢が低い、などと一般的に言 われている。開発途上国からやってきた若くて貧しい人たちは、どのような社会的幽立に置かれるのか。. 外国籍配偶者という言葉は、いつ台湾に入ってきたのか。人口成長の経過や生活状況はどうなっている のか。なぜ台湾を選んだの机外国籍配偶者の台湾での歴程や生活の習贋状況から見ていく。. 一、台湾における外国籍配偶者の変遷 (一)中国籍配偶者. 1949年、中国から、多くの軍人が台湾に逃げてきたが、妻と子供は中国に残された。台湾政府は1987 年、中国への里帰りを開放し、両国の交流機会は多くなった。老兵になった人達が中国にいる家族に会. いに帰ったりした1989年3月、「中国に滞在した台湾軍人とその家族」もまた、台湾に帰って定住する ことが開放されたこの特殊な噺ヤ背景のなかで、両国の撤回は繋がった。. 台湾政府は徐々に両国人民の交流を開放し、!992年7月には「両国人民関係条例」を公布したその 後、中国への副帝りや旅行、ビジネスをする人びとが増加し、同時に両国間の熾因も多くなったなか でも、老兵あるいは台湾で生まれた外省籍の子女が父親と到希りした時に親戚や友達の紹介を受けたり、. 中国にビジネスや旅行で行って中国の女性と結婚したりするケースが増えた伸介業者の紹介も増えた。. (二)東南アジア配偶者一トナム、タイ、インドネシア、フィリピンなど 1970年代、中国から撤退した老兵は結婚と跡継ぎ問題を抱えており、」妻を姿って子供を生むことが望. まれたそのため、伸介業者によって、早いうちから東南アジア配偶者との鰯因網が形成された 1994年に発表された台湾政府の「南向政策」によって、台湾から東南アジアに投資することが奨励さ れた。台湾と東南アジアの経済交流は、同時に、台湾人男性が東南アジア女性と結婚する機会を多くも たらした。たくさんの台湾人男性は、階層が低いために結婚対象を探uこくく、伸介業者を通じて東南 アジアから配偶者を深さざるを得なかった(王安仁,2001;劉貴珍,2001)。. 年代ごとの変遷. ①1970年代から1980年代 7.
(10) 結嫡中介の商業化で国際結婚が盛んになった。教育や経済状況剛氏い国、例えば、タイ、インドネシ. アの女性を中心にして、台湾と東南アジアの国際結婚が開かれた1970年頃、仲介業者が職業斡旋の名 目で東南アジア人を台湾に紹介し、人身売買をしていた会社は少なくなかった。タイやインドネシアの 女性が台湾人と結婚することを脅迫されたりした。言葉、生活習慣に差異があり、結婚して逃げた比率 も高かった台湾人は国際結婚を受け入れなかったため、当時の外国籍酉吉偶者の数は少なかった(藷昭婿. 2000、鍾重襲2004、翌1廃熱2003)。. ②1980年イ側・ら1990年代初期 台湾の退役軍人や配イ離探しが難しい台湾人男性が、轍因仲介所の紹介でインドネシア、フィリピン、. タイ、マレーシアの女性と結婚するようになっていった(蒸昭娼2000、鍾重襲2004、夏廃鴫2002)。. ③1990年代 就職法案の施行は、外国籍労働者を大量に牽引した(ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、フ ィリピンなど)。1994年政府の“南向政策”によって、台湾商人が賃金の安い東南アジア各国に工場を建. 設し、当地の労働者を雇った。仕事の関係で、現地の女性と結婚する.ことも一般に見られたまた、台. 湾のビジネスマン自身が、台湾で工業、麟、漁業など低収入の仕事をしている男性の結婚中介者にな ったりした1990年代末、東南アジア女性のなかには、観光ビザによって台湾で売春するケースが多く 見られたので、一時的に東南アジアの単身女性にビザを発給しないようにした。東南アジアの女性と結. 婚したい男性は、伸介の紹介で当地の女性に会いに行くことになった(覇召娼2000、許静芳2004、真. 美苦2003、鍾重襲2004、謝慶皇:2003、夏麗鳥2002、霊1廃熱2003)。 一④2000年代. 国際政治、経済の構造変動の下、アジア各国との交流も頻繁になり、密接な関係になった。政府が大 勢の安い外国籍労働者を引き入れることで、本国人の就職が困難になり、技術性の低い労働者達も経済. 不況で結婚相手を探すのが困難になった台湾の教育水準の向上、女性の仕事能力の高まり、自己意識 への注目なども台湾人男性の結婚のできない原因になった。東南アジアからの外国籍配偶者はだんだん 増加し、台湾結婚市場での女性不足の現象を解決した。2000年代初期、企業はインドネシアに投資する. とともに、インドネシア女性が外国籍配偶者のなかで一番多くを占めるようになった2004年、台湾か らベトナムヘの投資が大風こ増加するとともに、ベトナム女性の温柔牟性格や綺麗な容姿などが台湾に. 伝わり、ベトナムにお嫁をもらいに行く人が急増した(親召娼2000、真美苦2003、鍾重襲2004、夏 麗鳥2002、察佳珊2002)。. 二、国際結婚の特性 現在の社会では、「男が外、女が内」という伝統的な保守観念を重視する家庭があり、特に社会地位の 低い家庭で顕著である(黄明忠2003)。データによると、外国籍配偶者のいる家庭は一般的に社会幽立が 低く、一思想も保守な家庭に傾いている。姑が外国籍の嫁にいろいろな要求をするとき、台湾籍の嫁より も、もっと多くの困難が生じよう。. 外国籍配偶者の夫婦の年齢は、一般的に10∼14歳の差が存在する(周美珍,2001)。大部分は台湾人夫.
(11) の方が外国籍妻よりも年を取っている。このため、生理や心理の面で差異ができ、趣味やいろんな習廣 も違ってくる。国際結婚は簡単ではなく、ましてや牛が離れているので、夫婦の生活適応にはさらに困 難が生じる。. 住居の面からみると、たくさんの台湾人男性は、外国人女性と結婚する目的を、自分より若い女性が 妻となつて舅姑の世話をし、子供を生むことだと指摘している。多くの家庭は豊かではなく、大多数の カップルが結婚した後、舅姑」緒に暮らすのが普通である。結婚してすぐに妊娠する外国籍配偶者も多 く、家で専業主婦をやりながら、子供と舅姑の世話もして、台湾の生活習慣と風俗礼儀なども勉強する。. 当然、外国籍配偶者のホームシックや、孤独感、社会との隔離、自信喪失などのため、精神的に不安定 な状態になったりする(周麗喘,2003)。姑との言葉も通じず、舅姑との付き合いが一層難しくなる。. 台湾人男性と東南アジア女性の規ま、→嚇に、低帷会雌出身の〃多い。例えば、心螂轄 や、お年寄りなどでる。伸介業者を通してお嫁さんをもらうというよりも唄う」と言ったほうが相応 しい。外国籍配偶者が台湾に嫁に来る理由の一つは、台湾の豊かな生活を望んでのことである。本国の 実家の経済状況を改善したいと思っている人が多く、結婚の動機は「売買」にある(何青蓉,2003)。台 湾人男性と姑は、外国人配偶者を商品化と生産の手段として見ており、「あなたは私が買ったものであり、. どのようにあなたを接するか、私たち次第だ」と当たり前に思っている。外国籍醐禺者の家庭内瑚立と 社会地位は認められず、姑は「この人は、お金をかけて買ったので、親孝行をするのカラ当然、家事や子. 育でもやるべきだ」という軽蔑感をもっている。外国籍酎禺者はこれが自分の運命としてあきらめるし かない(李瑞金、張美智2004).。外国籍配偶者は台湾籍配偶者が経験しないような境遇に遭うこともある (拙年明、王珊睦,2007)。. 外国籍配偶者の多数は家事、育児、介護といった家族再生産領域での役割を期待され、異なった文化、 言葉、生活環境、社会や家族とのコミュニケーションに適志しながら、結婚後はすぐに「妊娠、出産」 するなど、たくさんの役割と責任を担っている。. 三、外国籍配偶者人数の増加状況 結婚人口の需給と政府の政策の影響で、1970年代から2000年代にかけて台湾の外国籍配偶者が増加し. た。1990年以前は、外国籍配偶勧沙なかったためく政府機関は充計をしていなかった1994年から外 国籍配偶者数の増加とともにデータを取り始めた(真美青2003、戴麗鳥2002)。外国籍配偶者の増加速 度の上昇とともに、台湾の人口構成、家庭構成、労働、経済など各方面で影響を受けるようになり、政 府機関から注目され始めた。外国籍配偶者に対する撤因の適応や文化、言葉の差異の問題を調査したり、. 統計資料を分析したりしたまた、外国籍配偶者が台湾での生活に適応できるように政府はいろいろな 法案を提出して支援をした(臭秀照2004)。. 内政部2003年5月7日の「外国與大陸配偶照顧輔導措施事案報告」一によれば、台湾における外国籍配. 偶者が受けた教育は1般的に低かった2001年、台湾で結婚した配偶者の学歴は、東南アジアからの配 偶者は中学校卒が41%を占め、中国大陸からの外国籍配偶者もおよそ4帆を占めていた台湾籍配偶者で は中学校卒は2帆を占め、外国籍配偶者の結婚年齢も低かった。外国籍配偶者が24歳未満で結婚した比.
(12) 率が72%を占め、なかでも19才以下での結婚が30%に至ったコ中国大陸からの配偶者の場合、24才以下 で結婚した比率が38%、台湾籍配偶者で24才以下での結婚の比率が36%を占めている。この報告により、 外国籍配偶者の平均結婚年齢は台湾人女性よりも若く、学歴も低いこと。がわかる。. 外国籍女性と結婚した大多数の男性は低い社会階層にいて、農村や辺ひな地区に居庄する人が多い(江 亮演、陳燕槙、黄稚純,2004)。内政部統計虎の資料によれば、渤胡には21.19%、雲林では16.06%を 占めている。年齢は30∼50歳の男性(夏廃鵠,2000)が中心であり、教育レベルは高校卒と中学校卒が多 く、相対的に低い学曄となっている。. 「母親の国籍からみた子興の出生数」(内政部2005)の統計資料によれば、1998年に出生した刊共の総. 人数は271,450人、この中、外国籍配偶者の子供は13,904人で、5.12%を占めていた2004年、台湾の 子供総人数が216,419人、その中、外国籍配偶者の子供が28,666人で13,25%の比率を占め、前年よりも 上昇している。外国籍配偶者の増加にともなって出生した子供数も年々増えている。. 第二節外国籍配偶者の台湾生活への適応. 国際結婚は一般の結婚より困難が多いと考えられる。文化の差異だけとっても、生活習慣、宗教、価 値観の違いなどがある。長い日摘をかけてお互いの寛容性や協力のなかで適応していくこともある。言 葉の遠いで意味合いの誤解が生じることも多い。環境の変化で、心の変調をケアする必要もある(高瀬清. 2004、三光宗2004、林蓉敏2005、楊文例2003、李淑蓉2004、頼楓玲2004、革重護2004、内政部 2003、黄木蘭2004、邸方稀2003)。先行研究を整理して、外国籍配偶者の生活方面への適応状況をいく つに分けて考察してみたい。. (一)生活適応 文化と風俗習廣の違い、言葉のギヤーツプなどがあり、外国籍配イ離が短摘で台湾の生活環境に慣れ ることができず、適応不良のケースが多くみられる。筆者のインタビュー調査で、ある外国籍配偶者の. 友人Aの習廣は、毎日2,3回シャワーを浴びないと気が済まないが、姑は嫁に節水して欲しいからと いう理由でよく曲筆するという。Aの夫も妻の行動をよく理解することをせず、シャワーの問題で家庭 衝突が生じて夫婦関係にも影響が現れたという。. (二)社会的差別待遇 伸介会社が外国籍配偶者の大量の紹介、宣伝、広告をおこなっており、国民に「人身販売」という良 くないイメ」ジを与えてきた。大部分の外国籍配偶者が未開発や経済剰牛の悪い国から来たことについ て、メディアが誇張して消極的に報道したこともあって、さらに悪い印象が残された. (三)一婚姻関係. 仲介会社の紹介を通して外国籍配偶者と知り合って結婚した男性が多い。筆者が実施したインタビュ 1O.
(13) 一調査のなかで、一日目が初対面、二目目にデート、三目目には披露宴を開くというように、自分の一 生があっという間に決められてしまった外国籍配偶者が多いという話を聞いた。その後、外国籍女性は 70目から90目を手続き要してから、台湾に嫁いで来る。双方の文化背景や固直観、、思想には、多くの相. 違が存在する。結婚するとすぐに、外国籍配偶者の生活のことや、人間関係、舅姑関係、夫婦関係にお いてたくさんの衝突が生じる。よく見られるケースは、経済面での問題、家庭暴力、結婚するとすぐに 子供を生んで欲しいという姑からの圧力などがあげられる。. (四)コミュニケーション 察奇璋(2003)の研究によれば、この10年、台湾における外国籍配イ離がよく遭遇した問題は、中国語. 能力が低いことに関連する。言葉が不流暢で外国籍配偶者の行動が制限され、外出にも不安が多い。子 供への指導ができず、親子関係が薄弱である。言葉は社会参加への主要な条件と手段であり、直接的ま たは間接的に各方面に影響する。. (五)生育と教育問題 多くの外国籍配偶者は生育の重荷を受け入れることで、家庭のなかに受け入れられる。既述のように、. 外国籍配偶者と結婚する台湾男性の糊敦として、高齢、低い社会内瑚立、或いは心身障害者などが指摘 された。若い外国籍配偶者はいろんな圧力を負いながら子供を生むことになる。言葉の不流暢、社会の サポートが弱いなどの原因で、産前の検査と優生ケアに不注意になりやすい。生んだ子供が問題児にな る危険性も相対的に高い。外国籍配偶者の成長してきた環境の違いで、短時間で台湾の生活、言葉、文 化、学校教育のやり方などを理解することは難しく、刊共にも適切な指導ができない。次世代の学業、 生活習慣、言語発展、人間関係と性格形成など知徳の発達面で問題が起こりやすいと考えられる。. (六)社会サポートの貧弱 外国籍醐禺者の行為スタイルと台湾社会のあいだには、個直観の相違が存在する。結婚で自国の両親 や友達とは離れ離れになる。それに対して夫の家族は、彼女が外界との接角螂多いことを心酒己して、外 からの連絡を制限したりする。コミュニケーションが不自由なめで、社会資源や生活の情報=を手に入れ. るのが難しい。このため、外国籍配偶者が家庭内暴力に見舞われたり、刊共の教養や生活に困ったりす る時、解決方法や相談できる人がおらず、苦境に立たされることも珍しくない。. (七)就職 外国籍配偶者家庭はr般的の社会内瑚立が低へ母国の実家に送金する嫁が多い。台湾に来たばかり のころは、就業可能なビザと身分証明書をもっておらず、当然、仕事も少ない。. (八)心理の調整. よく知らない人と結婚して、見知らぬ国に行き、生活に大きな変動が起こる。現実と期待した夢に差 11.
(14) が出たとき、心に激烈なギャップができる。例えば、「恐1布心」、「パニック」、「不安感」、曝張感」など. である。更に、周囲の人びとから奇異の目で見られたり、家族の人に軽蔑されたりする時などには、「恨 み」の心理が生ずる。生活でスムースに事が運ばず、苦しみを聞いてくれる人がいない時などは、「孤独 感」が強まってくる。. 筆者は、現在の民間機構や政府機関によってよく幸随されている問題を正視しなけれ削、けないと考 える。また、生活上の困難と次世代の教育問題についても、私たちは関心を寄せるべきだと思う。. 第三節外国籍配偶者の子供の情況. 外国籍配偶者の増加は政府によって注目されている。彼女たちは台湾に来ると、出産という重大な任 務が与えられる。主宏仁(2001)の研究では、台湾に来て約1年経った55名の外国籍配偶者を対象にイン タビュー調査をしている。それによると、56%の外国籍配偶者には子供がおり、台湾に来て半年ぐらい で妊娠することが分かった。夏鹿島(2000)の研究では国際結婚をして、1年から2年経って子停を生ん だのは95%以上であると指簡している。政府のデータによると、.外国籍酉己偶者の子供数は年々増加して. いる。1998年台湾で出生した子供数が271,450人、外国籍配偶者の子供はその中の5,12%を占め、さら に2004年には、その比例が13.25%まで上昇した(内政部,2005b)。. 一連の先行研究(器1膀燕2003,張永吟2003,村瀬慧2004,盧秀芳2004,林蓉敏2005,三光宗2003) では、外国籍配偶者の子供は学校での行動について、様々な問題が指摘されている。例えば、言葉の不 自由、学業や心身発展の低調、集団における人間関係の面などである。. 外国籍配偶者の子供が小学校に入った後、勉強や環境に慣れるまで、他の子供と比べると、反応が緩 やかであって、修得への時間も掛かる(林蓉敏,2005)。. 言葉の不自由と言語発展の緩1曼さで学習能力が下がり、授業中の不注意や集団の中で自信を喪失し、 人間関係をうまく築けなくなる場合もある(張永吟2003)。. 何淑慧(2004)の研究によれば、基隆市小学1交1年生において、台湾籍醐禺者が生んだ子供と外国籍配 偶者が生んだ子供の学習状況の比較をしたところ、台湾籍配偶者の方の子供達の学業や勉強能力が高く、 特に数学や国語に顕著な差が出てくることが示されている。 劉廃熱(2003)によれば、外国籍配偶者の低い社会内瑚立、子供に対する不十分な族、家庭のコミュニ. ケーションなどに問題があるとされる。家庭内衝突が頻繁に起こり、家計で生活が忙しいことなどが原 因とされる。. 盧秀芳(2004)は、3人の外国籍醐禺者を対象として考察を行い、外国纈己偶者の子供は言葉が不自由 なため、学校で困難が多い。特に中国語に弱く、他の科目の学習にも影響があるとされる。同級生から 民族的な軽蔑はされていないが、外国籍配偶者は先生に非常に依存している。その実、先生と外国籍配 偶者の間のコミュニケーションにも困難があるという。 三光宗(2003)は6人の外国籍配偶者をインタビュー調査し、外国籍配偶者は一生懸命子供を育てよう. としているが、なかなかうまくいかず、叱ったり叩いたりするのは外国籍配偶者がよくする子供の撲の 12.
(15) 仕方だという。子供に十分な家庭教育や学習の指導ができないため、学校の先生に任せっきりで、放課 後の補習をやる以外にないようである。. 以上、外国籍配偶者の刊共の言語発達の緩1曼さ、学業や成績剛氏調、自身の喪失などにおいては、学 校と先生からの支えと社会からのサポートが大切と思われる。. 外国籍配偶者の子供が学校で種々な困難や問題に遭う時、いろんな原因が考えられる。台湾では子供 の生活保護者は母であって、社会化の中で、母は媒介として重要な役割を担っている(陸錦英,2001)。し. かし、外国籍配偶者の家庭では、特殊な事情により、子供が学校に入る前に、すでに多くの困難を得て いると思われる。. 病院の診査記録から、外国籍配偶者の子映の発達には、たくさんの不利な要因があることが指摘され ている(鍾重観2003)。台中榮系.恩精楴斗麟而の林志堅は、外国籍配偶者の子供の発達耐ヒ較的緩1曼であり、. 特に言葉の認知に問題が多いという(察奇章2003)。高雄長庚馨院の臨床研究で、外国籍配偶者の診査記 録によると、6割の刊共に発達に弛緩がみられ、特に言葉の発展が遅れる傾向があるという(藩彦妃,2001)。. 児童心櫓科主任の周文君によれば、異なった国庫、習俗、言葉、文化で生活すれば孤独感が生ずる。社 会からのサポートは不十分であり、台湾人に負のラベルを貼られることで、外国鰯己偶者が妊娠や子育 ての際に心理的ストレスを貯めることが多い。. Schwartz(1998)によれば、異なった民族の子供には、新しい社会環境からの影響以外にも、親からの. 遺伝や、外界の圧力などが成長の妨げになるという。子供たちは、たくさんの差別府遇に直面し、偏見 や自己認識へのストレスが生じる。学校や家庭で、積極的に子供の問題解決にあたることが重要な課題 として指摘されている。. 一、経済面からみれば、仕事と家事で外国籍配偶者の時間はかなり取られてしまい、子供の学業や勉 強の援助が相対的に少なくなっている。授業以外の活動も、なかなか難しそうである。. 二、教育環境から見ると、外国籍女性と結婚したカップルの教育レベルは低く、外国籍配偶者は台湾 事情や中国語の読み、書き、リスニング、会話などにうまく適応できない。子供への教育はなお一層難 しい。それゆえ、外国籍配偶者と結婚した夫が子供の教育の責任を任されて、重く感じる傾向もみられ るという(鍾重襲,2由4)。このほか、夫婦の成長してきた環境や文化の違いで、子供への教育である程 度の衝突が生ずる。. 三、文化面では、異なった文化背景ゆえに、外国籍配偶者が台湾事情をよく理解できず、刊共の学校 や先生たちに協力できない。或いは、先生たちも外国籍配偶者の文化背景がはっきり分からず、誤解や 偏見を持ちやすい。母親の外国籍配偶者は、よく先生からさまざまなことを指摘され、尊重されていな いよう.に感じ、先生との交流がよくなくなる事態も生じたりする。子供は母親が不平等に扱われる様子 を見ると、自分もなんとなく両親に対して認められない感庸や軽視を感じたりする。. 外国籍配偶者の子供は先天的にも後天的にも好ましくない環境に置かれているので、このよう祖庸況 で成長すると、悪循環によって社会衝突が引き起こされる場合もある。 13.
(16) 以上の先行研究により、外国纈己偶者の子咲の生活や勉強環境、或いは自己への認識などにおいて、. かなり不利な状況が存在することが明らかであろう。現在、外国籍配偶者が社会的に弱い立場に置かれ ている問題は徐々に注目されつつあり、内政部、外交部、教育部、衛生署、労働委員会などの関係部門 が連携して、外国籍配偶者の生活適応、教育、発達の綬1曼さといった様々な問題への対応を検討し始め. た(路匡遠2003)。外国籍配f職疸面する困難は、必ず子供に対して影響する。そして、この子供たち は台湾の未来に関わっている。このため、外国籍配イ離の行為や生活適応の膚況をしっかりと注距しな ければならないと考える。. 第四節 外国籍配偶者と結婚する相関研究. 外国籍配偶者の問題を理解するためには、夫となる台湾人男性の考え方などを理解する必要がある。. 以下では、台湾社会における男性をめぐる意識や、外国鰯己偶者の家庭の樹敦などを整理することにし たい。. 一、外国籍配偶者と結婚する男性のイメージ メディアは、外国籍配イ離に関係する報道のなかで、’外国籍配偶者と結婚する男性たちの年齢、教育. レベル、収入、麟、轄者などといった特徴を、さまざまに生じた辮などと共に描写したりする。 その中には、聯郁轄に関する文字がよく出てくる。そのため、外国籍醐禺者と織昏した男性に与え られたイメージは年を取っており、体が不自由だというものである。この男性たちは結婚市場で周辺に 位置する人であり、台湾女性との出会いもほとんどないような人びとである(王安仁2001,夏曉鵠2000)。 洪山川(1993)によれば、多くの台湾人男性が結婚できない理由は、(1)女性にふられて、傷ついた人、 (2)孤立した人、(3)自己中心の人、(4)理想派の人などである。この結果は夏麗鳥(2000.2001)の外国籍. 配偶者の研究内容とも相似する。この男性たちは、台湾にいる時は絶望した失敗者であるが、東南アジ アに行くと偉くなり、少しのお金さえあれば、何でもできる者に変身するする。それゆえ、この男性た ちは、道徳の卑劣者や、人を騙すワンマン主義者と指摘されたりもする。. 文献の整理によると、外国籍配偶者と結婚する男性は長所のない、結婚できないグノトプとして、メ ディアや国民に仕分けされている。しかし、東南アジアの女性に対しては権力、自大な人間になる。こ のことで、台湾に来る外国籍配f賄に強く関連するのは、欧米の「通販お嫁さん」と「輸入お嫁さん」 であろう。Luzon(1987)によれば、スイスで通坂や輸入された女性と結婚するのは、3種類の男性だとい. う。農夫、ワンマン主義の離婚者、社会地立剛氏い人である。Luzonは、スイスの女性にとって農村に嫁 ぐことは、大量の仕事とつまらない生活を意味するのだという。ワンマンのスイス男と言えば、アジア の「通販お嫁さん」が好きで、性格洲云統的で優しく、家庭を中心とする女性と結婚することへの期待. が込められている。社会雌が低い者というのは、性格がよくなかったり、心身轄者であったりする ことを意味するのだそう芯 14.
(17) 昔、外国籍醐禺者と結婚した台湾人男性は農業、漁業、年寄り、体の不自由の人だったが、現在、公 務員、医者、教授などの職業の男性たちもこの列に並んでいている。台湾の昔と現在では、撤回の構図 が変わったのだろうか。こういった最近の変化にも留意しながら、考察を進めていくことにしよう。. 二、結婚の思量と心配 結婚は一生に一回しかないものだと多くの人は捉えている。それゆえ、人々は、必ずいろんな問題や 心酒己に直面する。問題の解決方法を見つけて、自分の人生を把握する。できれば、問題を起こさないよ. うにと、結婚前、外国籍女性と結婚する台湾籍男性は、たくさんの人の意見を集めて考える。外国籍配 偶者の国の文化、風俗、織働機、家庭背景などのr静曼を収集するわけである(鐘重襲2004)。しかし、. 認識できるレベルは限られていて、二人の結婚条件は本質的に異なっており、お互いに国際結婚に不安 を持っている。更に、メディアの報道で国際結婚にはいろんな悪い面が知られており、心酒己を持たれて. いる。総体的に言えば台湾籍の夫が心酒己するのは、外国籍配偶者がお金のために結婚していずれは逃 げてしまうのではないかという不安や、生活や言葉の適応にたいする心酒己、家族や両親と性格が合うか どうか、経済不況のストレス、子供の教育などで笑われること等である(鍾重襲,2004)。様々な問題に 対して、それぞれの夫が抱えている態度は異なる。林依螢(2004)の研究によれば、外国籍配偶者と結婚. した台湾人男性の婚鱗跡開放的なケーメでは、もし自分の性格に合わない外国籍配偶者と結婚したな らば、離婚して、母国へ帰らせたらいいと考えている。しかし、ある台湾人男性の場合は、自分の結婚 に対する不安やストレスが夫婦関係に反映されて、不安定な鰯因関係に陥ったりすることもみられる(謝 臥龍2003)。. 三、外国籍配偶者と結婚した台湾人夫の責任とストレス 結婚は男性に対して優勢な役割をもたらし、満足感や優越感を感じさせると共に、巨大な不安やスト レスももたらす(藍采風1986,江宜情2001)。外国籍配偶者にとって、異国台湾での生活における困難や 不適応に遭遇した際、頼れる唯一の存在は夫である。すなわち、外国籍配偶者の過度期での精神状態や、 適応期の長さ、結婚生活の満足度などには、夫が重要な役割を担っている(張鉦瑚2003,鍾重襲2003)。 許雅恵(2004)の研究によれば、ベトナム籍配偶者の嫌因に対する幸橿度、生活や習慣への適応情況など. では、夫の態度が大きく影響している。もし、夫の態度がよければ適応情況もよくなると指摘されてい る。李桂松(2004)は、婚姻関係の相対論を提起する。すなわち、夫や家族のサポートなどがあれば、外. 国籍や台湾籍にかかわらず、撤国生活のクオリティはよくなるというものである。反対に、筆者白身の インタビュー調査では、ケース6の藩さんの事例から得られる示唆が興味深い。もし、夫方凄の味方で なければ、生活が辛く、人々に悪口を言われたり、軽蔑された.りして、妻自身が倒れてしまう。また、. 台湾人の夫が妻の価直観と衝突し、家庭の外での世論も気にしなければならないので、多重のストレス が貯まって、’マイナスの影響が結婚生活に生じやすい。. 四、台湾人夫の外国籍配偶者と国際結婚に対する態度 15.
(18) 外国籍配偶者は生活水準の低い地域や国から来たため、台湾社会における彼女らに対する固定した負 の印象が存在する。かつ、台湾という父権社会において、台湾人夫とその家族から、彼女らはお金で買 った“物”として待遇される(藩淑晩2003)。言葉や態度か窪蔑的で、敵意が潜んでいたりもする。しか. しながら、一部分の台湾人夫は人身牽買の考え方を持っていなへ結婚である以上、軽蔑の態度では なく、お互いに理解し合って、率直に自分の考え方を伝えたほうがいいという人もいる(察雅玉2001,鍾 重襲2004)。国際結婚の中で、台湾人夫は伝統的な考え方を強く持っており、異なった文化と観念に受け 入れにくい。夫婦のコミュニケーションも難しいと指摘される(林平煤,2004)。 許雅恵(2004)は、社会実習授業の経験に基づき、外国籍配偶者の家庭は外部の環境に抵抗して、†静支. の提供者やサポートする人をも排斥することを発見している。二つの原因をあげている。一つは外国籍 配偶者が新しい人に知り合うことで、他の家庭や夫などとの「比較」の心理が働き、現状に不満を持つ ことで、家庭の睦まじさに悪影響を及ぼす恐れがあると夫が心配する。もう一つは、外国籍配偶者の家 あ揉め事を外の人に知られたくないという意識である。例えば、家庭内暴力がそうである。いろんな研 究で言及されていることだが、外国籍配偶者は他の家庭などと比較することへの意識が強く、夫婦関係 に影響が及ぶことがあり、できるだけ、外で人と知り.合いさせたくないと夫方温っている(察雅玉2001,. 鍾重襲2004)。外国籍配偶者が“悪くならないため”、夫または舅姑が「保護」の名を使って社交の行動 を制限したりもする(沈倖如,2003)。筆者のインタビュー調査では、ケース2のように、最初台湾に来た. 時、外国籍醐織抜達に会うことや外国人労働者や外国人配偶者のいる所に行力せないように、舅姑 が制限している。けれども、鍾重襲(2004)の研究で、多数の夫が、妻は友達に会って寂しさを解消する、. または今後の子供の教育のために中国語学校に行力せたりしている。総合的に言うと、多数の台湾人夫 は妻が単純だと思っ亡おり、外界に影響されやすいので、配偶者の交友情況に敏感なようである。. 五、結論 台湾における国際結婚の研究により、外国籍配偶者の現状や問題が明らかになった。鍾重襲の研究で 一は、台湾人夫の国際結婚の経験を「配偶者を選択する過程」、「生活の経国、「結婚の衝突と調節」、「国. 際結婚のアドバイス」の四つに分けて議論している。国際結婚は民族や文化のギャップもあって、嫡因 の問題の導火線にもなるゆえに、「文化差異」と「性別差異」は、重要な議題として討論されている。筆 者は、台湾人夫の外国籍配偶者に対する配慮が重要と考える。. 16.
(19) 第2章結婚伸介業者の役割と問題点. 本章では、「結婚市場」について研究する。. 第1に、台湾人男性と外国籍女性の出会いについて分析し、ここから、彼ら彼女たちと結嫡中介業者 とのあいだの関係について考察する。第2に、台湾と外国籍配偶者に関する文献を通じて、特に国際結. 婚の実態について整理する。第3に、2003年から2007年の4年間を中心に、国際結婚に対する政府の政 策の変化について整理する。. 第1節結婚市場. (1)媒酌人の仲介による結婚 個人は社会規範に規定されながら畔侶の選択」を行うことになる(徐光国2003)。この観点からすれ ば、配偶者選択行為は、市場のメカニズムによって規範化された行為とも言える。男女は、各自の需給 に基づいて結婚市場で配偶者としての条件を交換する。. 結嫌目手を選ぶ制度には、二つに大きく分けられる。一つは指定された結婚であり、もうつは自由 恋愛(自由市場)による結婚である。後者の選教範囲は前者よりも広いことから、現在ではどの社会で も普遍的に見られる現象となっている。. また、配偶者選択については、別の表現を用いてそのほかの類型に分けることもできる。例えば、「振 り当て結婚」と「自由結婚」というものである。「振り当て結婚」は、伝統社会においてよくみられる。農. 業社会では家族が生産の中心であり・、親戚が畑を囲んで住む。家族の影響力は非常に大きいといえる。. 結婚の制度を通して、家族間で資源を交換し合い、社会関係を拡大させていく。伝統的な社会では、家 庭は社会の基礎と見られている。結婚は家庭の命脈を継続させ発展させる制度であり、単に男女の私的 なことがらだとは言えない(朱筆棲,1991)。. 華人はよく「縁」で夫婦の結び付きを例える。社会学の角度から言えば「縁」は完全な偶然ではなく、社 会規範で創られたチャンスだと見られる(祭文輝,1998)。個人の剰牛(好み、個性)の他に、社会面(種族、. 宗教、年齢、社会階級など)が多く考慮される。媒酌人は社会的剰牛への考慮を行いつつ仲を取り持つこ とで、男女の「縁」が形成される。. 結婚する前には、「家柄が釣り合う」かどうかの考慮がなされる。「父母之命,媒灼之言」(父母の命と. 媒酌人の言には必ず従わなければならない)とは昔からの言W云えである(張樹棟1996、李秀領1996: 17.
(20) 77)。伝統的な台湾の結婚市場は、媒酌人が主導して結嫌目手を選ぶ。媒酌人とは伸人のことであり、台 湾の結婚文化において独特の瑚立と影響力を持っている。. 媒酌人は中国の結婚史において、重要な役目を担ってきた。中国の媒酌制度は周の時代に始まるとさ れ、媒酌を職業とする人もいたという(院昌銑1982)。当時の媒酌人は、成年男女の生年月日と姓名を登. 録するほかに、成年になった男女への結婚の樹足、結納金の監督、結婚にかかわる裁判の事務処理など をした(臭掃告・程玲1999)。これは、当時の社会では、結婚を一大事と見なしていたことを表している。 唐の時期には、媒酌人には正式な社会地位が与えられた。唐律書義に曰く、「為婚之法,心有行媒」とし.. て、媒酌行為は法律に規定されていたもレ法律に従わなければ仲人や、結婚する男女ともに罪を 犯すことになる。このことからも、昔から媒酌人は中国の社会で重要な身分や地位に占めていることが 分かる(陳顧遠1983)。. 現代の媒酌人は、古代のような正式な責任を持ってはいないものの、やはり媒酌人になるためには、. さまざまな社会的条件が存在する。一定の社会幽立があるもの、社会的に尊重されるものであり、問題 を未然の防ぐことができるような経験や能力があって、双方の家庭に誤解を生じないように、いろいろ な局面に対応できる人が求められる(簡奉安1997)。それゆえ、媒酌人の伝統的な役割は、「家柄が釣り 合う」いい「縁」を紡ぎ出すだけでなく、社会的な責任を負った男女の架け橋でもある。また、結嬬麦も、. 後見人として、衝突を調亭したりする任務がある。. (2)自由恋愛による結婚 結婚市場のもう→の選択肢が「自由選択」である。この種類の結婚は、確かに、自由に伴侶を選択す ることと相、跡曖の感1青が基礎となるが、しかしながら、決して無制限の選択ではない。どのような社. 会でも社会規範は作用し、例えば、民族、道懲法律等の影響を受けて、配偶者の選択範囲は規定され る。男性も女性も、結嫌弓手の選択では、社会の許容範囲を超えることは難しい。こうした「結婚市場」. (M班riage㎞ket)とは、言い換えれば、結婚しようとする男女がこの市場の規範に従って伴侶を選ぶこ とを意味する。この結婚市場における配偶者選択行為に関しては、交換理論を適用して分析する言緒も いる(宋鎮照1998)(徐光國2003)。 社会交換理論・(So・ial Excha㎎e Theory)の観点に基づいた場合、結嫌目手の選択の本質は、資源交換. の行為のrつと見立てられる。交換の原則は損をしないことであり、個人は最大の利益を求めることに なる。選択可能な数多くの対象からだんだんと縮小し、駆け引き(Bargainihg)をした結果、成立したカ ップルのあいだでは、剰牛の差が小さくバランスが取れた伴侶となる。相手を選択する時のコストは、. 一般的には、資産、社会地位、家庭背景、才能、器量、性格、容貌など、経済性のものと非経済的資源 の両方がある。もちろん、どの剰牛を重視するかは、人や状況に応じてそれぞれ異なってくる。現在で は、自由で開放的な社会になってきており、男女が自由に社会交換の進行を進めることができる。それ ゆえ、自由市場の纈蹄u度を伝統的な結婚を比べると、媒酌人の結婚市場での立場や役割も見劣りがす るようになってきており、その機能もだんだん失われつつある。 結婚市場を交換理論で分析すれば、男女双方ともに結嫌目手を見つけるチャンスは理論上存在するが、 18.
(21) 実際の膚況はそうではない。結婚市場での取引は、社会文化に影響されており、男女の条件交換は完全 に公平になることはなく、むしろ不対等な現象が存在している。この不均等の現象が、「結婚斜度」 (M旺rage Gradient)と呼ばれるものである。. 「結婚斜度論」によると、人は両性に対する役柄の期待が違うので、結婚市場で男女の社会経済の不 均等地位が生じる。女性から言えばこの不対等の結婚は「上嫁結婚」(玉の輿)と「下嫁結婚」と言われ る。「上嫁結婚」は、女性の結嫌目手は自分より社会地位の高いものとなる。一般の社会では、多くの女 性が「上嫁結婚」を選ぶ(M砒go1inandWhite1997)。この「結婚斜度」で、不利な立場にいる人(条件の“長. 過ぎる”女性や“悪すぎる”男性)は淘汰される。自分が優勢な立場にいて、結婚市場にていい資源を交. 換できる場合に、結嫌弓手を選ぶことができる。台湾では長期的な都市化、工業化を経験する中で、農 村社会が空洞化したり、低技術労働者の生活や就労剰牛が厳しくなったりする中、経済発展に取り残さ れた男性たちが結婚市場から排斥されて、いろいろな困難に直面している。. プッシュープル理論によれば、移動が発生する原因は、送り出す地域の推力或い嚇肝力(PushForce) と、受け入れ地域の引力または吸引力(Pull Force)の交差作用である。移動者は、現住地の排斥力によ って移出するO蓼正宏,1995:94)。. 、筆者の調査データによれば、台湾の結婚市場では、取り残された男性たちが経済的に困難であるほか に、結婚市場での佃植洲氏いため、台湾本国の結婚市場から排斥されている。国内の結婚市場で相当条 件の結嫌目手が見付からず、経済発展が遅れた国に移転して、海外の結婚市場で配偶者を探すことにな る(夏麗鳥2002)。この結婚斜度は、結婚市場での排斥が「推力」となって、男性たちが東南アジアの結婚 市場に向かう。一方、東南アジアの女性たちにとっては、台湾経済の「進歩と発展」に想像と期待が「引力」. となる。こうして、台湾人男性と東南アジア女性との国際結婚洲足進されていく。. 第2節台湾の国際結婚と結婚伸介業者. (1)東南アジア国際結婚伸介業者についての先行研究 。台湾の結嬬中介業者について、張書銘(2001)や王安仁(2003)は、RonaldBurtの構造洞理論(Stru.t皿al. holes)を援用して、伸介業者の介在によって台湾とベトナムの国際結婚がコスト軽減され、商晶化につ ながっていることを分析している。また、察庭椿(2007)の研究は、法律規範の観点から結婚f中介業者の 問題を調査している。張鉦平(2003)は、結樹中介業者、政府、台湾とベトナムの結婚市場、この三者の あいだの役割について研究している。. (2)国際結婚伸介業者の諸類型r一台湾の仲介業者にみられる特徴について 東南アジアの女性が台湾人男性にお嫁入りすることは、「結婚移民」と言われる現象である。東南アジ. アの女性たちが異国で生活する過程で、もし伸介者の支援がいなければ、外国人の配偶者を探し出すご 19.
(22) とは難しい(曾嫌芥1997)。それゆえ、各人の社会的ネットワークの支援に依存するほかに†静ゆ乏し い人間は、仲介業者の力を借りて結婚移民するしかない。国際結婚の仲介業者は、お互いの時報交流を 近くて容易なものとし、また、政府機関での煩填な手続きを簡略化することに手助けする(王安仁2001)。. 台湾男性と結婚する外国人女性の半数近くは、「ベトナム外国鰯己偶者」である。彼女らの平均学歴は. 中学校卒、職業は自作農や工場の従業員などが多く、外界の第三者の仲介がなければ、国際結婚はほと んど不可能な状況にある。また、国際結婚は複雑な行政一手続が必要であり、外国籍配偶者は仲介業者に 依存せざるをえない(夏廃鴫2000)(王安仁2001)。仲介業者は国際結婚の結婚市場で鮮度を独占し、同 業者との競争に勝つために、職業倫理に背き消費者の権利を無視することは頻繁に生じる(張鉦平2003)。. 東南アジアとの国際結婚において、プッシュープルの移動要因が構造的に形成されるとともに、結婚 市場の媒酌人r伸介業者との依存関係も一層強まりつつあり、国際結婚におうて重要な要件となってい る。東南アジア女性と台湾人昇性の国際結婚広国際結婚市場において、自分の末1』益(経済、上嫁結婚、 跡を継ぐ)を求める。仮に、異なる文化のあいだで結婚適応やお金の観念に問題があるとしても、男女双 方が「権力」をもつ結矧中介業者に「依存」して、二つのネットワークを互いに結び付けて、資源を交換す るのである(dyadic−excha㎎e re1ations)。. 以前、台湾と東南アギアは経済や貿易の交流は盛んだったが、国際結婚にかんしていえば情報の不 流通や距離があるため、国際結婚はなかなカ灘しいものだった。仲介者の協力に依存するしかなかった といえよう。それゆえ、国際結婚は、経済貿易の発展と共に成長してきたといえる(王安仁2003)。以下 では、1990年代に台湾が採用した経済発展での「南向政策」と関連させて、国際結婚中介業者の発展につ いて概観しておこう。. 女性は国際結婚では経済面を第一に優先して考えている(藷昭娼2000)。筆者の調査でもこ剛頃向が確. 認できる。後発発展途上国の女勘溌展途上国にお嫁に行く話はよく耳にする。台湾では、1970年末か ら1980年初期にかけて経済が急速に発唇するとともにたくさんの退役老兵や農村部昇性がお嫁さ々不 足で悩んでいた。当時は、少数の東南アジア璃喬の仲介によって、フィリピン、インドネシア、タイな ど、発展途上の貧困地域からやってきた女性と結婚することが多かった 1990年から、台湾政府は、中国に資本を投資するとともに、東南アジアのたくさん国にも分散して投 資を行い、経済貿易交流を強化したが、このことが結果的に「異国結婚」を促進することにつながった(梁. 銘華2003143)(許文堂2003)。南向政策は、経済面での成果は期待したほどではなかったものの、国. 際結婚の方面ではその人的な交流がどんどん発展していったその背景には結矧中介産業雌酬 みられるのである。. 一般的に世界でみられる国際結婚は、歴史的に三段階に分けられるという(粛昭娼2000)。. ①1960年代以前の発生期 男女双方がメール(書簡)の紹介を通じて知り合い結婚に至るケースである。親友、媒酌人、仲介業 者の紹介で知り合ったケースであり、こうして結婚した女性は、「通信お嫁」(mai1−order brid。,MOB)と. も呼ばれた。もっとも早い結樹中介業者は1939年にイギリスで誕生したそのサ]ビス対象は、本国人 に限られていた。1956年になって、スイスでも結婚中介所ができてから、ドイツ、ヨーロッパなどの外 20.
(23) 国人が加入して、国際結婚の形ができていった。. ②1960年代の形成期 1960年代になって、急速に工業化や都市化が進展した影響で、国際結嬬中介業も急速に広まっていっ たパソコンを通じて友達を選ぶのも、この時期から始まった。例えば、アメリカやイギリスでは、1960 年代の初期から、パソコンで結嫌目手を選ぶ斡旋も開始された。また、当時のドイツでは、世界で一番 大きなパソコンを、駆使して配f離選択することを売り物にする会社も誕生した。. ③1970年代からの発展期 1970年代以隆伸介業者、結婚紹介所、交友クラブなどが、いろいろなサービスを考え出していった これらの結婚斡旋機関は、アジア或いはヨーロッパの貧困な町の女性を対象として事業を展開していっ た。男性の好みを前提としで情報収集し、顧客から要求されたことをできるだけ↑静支提供する手法であ り、経営の方法はますます商業化されていった。. 台湾の結婚仲介業者は、上記のMOBとは異なり、伝統的なお見合いに似た形式を採用したすなわち、 男一戯ミ女性の実家にお見合いに行き、男性自身は選択する権利を有するものの、女性はただ展示される だけで、男性側から選ばれるのを待つことしかできない(瀞召娼2000)。台湾と東南アジアの国際結婚はく. 台湾から仲介業者が団体で男性たちを連れてきて、東南アジアの現地で短期の「お見合い」をしてお嫁を 選ぶ。その際、媒酌人である斡旋業者は商品を取り扱う商人のような存在と見ることもできるし、また、 当事者の仲を取り持つ媒介人として見ることもできる。. 台湾の国際結婚業者の種類は身分によって、二つ分けられる。(1)専業の結婚仲介業者の多数は、元 来、東南アジアでの会社の投資者であったが、結婚紹介の利潤が多いことから、結婚媒介を兼職で開始 し、徐々に専業化していったもの、及び、(2)自分自身が当事者であって、自分のネットワークを利用 して結婚媒介業を開始したもの(夏麗鳥2000)(鄭雅髪2000)(葵雅玉2001)の二つのタイプである。. 第3節東南アジア女性の国際結婚商晶化. 国際結婚の仲介業者が市場メカニズムに基づいて結婚紹介の事業を展開することで、「結婚商品化」の 傾向が進行している。沈倖如(2002)と張書銘(2001)の研究によると、台湾の結婚仲介者は一般の企業と. 同じように資本を拡大し「利潤」を求めるため、結婚中介業の本旨が失われてしまうことがよくある。一. (1)結婚の商晶化 K.マルクスがいうように、市場経済での商品交換は、人間自身も、.物と物の関係に取り込まれること. になる。物と物の関係はマジックのようなものであり、私達は商品関係に組み込まれることで、人間と 物とをはっきり分別することができない消費者になる。消費者と物の関係は、市場を通して接触する。 この関係は実質ではなく、また、複雑な人間関係を捨象した、消費者と商品の関係として捉えられる。 21.
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