Title
外科手術症例における虚血性心疾患のスクリーニング方法
としての軽食道心房負荷心電図の有用性の検討( 内容の要旨
(Summary) )
Author(s)
久保, 清景
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)乙 第1355号
Issue Date
2003-03-13
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14927
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氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 久 保 清 景(兵庫県) 博 士(医学) 乙第1355 号 平成15 年 3 月13 日 学位規則第4条第2項該当
外科手術症例における虚血性心疾患のスクリーニング方法としての経食草心房
負荷心電図の有用性の検討
(主査)教授鹿
瀬 (副査)教授 恵 良 聖 一 教授 藤 原 久 義 論文内容の要旨 緒言 虚血性心疾患(IED)のスクリーニングは,外科手術における周術期JL、筋梗塞を予防する上で重要である。しか しながら・従来のマストダブル負荷心電図等は,下肢の運動が障害されている閉塞性動脈酎ヒ症や運動負荷が 破裂の危険を伴う腹部大動脈癌の患者には・スクリーニングとして不適切である。我々は1989年から経食道ペー シング負荷(TEP)による負荷心電図を用いて,臥床している状態でも虚血性心疾患のスクリーニングが可能であ ることを、閉塞性動脈硬化症、腹部大動脈瘡症例において報告した○この研究は,外科手術症例におけるTEP 心電図によるIHDのスクリーニングの妥当性を検証することを目的とした。 材料と方法 1994年から2001年までに,319例の外科手術患者に対してTEPによるスクリーニングを施行した。経食道ペー シングは,ペーシング装置としてtransesophagealpacemekerを使用し,経鼻的に食道へ挿入し,最適な PaCingが可能な位置に固定した。90回/分にて心房ペーシングを開始し,その後,2分間で,10回/分の割で ペーシングの回数を増加させ,140回/分までペーシングを行った0心電図上,ST変化が1mm以上認めたもの を・負荷陽性,それ以外を負荷陰性とした0術前・1)虚血性心疾患を疑わせる病歴を有する症例,2)安静時心電図所見を有する症例・3)TEP負荷陽性の症例にCAGを施行した。その痕果,CAGにて狭窄性病変を認
めた患者には・Leamanらが提唱するcoronaryscore(CS)にて・その重症度を評価し,冠動脈血行再建術の適 応を決めたoCSが0・5以上のものをCAG陽性とした0一方・0をCAG陰性としたoCSlO以上,有意な左主幹部 病変を認める症例には,冠動脈バイパス手術を施行した。 結果 1)CAGを施行した124例において・CSO・5以上の冠動脈有意病変の検出において,TEP負荷心電図は,感度 が69%,特異度が61%,正確度が66%であり, 2)TEP負荷心電図による虚血性心疾患のスクリーニングにより血管外科手術症例の55%で,冠動脈造影検査 が回避できた。3)高血圧もしくは心電図上左室肥大を有する症例の感度は58%・特異度が65%,車確度が61%で,高血圧,
心電図上左室肥大をいずれも認めなかった症例の感度は81%,特異度が56%,正確度が72%で、感度は向上した が,特異度が低いことが判明した。 4)TEP負荷心電図陰性であり・CAGを施行しなかった症例の外科手術において,周術期心筋梗塞は認めなかっ たoTEP負荷心電図陰性であり・安静時心電図で虚血性心疾患が疑われCAGを施行した21例の内,CABGとの 同時手術を4例に行った0この症例群でも周術期心筋梗塞は認めなかった。考察 閉塞性動脈硬化症や大動脈瘡症例はIHDの合併頻度は高く・術前のスクリーニングは重要である。CAGは侵 襲的で,高コストであり・運動負荷心電図では運動負荷が不十分になったり,癖の破裂の危険性がある。また, 外科症例では術前の種々のドレナージなどの留置で検査自体が困難であり,スクリーニングとして不適切である。 今回の我々の結果では・前述の負荷心電図の報告例と比較すると特異度が低かった。高血圧または心電図上左室 肥大を有する例で検討した-ところ感度は向上したが,特異度は低いこ7とが判明した0これは真の陰性率が低いこ