• 検索結果がありません。

博 士 ( 工 学 ) 長 谷山 美 紀

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "博 士 ( 工 学 ) 長 谷山 美 紀"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 工 学 ) 長 谷山 美 紀

学 位 論 文 題 名

ARIVIA

ラ テ ィ ス フ ィ ル タ の 実 現 法 に 関 す る 研 究 学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  信 号 処 理(signal processing)は 、 目 的 と す る 情 報を 取 り 出す 効 果 的な 手 法 を研 究 す る 分 野 で あ る 。 そ の 一 端 を担 う 処 理手 法 に 線形 予 測 分析 法 が ある 。 こ の 分析 法 は 、 自 己 回 帰(AR)モ デ ル の 最 小2乗 同 定 問 題 と 等 価 で あ り 、AR係 数 は 、YuleWalker 方 程 式 を 解 く 事 で 得 ら れ る 。さ ら に 、そ の 高 速算 法 (LevinsonDurbinの 算 法) が 提 案 さ れ 、 そ れ に 基 づ ぃ て ARラ テ イ ス フ イ ル タ が 設 計 さ れ て い る 。     シ ス テ ム 関 数 が 極 の み を 有 す るARモ デ ル に 対 し 、 極 と 零 の 両 者 を 有 す る 自 己 回 帰 移 動 平 均 (ARMA) モ デ ´ レ が あ る 。ARモ デ ル 単 独 で は 接 近 し た 極 を 分 離 で き な い こ と な ど が 知 ら れ . て い る 。 ま た 、ARモ デ ル に 適 合 し な い も の をARモ デ ル に あ て は め る と モ デ ル の 次 数 が 一 般 に 非 常 に 大 き く な る 。 こ の よ う な 場 合 、ARMA デル を あ ては め る こと に よ っ て、 少 な いバ ラ メ ータ で 高精度 な推定 モデ´レ が得ら れ、

実 用 的 価 値 が 高 い と さ れ て い る 。ARMAモ デ ル の 係 数 を 少 な い 計 算 量 で 求 め る た め の 高 速 算 法 も 提 案 さ れ て い て 、 さ ま ざ ま なARMAラ テ イ ス フ イ ル タ が 設 計 さ れ て い る 。ARお よ ぴARMAラ テ イ ス フ イ ル タ は 、 時 間 や 次 数 に 関 し て 回 帰 的 な ア ル ゴ リ ズ ム で あ り 、 そ の 固 有 の 構 造 は 、 フ イ ル 夕 係 数 の 低 感 度 特 性 を 保 ち 、 フ イ ル タ セ ク シ ョ ン よ り 出 カ さ れ る 誤 差 に 直 交 性 が 成 り 立 っ な ど の 特 徴 を 示 す 。     上 の 特 徴 か ら 、 ジ ョ イ ン ト プ ロ セ ス を 用 い た 高 精 度 等 化 器 や ノ イ ズ キ ャ ン セ ル フ イ ル タ の 設 計 問 題 、 さ ら に は 適 応 制 御 を 目 的 と し 、 幾 っ か のARMAラ テ イ ス フ イ ル タ が 提 案 さ れ て い た 。 こ の よ う な 背 景 の 下 で 、 よ り 応 用 範 囲 の 広 い 高 度 なARMA ラ テ イ ス フ イ ル タ の 実 現 を 目 的 と し て 、 本 論 文 の 研 究 が 行 な わ れ て い る 。 本 論 文 は 、 さ ま ざ ま なARMAラ テ イ ス フ イ ル タ の 中 で 、 応 用 範 囲 が 広 い と 考 え ら れ る 、 入 力 信 号 を 白 色 ガ ウ ス 過 程 に 限 定 し な い ラ テ イ ス フ イ ル タ を 研 究 対 象 と し て い る 。 入 力 信 号 に 制 限 を 加 え な い こ と で 予 測 誤 差 の 構 造 が 複 雑 に な り 、 フ イ ル タ 実 現 が 困 難 な 場 合 が あ っ た 。 本 論 文 は 、 こ の よ う な 従 来 実 現 困 難 と さ れ て い た フ イ ル タ を 実 現 可 能 と し た だ け で な く 、 そ の 特 徴 を 用 い る こ と で 従 来 提 案 さ れ て い な い 新 た な 手 法

(2)

で周波数重みを付けたモデル同定を1亅′能としている。本論文は、10章で構成され ている。以下に、各章の概要を述べる。

  第1章では、本研究の歴史的背景について説明した後、本論文のあらましを述べ ている。

  第2章 は 、規 格化ARMAラ テイ スフイ ルタ の実 現法 を提案 して いる 。規 格化 ARMAラテイスフイルタは、予測誤差の分散を1に規格化したフイルタであり、フイ ルタ係数の丸め誤差に対する低感度性を保ち、フイルタ区間の格子部分の係数が一 致するなどの特徴を持つ。既に提案されていた規格化ARMAラテイスフイルタは、

ARラテイスフイルタのマルチポート化により実現されているため、AR次数とMA 次数が同次数のフイルタのみ実現が可能である。本章では、任意のARMA次数で 実現が可能なアルゴリズムを提案している。本章で提案された規格化フイルタもそ のフイルタの格子部分の係数が全て1以下であり、また、格子部分の係数が一致し 構造が簡単化されている。

    第3章 は 、ARMAラテ イ ス フ イ ル タ お よ ぴ、第2章で実 現し た規 格化ARMA ラテイスフイルタを信号合成フイルタとして用いる場合に必要とされる終端部分に ついて考察を行なう。従来の終端部分は、最小2乗近似フイルタのために実現され ていたが、本章では、合成信号の相関が参照信号の相関と等しくなるための終端部 分を実現する。実現された終端部分は、最小2乗近似フイルタとしての終端部分と 異 な っ て お り 、 ARラ テ イ ス フ イ ル タ と は 異 な っ た 事 実 が 得 ら れ た 。     第4章 は、 第2章で 実現 した規 格化ARMAラテイ スフ ィルタについて任意の ARMA次 数 を増 減す る手 法を提 案す る。 第2章で 規格 化ARMAラテ イス フイ ルタ を実現する際に基本区間の接続順序に制限を加えた。この制限により、任意の区間 を増加しようとしても、既に実現されている規格化ARMAラテイスフイルタの最終 区間によって実現できる区間がAR区間であるか、MA区間であるかが自ずと決まっ てしまい、それが不可能であった。更に、ARラテイスフイルタが区間の削減によっ てAR次 数を削 減で きる のに 対し、ARMAラテ イスフ イル タは、最終区間がAR区 間であるか、MA区間であるかによって、削減できる次数が決まってしまうため、任 意 次数 の減少 が不 可能 であ る。本 章は .、 このよ うな 欠点を解決している。

    第5章では、ARMAラテイスフイルタの逐次処理型実現手法を提案する。提案 されたフィルタを用いれば、忘却係数によって、適応的に時変モデルの同定が可能 となる。さらに、このラテイスフイルタを実現する際に必要とされる入力信号が白 色ガウス過程に限定されないとぃう特徴を用いることによって、ラテイスフイルタ による周波数領域に重みを付けたモデル同定手法を提案する。本章で提案された周 波数重みアルゴリズムは、直接入出力信号に重みを付けており、他で提案されてい る手法と異なり、容易に重みを付けることができる。

    第6章では、推定係数への過去の観測信号の影響をより確かに取り除くために、

(3)

スライディング方形窓を用いたARMAラテイスフイルタの実現法を提案する。第5 章で提案した適応型ARMAラテイスフイルタは、忘却係数を用いているため、推 定ARMA係数に対する過去の観測信号の影響は、指数関数的に減少する。本章で は、一定時刻よりも過去の観測信号の影響を完全に近く取り除くため、フイルタ実 現アルゴリズムにスライデイング方形窓を導入した。本章で提案したアルゴリズム は、他のアルゴリズムと異なり、予測誤差の時刻更新を考慮に入れた正確なフイル タ係数の時刻更新を行なっている。

  第7章 は、 第2章で 提案し た規 格化ARMAラテイ スフイルタの逐次処理型実現 法を導出する。本手法により、規格化ARMAラテイスフイルタを用いて、適応的モ デル同定が可能となった。

  第8章は、第5章に提案されたフイルタの乗算器個数を減少する。すなわち第5 章に提案されたフイルタは、任意の周波数領域に重みを付けたモデル同定が可能で あるとぃう特徴をもつ。このフイルタをより有効なものにするために、乗算器個数 の削減を行なっている。

  最後 に第9章は、 第5章、第8章で提案されたラテイスフイルタを合成フイル タとして用いた場合のフイル夕係数感度について考察する。一般に、本論文で対象 として いる4線型のARMAラテイスフイルタは、低感度であることが推察されて きたが、理論的にそれを導出することは困難であり、実際には確認されていなかっ た。そこで本章では、実験により、構造の異なったラテイスフイルタやダイレクト フオームとの感度比較を行なった。その結果、本研究のARMAラテイスフイルタの 感度特性は優れており、情報庄縮されたフイルタであるにもかかわらず良い特性を 維持していることを確認した。

  最後 に、 第10章で は全体 をま とめ 、本 研究の 成果について要約している。

(4)

   学位 論 文審 査 の 要旨 主 査   教 授   永 井 信夫 副 査   教 授   伊 藤 精彦 副 査   教 授   小 川 吉彦 副 査   教 授   栃 内 香次 副査   助教授   三木信弘

    学 位 論 文 題 名

ARMAラ テ イ スフ イ ル タ の 実 現 法 に 関 す る 研 究

  信号処理(signal processing)と呼ぱれる学問分野は、目的とする情報を取り出す ためにはどのような処理を施すのがもっとも効果的であるかを研究する分野である。

そ の一 端を 担う処 理手 法に 線形 予測 分析 法が ある 。こ の分析法は、自己回帰(AR) モ デ ル の 最 小2乗 同 定 問 題 と 等 価 で あ り 、 モ デ ル の 特 徴 を 表 現 するAR係 数は 、 Yule‑Walker方程 式を 解く 事で得られる。さらに、その高速算法(Levinson‑Durbin の 算 法 ) が 提 案 さ れ 、 そ れ に 基 づ ぃてARラテ イス フイ ルタ が設 計さ れて いる 。   一方 、シ ステム 関数 が極 のみ を有 するARモ デル に対 し、極と零の両者を有する 自 己 回 帰 移 動 平 均(ARMA)モ デ ル が あ る 。ARモ デ ル を 単 独 で 観 測 デ ー タに あ て はめると、モデルの次数を非常に大きくしないとうまく適合したモデルが得られな い 場合 があ る。こ のよ うな 場合 、ARMAモ デル をあ ては めることによって、少ない バラメータで高精度な推定モデルが得られ、実用的価値が高いとされている。本論 文 は 、 こ の よ う なARMAモ デ ル を 用 い た 高 精 度 な モ デ ル 同 定 を 可 能 と するARMA ラ テイ スフ イルタ の実 現法 を提 案し てい る。 その 主な 成果は下記に要約される。

  先 ず 第1に 規 格 化ARMAラ テ イ ス フ イ ル タ の 新 し い 実 現 法 を 提 案 し てい る 。 規 格 化ARMAラ テ イ ス フ イ ル タ は 、 その固 有の 構造 から 優れ た性 質を 持っ こと が 知 ら れ て い た が 、 既 に 提 案 さ れ て いた規 格化 フイ ルタ は、 任意 のARMA次 数で は フイルタ実現が不可能であった。本文で提案された実現アルゴリズムにより、任意 のARMA次 数 の 規 格 化ARMAラ テ イ ス フ イ ル タ が 実 現 可 能 と な っ た 。 さ らに 、 提 案されたフイルタの終端条件を考察し、合成信号の相関と参照信号の相関を一致さ せ る終 端部 分を実 現し た。 実現された終端部分は、最小2乗近似フイルタとしての 終 端部 分と 異なり 既に 得ら れて いたARラ テイ スフ イル タとは異なった事実が得ら

(5)

れ、本論文が扱うラテイスフイルタが他で提案されていたものと評価関数が異なっ て い る こ と を表 す 具 体 的 な 例 と な った 。ま た、 本論 文だ けで なく 一般 にARMAラ テイスフイルタは、任意の次数の削減が不可能であるとぃう欠点を持っていたがこ れを解消するアルゴリズムを提案した。

  第2に 、ARMAラ テ イ ス フ イ ル タ の 逐 次 処理 型 実 現 ア ル ゴ リ ズ ム を提 案し 、入 力信 号が 未知 で時 変な モデル の同 定を 可能 とし た。 さらに、本文で研究対象とし ているラテイスフイルタの 入力信号を白色ガウス過程に限定しない とぃう性質 を用 いる こと で、 周波 数領域 に重 みを 付け たモ デル 同定を可能としている。本文 で提案された周波数重みアルゴリズムは、直接入出力信号に重みを付けており、他 で 提 案 さ れ て い る 手 法 と 異 な り 、 容 易 に 重 み を 付 け る こ と が で き る 。   第3に、 より 高精 度な モデル同定を可能とするため、スライデイング方形窓を用 い たARMAラ テイ ス フ イ ル タ の 実 現 法を 提案 した 。本 文で 提案 され たア ルゴ リズ ムは、他のアルゴリズムと異なり、予測誤差の時刻更新を考慮に入れた正確なフイ ルタ係数の時刻更新を行なっている。

  第4に、 本文 で提 案し ているフイルタの乗算器個数の削減を可能とし、さらに、

乗算器個数を削減することによる係数感度特性の劣化が生じていないことを実験に より確認した。

  以 上 の よ うに 本 論 文 で は 、 高 精 度で 応用 範囲 の広 いARMAラ テイ スフ イル タの 実現手法の提案を行ない、多くの新知見を得ており、デイジタル信号処理および電 子工学に寄与するところが大きぃ。よって著者は、博士(工学)の学位を授与される 資格あるものと認める。  .

参照

関連したドキュメント

本論文は全6章から構成される.1章では本研究の背景・目的を述べている.また,共創支援環境にっい

7

   第 3 章で は、 小型 のテ ス卜 ピースを用いて常温から600 ℃までの温度範囲におけ るコ ンク リ ート 物性

   第7 章で は,第 4 章から 第6 章で 述べた 塩分浸

第5

   本論文は,まず第2

本論文はこれらの実験結果を解析し、それに基づぃて変態機構を考察した結果をま と め た も の で あり 、第 1 章 から 第6 章で 構成 される 。以 下に 各章を 要約 する 。

第 6 章と第 7 章では、 「ついに」 「とうとう」の相違について、上記の「やっと」 「ようや く」と同様の項目について検討を行い、第 6 章では BCCWJ