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急曲線シ−ルド掘進に伴うトンネル覆工の変形・変位計測

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Academic year: 2022

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(1)

B.C.10(2667) 曲線部(R17m)

縮径STセグメント φ4543×t171.5×w300

94リング

ト−タルステ−ショ デ−タ集パソコ

150m

直線(開口)部STセグメント φ4550×t175×w1200

6リング

一般部RCセグメント φ4550×t275×w1200

レデュ−サ−(2666)

E.C.10(2761) レデュ−サ−

直線部STセグメント φ4550×t175×w300

11リング

変位変形計測リン (26642665リング継)

図‑1 トンネル覆工の計測位置  4200

175 175

4550

図‑3 トンネル覆工剛体変位計測 図‑2 トンネル内空変形計測 

急曲線シ−ルド掘進に伴うトンネル覆工の変形・変位計測 

(財)地域 地盤 環境 研究所  正会員  ○譽田孝宏,粥川幸司 

長岡技術科学大学 正会員 杉本光隆 

東京都下水道局  中村益美 

(株)奥村組 正会員 大林正明,岡田章,津坂治 

1.はじめに

 シ−ルド工事では,曲線掘進前後のトンネル覆工(セグメント)において,コンクリ−トセグメントの欠け・

ひび割れやセグメントリングの変形が発生する場合がある.これらは,セグメントとシ−ルドマシンテ−ル部 が競ること,あるいは裏込め材がテ−ルシ−ル内に回り込んで固結すること,等が要因として考えられる.こ のような曲線施工時において,トンネル覆工がどのような挙動を示すのか,またその原因として覆工にどのよ うな荷重が作用しているのか,といった課題を解決することが重要であると考えられる.

ここでは,これらの事象を明らかにすることを目的に,急 曲線シ−ルド工事を対象にして,トンネル覆工に関する変形・

変位計測をおこなったので,その計測結果について報告する. 

2.計測対象工事の概要

 本工事は,延長2840m,内径φ4000mmの下水管築造工事で,

外径φ4700mm の中折れ泥土圧シ−ルドによる施工である.路 線途中では急曲線が5箇所あり,その内の1箇所では R17m の 90°急曲線であった.掘進対象地盤は,軟弱シルト層(有楽町層,

モンケン自沈,粘着力c≒88kN/m)であり,土被り厚約13.5m,

地下水位約 GL-2m である.なお,2667 リングから5リング毎 に袋付きセグメントを採用して急曲線施工を実施した.

3.計測箇所および計測項目

 計測箇所は,R17m 急曲線部に入る2リング手前のリング継手 面である(図‑1参照).この位置は,計画線形に沿って中折れを用 いてシ−ルドの姿勢が決まった後であり,かつ,ジャッキパタ−

ンに依存してシ−ルドマシンから水平モ−メントの反力を受ける など,変形・変位が最も発生すると思

われる箇所である.本断面において,

トンネル内空変形計測(図‑2,ユニバ

−サル内空変位計による自動計測

1),2))と,トンネル覆工剛体変位計測

(図‑3,ト−タルステ−ション(以下 TS と称す)による自動計測3))を実 施した.この2種類の計測を組合せ ることによって,トンネル覆工が,

いつ,どの方向に,どれだけ変形・

変位したかを捉えることが出来る. 

キ−ワ−ド:シ−ルドトンネル,急曲線施工,トンネル内空変形,トンネル覆工剛体変位,軟弱シルト 連 絡 先:(財)地域 地盤 環境 研究所  大阪府大阪市西区立売堀4-3-2    TEL:06-6539-2971 

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-413- 3-207

(2)

Y(切羽側)

Y(立坑側)

X(SL左側) X(SL右側)

2667R掘進前

2668R急曲線区間 突入直前 2670R掘進直後(約3°掘進終了)

2672R掘進直後(約5°掘進終了)

2677R掘進直後(約10°掘進終了)

2682R掘進直後(約15°掘進終了)

2688R掘進直後(約20°掘進終了)

2698R掘進直後(約30°掘進終了)

2760R急曲線区間掘進完了 掘進方向

測点C 測点G

-20 -10 0 10 20 30 40

11/22 11/23 11/24 11/25 11/26 11/27 11/28 11/29 11/30 12/01 12/02 12/03 12/04

日時

斜距離増分(mm) 切羽

2660 2680 2700 2720 2740 2760 2780

掘進グNo.

左ミラーG 右ミラーC 掘進リングNo.

C G

図‑4 トンネル内空変形分布図

図‑6 トンネル軸方向変位分布図 図‑5 トンネル軸方向変位経時変化図

Z(鉛直上向き)

Z(鉛直下向き)

X(SL X(SL右側

2667R掘進前 2668R急曲線区間 突入直前

2670R掘進直後   (約3°掘進終了)

2672R掘進直後   (約5°掘進終了)

2677R掘進直後   (約10°掘進終了)

2682R掘進直後   (約15°掘進終了)

2688R掘進直後   (約20°掘進終了)

2698R掘進直後   (約30°掘進終了)

2760R急曲線区間     掘進完了

4.計測結果

計測は,急曲線施工が開始される直前の2666リン グ掘進終了後より概ね1分毎の自動計測をおこない,

急曲線施工が終了する 2762 リングの掘進完了まで 実施した.計測結果については,トンネル内空変形 計測点(8点)と TS(2点)の位置を座標値で表し(測 点CとGで供用),その経時変化と測点間相対位置 (分布)を表現した.両者を組合せた(測点Cを合致) トンネル内空変形分布図を図‑4に,TSによる測点C,

G の斜距離経時変化図と,計測断面を地表面から鉛 直下向きに見たトンネル軸方向変位分布図を図‑5,6 にそれぞれ示した.

(1)トンネル内空変形状況(図‑4) 

トンネルリングは,急曲線部に突入した時点から軸

方向に約 30°掘進するまでに,曲線外側・斜め上向き

に変位し,トンネル内空は縦長に変形したことが確認 された.横つぶれ量については,急曲線内側の方が外 側よりも若干大きめであった.また,急曲線施工後半 においては,大きな変動は見受けられなかった.

(2)トンネル軸方向変位状況(図‑5,6)  

トンネル軸方向経時変化図に関しては,測点 C,G に おいて 2698 リング(軸方向に約 30°掘進終了)付近まで は変動しているものの,それ以降についてはほぼ収束し ており,急曲線施工による影響が及んでいないことが確 認された.トンネル軸方向変位分布図に関しては,計測 直後からではなく 2677 リング(約 10°掘進終了)から変 位が発生し始め,2698リング(約30°掘進終了)で変位は ほぼ収束した.また,曲線外側の測点Cは立坑側へ,内 側の測点Gは切羽側に変位したことが確認できた.前者 

については,ジャッキ推力の大きさと向き(シ−ルド後胴と計測リングの向きの差)が影響していると考えら れ,後者については,施工中のジャッキパタ−ンが概ね右押しであったことが原因として考えられる. 

5.おわりに

本計測結果から,急曲線施工に伴い,トンネル内空は縦長に変形して曲線外側・斜め上向きに変位すること がわかった.また,90°急曲線施工のうち約1/3 の掘進までで施工の影響が収束する傾向にあることもわか った.今回は計測結果のみの報告であったが,今後,掘進デ−タ等も併せて分析をおこなうとともに,シ−

ルドマシン〜トンネル覆工〜周辺地盤の相互作用に関して,解析的研究をおこなう予定である.

参考文献

1) 橋本正,藤原正明,中山淳,坂田啓二,岩切琢哉,西田修:連結ユニバ−サル変位計の開発,第2回最近の地 盤計測技術に関するシンポジウム発表論文集,pp.11-14,2000.

2) 小野顕司,清水一郎,西田義則,新井昌一,小山幸則,水原勝由:連結ユニバ−サル変位計を用いたトンネル 断面の変形挙動計測,第39回地盤工学研究発表会講演概要集,pp.1681-1682,2004. 

3) 小西真治,新井泰,粥川幸司,津坂治,杉本光隆:新しい計測システムを用いたシ−ルド機の挙動計測結果と 考察,トンネル工学研究発表会報告集,Vol.9,pp.289-294,1999. 

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-414- 3-207

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