目 次
1 評価にあたって
・・・ 1
2 基本計画の達成状況に関する評価
・・・3
基本方針1 性別にかかわらず誰もが平等に生活できるまちづくり ・・・3
基本方針2 教育・学習の充実による男女共同参画の推進 ・・・5
基本方針3 あらゆる分野への女性の参画促進 ・・・7
基本方針4 仕事と家庭・地域生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)
の推進 ・・・9
基本方針5 生涯を通じた女性の健康支援 ・・・11
基本方針6 配偶者からの暴力防止及び被害者支援基本計画 ・・・13
基本方針7 計画の推進 ・・・15
3 まとめ
・・・17
1
1 評価にあたって
草加市男女共同参画審議会は、「くらしを支えあう男女共同参画社会づくり条例」
第30条第3項の規定により、草加市の男女共同参画社会づくりに関する基本計画の達
成状況を定期的に評価して、公表する役割を担っています。
本報告書は、平成26年度における草加市の男女共同参画社会づくりにおける基本計
画の達成状況について、次の要領で評価を行い、その結果をまとめたものです。
【評価の対象となる基本計画】
「草加市男女共同参画プラン2011」
【評価する内容】
平成26年度における「男女共同参画プラン2011」の各基本方針についての達成状況
【評価の方法】
草加市が作成して公表した報告書「男女共同参画プラン2011 平成26年度男女共
同参画年次報告書」(以下「年次報告書」)をもとに、基本方針の達成状況を分析し、評価
しました。
【評価報告書の形式】
□ 当審議会が何をもとに評価を行ったかが分かるように、年次報告書から基本方針ご
とに「実施概要」を抜き出して掲載しました。
□ 評価は、基本方針に続く基本的な課題ごとに行いましたが必要に応じて施策の進行
状況についても検討しました。
□ 評価を行う中で、最も重要と思われる事項を、「総括」として最後に掲載しました。
□ 施策及び個別事業についての資料は、本報告では省略しました。
※ 実施概要にある、「男女共同参画の視点での取組み」の①~⑤、及び「事務事業・ダ
イジェストシートによる自己評価」のA~Cの内容は次のとおりです。
(1)男女共同参画の視点での取組
① 女性の参画、性別による固定的性別役割分担意識の解消を意識して事業を実施した
② ワーク・ライフ・バランスなど、男性にとっての男女共同参画推進を意識して事業を
実施した
③ 市民や市民団体、事業者との性別にかかわらない協働、参画を意識して事業を実施した
④ その他、男女共同参画の推進を意識して事業を実施した
⑤ 特に男女共同参画を意識せずに事業を実施した
2
(2)事務事業・ダイジェストシートによる自己評価
事務事業・ダイジェストシート(以下、「ダイジェストシート」)は、草加市総合振興計
画基本構想・基本計画で定めた理念である「快適都市」の実現に向けて実施する事務事業
の執行を管理・評価するための調書です。
ダイジェストシートは、また市民への情報公開のツールとして、市のホームページで公
開されています。
草加市では、このダイジェストシートを男女共同参画プラン2011の進捗状況管理の
ツールとしても活用しています。
具体的には、男女共同参画プラン2011に掲げた施策ごとに、対応する草加市総合振
興計画基本構想・基本計画に基づく「個別事業」を選定し、ダイジェストシートの基準に
よる自己評価を行いました。
自己評価の基準は、次の通りです。
A 予定以上の成果があった B 予定通り C 予定以下
3
2 基本計画の達成状況に関する評価
基本方針1 性別にかかわらず誰もが平等に生活できるまちづくり
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
平成26年度
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
B
0
12
0
0
0
④
③
② A C
10
⑤
11
0
①
男女平等についての実現度
★ 男女共同参画フォーラム「女性の力を活かして日本を元気に!~男性だってがんばっているん
だ!?~」を開催し、日本社会特有の状況についてユーモアを交えた講演を行い男女共同参画について
啓発を行いました。
★ 男女共同参画セミナー「自立をめざす女性(あなた)へ」を開催し、女性の社会進出について促す
機会を作りました。
★ 夏休み親子料理教室「パパと一緒にランチを作ろう!」を開催し、固定的性別役割分担意識の解消
を図りました。
★ 性別や障がいの有無、年齢、出身、その他様々な人権に関する課題の解決をめざしながら人権啓発
セミナー「そう見えるんだ!?日本人」を開催したほか、国際相談コーナーにおいて日常的に外国籍市
民の生活支援を行いました。また、人権擁護委員による人権相談を各公共施設で開催しました。
出典:平成 26 年度草加市男女共同参画アンケート調査
sンケート調査
4
審議会の評価
(男女共同参画社会の実現に向けた意識づくり)
平成 25 年度から継続して、男女共同参画の視点に立った表現の浸透として、イン
ターネットの利用方法について啓発活動を行ったのは大いに評価できます。これは今後
とも継続して実施されることを望みます。
家庭における固定的性別役割分担意識の是正・解消のために、広報・啓発活動として
男女共同参画フォーラムや男女共同参画セミナー、そして夏休み親子料理教室「パパと
一緒にランチを作ろう!」なども継続して実施されている施策であり、貢献しています。
これも今後とも継続して実施されることを望みます。
平成26年10月に実施した「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」
の男女平等についての実現度のグラフ(平成26年度男女共同参画年次報告書6ペー
ジ)をみると、「平等になっている」と「ある程度平等になっている」を合わせた《平等
である》は、『(エ)学校教育の場で』について 69.8%と最も高くなっています。また
今回調査では《平等である》が『(イ)家庭生活の中で』と『(ウ)就職の機会や職場の
中で』について前回調査(平成21年)よりも割合が高くなっています。
これらのことから、基本方針1性別にかかわらず誰もが平等に生活できるまちづくり
は着実に実現出来つつあります。
(互いの人権を尊重し合い、支え合う環境づくり)
男女共同参画の視点からの国際理解・多文化共生の推進として、国際相談センター
で外国籍市民の相談に対応することやガイドブック草加を庁内や子育て支援センター
で配布するなどは、大いに評価できます。
国際交流事業として、獨協大学にて開催した第11回国際交流フェスティバルに3,
000名も参加され異文化交流を深めたことも大いに評価できます。
これらも今後とも継続して実施されることを望みます。
5
基本方針2 教育・学習の充実による男女共同参画の推進
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
男性の方
が優遇さ
れている,
10.9%
どちらか
といえ
ば、男性
の方が優
遇されて
いる,
45.3%
平等,
28.4%
どちらか
といえ
ば、女性
の方が優
遇されて
いる,
8.1%
女性の方
が優遇さ
れている,
2.6%
無回答,
4.7%
男性
男性の方
が優遇さ
れている,
15.7%
どちらか
といえ
ば、男性
の方が優
遇されて
いる,
49.3%
平等,
21.0%
どちらか
といえ
ば、女性
の方が優
遇されて
いる,
4.1%
女性の方
が優遇さ
れている,
1.1%
無回答,
8.8%
女性
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
① ② ③ ④ ⑤ A B C
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
0
平成26年度 1 1 18 4 9 0 17
男女の地位についての意識調査
★ 草加市連合婦人会との共催による人権教育講演会や獨協大学オープンカレッジの支援、上野学園
大学短期大学部との共催で「市民のための音楽教養講座」などを性別にかかわらない協働の視点から
行い、生涯学習を実施しました。
★ 学校教育では、道徳の授業を通して男女平等教育の推進を図り、お互いをそのまま認め合う人権
教育の推進を行いました。
★ 広報そうかに生涯学習情報紙「マイ・ステージ」を折込み、全戸配布を行いました。生涯学習フ
ェスティバルの開催や指導者バンク制度の普及を男女共同参画推進を意識しながら行いました。
出典:平成 26 年度草加市民アンケート
6
審議会の評価
(幼児教育・学校教育等における男女共同参画の推進)
平成26年10月に実施した「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」
の男女共同参画推進のために学校教育の場で力を入れる必要があることをみると、「日
常の活動の中で、男女平等の意識を育てる指導をすること」が 67.1%で最も高く、「人
権尊重の立場に立った性教育を充実させること」が 33.3%で続いています。また「管
理職(校長・教頭)に女性を増やしていくこと」も第5位であるが 24.0%と期待され
ています。これと歩調を合わせるように基本方針2 教育・学習の充実による男女共同
参画の推進施策が実施されていることは望ましいと考えられます。
(男女共同参画社会づくりを進める生涯学習環境の充実)
生涯学習では、さまざまな形で行われていると思います。男女共同参画の視点に立っ
た生涯学習活動の充実施策の個別事業として、大学公開講座等推進事業は、男女共同参
画年次報告書 7 ページのグラフにあるように獨協大学オープンカレッジ講座数は17
0と増加したほか、そうか市民大学運営事業も10講座を開催し、さらに特別公開講座
を開催したことは、草加市民に対して性別にかかわらない参加という良い結果をもたら
したと思います。
また、生涯学習情報紙「マイ・ステージ22号」を広報そうか12月5日号に折込み、
全戸配布したことも草加市民の生涯学習のサポートとなったと思います。
7
基本方針3 あらゆる分野への女性の参画促進
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
10.7 10.6 11.2 12.7 12.4
25.3 25.5 25.1
28.9 29.1
30.5
31.1
27.4
24.9 25.9
0
5
10
15
20
25
30
35
H22
年度
H23
年度
H24
年度
H25
年度
H26
年度
女性管理職(課長級以上) 女性管理職(主査級以上) 審議会等の女性委員
(
単
位
:
%
)
③ ④ ⑤ A B C
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
0
平成26年度 10 2 3 2 5 0 11
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
① ②
草加市の審議会、管理職に占める女性の割合
★ 草加市くらしを支えあう男女共同参画社会づくり条例に規定されているとおり、審議会等にお
ける委員の性別の比率について、一方が4割を下回らないように努めるため、各課に対し、所管す
る審議会等の委員の男女比が適正となるよう働きかけを行いました。
★ 草加市の女性職員について管理職への積極的登用の働きかけを行っていますが、医療職を含む
主査級以上の管理職における女性職員の登用割合は、平成 26 年 3 月 1 日と比べ、平成27 年3月
1日現在24.1%に下がってしまいました。
★ 労働セミナー「今すぐチェック!労働条件~賃金・賞与・退職金~」や県や女性キャリアのセ
ンターから講師を派遣してもらい「理想の働く自分を考えよう」を開催しました。また、託児付き
女性向け就職支援セミナーを毎月開催、キャリアカウンセリングを週 3 回実施しました。
※各年度 4 月 1 日時点
8
審議会の評価
(市の政策・方針決定過程における男女共同参画の推進)
当審議会としては、平成25年度から基本方針3、4を重要課題として推進しており、
ここ5年の推移は、女性管理職(課長級以上)が 10%台から 12%台へと増加し、女
性管理職(主査級以上)では 25%台から 29%台へと増加しています。審議会等の女
性委員は 30%前後と安定して推移しています。これには、人材育成システムの活用に
よる人材育成ならびに職員研修の充実という施策が寄与していると思います。
実施概要も含め、記載するデータは平成26年度年次報告書では4月1日データに統
一してほしい。また、平成26年度年次報告書8ページのグラフは一般職だけなのか、
医療職も含むのか明示してほしい。
平成26年10月に実施した「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」
の市議会や審議会への女性参画推進に対する意識をみると「男女半々までは行かなくて
も、今より増える方がよい」が 49.0%で最も高く、「男女半々になるくらいまで増える
方がよい」が 26.4%で最も高く、「男性を上回るほど増える方がよい」の 3.3%を加え
た《今より増える方がよい》は 78.7%と市民の大部分の方が女性参画増加に期待して
います。草加市として、このような市民の期待に応えるよう施策の継続、強化をお願い
したいと思います。
(女性の人材活用と均等な就労環境の確保、能力開発のための支援)
・女性の就労支援として、男女雇用機会均等法などの周知、就労に関する情報の提供
ならびに労働セミナーの実施など着実に推進されています。また、自営業・農業等にお
ける男女共同参画経営の推進として、農業団体の会議等や農業委員会総会等にてリーフ
レットを配布し、啓発に努めたことはよいと思います。
9
基本方針4 仕事と家庭・地域生活の調和
(ワーク・ライフ・バランス)の推進
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
0
1
2
3
4
5
6
7
8
H 2 2
年 度
H 2 3
年 度
H 2 4
年 度
H 2 5
年 度
H 2 6
年 度
(
単
位
:
人
)
育児休暇 育児休業 看護休暇 介護休暇
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
平成26年度 12 6 11 0 6 0 42
① ② ③ ④ ⑤ A B C
0
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
市における男性職員の休暇取得状況
★ 男女共同参画フォーラムにおいては、「『女性の活用』と男性の変化/発達」と題した講演と「イク
メンの実際と課題~男が変われれば社会は変わる~」と題したトークセッションを行い、実際に育児休
業を取得した男性や働きながら子育てをしている女性から体験談や働く上での感じることなどを披露
してもらいました。
★ 小学校内設置の放課後児童クラブが平成26年度からは20校に増加し仕事と子育ての両立がで
きる環境づくりを進めました。公立保育園では、延長保育・障がい児保育・産休明け保育等の特別保育
事業を行い、仕事と育ての両立を勧める家庭への支援を図りました。
★ 平成26年4月から子育て応援サイト「ぼっくるん」を開設し、子ども・子育て情報の収集、発信
のほか、インターネットでも相談できる体制を構築し、相談支援体制を強化しました。
★ 草加市の男性職員の育児休業、子の看護休暇、介護休暇、部分休業いずれの取得者も昨年度より増
加しました。
10
審議会の評価
(仕事と家庭・地域生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進)
当審議会としては、平成25年度から基本方針3、4を重要課題として推進していま
す。平成26年10月に実施した「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」2
8ページのグラフをみると、仕事と生活のバランスの理想について「仕事と仕事以外の
生活をバランスよくとりたい」が 52.7%と最も高いが、仕事と生活のバランスの現状
は「仕事優先の生活」が 33.2%と最も高くなっており、「仕事と仕事以外の生活がバラ
ンスよくとれている生活」を送れている人は、21.9%とまだ第二位である。第一位の
座を早く掴めるよう、草加市の取組を引き続き継続・強化して頂きたいと思います。
妊娠出産、子育てという女性特有の役割がありますが、それを支援する経済、社会、
家庭、企業の環境を十分に整える必要があります。その一つとして、仕事と生活の良い
バランスの推進に努力し、さらに成果を上げている企業に対して表彰や認定や何らかの
恩恵を与えるなど、ファミリーフレンドリー企業、女性活躍推進法などを参考にして草
加市独自の取組をしていただきたい。
仕事と子育ての両立に向けて、補助金を交付し、保育園等の待機児童の解消を図った
ことは大いに評価できる事業です。待機児童の解消にむけて、今後も継続して実施して
頂きたいと思います。
市における男性職員の休暇取得状況(平成26年度男女共同参画年次報告書9ページ
のグラフ)は、全体的にはここ5年で増加してきているが、まだ取得する人数は少ない。
この原因は、「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」から分析すると次の課
題が出てきます。男性が育児休業や介護休業を取ることについての賛否は賛成が
80.4%と殆どの人が賛成であるが、男性も女性も育児休業や介護休業を取りやすくす
るために必要なことでは、上司や同僚などの理解や協力があること、職場に利用しやす
い雰囲気があること、復帰後の仕事が保障されることが上位を占め、取得促進には、こ
のような環境整備が必要です。企業の経営者や管理職に対する啓発活動を今後とも継続
して頂きたいと思います。
(多様なライフスタイルに対応した介護や子育て支援策の充実)
高年者福祉は、多様な事業が推進されており、その殆どが男女の性別にかかわらず推
進されており、今後も継続して実施して頂きたいと思います。
11
基本方針5 生涯を通じた女性の健康支援
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
1.37
1.39
1.39 1.41
1.43
1.28
1.32 1.28 1.29
1.33
1.22
1.37
1.24 1.25
1.32
1.10
1.15
1.20
1.25
1.30
1.35
1.40
1.45
H 2 1
年 度
H 2 2
年 度
H 2 3
年 度
H 2 4
年 度
H 2 5
年 度
全国 埼玉県 草加市
平成26年度 1 0
① ② ④
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
1 9
⑤ A B C
9 0 5
③
0
★ 妊婦健康診査や検査の助成を行うとともに、定期的に母親学級などを行い、妊娠期の過
ごし方について啓発を行いました。
★ 子宮頸がん及び乳がん検診の無料クーポンを対象年齢者と対象年齢時に検診を受けて
いない方に今年度も引き続き送付しました。
★ 市立病院では産科部門及び小児救急医療部門の診察受け入れ体制の維持に努めました。
★ こんにちは赤ちゃん訪問や妊産婦・新生児訪問、未熟児養育医療訪問等、実際に子育て
環境にある家庭を訪問し、相談や情報提供を通じて支援を行いました。また、妊娠期以外の
女性には、生活改善を目的とした健康教室を開催しました。
★ 市民の心身の健康保持・増進のためのイベントを開催するとともに、健康カレンダーの
作成・配布など健康啓発を行いました。
合計特殊出生率の推移
12
審議会の評価
(妊娠・出産等に関する女性の健康支援)
乳幼児・妊産婦への健康支援は、特に男女共同参画を意識せずに事業を実施されてお
り、医療環境も安心して出産できる医療体制が確立されており、評価できると思います。
このような支援事業や医療環境の整備により、平成26 年度男女共同参画年次報告書1
0ページの合計特殊出生率の推移のグラフもここ2年で増加傾向にあります。今後とも
施策の継続実施と強化をお願いしたいと思います。
(生涯を通じた男女の健康の保持増進)
心と体の健康づくりも、特に男女共同参画を意識せずに事業を実施されており、健康
啓発事業では、健康カレンダー発行、保健センターだよりの発行、歯の健康フェア実施、
健康づくりウォーキング大会の実施など評価できると思います。
13
基本方針6 配偶者等からの暴力防止及び被害者支援基本計画
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
0
100
200
300
400
500
600
H22
年度
H23
年度
H24
年度
H25
年度
H26
年度
150
258
362
498
583
(件)
0 28
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
0
A B C
平成26年度 2 0 0 25 5
① ② ③ ④ ⑤
人権共生課で受けたDV相談件数の推移
★ 配偶者暴力相談支援センターでは、多くの相談に女性相談員が対応してきました。(平成26年度
DV 相談件数 583件 前年度比 85 件の増加)
★ 草加市文化会館ギャラリーにおいて、デート DV についてマンガで説明したパネルを使用し、「知っ
ていますか?デート DV」パネル展を中高大学生向けに開催しました。
★ 東南部地域DV対策連絡協議会や5市1町で構成される女性相談ネットワーク会議に出席し、職員
や女性相談員同士の連携がより図れるようにし、支援の充実につなげました。
★ 女性に対する暴力をなくす運動期間に合わせ、さわやかサロンにてDV防止啓発ミニコーナーとし
てパンフレットや図書の配置を行いました。
★ 性に基づく暴力を許さないまちづくりとして防犯講話や情報提供、青色防犯パトロールを実施しま
した。
★ セクシュアル・ハラスメントの防止の徹底としてセクシュアル・ハラスメント相談員を市役所内に
設置し、相談体制を整えています。
14
審議会の評価
(配偶者等からの暴力を許さない社会づくり)
学校教育、特に高校生・大学生等を対象としたデートDV防止の啓発活動として、草
加市文化会館ギャラリーにおいて「知っていますか?デート DV」パネル展を実施、「知
っていますか?デート DV」リーフレットを配布したことは、評価できます。小中学校
における男女平等教育の推進としての男女がお互いのよさを認め合う人権教育と併せ
て、意識の啓発を行って頂きたいと思います。
(配偶者等からの暴力被害者の安全確保と自立支援)
人権共生課で受けた DV 相談件数は、毎年増加しており、平成23年7月に設置した
配偶者暴力相談支援センターは大きな役割を果たしています。一方、「草加市男女共同
参画アンケート調査結果報告書」において、DV 被害経験があったと回答した人に対し、
相談の有無を聞いたところ、「誰(どこ)にも相談していない」が 65.7%となっており、
配偶者暴力相談支援センターの周知が必要と思います。今後とも支援の充実と相談者で
ある DV 被害者の安全確保も併せてお願いしたいと思います。
(配偶者等からの暴力防止推進体制の整備)
DV 庁内連携会議において情報共有を行うことで、DV 被害者支援に対する理解を深
め、より支援しやすい庁内体制を整備したこと、また NPO 法人が主催する DV 被害者
支援講座開催の後援など配偶者等からの暴力防止対策の推進着実に実施されており、今
後とも継続・強化をお願いしたいと思います。
(その他、性に基づくあらゆる暴力の根絶)
「草加市男女共同参画アンケート調査結果報告書」のアンケートで、セクシュアル・
ハラスメントの被害経験があったと回答した人に対して、相談の有無を聞いたところ、
「誰(どこ)にも相談していない」が 50.0%となっており、草加市のセクシュアル・
ハラスメント相談員の設置のように、企業や学校における相談員や相談室の設置を促す
よう、お願いしたいと思います。
15
基本方針7 計画の推進
実施概要
※ 男女共同参画の視点での取組みの①~⑤、事務事業・ダイジェストシートによる自己評価の
A~Cについては、2ページの説明をご覧ください。
2474
2654
2343
2878
2594
1500
1800
2100
2400
2700
3000
H22
年度
H23
年度
H24
年度
H25
年度
H26
年度
(人)
C
男女共同参画の視点での取組
(複数回答)
0
0 3
事務事業・ダイジェスト
シートによる自己評価
平成26年度 1 1 7 0 1
① ② ③ ④ ⑤ A B
男女共同参画さわやかサロン利用者数
★ 「男女共同参画プラン2011」の平成 25年度の進捗状況について、男女共同参画審議会で評価し、
その結果を市長に報告しました。
★ まずは市職員の意識を高めるため、新規採用職員及び中級職員研修において男女共同参画について講義
を行い、職員の意識の啓発を行いました。
★ 草加市文化会館の男女共同参画さわやかサロンに男女共同参画アドバイザーを設置し、市民の男女共同
参画社会づくり活動を支援しました。夏休み親子料理教室では、男性保護者の参加が16組中14組となり
ました。DVD 上映会&トーク、写真展や作品展の開催、子どもに関わり人を対象とした男女共同参画講座
として「子ども安心安全見守り講座」 を開催しました。
16
審議会の評価
(男女共同参画プランの進行管理)
男女共同参画プラン 2011 の平成 26 度進捗状況を男女共同参画行政推進会議及び
ワーキンググループ会議で検討報告し、それを審議会で審議し、評価を市長に報告する
など進行管理はきちんと行われています。
(男女共同参画の総合的な推進)
男女共同参画フォーラム「女性の力を活かして日本を元気に!~男性だってがんばっ
ているんだ!?~」の開催、および県や国が主催した研修(男女共同参画担当者会議)
への参加など、評価できると思います。
(男女共同参画拠点施設の整備)
現在、文化会館の図書資料室を、男女共同参画さわやかサロンと命名して男女共同参
画拠点施設としているが、残念ながら多くの市民、企業に知られていません。「草加市
男女共同参画アンケート調査結果報告書」のアンケートで、「男女共同参画さわやかサ
ロン」の認知度を聞いたところ、「知らない」が 85.6%、「知っているが、利用したこ
とはない」が 8.3%、「知っているし、利用したことがある」が 0.4%とほぼ知られて
おらず、利用されていません。もっと積極的な周知をお願いしたいと思います。さらに、
草加市男女共同参画プラン 2016 においては、今のさわやかサロンを強化した、草加
市男女共同参画推進センター(仮称)の設立の検討をお願いしたいと思います。
17
3 まとめ
平成26年度の総括
草加市の男女共同参画も様々な講座、講演、フォーラムを通じて意識啓発は奏功し、
考え方として男女共同参画は施策によってはほぼ目標値に達しているものも多くみら
れます。
女性の活躍がなければ、少子高齢化の日本は救われません。女性の持っているポテ
ンシャルに期待し、その能力を十分に発揮できるような文化、環境を作っていくこと
が重要です。女性の地位向上、社会参画は大切ですが、そのために女性にとって家事、
育児、介護、そして今まで以上に職業に携わるという男女共同参画がより一層の負担
を掛けるようなことがあってはなりません。
また、女性自身もリーダーシップをとりたがらない、表面に出たくない、男性に頼
るというある意味女性らしいともいえる性向を見直して、主体的立場を目標に、エン
パワーメント、キャリアアップの努力をすることが必要であると思います。
平成 26 年度に実施したアンケート調査でも、仕事と生活のバランス(理想)では、
「仕事と仕事以外の生活をバランスよくとりたい」が 52.7%と最も高い一方、仕事と
生活のバランス(現実)では、「仕事と仕事以外の生活をバランスよくとれた生活」を
送れている人は 21.9%にとどまっており、ワーク・ライフ・バランスについては、男
性・女性共に理想と現実に乖離があることがうかがえます。このギャップの解消は、
男性・女性、地域、社会などすべての人が現在のありように疑問を持ち、これまでの
働き方の見直し、女性の社会進出の促進・テレワークなどの新しい働き方の導入など
を積極的に行うことが必要と考えます。
男性の意識改革は進んでいることもあり、男女共同参画社会の実現に向けて、男女
共同参画先進国や国や県の動向を参考にしながら、様々な課題解決に取組んでいくこ
とが求められると思います。次年度以降も市では、新しい施策を実行されることを期
待します。
また、事業の達成状況の評価からは外れますが、今年度の審議会では市長からの諮
問を受け、来年度からの男女共同参画プランについて内容を審議・答申を行いました。
その中で、重点的に取組、推進する必要があると考える 3 つの課題を「計画の主要な
取組」に設定しました。男女共同参画プランに掲載する施策は、男女共同参画をより
推進するのに必要な内容だけに取捨選択しても良かったのではないかと思うこともあ
ります。5 年後に、男女共同参画プランを策定する際には掲載する内容についてもよ
り慎重に審議を行っていきたいと思います。