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長崎 大 学 工 学 部研 究 報 告 第

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(1)

長崎 大 学 工 学 部研 究 報 告 第

31

着 第

57

号 平 成

13

71

pIC

タイ ドアーチ構造の非線形挙動特性 とその道路橋床版への 応用に関する研究

松 田 浩

●1

・崎 山 毅

●1

・林山 豊● 2 平嶋健 太郎

2

・松田 貴志

3・鵡 田 健 ● 4

NonlinearBehaviorAnalysisofPlcTiedArchandItsApplicationtoSlab ofCompositeGirder

by

HiroshiMATSUDAH,TakeshiSAKIYAM A'I,YutakaHAYASHIYAM A'2

KentaroHIRASHIM A'2,TakashiMATSUDA'3andKenTSU

RU

TA'4

PIC(PolymerImpregnatedConcrete)haveahigh duraiblity.Form worksofconcretestructurecadlbedeletedby usingPlcasemtxddedfom sThispaperdealswiththecollapsebehavioursanddefomlationcapacltyOfPlctiedarch structuresinordertousePtCboardsasembeddedforms,ThreespeclI批nS,WhichconsistsofPlchavingthreety叩Stle (steel,steelstrandandFRProd),aJCteStCduptothefailureunderthemonotonicloadingconditioTt.Testresultsshow thatload‑deformatiotlCurvesa托 lineaq,crackis爪rstgeneratedinthelowersurfaceofarchcrown,nextintheupper

surfaceinaquaJterOfadChspan,andthenthespeCimensarefailured.TwoandthreedimensionalFEM aJlalyticalresults werecomparedwiththeexpenmental results.Fur(hermore,applicationofshallow hybridstructuretoRCslabin compositetwoplategirderbridgeaJt:discussed.

1

は じめに

筆者 らは ,ここ数年来 ,アーチ リブにポ リマー含浸 コンク リー ト( 以後

,pIC

と略) 製 の薄板 を使 用 した タ イ ドアーチ を製作 し,実鼻 および解析 的な研究 を行 っ て きた [ 1

】 〔2].pIC

版 は ,コンク リー トの微細 な空 隙 までポ リマーで充填 されてい るため ,遮塩 ・適水性 , 耐凍害性 .耐磨耗性 ,化学抵抗性 に優れてお り,さら に ,表面粗面処理 により,有効断面 と して考慮で きる 特散 を有 していることが明 らか となっている. しか し, 圧縮強度 に比べ ,引張強度 には大幅 な増大 は見 られず , コンク リー ト系材料 に特有 な曲げひび割れが生 じ易い 材料である. したがって ,材料強度の面 か らだけでな く,構造的な観点 か らも高強度材料の高付加価値 を追 究すべ き余地 が残 されているもの と考 え られ る. この

ような考 えに基づ き,アーチ リブにコンク リー ト系の 高耐久性材 料 を ,タイ材 にCFRP な どの新素材 を用 い たタイ ドアーチ を製作 し,実験的 ,および理論的な研 究 を行 って きた. また ,松井

[3]【4]

,町 田

[5]

に よ り,カナ ダで使用実績の あるス トラ ップ付 きRC 床 版( 鉄筋 な しコンク リー ト床版) が紹介 されてい るとと もに ,松井 らは ス トラ ップ付 きRC 宋版 はアーチ効果 が期 待 で き疲労特性 が格段 に向上 す る実阜 結果

[6]

を報告 している.本研究 では ,偏平 タイ ドアーチ構造 部材 を永久 型 枠 と して使 用 す る こ と を 目的 と して ,

pIC

アーチのひび割れ発生 か ら倒壊 に至 るまでに変化 す る横道系 のモデル化 と定量化の ための

2

次元

FEM

解析 および3 次元FEM解析 を行 うとともに .偏平 タイ ドアーチ構造の鋼

2

主桁橋梁 などの長支間床版への適

平成

13

4

20

日受理

' l構造工学科 ( De p a r t

n℃ntofStructuralEnginoering)

'2

長崎大学大学院生産科学研究科環境 システム=学専攻

(GraduateStudent

,

°ept.ofStructtlraIEngng.)

'3

日立情報 ネ ッ トワーク ( 研究 当時 :長崎大学大学院)

● ▲小沢 コンク リー ト工業 ( 秩 )

(2)

72

松田 浩 ・崎山 穀 ・林山

用性 につ いて検討 したものである.

2

タイ ドアーチ実験および

FEM

解析

2.1

実験概雷

1

に示す に示す よ うに ,スパ ン1

200mm,ライズ

高26

0m

m,

編300mm

,中央部厚 さ

30mm

および端部厚 さ

60mm

のPT

C

製の変断面放物線 アーチ部材 を製作 し た.水平推力 を処理す るために ,P C鋼棒

,cFRP

をタ イ材 と して用いた自碇式の タイ ドアーチ構造 と した.

表 1に

,PIC

版 ,お よび タイ材 と して用 いたPC 鋼棒 ,

cFRP

の物性値 を示す. タイ材の伸び剛性 が大 きい場 合 は

,2

ヒンジアーチに近 い挙動 を示す ことを考慮 し て ,断面積が大 きい鋼棒 を用いた.載荷方法は ,中央 点集 中荷重 と した.実族 に使用 した載荷装置 を図

2

に 示す.実験 に際 しては ,供試体のたわみ ,タイ材の水 平反力 ,水平変位 などを計潤 した.

1

実験供試体

1

使用材料物性債 ( a)

pIC

PⅠC

圧緒強度

(MPa) 150

曲げ 引頚強度

(MPa) 24

タイ材 断面積

(mm2)

弾性係数

(MPa) PC

鋼 棒

415.5 2..02×105

2

載荷装置

皇 ・平場健太郎 ・松田 貴志 ・鶴 田

2.2

解析概妻

3

に解析 モデル を示す . ( a) 図 は

,2

次元解析 モデ ル

,(b)

図 は

,3

次元解析 モデル を示 してい る.2 次元 モデルにおいては ,アーチ リブをシェル要素 ,タイ材 を トラス要素 と し

,3

次元 モデルにおいては ,アーチ リブを立体要素 ,タイ材 を トラス要素 とした.非線形 解析 は荷重制御型の弧長増分法 を用いた.解析 に用い たpI

C

版の構成則 を図4 に示 す .構成別 にお いて ,引 張 軟 化 域 を 直 線 軟 化 と し . 引 張 軟 化 係 政 を

Ey2=17500MPa

と して .F

EM解析 を行 った.なお.3

次 元モデルによる解析 は ,合成桁道路橋へ使用す る場合 の主桁 ・床版作用 による影響 を検討す るにあた り,3 次元解析の妥当性 を検討す るためである.

(a)2

次元 モデル

(b)3

次元モデル

図3 FEM解析 モデル メッシュ分割図

200

7 150

P.I

=

言 100

50 0

50

I l

l

150

75

∈=35000

24

l

0.005

0

0.005 0.01

ひずみ 図

4 PIC

版の構成則

2.3

実験 および解析結果

実験では ,載荷後 まず アーチ リブ中央部下緑にひび

割れが発生 し.その部分が塑性 ヒンジ的な役割 を果 た

(3)

pIC

タイ ドアーチ構造の非線形挙動特性 とその道路橋床版への応用に関す る研究

し,続 いて アーチ リ

ブ1/4

付近左右 いずれ かに上線ひ び割れが発生 し.破壊 に至 った.実紫 で得 られ たpI

C

タイ ドアーチのひび割れ発生状況 を図5 に示す.

解析 によって得 られたアーチ リ中央部下縁 にひび割 れが発生 したときの変形状況 を図

6

に ,アーチ リ

ブ1/4

部の上面 にひび割れが発生 し,破壊 に至 ったときの変 形状況 を図7 に示す .図6,7 において

,(a)

図 は

,2

次 元解析 によって得 られた解析結果

,(b)

図は

,3

次元解 析 によって得 られた解析結果である.ただ し,タイ ド

アーチの変形図は実際の変位の

4

0倍の倍率 にて表 して いる.

荷重一変位関係 を図 8 に示す.

(a)

図は ,タイ材に PC 鋼棒 を使用 した場合の荷重 一変位関係

,(b)

図 は ,タ イ材 にCFRP を使用 した場合の荷重 一変位関係 をそれ ぞれ示 している.アーチ リブ中央下縁のひび割れ発生 荷重 は

,(a)

図の

28kN

付近の折点

,(b)

図 においては ,

24kN

付近の折点 に相 当す る.解析結果 と実簾結果 を 比較す ると,剛性に差異が現れたが ,ひび割れ発生荷 重 はほぼ一致 した.

タイ材の荷重 一水平変位関係および荷重一水平反力 関係 をそれぞれ図9,1 0に示す.

(a)

図は ,タイ材 に PC 鋼棒 を使用 した場合

,(b)

図は ,タイ材 にCFRP を使用

した場合の荷重一水平変位関係および荷重 一水平反力 関係で ある.図9 ,1 0よ り,解析結果 は ,実紫結果 を ほぼ再現 していることが確認で きる.

図5 PI

C

タイ ドアーチ破壊状況

( a ) 2 次 元 解 析 岩 果

(b)3

次元解析結果

図6 変形状況 ( 中央下縁ひび割れ発生時)

73

(a)2

次元解析結果

(b)3

次元解析結果 図

7

破壊状況 ( 解析)

50

4

0

..当 ヽ■‑

30

20 10 0

50 ど 40..

30

20 10

0 0.5 1 1.5 2

変位

(mm)

(a)

P C鋼棒

0 0.5 1 1.5 2

変位

(mm)

( b)CFRP

図8 PI

Cタイ ドアーチの荷重 一変位関係

(4)

74

(Nq)(Nq) 432

穀 ・林山

iO tO

i

I 一

0

.,.''32糞 頚実験結果I

l l

l =

水平変位

(mm)

(a)p

cN#

I

tO i EO

L

0 2次元解析榛東3 ll ●■l:.:.:::l.

432

水 平変位

(mm) (b)CFRP

図9 タイ材の荷重一水平変位関係

00004321

(

N q

)

0 10 20 30 水平反力

( kN)

(a)P

C鋼棒

10 20 30

水平反力

(kN)

000432

(

)叫

(b)CFRP

10

タイ材の荷重‑水平反力関係

豊 ・平場健太序 ・松田 貴志 ・鶴田 健

3

パラメ トリック解析

3.1

鋼析徽霊

前節 まで,pI

Cタイ ドアーチの載荷美浜 をシ ミュ レ

ー トす ることにより,本解析手法の妥当性 を確認 して きた.解析結果か ら,本解析手法によって実敦 をシ ミ ュレー トで きるもの と考 えられ る.

しか し,アーチ構造 は,ライズ高が大 きくなればよ り大 きなアーチ効果が期待で きる反面 ,実構造物への 応用 を考 える際 ,アーチの ライズ高が問庵点の 1 つ と

なる. このため ,アーチの ライズ ・スパ ン比の変化 に よる影響 を検討す る必要 がある.

表2 に示す よ うに ,アーチ部材の ライズ ・スパ ン比 をパ ラメータとした場合 ,また,普通 コンク リー トを アーチ リブの材料 と して用いた甥合の2 次元解析 モデ ル を作成 し,

FEM解析 を行 った.普遵 コンク リー ト

の材料特性 は,圧縮頚度

qc=30MPa

,曲げ引張車反

qb=0.2qc=6MPa

.弾性係数

E=3.0×104MPa

と した.

前節で用いた2 次元解析 モデル と同様 に ,アーチ リブ をシェル要素 .タイ材 を トラス要素 とし,荷重制御型 の弧長増分 にて解析 を行 った.

表2 ライズ ・スパ ン比のパ ラメータ 供試体名 ライズ .スパン比 使用材料

easel 0.2 PⅠC

case2 0.15 PⅠC

c

a8e3 0.1 PⅠC

ca5e4 0.05 PⅠC

cases 0.2

甘通コンクリー ト

3.2

解析結集

パ ラメ トリック解析 によって得 られた解析括乗 を図

1

1に示す.同図において

,(a)

図 は ,タイ材 にP C鋼棒 を使用 した場合

.(b)

図はタイ材 にCFRP を使用 した場 合のパ ラメ トリック解析 によ る荷重 ‑変位 押係 で あ

る.P C鋼棒 およびcFRP ともに ライズ ・スパ ン比 を大 きくす ると耐力が向上す ることが確認 で きる. また ,

pIC

をアーチ リブに用 いた堵合 は ,普通 コンク リー ト

を用いた場合に比べて3‑4 倍の耐力 を示す ことがわか った. この ことか ら,普通 コンク リー トよ りも曲げ引 張強度 が向上 したpI

C

は タイ ドアーチ部材 には有効で

あると考 えられ る.

(5)

pIC

タイ ドアーチ構造の非線形拳動特性 とその道路橋床版への応用に関す る研究

(Eq)

50 403

20 1I

68$2.....

. . ‑

ca3.....

.

ca8d‑‑.

ca8dI../ ..../′..'

一 一 一 一 ● 一 ● ●

/一ー一.‑〆.

10 /I..

. . .

. /I....' ../

. ' ' 一 ●

,i,:'l:.:;.'1.:==二、

. ‑ . ‑ . ‑ ,

.‑....

:.〆■ L

変位

(mm)

(a)P

C鋼棒

50 43.

201 caS1‑I... 以一2.

‑. .

¢883

‑. . . . . ‑. .

cd ....

.

8‑85●......../ ....

.

.

/ .

■ ● ● ‑ p ● ー ■

.I.I ノ一......'p

. . . ■ 一 ◆

d.. 0 鮮 =T‑It.:::

: : : ‑ ‑ ' p

'

変位

(mm) (b)CFRP

1

1パ ラメ トリック解析括兼

4.

床版への応用

4.1

解析徽霊

木帝では ,変断面 アーチ を進路構床版の横軸直角方 向への適 用 につ いて検討す る.p c味版 が応 力制御機 構であるのに対 し,アーチやシェルの甥合 には荷重作 用 による庄縁応力が作用す る. この圧縮応力が下軽部 のひび割れ防止 に有効である. さらに ,横軸直角方向 へ は タイ材 を緊張す ることによって もプ レス トレスを 導入す ることもで きる.

しか し,今回放射す るよ うな コンク リー ト系材料 を 使用す る場合 ,無重 力による逝 モーメン トを与 えるこ とによって上擦 に負曲げが生 じ,ひび割れ を発生す る ことがあるので大 きな緊張 を導 入で きないことに注意 しなければな らない.

主桁 間陽600

0mm,東版の貴小全厚 は道路橋示方書

の最小全J fの規 定( 単純版) か ら

35

0mmと して ,タイ ド ア ーチ式床 版 と従 来の

RC

床 版 の

2

主桁 構 断面 を製 作 し

,2

次元

FEM

解析 を行 った.図

12

に解析 モデル を示 す .

(a)

図 は ,鉄 筋 コ ンク リー ト宋版 または鉄簸 な し 床版

.(b)

図 は ,( a) 図 に タイ材 を設置 した もの ,( C) 図 は

,pIC

版 を埋設型枠 と して使用 し,その上 に無筋で 現場打 ち コンク リー トを打殺 した もので ある. また ,

75

( C) 図の タイ材 は

(b)

図 と同量の もの を使 用 した. ライ ズ ・スパ ン比 は

,0.1

また は

0.2

を採 用 した . また ,

pt

c版呼 を50mmまたは

,100mmと し,タイ材 は前節

までに用いたP C鋼材 と

CFRP (

断面積2 ㈱ mm2 ) を使用 す る.表 3 に解析 パ ラメータを,表 4 に使用材料の材料 定数 を示 す . ここで

,NC‑

1お よび

NC‑2

は鉄島 な し床 版

,RC

は鉄筋 コンク リー ト床版

,AR‑1‑AR

‑ 3は タイ

ドアーチ式床版で ある.

これ らの モデルの 中央部 に

T

荷重

(B

活荷重) を載荷 し

た.

表3 解析 パ ラメータ

解 析 モデ ル 東販 形式 PIC睡俸 ライズ .スパン比 タイ

NC‑I (a) 100mm なし

NC̲2 (b) 100mm PC

■l 柑

FtC (a) なし

AR‑1 (C) 50mm 0.1 PC

鋼材

AR‑2 (C) 100mrrL 0.1 PCl

AR‑3 (C) 100mm 0.2 PC{材

AR̲4 (C) 100mm 0̲1 CFRP

4

材料定数

簾用材科 弾性件

圧繍強度 曲げ引覆強度 断 面積

(MPa) (hlPa) (MPa) (mm2)

Plc 3.5×10

150 24

コンク l)‑ ト 3.0)(10

30 6

PC鋼材 2.02)10S 2.O X

1 0 3

(a)鞭RC床飯

(b)タイ村数雷式床版

(C)タイドアーチ 式慮JE

12

解析 モデル

(6)

76

松田 浩 ・崎山 穀 ・林山

4.2

解析結集

各解析 モデルの解析結果 を表

5

に ,また載荷後の変 形状況 を図1

3

に示す.ただ し.変形状況は実際の変位 の3

0

倍で表 している.

表5 解析結果

モデル

中央点変位 下縁応力中央 拡 引頚応力タイ材

(mm) (MPa) (MPa) NC‑1 8.12 12.8 NC‑2 7.61 10.6 21.9

RC 6.80 9.0 27.9 AR‑1 2.99 .6.9 24.1 AR‑2 1.64 4.3 21.7 AR‑3 3.43 8.0 19.7

NC‑1

NC‑2

‑1.室 室 萱 萱・ I

AR‑4

図1

3

床版モデル変形図

皇 ・平場健太郎 ・松田 貴志 ・鶴田 健

5

において、アーチ床版

(AR‑1〜AR4)

は全ての ケ ースにおいて

,NC‑

1

,NC‑2

および

RC

よりも最大変位 を1

/2‑1/3

程度 に抑 えることがで きた. また

,pIC

版 に生 じるスパ ン中央部下縁部に生 じる引張応力 も軽減 す ることがで きた. さらに,引張強度がコンク リー ト に比べて大 きな

pIC

版 を用 いることにより,さらにひ び割れが発生 しに くくなるという効果 も現われるもの

と考 えられ る.

AR‑2

AR4

の比較 ,すなわちタイ材の材料の変化 によるアーチへの影響 を考 えると,タイ材の弾性係数 が弱 ければ床版への負担が増大す ることがわかる. こ の ことか ら,床版の規模や使用条件 によって適切なタ イ材 を使用 しなければならないことがわかる.ただ し, 本解析のよ うなモデルではタイ材が空気中に晒 されい るため ,実構造物 と して設青す る場合 には

PC

鋼材の ような鍋製の タイ材 を使用するのは腐食の面か ら考 え て も必ず しも適切であるとは言 えない.そのため ,鍋 材 をタイ材 として使用する場合は,表面被覆などの防 食処理 を施す必要がある.

解析 モデルでは,同一の ライズ ・スパ ン比

(0.1)

では

pIC

版の薄いモデルがアーチ効果 がより大 きいとい う 結 果 になった.本解析 モデル を製作す るにあた り,

pIC

版の 中立軸か らライズ を求めている.そのため ,

pIC

版の最小板厚 を増加 させ ると

,pIC

版の下縁の高

さが低 くなって しまう.そこで

,PIC

版の下縁の高 さ を変 えず に

PIC

版の板厚 を増加 させて計算 を行 うと, 板厚の増加 に伴 って剛性 も高 くなるとい う結果 を得 た.す なわち ,ライズ ・スパ ン比 が大 きくなるほ ど, 床版の剛性が大 きくなると考 えられ る. しか し,解析 モデル

AR3

のよ うに ライズ ・スパ ン比 を大 きくす る ほど床版全体の厚 さが大 きくな り,橋梁 として不経済 になるおそれがある.

以上か ら,主桁間鴨 を大 きくしたい橋梁にはタイ ド

アーチ式床版は非常に有効であり,かつ軽済的な床版

であると思われ る.ただ し,橋梁の規模や用途に合わ

せて適切 な断面形状や使用材料 を選定 しなければ ,か

えって従来の床版 よりも不在済になって しまうおそれ

がある. また

.pIC

版 をプ レキ ャス ト部材 として製作

す る場合 ,本解析のような長大 スパ ンの床版 を設置現

場 まで運搬す ることは場合によっては困難ではないか

と考 えられる.そのため ,アーチ床版 を数 ブロックに

分 ける必要 があり,アーチ床版の接着部分について も

解析 を行 うことも重要である.

(7)

pIC

タイ ドアーチ構造の非線形挙動特性 とその道路橋床版への応用に関す る研究

77

5

まとめおよび今後の隷粗

本論文では.アーチ リブに高強度の

PIC

を使用 し たタイ ドアーチの載荷実巌 を解析的にシ ミュレーシ ョ ンす るとともに ,少数主桁橋などの広幅貝橋梁の床版 への適用性 について検討 した.解析結果 は以下のよ う

にまとめ られ る.

( 1

)PIC

タイ ドアーチの載荷実験 を解析的にシ ミュ レ‑シ ョンす るために ,2次元および 3次元 FEM 解析 を行 った. 2次元および 3次元 FEM解析結果 は ,実験のひび割れ発生 か ら崩壊 に至 るまでの非線 形 挙動 をよ くシ ミュ レー トで きることが確認 で き

.

また ,

PIC

タイ ドアーチ構造の構造特性 を明 ら かにす るために,タイ ドアーチの ライズ ・スパ ン比 や タイ材の種類 を変化 させパ ラメ トリック解析 を実 施 した.解析の結果 ,

・pIC

を用いると耐力が大幅 に増加す る,

・スパ ン比が増大す るにつれ タイ ドアーチの耐力は 増大す るが変形能は減少す る,

ことなどが明 らかになった.

これ らのひび割れ発生か ら終局破壊に至 るまでの 非線形挙動 は ,鉄筋 コンクリー トの曲げ破壊やせん 断破壊の破壊 メカニズムとの関連づ け られ るもの と 考 えられ るので ,その点 に注 目した解析 を行なって い く予定である.

(2)

実際の床版への適用 を解析的 に検討す るために,

PIC

タイ ドアーチの上部に現場打 ちコンクリー ト

を打設 したタイ ドアーチ式合成床版 に対す る

2

次元 FEM解析 を行 うとともに,通常の鉄筋 コンクリー

ト床版 ,カナダで開発 された鉄崩な し宋版等の解析 結果 と比較 した.その結果 ,タイ ドアーチ式床版 は , 中央点下縁応力 ,中央点変位 ともに低減で きること が確認で きた.今後 ,アーチ式床版 を横軸直角方向 および溝軸方向での使用 ,プ レス トレスの導入等に ついて検討す るために ,3次元 FEM解析 を実施 し 検討 を重ねて行 く予定である.

参考文献

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pIC

版 を用 いたアーチの構 造特性 に関す る基礎 的研究 ,構 造工 学論 文集 ,

Vol.39A,pp.97104,1993

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pIC

タイ ド アーチの力学特性 ,コンク リー ト工学年次論文報 告集 ,第

17

巻,第

2

,pp4752,1995

[3

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,978,pp.84941997 [4

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鋼橋床版の各国での取組み とこれか らの床版 ,檎 梁 と基礎

,993,pp.374

4

,1999

[5

]町 田篤彦 :鉄茄 コンク リー ト床版 ,橋梁 と基礎 ,

99‑ll,p.11999%

6

]東 山 ・松井 ほか :

ppFRC

床版の疲労耐久性 に関

す る実験的研究 ,土木学会第

53

回年次学術講演会 ,

CS,pp.34‑351998%

参照

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