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東京都 環境局 環境改善部 化学物質対策課
夏季VOC対策の重要性
内容
1、VOCとは?
2、夏季のVOC対策の重要性
3、VOC対策の現状と今後の方向性 4、VOC対策の取組み方
•
揮発性有機化合物
Volatile Organic Compounds
の略 工業用用途の主なもので約200種類
•
トルエン、キシレン、酢酸エチルなど。
(工業用途の主なもので約200種類)
•
塗料の溶剤(シンナー)、接着剤、インキ
、脱脂洗浄剤などに含有
•
蒸発しやすい
•
有害な光化学オキシダント発生の一因
VOCとは?
1 10 100 1000
0 10 20 30 40 50
温度 / ℃
蒸気圧 / mmHg
VOCは蒸発しやすい
• VOC
は蒸発しやすい物質
•
気温高
→VOCさらに蒸発しやすい
4分類 成分の例 沸点 性質 用途 芳香族化
合物
トルエン 111 溶解性 大
塗料、インキ、接着剤 キシレン 140 等
飽和炭化 水素
ヘキサン 69 無極性 接着剤、油脂の洗浄
アルコール イソプロピルアル コール(IPA)
82 極性 オフセット印刷の湿し 水
インキ ブタノール 118 塗料 ケトン アセトン 57 溶解性
大
マニキュア除光液
MEK 78 塗料、インキ
エステル 酢酸エチル 77 塗料、インキ 有機塩素
系 化合物
ジクロロメタン 40 溶解性 大 難燃性
金属洗浄 トリクロロエチレン 87
混合物 ミネラルスピリット
(ターペン)
ドライクリーニング 塗料
ガソリン 燃料
蒸発しやすい→
トルエン
トリクロロエチレン ジクロロメタン
VOC
は光化学オキシダント発生の一因
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光化学オキシダント
光化学スモッグ発生時
通常時
都庁舎からの眺望
《健康影響》
・目や喉への刺激
・呼吸が苦しい
・めまい、頭痛
《農作物・植物被害》
・葉の変色
・収量の減少
オゾン( O3 )を主成分とする 有害物質
・・・
VOC
は光化学オキシダント生成の一因
6 光化学
オキシダント
SPM、PM2.5
その他発生源
工場・
指定作業場 大気環境中
SPM、PM2.5の 原因物質とも。
日射量 気温がポイント
気温、日射量高
→反応起こりやすい
太陽の紫外線を受けNOxとともに 光化学オキシダントを生成
光化学オキシダント生成メカニズム
内容
1、VOCとは?
2、夏季のVOC対策の重要性
3、VOC対策の現状と今後の方向性 4、VOC対策の取組み方
夏季 の 重要性
8 光化学
オキシダント
SPM、PM2.5
その他発生源
工場・
指定作業場 大気環境中
・大気汚染としての問題 光化学スモッグ、PM2.5等
・作業環境、周辺環境 VOC揮発量大
①VOC蒸発しやすい
②光化学反応起きやすい
夏季
発生しやすい問題 気温、
日射量が高い
高濃度日は 夏に多く出現 特に梅雨明けの 7月!
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高濃度日(120ppb以上が継続した日)の出現月
(光化学スモッグ注意報 月別発令状況 平成12~25年都内平均)(H25 7/11現在)
0 1 2 3 4 5 6 7
4月 5月 6月 7月 8月 9月
光化学スモッグ注意報発令日数
夏季の重要性
昨年度・・梅雨明け直後3日連続注意報発令 今年度・・梅雨明け直後7日連続注意報発令
神奈川県
東京都
(参考)PM2.5の季節変動
• 粒径2.5μm以下の浮遊粒子状物質のこと。
• 平成21年9月より環境基準が設定。
• 呼吸時に気管支や肺にまで達するため、様々な健康影響の可能性が懸念され ている。
• 秋~冬に高濃度の日多い(一次粒子、凝縮性)
• 夏はオキシダントの濃度上昇により二次生成し急上昇することも
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0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
2012/3/27 2012/5/16 2012/7/5 2012/8/24 2012/10/13 2012/12/2 2013/1/21 2013/3/12
PM2.5 / μg m-3
区部一般局 多摩部一般局 自排局
平成24年度のPM2.5濃度(一日平均)
(未確定値)
内容
1、VOCとは?
2、夏季のVOC対策の重要性
3、VOC対策の現状と今後の方向性 4、VOC対策の取組み方
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排出規制 自主的取組
VOC対策の枠組(自主的・広範囲)
ベストミックス
×
「排出の規制と事業者が自主的に行うVOCの排出及び飛散の抑制 のための取組とを適切に組み合わせて、効果的なVOCの排出及 び飛散の抑制を図」っていく制度
一定規模以上の排出 施設に対し、VOCの排 出基準を設定
(大気汚染防止法第17条の3)
(強制的・限定的)
すべての事業者の責 務としてVOCの排出抑 制に努めることが規定
(大気汚染防止法第17条の4関連) (大気汚染防止法第17条の14関連)
VOC削減取組状況(全国)
揮発性有機化合物(
VOC)排出インベントリ検討会
平成22年度は
平成12年度比
44%削減
→平成23年度は
前年度並の見込み
VOC自主行動計画 (経産省)
(産業と環境小委員会 化学・バイオ部会リスク管理小委員会 産業環境リスク対策合同ワーキンググループ)
参画団体全体の
平成23年度削減率は
約60%(平成12年度比)
「揮発性有機化合物(VOC)排出インベントリについて」より 13
44%減
H12 H17 H18 H19 H20 H21 H22
(環境省)
国の
VOC対策検討状況
中央環境審議会 (環境省)
「今後の揮発性有機化合物(
VOC)排出抑制対策の 在り方について(答申)」(平成24年12月26日)
・ベストミックスによる現行のVOC対策は継続
・総合的な検討を行う新たな専門委員会の設置 14
VOC対策開始
「平成24年度第4回 光化学オキシダント調査検討会 議事要旨」より
光化学オキシダント調査検討会 (環境省)
VOC対策開始頃から高濃度のOx が減少傾向(関東地域)
→「8時間値の3年平均を用いた 指標により対策の効果が見え てきた。」
Ox の日最高8 時間値の年最高値(局別3 年平均)の域内最高値の経年変 化
(平成24年度第4回光化学オキシダント調査検討会資料1-1より)
VOC対策の今後の方向性
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これ以上の
VOC総量削減は難しい?
季節の特性や
VOCの成分を考慮
例
夏季:オキシダント対策として→VOCの光化学反応性重視 冬季:粒子状物質対策として→VOCの粒子生成能重視
SOx
、ばいじんは粒子状物質、
NOxはそれ以外にオキシ ダントの生成にも寄与することからその排出抑制も重要
具体的な取組方法・事例は講演3~4で紹介
内容
1、VOCとは?
2、夏季のVOC対策の重要性
3、VOC対策の現状と今後の方向性 4、VOC対策の取組み方
VOC対策の取り組み方 (1)
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具体的な取組方法は講演3~4で紹介します。
東京都の支援メニューのご案内
◎
VOC対策アドバイザー制度(無料)
◎
VOC対策ガイド(工場内編)
• 中小事業者が導入しやすい抑制策を中心に、工程 改善、原材料転換、処理装置の導入に分けて解説。
• 概ねのVOC削減効果やコスト等を提示。
・要望のあった事業所を都に登録された民間専門家 が直接訪問。
・VOC排出抑制に関して事業所にあった内容をアド バイス
東京都 VOC対策 ウェブ検索
詳細は 受付の資料 又は
・東京都産業労働局金融部 中小企業制度融資
「産業力強化融資(チャレンジ)」( http://www.sangyorodo.metro.tokyo.jp/kinyu/yuushi/challenge2.html )
①エコアクション21、ISO14001の認証をうけた事業者が、環境改善に資する設備等導入を図るもの
②環境配慮取組支援融資を受けた事業者が、環境配慮に資する設備等の導入を図るもの 等
VOC対策の取り組み方 (2)
・日本政策金融公庫 中小企業事業
環境・エネルギー対策資金
大気汚染関連
ばい煙、揮発性有機化合物等大気汚染の原因となる特定物質を排出する方が、特定の 公害防止施設等を取得するために必要な設備資金
( http://www.jfc.go.jp/n/finance/search/15_kankyoutaisaku.html#k03 )
環境対策に関する融資制度
VOC対策の取り組み方 (3)
大気汚染情報もご活用ください
光化学スモッグ注意報等が発令された際に メールでお知らせします。
◎大気汚染地図情報
(都HPにリンクがあります)2013.7.9 PM4:00 Ox濃度分布 注意報発令中)
2013.7.9.AM6:00 Ox濃度分布
1時間ごとのオキシダント、NOx、SOx等の濃度分布
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ご清聴ありがとうございました。