第1部 訪 問調 査 の結 果
学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ
基 本 デ ー タ
開 設 年 月 日:2011年4月1日
所 在 地:東 京 都 豊 島 区 目 白1‑5‑1(目 白 キ ャ ン パ ス) HPア ド レ ス:http:〃www.gakushuin .acjp/ad/archives/
刊 行 物:『 学 習 院 百 年 史 』 『学 習 院 大 学 五 十 年 史 』 『学 習 院 大 学 の50年 図 録 』 等 専 任 職 員 ・事 務 職 員2名
調 査 日2011年8月30日
場 所 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ
お 話 し い た だ い た 方 ナ ー カ イ ブ ズ 職 員 桑 尾 光 太 郎 氏
調 査 者 酒 勾 康 裕(記 録)、 冨 岡 勝 、 増 田 大 三(写 真)
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第1部 訪問調査 の結果
1.「 貴 学 に お け る 大 学 ア ー カ イ ヴ ズ に つ い て 」
1‑1設 置 目 的 ・設 置 経 緯 一 史 資 料 の 評 価 選 別 と 、 保 存 ・管 理 を す る 組 織 一
学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ は2011年4月 に 、従 来 の総 務 部 総 務 課 院 史 資 料 室 を 改 組 して 独 立 し た 事 務 組 織(職 員2名)と して 設 置 され た 。
学 習 院 の 創 立 は1877年 で あ り ・1972年1こ 学 習 院1・ 驚1 百 年 史 編 纂 室 が 設 置 され て1980年 〜1986年 に か け
て 『学 習 院 百 年 史 』全 三 編 が 刊 行 され た 。 ま た1981 年 に は 総 務 部 総 務 課 院 史 資 料 室(職 員1名)が 設 置
され 、1994年 か ら2002年 ま で 『学 習 院 大 学 五 十 年 史 』 の 編 纂 が行 わ れ た。
そ の 後 、2009年 に 院 史 資 料 室 併 設 の 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ 準 備 室 が で き て 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ設 立 に つ な が っ た 。2008年 に大 学 院 ア ー カ イ ブ ズ 学 専 攻 が 開 設 され た こ と も 、 ア ー カ イ ブ ズ 設 置 を推 進 した。
設 置 目的 は 、 「本 院 の経 営 、教 育 ・研 究 活 動 及 び こ れ ら の活 動 に 伴 う事 務 書 類 に お い て 作 成 され 、 収 受
され る 史 資 料 の うち 、 将 来 に残 す べ き価 値 の あ る 史 資 料 を評 価 選 別 し、保 存 ・管 理 す る 」(学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ 規 程 第2条)こ とで あ る。 こ の 目的 を 具 体 的
に 説 明 す れ ば 、 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ は 、 史 資 料 に よ り学 習 院 の歴 史 と伝 統 を確 認 す る場 と して 、 教 育 研 究 ・広 報 な ど に 寄 与 す る 目的 と と も に 、 文 書 の 整 理 と管 理 を 進 め て 事 務 効 率 の 向 上 な ど業 務 改 善 に 寄 与 す る こ と も 目指 して い る。
文 書 の 整 理 と管 理 に重 点 を 置 か れ て い る こ とが 、 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ の 特 徴 で あ る。
1‑2組 織 形 態 一 事 務 組 織 と して の 性 格 一
学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ の 組 織 は 、 「室 長 」 「事 務 職 員 」 「運 営 委 員 会 」 か らな る。
室 長 は 、 総 務 担 当 常 務 理 事 が 担 当 す る と規 程 で 定 め られ て い る。
事 務 職 員 は 規 程 で は 、3名 で 内2名 が ア ー キ ビス トと定 め られ て い る が 、現 在 は 事 務 職 員 2名 で 内1名 が ア ー キ ビス トとい う構 成 に な っ て い る。
運 営 委 員 は 教 員 と法 人 各 部 署 の 部 課 長 ク ラ ス か ら構 成 され て い る。 大 学 教 務 課 の よ うな 文 書 作 成 量 の 多 い 部 署 が 参 加 して い な い 点 は 、 今 後 の課 題 と な っ て い る 。
総 じて 、 ア ー キ ビス トを含 む 事 務 職 員 の 室 員 を 中 心 と した シ ン プ ル な 組 織 とい え る。
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第1部 訪問調査の結果
1‑3活 動 内 容 一 史 資 料 の 保 存 ・管 理 を確 実 に一
主 な 活 動 内容 と して は 、 学 習 院 関 係 史 資 料 の 保 存 と管 理 、 事 務 文 書 中 の 非 現 用 文 書 の 評 価 選 別 、 史 資 料 の レフ ァ レ ン ス な どが 挙 げ られ る。
史 資 料 の 保 存 と管 理 だ け で も、 解 決 す べ き問 題 が 多 い。
2009年 に 学 内各 部 署 に ア ン ケ ー トを と っ た と こ ろ 、 半 数 の 部 署 で 文 書 保 管 ス ペ ー ス が 不 足 し、 文 書 取 扱 規 程 に 即 した 管 理 の 実 施 が 困難 に な っ て い る う え に 、 学 部 学 科 の 事 務 担 当 者(副 手)は 契 約 職 で あ る た め 文 書 管 理 が ス ム ー ズ に 進 ま な い とい う問 題 点 も浮 き彫 りに な っ て き た 。 学 習 院 全 体 に わ た る文 書 管 理 の 仕 組 み を 検 討 し て 、 ア ー カ イ ブ ズ へ の 移 管 を 進 め る こ とが 必 要 と され て い る。
しか し、 す で に 所 蔵 して い る資 料 は 、 戦 前 期 の 文 書 資 料(明 治 期 以 来 の 公 文 書 ・個 人 資 料)、 戦 後 期 の 事 務 文 書 や 個 人 資 料 、 写 真 、 磁 気 資 料 、 モ ノ 資 料 、 文 献 類 、 学 習 院 発 行 の 印 刷 物 な ど で段 ボ ー ル 箱 に 換 算 して 約1070箱 に の ぼ る。 整 理 ・目録 作 成 の 作 業 中 で あ るが 、
こ の 作 業 に は 多 大 な 労 力 が 必 要 で あ る。 ま た 、 す で に 収 蔵 ス ペ ー ス は 満 杯 に 近 く 、 新 た な 資 料 移 管 の た め に は 施 設 設 備 の 確 保 が
必 須 で あ る。
ま た 、 法 人 本 部 の あ る 目 白 キ ャ ンパ ス 以 外 に も 戸 山 キ ャ ンパ ス(女 子 中高 等 科 ・女 子 大 学)、 四 谷 キ ャ ン パ ス(初 等 科)に も 史 資 料 が 散 在 し、 ま ず 「ど
こ に 何 が あ る か 」 を 明 確 に しな けれ ば な らな い 段 階 で あ る。
各 部 署 か ら移 管 され て き た 文 書 を評
価選別 して保存か廃棄かを決 めてい く 懸灘灘
た め の ル ー ル 作 りは 、 模 索 中 で あ る。マ ス コ ミや 自治 体 史 な どを 中 心 に 年
難,灘雛繕
所 蔵 資 料 の例(式 事 録)
間150件 の 史 資 料 に 関 す る 問 い 合 わ せ が あ る。 レフ ァ レ ン ス 業 務 は 、 利 用 者 と の 対 話 を 大 切 に しな が ら進 め て い る。
大 学 院 ア ー カ イ ブ ズ 専 攻 との 連 携 は 、 学 習 院 の 特 徴 で あ る。 ア ー カ イ ブ ズ 専 攻 の 大 学 院 生 の 実 践 的 教 育 で は 、 ア ー カ イ ブ ズ の 施 設 が利 用 され て い る。
展 示 室 の 管 理 運 営 、 史 資 料 の 収 集 、 学 習 院 史 の 編 纂 、 学 習 院 史 に 関 す る授 業 な ど も今 後 取 り組 ん で い く課 題 で あ る が 、 業 務 の 優 先 順 位 を ど う設 定 す る か が 難 し い と感 じて い る。
当 面 は 、 史 資 料 の 保 存 と管 理 を確 実 に 持 続 して い く こ とが 重 要 で あ ろ う。
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第1部 訪問調査の結果
2.「 貴 学 に とっ て の大 学 ア ー カ イ ヴズ の意 義 」 につ い て
学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ の 業 務 を行 っ て い くた め に は 、ア ー カ イ ブ ズ の こ と だ け を 考 え るの で は な く,学 校 全 体 を 考 え る 必 要 が あ るが 、逆 に 考 えれ ば ア ー カ イ ブ ズ を介 して 、学 内 の横 の連 絡 が 取 りや す くな る とい う意 義 が あ る。
教 学 と事 務 と の 間 や,法 人 と各 学 校 と の 問 に は 見 え な い 壁 が あ る よ うだ が, ア ー カ イ ブ ズ の 活 動 を介 して 、学 内 の 各 部 署 間 、あ るい は 教 員 と職 員 間 の 連 携 ・情 報 交 換 が 円 滑 に な っ て い く手 応
え を感 じて い る。
3.「 国公 立 大 学 ・私 立 大 学 に お け る大 学 アー カ イ ヴズ の 意 義 」 につ い て
私 立 大 学 に 限 っ て も、 各 大 学 に よ って ぐ 事 情 が 違 う。 例 え ば ・ 歴 史 史 料 を 中 心 に す べ き か 、 学 校 全 体 の 文 書(事 務 文 書)中 心 とナ ベ き か とい うこ と で も 、 意 義 は異 な っ て く る。
今 後 、 近 畿 大 学 を訪 問 す る機 会 が あ れ ば 、 近 畿 大 学 の 特 性 を 知 っ た 上 で 改 め て 話 して み た い 。 例 え ば 、 編 纂 を契 機 に 学 内 の 古 い 事 務 文 書 を 集 め て い く こ とか ら始 め る とい うや り 方 で 少 しず つ 基 礎 固 め を しな が ら恒 常 的 な 流 れ に 持 っ て い く とい うや り方 も あ る。
調査 を振 り返 って
史 資 料 の 収 集 保 存 を 地 道 に進 め て い く とい うこ どに よ っ て 、 大 学 内 の横 の 連 携 が で き て 活 性 化 して い く とい う指 摘 に は説 得 力 を 感 じた 。 学 習 院 ア ー カ イ ブ ズ の よ うに 、 ア ー カ イ ヴ ズ と し て の シ ン プ ル な活 動 を各 部 署 と協 力 しな が ら進 め て い く こ と 自体 が 、 大 学 ア ー カ イ ヴ ズ を 意 義 あ る も の と して い く た め の ポ イ ン トの 一 つ で あ る とい う こ とは 、 近 畿 大 学 で 大 学 ア ー カ イ ヴ ズ をつ く る 際 に も 、 参 考 とす べ き で あ る。
ま た 、 「最 初 は少 しず つ 始 め る こ とが 必 要 」 「ス タ ッ フ は 、 若 く て 体 力 が あ る人 が 受 け 持 つ の が よい(教 員 とす る か 職 員 とす る か は 大 学 の判 断)」 とい っ た 実 践 的 な ア ドバ イ ス もい
た だ い た 。
(冨 岡 勝)
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