• 検索結果がありません。

学位論文内容の要旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文内容の要旨"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

     博 士 ( 薬 学 ) 望 月 学 位 論 文 題 名

5‑HT3 受容 体 A サブユニットの動物種差の検討 および種差に関与する受容体分子内部位の同定

学位論文内容の要旨

  

´,償どめに

    5

―HT3受容体(5―HT3R)はセロトニン(

5

―hydroxytryptamine,5−HT)をアゴニストとするり ガン ド作 動 性受容体イオンチヤネ ルであり,いくっかの生理 的反応(嘔吐,ストレス性の 便 排出 異常 等 )に 関与 して いる , 実際 ,臨床において5―HT3R選択的アンタゴニストは,ガ ン 化学 療法 や 放射 線療 法に より 引 き起 こさ れる 嘔吐 の 抑制 剤と して用いられている,また ,

5

―HT3R選択的アゴニス卜には便排出促進作用などが期待されている:

  5

HT3R

は 薬 理 学 的 に 魅 カ あ る タ ― ゲ ッ ト で ある もの の ,こ の受 容体 の 動物 種差 が大 き い 点 は 創 薬 の 障 害 と な っ て い る , こ の た め ,各 種5−

HT3R

の 特徴 を分 子 生物 学的 側面 から明らかにしていくことは,創薬の点から非常に重要である,

  

本 研究 で はも っと も単 純化 さ れた 系と して ,ク ロ ―ン 化さ れた

5

HT

RA

サ ブ ュニッ ト

(5―HT3AR)に注 目し , この 受容 体に おける動物種差を明ら かにするとともに種差に関与 す る 受 容 体 部 位 の 同 定 を 試 み た , 各 受 容 体 は

Xenopus oocytes

ま た は

HEK293

細 胞 に 発 現 させ ,電 気 生理 的に 機能 解析 を おこ なっ た. ツー ル 化合 物と しては,5‑HTヨ受容体選択 的 ア ゴ ニ ス ト

meta

chlorophenylbiguanide

mCPBG

) ,2−methyl−

5‑hydroxytryptamine

(2―Me−5ーHT)および内在性のアゴニスト5−HTを用いた.

  2

とナおよびラッ宀5‑HT3ARの纖饑鋸紆

  Xenopus oocytes

でヒ トお よ びラ ット の5−HT3ARを検 討し た結 果 ,2つ の 顕著 な薬 理学 的 違 い , す な わ ち ,

mCPBG

の ポ テ ン シ ー が ラ ッ ト の 方 が ヒ 卜 よ り

13

倍 高 い 点 と ,

2

―Meー5ーHTがヒトで はフルアゴニスト活性をラットではパ―シャルアゴニスト活性(5―HTに 対して44%)を示した点,が明らかとなった.

    

ヒト,ラットおよびフェレット5―HT3AR間で,゛キメラおよびミュ―タント受容体を作成・検討 し, シス テ マティックな手順で薬 理学的差に影響を与える領 域を絞り込むことができた. そ の 結 果 ,

mCPBG

の ポ テ ン シ ― に は

5

HT3AR

の 第

1

膜 貫 通 部 位

(M1

) 近 傍

N

末 側 細 胞 外 領 域 ( ラ ッ ト に お い て

Phe220

Ser233

に 相 当 す る 領 域 ) が 強 く 関 与 し て おり ,ま た,

2

Me

5

HT

の エフ ィカ シ― に は, ポテンシ―の領域とは異 なる

N

末側細胞外領域(ラヅ 卜 にお いて

N

末 側一

Ile209

に相 当す る領 域)が強く関与してい ることが明らかとなった.ポ テ ン シ ― に 関 与 す る 領 域 につ いて は,

HEK293

細胞 を用 いた 系 でも 検討 し, こ の領 域は ポテ ンシ―に強く関与し, エフィカシ―やカイネティク スには,顕著な影響をおよぼさないことが 明らかとなった.

ー283ー

(2)

    ヒ ト 5ー HT3Rの イ オ ン チ ヤ ネ ル と し て の 基 本 的 特 性 は わ か っ て い な か っ た こ と か ら , HEK293細 胞 に 発 現 さ せ 検 討 し た , ア ル カ リ 金 属 イ オ ン の 透 過 性 順 序 はLi゛ 〉 Rb゛ =Cs゛ > K゛ 冫Na゛(PLi/PNヨ :1.16,PRb/PNヨ :1.11,Pcヨ ノPNヨ :1.11,PK/PNヨ:1.04)とな り ,これはマ ウス神経 芽 細 胞 腫 N18や ラ ッ ト 副 腎 髄 質 由 来 親 ク ロ ム 性 細 胞 種PC12に 発 現 し て い る , . 内 在 性 5−HTヨ Rに お け る 透 過 性 順 序 と 異 な っ て い る も の の , 相 対 的 透 過 性 値 の 差 は 小 さ か っ た . Ca2゛ お よ びMg2゛ は ヒ ト5―HT3ARを 透 過 す る と も に(PCa/PNヨ :0.49,PMヨ ノPNヨ :0.37) , 電 流 応 答 を 電 位 非 依 存 的 に 阻 害 し た . ま た , 全 細 胞 電 流 の 揺 ら ぎ 解 析 に よ り 求 め た 単 一 チ ヤ ネ ル コ ン ダ ク タ ン ス は 790 fSで あ っ た .2価 イ オ ン に よ る 電 位 非 依 存 的 阻 害 作 用 や , 単 一 チ ャ ネ ル コ ン ダ ク タ ン ス が サ ブ ピ コ シ ー メ ン ス で あ る 点 は , マ ウ ス 5―HT3ARと 類 似 し て い る .     4.フ 士 レッ 宀チ 〃T3ARの クロ 一I二 ング およD, 纖 彪鋸 析

    フ ェ レ ッ ト は5―HT3受 容 体 関 連 の 実 験 動 物 と し て 利 用 さ れ て お り , 5―HTヨRア ン タ ゴ ニ ス ト の 制 吐 作 用 や ア ゴ ニ ス ト の 便 排 出 作 用 の 評 価 に 利 用 さ れ て い る . し か し , フ ェ レ ッ ト 5−HTヨ Rの 分 子 的 実 体 は 不 明 で あ っ た た め , こ れ を ク ロ ー ニ ン グ し 機 能 解 析 を 行 っ た , フ ェ レ ッ ト 腸 よ り 単 離 し た 5―HT3AR cDNAが コ ― ド す る 蛋 白 質 は5―HT3ARの シ ョ ー ト 型 ス プ ラ イ ス バ リ ア ン ト に 匹 敵 し て お り , ロ ン グ 型 ス プ ラ イ ス バ リ ア ン ト はRT−PCR法 で は 検 出 さ れ な か っ た , 他 動 物 種 5―HT3ーRと の ア ミ ノ 酸 配 列 の ホ モ ロ ジ ― は 高 く 80%以 上 で あ っ た .   次 に ,HEK293細 胞 に 発 現 さ せ 機 能 解 析 を 行 っ た . 電 気 生 理 的 解 析 で は , ア ゴ ニ ス ト ポ テ ン シ ― の 序 列 は mCPBG≧2― Me− 5− HT冫 5―HTで あ っ た が , そ の 差 は 小 さ か っ た . ま た ,mCPBGは パ ― シ ャ ル ア ゴ ニ ス ト で あ り 。 2ーMeー 5− HTは ほ ぼ フ ル ア ゴ ニ ス ト で あ っ た . フ ェ レ ッ ト の 内 在 性 5― HT3Rに お い て 報 告 さ れ て い る5―HTや2− Me−5―HTの ポ テ ン シ ー お よ び2―Me―5ー HTの エ フ ア カ シ ― は , ク ロ ー ン 化 さ れ た フ ェ レ ッ ト5ーHT3ーRと 同 程 度 で あ る こ と か ら , 今 回 単 離 し た フ ェ レ ッ ト5ーHTヨ ー Rは 内 在 性 受 容 体 の 特 徴 を 良 く 反 映 し て い る と 言 え る . ヒ ト 内 在 性5―HT3Rの 性 質 は 良 く わ か っ て い な い が , 少 な く と も フ ェ レ ッ ト と ヒ ト5−HTヨ ーR で は , 3つ の ア ゴ ニ ス ト の ポ テ ン シ ― に 大 き な 差 が な い こ と , お よ びmCPBGや 2ー Me−5−HT の エフ ア カシ ーの 点 で類 似 して い るこ と が明 らか と なっ た ,

  5ま とめ

1) ヒ トお よ びラ ット5―HT3AR間で 薬 理学 的に 差 があ っ た,

2) ヒ ト 5― HT3ARの イ オ ン 透 過 性 は マ ウ ス , ラ ッ ト の 内 在 性5―HT3Rと は 異 な っ た が , そ の 差   は 小 さ か っ た .2価 イ オ ン に よ る 阻 害 作 用 や 単 ー チ ヤ ネ ル コ ン ダ ク タ ン ス は , マ ウ ス   5―HT3ARと 同程 度 であ っ た.

3) ヒ ト お よ び ラ ッ ト5ーHTヨ ハR間 で の キ メ ラ お よ び ミ ュ ー タ ン ト 受 容 体 , お よ び フ ェ レ ッ ト   5―HT3ARの ミ ュ ー タ ン ト 受 容 体 を 利 用 し , Ml近 傍N末 側 領 域 ( ラ ッ トPhe220―Ser233に 相 当   す る 領 域 ) が ァ ゴ ニ ス ト ポ テ ン シ ― に 強 く 関 与 す る こ と を 明 ら か に し た . ま た こ の 領 域 は ,   ア ゴ ニ ス 卜 の エ フ ィ カ シ ー や , カ イ ネ テ ィ ク ス に 対 し て 顕 著 な 影 響 を お よ ぽ さ な か っ た .

4)2―Me―5―HTの エ フ ア カ シ ー に は ,3) と は 異 な る ,N末 側 領 域 ( ラ ッ トN末 側 ―Ile209に 相   当す る 領域 )が 強 く関 与 する こ とを 明 らか にし た .

5)5―HT3受 容 体 の invivo実 験 に 用 い ら れ る フ ウ レ ッ ト か ら ,5−HTヨ ー RcDNAを 単 離 し た . 6) フ ェ レ ッ ト お よ び ヒ ト5−HT3ハRで ア ゴ ニ ス ト に 対 す る 特 性 が 似 て い た . し た が っ て , フ ウ レ ッ ト は 5―HTヨ R関 連 の 実 験 に 適 当 な 動 物 で あ る こ と が , 受 容 体 レ ベ ル で 明 ら か と な っ た .

ー284 ‑

(3)

学 位論文 審査の要旨 主査

副査 副査 副査

教 授    加 教 授    野 助 教 授    三 助 教 授    柏

茂 直 樹 村 靖 幸 宅 教 尚 柳    誠

学 位 論 文 題 名

5‑HT3 受 容 体 A サ ブ ユ ニッ ト の 動 物種 差 の 検討 および種 差に関 与する受 容体分子内部位の同定

   本 学 位 論 文 は , 第 1 章 ヒ ト お よ び ラ ッ ト 5 ― HT3A 受 容 体 の 薬 理 学 的 特 徴 お よ び こ れ に 関 与 す る 受 容 体 分 子 内 部 位 の 同 定 , 第2 章 ヒ ト 5 − HT3A 受 容 体 の イ オ ン チ ャ ネ ル と し て の 基 本 的 特 徴 , 第 3 章 フ ウ レ ッ ト 5 ― HT3A 受 容 体の ク; ロー ニン グお よび機能解析,および,総括の4 つの部分からなる1 20 ペー ジの 論文 であ る.

    5 ー HTi ま セ 口 ト ニ ン ( 5 一 hydroxytryptamine) であ り, この 神経 伝達 物 質の 受容 体は 7 種 類が知 られており,このうち5 ―HT3A .受容体はりガンド 作 動 性 イ オ ン チ ャ ネ ル で あ り , 5 − HT 刺 激 によ り細 胞の 早い 脱分 極応 答を 引 き起 こす .こ の受 容体 は,嘔吐,不安,認知,ストレス性の排便などに関 与 す る 事 が 報 告さ れて いる .臨 床に おいて は, 5 ― HT3 受 容体 選択 的阻 害剤 が ,ガ ン化 学療 法や 放射 線療法により引き起こされる嘔吐の抑制剤として用 い られ てい る. また ,受 容体選択的アゴニストは排便促進作用が期待されて い る. この 受容 体の 一次 構造は,マウス,ラット,モルモット,ヒトで明ら か にさ れて いる .し かし ,種々のアゴニストおよびアンタゴニストに対する 感 受性 が異 なり ,こ れら の機能的差異と受容体上の領域との対応は十分に明 ら かに され てい ない .本 受容体は薬理学的に魅カあるターゲットであるもの の , 動 物 種 差 が大 きい 点絃 創薬 の障 害とな って いる .こ のた め, 各動 物種 5 ― HT3A 受 容 体 の 機 能 的 特徴 を 分 子 生 物 学 的側 面か ら明 らか にし てい く事 は ,創 薬の 点か ら非 常に 重要であると,申請者は考え,本研究を行なってい る .

   オ ー サ イ ト の 卵 母 細 胞 ま た は 培 養 HEK2 93 細 胞に 受容 体ま たは 変異 受容

体 を発 現さ せ, 電位 生理 学的手法を用いて,各受容体の機能的特徴を明らか

に して いる .得 られ た結 果は っぎ のよ うに 要約 出来る .1 )ク口ーン化され

た 受容 体間 でも 動物 種差 があり,アゴニストのポテンシーおよびェフィカシ

ー ,あ んた ゴニ スト のポ テンシー,およびカイネティクスが動物間で異なる

(4)

     

.製

Q

髄刈や囎

p

娘十

U

ーぬ

b

叶鞳や傘藩

e H

聾抃檪跫駅 匿特.ミ小べ齢凵ヤ

b

忖麓嶇

e K

喩ゼ駅奉爆面

e

巡介{§聡

p e

¢製

j

艘區 瑚堪鑑&

m

娘や

b

遜ゼ桝蝉

p Q

り璽.

Q

蝉瑚誕繋璽鑞巛。ゼ叭

K  ( D q

     

.製 宴袖艇

p

ミぐユ鹸姉巛灸怖ぬ糟

p

零蕊誕邪瞞(

p 3

鋸ゼ駅奉工

K H

.[卜ゼ 露(駅竃鹸炸献昌ヱーめ笠エ

(  / 1 i L

p

い巛.製

3 p j

避憾

v q

瑚誕聾

g

卦醐課

e

蜂麺献聶臼エーめエ凵灸誕聾

e K

ヘマ臥幵ヤ

R

§

N

舛【

J

R

マヘ

H

q

j

八八臥驚

Q

K n

.[卜{ぬむ舛ゼ竣麺献

d n

臼エ

I s

工ふユ

H

ヘ{咲 蟶

Q

や.製

n

誕に忖霎註澀撃密計黜矧蝦脚る

K

舛講巛如媛ヱ八

R r l

b

ー竣姉献

q 2

エーめエユコニヘ(卜.製

j

ふ八

H l

口ヘ付蛤博献吾臼エ―め心最 工ふユ

H

へぬミ心

3

匹ゼ駅轟

o A

ぢヨ

e

剛霊蛤鷺巛

2

エ―

s

(ゆ.

3

誕璽蝋 蝉跫ゼ

S

甑将(

( o e

¢や忙最欄蝉

p

娘誌誕巽粒.跫齷學

Q p j

刈ま倖

p

臥八

k

ヤ(め.製宴柚轡帳最怖ぬ

3 p j

縫驩尉匁駐誕園斌世

Q

蛤鱒献.

p j

凵母 尉や誕蹴

v

K p

q

ゼ嚠零蕊畏

J

八八臥驚

e o G

ゼ耐

h

U O Q

ゴギ(十)や埒

p

最珊囲

S

蹴聾米(寸.や

b

竍霊ゼ

J

R

マヘ

H Q

畠―ヤ¢芝

l N

(畏鬢羅式缶 疑帳

2

ぬ誕蹴璽刈

N

(∞.

3

K

叶付誹避廼りー

K

ヘマ臥骭ヤ

R

§

q

l

R

マへこ匚(

j

叶駆ゼ

j

八八臥繋

Q

K

n

卜灸鬢羅式盛疆帳

z

。心最塞避

e

蛤麺献賦巛る

q

篤爪

K

廿詩.製

j

ゼ最心番

p

塞註澀饗

g

騨矧蝦卿瑚付

U

参照

関連したドキュメント

図2に実験装置の概略を,表1に主な実験条件を示す.実

Note that the assumptions of that theorem can be checked with Theorem 2.2 (cf. The stochastic in- tegration theory from [20] holds for the larger class of UMD Banach spaces, but we

The construction of homogeneous statistical solutions in [VF1], [VF2] is based on Galerkin approximations of measures that are supported by divergence free periodic vector fields

Q is contained in the graph of a

A series of categorical properties of Q-P quantale modules are studied, we prove that the category of Q-P quantale modules is not only pointed and connected, but also

ㅡ故障の内容によりまして、弊社の都合により「一部代替部品を使わ

小学校学習指導要領より 第4学年 B 生命・地球 (4)月と星

討することに意義があると思われる︒ 具体的措置を考えておく必要があると思う︒