はじめに 結腸憩室症は近年増加傾向にあるが,このうち 結腸憩室炎による結腸膀胱瘻は大腸憩室症の約2 %1)2)とされており比較的稀である.本疾患は保存 的治療で治癒しないため,手術が唯一の治療法と されている.従来は開腹手術が行われてきたが3)4), 最近は拡大視効果や低侵襲性から腹腔鏡下手術の 報告が増えてきている5)~12). 今回われわれは腹腔鏡下に治療したS状結腸憩 室炎による結腸膀胱瘻を2例経験したので報告す る. 症 例 症例1 患 者:42歳,男性. 主 訴:排尿時痛,発熱. 受付:2017年1月11日,採用:2017年3月29日 連絡先 水川卓丈 〒492-8510 愛知県稲沢市長束町沼100 稲沢市民病院外科 既往歴:糖尿病,高血圧,高脂血症. 現病歴:2009年11月中旬より下腹部に違和感が 出現した.12月初旬に排尿時痛と発熱を認め近医 を受診した.抗生剤投与で改善なく,その後気尿 を認めた.膀胱鏡で膀胱後壁上部に粘液の付着し た隆起性病変を認め膀胱消化管瘻の疑いで当院泌 尿器科を紹介受診した. 入院時現症:身長169cm,体重120kg,BMI42kg/ m2. 腹部は平坦,軟で腫瘤は触知しなかった. 入院時血液,尿検査所見:血液検査では炎症反 応の上昇を認めた.HbA1cは8.3と血糖コントロー ル不良であった.尿検査では白血球および細菌が 陽性であった. 腹部造影CT検査所見:膀胱頂部に炎症所見を認 めた.また著明な皮下脂肪を認めた(Fig. 1 ). 腹部MRI検査所見:膀胱頂部にS状結腸との瘻 孔が疑われた(Fig. 2 ). 大腸内視鏡検査所見:S状結腸で屈曲が強く,内 腔が狭小しており,ファイバーの通過が困難で, 内容要旨 症例1.42歳男性.排尿時痛,発熱を主訴に近医を受診.抗生剤加療するも改善なく,気尿を認め たため膀胱消化管瘻疑いで当院へ紹介受診した.既往歴に糖尿病があり,BMI42kg/m2と高度肥満で あったため手術リスクが高いと判断し,保存的加療,減量後に手術方針とした.保存的加療1カ月後, 腹腔鏡補助下にS状結腸切除,膀胱部分切除術を施行した.術後創感染を合併したが,術後第14病日 に退院となった.症例2.61歳男性.気尿を主訴に近医を受診し,膀胱鏡で膀胱消化管瘻を疑われ, 当院へ紹介受診した.注腸検査でS状結腸に多発憩室を認め,造影剤が膀胱内へ流出したためS状結腸 膀胱瘻と診断し,手術を予定した.手術は瘻孔を含めたS状結腸切除術を施行した.術後第14病日に 退院となった.本邦報告32例の文献的考察から,大腸憩室炎による結腸膀胱瘻に対する腹腔鏡下手術 は有用であり,瘻孔切離後の膀胱側への追加処置は必ずしも必要ではなく,瘻孔を含めた結腸切除の みでも良好な成績を得られうると考えられた. 索引用語:大腸憩室炎,結腸膀胱瘻,腹腔鏡手術
Fig. 1 Image of inflammation at the urinary bladder apex; notable subcutaneous fat. Fig. 2 a) T1-weighted image. b) T2-weighted image. Suspected fistula (arrowhead) on the bladder apex connecting to the sigmoid colon (ar-row). Fig. 3 a) Diverticula are found in the sigmoid colon. Dilation is poor, with signs of bowel wall thickening (arrowhead). b) Leakage of barium into the bladder is observed (arrow). それより口側の観察はできなかった. 注腸検査所見:大腸に多数の憩室を認めた.S 状結腸にも憩室を認め,壁硬化像があり,拡張不 良であった(Fig. 3a ).膀胱内へのバリウムの流 出を認めた(Fig. 3b ). 以上より,S状結腸膀胱瘻と診断した.糖尿病, 高度肥満があり,手術リスクが高いと判断し,ま ずは血糖コントロールおよび減量を行い,保存的
Fig. 4 Schame of operative photograph. 治療を選択した.一時期は軽快したが,その後糞 尿,発熱がみられたため,体重が100kgのときに 手術を行った. 手術所見:体位は砕石位とし,術前に左尿管ス テントを挿入した.トロッカーは臍部(12mmカ メラ),右側腹部(5mm),右下腹部(5mm), 左側腹部(5mm),左下腹部(5mm)の5箇所 に留置した.腹腔鏡下に癒着剝離とS状結腸を授 動し,その後カメラポート創に小切開を加え,創 を延長(最終的に約20cmになった)し,開腹下に S状結腸切除,膀胱部分切除術を行った(Fig. 4 ). 手術時間は336分で,出血量は76mlであった.病 理組織学的所見は,結腸の粘膜が漿膜まで陥入し, 憩室を形成していた.また先端には膀胱と思われ る腸管外の筋層が付着していた.悪性像はみられ なかった.術後創感染を合併した.膀胱カテーテ ルは13日目に抜去し,14日目に退院となった. 症例2 患 者:61歳,男性. 主 訴:気尿,混濁尿. 既往歴:変形性股関節症. 現病歴:2013年1月中旬ごろより気尿,混濁尿 を認め,近医を受診し,膀胱鏡で消化管膀胱瘻の 疑いと診断され,当院を紹介受診した. 入院時現症:腹部は平坦,軟で腫瘤は触知しな かった. 入院時血液,尿検査所見:血液検査では炎症反 応の上昇を認めた.尿検査では白血球および細菌 が陽性であった. 腹部造影CT検査所見:S状結腸に多発した憩室 を認め(Fig. 5a ),周囲には炎症を伴っていた (Fig. 5b ).S状結腸と膀胱間に瘻孔を認めた (Fig. 5c, d ). 大腸内視鏡検査所見:結腸に憩室を認めたが, 瘻孔は同定できなかった.ファイバーは通過可能 で,全大腸を観察し,他に憩室は認めなかった.S 状結腸にⅠsp型のポリープを認め,生検で癌と診 断された. 注腸検査所見:S状結腸に多数の憩室と瘻孔を 認め,造影剤が膀胱内へ流出した(Fig. 6a ).下 行結腸からS状結腸移行部付近のS状結腸に腫瘤影 を認めた(Fig. 6b ).瘻孔部位と腫瘤とは位置が 異なっていた. 以上よりS状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻と診 断し,腹腔鏡補助下に手術を予定した. 手術所見:体位は砕石位とし,術前に左尿管ス テントを挿入した.トロッカーは臍部(12mmカ メ ラ ),右 側 腹 部( 5 m m),右 下 腹 部( 5 mm→12mm),左側腹部(5mm),左下腹部(5 mm)の5箇所に留置した.腹腔内は明らかな癒 着はなかった.S状結腸間膜は短縮し,膀胱左側 とS状結腸が癒着していた.内側アプローチより 開始し,253リンパ節を迅速診断に提出し,陰性で あることを確認した.左結腸動脈を温存しD2郭清 を施行した.外側アプローチにてS状結腸から下 行結腸脾彎曲部まで授動した.膀胱とS状結腸と の瘻孔を同定し,これを鋭的に電気メスで切離し た(Fig. 7 ).膀胱側切離断端は,体腔内で吸収糸 にて1針縫合閉鎖した.その後膀胱内に生理食塩 水を注入し漏れがないことを確認した.肛門側の 切離予定線は憩室の炎症が認められない位置とし た.吻合は経肛門的にdouble stapling technique
法で行った.手術時間は664分で,出血量は91ml であった.病理組織学的所見は,S状結腸腫瘍は 高分化管状腺癌0-Ⅰsp型 T1b(sm) ly0 v0 N0で あった.腫瘍より肛門側に粘膜面から漿膜面に続 Fig. 5 Air is observed in the bladder. Multiple diverticula are visible in the sigmoid co-lon, with accompanying peripheral inflammation. A fistula is visible between the sigmoid colon and bladder (arrowhead). Fig. 6 a) Multiple diverticula and a fistula are observed in the sigmoid colon. The contrast agent has leaked into the bladder (arrowhead). b) A mass near a junction of the sigmoid colon and the descending colon is identified (arrow).
く瘻孔を認め,周囲には憩室がみられた. 術後経過は良好で,膀胱カテーテルは12日目に 抜去し,14日目に退院となった. 考 察 結腸膀胱瘻の主な原因として,大腸憩室炎,悪 性腫瘍,炎症性腸炎,放射線照射などが挙げられ ている2)3).大腸憩室症のうち瘻孔を形成するもの は約2~4%とされ比較的稀である1)2).しかし近 年,食生活の欧米化や社会の高齢化とともに大腸 憩室症は増加傾向にあり13)14),特に左側結腸型も 増加していることから,大腸憩室炎が原因の結腸 膀胱瘻は増加していると思われる. 結腸膀胱瘻の症状には,気尿(37%),糞尿(29 %),尿混濁(18%),血尿(16%),下腹部痛(12 %)が報告されており15)~17),膀胱炎の症状が多い. これは結腸内圧が膀胱内圧より高いためと考えら れている.そのため結腸膀胱瘻に対して自然閉鎖 を含めた保存的加療は困難とされており,手術が 第一選択となる3)4).以前は開腹手術が一般的で あったが,近年では腹腔鏡下手術の報告例が散見 されるようになってきた5)~12).医学中央雑誌にて 「結腸膀胱瘻」「腹腔鏡手術」をキーワードに検索 したところ,2004年から2015年6月までに9施設 か ら 1 0 論 文 3 2 症 例 の 報 告5 ) ~ 1 2 ) 1 8 ) 1 9 )が あ っ た (Table1).以下自験例を含め,34例を検討した. その内訳は男性30例,女性3例,不明1例で平均 年齢は61.7歳(32~86歳)であった.術式は2例 が瘻孔切離および単純閉鎖のみ(No.4,No.8) で,そのうち1例(No.8)は後に再発をきたしS 状結腸切除術が追加された.2例にHartmann術, 残り30例にS状結腸切除術が施行されており,そ のうち2例に回腸ストマ造設が追加されていた. また1例(No.9)では瘻孔切離を吸収性ステイプ ルで施行していた.2例に開腹移行を認め,その 原因は高度癒着であった.また癌合併症例は自験 例のみであったが,癌と結腸膀胱瘻の関連はみら れなかった. 結腸膀胱瘻に対する腹腔鏡下手術の際に問題と なるのは瘻孔部の処理である.瘻孔を剝離,切離 した後の膀胱側の処理については,一定のコンセ ンサスは得られていない.自験例の症例1では膀 胱部分切除を,症例2では膀胱側の瘻孔切離断端 を縫合閉鎖した.今回検討した34例中30例が膀胱 への追加処置は行われていなかったが,特に問題 なく経過しており,瘻孔切離後の膀胱に対する追 加処置は必ずしも必要ないものと考えられた5)11)12). 腸管側の処置については34例中1例のみに再発を 認めており,腸管切除を行わなかった症例であっ た.また再発形式は初回病変部と異なる部位に発 生していることから原因腸管は切除し,かつ憩室 部分は可能な範囲で切除することが望ましいと考 えられる19).腸管吻合に関しては結腸切除を行わ なかった2例以外全例が一期的に吻合を行ってお り,2例に回腸ストマ造設されていた.そのうち Fig. 7 a) The fistula (arrowhead) between the sigmoid colon and the urinary bladder is identified. Acute excision of the fistula was performed using an electric cauterizer. b) Schema of operative photograph.
Table 1 Case reports of “colovesical fistula” and “laparoscopic surgery” in Japan (conference proceedings excluded) NO. Year Auther Age Sex Stent Operation vesical treatment Opera
-tion time (min) Blood loss (ml) conver -sion to lapa -rotomy cancer Foley catheter ization (d) 1 2004 Hayashi 71 F -sigmoidectomy -270 17 -2 2007 Nishimura 32 M -sigmoidectomy -367 200 -3 2008 Takaba 54 M -sigmoidectomy -140 30 -4 79 ND -fistulectomy -91 little -5 70 M -sigmoidectomy -160 48 -6 66 M -sigmoidectomy -220 72 -7 59 M -sigmoidectomy -160 210 -8 2009 Ueno 54 M + sigmoidectomy suturing 234 120 -9 2009 Takeda 43 M -sigmoidectomy -ND ND -14 10 2011 Hirata 40 M -sigmoidectomy -315 100 -11 84 M -sigmoidectomy -235 little -29 12 51 M -sigmoidectomy -210 100 -13 60 M -sigmoidectomy+stoma -340 little -14 65 M -sigmoidectomy -300 little -15 2012 Tomizawa 62 M -sigmoidectomy -180 50 -16 76 M -sigmoidectomy -165 little -17 63 M -Hartmann -135 little -18 62 M -Hartmann -160 20 -19 60 M -sigmoidectomy -150 little -20 58 M + sigmoidectomy -315 100 -21 84 F + sigmoidectomy -215 50 -22 61 M + sigmoidectomy suturing 300 70 -23 47 M + sigmoidectomy -235 75 -24 50 M + sigmoidectomy -235 20 -25 2013 Taniwaki 44 M -sigmoidectomy -ND ND -26 2013 Nakagawa 51 M -sigmoidectomy -156 130 + -14 27 59 M -sigmoidectomy -87 60 -12 28 86 F -sigmoidectomy -276 180 -20 29 79 M -sigmoidectomy -161 30 -10 30 2014 Kaneko 77 M -sigmoidectomy -403 120 -31 64 M -sigmoidectomy+stoma -359 250 -32 72 M -sigmoidectomy -344 little -33 2015 Our case 42 M -sigmoidectomy+cystectomy cystectomy 336 76 + -13 34 61 M + sigmoidectomy suturing 664 91 -+ 12 ND: no describe
認めなかったと報告している.自験例では12~13 日間留置していたが,留置期間は1週間前後で十 分と思われた. 術前尿管ステント挿入例は7例認めている.高 度炎症により手術操作にて尿管の損傷や,エネル ギーデバイスでの熱損傷,狭窄が予想されるため ステント留置は有効であると思われる. 自験例では手術時間,出血量の中央値は500分 (336~664分),83.5ml(76~91ml)で,術後合併 症は創感染を1例認めた.術後在院日数の中央値 は14日であった.既報例では手術時間,出血量の 中央値は223分(87~403分),93.3ml(少量~250ml) で,術後合併症として創感染4例,遺残膿瘍2例, 尿管狭窄1例,縫合不全1例を認めたが,自験例 を含め手術関連死は認めなかった.術後在院日数 の中央値は17日(9~73日)であった.自験例で は出血量および在院日数は既報例と比較し遜色は なかったが,手術時間が長く,合併症も2例中1 例に起こした.しかしLuら21)は結腸膀胱瘻に対し 腹腔鏡下手術を行った62例と開腹手術を行った20 例を比較して,手術時間,出血量,術後の排便時 期,在院日数において腹腔鏡下手術のほうが有意 に優れていると述べている.今後は手術時間の短 縮および合併症を起こさぬよう腹腔鏡手術手技の 向上が必要と思われた. 今回の文献的考察から考えられる結腸膀胱瘻に 対する治療は,瘻孔を含めた結腸切除は必要であ るが,膀胱側への追加処置は必ずしも必要ではな く,術後減圧目的に1週間程度を目安に膀胱カ テーテルの留置を行う.腸管吻合は一期的に行い, 状態により一時的人工肛門を造設する.腹腔鏡下 手術はその拡大視効果のみならず低侵襲であり選 択肢の一つとして考慮してもよいと考えられた. 3) 浦川雅己,花崎和弘,古澤徳彦,他:憩室炎に伴 うS状結腸膀胱瘻の1例 本邦報告119例の文献的 検討.消外 30:249-256,2007 4) 久留島徹大,青木計績,西川晋右,他:合併症を 併発した大腸憩室疾患の治療─穿孔.瘻孔形成. 日本大腸肛門病会誌 61:1010-1014,2008 5) 林哲太郎,田辺徹行,森山浩之,他:腹腔鏡下手 術を行ったS状結腸膀胱瘻の1例.泌外 17:421-424,2004 6) 西村 淳,河内保之,牧野成人,他:腹腔鏡下手 術を行った結腸膀胱瘻を伴うS状結腸憩室炎の1 例.日臨外会誌 68:2553-2557,2007 7) 鷹羽智之,森山 仁,横山 剛,他:腹腔鏡下手 術を施行した結腸膀胱瘻を伴ったS状結腸憩室炎 の5例.日臨外会誌 69:614-619,2008 8) 上野 剛,大村泰之,河合 央,他:憩室炎によ るS状結腸膀胱瘻に対して腹腔鏡下手術を行った 1例.日鏡外会誌 14:485-489,2009 9) 武田 真,岡林剛史,金井歳雄,他:S状結腸膀 胱瘻に対する腹腔鏡下手術における吸収性ステイ プルの使用経験.日鏡外会誌 14:663-667,2009 10) 平田稔彦,横溝 博,木村 有,他:腹腔鏡下手 術を行った結腸膀胱瘻5例の検討.日消外会誌 44:468-473,2011 11) 富沢賢治,花岡 裕,戸田重夫,他:腹腔鏡下手 術を施行したS状結腸憩室炎による結腸膀胱瘻の 検討.日鏡外会誌 17:753-759,2012 12) 谷脇 聡,柴田康行,友田佳介,他:腹腔鏡下手 術を行った憩室炎によるS状結腸膀胱瘻の1例.日 臨外会誌 74:973-976,2013 13) Miura S, Kodaira S, Shatari T, et al : Recent trends in diverticulosis of the right colon in Japan ; Ret-rospective review in a regional hospital. Dis colon Rectum 43 : 1383-1389, 2000 14) Nakaji S, Danjo K, Munakata A, et al : Comparison of etiology of right-sided diverticula in Japan with that of left-sided diverticula in the West. Int J
Two Cases of Laparoscopic Surgery for Sigmoid Vesical Fistula
due to Colonic Diverticulitis
Takahiro Mizukawa and Norimasa Koide Department of Surgery, Inazawa Municipal Hospital Case1: A 42-year-old man presented with painful urination and fever. The patient did not improve af-ter antibiotic treatment, and was referred to our hospital with a suspected colovesical fistula because of findings of pneumaturia. The patient was diabetic and morbidly obese with a BMI of 42kg/m2, thus at a high surgical risk, and that conservative management and weight loss were required before surgery. After one month of conservative management, partial cystectomy and sigmoidectomy were performed with laparoscopic support. Although a postoperative wound infection developed, the pa-tient was discharged 14 days after surgery. Case2: A 61-year-old man presented with pneumaturia. The patient was suspected to have a colovesical fistula upon cystoscopy, and was referred to our hos-pital. Irrigoscopy revealed multiple diverticula in the sigmoid colon, and the contrast agent leaked into the urinary bladder. Thus, we diagnosed a sigmoid colovesical fistula and scheduled the patient for surgery. Sigmoidectomy including the fistula was performed. The patient was discharged 14 days after surgery. Based on a literature review of 32 cases in Japan, we concluded that laparoscopic sur-gery effectively treats colovesical fistulae due to colonic diverticulitis, and that colectomy including the fistula is sufficient, while fistulectomy including the bladder is not necessarily required. Key words: colonic diverticulitis, colovesical fistula, laparoscopic surgery