前方地山の判断指標
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(2) 約 43%のデータで適用性が確認できた.. 表-2 解析物性値の一例. 4.PS-Tad の修正 PS-Tad による前方地山予測が北の峰トンネルの地山状況と一致し なかった原因のひとつは,このトンネルが既往研究の地山想定より, より脆弱な地山に施工されているためと考えられた.そこで,旧日 本道路公団の解析物性値事例 2)を参考に,支保パターンごとに領域 A,. 支保 パターン DⅠ⇒DⅠ DⅠ⇒E DⅠ⇒DⅡ DⅠ⇒CⅡ DⅠ⇒CⅠ DⅠ⇒B. (C) DⅠ⇒?の解析物性値 弾性係数(MPa) 単位体積 前方地山状況の 重量(㎏ ポアソン比 領域A 領域B イメージ /m3) 500 変化しない 80 軟らかくなる 150 若干軟らかくなる 500 2100 0.35 1000 若干硬くなる 2000 硬くなる 5000 かなり硬くなる. B の解析物性値を再設定し数値解析を行い軸方向変位の発生状況を 調べた.一例として領域 A の支保パターンを DⅠとした時の解析物 性値の一覧を表-2 に示す.解析モデルは既往研究と同じものを使用 し,解析条件は 5m 逐次掘削で,坑口から 10~70m 地点まで 10m 間隔 で計測点を設けた以外は,既往研究と同様の方法で行った.この結 果を図-5 に示す.図より,全体的に相対軸方向変位は小さくなり, 領域 A の弾性係数の大きさにより相対軸方向変位挙動が変化するこ とがわかった. さらに領域 A の支保パターンが CⅡ以上である場合, 相対軸方向変位はほぼ 0 となり,相対軸方向変位も前方地山の硬軟 による影響を受けにくくなることがわかった.すなわち,PS-Tad 適 用範囲は評価する領域の支保パターンが DⅠ程度以下の場合に限. 図-5 解析結果の一例. 定されると考えられる. 5.修正後の PS-Tad の実測データへの適用 TD342m の相対軸方向変位を領域 A の支保パターンが DⅡとし た時の Tad-Chart にあてはめた結果を図-6 に示す.図からわかるよ うに TD342m の相対軸方向変位挙動から,Tad-Chart では『前方地 山がすぐに良好になる』と予測される.実際に図-4(b) に示すよ うに計測点から切羽までに最大天端沈下は大きく減少し,切羽よ. 図-6 領域 A が DⅡの時の Tad-Chart. り前方の最大天端沈下はあまり変化していないことがわかり,前方地山予測結果はよく一致する.この Tad-Chart の修正を行ったことにより,前方地山予測が一致したデータ数は 82 データ中 45 データであり,従来の Tad-Chart と比べ適用率が約 10%向上した. 6.結論 本研究では,既往研究で提案された PS-Tad の適用性の検討と修正を行った.その結果,Tad-Chart には適用範囲 があり,支保パターンによって Tad-Chart を使い分ける必要があることがわかった.しかし,本研究では現場変位 計測データでは前方地山の予測ができない箇所も存在した.これは現場での計測精度も影響していると考えられ る.加えて施工現場では湧水が発生しており,そのため,材料のスレーキング等により軸方向変位が大きくなっ たことも原因と考えられる.今後は,様々な条件下でも適用できるように Tad-Chart の修正を行うことに加え, Tad-Chart の縦軸の再検討を行い,支保パターンごとに分けた Tad-Chart を一つにまとめ,より汎用性を高めること が課題と考えている. 謝辞 本研究の遂行にあたり,施工および計測記録の提供を頂いた北海道開発局旭川開発建設部. 富良野道路事務所. ならびに北の峰トンネル JV 工事事務所に深く感謝します. 参考文献 1) 竹村いずみ,進士正人,鬼頭夏樹,千々和辰則,石山宏二:坑内の軸方向変位を用いた前方地山状況の予測手 法の提案,土木学会トンネル工学論文集,報告Ⅰ-1,第 21 号,pp.115-120,2012. 2)土木学会:山岳工法における模型実験と数値解析の実務,p152,2006.
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