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「吉 田 腫 瘍 細 胞 内 ビ ー ル ス 中 和 實 驗 」

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Academic year: 2022

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(1)「吉 田 腫 瘍 細 胞 内 ビ ー ル ス 中 和 實 驗 」 第. 一. 篇. 抗 吉 田 腫 瘍 家 兎 血 清 に よ り不 活 化 さ れ た 腫 瘍 細 胞 の Virus. HST. (Hamazaki)に. よ る活 性 化 に つ い て. 岡 山大 学医 学部病理 学教 室(指 導 助. 手. 村. 〔昭 和28年3月9目. 上. 浜崎 幸雄教授) 育. 郎. 受稿 〕. き そ の 腹 腔 に 吉 田腫 瘍 腹 水 を 接 種 し,そ の腹 緒. 言. 腔 を 逐 日的 に 穿 刺 して 之 を 白鼠 の腹 腔 に 移植. 1950年 浜 崎 教 授 等1)に よ つ て吉 田 腫 瘍 か ら 分 離 固 定 され たVirus. HST. ビ ール ス学 的 性 格 の うち,超 顕 微 鏡 検 査 は 佐 藤(二)及. の結 果 免疫 さ. (Hamazaki)の. れ た マ ウ スか ら穿 刺 液 は 対 照 の そ れ に比 し て. 速 遠 沈 並 に電 子. 甚 だ 速 に 移 植 性 を失 い 両 者 の間 に 著 しい 相 違 が 証 明 せ ら れ た.. び 佐 藤(博)2)が,. 累 代 接 種 の 経 過 及 び ビ ール ス乳 剤 稀 釈 実 験 は 高 橋3)が,中. し て 腫 瘍 発 育 の 状 態 を 見 た.そ. 和 試 験 及 び補 体 結 合 反 応 は 青. 木4)が 鶏 卵 培 養 に つ い て は 隅 岡5),酸 ア ル カ リに対 す る態 度 は 近 藤6)が,抗. 又 青 木 は 補 体 結合 反 応 の 際 抗 元 にVirus HSTを. 用 い た 時 と吉 田 腫 瘍 腹 水 濾 液 を 用 い. た 時 と各 々同 様 に 反 応 の 起 る こ とを確 め た.. 生 物 質 に対 す. 今 回 私 は 浜 崎 教 授 指 導 の も とに 未 だ 曾 つ て. ミ ノ酸 投 与 に よ る影 響 は. 試 み ら れ た こ との な い 甚 だ 特 異 な 免疫 血 清 学. ビ ール ス接 種 に よ つ て ひ き 起 さ. 的 実 験 を 行 つ た.由 来 細 胞 内 に 寄 生 す るビ ー. れ る マ ウスの慢性 肉 芽性 炎症 につ い ては佐 々. ル ス を 細 胞 の 生 命 を奪 うこ とな く任 意 に処 理. 木9)が,感. す る こ とは 不 可 能 に 近 い こ とが 知 られ て居 り,. る抵 抗 は 相 浦7),ア 大 村8)が,本. 染 経 路 と体 内 病 毒 の 分 布 に つ い て. は 伏 見10),他 種 ビ ール ス と の 交 叉 免 疫 実 験 は. 且 そ れ が た め に 大 き な 実 験 の 隘 路 が な りた つ. 有 木 ・林 ・青山 ・福 田 等11)に よつ て 研 究 が な. て い た.. さ れ ビ ール ス的 性 格 は 凡 そ 明 瞭 とな つ た.尚 最 近 三宅 ・佐 藤(博)12)は. 本 篇 で 私 は 先 づ 腫 瘍 細 胞 で 免 疫 し た家 兎血. 本 ビ ール ス でW系. 清 に よつ て 吉 田 腫 瘍 細胞 を 処 理 し,そ の移 植. 鼠 の 能 動 免疫 を 行 い 吉 田 腫 瘍 の 完 全 免 疫 が 成. 性 が 失 わ れ た も の にVirus. HSTを. 新 らし く. り立 つ こ と,又 大 森13)は家 兎抗 ビ ール ス血 清. 附 加 す る こ とに よつ て 再 び移 植 性 が 得 られ る. で 吉 田腫 瘍 罹 患 白 鼠 を 一 定 度 治 療 す る こ と の. と云 う,免 疫 血 清 学 的 の 操 作 と し て も將 た ま,. 出 来 る こ とを 確 め た.. た 腫 瘍 細 胞 の 特 殊 ビ ール スを 証 明 す る方法 と. 然 ら ば この ビ ー ル ス と吉 田 腫 瘍 と の 関 係 如 何.. し て も 革 命 的(こ 輯 主 幹Ruschが. 現 在 まで の 実 験 で は こ の ビ ー ル ス の み で 白 鼠 に吉 田 腫 瘍 を 形 成 し得 な い.ビ. ゞ こ の よ うな場. を 証 明 す る こ とが な か な か 面 倒 で あゐ.さ HSTで. こ の実 験 を 評 した 言 葉 で あ. ール ス性 腫. 合 に は 当 該 ビ ール ス と腫 瘍 と の 間 の 特 殊 関 係. に 谷14)は マ ウ ス をVirus. Researchの 編. る.)な 実 験 方 法 を 行 つ た.. 實驗材料及び其の調製法. 瘍 で あ りな が ら ビ ール ス単 独 で は 腫 瘍 を 作 り 得 な い 例 は 珍 ら し くな い.た. れ はCancer. き. 免 疫 して お. 1.. 家 兎 血 清 の 取 り方. 採 血 し て38℃. 孵 卵 器 内 に30'放. に 氷 室 に 保 存 后 遠 心 沈 澱(3000R.. て血 清 を 分 離 し た.. 置 し,更 P.M. X 5')し.

(2) 吉 田 腫 瘍 細 胞 内 ビ ール ス中和 実 験. 本 実 験 の血 清 は す べ て原. 正 常脳 乳 剤. 上 記 ビ ー ル ス脳 乳 剤 製 法 と同 様 に して 正 常. 抗 腫瘍 免疫血 清 の. 昔 日鼠 脳 よ り10倍. 作 り方 動 物 は成 熟家 兎を 用い そ の. 用 い た.. 4.. 液 で 施 行 し た. 2.. 肝)を. 559. 静 脉 内 に吉 田 腫 瘍 腹 水 毎. 回0.5〜6.0cc,. 4〜5日. の. ブ イ オ ン脳 乳 剤 を 作 つ て. 対 照 実 験 に 使 用 し た. 5.. 吉 田 腫 瘍 に天 然 免疫 を 有 す る白 鼠 か ら. 分 離 せ ら れ た病 毒. 間 隔 を以 つ て数 回 耳 静 脉 内. 東 北 大 学 吉 田 病 理 学 教 室 よ り讓 り受 け た吉. に 注 射 し,最 后 の 注 射 か ら. 田 腫 瘍 に 対 し て 天 然 免 疫 を 有 す る 白鼠 の 腹 腔. 約10日. 后 に血 清 を 採 集 し. か ら 当 教 室 大 森 に よつ て 分 離 され た濾 過 性 病. 度 同 一動 物 か ら採 血. 毒 で あ る.該 病 毒 の接 種 を受 け た廿 日鼠 の 脳. た.再. を 行 う場 合 は 再 び数 回 の腫. 及 び 内 臟 の 組 織 所 見 はVirus. 瘍 腹水 を静 脉 内に 注射 して. 酷 似 す る も の で あ る.. 更 に10日. を経 た後 に 之 を. 6.. DAB白. 本 実 験 に はM号 及 び 広 島 白石 号 を 使 用 し た.そ. それに. 鼠 病毒. 之 はDAB飼. 行 つ た.. HSTの. 育 雑 系 白鼠 の腹 腔 洗 滌 液 か ら. 分 離 し た 病 毒 の事 で あ つ て,や. は り廿 日鼠 脳. の免. 内 累 代 接 種 に よ つ て 分 離 され た濾 過 性 病 毒 で. 疫 経 過 を示 す と次 の 通 りで. あ る.該 病 毒 の接 種 を 受 け た 廿 日鼠 の 脳 及 び. あ る.. 内 臟 の 組 織 所 見 も亦Virus. HSTの. それ に 酷. 似 す る. 7.. 使 用 白鼠. 雑 系 白鼠 で 山下 系 に 近 似 の も の と思 は れ, 吉 田 腫 瘍 移 植 は 約98%に. 陽 性 で あ る.そ の. 内 交 配 に よ つ て生 れ た 可 及 的 同腹 の 体 重100 〜150grの もの を使 用 し た . 實験 法 及び 實 驗 成績 1.. 前 記 の よ うに して 得 た 腫 瘍 腹 水 と抗 腫. 瘍 血清 と を1:2に. 取 り,之 を 試 験 管 内 で 混. 和 し て一 定 時 間 室 温 で 放 置 す る.放 置 す る時 間 は血 清 の抗 体 価 に よつ て 加 減 し な け れ ば な ら な い が,放 らず,長 3.. Virus. HSTブ. イ オ ン. 浮游 液 (1950)浜. り 分 離 さ れ たVirus. HST. す ぎ る とV. HSTに よ る賦 活 作 用 が. 現 れ な い.(表 参 照) 2.. 崎 教授 等 に よ. 置 時 間 が 短 か す ぎ る と中 和 が 起. 中 和 后 腫 瘍 細胞 を 洗 滌 す る方 法. 遠 心 沈 澱(3000R.. P.M. X 5')后 上 登 を 捨 て,. 過 剰 ブ イオ ンを加 えて 火焔 滅菌 せ るエ ーゼに. の脳 内累代 接 種 マ ウスか ら. て よ く攪 拌 し,更 に 遠 心 沈 澱(同. 作 つ た10倍. 上 澄 を す て る.こ の よ うに し て洗 滌 を 終 つ た. (単 にV. V. HST脳 示 す)及. ブ イオ ン 乳 剤 HST浮. 游 液 又 は. と云 う 時 は 之 を び 肝 乳 剤(V. HST. 腫 瘍 細 胞 にV.. HST或. 上)を. 行い. は 諸種 対照 液 を 添 加 し. て 原 液 量 に 戻 し 白鼠 腹 腔 内 に 接 種 した.尚. 対. 照 実 験 は 中 和 后 直 ち に 白 鼠 の腹 腔 内 に 接 種 し.

(3) 村. 560. た の で 実 験 例 に 比 し て25〜40'早. 上. く接 種 され. 育. 郎 (註). た 訳 で あ る.. 313.. 314号. は 前 処 置 と し てV.. 液 を0.4cc宛2回(21/Ⅱ. 吉 田 腫 瘍 腹 水0.05ccに. ・27/Ⅱ)腹. 游 腔内. に 注 入 す る.. 北 大 武 田 門 下 臼 渊 等15)に よ る と,生 腫 瘍 免 疫 兎 血 清(静 脉 内 感 作)3〜5倍. HST浮. 稀 釈0.1ccを. 混 和 して ウイ ス ター. 系 又 は くま鼠 に 移 植 し た 際,(‑)〜(±)の. 第3回. 実 験(昭26.. 7. 14). 第4回. 実 験(昭27.. 3. 15). 成. 績 を 得 て居 り,尚 体 外 中 和 時 間 に 関 して は, 腫 瘍 細 胞 の 体 外 に お い て 蒙 る非 特 異 性 障 碍 作 用 を 顧 慮 し, 5分 間 を 適 当 と して い る の で, 本 実 験 で は 次 の通 りに 行 つ た.. こ の うち 第1回 で あ つ た.こ. 腫 瘍 移 植 性 の恢 復 は 不 成 功. れ は 免 疫 価 の高 い血 清 で 中和 が. 長 き に過 ぎ た もの で あ ら う. 個 々 の 実 験 法 は 実 験 成 績 と共 に 表 示 す る. 第1回. 実 験(昭26.. 2. 11). 第2回. 実 験(昭26.. 2. 28). (註). 783号 以 下 の 所 要 時 間 は 中 和 操 作 後10′ 放 置 し て,更. に 洗 滌 及 び 其 の 他 に40′ を要 し. た か ら合 計50′ か ゝつ た こ と に な る.. 腫 瘍 及 び 腹 水 形 成 度 の 判 定 に 際 して は,大 体 次 の様 な 標 (‑). 準 を 設 け た.. 剖 検 上 認 め 得 る所 見 が 全 くな い場 合.. (±) 腹 腔 内 に 所 見 は 認 め られ な い が 腹壁 の注 射 部 位 に 小 腫 瘤 を 形 成 して他 部臟 器 に軽 度 の 転 移 巣 を 認 め る場 合. (786号)…. … 肺 ・胸 腺 に 軽 度 の腫 瘍.

(4) 吉 田 腫 瘍 細 胞 内 ビ ール ス 中 和 実 験. う と そ の作 用 が 消 失 し,乳 腺 腫 瘍 組 織 で は こ. 性 浸 潤 を み る. (+). 腹 腔 内 漿 膜 の1・2箇. 所 に小 腫 瘤 を. (333号)… … 大 網 の辺 縁 及 び 内 性 器 周 圍 に 小 腫 瘤 を 形 成 す る.. (〓). 腹 腔 内漿 膜 の1・2箇. 瘍 治 癒 鼠 及 び 免 疫 兎 の血 清 が 抗 腫 瘍 性 物 質 を 所 に上 記 以 上. 有 す る こ とを 血 清 の有 す る腫 瘍 治 癒 効 果(板 倉18)石 倉19))や 生 体 外 腫 瘍 細胞 に 及 ぼ す 影 響. 中等 度 の腫 瘤 形 成又 は 腫 瘍 性 浸 潤 増 殖. (臼 渊 ・相 沢 ・今 村15))又 は 受 動 免 疫 の 成 立. が あ るが,腹. (鈴 木20))か ら し て証 明 し て い る.併. 水 形 成 が 少 量 の場 合.. しこの. (531号)… … 大 網 に 於 け る浸 潤 性 増 殖. 抗 血 清 が 多 価 の もの で あ る こ とは 抗 元 と し て. は軽 度 であ るが 内性器 周 圍に小 腫瘤 を. 用 い られ た 腫 瘍 腹 水 中 に は 腫 瘍 細 胞 以 外 に 多. 形 成 し腸 間 膜 が 全 体 に わ た つ て 可 成 り. 少 に拘 らず 単 球 ・脆 落 漿 膜 細 胞 ・リ ンパ 球 ・. に 腫 瘍 性 増 殖 を 営 む.. 赤 血 球 ・白血 球 等 を 含 む こ とか ら も明 か で あ. 上 記 の場 合 特 に1箇 所 に 大 腫 瘤 を 形 も腹 水 形 成 が1ccま. で の場. る.従 つ て 何 処 迄 特 異 的 で あ り何 処迄 非 特 異 的 で あ るか はGreenの. 行つ た如 く脱 感 作 に. よつ て 分 析 しな け れ ば わ か らな い.. 合. (332号)… … 大 網 に6×1.5×1.3cm3. 鈴 木 に よ れ ば,家 兎 を腫 瘍 細 胞 で 免 疫 し又. の 腫 瘤 を形 成 す る.. 各 系 鼠 に吉 田 腫 瘍 を 移 植 し て 免 疫 抗 体 が 産 生. (528号)… … 大 網 に5×1.3×1.2cm3. さ れ た 際,こ. の 腫 瘤 を形 成 す る.. の免 疫 血 清 の被 動 免 疫 力 即 ち 免. 疫 血 清 の 力 価 は,ウ. 上 記 よ り以 上 の所 見 が 認 め られ るか, 或 は 腹 水 が5cc前. 后 潴 溜 し た 場 合.. イ ス ク ー系 に腫 瘍 細 胞 を. 移 植 し 自 然 治 癒 を 営 ん だ もの ゝ血 清 が 最 も強 力 で,く. ま鼠 ・どぶ 鼠 の 順 に 弱 くな る.次 に. …肝 下 面 に 出血 性 腫 瘤 を 形. 家 兎 の場 合,静 脉 感 作 で は抗 腫 瘍 性 が 皮 下 或. 成 し 内性 器 周 圍 及 び 後 腹 膜 に 腫 瘍 性 浸. は 腹 腔 感 作 の 際 に 得 た 力 価 の 約2倍 位 に 達 し. 潤 増 殖 が 著 し く,腹 水5ccが. て い る.鼠 血 清 中 最 強 の ウ イ ス タ ー 系 の も の. (792号)…. 潴溜す. を もつ て被 動 免 疫 を 行 い,又 静 脉 感 作 兎 血 清. る. (〓). 於 て 宏 汎 な研 究 が 行 は れ て い る.即 ち 吉 田腫. の所 見 が あ り,そ の うち 特 に1箇 所 に. 成 し,而. (〓). の こ とが 起 らな い こ とを 確 め た . 吉 田腫 瘍 の免 疫 学 的 検 査 は 北 大 武 田病 理 に. 生 じ,腹 水 形 成 が 少 量 の場 合.. (〓). 561. 間后. を もつ て す る と,ウ イ ス タ ー系 ・く ま鼠 ・ど. に して 白鼠 は 悪 液 質 が 嵩 じ腫 瘍 死 直 前. ぶ鼠 に は 腫 瘍 移 植 を 陰 性 とす る こ とが 出 来 る. に あ る も の.. が,山. 上 記 以 上 の 所 見 を 有 し,約2週. 下 系 ・岐 阜 産 雑 系 に は 移 植 陰 性 に ま で. 成 功 し な い.こ 考. 按. の際被 動 免疫 の成立 は血 清 の. 抗 腫 瘍 性 抗 体 と腫 瘍 細 胞 との 生 体 内 中和 に よ. Green16,17)は マ ウ ス の 可 移 植 性 乳 腺 腫 瘍 細. る も ので あ ら う と考 へ て い る.. の. 私 の実 験 と直 接 関 係 の あ る仕 事 は 臼 渊 等 の. 兎 か ら得 た 抗 血 清 と乳 腺 腫 瘍 細 胞 とを 混 じ数. 行 つ た 吉 田 腫 瘍 の 中 和 試 験 に 関 す る動 物 実 験. 時間 孵 卵 器 に,貯え て お くと腫 瘍 細 胞 は 可 移 植. で あ る.彼 は 被 移 植 鼠 と し て天 然 免 疫 の 強 い. 性 を失 い,食 塩 水 で 行 つ た 対 照 実 験 で は 移 植. ウ イ ス タ ー 系 鼠 ・ くま鼠 ・どぶ 鼠 を 用 い 最 も. 性 が変 らな か つ た こ とを 見 た.併 し 正 常 乳 腺. 移 植 され や す い 山下 系 ・埼 玉 岐 阜 産 雑 系 は. 組 織 で 免 疫 し た 兎 の血 清 或 は 正 常 の 兎 の血 清. 使 用 してい な い のは理解 に苦 しむ ところで あ. は そ の移 植 性 を全 く〓 うこ と は な か つ た が 腫. る.私 は 本 実 験 の根 幹 とな る中 和 実 験 の 被 移. 瘍 の発 育 が 後 れ る こ と を知 つ た .こ の作 用 を. 植 鼠 に は,最. Greenは 非 特 異 な血 清 中 の 因 子 に よ る も の と. の 雑 系 を 使 用 し,一 方 家 兎 の抗 体 価 を 出 来 る. 想 像 し こ の血 清 を 正 常 乳 腺 組 織 で 脱 感 作 を 行. 丈 高 くな る様 に 感 作19,21)して,実 験 の確 実 を. 胞 を 浮游 液 と し て,こ. れ で 兎 を免 疫 し,そ. も移 植 の 起 りや す い 山下 系 近 似.

(5) 村. 562. 上. 期 した.. 育. 郎. 体 の た め に 腫 瘍 細 胞 が 致 命 的 な 傷 害 を受 け る. こ の際 兎 か ら得 られ る抗 血 清 は 前 記 の よ う. た め と解 せ ら れ る.. に 多 価 の もの で あ る か ら,脱 感 作 を行 は な け 結. れ ば吉 田 腫 瘍 特 異 な 中 和 反 応 とは 言 え な い. 又 た とへ 純 粹 な 腫 瘍 細 胞 を 抗 元 とな し得 た と. 1.. 論. 吉 田 腫 瘍 の腹 水 を抗 元 と し家 兎 を感作. 仮 定 し て も細 胞 蛋 白 に 対 す る抗 体 の作 用 に よ. す る と き は,吉. つ て被 移 植 が失 は れ る こ と も あ り得 る.従 つ. し得 る抗 血 清 が 得大 られ る.. てV.. HSTの 中 和 さ れ た こ とが 移 植 性 を 失 つ. 2.. 田 腫 瘍 の移 植 性 を 完 全 に 中和. この 抗 血 清 に よつ て 移 植 性 を失 つ た腫. た こ と ゝ直 接 関 係 が あ るか な い か を 見 る た め. 瘍 細 胞 を 洗 滌 して,こ. に 私 は 処 置 さ れ た 腫 瘍 細 胞 に 改 め てV.HST. 添 加 し て や る と再 び そ の 移 植 性 が 恢 復 さ れ. を 添 加 し て 再 び 鼠 に 移 植 を 試 み た.そ. る. の結 果. 3.. 表 示 の 如 く非 常 に 高 率 に 腫 瘍 の発 生 が 認 め ら れた. 即 ち 腫 瘍 細 胞 に よ る免 疫 抗 体 の意 義 は. れ にV. HST脳. 乳剤 を. 従 つ て 短 時 間 処 置 さ れ た 腫 瘍 細 胞 が移. 植 性 を 失 つ た の は 主 と し て 細 胞 内 のVirusが. 可 成 り複 雑 な もの で あ るが,本 実 験 に よつ て. 中 和 さ れ る た め と考 え られ る.但 し,細 胞 内. 少 く と もそ の抗 腫 瘍 性 と云 ふ 漠 然 と し た 範 疇. に 潜 むVirusが. の 内 に,抗V.. 細 胞 毒 性 抗 体 の作 用 に よ る も の で,従 つ て 中. HSTと. 云 ふ因子 が 決 定 的 な役. 割 を持 つ もの と考 え ら れ る.. 和 が 一 程 度 以 上 強 力 に 行 は れ る と きは 最 早. 元 来 細 胞 内 に ひ そ むVirusを. 抗血 清 で 中和. す る こ とは 至 難 の 業 と され て い る に拘 らず,. V. HSTを. V. HSTに. ゝに 用 い た 血 清 中 に は. 添 加 して も 移 植 性 は 恢 復 し な い の. で あ る. 4.. 本 実 験 に 於 て は か よ うに 易 く中和 され る の は 何 故 で あ ら うか.こ. か く も易 く 中 和 さ れ る の は. 上 記 移 植 性 の 恢 復 を見 る 際 に 用い られ. る 白 鼠 に 予 めV.. HSTの 腹 腔 内 接 種 を 行 つ. 対 す る抗 体 の 他 に 腫 瘍 細 胞 蛋 白質. て お く と,こ れ を 行 は な か つ た 白鼠 に比 して. に 対 す る細 胞 毒 性 抗 体 が 大 量 に 含 ま れ て い る. 非 常 に は げ しい 腫 瘍 の増 殖 が 起 り腹 壁 皮 下 に. 筈 で あ る.こ の 抗 体 に よ つ てVirusを. 宏 汎 な 浸 潤 を 起 し早 く死 亡 した.. 保護. 5.. す る立 場 に あ る腫 瘍 細 胞 原 形 質 に 傷 害 が 及 び. 以 上 の 実 験 か らV. HSTは 吉 田 腫 瘍 の. Virus抗 体 が 易 く細 胞 内 に 侵 入 し て 当 該Virus. 移 植 成 立 に 缺 ぐ こ と の で きな い 因 子 で あ る と. を 中 和 す る もの と考 え ら れ る.因 み に 中和 時. 言 え る.. 間 を延 長 す る場 合に は 最 早V.. HSTを. 添 加 し. て も移 植 性 が 恢 復 し な い の は こ の細 胞 毒 性 抗. 文 1) Hamazaki, Y. et al. Folia Psychiatrica et Nenrologica Japonica 5 (1); 39 (1951) 2). 佐 藤(二)・. 隅 岡 ・佐 藤(博).岡. 山 医 学 会 第62. 回 総 会 発 表(昭27) 3). 高 橋.岡. 医 誌64. 4). 青 木 ・高 橋.岡. 5). 隅 岡.岡. 6). 近 藤.仝. 7). 相 浦.第42回. 8). 大 村.未. 9). 佐 々 木.岡. (7);. 上;. (7);. 総 会 発 表(昭27). 1489(昭27). 伏 見.岡. 11) 浜 崎. 西 部 地 方 会 発 表(昭27) 12). 三 宅 ・佐 藤(博).未. 発 表. 13). 大 森.未. 14). 谷.岡. 15). 臼 淵 ・相 沢 ・今 村.新. 発 表 医 誌65. (2)発. 表予定. 発表 (7);. 山 医 学 会 第62回. 1456,. 1465,. 1473. 総 会 発 表(昭27). ・有 木 ・林 ・大 森 .第4回. 臨 林, 4 (4);. 149 (1950). (1946) 17) Green, R. G. Proc. Soc. Exper. Biol. & Med., 61; 113-14 (1946). 日本 病 理 学 会 発 表 予 定. (昭27) 10). 献. 16) Green, R. G. Minnesota Med., 29; 277-79. 1419. 医 誌64. つ た恩 師浜 崎教授 に深 く感 謝致 します.. 1258(昭27). 山 医 学 会 第62回. 医 誌64. 擱筆 にあた り終 始御懇篤 な御指導並 に御校閲 を賜. 日本 病 理 学 会. 18). 板 倉.新. 臨 林,4. (4);. 145. 19). 右 倉.仝. 上 誌,. 146. 20). 鈴 木.仝. 上 誌,. 144. 21). 緒 方 富 雄.血. (1950). 清 学 の 領 域 か ら, 144(昭20).

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