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転移を認めた 転移率は 13~80% であった 立細胞株をヌードマウス皮下で ~1l 増殖させ, その組

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(1)

Title

ヒト口腔扁平上皮癌細胞および組織片のヌードマウス舌

への同所性移植による浸潤・リンパ節転移に関する実験

的研究(Experimental study of invasion and lymph node

metastasis by orthotopic transplatation of human oral

cancer cells tissue into tongue of nude mouse)

Author(s)

川越, 弘就 / 梅田, 正博 / 島田, 桂吉

Citation

神戸大学医学部紀要=Medical journal of Kobe

University,58(1/2/3):89-101

Issue date

1997-12

Resource Type

Departmental Bulletin Paper / 紀要論文

Resource Version

publisher

URL

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/00177385

(2)

ヒト口腔扇平上皮癌細胞および組織片のヌードマウス舌への

同所性移植による浸潤・リンパ節転移に関する実験的研究

神戸大学医学部口腔外科学講座(主任:島田 桂吉教授)

川 越

弘 就 , 梅 田

正 博 , 島 田

桂 吉

(平成9年10月17日受付)

t日::::. ヒト口腔扇平上皮癌由来樹立細胞株3株 CHSC-2, HSC-3, HSC-4)を単離細胞状および組織片で, ま た手術時採取しヌードマウスで継代中の可移植株

7

株 CKOS-4, 5, 6, 7, 8, 9, 10)を組織片でそれぞれヌー ドマウス舌に同所性移植し,局所浸潤および所属リン パ節転移について組織学的に検討した結果,以下の所 見を得た。 1 )いずれの移植材料ともヌードマウス舌への生着に 成功し,生着率は29'"100%であった。 2 )舌移植腫蕩は組織学的に周囲組織へ浸潤性に増殖 していた。単離細胞移植と組織片移植とで組織像に明 らかな差はなかった。 3) HSC-2, 3, 4およびKOS-5,7, 8で頚部リンパ節 転移を認めた。転移率は 13~80% であった。

4

)

以上の所見より,本実験モデルは口腔癌の局所浸 潤,頚部リンパ節転移のln VIVOの研究に有用と考え られた。

巨司 近年,癌の浸潤・転移のメカニズムを解明するため に,多くのinvitro, in vivoの研究が報告されるよ うになった1)-ヘこれらの研究には適切な実験モデル が不可欠であるが,一般に動物では自然転移をきたす ことはまれなため, ln VIVOの実験モデルとしては高 転移性の特殊な癌細胞を血管内に移植し,肺なと、への 血行性転移を検討するものがほとんどであった。最近 Fidlerらω-18)は,癌をそれが発生した臓器と同じ臓 器に移植する,いわゆる同所性移植により高率に転移 がみられることを報告し,それ以来いくつかの領域の 癌で同所性移植による転移実験が試みられている。 口腔癌の転移モデルとしては, Takeら19)のDMBA 誘導ハムスター舌癌の頚部リンパ節転移実験や, Fitchら2ヘ Dinensmenら2ヘ 川 尻 ら 22)23)の口腔癌 由来細胞のヌードマウス口底移植による頚部リンパ節 転移実験などがあるが,前者は臨床腫蕩に類似し癌の 浸潤・転移の全過程を再現するという利点がある反面, 実験期間が長く転移率が低いという問題点があり,ま た後者は遊離細胞の移植のため浸潤の初期の過程を再 現できず,また特殊な高転移性細胞を用いた実験であ るという問題点があるD われわれはこれまで口腔癌の治療方法や予後因子に 関する一連の臨床病理学的研究24)-紛を行ってきたが, 今回,口腔癌の治療上の大きな問題点である頚部リン パ節転移について基礎的に研究するために,臨床に類 似した浸潤・転移モデルの確立を試みることとした。 まず,従来多くの基礎研究に用いられてきたが,皮下 移植では自然転移を生じにくいとされる口腔癌由来細 胞株HSC-2,HSC匂3,HSC_4 39 )をヌードマウス舌に 移植し,その浸潤・転移像を観察した。次にこれら樹 立細胞株をヌードマウス皮下で~1l増殖させ,その組 織片を同様に舌に移植し細胞移植と比較するとともに, さらに臨床腫療を組織片のまま舌に移植,同様に浸潤・ 転移について観察したので,その概要を報告する。

材料及び方法

実験動物には4"'6週齢・雌ヌードマウスBALB / cANCrj-nu/nu C日本チャールズ、リバー社製)を 用い, Specific-Pathogen-Freeの状態で飼育した。 なお,すべての動物実験は神戸大学医学部動物実験に 関する指針に従って実施した。 移植実験は,移植材料の種類により, 1)ヒト口腔 扇平上皮癌由来樹立細胞株を単離細胞浮遊液として移 植したもの(細胞移植群), 2) 樹立細胞株をヌード マウス皮下に移植,形成された皮下腫療を組織片とし Key Words :浸潤・転移モデル,同所性移植,ヌードマウス,口腔癌

(

8

9

)

(3)

写 真 移 植 腫 蕩 ( 方 法 ) 写真

2

:ヌードマウス移植舌腫蕩

(HE

染色

x1

0

)

1.舌移植腫蕩の組織学的所見 1 )細胞移植群

HSC-2

3

4

細胞の舌への生着率は,それぞれ

3/6

(50%)

5/6 (83%)

8/11 (73%)

で,いずれも良 好な生着率が得られた(表

2

)

て移植したもの(組織片移植群), 3) 臨床患者より 採取した腫蕩組織をヌードマウス皮下に移植,形成さ れた皮下腫震を組織片として移植したもの(臨床腫蕩 移植群)の三群に分けた(表1。) 細胞移植群は

3

種類のヒト口腔扇平上皮癌株,

HSC-2

HSC-3

HSC-4

を 用 い た 。 そ れ ぞ れ の 腫 蕩 細胞は

JCRB

パンクより供与され,

10%

の牛胎児血清 を加えた

RPMI-1640

培地

(GIBCO

社)にてインキュ ベーター内

(

3

7

度,

5

%C02)

で継代培養し,対数増 殖期にある細胞を採取,

4

x1Q5個に調整し,

27G

注 射針によりヌードマウス舌背中央部より刺入,舌中央 部に移植した(写真

1

。) 組織片移植群は,これら

3

種類の腫蕩細胞

8

X

1

0

5 個をヌードマウス背部皮下に移植,生着した皮下腫壌 を約

1--3

か月後に無菌的に採取して,

PBS

で十分 に洗浄,ハサミで

1--2mm

角に細切し,専用移植針 を用いて舌中央部に移植した。 臨床腫傷移植群は手術時採取した腫蕩組織をヌード マウス皮下に移植,生着した皮下腫療を

1--3

か月後 に摘出して

PBS

で洗浄

1--2mm

角 に 細 切 し , 同 様に移植針にてヌードマウス舌中心部に移植した。 K

O

S

-

4

-

-

9

は頚部リンパ節より,

KOS-10

は原発巣より 採取したものである。 各群ともそれぞれ

3

-

-

1

1

匹のヌードマウスに移植を 行った。移植3週後にヌードマウスを屠殺,舌および 頚部リンパ節を取り出し,舌は正中部を通る矢状面で 全割し,パラフィン切片を作製,へマトキシリンエオ ジン (HE)染色を施した(写真2)。舌腫療の組織 学的所見として生着の有無の他,分化度を高分化型・ 中分化型・低分化型の 3型40)に,浸潤様式を境界明 瞭型 (W型)・中間型 (M型)・びまん性浸潤型 (D 型)26)の3型に分類した。リンパ節の組織学的所見と しては,転移の有無,個数,転移の進展度41)などに ついて観察した。 リンパ節転移率と組織所見

(HSC-2

3

4

)

リンパ節 舌移植腫虜 生着率 転 移 率 分 化 度 浸 潤 様 式 高分化型 移植腫蕩の生着率, 表2 移植腫蕩(臨床腫嬉) 表1 stage D型

1/3

3/6

細胞株 D型 高分化型

0/4

4/5

組織片

HSC-2

D型 低分化型

2/5

5/6

細胞株 D型 低分化型

1/6

6/6

組織片

HSC-3

M型 中分化型

1/8

8/11

細胞株

W

E

E

-w

E

W

原発部位

] E

E

洞 班 粘 舌 舌 立 舌 顎 [ 頬 [ 上 患者年齢 n H u n J h ︼ a4AnHun ベ U 4 4 A n 〆 臼 可 I A ヨ ρ O Q U

円 。 戸

hU

円 。

継代株

KOS-4

KOS-5

KOS-6

KSO-7

KOS-8

KOS-9

KOS-10

HSC-4

組織片

2/4

0/2

中分化型 M

(

9

0

)

(4)

写真3. 4にHSC-2細胞移植群の舌の組織像を示 す。舌筋肉に細胞異型,核分裂像を伴う腫蕩細胞の胞 巣状増殖がみられ,舌背部粘膜下から舌下部粘膜下ま で舌可動部をほぼ充満していた。腫虜胞巣内に角化の みられる部位を散在性に認め,高分化型扇平上皮癌の 所見を示していた。腫傷胞巣と周囲舌筋組織との境界 をみると,粘膜はなく,腫蕩細胞は小胞巣状あるいは 索状に浸潤しており,浸潤様式はD型であった。脈管 浸潤像も散見されたが神経浸潤像はみられなかったD HSC-3細胞移植群では. HSC-2と同様,舌筋内に 腫虜細胞の胞巣状増殖を示したが,角化はみられず, 細胞異型は高度で核分裂像も比較的多く,低分化型扇 平上皮癌の所見を示した(写真5. 6)。周囲組織と の境界は弱拡大像では比較的明瞭にみえたが,強拡大 像では個々の細胞が胞巣を形成することなくびまん性 に浸潤しており,浸潤様式はD型であった。 HSC町2細 胞移植と同様に,脈管浸潤像が散見された(写真7)。 HSC-4細胞移植群の組織像は,中等度の異型性, 核分裂像を伴い,散在性に角化がみられる中等度分化 型扇平上皮癌の所見を示していた(写真

8

)。周囲組 織との境界は.HSC-2. 3とは幾分異なり,腫虜細胞 が大小の胞巣を形成しながら浸潤しており,浸潤様式 はM型であった(写真9)。脈管浸潤像はほとんどみ られなかった口 2) 組織片移植群 HSC-2, 3, 4組織片の舌への生着率は,それぞれ 4~5

(

8

0

9Va), 6~6

(

1

0

0

9Va), 2~4

(

5

0

9Va)であり, 細胞移植群と同様,いずれも良好な生着率が得られた (表2)

組織片移植群の組織像は,細胞移植群の組織像と類 似しており,腫虜胞巣の形態や分化度も細胞移植群と 同様であった。浸潤様式も細胞移植群と同様で, HSC-2, 3は

D

型, HSC-4は

M

型であった(写真10)。 またHSC-2,3では細胞移植群と同様,脈管浸潤像が 散見された(写真11)。 3)臨床腫蕩移植群 KOS-4, 5,

6

, 7,

8

9

, 10の舌への生着率は,それ ぞれ3~3 (1 00 9Va), 3~ 4 (759Va), 2~3 (679Va), 3~3 (1 00 9Va), 5~5 (1

0

0

9Va), 3~5

(

6

0

9Va), 2~7

(

2

9

9Va) とKOS-10でやや生着率が低かったが,他は良好な生 着を示した(表3)。 臨床腫蕩移植群の組織像は写真 12~25 に示した通り で,細胞移植群,組織片移植群と同様,舌筋内に胞巣 状の腫虜細胞を認め,周囲組織との聞には粘膜の形成 はなく浸潤性に増殖していた。腫蕩細胞の角化度,異 型性,核分裂像はいずれも採取元患者の生検組織像と 類似していた。浸潤様式もすべて採取元患者の生検組 写真3: HSC-2細胞株移植舌腫事 (HE染色x20) 写真4 : HSC♂細胞株移植舌腫蕩 (HE染色x100) 写真5: HSC-3細胞株移植舌腫痩 (HE染色X40)

(5)

写真 6 : HSC-3細胞株移植舌腫蕩 (HE染色 X40) 写真 9 : HSC-4細胞株移植舌腫蕩 (HE染色 X40)

写真 7 : HSC-3細胞株移植腫蕩脈管浸潤(x40) 写真 10: HSC-3組織片移植舌腫蕩 (HE染色 X20)

写真 8 : HSC-4細胞株移植舌腫蕩 (HE染色 x20) 写真 11: HSC-3組織片移植舌腫蕩脈管浸潤 (x100)

(6)

織像とヌードマウス移植腫壊の浸潤様式は類似してい た(表3)

2

.

頚部リンパ節転移の組織学的所見

リンパ節転移は細胞移植群では

HSC-2

HSC-3

H

S

C

-

4

1

こ,組織片移植群では

HSC-2

HSC-3

に , 臨 床 腫虜移植群では

KOS-5

KOS-7

KOS-8

に認めれた

(表

2

3)

。写真

2

6

に転移リンパ節の肉眼像所見を示 す。各群別の転移率に明らかな差はなかったが,移植 材料により転移のしやすさは異なり,各移植材料別の 転移率は

13--80%

と大きなばらつきが認められた。 いずれの転移巣もその組織像は原発巣の組織像と非 常に類似していた。転移の進展度は辺縁洞限局型が1 匹,大半置換型が

3

匹,節外浸潤型が

7

匹となってい た(写真

2

7

2

8

)

。 表

3

移植腫壊の生着率 リンパ節転移率と組織所見

(KOS-4--1

0

)

生着リンパ節 舌移植腫虜 採取元患者の原発巣 継代株 率 転 移 率 分 化 度 浸 潤 様 式 分 化 度 浸 潤 様

KOS-4 3/3 0/3

中分化型

M

型 中 分 化 型

M

KOS-5 3/4 1/3

高分化型

W

型 高 分 化 型

W

KOS-6 2/3 0/2

高分化型

W

型 高 分 化 型

W

KOS-7 3/3 1/3

高分化型

W

型 高 分 化 型

W

KOS-8 5/5 4/5

低分化型

M

型 低 分 化 型

M

KOS-9 3/5 0/3

高分化型

M

型 高 分 化 型

M

KOS-10 2/7 0/2

低分化型

D

型 低 分 化 型

D

型 写 真

1

2

. 1

3

:

KOS-4

腫蕩.

1

生 検

2

:ヌードマウス移植舌腫癌 (HE染 色

X40

X

2

0

)

写 真

1

4

1

5

:

KOS-5

腫蕩.

1

生 検

2

:ヌードマウス移植舌腫虜 (H

E

染色

X40)

(

9

3

)

(7)

写真

1

6

1

7

:

KOS-6

腫蕩.

1

生検

2

:ヌードマウス移植舌腫蕩

(HE

染色

X

4

0

)

写真

1

8

1

9

:

KOS-7

腫蕩.

1

生検

2

:ヌードマウス移植舌腫虜

(HE

染色

X

4

0

)

写真

2

0

2

1

:

K

O

S

-

8

腫蕩.

1

生検

2

:ヌードマウス移植舌腫蕩

(HE

染色

X

4

0

)

(8)

写真

2

2

2

3

:

KOS-9

腫 蕩 生検

2

:ヌードマウス移植舌腫蕩

(

HE

染色

x

1

0

0

X

4

0

)

写真

2

4

2

5

:

KOS-10

腫 蕩 生検

2

:ヌードマウス移植舌腫蕩

(HE

染色

X40

x

1

0

0

)

写真

2

6

:頚部リンパ節転移の肉眼像

(9)

写真27,28:頚部リンパ節転の組織像 1 : KOS-7 2: HSC-3組織片移植 (HE染色 X40)

転移は癌の最も特徴的な生物学的活性であり,転移 を制することが癌を制するといわれる。実際の転移は 癌細胞の原発巣からの離脱と周辺組織への浸潤,脈管 への侵入,脈管内での播種,脈管からの脱出や塞栓, 転移組織での血管新生および増殖,免疫機構からの逸 脱などの多数の過程を経て成立するが,近年これら転 移形成に関わる各因子についての研究がさかんになっ てきた。 癌転移の研究にはそれに適した実験モデルの開発が 不可欠である。 ln VIVO転移モデルとしては経脈管転 移モデルと自然転移モデルとがあるが,移植腫虜が自 然転移を生じることはまれなため, これまでは経脈管 転移モデルの報告が多かった。移植部位としては尾静 脈に移植し肺転移を観察するのが一般的であるが,門 脈移植による肝転移モデルや左心室内移植による骨転 移モデルなども報告されている。しかしこのようなモ デルでは転移の初期の段階である腫虜細胞の浸潤や 脈管への侵入が再現できず,転移の全過程を再現する モデルとしては適当でない。これに対し, 1990年 Nakajimaら2)は癌細胞をそれが発生した臓器と同 じ臓器に移植する,いわゆる同所性移植により自然転 移がみられることを報告し,以後肺癌,胃癌,大腸癌, 牌癌,前立腺癌,勝脱癌などの同所性移植による転移 (主に肝転移)モデルが開発されてきた。 一方, 口 腔 癌 の 動 物 実 験 モ デ ル と し て は , Braakhuisら ペ 安 達 ら4ヘ 加 藤 ら44)による口腔癌由 来細胞のヌードマウス皮下移植実験があるが, これら は生着はするものの,皮下における浸潤像はみられず, 頚部リンパ節転移や肺転移も生じないといわれている。 化学発癌としてはDMBAの反復塗布19)や4NQ0451の 経口投与などによる舌癌モデルがあり, DMBAのほ

(

9

6

)

うはリンパ節転移も認められると報告されている。 TakeらωはDMBA誘導ハムスター舌癌のリンパ 節転移について,原発巣の組織学的所見と関連づけて 詳細に観察を行い,臨床腫療に類似した実験モデルで あると報告しているが,実験期間が長期間を要するこ とと,転移率が低いという欠点がある。口腔癌の同所 性移植によるモデルとしては, Fitchら2

Dinesmen ら21)川尻ら22)23)の口腔癌由来細胞のヌードマウス口 底移植実験や, O'Malleyら46)のImmunocompetent Murine Modelを使用した口底移植による頚部リン パ節転移実験などが試みられている。 Fitchら20)は初めて樹立細胞を口底に移植したもの であったが詳細な記述がなく Dinesmenら却の実 験では肺転移を認めたもののリンパ節転移はみられな かったとされている。また川尻ら 22)23)は高率にリン パ節転移を生じたと述べているが,特殊な高転移性細 胞であるOSC-19細胞を用いた実験であり, さらにこ れらの報告のいずれもが単離細胞を移植材料として用 いているため,浸潤の最も初期の過程である腫蕩塊か らの細胞離脱という過程を評価できるかどうか疑問が あった。今回のわれわれの実験は,皮下移植では転移 を 生 じ な い 口 腔 扇 平 上 皮 癌 細 胞HSC-2, HSC-3, HSC-4,あるいは手術時得られた扇平上皮癌組織を移 植材料にしたものであるが,それでも局所浸潤やリン パ節転移がみられたことより,本実験モデルは,特殊 な高転移性細胞に限らず広く応用可能な日間高の浸潤, リンパ節転移モデルであると思われた。 移植材料の形状の差に関しては,組織片よりも単離 細胞のほうが細胞聞の接着がすでに解けているため浸 潤には有利で,転移の頻度も高いものと想像される。 しかしHoffmanや古川│ら 17)は大腸癌の同所性移植 実験において,単離細胞移植よりも組織片移植のほう が肝転移率が高く,腫蕩のもつ転移の潜在性能力がそ

(10)

の癌組織にあるであろうと述べている。また久保田 ら5)も胃癌手術材料をヌードマウス胃壁に同所性移植 しリンパ節転移や肝転移を起こさせるのに成功し,単 離細胞よりも組織片のほうが生着,転移率がょいと述 べているが,その理由として単離細胞移植では腫虜細 胞を単離する操作が腫虜細胞の生物学的性状を修飾し 細胞間接着の破壊が転移能の欠落に関与する可能性が あることや,組織片移植における間質細胞の存在,あ るいは腫虜細胞聞の細胞間接触などをあげている。し かし,彼らの実験は腫療を胃壁や腸壁に移植したもの で,単離細胞よりも組織片のほうが移植手技が容易で 確実に一定量の腫蕩細胞を移植することができるため, 組織片移植の成績がよかったとも考えられる。それに 対し,今回の舌移植実験は移植方法は容易で,単離細 胞移植と組織片移植との聞に手技的な差はないと考え られた。その結果,両者の生着率や転移率に明らかな 差はなく,本実験モテソレは単離細胞でも組織片でも応 用可能な転移モデルであることが示された。また,単 離細胞移植も組織片移植と同様な組織像がみられたこ とから,単離細胞の状態で移植されても,細胞は個別 に増殖するのではなく,一旦腫虜胞巣を形成しその後 に胞巣からの離脱,浸潤というステップを経るものと 推測され,今後本モデルを用いて転移実験を行う場合 は,単離細胞,腫虜片のいずれを用いてもよいものと 考えられた。しかし,臨床腫蕩移植群のうち原発巣か ら採取したKOS-l0は,頚部転移巣より採取した

KOS-4

-

-

9

1

こ比べて生着率がやや低く,今後検討の余地があ るものと思われた。 口腔扇平上皮癌の予後を左右する因子として,腫虜 細胞の分化度だけではなく周囲組織との聞の組織学的 な浸潤様式が関係することを

W

i

l

l

e

n

47 ),

Jakobsson

48),

Anneroth

49 ) ,山本ら50)は報告した。

Umeda

ら26) も, 腫蕩細胞の分化度と浸潤様式から判定した組織学的悪 性度が,頚部リンパ節転移の頻度や転移部位,転移個 数などと密接な関連性があると述べている。しかしそ れらの浸潤様式の差が腫虜細胞の性質によるのか宿主 側の因子によるのか,また浸潤様式は腫虜が小さな段 階で決まっているのかある程度増大してから現れるの か,あるいは浸潤様式を決定する細胞学的因子は何か など,不明な点が多l¥0

Take

ら19)は,

DMBA

誘導ハ ムスター舌癌において浸潤様式と頚部リンパ節転移と の関連性について検討し,実験動物においても有意に 両者の関連性が認められたと報告した。しかしヌード マウス皮下移植癌をはじめとする移植癌では,一般的 に腫蕩は膨脹性の発育を示すことが多く,浸潤につい ても研究はこれまであまりされてこなかった。今回の 実験で,まずHSC-2. 3. 4の 細 胞 移 植 群 で は , 川 尻

(

9

7

)

ら22)iO)OSC19細 胞 で 報 告 し た の と 同 様 に , 腫 蕩 細 胞 の周囲組織への直接浸潤が認められた。次いで

HSC-2

3

4

の組織片移植群でも細胞移植群と同様の所見 が得られ, この浸潤性発育は細胞移植,組織片移植に かかわらず共通の所見であることが示された。さらに, 臨床腫虜移植群でも同様の浸潤性発育を認めたが,興 味深いことに各腫虜組織の浸潤様式は採取元患者の生 検組織における浸潤様式と類似していることが明らか となった。これらのことから腫虜の浸潤様式は,患者 側の免疫学的な因子や腫療の大きさなどには無関係の, 腫虜自身の性質により決定されるものと考えられたが, 今後細胞外基質分解酵素や接着分子の産生などの見地 からさらに検討していきたし1。またリンパ節転移につ いてみると,採取元患者のリンパ節転移像と動物モデ ルにおけるリンパ節転移像は同様の組織像を示したも のの,原発巣の浸潤様式とリンパ節転移の節外浸潤の 差異に関しては詳しく検討できなかった。これは,ヌー ドマウスの頚部リンパ節は,摘出時期により節外浸潤 が多くなった為と思われ,経時的なリンパ節転移の, 節外浸潤モデ、ル実験は今後検討してゆきたい。口腔癌 の頚部リンパ節転移は予後を左右する重要な因子であ る。転移に対しては一般的に手術療法が適応となるが, 臨床的に転移を認めない患者に対しては,原発巣切除 時に同時に予防的頚部郭清を行うとする考えや,転移 が明らかになってから治療的郭清を行うとする考えな ど,さまざまな議論がある。また頚部郭清の術前,術 後の放射線治療や化学療法の適応,あるいはその方法 についても一定の見解は得られていないのが現状であ る。前述のようにこれまで口腔癌のリンパ節転移の有 用な実験モデルがなかったため, これらの治療上の問 題点に関する実験的研究の報告はほとんどなかったが, 本実験モデルについて移植手技の統一化,適切な移植 材料の選択,転移時期の確定などの問題点が明らかに なれば,治療モデルとしても利用可能になるものと考 えられる。今後,本実験モデルを用いて口腔癌の浸潤 や転移の機序に関する ln VIVOの研究を進めていくと 同時に, これらのような治療実験についても検討して いく予定である。

ヒト口腔扇平上皮癌由来樹立細胞株3株 CHSC-2, HSC-3, HSC-4)を単離細胞状および組織片で, ま た手術時採取しヌードマウスで継代中の可移植株

7

株 CKOS-4, 5, 6, 7, 8, 9, 10) を組織片でそれぞれヌー ドマウス舌に同所性移植し,局所浸潤および所属リン パ節転移について組織学的に検討した結果,以下の所

(11)

見を得た。 1.いずれの移植材料ともヌードマウス舌への生着に 成功し,生着率は

29--100%

であった。

2

.

舌移植腫療は組織学的に周囲組織へ浸潤性に増殖 していた。単離細胞移植と組織片移植とで組織像に明 らかな差はなかった。

3

.

HSC-2

3

4

および

KOS-5

7

8

で頚部リンパ節 転移を認めた。転移率は

13--80%

であった。 4.以上の所見より,本実験モテソレは口腔癌の局所浸 潤,頚部リンパ節転移の

i

nv

i

v

o

の研究に有用と考え られた。 稿を終えるにあたり,組織標本作製に御協力頂いた 神鋼加古川病院臨床検査技師,山本敬子氏に感謝の意 を表します。また,本研究に御協力戴きました神戸大 学医学部口腔外科学講座の諸氏に感謝致します。 本論文の一部は,第

6

回 日 本 口 腔 科 学 会 近 畿 地 方会

0994

1

1

月,大阪),第

4

9

回日本口腔科学会総 会

0995

4

月,岐阜),第

5

0

回日本口腔科学会総会

(

1

9

9

6

4

月,鹿児島)において発表した。

引用文献

1)矢守隆夫:世界における転移モデル動物実験系の 総括.実験医学

1

2:

1

0

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-

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2) Nakajima

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3)渡辺昌彦,久保田哲朗,郭宗宏,古川俊治,北 島政樹:ヒト癌同所性移植による転移モデルの作 製.実験医学

1

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(増刊):

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4

)

浜田淳一,永易裕樹,武市紀年:ラット乳癌細胞 株を用いた癌の悪性化・転移・浸潤モデル.鶴尾 隆,編.癌転移の分子機構,メジカルビュー社, 東京,

2

8

-

4

1

1

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.

5

)久保田哲朗:ヌードマウス転移モデル.鶴尾隆, 編.癌転移の分子機構,メジカルビュー社,東京,

4

2

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6) F

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)

川尻秀一,熊谷茂宏,児島伸也,山本悦秀;口腔 扇平上皮癌の浸潤と転移の機序に関する実験的研 究第2報:新しいln V1VO浸潤モデルの開発. 日 口科誌

4

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4

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-

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3

)

川尻秀一,熊谷茂宏,方 治,児島伸也,山本 悦秀:口腔扇平上皮癌の浸潤と転移の機序に関す る実験的研究 第3報:ヌードマウス口腔内移植

(

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)

法の口腔癌転移モデルとしての応用.日口科誌

4

2:

5

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-

5

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.

1

9

9

3

2

4

)

梅田正博,大森昭輝,横尾聡,寺延治,中西孝 一,島田桂吉:口腔扇平上皮癌の頚部後発転移に 関する臨床病理学的研究. 日口外誌

3

7:

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2

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)

梅 田 正 博 , 奥 尚 久 , 李 進 彰 , 武 宜 昭 , 横 尾 聡,大森昭輝,寺延治,中西孝一,島田桂吉: 口腔粘膜扇平上皮癌の両側リンパ節転移に関する 臨床病理学的検討. 頭 頚 部 腫 虜

1

9:

2

1

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2

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2

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)

梅田正博,横尾聡,大森昭輝,寺延治,中西 孝一,島田桂吉:組織内照射を施行した口腔肩平 上皮癌における組織学的所見と局所制御率との関 係について. 日口外誌

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久我雅則,梅田正博,武宣昭,横尾聡,大森 昭輝,寺延治,中西孝一,島田桂吉:口底扇平 上皮癌の臨床・病理組織学的検討. 日口外誌

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横 尾 聡 , 梅 田 正 博 , 武 宜 昭 , 寺 延 治 , 中 西 孝一,島田桂吉:上顎歯肉癌の臨床的,病理組織 学的検討. 日口科誌

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1 ) 武 宜 昭 , 梅 田 正 博 , 横 尾 聡 , 李 進 彰 , 寺 延 治,中西孝一,島田桂吉:口腔粘膜の高悪性型扇 平上皮癌の臨床的検討. 日口外誌

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武 宣 昭 , 梅 田 正 博 , 横 尾 聡 , 奥 尚 久 , 藤 岡 学,川越弘就,寺延治,中西孝一,島田桂吉: 下顎歯肉扇平上皮癌の臨床的・病理組織学的検討. 日口科誌

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33) 横尾聡,梅田正博,武宜昭,大森昭輝,寺延

(13)

治,中西孝一,島田桂吉:口腔粘膜扇平上皮癌の 頚部リンパ節転移に関する検討 初回転移の実態 と頚部郭清範囲について一. 日口科誌

4

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梅田正博,大森昭輝,李進彰,武宜昭,横尾 聡,奥尚久,川越弘就,藤岡学,中谷徹, 西松成器,寺延治,中西孝一,島田桂吉:口腔 粘膜扇平上皮癌の手術後原発巣再発に関する臨床 的検討.口腔腫蕩

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梅田正博,川越弘就,藤岡学,中谷徹,西松 成 器 , 奥 尚 久 , 武 宜 昭 , 横 尾 聡 , 寺 延 治 , 中西孝一,島田桂吉:口腔扇平上皮癌の頚部非制 御例に関する臨床的検討. 口腔腫虜

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武 宜 昭 , 梅 田 正 博 , 横 尾 聡 , 奥 尚 久 , 藤 岡 学,川越弘就,寺延治,中西孝一,島田桂吉: 上顎扇平上皮癌の頬部,耳下腺リンパ節転移につ いて. 日口外誌

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奥 尚 久 , 梅 田 正 博 , 武 宜 昭 , 横 尾 聡 , 川 越 弘就,藤岡学,中谷徹,西松成器,寺延治, 中西孝一,島田桂吉:口底肩平上皮癌における下 顎骨切除方法と原発巣再発との関係について. 日 口科誌

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武 宜 昭 , 梅 田 正 博 , 奥 尚 久 , 横 尾 聡 , 川 越 弘就,藤岡学,中谷徹,西松成器,寺延治, 中西孝一,島田桂吉:下顎歯肉扇平上皮癌におけ る下顎骨切除方法と原発巣再発の関係について. 日口科誌

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百瀬文雄,平田章二,新井田俊雄,田中信幸,塩 田重利:

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つの口腔扇平上皮癌由来細胞の性状に ついて. 日口科誌

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WHO Histrogic typing of oral and oropharyngeal tumors. Geneva:

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究. 日口外誌

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安達泉,田中義弘,清水谷公成,湧本昇,安 岡田鶴子,森田 浩:ヒト口腔腫虜のヌードマウ スへの移植.歯科医学

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加藤隆三,川尻秀一,熊谷茂宏,山本悦秀:ヌー ドマウス移植ヒト口腔扇平上皮癌に関する研究. 日口外誌

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片倉朗,大鶴洋,外木守雄,高木多可志,望

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彰,関川一嘉,小林朗男,野間弘康:発癌斉

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-nitroq uinolinel-oxide溶解飲料水経口投与によ るラット口腔扇平上皮癌発生実験一発癌剤の濃度 差による影響について一.日口外誌

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参照

関連したドキュメント

1 ) Wang D, Liebowitz D, Kieff E.: An EBV membrane protein expressed in immortalized lymphocytes transforms established rodent cells. Cancer letters 337: 1-73, 2013 3 ) Kondo

3 Department of Respiratory Medicine, Cellular Transplantation Biology, Graduate School of Medicine, Kanazawa University, Japan. Reprints : Asao Sakai, Respiratory Medicine,

直腸,結腸癌あるいは乳癌などに比し難治で手術治癒

man 195124), Deterling 195325)).その結果,これら同

 6.結節型腫瘍のCOPPとりこみの組織学的所見

、術後生命予後が良好であり(平均42.0±31.7ケ月),多

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘