第6章 底質環境と底生生物分布との関連性の検討
-有明海湾奥海域-
6.1 序論
5章では,湾口海域を除く有明海を対象に,底質環境特性による海域区分に基づき設定 した細区分毎に,底質項目と底生生物の主要 4 門(環形,節足,軟体,棘皮動物)の種数 との相関などを調べることで,底生生物の減少と底質の泥化・有機汚濁化・腐敗化によっ て,底生生物の種数と個体数が減少することなどを明らかにした.
6章では,有明海の中で最も環境悪化が進んでいる湾奥海域を対象として,底質環境と 底生生物分布との関連性を,海域区分別に検討した.さらに調査地点の底質・底生生物デ ータにより詳細な底生生物の生態学的特性を検討した.底質環境特性を把握するための底 質項目は,含泥率,強熱減量, AVS (酸揮発性硫化物)の 3 項目である.研究には 2000 年 9 月に行われた単年度調査データを使用している.
6.2 研究の方法
研究は以下に示す (1) ~ (4) のプロセスにより行った.研究に使用した底質調査データ及 び底生生物データの詳細は,3章の「 3.2 使用データの諸元」で述べたとおりである.ま た,調査データの解析に用いたクラスター分析の概要は,3章の「 3.4 調査データの解析 方法」で述べたとおりである.
(1) 底質環境特性による海域区分
底質環境の悪化の度合いを,底質環境特性が類似する海域単位で把握するすることが海 域区分の目的である.この目的のために, 図 6.1 に示す調査地点の含泥率,強熱減量及び AVS によりクラスター分析を行い,海域を区分した.
調査地点
5km
六角川 筑後川
2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22 23
25
26 27 28 29 30 31 32 33
35
36
37 38
39 40
41 43
44 45
46 47 48
49 50
51 52
53 54
42 1
34 24
矢部川
図 6.1 底生生物調査地点
1)
及び底質調査地点1),2),3)
クラスター分析のデンドログラム(樹形図)及び一様性の推移(クラスター分析の凝集
底生生物調査地点2000年9月
底質調査地点1989年8~9月 2000
年9
月2005年9月
地点番号242000年9月の底質及び
底生生物調査のデータなし(注)
経過における統計指標の推移を表したもの)を図 6.2 及び図 6.3 に示す.3章の「 3.4(1) ク ラスター分析」で述べたように,図 6.2 の SPRSQ (平方セミパーシャル相関係数)は小 さいほど各クラスターの類似性が良く,回帰分析の寄与率に相当する RSQ (平方重相関)
は大きいほど各クラスターの類似性が良い.これらの統計指標の推移から,クラスター数 の目安は 3~5 程度となる.ここで,クラスター数が 3~5 における底質の環境特性を表 6.1 により比較すると,クラスター数 5 の場合,クラスター番号 3 ~ 5 は他のクラスター 番号に比べ,含泥率の差が極めて小さくなっている.クラスター数 3 の場合,クラスター 番号 1 は,クラスター数 5 におけるクラスター番号 1 と 2 ,クラスター数 4 におけるクラ スター番号 1 と 2 を合わせたクラスターになっており,含泥率が最も低いクラスターの AVS と強熱減量が反映されていない.
両者の中間のクラスター数 4 はクラスター数 3 に比べ, AVS ,強熱減量が低い値から高 い値までより漸移的に変化する.底質環境特性と底生生物分布特性との関連性を,泥化,
有機汚濁化,腐敗化の変動傾向から検討を行うために,クラスター数を 4 に設定した.
なお,底質調査データは含泥率の高い泥が多く,含泥率が特に高い泥の強熱減量, AVS の変動が大きくなっている.このことから,クラスター分析では泥を細分する海域区分に なっている.また,強熱減量が高い泥は,5章における解析結果から,底生生物の種数,
個体数を変化させている可能性が高いため,強熱減量の値を基に泥を細分する必要がある.
表 6.1 クラスター数と底質環境特性
平均値 最小値 最大値 平均値 最小値 最大値 平均値 最小値 最大値
1 17 31.7 18.1 48.8 0.05 0.00 0.12 5.8 4.0 8.2
2 7 55.3 44 3 67.7 0.17 0.06 0.26 8.3 6.6 9.6
3 10 89.0 78 5 97.0 0.27 0.09 0.38 12.6 10.5 16.7
4 11 94.7 89 3 98.5 0.46 0.36 0.58 16.1 12.8 24.3
5 8 95.3 90 9 98.7 0.71 0.58 0.88 14.2 12.3 16.3
1 17 31.7 18.1 48.8 0.05 0.00 0.12 5.8 4.0 8.2
2 7 55.3 44.3 67.7 0.17 0.06 0.26 8.3 6.6 9.6
3 10 89.0 78.5 97.0 0.27 0.09 0.38 12.6 10.5 16.7
4 19 95.0 89.3 98.7 0.57 0.36 0.88 15.3 12.3 24.3
1 24 38.5 18.1 67.7 0.09 0.00 0.26 6.5 4.0 9.6
2 10 89.0 78.5 97.0 0.27 0.09 0.38 12.6 10.5 16.7
3 19 95.0 89.3 98.7 0.57 0.36 0.88 15.3 12.3 24.3
含泥率(%)
AVS(mg/g)
強熱減量(%)5
4
3
クラス ター数
クラスタ ー番号
データ 個数
図 6.2 デンドログラム(ウォード法)と切断位置(破線)
図 6.3 一様性の推移
(2) 海域区分の設定
4 つに設定したクラスター数に基づき,調査地点毎の該当クラスターから海域区分を設 定した.
(3) 海域区分における底質環境特性の経年変動の検討
湾奥海域の主な流入河川は北西部の塩田川から時計回りに六角川,筑後川・矢部川であ り,筑後川の位置から土砂供給は東側に片寄っている.また,有明海では基本的に潮汐残 差流が反時計回り 4) であるため,湾奥では東から西に物質が移動する.湾奥海域の海底地 形は,流入河川に連続する4条の海底水道が分布し,海底水道間には基盤の高みである 2 列の海底砂州が分布する.潮汐残差流は,これらの海底地形の起伏の影響を受けて流向・
流速が変化する 5) .したがって,湾奥海域の底質環境は,筑後川などからの流入負荷や潮 汐残差流の流向・流速の分布等の時間的,空間的な変動の影響を繰り返し受け現在に至っ ている.本研究では,佐賀県 1), 2), 3) が 1989 年, 2000 年, 2005 年に実施した含泥率,強熱 減量, AVS の値から,湾奥海域における底質環境特性の経年変動を, 2000 年の底質環境 特性の調査データによる海域区分を基準して検討した.
(4) 底生生物分布特性の検討
上記の (2) で設定した海域区分毎の底質環境特性により,底質環境の泥化,有機汚濁化,
腐敗化と底生生物の種数,個体数との関係を検討した.次に,底生生物の種数,個体数と
底質環境特性との相関関係を検討した.さらに,種組成の変化要因を,門別に出現地点が
多い種により検討した.また,海域区分毎,調査地点毎の優占種の特徴を底質環境特性と
関連させて検討した.以上のプロセスにより,底質環境特性と底生生物分布特性との関連
性を把握した.
6.3 底質環境特性による海域区分
底質項目のクラスター分析により,図 6.4 に示すような IA ~ ID の 4 グループに海域区 分できる.各海域区分の底質項目の平均値は表 6.2 に,各海域区分の底質項目の頻度分布 は図 6.5 に示すとおりである.また, 表 6.3 に各海域区分に含まれる調査地点の底質分析 値を示した.なお, 図 6.4 中の覆砂海域は,悪化した底質環境を改善するために海底に砂 をまく(海底を砂で覆う)工事が実施された海域を言う.覆砂海域では局所的に粒径等の 底質環境が大きく変動するため,海域区分から除外した.
表 6.2 から,含泥率の平均値を混合底質の分類基準 6) により分類すると,海域区分 IA は砂(砂>泥),海域区分 IB は泥砂(泥>砂,海域区分 IC, ID は泥に分類される.以下,
海域区分 IA は IA (砂泥),海域区分 IB は IB (泥砂)海域区分 IC は IC (泥),海域区 分 ID は ID (泥)と呼ぶ.海域湾奥海域の海域区分の含泥率を湾口を除く有明海域のそれ
(図 5.4,表 5.3)と比較すると, IA (砂泥)が B (砂泥), IB (泥砂)が C (泥砂),
海域区分 IC , ID (泥)が D (泥)の区分に相当する.
海域区分において,泥を IC と ID に細分した理由は,底質調査データに含泥率の高い泥 のデータが多く,含泥率が特に高い泥での強熱減量, AVS の変動が大きいこと,表 6.2 に示すように,含泥率が極めて高い ID (泥)は, IC (泥)に比べ強熱減量が 1.2 倍, AVS が 2.1 倍程度高くなっており,第5章での解析結果から, ID (泥)では有機汚濁化,腐敗 化により底生生物の種組成や個体数が変化している可能性が高いことによる.
底質の有機汚濁化の指標である強熱減量は,表 6.2 から IC (泥)と ID (泥)で高く,
特に ID (泥)は表 6.3 に示すとおり, 18 地点中 8 地点で 15mg/g を超え,最高で 24mg/g に達する.
底質の腐敗化の指標である AVS は,表 6.2 から強熱減量と同様に IC (泥)と ID (泥)
で高く,特に ID (泥)が高い. AVS と底生生物の関係については,AVS 値が 0.43mg/g 以上ではマクロベントスが極端に減少し, 0.71mg/g 以上では無生物になるとの報告 7) があ り,この値を参照すると, ID (泥)では表 6.3 に示すとおり, 19 地点中の 15 地点が 0.43mg/g 以上であり, 3 地点が 0.71mg/g 以上になる.以上のように,強熱減量と AVS の値から,
ID (泥)は有機汚濁化と腐敗化の度合いが強く,底質環境の悪化が極めて進んでいる.
調査地点
5km
覆砂海域
六角川 筑後川
図6.5 底質環境特性による海域区分
(底質データ 2000年9月)
図6.6 海域区分別の底質項目の頻度分布特性(底質データ 2000年9月)
表 6.2 海域区分の底質環境特性
IA
ID IB IC
海域区分
砂泥(砂>泥)
泥砂(泥>砂)
泥 泥
含泥率 強熱
減量
AVS
% % mg/g
IA
砂泥
IB
泥砂IC
泥ID
泥12.62 55.3
海域 区分
0.566 15.27
0.267 0.168 31.7 5.83 0.054
8.30
95.0
89.0
表6.3 各海域区分に含まれる調査地点の底質分析値(2000年9月)
含泥率 強熱
減量
AVS
含泥率 強熱減量
AVS
% % mg/g % % mg/g
23 26.0 4.63 0.052 4 87.3 13.11 0.249
28 48.8 7.25 0.086 9 82.1 16.70 0.085
29 37.8 5.47 0.107 13 86.8 12.33 0.235
32 18.1 4.70 0.026 14 87.4 13.06 0.299
33 26.7 5.99 0.051 18 92.5 10.58 0.188
34 39.5 6.23 0.045 19 97.0 12.11 0.239
37 31.6 4.41 0.084 22 78.5 10.54 0.377
39 32.1 6.41 0.100 25 88.3 11.38 0.371
41 38.2 8.24 0.068 27 93.6 13.25 0.321
42 29.9 5.75 0.003 51 96.6 13.17 0.301
44 33.2 6.26 0.048 89.0 12.62 0.267
45 33.1 4.76 0.028 1 95.4 16.60 0.500
47 39.4 7.51 0.038 2 93.4 16.34 0.875
48 21.2 5.32 0.024 3 95.0 13.94 0.728
49 23.6 4.04 0.032 5 97.1 15.82 0.522
50 31.3 6.72 0.115 6 94.7 13.82 0.684
54 27.8 5.39 0.016 7 98.5 24.29 0.363
31.7 5.83 0.054 8 94.0 20.17 0.504
30 57.1 9.42 0.194 10 98.2 16.54 0.578
35 44.3 7.41 0.191 11 98.7 13.62 0.636
36 45.4 7.15 0.263 12 97.0 14.44 0.659
40 60.9 9.21 0.063 15 96.5 15.01 0.441
43 47.6 9.55 0.142 16 97.3 13.62 0.578
46 67.7 6.62 0.118 17 90.5 12.84 0.386
53 63.8 8.72 0.205 20 98.0 14.87 0.409
55.3 8.30 0.168 21 94.6 13.23 0.504
赤字は平均値
26 89.3 14.43 0.498 31 95.5 15.13 0.692 38 90.9 12.29 0.791 52 90.0 13.14 0.405 95.0 15.27 0.566 ID
泥
IA
砂泥
IB
泥砂 海域 区分IC
泥 地点No.
海域 区分
地点
No.
調査地点
5km
六角川 筑後川
2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22 23
25
26 27 28 29 30 31 32 33
35
36
37 38
39 40
41 43
44 45
46 47 48
49 50
51 52
53 54
42 1
34 24
矢部川
図 6.7 調査地点(再掲)2000 年 9 月
6.4 海域区分における底質環境特性の経年変動
湾奥海域の底質環境は,筑後川からの流入負荷や潮汐残差流の流向・流速の分布等の時 間的,空間的な変動の影響を繰り返し受け現在に至っている.本研究では, 1989 年, 2000 年,2005年の3回の含泥率,強熱減量,AVSの値から,湾奥海域における底質環境特性の 経年変動を, 2000 年の底質環境特性の調査データによる海域区分(図6.5)を基準にして,
検討した.この検討によって,底生生物の種組成及びバイオマス量を変化させる底質の泥 化や底質環境の悪化が蓄積しやすい海域を把握することができる.
(1) 含泥率の経年変動と変動係数
図6.8は,海域区分別の含泥率の経年変動と 3 回の含泥率データにより求めた変動係数を 示している.変動係数は,標準偏差を算術平均で割ったものを百分率で表示したもので,
相対的なばらつきを表す.この図から,含泥率は ID (泥)> IC (泥)> IB (泥砂)> IA
(砂泥)の順で高い.含泥率が大きく変動した地点数は, IC (泥), ID (泥)が IA (砂泥),
IB (泥砂)に比べ少なく,特に ID (泥)で少なくなっている.変動係数は, IC (泥), ID
(泥)が IA (砂泥), IB (泥砂)に比べ小さくなり,特に ID (泥)で小さい.
以上から, IA (砂泥), IB (泥砂)は, IC (泥), ID (泥)に比べ砂分の多い粗粒の粒 子が堆積し,かつ,粒径の経年変動が激しいことを示している.他方, IC (泥), ID (泥)
は泥分が多い細粒堆積物が常に堆積する環境であり,粒径の経年変動が非常に小さく,特
に ID (泥)はその傾向が強いことを示している. IC (泥), ID (泥)は,底質の泥化や底
質環境の悪化が蓄積しやすい海域であると言える.
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
(a) 含泥率(
1989
年8
~9
月)(b) 含泥率(2000年9月)
(c) 含泥率(2005年9月)
(d) 変動係数(
1989
年~2005
年)(%)
(%)
(%)
(%)
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
図6.8 含泥率の経年変動と変動係数
(横軸は調査地点,IA~IDは2000年のデータによる海域区分を示す)
(2) 含泥率の変動係数の分布と海底地形,潮汐残差流の関係
砂や泥の堆積環境は,河川による土砂の流入,河川流入水による流れ,堆積物を運搬す る潮汐残差流の流向・流速の分布の影響を受け,潮流残差流の性質は海底起伏の影響を受 ける.これらの要因と変動係数の大きさの分布の関係の概要を図6.9と図6.10示した.
図6.9から,変動係数は,②の住之江沖海底水道周辺,④の筑後川沖東海底水道周辺及 び⑤の野崎ノ州の東側斜面で大きいが,湾奥西側一帯では①の塩田沖海底水道を含めて小 さい.また, 図6.10から,これらの海底地形と潮汐残差流との関係については,①~④の 海底水道部と⑤の海底砂州の東斜面では,南下する一方向流が形成されているが,①の海 底水道での流れは②~④のそれに比べて弱い.
以上のような,海底水道が連続する河川との位置関係,海底起伏,流れの特徴から,湾 奥の西側( ID (泥))では,潮汐残差流が相対的に小さく停滞性の強い水域になっており,
均質で細粒子の泥が常に堆積するのに対し,東側( IA (砂泥), IB (泥砂))では,筑後 川からの土砂供給の変動,河川流入水による流れの変動,及び相対的に強い潮汐残差流が 複合的に作用し,西側に比べ粗粒で,粒径変化の大きい粒子が堆積する場になっていると 言える.また,野崎ノ州の東斜面( IA (砂泥))は,筑後川寄りになることから,筑後川 からの土砂供給の変動,河川流入水による流れの変動の影響を受けると言える.
5km
筑後 川
②
③ ④
①
六角川19%
以下20%~49%
50%
以上 含泥率の変動係数海底砂州,尾根地形
⑤
海底水道⑥
①
筑後川東海底水道 筑後川西海底水道 住之江沖海底水道
蜂ノ州
②
③
④
野崎ノ州
⑤
⑥
塩田川沖海底水道
図6.9 含泥率の変動係数の分布と海底地形
19%
以下20% ~ 49%
50%
以上含泥率の変動係数
①
筑後川東海底水道 筑後川西海底水道 住之江沖海底水道
蜂ノ州
②
③
④
野崎ノ州
⑤
⑥
塩田川沖海底水道
50m 3 /m 500m 3 /m
②
③ ④
①
⑤
⑥
海底砂州,尾根地形 海底水道
図 6.10 潮汐残差流
4)
と含泥率の変動係数の分布(1989 年~2005 年)(3) 強熱減量,AVSの経年変動と変動係数
図6.11の強熱減量と図6.12の AVS は,海域区分毎の変動係数の大きさに目立った差はな く,地点番号51のように,含泥率の変動係数が大きい地点で強熱減量とAVSのそれも大き くなる傾向がみられる.地点全体の傾向として,強熱減量については, 1985 年, 2000 年,
2005 年の 3 ヶ年とも同じレベルにある.近年,有明海の流入負荷,排出負荷,汚濁負荷は
いずれも減少傾向にあるものの, 図6.11の強熱減量からは,湾奥海域における底質の有機
汚濁化の低下傾向はみられない. AVS については, 2005 年は 2000 年に比べ, ID (泥)は低
下したが,IA(砂泥),IC(泥)では逆に高くなっている.また,各海域区分とも年変動
が大きい.
0 5 10 15 20 25
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 5 10 15 20 25 30
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 5 10 15 20 25
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 10 20 30 40 50 60 70
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
(a) 強熱減量(
1989
年8
~9
月)(b) 強熱減量(2000年9月)
(c) 強熱減量(2005年9月)
(d) 変動係数(
1989
年~2005
年)(%)
(%)
(%)
(%)
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
図6.11 強熱減量の経年変動と変動係数
(横軸は調査地点,IA~IDは2000年のデータによる海域区分を示す)
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
0 20 40 60 80 100 120 140
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
(a)
AVS(1989年8~9月)
(b)
AVS(2000年9月)
(c)
AVS
(2005
年9
月)(d) 変動係数(
1989
年~2005
年)(mg/g)
(mg/g)
(mg/g)
(mg/g)
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
IA IB IC ID
図6.12 AVSの経年変動と変動係数
(横軸は調査地点,IA~IDは2000年のデータによる海域区分を示す)
6.5 海域区分別の底生生物分布特性
(1) 底生生物の概要
2000 年 9 月に行われた調査 1) で, 10 門 15 綱 39 目 98 科 188 種, 5,765 個体, 315.7g (湿 重量)のマクロベントスが採集された.調査結果は,図 6.13 に示すとおりであり,環形 動物,節足動物,軟体動物,棘皮動物の 4 門の合計が,種数の 95.2% ,個体数の 97.0% ,
湿重量の 99.2% を占めた.以上により,これらの主要な 4 門を対象として,種数(以下,
4 門種数という),個体数(以下, 4 門個体数という) ,湿重量(以下, 4 門湿重量という)
により,底生生物の分布特性を調べた.
68 55 48 8 3 2 1 1 1 1
36.2%
65.4% 91.0% 95.2%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0 10 20 30 40 50 60 70 80
環形動物 節足動物 軟体動物 棘皮動物 星口動物 触手動物 刺胞生物 扁形動物 紐形動物 脊椎動物
種数(種,0.063m2当たり) 構成比累計(%)
24 27 20 82 787 295 134 27 7 4 1 1
42%
78.2%
91.9% 97.0%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0 500 1000 1500 2000 2500 3000
軟体動物 環形動物 節足動物 棘皮動物 紐形動物 星口動物 触手動物 刺胞生物 扁形動物 脊椎動物
個体数(個,0.063m2当たり) 構成比累計
244.8 48.8 12.3 7.4 1.2 0.8 0.3 0.1 0.1 0.0
77.5% 93.0%
96.9% 99.2%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0 50 100 150 200 250 300
軟体動物 環形動物 棘皮動物 節足動物 紐形動物 星口動物 刺胞生物 触手動物 扁形動物 脊椎動物
湿重量(g,0.063m2当たり) 構成比累計
図 6.13 底生生物の種数,個体数,湿重量 (0.063m
2
あたり,2000 年 9 月)(2) 4 門の種数,個体数,湿重量と含泥率の関係 a) 含泥率と強熱減量及び AVS との相関
図 6.14 から,含泥率は強熱減量と強い相関, AVS とやや強い相関があり,泥化の進ん だ底質ほど有機汚濁化,腐敗化が進んでおり,含泥率が 90%を超えたあたりからその傾 向はより強くなる.
y = 3.63e
0 0146xR² = 0.8755
0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
強熱減量
(% )
含泥率(%) 指数近似
y = 0.0147e
0 0363xR² = 0.7398
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
AV S( m g /g )
含泥率(%) 指数近似
図 6.14 含泥率と強熱減量,AVS との相関(2000 年 9 月)
b) 4 門の種数,個体数,湿重量と含泥率の関係
図 6.15 は,海域区分別に,4 門の種数,個体数,湿重量と含泥率の関係を示したもの である.この図の主縦軸はそれぞれ 4 門種数, 4 門個体数, 4 門湿重量であり,第 2 縦軸 は含泥率である.横軸は調査地点になっており海域区分別に分けて並べた.含泥率は IA
(砂泥) →IB (泥砂) →IC (泥) →ID (泥)の方向に次第に高くなり,含泥率と強熱減量,
AVS との相関(図 6.14)から,含泥率が高くなるほど有機汚濁化と腐敗化が進んでいる.
4 門種数と含泥率の関係は,泥分が少なく有機汚濁化,腐敗化が進んでいない IA (砂泥)
から泥分が多く有機汚濁化と腐敗化が進んだ ID (泥)方向に向かうにしたがって,減少 することが明瞭に示されている.
4 門個体数と含泥率の関係は,(a)~(e) のような単一種の大量出現(表 6.4)の影響は みられるが,4門種数と含泥率の関係と同様に,底質の泥化,有機汚濁化,腐敗化が進む にしたがって,減少することが明瞭に示されている.
4 門湿重量と含泥率の関係は, (f) ~ (k) の二枚貝等の大量出現(表 6.5)の影響により,
4 門種数や 4 個体数に比べ明瞭に表れていない.
以上のように,前章の解析結果で述べたように,底生生物は底質の泥化,有機汚濁化,
腐敗化の度合いによる海域区分に対応して,種組成と個体数が変化する.本章では, 4 門 種数, 4 門個体数及び門別の種数を用いて,底生生物分布と調査地点の底質環境との関連 性を更に検討した.
表 6.4 大量出現種(0.063m
2
あたり) 表 6.5 総湿重量の大きな種(0.063m2
あたり)記号 底生生物種(赤はニマイガイ) 記号 底生生物種(赤はニマイガイ)
(a)
ヤマホトトギスガイ,カラスノマクラガイ他(f)
ヤマホトトギスガイ,カラスノマクラガイ他(b)
ヤマホトトギスガイ,ラスバンマメガニ他(g)
ヤマホトトギスガイ,ラスバンマメガニ他(c)
スピオ科他(h)
ヤマホトトギスガイ他(d)
カキクモヒトデ,ヤマホトトギスガイ他(i)
イヨスダレガイ他(e)
ヒメカノコアサリ,イヨスダレガイ他(j)
サルボウガイ,シズクガイ他(k)
イヨスダレガイ,フサゴカイ他 注) 表 6.4,表 6.5 中の赤は二枚貝綱23 21 14
67 25 26 39 10 21 46 25 18 24 44 36 27 36 25 11
43 29 14 16 14 13 19 12
34 14 24 19 8 10 11 12 8 5 2 6 11 2 5 16 10 5 10 13 14 11 7 6 18 13
26
49 38 18 27
40 32 32 38 30 33 33 39 21 24 31 28
57 44 45
61 48
68 64
87 82 87 87 93 97 79 88 94 97 9 5 93 95 97 95 99 94 98 9 9 97 9 7 97 91 98 95 89 96 91 90 0 20 40 60 80 10 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
4門種数含泥率
77 9 52 24
52 8 97 48 16 0 54 46 7 400 89 46
14
4 13 6 10 1 189
18 2 16 60 65 60 39 6 30 25 1 21 12 15
47 9 23 57 43 19 20 24 16 9 15 7 3 16 31 2 6 73 19 22 30 50 31 33 32 9 68 23
26
49 38 18 27
40 32 32 38 30 33 33 39 21 24 31 28
57 44 45
61 48
68 64
87 82 87 87 93 97 79 88 94 97 9 5 93 95 97 95 99 94 98 9 9 97 9 7 97 91 98 95 89 96 91 90 0 20 40 60 80 10 0 0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
4門個体数含泥率
45. 1 76 .0 8.3 6. 5 22 .2 30 .2 44. 5 9. 7 5. 9
26
49 38 18 27
40 32 32 38 30 33 33 39 21 24 31 28
57 44 45
61 48
68 64
87 82 87 87 93 97 79 88 94 97 9 5 93 95 97 95 99 94 98 9 9 97 9 7 97 91 98 95 89 96 91 90 0 20 40 60 80 10 0 0 5 10 15 20 25 30
23 28 29 32 33 34 37 39 41 42 44 45 47 48 49 50 54 30 35 36 40 43 46 53 4 9 13 14 18 19 22 25 27 51 1 2 3 5 6 7 8 10 11 12 15 16 17 20 21 26 31 38 52
4門湿重量含泥率
IA IB IC ID IA IB IC ID IA IB IC ID
(a ) (b ) (c) (d ) (e) (f)
(g ) (h) (i ) (j) (k)
(種 ) ( 個体) (g )
(% ) (% ) (%)
図6.15海域区分毎の4門種数,4門個体数,4門湿重量と含泥率(第2縦軸) (0.063m2
あたり,横軸:調査地点,IA~ID:海域区分,2000年9月)(a) ~(k) は表6.4,表6.5参照6.6 調査地点のデータによる底生生物分布特性
(1) 4 門種数,4 門個体数,多様度指数と底質環境特性との相関
図 6.16 は,調査地点の底質データと底生生物データにより,4 門種数, 4 門個体数と含 泥率,強熱減量, AVS との相関関係を示したものである.この図から, 4 門種数は,含泥 率,強熱減量, AVS とやや強い相関がある.強熱減量とは,①の 10% 程度より低い領域 は,高い領域に比べ減少割合が大きい.また, AVS とは,②の 0.1mg/g ,③の 0.2mg/g 付 近で,減少割合が変化する.①~③の減少割合の変化要因は,後述するように,①と③は 環形動物種数の減少(図 6.18),②は節足動物と棘皮動物の種数の減少(図 6.20, 図 6.22)
が影響している.
4 門個体数は,含泥率,強熱減量, AVS とやや弱い相関があり,その減少傾向は, 4 門 種数のそれと類似する.含泥率とは,④の 40% 程度より低い領域は,高い領域に比べ減少 割合がやや大きい.強熱減量とは,⑤の 10% 程度より低い領域は,高い領域に比べ減少割 合が大きい.また, AVS とは,⑥の 0.1mg/g ,⑦の 0.2mg/g 付近で,減少割合が変化する.
④~⑦の変化点,傾向点の要因は,後述するように,④は節足動物と棘皮動物の個体数の 減少による影響(図 6.20,図 6.22),⑤と⑦は環形動物個体数の減少(図 6.18)が影響 している.
底生生物の種数と個体数は,泥化,有機汚濁化,腐敗化が進むほど減少するが,減少の 割合は,強熱減量が 10 %付近, AVS が 0.2mg/g 付近を境に変化し一様にならない.このこ とは,粒度組成や有機物の多さへの嗜好性や悪化した底質環境に対する耐性等が門毎に,
また,種毎に異なるためと考えられる.
図 6.17 は,Shannon-Wiener の多様度指数と含泥率,強熱減量,AVS との相関関係を示 したものである. Shannon-Wiener の多様度指数は,種の豊富さと種組成の均等性の両方を 含んだ尺度であり,種類数が多いほど,また,種ごとの個体数が一様なほど大きな値とな る.この図から,多様度指数は,含泥率,強熱減量, AVS と弱い相関があり,泥化,有機 汚濁化,腐敗化が進むほど,多様度指数は小さくなる傾向がある.
y = -18.05ln(x) + 92.819 R² = 0.5422
0 20 40 60 80
0 20 40 60 80 100
4門種数(種)
含泥率(%) 対数近似
y = -7.664ln(x) + 5.3593 R² = 0.5295
0 20 40 60 80
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
4門種数(種)
AVS (mg/g) 対数近似 y = 50.042e
-0.112xR² = 0.4918
0 20 40 60 80
0 5 10 15 20 25
4門種数(種)
強熱減量(mg/g) 指数近似
y = 19030x
-1.459R² = 0.3703
1 10 100 1,000
0 20 40 60 80 100
4門個体数(個体)
含泥率(%)
累乗近似 y = 15.425x
-0.646R² = 0.3926
1 10 100 1,000
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
4門個体数(個体)
AVS (mg/g) y = 1868.4x
-1.605累乗近似
R² = 0.332
1 10 100 1,000
0 5 10 15 20 25
4門個体数(個体)
強熱減量(mg/g) 累乗近似
① ② ③
④ ⑤ ⑥ ⑦
図 6.16 4 門の種数,4 門個体数と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月,赤線は変化点,傾向点を示す)
y = -0.0173x + 4.3478 R² = 0.2866
0 1 2 3 4 5 6
0 20 40 60 80 100
多様度指数
含泥率(%)
線形近似 y = -2.079x + 3.7781
R² = 0.2841
0 1 2 3 4 5 6
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
多様度指数
AVS (mg/g) y = -0.1216x + 4.4852 線形近似
R² = 0.3513
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15 20 25
多様度指数
強熱減量(mg/g) 線形近似
図 6.17 Shannon-Wiener の多様度指数(対数の底 2)と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月)
(2) 門別の種数,個体数と底質環境特性の関係(環形動物)
図 6.18 から,環形動物種数は強熱減量及び AVS とやや強い相関があり,含泥率とやや 弱い相関がある.また,個体数は, AVS ,強熱減量,含泥率とやや弱い相関を示す.
種数は,強熱減量が①の 10 %付近で減少する割合が変化し,これより以下は減少割合 が大きい.また, AVS が②の 0.4mg/g 付近で減少する割合が変化し,これより以下は減少 割合が大きい.
個体数は,含泥率が③の 40% 付近で減少割合が変化する. 図 6.14 の含泥率と強熱減量,
AVS との相関から,含泥率が 40% の場合,強熱減量は 6% , AVS が 0.05mg/g である.また,
強熱減量が④の 10% 付近と⑤の 15% 付近で減少割合が変化し, AVS が⑥の 0.2mg/g 付近と
⑦の 0.4mg/g 付近で減少割合が変化する.
このように, 環形動物は, 強熱減量が 6% , 10% , 15% 付近, 及び AVS が 0.05mg/g , 0.2mg/g ,
0.4mg/g 付近で,種組成と生物量の減少割合が変化することが分かる.
y = -0.1464x + 19.147 R² = 0.4577
0 10 20 30 40
0 20 40 60 80 100
種数(種)
含泥率(%)
環形動物 線形近似
y = 14.031e
-2.349xR² = 0.5075
0 10 20 30 40
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
種数(種)
AVS(mg/g)
環形動物 指数近似
y = 26.853e
-0.124xR² = 0.5075
0 10 20 30 40
0 5 10 15 20 25
種数(種)
強熱減量(mg/g)
環形動物 指数近似
y = 104.95e
-0.024R² = 0.3445
0 20 40 60 80 100
0 20 40 60 80 100
個体数(個体)
含泥率(%)
環形動物 指数近似
y = 51.536e
-3.151xR² = 0.408
0 20 40 60 80 100
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
個体数(個体)
AVS(mg/g)
環形動物 指数近似
y = 117.89e
-0.162xR² = 0.3886
0 20 40 60 80 100
0 5 10 15 20 25
個体数(個体)
強熱減量(%)
環形動物 指数近似
①
③
②
④
⑤
⑥
⑦
図 6.18 環形動物の種数,個体数と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月,赤線は変化点,傾向点を示す)
次に,環形動物のうち,出現地点数の多い 19 種(表 6.6)を選んで,出現地点の含泥 率,強熱減量, AVS を調べ図 6.19 に示した.この図において,含泥率との関係は,粒度 組成に対する嗜好性を反映しており,砂を好む種( a ~ f ) ,砂と泥の両方に生息する種( g
~l) ,泥を好む種(m~s)が大きく識別できる.強熱減量との関係は,有機汚濁化に対す る耐性の度合い, AVS との関係は,腐敗化に対する耐性の度合いを反映している.
図 6.19 の赤のドットで表した出現種の頻度分布から, 図 6.18 の①~⑦の変化点,傾向 点の要因を列記すると次のようである.
①: (g) 等のような,強熱減量が 10% 以下でしか出現しない種の影響.
②: (c) , (d) , (e) , (h) 等のような, AVS が 4mg/g 以下でしか出現しない種の影響.
③: (a) ~ (f) 等のような,含泥率 40% 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,多いことに よる影響.
④: (a) ~ (i) 等のような,強熱減量 10% 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,多いこと による影響.
⑤: (a) ~ (i) 等のような,強熱減量 15% 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,多いこと による影響.
⑥: (a) ~ (i) 等のような, AVS 0.2 mg/g 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,多いこと による影響.
⑦: (a) ~ (q) 等のような, AVS 0.4 mg/g 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,多いこと による影響.
なお,仁木ら 8) の研究によると,有明海北部海域におけるイトゴカイ科について,砂で 有機物のあまり多くない環境を好む種,泥で有機物の多い環境を好む種,砂泥質を好む種 の 3 タイプを識別している.本研究において,出現地点の多い多毛綱全体を対象に調べ,
図 6.19 に示すとおり,この知見と類似する結果を得た.
また,図 6.19 及び表 6.6 に示すとおり,出現地点数の多い 19 種の中に,(n) ヨツバネ
スピオ B 型( Paraprionospio sp.B )が出現している.この種は AVS で測定された硫化物量
に対し,シズクガイに次いで耐性を持つことが知られている 9) .
ところで,図 6.19 に示すとおり,強熱減量が 15% , AVS が 0.4mg/g を超える有機物の
多い環境に,ヨツバネスピオ B 型の汚濁指標種以外の種として, (m) , (o) ~ (s) 等が多数
出現している.このことから,有機汚濁化,腐敗化の進んだ泥域には,汚濁指標種として
知られている種だけでなく,有機物の多い環境を好む数多くの種が,生息していることが
分かった.
表 6.6 出現種(0.063m
2
あたり,2000 年 9 月)記号 目 科 種名 和名
a
サシバゴカイ オトヒメゴカイOphiodromus sp.
b
サシバゴカイ タンザクゴカイChrysopetalum sp.
c
イトゴカイ タケフシゴカイMALDANIDAE
タケフシゴカイ科d
ミズヒキゴカイ パラオニスPARAONIDAE
パラオニス科e
ハボウキゴカイ ハボウキゴカイFLABELLIGERIDAE
ハボウキゴカイ科f
ミズヒキゴカイ ミズヒキゴカイChaetozone sp.
g
サシバゴカイ チロリGlycera sp.
h
サシバゴカイ ノラリウロコムシSthenelais sp.
i
モロテゴカイ モロテゴカイMagelona japonica
モロテゴカイj
イトゴカイ イトゴカイMediomastus sp.
k
フサゴカイ ウミイサゴムシLagis bock i
ウミイサゴムシl
イトゴカイ イトゴカイNotomastus sp.
m
サシバゴカイ カギゴカイSigambra tentaculata
n
スピオ スピオParaprionospio sp. (B型)
o
サシバゴカイ シロガネゴカイNephtys sp.
p
イトゴカイ イトゴカイHeteromastus sp.
q
フサゴカイ フサゴカイLoimia sp.
r
サシバゴカイ ニカイチロリGlycinde sp.
s
ダルマゴカイ ダルマゴカイSternaspis scutata
ダルマゴカイ(注)出現地点が多い
19
種を示す.次ページの図 6.19 の凡例は次のとおりである.
(1)赤のドットは,それぞれの出現種の頻度分布を示す.
(2)青破線は,図 6.18における変化点,傾向点を示す.
図 6.19 多毛綱の出現地点における底質項目の頻度分布(出現地点が多い 19 種)
(0.063m2あたり,2000 年 9 月)
出現種(表 6.6 参照)
出現種(表 6.6 参照)
出現種(表 6.6 参照)
(3) 門別の種数,個体数と底質環境特性の関係(節足動物)
図 6.20 から,節足動物の種数は, AVS とやや強い相関,含泥率,強熱減量とやや弱い 相関を示す.種数の変化の傾向は,含泥率が①の 40% 付近,強熱減量が②の 7 %付近, AVS
が③の 0.1mg/g の付近で,それぞれ低い方が高い方に比べ,減少する割合が高くなる.個
体数は,④~⑥に示すように,種数と類似した傾向がある.このような傾向から,全体と して,節足動物の種の組成と個体数は,泥化,有機汚濁化,腐敗化による底質環境の悪化 に対し,環形動物に比べ敏感に反応している.
y = -5.671ln(x) + 27.401 R² = 0.4719
0 5 10 15 20
0 20 40 60 80 100
種数(種)
含泥率(%)
節足動物 対数近似
y = -6.232ln(x) + 18.363 R² = 0.4221
0 5 10 15 20
0 5 10 15 20 25
種数(種)
強熱減量(mg/g)
節足動物 対数近似
0 50 100 150
0 20 40 60 80 100
個体数(個体)
含泥率(%) 節足動物
0 50 100 150
0 5 10 15 20 25
個体数(個体)
強熱減量(%) 節足動物
y = -2.652ln(x) - 0.5099 R² = 0.559
0 5 10 15 20
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
種数(種)
AVS(mg/g)
節足動物 対数近似
0 50 100 150
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
個体数(個体)
AVS(mg/g) 節足動物
①
③
②
④ ⑤ ⑥
図 6.20 節足動物の種数,個体数と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月,赤線は変化点,傾向点を示す)
次に,節足動物のうち,出現地点数の多い 13 種(表 6.7)を選んで,出現地点の含泥 率,強熱減量, AVS を調べ図 6.21 に示した.この図は甲殻綱をヨコエビ目とエビ目を色 分けて示している.
図 6.21 の出現種の頻度分布から, 図 6.20 の①~⑥の変化点,傾向点の要因を列記する と次のとおりである.
①:出現地点数の多い 13 種に含まれていない種(スンナリヨコエビ,ソコシラエビ,
コノハエビ,ヒラツノモエビ,オウギガニ等)が,含泥率が 40% 程度以下の地点 でしか出現しないことによる影響.
②: (a) , (b) , (d) , (e) , (k) 等のような,強熱減量が 7% 以下での出現頻度がそれ以上に 比べ多いことによる影響及び①による影響.
③: (a) , (b) , (d) , (e) 等のような, AVS が 0.1mg/g 以下での出現頻度がそれ以上に比べ,
多いことによる影響及び①による影響.
④:上記①による影響.
⑤:上記②による影響.
⑥:上記③による影響.
甲殻類は有機汚濁化,腐敗化による底質環境の悪化に対し敏感に反応するが,図 6.21
に示すように,エビ目とヨコエビ目では,強熱減量, AVS に対する反応はやや異なる.出
現地点の多い 13 種のエビ目は,カクレガニ科,エンコウガニ科等のカニであり,砂で有 機物の少ない環境から泥で有機物の多い環境まで生息するが,砂で有機物が少ない環境の 方がどちらかと言えばやや多い.他方,ヨコエビ目は,スガメソコエビ科,カマキリヨコ エビ科,イシクヨコエビ科等であり,クビナガスガメ等を除き砂で有機物の少ない環境に 生息する傾向が強い.すなわち,ヨコエビ目は遊泳能力を持っており,生息環境が劣悪に なると周辺に移動してその場所から逃避するが,生息環境が回復すると速やかに周辺から 再侵入する種であると言われている 10), 11) .本研究において,ヨコエビ目の (a) ニッポンス ガメ, (b) ホソヨコエビ, (d) クダオソコエビ, (e) フクロスガメにこの傾向が強いことが 分かった.
図 6.21 甲殻綱の出現地点における底質項目の頻度分布(出現地点が多い 13 種)
(0.063m2あたり,2000 年 9 月)
出現種(表 6.7 参照)
黒破線は,図 6.20 における減少割合 の変化点,傾向点 を示す.
赤,青のドットは,
それぞれの出現種 の頻度分布を示す.
a,b,d,e,k,l
は,ヨコ エビ目を示す.出現種(表 6.7 参照)
出現種(表 6.7 参照)
表 6.7 出現種(0.063m
2
あたり,2000 年 9 月)記号 目 科 種名 和名
a
ヨコエビ スガメソコエビByblis japonicus
ニッポンスガメb
ヨコエビ カマキリヨコエビEricthonius pugnax
ホソヨコエビc
エビ カクレガニPINNOTHERIDAE j
以外のカクレガニ科d
ヨコエビ イシクヨコエビPhotis longicaudata
クダオソコエビe
ヨコエビ スガメソコエビAmpelisca naikaiensis
フクロスガメf
エビ エンコウガニGONEPLACIDAE
エンコウガニ科g
エビ エンコウガニEucrate crenata
マルバガニh
クマ ボドトリアBODOTRIIDAE
ボドトリア科i
エビ ムツアシガニHexapinus anfractus
ヒメムツアシガニj
エビ カクレガニXenophthalmus pinnotheroides
メナシピンノk
ヨコエビ メリタヨコエビMELITIDAE
メリタヨコエビ科l
ヨコエビ スガメソコエビAmpelisca brevicornis
クビナガスガメm
エビ クモガニmegalopa of BRACHYURA
カニ亜目のメガロパ期幼生(注)出現地点が多い
13
種を示す.青色の種はヨコエビ目(4) 門別の種数,個体数と底質環境特性の関係(棘皮動物)
図 6.22 から,棘皮動物は種数,個体数ともに他の 3 門に比べ少ないが,種数は含泥率 とやや強い相関,強熱減量, AVS とやや弱い相関を示す.
種数は,強熱減量が①の 10% 付近, AVS が②の 0.1mg/g 付近で,それぞれ低い方が高い 方に比べ減少割合が高くなる.個体数は,強熱減量が③の 10% 付近, AVS が④の 0.1mg/g 付近からそれぞれ高くなると,急激に減少する.このような傾向から,全体として,棘皮 動物の種の組成と生物量は,泥化,有機汚濁化,腐敗化による底質環境の悪化に対し,節 足動物と同様に敏感に反応する.
y = -1.497ln(x) + 6.8813 R² = 0.5016
0 1 2 3 4 5 6
0 20 40 60 80 100
種数(種)
含泥率(%)
棘皮動物 対数近似
y = -1.573ln(x) + 4.3333 R² = 0.4105
0 1 2 3 4 5 6
0 5 10 15 20 25
種数(種)
強熱減量(mg/g)
棘皮動物 対数近似
0 10 20 30 40
0 20 40 60 80 100
個体数(個体)
含泥率(%) 棘皮動物
0 10 20 30 40
0 5 10 15 20 25
個体数(個体)
強熱減量(%) 棘皮動物
y = -0.546ln(x) - 0.2165 R² = 0.362
0 1 2 3 4 5 6
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
種数(種)
AVS(mg/g)
棘皮動物 対数近似
0 10 20 30 40
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
個体数(個体)
AVS(mg/g) 棘皮動物
②
④
③
①
図 6.22 棘皮動物の種数,個体数と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月,赤線は変化点,傾向点を示す)
次に,棘皮動物のうち,出現地点数の多い 3 種を選んで,出現地点の含泥率,強熱減量,
AVS を調べ図 6.23 に示した.この図の赤のドットで表した出現種の頻度分布から, 図 6.22 の①~④の変化点,傾向点の要因を列記すると次のとおりである.
①:出現地点数の多い 3 種に含まれていない種(サンショウウニ科,モミジガイヒトデ 科等)が,強熱減量が 10%以下の地点でしか出現しないことによる影響及び出現種 (a) , (b) 等のような,強熱減量が 10% 以下での出現頻度がそれ以上に比べ多いこと による影響
②:出現地点数の多い 3 種に含まれていない種(サンショウウニ科,モミジガイヒトデ 科等)が, AVS が 0.1mg/g 以下の地点でしか出現しないことによる影響及び出現種 (a) , (b) 等のような, AVS が 0.1mg/g 以下での出現頻度がそれ以上に比べ多いこと による影響
③:上記①による影響.
④:上記②による影響.
図 6.23 棘皮動物の出現地点における底質項目の頻度分布(出現地点が多い 3 種)
(0.063m2あたり,2000 年 9 月)
表 6.8 出現種(0.063m
2
あたり,2000 年 9 月)記号 目 科 種名 和名
a
クモヒトデ スナクモヒトデOphiophragmus japonicus
カキクモヒトデb
クモヒトデ クモヒトデOPHIUROIDEA
クモヒトデ綱c
イカリナマコ イカリナマコSYNAPTIDAE
イカリナマコ科(注)出現地点が多い
3
種を示す.出現種(表 6.8 参照) 出現種(表 6.8 参照) 出現種(表 6.8 参照)
赤のドットは,それ ぞれの出現種の頻度 分布を示す.
青破線は,図 6.22に おける減少割合の変 化点,傾向点を示す.
(5) 門別の種数,個体数と底質環境特性の関係(軟体動物)
図 6.24 に示すとおり,軟体動物の種数,個体数は含泥率,強熱減量, AVS との間に相 関がない点で他の 3 門と異なる.すなわち,軟体動物は,砂地から有機汚濁化,腐敗化が 進んだ泥域まで広範囲の底質環境に生息する.
軟体動物のうち,出現地点数の多い 12 種(表 6.9)を選んで,出現地点の含泥率,強 熱減量, AVS を調べ図 6.25 に示した.この図から,ニマイガイ綱及びマキガイ綱のうち,
(a) ~ (c) は,砂で有機物の少ない環境を好み, (g) ~ (i) は泥で有機物の多い環境を好み, (e)
~ (f) は砂泥質を好む傾向がみられる,
また, 表 6.9 に示すとおり,出現地点数の多い 12 種の中に, (k) のシズクガイが出現し ている.この種は,有明海における貧酸素耐性種として知られている 9) .
さらに,強熱減量で 15% , AVS で 0.5mg/g を超える有機汚濁化,腐敗化した環境には,
図 6.25 に示すとおり,シズクガイ以外の種として, (f) ~ (j) , (l) が多数出現している.
このことから,有機汚濁化,腐敗化の進んだ泥域では,汚濁指標種として知られている 種だけでなく,泥と有機物の多い環境を好む多くの種が生息していることが分かった.特 に,ニマイガイ綱以外の種として,マキガイ綱の (i) ヨコヤマキセワタガイ, (j) マメウラシ マガイ科, (l) タモトガイ科は,泥化,有機汚濁化,腐敗化した底質環境での報告事例は知 られていない.
0 5 10 15 20
0 5 10 15 20 25
種数(種)
強熱減量(mg/g) 軟体動物
0 5 10 15 20
0 20 40 60 80 100
種数(種)
含泥率(%) 軟体動物
0 5 10 15 20
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
種数(種)
AVS(mg/g) 軟体動物
1 10 100 1,000
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
個体数(個体)
AVS(mg/g) 軟体動物
1 10 100 1,000
0 20 40 60 80 100
個体数(個体)
含泥率(%) 軟体動物
1 10 100 1,000
0 5 10 15 20 25
個体数(個体)
強熱減量(%) 軟体動物
図 6.24 軟体動物の種数,個体数と底質環境特性との相関
(0.063m2あたり,2000 年 9 月)
図 6.25 軟体動物の出現地点における底質項目の頻度分布(出現地点が多い 12 種)
出現種(表 6.9 参照)
出現種(表 6.9 参照)
出現種(表 6.9 参照)
赤のドットは,それぞれの出現種の頻度分布を示す.
表 6.9 出現種(0.063m
2
あたり,2000 年 9 月)記号 目 科 種名 和名
a
イガイ イガイModiolus sp.
ヒバリガイ属b
イガイ イガイMusculista japonica
ヤマホトトギスガイc
ハマグリ ツキガイPillucina pisidium
ウメノハナガイd
ハマグリ バカガイRaeta pulchellus
チヨノハナガイe
ハマグリ マテガイSolen sp.
マテガイ属f
フネガイ フネガイScapharca subcrenata
サルボウガイg
ハマグリ マルスダレガイPaphia undulata
イヨスダレガイh
ハマグリ マルスダレガイVeremolpa micra
ヒメカノコアサリi
ブドウガイ キセワタガイYok oyamaia ornatissima
ヨコヤマキセワタガイj
ブドウガイ マメウラシマガイRINGICULIDAE
マメウラシマガイ科k
ハマグリ アサジガイTheora fragilis
シズクガイl
バイ タモトガイZafra sp.
タモトガイ科(注)出現地点が多い