• 検索結果がありません。

東北大学埋蔵文化財調査室年次報告2008

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "東北大学埋蔵文化財調査室年次報告2008"

Copied!
38
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

東北大学埋蔵文化財調査室年次報告2008

著者

東北大学埋蔵文化財調査室

雑誌名

東北大学埋蔵文化財調査室年次報告

2008

発行年

2010-09-27

URL

http://hdl.handle.net/10097/49238

(2)

ISS卜T 2185-5196

仙 台城 跡二 の丸北方 武家屋 敷地 区第13地点 (BK13)

(3)

東北大学埋蔵文化財調査室

(4)

東北大学埋蔵文化財調査室

年次報告

2008

I.巻

頭言 ………1 Ⅱ。東北大学埋蔵文化財調査室の概要 ………2 1。 東北大学構 内の遺跡 と埋蔵文化財調査 ……… 2

2.埋

蔵文化財調査室の組織 と施設 ……… 3

3.運

営委員会・調査部会 ………。「………6 Ⅲ。2008年度 (平成20年度

)事

業の概要 ……… 7

1.埋

蔵文化財調査の概要 ……… 7 (1)川内北地区の調査 ……… 7 (2)川内南地区の調査 ………12

(3)青

葉 山北地区の調査 ………16

(4)青

葉 山東地区の調査 ………16

(5)青

葉 山新 キャンパス地区の調査 ………19 (6)川渡地区の調査 ………19

2.遺

物整理作業 ………22

3.保

存処理事業 ………22

4.資

料保管状況 ………23

5.研

究活動 ………23

(1)受

託研究・共同研究等 ………23

(2)学

会発表等 ………26

(3)科

学研究費採択状況 ………26

6.教

育普及活動 ………26

(1)非

常勤講師 ………26

(2)授

業 など教育活動への協力 ………26

(3)保

管資料 の貸出………26

(4)外

部か らの派遣依頼等 ………26

(5)広

報活動 ………27 《引用 。参考文献》 Ⅳ

.資

料 ………28

1.国

立大学法人東北大学埋蔵文化財調査室規程 ………28

2.東

北大学埋蔵文化財調査室運営委員会委員名簿 (2008年度)・………∵…………30

3.東

北大学埋蔵文化財調査室運営委員会調査部会委員名簿 (2008年度)。 ………30

4.東

北大学埋蔵文化財調査室刊行報告書一覧 ………31

(5)

I.巻

頭言

『東北大学埋蔵文化財調査室年次報告2007』 に引 き続 き、『年次報告2008』 を刊行いた します。 東北大学埋蔵文化財調査室は、施設整備などに先立つ、構内遺跡の記録保存のための調査 と、それに関連する 業務を担当する、東北大学の特定事業組織です。『年次報告2007』 の巻頭言においても記 しましたが、このたび 東北大学埋蔵文化財調査室では、F東北大学埋蔵文化財調査室年次報告』を、新たに刊行いたします。 これまで埋蔵文化財調査室では、『東北大学埋蔵文化財調査年報』(以下『調査年報』 と略記

)を

1か

ら24ま で刊行 してきました。この『調査年報』には、発掘調査以外の各種事業を含む当該年度に実施 した事業の概要報 告 と、実施 した発掘調査報告の両方を、併せて掲載 してきました。 発掘調査の報告については、整理作業に時間を要するため、『調査年報』の刊行は、調査実施年度から数年後 となるのが通常でした。そのため、事業概要の報告が遅 くなっていました。また、調査報告を併せて掲載すると、 頁数の多い大冊 となることも多 く、調査室の概要を知っていただ くという目的には、必ず しもふさわしくないも のでした。このような理由から、年度ごとの事業概要の報告 と、発掘調査の報告を、分離 して刊行 してい くこと としました。今後は、年度ごとの事業概要については、『東北大学埋蔵文化財調査室年次報告』 という形で、毎 年報告 してい く予定です。 『年次報告』は、調査室の事業概要を迅速に報告するという目的のため、翌年度の早い時期に刊行する体制に してい く予定です。できるだけ早 く、このような刊行体制に移行 してい くため、『年次報告2007』 に引き続 き『年 次報告2008』 を刊行する次第です。また、調査室の事業について、より広 くご理解いただけるよう、わか り易い ものにしていきたいと考えてお ります。 本調査を実施 した発掘調査報告については、『東北大学埋蔵文化財調査室調査報告』 というシリーズ名で、各 調査ごとに、調査報告書を刊行 してい く予定です。それぞれの調査について、整理作業が終了次第、順次刊行 し てい くこととしたいと考えています。 本年次報告では、埋蔵文化財調査室が2008年度に実施 した埋蔵文化財調査の概要、およびその他の調査室が実 施 した事業について概要をとりまとめて、報告いたします。2008年度は、川内北地区の厚生会館増改築工事に伴 う調査、前年度まで調査を実施 していた地下鉄東西線機能補償関係の調査で出土 した遺物の整理作業などが、事 業の中心 とな りました。学内外の関係機関や関係者のご協力を得て、滞 りなく事業を進めることができました。 ここに厚 くお礼を申しあげるとともに、今後 もご支援 とご協力をお願いいたします。 埋蔵文化財調査室長 阿 子 島 香

(6)

.東

北大学埋蔵文化財調査室の概要

1.東

北大学構 内の遺跡 と埋蔵 文化財調査

東北大学 には、仙台市内の各キャンパスに加 えて、多 くの研究施設がある。 これ らの各地区構内には、多 くの 埋蔵文化財が存在 している (表 1、 1)。 特 に川内地区は、ほぼ全域が近世の仙台城跡の二の丸地区 と武家屋 敷地区にあたっている (図2)。 現在の 日本 においては、 これ らの遺跡 (埋蔵文化財包蔵地

)に

おいて掘削 を伴 う工事 を実施する場合、文化財 保護法に基づ く届出が義務づけ られている。工事の掘削によって遺跡が壊 される場合 には、計画の中止や変更に よって遺跡 を現状で保存することが、文化財保護の観点では最善である。 しか し現実 には、現状保存は難 しい場 合が多い。そのため、やむを得 ない場合 には、発掘調査 を行い記録 を作成することで、現地保存の次善の策 とす る記録保存 という方法が取 られている。記録保存のための発掘調査は、経費を原因者が負担 した上で、地方公共 団体が実施するのが基本である。 一方、構内に遺跡が存在する大学では、施設整備事業などの工事に先立つ記録保存のための調査を実施する組 織 として、大学内部に埋蔵文化財調査を担当する組織を設けることが進められてきた。考古学や関連する学問分 野の専門研究者が大学内部に所属 している場合には、学術的に充分な検討がなされるという社会的信頼に基づ き、 大学独 自の埋蔵文化財調査組織が設けられ運営されている。同時に、学内に調査組織を設けていると、大学独 自 のペースで調査 を進めることが可能となり、結果的に迅速な調査 と施設整備事業の円滑な推進が図られる。また、 地方公共団体の側では、大学が独 自に調査することによって負担軽減につながるという側面 もある。それぞれの 事情が整合する中で、大学内部に独 自の埋蔵文化財調査組織が設置されてきた。 表

1

東北大学構内の遺跡 ∠ Д ■ ■ ﹁ ︱ ﹁ 団地名 所在地住所 遺 跡 名 県遺跡番号 時 代 備 考 川 内1 仙台市青葉区 川内2■1・41他 仙台城跡 01033 近 世 二の丸地区 。二の九北方武家屋敷地区・御裏 林地区 仙台市青葉区 川内12-2 川内古碑群 01386 鎌 倉 弘安10年 (1287)・正安4年 (1302)他 仙台市青葉区 川内41 川内B遺跡 01565 縄文 。近世 青葉山 2 仙台市青葉区 荒巻字青葉6-3 青葉 山B遺跡 O1373 縄文・弥生 古代 仙台市青葉区 荒巻字青葉6■ 青葉山E遺跡 01443 縄文・弥生 古代 青葉 山3 仙台市青葉区 荒巻字青葉468-1 青葉 山C遺跡 01442 旧石 器 富 沢 仙台市太 白区 三神峯一丁 目101 芦 ノロ遺跡 01315 縄文 。弥生 古墳・古代 川 渡 大崎市鳴子温泉 大口字蓬田 上川原遺跡 36006 縄 文 大崎市鳴子温泉 大口字町 丸森遺跡 36038 縄 文 大崎市鳴子温泉 大 口字町 東北大農場2・ 3号畑遺跡 36098 縄 文 大崎市鳴子温泉 大口字町西 町西遺跡 36106 弥 生 小乗 浜 牡鹿郡女川町 小乗浜 小乗浜B遺跡 73021 縄 文 宿舎裏の山林部分

(7)

東北大学 において も、同様の理由か ら、学内に独 自の埋蔵文化財調査組織 を設け、組織的に対処す ることとな り、 1983年度 に東北大学埋蔵文化財調査委員会が設置 された。 これ以降、東北大学構内での施設整備等 に伴 う埋蔵文 化財調査 については、その調査委員会の実務機関である埋蔵文化財調査室が、調査の任 にあたって きた。1994年 度には、埋蔵文化財調査委員会 を改組 し、学内共同利用施設 としての埋蔵文化財調査研究セ ンターが設置 され、 調査委員会の事業 を引 き継いだ。2006年度か らは、特定事業組織 としての埋蔵文化財調査室へ と改組 され、セ ン ターの事業 を引 き継いでいる。 なお、埋蔵文化財調査委員会の設置か ら埋蔵文化財調査研究セ ンターにいたる経 緯 については、『東北大学百年史七』 において も、概要が紹介 されているg

2.埋

蔵文化財調査室の組織 と施設

埋蔵文化財調査室の職員は、併任の調査室長1名

(文

化財調査員

3名

(う ち特任准教授1名、専門職員2名)、 事務補佐員1名 (時間雇用職員)、 お よび整理作業 を担当する作業員 (時間雇用職員

)か

らなっている。 2006年度か らは、通常業務 に加 えて、仙台市高速鉄道東西線 (以下では地下鉄東西線 と呼称

)建

設 による機能 補償 に伴 う発掘調査 と、 これ らに関わる整理・報告書作成作業 を、仙台市か らの補償費 を財源 として実施 してい る。通常業務 に加 えて、 これ ら補償関係事業 を実施することが必要 となったため、補償費 を財源 として、2009年 度 までの任期付 きで、文化財調査員1名 (一般職員)と技術補佐員1名 (准職員

)を

2007年度当初 よ り増員 した。 増員 した文化財調査員 (一般職員

)は

、2007年度末で小原一成が退職 したため、菅野智則 を2008年度当初 よ り採 用 した。 これ ら補償費 を財源 とした職員 を含 む、2008年度の埋蔵文化財調査室の職員 は、表

2の

通 りである。 埋蔵文化財調査室 を運営す るにあたって必要 な経費は、埋蔵文化財調査室運営費 として措置 されている。内訳 は、事務補佐員1名の人件費 と、光熱水料、 自動車維持費、消耗品費などである。 発掘調査 については、事業費の中に組み込 まれる形で、事業 ごとに予算化 されている。 調査終了後の整理作業 と報告書印刷刊行費については、全学的基盤経費によって措置 されている。整理作業 に 携 わる作業員の賃金 も、 ここか ら支弁 されている。 地下鉄東西線機能補償 に関わる発掘調査 と、整理作業 については、仙台市か らの補償費を財源 としている。上 記の ように、2007年度か ら任期付 きで増員 された文化財調査員1名 (一般職員

)と

技術補佐員1名 (准職員

)の

人件費 と、東西線関係の調査 に関わる整理作業 を担当する作業員の賃金 も、補償費 を財源 としている。 埋蔵文化財調査室の主要 な業務は、調査委員会の設置以降、片平地区の生命科学研究科

3階

の一画 を使用 して 行 なって きた。 ここには、室長室兼事務室、文化財調査員室、出土遺物の整理や報告書作成作業のための作業室、 表

2 2008年

度埋蔵文化財調査室職 員 職 名 氏 名 等 備 考 調査 室長 文学研究科教授 阿子島 香 併 任 丈化財調査員 特任准教授 藤沢 敦 専門職員 柴田 恵子 専門職員 高 木 暢 亮 一般職員 菅 野 智 則 地下鉄東西線機能補償費 を財源 とした任期付職員 技術補佐員 准職員 百々 千鶴 地下鉄東西線機能補償費 を財源 とした任期付職員 事務補佐員 時間雇用職員 渡 辺 三 夫 埋蔵文化財調査室運営費を財源 とした職員 整理作業員 時間雇用職員 4名 (通年3名 ,4∼8月 1名) 全学的基盤経費 を財源 とした職員 整理作業員 時 間雇用 職員 7名 (通年3名・短期4名) 地下鉄東西線機能補償費を財源 とした職員

(8)

Ⅳliyagi Prei (TOhOku Univ。) 然 ヽ 0 1

1:仙

台城跡

2:川

内古碑群

3:川

内A遺跡

4:川

内B遺跡

5:桜

ヶ岡公園遺跡

6:青

葉 山B遺跡

7:青

葉 山E遺跡

8:青

葉 山C遺跡

9:青

葉 山A遺跡

10:青

葉 山D遺跡

11:芦

ノロ遺跡

12:片

平仙台大神宮 の板碑

13:郷

六大 日如来の碑 14:葛岡城跡

15:郷

六城跡

16:郷

六建武碑 17:沼田遺跡

18:郷

六御殿跡

19:郷

六遺跡

20:松

ヶ岡遺跡 21:向山高裏遺跡

22:萩

ヶ丘遺跡

23:茂

ケ崎城跡

24:ニ

ツ沢横穴墓群

25:萩

ヶ岡B遺跡

26:八

木 山緑 町遺跡 27:ニツ沢遺跡

28:青

山二丁 目遺跡

29:青

山二丁 目B遺跡

30:杉

土手 (鹿除土手

)31:砂

押屋敷遺跡

32:砂

押古墳 33:富沢遺跡

34:泉

崎浦遺跡

35:金

洗沢古墳

36:土

手内窯跡

37:土

手 内遺跡

38:土

手内横穴墓群

39:三

神峯遺跡 40:金山窯跡

41:三

神峯古墳群

42:富

沢窯跡

43:裏

町東遺跡

44:裏

町古墳

45:原

東遺跡

46:原

遺跡

47:八

幡遺跡 48:後田遺跡

49:町

遺跡

50:神

漉 山遺跡

51:御

堂平遺跡

52:上

野 山遺跡

53:北

前遺跡

54:佐

保 山東遺跡

1

: Ruin of Sendai Castle

2

: Kawauchi steles

3:Kawauchi ASite 4:Kawauchi BSite

5

: Sakuragaoka kouen Site

6:AobayamaBSite 7:AobayamaESite 8:AobayamaCSite 9:AobayamaASite l0:AobayamaDSite l1 : Ashinokuchi Site 図

1

東北大学 と周辺 の遺跡

(9)

﹃ .醐

0 500m

T―

(10)

調査記録や出土遺物の中で も報告書 に図示 された遺物 を収蔵する部屋 (合計面積175ボ

)が

ある。 これ以外 に、保存処理の作業 は、2001年度に生命科学研究科の南側 に設置 された作業棟 (プレハ ブ平屋建 。79 ボ

)を

利用 している。 また、 ガ レージの一部の34ボを使用 してお り、調査室用の公用 自動車 を保管 している他、 保存処理用の大型水槽 を設置 している。 出土遺物の中で も、報告書 に図示 され、借用や調査依頼の多い資料 については、生命科学研究科

3階

に収蔵 し ている。それ以外の遺物 は、片平構 内の空 き教室 を利用 して保管 していた。2003年度 に、出土遺物の収蔵庫 とし て保管倉庫 (プレハ ブ

2階

建・202ボ

)が

作業棟 の南側 に設置 され、専用の収蔵場所が確保 された。 以上の片平構 内の施設以外 には、川内南地区に、発掘調査用の資材倉庫 (プレハ ブ平屋建 ・58ぷ

)が

ある。 2008年度 に、生命科学研究科の建物の改修工事が実施 されることとなった。埋蔵文化財調査室が置かれている 区域 も、当初 は改修の予定であったが、コンクリー トの強度の問題 などか ら、この区画は取 り壊 されることとなっ た。施設部などが入 っている本部別館

3の 1階

で、法科大学院が使用 しているスペースが2010年 度に空 く見込み であることか ら、最終的にはそちらに移転す ることとし、当面は仮の施設にて業務 を行 うこととした。 片平構 内には適当な空 き施設が無いことか ら、埋蔵文化財調査室が使用 している保管倉庫の

1階

を改修 して使 用することとした。保管倉庫

1階

に収蔵 していた、瓦や木製品 (乾燥状態で保管

)に

ついては、片平地区の旧多 元物質研究所反応化学研究棟

4号

3階

の空 き教室

(2部

屋 。186ボ

)を

確保 し、そち らへ移動 した。保管倉庫

1階

の面積 は101ぶのため、生命科学研究科

3階

で使用 していた175ぶか らは、大 きく減少 した。そのため、使用 頻度の少ない文献や資料 などは、旧反応化学

4号

館へ移動 した。引越 は

2段

階に渡 ることか ら7月 か ら作業 を開 始 し、途中に保管倉庫

1階

の改修工事 をはさみ、 8月 6日 に引越作業 を終 え仮施設での業務 を開始 した。

3.運

営委員会・調査部会

東北大学埋蔵文化財調査室では、運営 に関する重要事項 を審議する運営委員会 と、運営委員会の下に埋蔵文化 財調査 に関す る専門的事項 を審議する調査部会が設置 されてお り、委員会・部会の審議 をもとに運営が進め られ ている。通常は、運営委員会は年度当初に一回開催 し、年間の事業予定・予算等 などの基本的事項 を審議 してい る。調査 に関わる具体的かつ専 門的な事項は、必要 に応 じて調査部会 を開催 して審議す ることとしている。 2008年度 (平成20年度

)は

、運営委員会は

2回

開催 した。 5月 に開催 した運営委員会 は、例年開催 している年 度当初の委員会である。 3月 に開催 した運営委員会は、文化財調査員の高木暢亮が帝京大学の教員 として採用 さ れるため、同年度末 をもって退職することとなったのに伴い、後任補充に関 して審議 を行 った ものである。 なお、 今年度は

t調

査部会 は開催 されなかった。運営委員会の開催月 日と議事内容 は、以下の通 りである。 埋蔵文化財調査室運営委員会 5月29日

審議事項

(1)室

長 について

(2)平

成20年度埋蔵文化財調査計画について

(3)平

成20年度調査室運営費について

(4)平

成20年度の整理作業計画 について 報告事項

(1)文

化財調査員の交替 について

(2)平

成19年度埋蔵文化財調査結果 について

(3)平

成19年度セ ンター運営経費決算 について

(4)平

成19年度の整理作業について

(5)そ

の他 3月 5日

審議事項

(1)埋

蔵文化財調査室職員について

(11)

Ⅲ。

2008年

(平

20年

)事

業の概要

1.埋

蔵 文 化 財 調 査 の 概 要 2008年度 は、本調査

1件

、立会調査20件を実施 した (表3)。 立会調査 は、仙台市教育委員会 と合 同で実施 し ている。2008年度は、通常の施設整備や営繕工事 に伴 う調査以外 に、地下鉄東西線機能補償関係の調査 も実施 し ている。立会調査の内の

4件

が、地下鉄東西線機能補償関係の事業である。

(1)川

内北地区の調査 川内北地区では、本調査

1件

、立会調査

6件

を実施 した (図3)。 本調査 を実施 した

1件

の概要は、以下の通 りである。 ・仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第13地点 (B K13・ 厚生会館増改築工事 に伴 う調査) 川内北地区のほぼ中央南 よ りに、川内北地区厚生会館がある。 この厚生会館の増改築工事が、2008年度末か ら 翌2009年度 にかけて実施 されることとなった。工事 に先立って、2008年度に、増築建物本体部分の調査 を実施 し た。増改築工事 に関わる、給排水 。電気 。ガス管 な どの設備 に関わる付帯工事 については、工事が実施 される 2009年度 に調査 を行 うこととした。 表

3 2008年

度調査概要表 調査の種類 地 区 調査地点 (略号) 原 因 備 考 調査期間 面積 (耐) 時 期 本調査 川内北 仙台城跡二 の丸北方武家屋敷地 区第 13地点 (BK13) 厚生会館増改築工事 9/1-3/30 774.8 近 世 立会調査 川 内南 記 念講 堂周辺 ・東側 (2008‐ 1) 記念 講 堂改修 工事 4/2・7/8-249・11・ 16、 川内1ヒ テニスコー ト東側 (2008‐2) 便所新築工事 補 償 川内南 旧半導体研究所南東側 (2008‐3) 入試セ ンター3階内部改修機械設備工事 青葉 山 工学部北東端 (20084) 植物園望洋台給水管改修工事 川内北 川内北キ ャンパス中央部 (2008‐5) 屋外環境整備 (プラザ等)工事 補 償 8/20-22、 9/1・2、 10/6・29、 11/5・11・12 川内南 記念講堂周辺 (2008‐6) 記念講堂 。松下記念会館屋外環境整備 (駐車場等)工事 8/22・26・ 27、 9/1・9・25 川内Jヒ 体育館西側 (2008‐7) 川内サブア リーナ新営工事 (付帯工事) 補 償 8/25・28、 9/4 川内Jヒ 旧第二食堂周辺 (2008‐8) 武道場等取 り壊 しその他工事 補 償 10/14 川内南 図書館東側 (2008‐9) 附属図書館耐震改修その他工事 10/17 青葉 山 植物園北側市道脇 (2008‐10) 歩道照明灯取設工事 10/22 川内南 経済系総合研究棟周辺(2008‐11) 総合研究棟 (経済系)改修工事 10/30 青葉山 理学部・薬学部松林 (2008‐12) 理・薬松林環境整備 (東屋)工事 11/17 川内南 文系厚生会館東側 (2008‐13) 汚水管改修工事 12/3・12 青葉 山 北青葉 山厚生会館北側 (2008‐14) 理学部キャンパス情報 ネ ッ トワークエ事 12/22 青葉 山 旧青葉 山ゴルフ場内北西側 (2008-15) 基幹・環境整備 (敷地造成等)工事 青葉 山 理学系総合研究棟南側 (2008‐16) 理学部駐輪場新設工事 川内南 経済系総合研究棟北側・南側 (2008‐17) 総合研究棟 (経済系)屋外環境整備工事 川 内北 テニスコー ト南半部 (2008‐18) テニス コー ト改修工事 立会調査 (学内措置) 川内北 川内電話交換室敷地内(2008‐①) キャンパス情報 ネ ッ トワークエ事 11/19 川 渡 川渡地区複合生態 フイール ド教育研究センター内 (2008-②) 湿地実験施設設置工事

(12)

κ 製 電 く 口 饉 埋 攣 側 = 回 ﹁ ︱︲ = 中 櫻 O u 島 長 製 細 服 凶 製 響 く 〓   o 図 も

,

マ\ 長 ヨ 相 羅 ぐ 倒 C 盤 ■ 8 R , 増 細 羅 聴 螺 C ︶ 柿 撻 ■ 8 o ヽ /1、

1閂

(13)

本体 区西半部(上が北)

本体部東半部(上が北)

(14)

厚生会館 の南側 に食堂 を増築する部分については、一部は既存厚生会館 を取 り壊すが、大部分 は緑地や通路 と なっていた区域であった。 この区域では、 これ以前 にも給水管敷設などの際に立会調査 を実施 し、江戸時代の遺 構面が良好 に残 されていることが判明 していた。江戸時代の遺構面 までの深 さは、おおむね現地表か ら

60cm程

度 と見込 まれていた。 新たに建設 される建物 は、木造平屋建のため、基礎杭 は打たず、平基礎の形で建築 されることとなった。増築 建物 は、既存食堂 と床 レベルを合 わせ る必要があったため、現地表 よ り設計床 レベルが、かな り高 くなった。そ のため、基礎掘削は比較的浅 く済み、新 しい盛土の範囲内にお さまる深 さで計画することが可能 となった。建設 場所 は、西側が高 く東側 に低 くなるため、西側 は遺構検 出面近 くまで掘削 されるが、東側では表層 を除去す る程 度 となる見込み となった。 これ ら工法について施設部担当者 と協議する一方、対処方針 について、仙台市教育委員会文化財課 と協議 した。 それ らの検討の結果、増築建物の建築範囲を調査対象範囲 として、江戸時代の遺構面 を露出させ、遺構面 までの 盛上の深 さと、遺構 の状況 を把握することとした。その上で、必要な部分 については、遺構埋土 を掘 りあげて調 査す ることとした。 既存厚生会館が南側 に突出 している場所 をはさんで、調査 区は2ヶ所 に分かれる。合計の調査面積 は774.8ボ である。東側の主要 な調査 区を、本体区 とした。本体区は、排土置場が他 に確保で きないことか ら、半分づつ調 査 を行 うこととした。西側半分 を先行 して調査 し、それが終了 した後 に、東側半分 を調査 した。本体区では、遺 跡の保存状態 は比較的良好であった (図 4)。 本体 区の調査 は、 9月 1日 か ら12月26日の期 間で実施 した。既存 建物 の西側は、本体西区 とした。安全確保の関係 などもあ り、本体区 とは別に、 3月・4日か ら31日 に調査 を実施 した。本体西区は、戦前の陸軍第二師団時代の レンガ基礎、戦後の米軍時時代の コンクリー ト基礎が広い範囲で 見 られ、遺跡の保存状態 はあま り良好ではなかった。 調査 の結果、遺構面 まで基礎工事 に伴 う掘削が及ばないことが確実 となった。 また、大型の遺構 は、部分的に 埋土の掘 り下げを行 ったが、現地表面 より

2mを

越 える深 さとなることが半J明した。 これ らの遺構 を全て掘 りあ げて調査すると、地耐力が落ちることか ら基礎杭 を打たざるを得 な くな り、結果的に遺構の破壊が避け られな く なることが明 らか となった。 また、限 られた範囲内で、

2mを

越 える深 さの遺構 を調査することは、安全性の面 か ら困難であった。 これ らの状況 を勘案 し、遺構の掘 り下げは一部にとどめ、検出遺構の記録 を作成 した。記録 作成後、山砂 を約10cmの厚 さで全面 に敷 き、その上 に排 出土 を埋め戻 した。 本体区 。本体西区をあわせた検 出遺構 は、 ビッ ト211基 、大型の溝

1条

、小型の溝

1条

、大型の掘 り込みを持 つ遺構

9基

、沢跡 lヶ 所 を確認 した。本体区の中央部では、南北に延びる沢跡

(4号

遺構

)を

検 出 した。仙台城 二の丸地区のある川内南地区 と、北方武家屋敷地区のある川内北地区の間には、千貫沢 と呼ばれる沢が東西に走っ ている。 この千貫沢か ら北側 に分かれる支流が、「仙台城下五筐掛絵 図」 などの城下絵 図に描かれている。今回 の調査で検出された沢跡

(4号

遺構)は、位置関係か ら見て、これ ら絵図に描かれた沢 と推定 される(表紙写真)。 この沢跡 に、西か ら東へ延 びる大型の溝

(1号

)が

接続す る。

1号

溝 には、数度の造 り替 えの痕跡が認め られ るとともに、沢がある程度堆積 した後 に構築 されたことが把握で きた。 ビッ トは、

1号

溝の北側 にほぼ併行 して、 集中 している傾向がある。

1号

遺構 は、石の長軸方向を遺構 内面に向けて

3段

程度積み、長方形 に組んだ遺構で ある。本体西区では、大型の遺構

2基

が検出された。遺物 は、陶磁器・土器類、瓦などコンテナ16箱分が出土 した。 この川内北地区厚生会館増改築に伴 う、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第13地点の調査 については、2009年 度 に、付帯工事区域の調査 を実施 している。調査の詳細 な報告は、2008年度調査分 と2009年 度調査分 をあわせて、 『東北大学埋蔵文化財調査室調査報告2』 として、別 に調査報告書 を刊行する予定である。 立会調査 を実施 した

6件

の概要は、以下の通 りである。

(15)

・テニスコー ト東側便所新築工事

(2008-2)

地下鉄東西線建設のため取 り壊 される屋外便所の代替 えとして、新たに屋外便所 を新築す る工事である。基礎 の掘削は

50cm程

度 にお さえ られることとなったため、立会調査で対処 した。掘削 は、新 しい盛上の範囲内 にお さま り、問題 はなかった。 ・屋外環境整備 (プラザ等

)工

(2008-5)

川内北地区の中央部は、講義棟 と厚生会館 にはさまれた広場 となっている。 この広場 に、南側の道路か ら入 っ て くる区域 を、プラザ として整備することとなった。工事内容は、舗装、植樹、サイン設置、車止設置、排水溝・ 排水管整備 などであった。周辺の調査成果か ら、排水管などの工事では、掘削が遺構面に達す る危険性が考 え ら れた。そのため、工事実施時に立会調査 を行い、掘削が遺構面 に達す ることが明 らか となった区域 については、 工事 を中断 して記録保存のための本調査へ移行する体制 を組むこととした。結果的には、工事 による掘削は新 し い盛土の範囲か、既 に掘削 された範囲におさま り、全て立会調査で対処可能であったため、記録保存のための調 査 を実施 した区域 はない。なお、入口部分 に設け られた車止めのゲー トポール設置箇所の lヶ 所では、溝の側石 の可能性のある間知石が発見 された。江戸時代 に遡 る ものか、明治時代以降の ものか明確 でなかったため、 この 場所 での掘削は中止 し、既存施設で掘削 されていた近隣区域 に、設置位置 を移動 させ る措置をとった。 ・川内サブア リーナ棟新営付帯工事

(2008-7)

地下鉄東西線建設によ り取 り壊 されることとなった、武道場 と第二食堂などの機能補償のための代替建物 とし て川内サブアリーナ棟が建設 されることとな り、建物本体部分の事前調査 は、2006年度か ら2007年度にかけて実 施 した (仙台城跡二の丸北方武家屋敷地 区第

H地

点・B Kll)。 建物本体以外 の付帯工事部分 については、2008 年度の工事実施にあわせて、対処することとした。建物本体以外で掘削 を伴 う工事 は、給排水 。電気・ガスな ど の設備関係の配管埋設、建物南側での屋外環境整備 (舗装・ベ ンチ設置 など

)で

あった。 これ らについては、建 物本体の発掘調査で確認で きた、新 しい時代の盛土の範囲内にお さまる深 さにお さめることを原則 とした。排水 管 など、掘削深 さが深 くな らざるを得 ない ものについては、近現代の撹乱の中に入 るようにルー トを設定するこ ととした。 これ らの対処 を行 った結果、今 回の工事での掘削は、いずれ も新 しい盛土や、既 に掘削 された範囲に お さま り、問題 はなかった。 ・ 旧第二食堂周辺取 り壊 し等工事

(2008-8)

上記 した川内サブア リーナ棟が完成 したことに伴い、武道場 と第二食堂が取 り壊 されることとなった。建物の 取 り壊 しは掘削 を伴わない工事であったが、関連 して実施 される第二食堂周辺の舗装・境界 プロック・横 断防護 柵撤去 などの工事では、若干の掘削が なされることとなった。いずれ も、設置工事 の際に既 に掘削 されている範 囲 を掘削す ることになるため、立会調査 とした。既 に掘削 された範囲に とどま り、特 に問題 はなかった。 ・ テニスコー ト改修工事 (2008-18) 川内北地区の西端 には、テニス コー トが

2面

一組で

4列

、合計

8面

並 んでいる。テニス コー ト表面の舗装が老 朽化 して きたため、南側半分

(4面

)を

、2008年度に改修す ることとなった。テニス コー ト面の古い舗装・路 盤材 を撤去 し、新たに舗装 を行 うことと、ネ ッ トポス トの基礎 を入れ替 える工事である。いずれ も、掘削が浅 く、 以前のテニス コー ト造成時に掘削 されている範囲であるため立会調査 とした もので、特 に問題 はなかった。 ・電話交換室敷地内情報ネッ トワークエ事 (2008-①) 川内北地区の西端から、さらに西側に丘陵を少 し登ったところに、電話交換室などが置かれている一画がある。 電話交換室の脇に、通信ケーブルを埋設する工事である。この区域は、周知の遺跡の範囲からは外れるが、遺跡 の隣接地であるため、学内措置 として立会調査を実施 した。工事による掘削は、建物建設時に既に掘削を受けた 範囲で、特に問題はなかった。

(16)

(2)川

内南地区の調査 川内南地区では、立会調査

7件

を実施 した (図5)。 ・記念講堂改修工事

(2008-1)

川内南地区は、南北 に走 る道路 (通称「中善道路」

)に

よって東西 に区分 されているが、東側 には記念講堂が ある。記念講堂の東側 には、松下記念会館が並んでいる。記念講堂は、東北大学の創立50周年事業 として1960年 に建設 された。2007年 の東北大学創立百周年 にあた り、記念事業の一環 として記念講堂 を改修 し、東北大学百周 年記念会館 (川内萩 ホール

)と

して新 たに活用することとなった。 これ らの工事 は、東北大学研究教育振興財団 の事業 として実施 された。 建物本体の改修工事では、掘削 を伴 う工事 はなかった。各種設備の改修工事で、掘削 を伴 う工事がなされるこ ととなった。工事実施区域 は、記念講堂周辺 と、記念講堂東側 に分かれる。 記念講堂周辺で行われた掘削 を伴 う工事 は、給水管・ ガス管・排水管 。電気配管の埋設、冷温水発生器基礎設 置等であった。各種配管の埋設 は、ほとん どが既存管の入れ替 えのため、既存管掘 り方内に埋設す ることとなっ た。冷温水 発生器基礎 は、以前 にオイルタンクが埋設 されていた場所 を利用することとし、新 たな掘削が発生 し ないように した。 これ らはいずれ も、既存掘 り方内での工事 にとどま り、特 に問題 はなかった。 一方、記念講堂東側へ は、既存のガス管が延びていた。 このガス管は、東側の市道か ら分岐 してお り、同 じルー トで入れ替 えることとなった。そのため既存管の掘 り方内に埋設することで、新たな掘削が発生 しないよう施工 す ることとし、いずれ も既存掘 り方内での掘削に とどまった。 これ らの検討の過程で、現地の状況 を確認 した と ころ、市道 との接続部付近で、ガス管 は市有地内を横切 っていることが確認 された。 この市有地は、仙台城の国 史跡 に指定 された範囲に入 っているため、通常の周知の遺跡 とは異 なる対応が必要 となった。仙台市教育委員会 の指示 を受け、 この区域 については、史跡の現状変更許可 申請 を行 った上で、重機 を使用せず、手掘 りによって 既存管 を掘 り出 し、入れ替 えることとした。 ・ 入試センター(1日半導体研究所

)改

修機械設備工事

(2008-3)

川内南地区の北東隅には、入試セ ンターなどが使用 している旧半導体研究所がある。 まだ未使用であった

3階

部分 を新たに利用す るのに伴 い、設備 などの改修工事が行 われることとな り、建物南東隅で、新 たに排水管 を既 存排水管 に接続す ることとなった。工事区域 は、すでに掘削 された部分であったため、問題 はなかった。 ・記念講堂・松下記念会館屋外環境整備 (駐車場等

)工

(2008-6)

上記の ように、記念講堂の改修工事 は東北大学研究教育振興財団の事業 として実施 されたが、周辺の屋外環境 整備 などの工事 は、東北大学の事業 として実施 されることとなった。工事 は、記念講堂 と東側 に隣接す る松下記 念会館の周辺の環境整備 と、東側へ延びる排水管の改修工事 に分け られる。 周辺の環境整備 は、南佃1の広場整備 と東側か ら北側の駐車場整備で、具体的な工事内容 としては、舗装、植栽、 ベ ンチ・サイ ン設置、外灯設置などである。記念講堂南側では、 きわめて浅いところに、江戸時代の遺構面があ ることが判明 していることか ら、掘削の深 さをで きるだけ浅 くなるように、工法 を検討 していただいた。その結 果、駐車場 などは、盛土 を施 して整備することで、新たな掘削がほとん ど発生 しない ように した。外灯 は、背の 低 い庭園灯 を採用することで、設置工事の掘削 を浅 くするように した。そのため、工事 による掘削は、ほとんど が現地表のご く浅い範囲にとどま り、特 に問題はなかった。 なお、工事区域西端での、サイ ン設置工事時の立会 調査 において、表土か ら江戸時代の磁器碗が1点出土 している。 東側での排水管改修工事 は、既存排水管 を入れ替 える工事 である。既存管 を撤去 し、その掘 り方 に新たな排水 管 を埋設 したため、問題 はなかった。 ・附属図書館耐震改修 その他工事

(2008-9)

附属図書館本館の、耐震改修工事 を含む全面的な改修工事である。耐震補強のため外壁 を増壁す るための基礎

(17)

咲 製 弔 姜 回 色 摯 堅 日 = 回 ξ ︼ 入 ¬

)、

卒影

■ ` 収 製 細 扁 凶 釈 恒 超 ≡   0 図 ざ 一

7′

長 ヨ 樹 羅 ぐ 樹 C 撻 斗 8 R I ヨ 畑 羅 暉 釈 C ︶ 悩 出 や 8 R

││

(18)

を、既存基礎 と地中梁 に接 して設けるため、東側外壁外側の4ヶ所で掘削工事 を行 うこととなった。既存建物基 礎工事の際に、既 に掘削 された範囲にお さまる可能性が高いため立会調査 とした。今回の工事 による掘削は、既 存基礎工事で掘削 された範囲にとどま り、問題 はなかった。 ・経済系総合研究棟改修工事

(2008-H)

経済系総合研究棟の、耐震改修 を含 む全面的な改修工事である。外壁外側 に耐震補強装置 を設置するための基 礎 を、既存基礎に接 して設けるため、 5ケ 所で掘削工事 を行 うこととなった。 また、ケーブル埋設のための掘削 が 1ケ 所あった。いずれ も、既存建物基礎工事の際に、既 に掘削 された範囲にお さまる可能性が高いため立会調 査 とした。今回の工事 による掘削は、既存基礎工事で掘削 された範囲にとどま り、問題 はなかった。 ・文系厚生会館東側汚水管改修工事 (2008-13) 汚水管の改修工事で、既存管 をその位置で入れ替える工事である。2ヶ所のマ ンホールの間で、既存管 を入れ 替 える工事のため、慎重 に施工 をす るな らば新たな遺跡への影響 は避け られるため、工事内容 としては問題がな い。 しか し部局発注工事で、担当部局か ら施設部への連絡がないまま、工事が着手 され掘削が行われた。そのた め、文化財保護法第93条の届出がなされないまま、掘削が行 なわれて しまった。旧排水管理設時に掘削 した部分 を、再度掘削す る工事であるため、部局の担当者が、届出が必要ない と誤 って判断 したことが原因であった。 12月 2日 に施設部の担 当者が無届けで工事がなされていることを把握 し、直ちに関係機 関へ連絡す るとともに、 工事 を中止 させた。翌 3日 に、仙台市教育委員会文化財課担当者 とともに、埋蔵文化財調査室文化財調査員、施 設部担当職員、部局担 当者、工事業者で現地の状況 を確認 した。既 に古い排水管が撤去 され、新 しい排水管が敷 設 された状態であった。排水管の周囲には、山砂が入れ られてお り、発生土で埋め戻す作業 を残すだけの状態で あった。工事 を中断 し、現状の まま、土木工事届 などの手続 きを進めることとなった。 12月 9日 には、土木工事届 に添付する形で、東北大学総長名 (施工責任者 :教 育学部・教育学研究科事務長) の始末書 を、仙台市教育委員会 に提 出 した。仙台市教育委員会か らは、文書 をもって厳重注意がなされた。 これ らの事務手続 きが終了 した後の12月 12日 に、現状確認の調査 を行 った。要所 ごとに、埋め戻 しの山砂 を工 事業者 に除去 させ た上で、埋蔵文化財調査室職員が清掃 を行い、現状 を確認 したが、今 回の工事 による掘削 は、 旧排水管埋設時に掘削 した範囲に、おおむねお さまっていた。壁面 を清掃 し、本来の地層の状況 を確認 したが、 いずれの場所で も、現地表か ら80∼90cmの ところに、明治15年 (1882年

)の

火災層 と思われる炭層や焼土層が 確認 された。炭層・焼土層の下層 には、遺構の埋土 もしくは江戸時代の整地層 と思われる地層が確認 された場所 もあった。北側のマ ンホールか ら

lm程

の ところでは、東西両側の壁際で、炭層・焼土層の直下に礎石が確認 さ れている。礎石の位置 などを略測 し、写真 を撮影 して記録 とした。 この後、工事 を再開 して埋 め戻 した。 図

6に

、略測 した調査 区の位置 を示す。周辺 には、1983年度 に調査 を実施 した、仙台城跡二の丸第

2地

点 と第

3地

点の調査 区がある。第

2地

点は、厚生会館除外施設の建設予定地 として調査 を実施 したが、礎石建物 など重 要 な遺構が検出されたため、第

3地

点に場所 を移動 した ものである。

Tlか

T7は

、第

2地

点の代替 え場所 を 検討するために設け られた試掘調査区である。

Tlと

T2で

は、 コンクリー トが一面に露出 してお り、今 回確認 された米軍共同溝が、 ここに延 びてい くもの と思われる。

T3∼ T7で

は、明治15年の火災層 と考 えられる焼土 層が検出 されてお り、二の丸の遺構が良好 に遺存 していると考 えられる。今回の調査成果は、 この区域の二の丸 期 の遺構が、 きわめて良好 に保存 されていることを、あ らためて示す もの と言 える。図

6に

は、 これ までの調査 成果 をもとに、絵図 との対応関係 を検討 した もの も示 した。部分的な調査のため確実でないが、今回確認 された 礎石 は、「御連歌之間」「伺公之間」の南側の施設に相当する可能性が考え られるであろう。 無届工事が実施 された とい う事態 を受けて、あ らためて学内関係部局に対 して、注意 を喚起す ることが必要で あることは明 らかであった。そこで翌2009年度当初 (2009年5月 12日

)に

、施設部長 と埋蔵文化財調査室長の連 名で、本部事務機構各部長 と各部局事務 (部

)長

あてに「『土木工事等のための発掘 に関す る届出』について (通

(19)

2.礎

石確 認状 況(北か ら) .. ヽ 1

3

東側礎石周辺セクション(西から)

4

調査区の位置

5

絵図との対比(文化元年図) 図

6

文系厚生会館東側排水管改修工事立会調査 調査 区全 景 (北か ら) ヽ `

、礎石

(20)

知)」 との文書 を出 し、周知の埋蔵文化財包蔵地 における掘削 を伴 う工事 にあたって、文化財保護法第93条によ る届出を遺漏無 く行 うよう要請 した。 ・経済系総合研究棟屋外環境整備工事 (2008-17) 経済系総合研究棟の北側 と南側一帯での、屋外環境整備工事である。工事の具体的内容 は、既存の池 と噴水お よび舗装 を撤去 した上で、新たな舗装・芝張 り、ベ ンチ 。外灯の設置などを行 うものであった。外灯 については、 基礎の掘削が浅 くなるよう、背の低い庭 園灯 を採用することになった。そのため、いずれ も掘削は浅 く抑 えるこ とが可能 とな り、立会調査 で対処す ることとした。掘削は新 しい盛土の範囲内にお さま り、問題はなかった。

(3)青

葉山北地区の調査 理学研究科・薬学研究科 などが所在する青葉山北地区では、立会調査

3件

を実施 した (図7)。 ・理・薬松林環境整備 (東屋

)工

事 (2008-12) 理学部・薬学部厚生会館の北側 には、松林がある。周囲が削平 され一段高い区域 となってお り、青葉 山北地区 では残 り少 ない、大 きな改変が加 えられていない場所である。 この松林か ら南側の一帯が、青葉 山

B遺

跡 とされ ている。青葉 山

B遺

跡 では、松林 の南側で、

2回

の調査が行 われている

(AOBl・

AOB2、

年報2)。 これ らの調査の際に発見 された旧石器 については、ねつ造 された危険性が排除で きず、歴史資料 としての価値 は否定 される検証結果 となっている (東北大埋文セ ンター2003)。 一方 これ らの調査 では、縄文土器・弥生土器・土師 器 などが出土 しているため、ねつ造発覚後の見直 しで、縄文時代早期・縄文時代 中期 ・弥生時代・古代の散布地 として遺跡登録 されている。松林の東側では、2002年度 に応用薬学総合研究棟新営 に伴い試掘調査 を実施 してい るが、遺構 ・遺物 は発見 されていない (年報20)。 厚生施設の南側で も2004年度に試掘調査が行われれているが、 ここでは大学造成時に大規模 な盛土がなされていることが判 っている (年報22)。 平成18年度 と19年度の2ヶ年 にわたって、松林 を散策で きるようにす るための環境整備工事が行われ、大 きく 削平 される階段部分

(1∼ 4区

)と

水飲み場

(5区

)に

ついて試掘調査 を行 った。それ以外の掘削が浅い場所 な どについては

(立

会調査 を実施 した。いずれにおいて も、遺構 。遺物 は発見 されていない (年報

240年

次報告 2007)。

これら

2ヶ

年で整備された区域の中に、東屋を設置することとなった

(図 8)。

掘削が行われるのは、柱

とベンチの基礎で、いずれも面積が狭いため、立会調査で対処することとした。既に削平を受けており、漸移層

は残っておらず、遺構 。遺物の発見はなかった。

・青葉山北厚生会館北側キャンパス情報ネットワークエ事

(2008-14) キャンパス情報 ネ ッ トワークの更新 に伴 う、光 ファイバの増設 。新設工事である。青葉 山北厚生会館か ら、北 側の道路脇 に埋設 されている共同溝 までの間が、新たに掘削 される部分であった。 この区域 は、既 に削平 を受け ている可能性が高いため、立会調査 とした。掘削 した ところ、道路 に併行す る埋設管が多数存在 し、それ らの工 事 によって既 に掘削 されてお り、特 に問題はなかった。 ・理学系総合研究棟南側駐輪場新設工事 (2008-16) 理学系総合研究棟 の東側 に、駐輪場 を新設する工事である。工事範囲のほ とん どは、理学系総合研究棟建築に 伴い、青葉山

E遺

6次

調査 と

7次

調査 で事前調査 を行い、大 きく削平す る工事が既 に実施 された範囲であった。 また一部が これ らの調査範囲外であったが、そ もそ も調査以前 に大 きく削平 され、遺跡が残 されていなかった区 域である。そのため今 回の工事 は、新たに遺跡 に影響 を与 えるような場所ではな く、問題 はなかった。

(4)青

葉山東地区の調査 工学研究科 などが所在する青葉山東地区では、立会調査

2件

を実施 した (図7)。

2件

とも、植物園敷地に関わる工事で、周知の遺跡である仙台城の御裏林地区にあたる。東北大学の地区区分

(21)

■ 製 制 需 凶 デ ヨ 樹 牌   卜 国

耳淵呈

判■

― ¬ 「 1「1■ , 製 樹 羅 “ = C 燃 ■ 6 R ヽ ヽ 、 ︱卜 、 R 収 増 樹 羅 暉 駅 C ︶ 悩 燃 ← 曽 R

17

│□

(22)

"二

又 業

網嘉為ξ

J“

_― ´ 台

/

市 荒 巻 ″ 葉1い 理・薬松林 ら 環境整備(東屋)

/ ヽ 、 試掘調査1区 │ [F子1「

lli.11111ト

2日

3:訂

8

青葉 山B遺跡調査地点

(23)

では、植物園は川内団地に入 る。今回の調査地点は、いずれ も青葉山東地区に近い場所 なので、便宜上、 ここで 扱 うこととす る。 ・植物園望洋台給水管改修工事

(2008-4)

青葉山東地区の東端 にあたる場所 は、植物 園の西端の高い区域で もある。 この場所 には、植物園の望洋台が置 かれてお り、トイ レが設置 されている。 この トイ レにつながる給水管が老朽化 したため、改修す ることとなった。 既存給水管 を撤去 し、その掘 り方内に新 しい給水管 を埋設す る工事である。工事 は既存管掘 り方内に とどま り、 問題 はなかった。 ・植物園北側市道脇歩道照明灯取設工事 (2008…10) 川内地区か ら青葉 山地区へ登 ってい く市道 (荒巻青葉

4号

)の

途中か ら、植物園の北側 に沿 って青葉 山東地 区へ至 る歩道 は、同地区への通勤 。通学路 として利用 されている。 この歩道が市道か ら分岐す る近 くに、照明灯 を設置す る工事である。道路建設時に既 に削平 された範囲 と考 え られ、現表土 を除去す ると、す ぐに岩盤が露出 す る状態で、特 に問題 はなかった。

(5)青

葉山新 キ ャンパス地区の調査 新 キ ャンパス地区では、立会調査

1件

を実施 した (図9)。 ・基幹 0環 境整備 (敷地造成等

)工

事 (2008-15) 東北大学では、青葉 山地区の南側 に所在す る旧県有地 を取得 し、新 キャンパス を造成 し、片平地区 。雨宮地区 などの施設 を移転する計画 を進めている。 この新 キャンパス地区では、開発計画に先立ち、遺跡の有無 を確認す る試掘調査 を2006年度 に実施 している (年報24)。 その結果、敷地北東側で、従来か ら知 られていた青葉 山

C遺

跡で、後期旧石器時代 の遺跡が残 されていることを確認 している。 一連の試掘調査結果 を踏 まえて、新 キャンパスの造成 にあたっては、遺跡への影響が及ばないように造成工事 が計画 されることとなった。すなわち、遺跡が残 されている可能性のある高 ま りの部分については、造成工事で 削平する区域か らは除外 し、造成工事 による削平 は、 ゴルフ場造成時にフェアウェイによって削平 されている部 分 まで とす ることとなった。立会調査は、予定 されているように、造成工事が遺跡が残存 している区域 を避けて いるか、確認するために実施 した。造成 による削平範囲は、 ゴルフ場造成時に削平 されている区域 にとどまって いることを確認 した。そのため、新たな遺物の出土はない。

(6)川

渡地区の調査 宮城県北部の大崎氏 (旧鳴子町

)に

所在 し、農学研究科附属複合生態 フィール ド教育研究セ ンターの複合陸域 生産 システム部 (旧附属農場

)な

どが置かれている川渡地区では、立会調査

1件

を実施 した (図10)。 ・湿地実験施設設置工事 (2008-②) 複合陸域生産システム部の本館 (研究・管理棟

)な

どのある区域から、北西約

500mの

場所に、丸森遺跡 (県 遺跡番号

36038)が

所在する。宮城県教育委員会が保管 している埋蔵文化財包蔵地調査カー ドによると、石鏃や 石斧が採集されてお り、縄文時代の遺跡 とされている。 丸森遺跡の北西側で、湿地実験施設を設置する工事が行われることとなった。周知の遺跡の範囲からは外れる が、遺跡の範囲が拡大する可能性 もあるため、学内措置 として立会調査を実施することとした。 工事区域は、南西側に、沢が北西から南東方向に走ってお り、それに接 したほぼ平坦な地形 となっていた。立 会調査を行ったところ、現状はほぼ平坦であるが、本来は傾斜が急な沢状地形を埋めていることが判明した。現 状 より沢の幅が広 く、黒色土を盛土することで、沢を埋め、平坦面を広げたものと考えられる。今回の工事区域 は、いずれも旧沢状の落ち込みの、内部にあたることが明らかとなった。遺構 。遺物は発見されていない。

(24)

,∨″ /

Ш

¨

長 製 樹 羅 “ 樹 C 楓 貯 毀 8 N 熙 圏 閂 幽

′: 簑 調 制 服 凶 デ К K ハ キ ヤ 窯 ヨ 僻 牌   0 国

(25)

i m

1:赤 這遺跡(縄文

)2:久

田遺跡(縄文

)3:大

室院跡(近世

)4:上

川原遺跡(縄文

)5:丸

森遺跡(縄文) 6:東北大学農場2・ 3号 畑遺跡(縄文

)7:町

西遺跡(弥生

)8:町

A遺跡(縄文・古代

)9:町

B遺 跡(縄文) 10:修験院善教坊跡(近世

)11:鍛

冶谷沢町宿駅跡(近世

)12:鍛

冶谷沢検断跡(近世)13・14:町C遺 跡(縄文・古代) 15:観 音館跡(中世

)16:石

の梅古墳(古墳

)17:住

吉神社跡(中世

)18:行

蔵院跡(近世

)19:大

西館跡(中世) 20:小 屋館跡(中世) 図 10 1‖ 渡地 区調査地点 と周辺 の遺跡

(26)

2.遺

物整理作業

2008年度は、『東北大学埋蔵文化財調査年報19第

2分

冊』 と『東北大学埋蔵文化財調査年報23』 の

2冊

を刊行 した。 F東北大学埋蔵文化財調査年報19第

2分

冊』 は、2001年度 (平成13年度

)に

実施 した、仙台城跡二の丸北方武 家屋敷地区第

7地

点 (マルチメディア総合研究棟新営 に伴 う調査

)の

出土遺物の内、陶磁器 。土器・土製品 。瓦 を掲載 した。二の丸北方武家屋敷地区第

7地

点の出土遺物が膨大 なため、年報19は

5分

冊 に分けて刊行す ること としている。出土遺物 については整理作業が終了 した ものか ら、順次刊行することとした。2005年度 に武家屋敷 地区第

7地

点の検出遺構 までを掲載 した第

1分

冊 を刊行 し、2006年度に木簡 と墨書ある木製品を掲載 した第

3分

冊 を刊行 している。2007年度 は、木製品 。漆塗製品 。金属製品 。石製品を掲載 した第

4分

冊 を刊行 した。第

2分

冊の刊行 によって、遺構 ・遺物の報告は終了 した。二の丸北方武家屋敷地区第

7地

点 に関わる分析 ・考察は、第

5分

冊 に掲載す ることとした。 『東北大学埋蔵文化財調査年報23』 は、2005年度 (平成17年度

)に

実施 した調査成果や、年度事業の概要 をと りまとめた ものである。2005年度に実施 した調査 は、立会調査 だけであったため、立会調査の概要 をとりまとめ て報告 した。 整理作業 としては、上記報告書 に掲載 した調査 について、

2件

の作業 を併行 して行 った。 ・仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第

7地

(BK7)

2001年度に調査 を行 った、マルチメディア総合研究棟新営 に伴 うの出土遺物の整理作業である。江戸時代の各 時期の、多種多様 な遺物が大量 に出土 してお り、2002年度 よ り整理作業 を継続 して行 っている。当年度は、陶磁 器 。土器・土製品 と瓦 について、トレースや写真撮影 などの作業 を実施 した。 これ らについては、調査年報19第

2分

冊 にとりまとめて掲載 した。 ・

2005年

度 (平成17年度

)営

繕工事等に伴 う調査 2005年度は、立会調査10件を行 っている。 これ らの調査では遺物 は出土 していないが、調査図面や記録写真の 整理 を行 った。その成果 については、調査年報23にと りまとめて掲載 した。

3.保

存処理事業

東北大学埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、仙台城跡の出土遺物 を中心 に、木製品・漆塗製品 。金属製品など、 保存処理 を必要 とする遺物 を多数保管 している。 この内、木製品 と金属製品については、当セ ンターで保存処理 を進めている。木製品については、1997年度以降、糖 アルコール法 によって処理 している (年報16)。 2008年度 は、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第

7地

点 (2001年度調査・

BK7)の

出土木製品の処理 を継続 して実施 した。武家屋敷地区第

7地

点か ら出土 した木製品は、木簡 を含め膨大 な数量 にのぼる

6保

存処理 は2006 年度か ら開始 したが、

4∼

5ヶ 年間が必要 となる見込みである。2007年度は、前年度 に引 き続 き、下駄、木簡、 墨書のある木製品の処理 を行 った。 また、前年度 (2007年度

)に

調査 した仙台城跡二の九北方武家屋敷地区第11 地点

(B Kll)で

も、処理の必要な有機質遺物が出土 している。その中で、植物繊維で編 まれた俵

2点

、 しが ら み、杭、木樋 など、大型の遺物の処理 を実施 した。 これ らの一部は、前年度か ら処理 を開始 してお り、継続 して 作業 している。

(27)

4.資

料保管状況

東北大学埋蔵文化財調査室では、ほ とん どの遺物 は容量30.3リ ッ トルの コンテナ(ポリプロピレン製・サ ンボ ッ クス

#32)に

収納 している。 この コンテナに入 らない大型の ものについては、 さらに大 きなコンテナや、適宜木 箱 を作成 して収納 している。全体の遺物総量 を把握す るために、容器の大小 にかかわ らず、箱の数で数量 を管理 している。ただ し、木製品や金属製品など保存処理 を行 う必要のあるものは、別に保管 しているため、 これには 含 まれていない。東北大学埋蔵文化財調査委員会が発足 した1983年度か らの、遺物総量の推移 を箱数で比較 した のが、表4と図11である。 2008年 度末時点で、当調査室で保管 している遺物総量 は2,804箱である。前年度 と比較す る と、16箱の増加 と なっている。 2008年 度の調査 によって新たに増加 した箱数 は、16箱である。仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第13地点

(B

K13)の

調査 による ものが16箱である。 2008年度は、調査年報19第

2分

冊 と調査年報23を刊行 した。 調査年報19第

2分

冊では、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第

7地

(BK7)の

出土遺物の内、陶磁器・土 器・土製品・瓦 を報告 し、 これ らについては整理作業が終了 したこととなる。整理作業前 の箱数112箱で、整理 作業後 も変わ らず112箱となった。 調査年報23では、2005年度の事業概要 を報告 した。 この年度には、遺物の出土 した調査 はなかったため、遺物 箱数の増減はない。 これ らを合わせ ると、未整理箱数は、整理作業終了による減少が112箱、新たに調査で増加 した ものが16箱で、 差 し引 き96箱の減少 となった。一方、整理済の箱数は、112箱増加 した。全体では16箱の増加で、2,804箱となる。 この内、2,619箱が整理・報告済みで、未整理は185箱となる。整理・報告済みの ものの比率は93.4%で ある。

5.研

究活動

(1)受

託研究・共同研究等 2008年度は、下記の受託研究

1件

を実施 した。 受 託 者 :岩 手県山田町長 沼崎喜一 (担当 :教 育委員会社会教育チーム文化担 当) 研究課題 :房 の沢古墳群 出土品保存処理についての研究 研究 目的 :山 田町房の沢古墳群か ら出土 した鉄製品 (鉄鏃42点・刀1点

)を

恒久的に保存するため、有効 な 保存処理方法 (脱塩処理お よび樹脂含浸 による強化 と修復

)の

研究 を行 う。 研究経費 :2,137,200円 岩手県山田町の房の沢古墳群 は、

8世

紀 を中心 に築造 された末期古墳 で、豊富 な鉄製品が出土 している。1996 ∼1997年度 に発掘調査 され、出土鉄製品は、1997年度に保存処理が施 されていた。 しか し、脱塩処理が不充分で あったため、その後の経過観察 によって進行性の腐食生成物が確認 され、再処理が必要な状態 となっていた。 こ れ らの鉄製品には、木質・繊維・漆 など有機質が多数付着 して遺存 してお り、通常の方法では再処理が困難であっ た。そのため、東北芸術工科大学の松井敏也講師 (2004年か ら筑波大学大学院講師)。 手代木美穂氏 と協力 しつつ、 同古墳群出土鉄製品の内の

5点

の鉄刀 について、再処理方法 を検討 し再処理 を実践することを、東北大学埋蔵文 化財調査研究セ ンター (当時

)が

受託研究 として担 当す ることとなった。 この受託研究 は2003年度 と2004年度の 2ヶ 年 にわたって実施 し、松井氏 らによって開発 された純水 を利用 した脱塩方法 (松井敏也ほか

2005)を

採用す ることで、再処理 を行 うことがで きた。 房の沢古墳群か らは、様 々な種類の鉄製品が多数出土 している。2ケ年で再処理 を実施 したのは鉄刀

5点

のみ であ り、全体か ら見ればご く一部である。そのため山田町教育委員会では、国庫補助金 を得て、残 る房の沢古墳

(28)

箱 数 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 表

4

年度 ごとの収蔵遺物箱数の推移 年 度 未整理箱数 整理済箱数 合計箱数 備 考 19“ 0 1984 4 年報1(1%3年度調査分)刊行 1985 年報2(1984年度調査分)刊行 9% 108 987 108 988 108 年報3(1985年度調査分)刊行 990 1.218 991 1.086 401 年報4・ 5(1986・ 87年度調査分)刊行 992 年報6(1988年度調査分)刊行 993 ,764 年報7(1989年度調査分)刊行 994 742 .032 ,774 995 861 .032 .893 996 ,439 ,908 年報8(19∞年度調査分)刊行 997 ,926 年報9・10(1991・ 92年度調査分)刊行 年報11・ 12(1993・94年度調査分)刊行 ,893 年報13(1995年度調査分)刊行 21XXl 926 2,677 年報14・ 15・ 16(1996・97・98年度調査分)刊行 21Xll 1,216 926 3,142 年報17(1999年度調査分)刊行 2∞ 2 1,234 926 3,160 2∞ 3 2,370 2.861 二の丸第17地点整理後詰め直 し等で箱数減少 2幽 2.370 2.861 年報18(2CXXl年度調査分)刊行 2005 2,384 2,856 年報19‐1・20(21X11・ 02年度調査分)刊行 201S 2,391 2,858 年報19‐3・21(21Xll・ 03年度調査分)刊行 2∞ 7 2,507 2,788 年報194・ 22(2CX11・ 04年度調査分)刊行 2008 2,619 2,804 年報19‐2・23(2CX11・ 05年度調査分)刊行 19831984198519861987198819891990199119921993199419951996199719981999200020012002200320042005200620072008 年 度 図

11

収蔵遺物量 の推移

(29)

群出土鉄製品の再処理を、2005年度から2009年度にかけての5ケ年で実施する計画を立てた。この再処理の実施 を、当調査室が山田町からの受託研究 として行 うこととなった。本年度は新たな5ケ年計画の

4年

目として、鉄 鏃42点と刀 1点 を対象資料 とした。

鉄鏃保存処理工程】

42点

の鉄鏃については、例年どおり、以下の手順で再処理を行った。

①事前調査

・処理 に先立 って、資料 の状態 を調査 し、必要 な記録 を作成す る。

②クリーニング

・前回処理の際に除去が不十分なまま残された錆、および新たに生成した錆を、除去する。

③脱脂処理

。前回処理で含浸されている樹脂を除去するため、有機溶剤

(ア

セ トン

)で

洗浄する。

④脱塩処理

。純水を用いて、資料中に残存している塩類を除去する。

・脱塩処理は、純水に資料を一定期間浸漬し静置したあと水を替える方法と、純水を滴下し同時に排水する流水

法の2段 階で行い、定期的に導電率を計測し評価 しつつ進める。

⑤脱水処理

・樹脂含浸に先立って、資料の水分を除去するよう、充分な乾燥を行う。

③樹脂含浸

・資料全体を強化するため、アクリル系樹脂を減圧含浸する。

⑦接合・修復・補色

。本体 か ら分離 した破片 な どを接合す る。 ・錆 で大 き く損 なわれた部分 な ど、強化が必要 な部分 は、エポキ シ系樹脂 を充填 して修復す る。

・エポキシ系樹脂を充填した部分は、違和感がないような形で補色する。

③報告書作成

。①∼⑦の作業過程、及び結果をとりまとめた報告書を作成した。

R T08古

墳出土方頭横刀保存処理工程】

R T08古 墳出上の方頭横刀については、鞘の表面に塗 られた漆膜が きわめて良好に残存 してお り、通常の処理 方法を採用すると、漆膜が剥落する危険性が高い。そのため、前年度に、処理の際に漆膜を保護する養生材を選 定するためのモニタリングテス トを実施 した。その結果、脱脂工程での養生材 として膠、脱塩工程の養生材 とし てパラロイ ドB72を 利用することとした。全体の再処理工程は上記の通常のものと同じであるが、途中にこれら 養生材での養生を施す工程 と、最後に養生材を取 り外す工程が加わる。全体の処理工程は、2008年度 と2009年度 の2ヶ年で行 うこととし、2008年度は脱脂処理までを実施することとした。 ①現状調査 ・処理に先立って、資料の状態を調査 し、必要な記録を作成する。 ②養生 。搬送および再処理の際に、漆膜等が脱落しないよう養生をする。

1)パ

ラロイ ドNAD‐

10(ソ

ルベ ントナフサ

20%溶

)を

塗布 して、養生箇所の亀裂や隙間をふさぐ。

2)養

生箇所に膠

10%水

溶液塗布。

3)養

生箇所にガーゼを膠

10%水

溶液で貼 り付け、補強する。

(30)

③クリーニング

。前回処理の際に除去が不十分なまま残 された錆、および新たに生成 した錆 を、 ミニグラインダーやエアプラシ 等 を用いて除去する。

④脱脂処理

。前回処理で含浸されている樹脂を除去するため、有機溶剤

(ア

セ トン

)で

洗浄する。

⑤報告書作成

:① ∼④の作業過程、及び結果をとりまとめた報告書を作成する。ここまでの作業状況から、養生方法の評価を 行い、次年度作業方法を検討する。 搬送時に漆膜などが脱落するおそれがあったため、②養生 までの作業は、搬送前に山田町において実施 した。 養生は片面ずつ行 う必要があるため、6月18019日 と7月 2・ 3日の

2回

、山田町へ担当者が出向き、膠による 養生を行うた。養生材が安定 した後、東北大学へ搬入 し、それ以降の工程を実施 した。

(2)学

会発表等 2008年度は、調査室の業務にかかわる、学会での研究発表等は行っていない。

(3)科

学研究費採択状況 2008年度において、当調査室の文化財調査員で、科学研究費等の交付 を受けたものは次のとお りである。 ・菅野智則 科学研究費補助金 若手研究

(B)(代

表・継続

)650,000円

「縄文時代集落構造の研究 ―考古学資料の定量化 と可視化 ―」(課題番号19720200)

6.教

育普及活動

(1)非

常勤講師 2008年 度に、当調査室の文化財調査員で、非常勤講師を担当 した ものは次の とお りである。 ・藤沢 敦 東北大学大学院文学研究科 。文学部 考古学特論・各論 (後期)「古墳時代研究の方法」

(2)授

業 など教育活動への協力 学内外での授業 などの教育活動への協力 としては、以下の ものを行 った。 ・東北大学大学院文学研究科 。文学部 考古学実習 保存処理実習 2008年12月10日 於 :埋 蔵文化財調査室保存処理作業棟 授業担当教官 :阿 子島香 (文学研究科教授)。 柳 田俊夫 (総合学術博物館教授) 調査室担当者 :藤 沢敦・千葉直美

(3)保

管資料の貸出 2008年度は、調査室保管資料の貸 し出 し依頼などはなかった。

(4)外

部 か らの派遣依頼等 当調査室の業務 に関わって、あるいは文化財調査員の専門領域 に関わる事項で、外部か ら派遣等の依頼があっ たのは、次の とお りであった。 担当者 :藤 沢敦 2008年 7月 4日

第20回仙台城跡調査指導委員会 於 :仙 台市役所本庁舎

図 2  仙 台城 と二 の丸 の位 置
図 4  仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第13地 点調査状況

参照

関連したドキュメント

事前調査を行う者の要件の新設 ■

は、これには該当せず、事前調査を行う必要があること。 ウ

屋外工事から排出される VOC については、低 VOC 資材を選択するための情報を整理した「東京都 VOC 対策ガイド〔建築・土木工事編〕 」 ( 「同〔屋外塗装編〕

・「SBT (科学と整合した目標) 」参加企業 が所有する制度対象事業所の 割合:約1割. ・「TCFD

当面の間 (メタネーション等の技術の実用化が期待される2030年頃まで) は、本制度において

○池本委員 事業計画について教えていただきたいのですが、12 ページの表 4-3 を見ます と、破砕処理施設は既存施設が 1 時間当たり 60t に対して、新施設は

このいわゆる浅野埋立は、東京港を整備して横浜港との一体化を推進し、両港の中間に