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松下, 悠紀

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

プロオピオメラノコルチン産生海馬神経細胞におけ る過剰なmTOR シグナルは、マウスに週齢依存性のて んかんと早期死亡を誘発する

松下, 悠紀

https://doi.org/10.15017/1670405

出版情報:Kyushu University, 2016, 博士(医学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

氏 名:松下 悠紀

論 文 名:Hyperactive mTOR signals in the proopiomelanocortin-expressing hippocampal neurons cause age-dependent epilepsy and premature death in mice

(プロオピオメラノコルチン産生海馬神経細胞における過剰な mTOR シグナルは、マウスに週齢依存性のてんかんと早期死亡を誘発する)

区 分:甲

論 文 内 容 の 要 旨

背景:てんかんは、限局性皮質異形成に高率に合併する。両者の病因として AKT-mTOR 関連 経路の関与が近年明らかとなった。この経路はてんかん、てんかん性脳症と自閉症スペクトラ ム障害の病因として、近年注目されている分子経路でもある。プロオピオメラノコルチン(POMC

)は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の前駆ペプチドであり、POMC は海馬歯状回における幼 若な神経前駆細胞に発現する。生後早期のてんかん発症メカニズムを明らかにするために、海 馬特異的な AKT-mTOR 活性亢進マウスを作成した。方法および結果:

Cre-LoxP

システムを用い て Pomc 発現神経細胞でのみ

Pten

(Phosphatase tensin homolog)遺伝子を欠失させ、組織特異 的に AKT-mTOR 活性を亢進させたコンディショナルノックアウトマウス(

Pten

-cKO)を作成し た。

Pten

-cKO は 8-10 週齢で全個体が全身性致死性けいれんを自然発症した。

Pten

-cKO の海馬 歯状回は進行性に肥大するだけでなく、週齢依存的に興奮性シナプスタンパク質の発現が亢進 していた。対照的に、抑制性シナプスタンパク質の発現レベルは漸次低下した。また、けいれ ん発症以前から苔状線維の異常な分枝・伸展が見られ、異常な神経回路の構築を意味した。さ らに、mTOR 阻害薬であるラパマイシンの治療により、痙攣の発症および上記の病的分子表現型 を十分に回復させることができた。考察:本研究により、mTOR 経路は生後早期の海馬の興奮性 を制御する重要な役割を担うことが明らかとなった。本研究は、小児期の年齢依存性てんかん症 候群の発症メカニズムの解明に有用であり、難治性てんかんに対する新しい治療標的を創出でき ることを示唆する。

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