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── (その 1) 今日会って話した他者の有無と続柄 ──

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Academic year: 2021

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(1)

表 昨日から今日までの間に会って話した他者(複数回答;%

女性 男性

親族 28.8 32.4 10.8 親族以外 75.3 74.1 81.1 誰とも会っていない 11.3 10.9 13.5 子ども 18.2 20.2 8.1 子どもの配偶者 6.1 6.3 5.4 兄弟姉妹・親戚 9.5 11.5 0.0 友だち 18.4 19.1 14.9 近所の人 31.1 32.0 27.0 会や団体の人 9.8 10.4 6.8 介護サービスの人 14.1 13.7 16.2 民生委員や役所の人 1.4 1.6 0.0 医師や看護師など 10.7 9.6 16.2 店の人 15.2 14.5 18.9 訪問販売や勧誘の人 2.5 2.2 4.1 よく見かける人 6.1 6.6 4.1 初めて会った人 2.3 2.5 1.4

その他 4.3 4.1 5.4

大都市ひとり暮らし後期高齢者における他者との日常的交流

── (その 1) 今日会って話した他者の有無と続柄 ──

古谷野 亘1),澤岡 詩野2),本田 亜起子3)

1) 聖学院大学,2) 財団法人ダイヤ高齢社会研究財団,3) 元・神奈川県立保健福祉大学

第51回日本老年社会科学会大会一般報告,2009.6.

【目的】 都市部に居住するひとり暮らし後期 高齢者の社会関係のうち日常的な他者との交流 について検討することを目的とした.

【方法】 調査は,2008 8~9 月に,東京都 杉並区に居住する 75 歳以上の在宅のひとり暮ら

し高齢者 1,503 人を対象として,訪問面接法に

より実施された.調査対象者の選定は住民基本 台帳からの無作為抽出によって行い,地域包括 支援センターの専門職が対象者宅を訪問した.

同一家屋内に同居者がいる人などを除いた実質 的なひとり暮らしは 783 人で,うち有効回答者 441人,回収率は56.3%であった.

回答者の 16.8%(74 人)が男性で,平均年齢 は男性で82.0歳,女性では81.4歳であった.調 査対象者には,前日から調査員が訪問す るまでの間に会って話をした他者との交 流について尋ねた.

【結果】 回答者の 88.9%が,前日から 調査までの間に調査員以外の他者と会っ て話をしており,この割合に性差はなか った.しかし,3日以上誰とも話していな いと回答した人が男性で 8.3%,女性で 3.6%おり,男性に多かった.

続柄別にみると,回答者の 3 割は子ど もや兄弟姉妹・親戚などの親族と会って 話をしていた.この割合は男性より女性 で高かった.女性では 2 割の人が子ども と会い,1割が兄弟姉妹・親戚と会ってい たが,男性で子どもと会った人は 1 割に とどまり,兄弟姉妹・親戚と会った人は

皆無であった(表).なお,10 分未満の距離に 住む子どもおよび兄弟姉妹・親戚を有する人の 頻度に性差はなかった.

親族以外では,近所の人,友だちに続き,店 の 人 , 介 護 サー ビ ス の人 と会 っ た 人 が多か っ た.

【考察】 社会的孤立が指摘される大都市住宅 地域のひとり暮らし後期高齢者であるが,本研 究によれば,極度の社会的孤立をうかがわせる 人は 1 割程度であって,多くの人は親族以外の 他者との社会的接触を有していた.他方,親族 との交流には性差があり,女性より男性で交流 が少ない傾向が認められた.

(2)

大都市ひとり暮らし後期高齢者における他者との日常的交流

(その1) 今日会って話した他者の有無と続柄

古谷野 亘 1), 澤岡 詩野 2), 本田 亜起子 3)

1) 聖学院大学 2) ダイヤ高齢社会研究財団 3) 神奈川県立保健福祉大学

社会的に孤立しがちだといわれる大都市のひとり暮らし高齢者の,他者との日常的 な交流の態様を明らかにすることを目的として,「昨日から今日にかけて会って話 をした」他者について尋ねた.

回答者の 88.9% が,前日から調査までの間に,調査員以外の他者と会って話をし ていた.

3 日以上誰とも話していない人は男性で 8.3%,女性では 3.6%.

回答者の 28.8% が,子どもや兄弟姉妹・親戚などの親族と会って話をしていた.

親族と会って話した人は,女性で 32.4%,男性では 10.8%.

子どもと会って話した人は,女性で 20.2%,男性では 8.1%.

兄弟姉妹・親戚と会って話した人は,女性で 11.5%,男性では皆無.

10 分未満の距離に住む親族を有する人の割合に性差はなかった.

回答者の 75.3% が,近所の人,友だち,店の人など親族以外の他者と会って話を していた.

子ども,兄弟姉妹・親戚,友だち,近所の人,会や団体の人と会って話した人は,

男性より女性で多かった.

近隣に住む子どもや兄弟姉妹・親戚を有する人は少なく,そのことを反映して,親 族と話した人は少なかった.しかし,近所の人や友だちと会って話している人は多 く,極度の社会的孤立状態にある人は少なかった.ただし,非親族によるサポート への期待は少なく,表面的な付きあいに終わっている可能性が高い.

他者との日常的な交流に関する研究は少なく,今後の課題である.

【方法】

調査は,2008 年 8~9 月,東京都杉並区内の 3 地区に居住する 75 歳以上の在宅 ひとり暮らし高齢者 1,503 人を対象に,訪問面接法により実施された.当該地域 を管轄する地域包括支援センターの専門職が調査員として対象者宅を訪問した.訪 問の結果,本当のひとり暮らし(同一敷地内別棟を含む)は 783 人であることが 判明し,うち 441 人から有効回答を得た.回収率は 56.3% であった.

回答者の 16.8%(74 人)が男性で,平均年齢は男性で 82.0 歳,女性では 81.4 歳であった.

他者の続柄別にみた会って話した人の割合

0 10 20 30 40

その他 初めて会った人 よく見かける人 訪問販売や勧誘の人 店の人 医師や看護師など 民生委員や役所の人 介護サービスの人 会や団体の人 近所の人 友だち 兄弟姉妹・親戚 子どもの配偶者 子ども

女性 男性 他者と会って話した人の割合

0 20 40 60 80 100

男性 女性

非親族のみ 親族と非親族 親族のみ 会っていない

子どもの有無と所在

0 20 40 60 80 100

男性 女性

10分未満にいる 10分以上にいる 子どもはいない

兄弟姉妹・親戚の有無と所在

0 20 40 60 80 100

男性 女性

10分未満にいる 10分以上にいる 親戚はいない

表  昨日から今日までの間に会って話した他者 (複数回答; % ) 計 女性 男性 親族  28.8 32.4 10.8  親族以外  75.3 74.1 81.1  誰とも会っていない 11.3 10.9 13.5  子ども  18.2 20.2  8.1  子どもの配偶者  6.1 6.3 5.4  兄弟姉妹・親戚  9.5 11.5  0.0  友だち  18.4 19.1 14.9  近所の人  31.1 32.0 27.0  会や団体の人  9.8 10.4  6.8  介護サービスの人 14.1

参照

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