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ファブリペロー方式による光ファイバ式岩盤変位計の開発

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月). CS9‑036. ファブリペロー方式による光ファイバ式岩盤変位計の開発. 大林組 日本原子力研究開発機構. 正会員 ○鵜山雅夫, 正会員. 畑 浩二. 正会員. 佐藤稔紀. 真田祐幸,. 正会員. 1.はじめに 高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究では,実際の処分場の建設や操業時において,空洞の健 全性判定が極めて重要で,数年~数十年間といった長期にわたるモニタリング方法の研究開発が進められてい る.従来型の電気式計測機器方式で,立坑や水平坑道の挙動,地下水挙動などが計測されているが,設置後 2 ~3 年もするとほとんどの計測機器で絶縁が低下し計測値が大きくドリフトしているのが現状である.そこで, 伝送用の光ファイバを応用し,ひずみや温度などの物理量を計測するセンサを用いて,数十年単位で坑道周辺 の挙動を計測するシステムを開発した. 2.坑道内計測システムの開発 光ファイバを利用したセンサは,計測素線に石英系ファイバを使用しているため,耐腐食性,耐薬品性,高 絶縁性に富んでおり,長期モニタリングに適する.またこのシステムを利用したひずみ,温度計測以外に,構 造物が外的要因を受けて変形する際に放出する AE 計測,高精度な岩盤変位を計測する技術も存在する.しか し,その技術は存在するが,実際に計測するには,それを組み込んだ機械システムが必要となる.今回は,坑 道周辺の挙動を計測する目的から,坑道からボーリング孔を掘削し,そのボーリング孔内で計測可能にしたシ ステムを構築した. 3.計測システム概要 光ファイバを利用したセンサには,FBG(Fiber Bragg Grating)方式や BOTDR 方式が存在するが,今回はよ り精度の良いファブリペロー方式の光ファイバ変位計を用い,高精度の計測を試みた.位置を固定させるアン カー部は,従来式では存在していなかった回収方法を採用し,区間固定するアンカー部分を拡張・収縮が可能 な構造にするとともに,強力に固着させる方法を考案 した.また,計測項目や点数の追加を考慮してユニッ ト型にし,計測区間を変更できる機能も追加できるこ とを考えた.図-1 に装置構造概要を示す.回収可能 にするため測定区間端部には,ばね圧式のアンカーを 設置し,孔壁に対して 2 点の固定点を設け,その固定 点の間の変位を測定する.内部には,ファブリペロー 方式の変位計を組み込み,深度 500m でも観測可能に するため(5MPa まで) ,稼働部のシール性を強化させ た. 4.実証試験. シグナルコンディショナー. 装置の実証にあたって下記の室内試験を実施した. 図-1 光ファイバ式岩盤変位計の構成概要図. ・精度確認試験(最小区間 415mm) (図-2) ・負荷時の精度確認試験(試験区間 415mm~2415mm) (図-3) ・実規模供試体(花崗岩)を利用した圧縮試験(図-4). キーワード 光ファイバ,ファブリペロー,岩盤変位計測,長期安定計測 連絡先〒108-8502 東京都港区港南 2-15-2 (株)大林組 技術本部原子力本部原子力環境技術部 TEL 03-5769-1309. ‑71‑.

(2) 土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月). CS9‑036. 最小区間試験(図-2)においては,外部変位計の計測値とアンカーに組み込んだ内部変位計の計測値とのズ レを検証し,その結果ファブリペロー単体では,分解能 0.001mm であるが,読み値の約 10%の精度(図-5)を 得ることができた.負荷時の精度確認試験(図-3)においては各対象物に応力を与え,その時の再現性を確認 した.注目すべき点は,応力 0 の時の原点残差と負荷が変動した時に発生する変位不感部分である(図-6). 最小区間(415mm)においては,0.001mm の原点残差,変. 415mm. 位不感は 0.001mm 以下と良好な結果を得ることができたが,. 変位伝達ロッド. 外部変位計. ロッドを追加して区間を長くした場合は,残差については 0.012mm(13με),0.02mm(22με)の変位不感が生じた. これは,ロッドと本体装置の接合部における力の伝達誤差が 大きな原因と考えられる.そのため,連続的な可動時には, 変位不動部分は発生しないが,負荷時の初期段階や方向が異. アンカー(固定端). なる場合に,若干であるが変位を感知できない部分が発生し. 内部変位計. アンカー(自由端). 図-2 精度確認試験1(最小計測区間). た.また,初期荷重時のみであるが,ここでも若干の原点残 最大 1,000t. 差が生じ,繰り返し変位の際,若干であるが原点残差が発生 した.実規模供試体(花崗岩)を利用した圧縮試験(図-4) 計. においては,残差 0.002mm~0.003mm 程度,変位俯瞰部分は. 測. 見られなかった.. 器 固 定. 固 定. 固 定. 引張荷重 図-3 負荷時の精度確認試験(試験区間 415mm~2415mm). 変位. 12. 原点残差. 10 読み値に対する精度(%). 図-4 実規模供試体(花崗岩)を利用した圧縮試験. 8 6 4 2 0. 荷重. -6. -5. -4. -3. -2. -1. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 外部変位計 の出力値(mm). 変位不感部分. 図-5 内部変位計出力値の偏差. 図-6 負荷時における原点残差と変位不感部分. (計測区間±5mm) 5.まとめ 今回の装置の室内試験により,最小区間においては数ミクロンという高精度の岩盤変位計を作成することが できた.また,計測区間を数パターンに変更できることや回収可能な装置は,坑道周辺の挙動の解明に役立つ ことができると期待する.今後は,実際の岩盤に設置し,計測を実施する予定である.本論文をまとめるにあ たり,㈱レーザックより技術協力をいただいたのでここに記して感謝の意を表す.. ‑72‑.

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