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既損傷円形断面鋼製橋脚における鋼板巻き立て補修実験

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I -070

I

序論 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

既損傷円形断面鋼製橋脚における鋼板巻き立て補修実験

愛 知 工 業 大 学 学 生 会 員

O

嶋口儀之 愛 知 工 業 大 学 学 生 会 員 則竹一輝 愛 知 工 業 大 学 正 会 員 愛 知 工 業 大 学 正 会 員 鈴木森晶 青木徹彦 鋼製橋脚は市街地の高架道路や鉄道などの重要構造物に多用されており,震災後の橋脚の早期復旧は人命救助, 都市機能の回復のため極めて重要である.これまで既存および新設橋脚に対する補強については多くの研究がな されているが,地震により損傷した橋脚の補修とその耐震性能についての研究は少ない 1),2) そこで本研究では, 早期復旧可能な補修方法の提案を目的として, 2003および 2004年度に行った鋼板巻き立て補修について鋼板基部 の溶接の有無で補修を行い,補修後の耐震性能に与える効果を実験により明らかにするの.また, 2003および 2004 年度の補修実験と比較して,供試体の寸法による効果の違いを検証する. 表

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1

新品時供試体諸元 3),4)

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実験計画 本研究では, 2005年度に本研究室で行った実験で、基部に座屈の 生じた無補剛円形断面鋼製橋脚を2体用意し補修を行う 3)新品時 供試体の諸元を表・1に 示 す 補 修 を 行 う 上 で , 損 傷 前 と 比 較 し て 著しい耐力の増加や破壊形態が変化することは望ましくない.そ のため本研究では,早期復旧が可能であり,かっ補修後の耐力が 損傷前の土10%以内となるような補修方法を提案する.実験では鉛 直荷重に 4ラ400kNアクチュエータ 2基,水平荷重に 4,400kNアク チュエータ I基を用いて水平繰り返し載荷を行う. 3.補修方法 実験年度 鋼種 両さ h(mm) 外径 D(mm) 板厚 t(mm) 径厚比パラメータRt 細長比パラメータ入 降伏水平荷重 Hy(凶) 降伏水平変位 Oy(mm) 20053) SS400 2890 600.0 8.70 0.084 0.339 207 11.7 2003, 20044) STK400 3500 812.8 12.7 0.113 0.397 597 20.8 0.50 2003および 2004年度は鋼板巻き立て補修として,座屈部の外側から 鋼板を巻き,隙聞にコンクリートを充填することで座屈を拘束する補 修を行った.鋼板は板厚 9mmを使用し,供試体から 40mm離して巻き 立て,基部をベースプレートに溶接した.巻き立て鋼板の高さの違い による効果を比較するため,高さを供試体の外径の 0,5倍(CYO.5D),0.7 倍 (CYO.7D),1.0倍(CY1.0D)と変化させて補修を行った4) 図ー

1

鋼板巻き立て補修概要図 上記の補修実験では,いずれの補修も巻き立て鋼板基部をベースプレートに溶接したが,実橋脚では鋼板基部 の溶接ができない場合もある.そこで本研究では,鋼板基部の溶接が無い補修方法でも十分な耐震性能が得られ るか検証するため,溶接の有無で、比較を行った.図-1fこ補修概要図を示す.鋼板は板厚 6mmを使用し,供試体か ら 35mm離して外径の 0.5倍の高さまで巻き立てた.なお,図・1に示すように鋼板基部の溶接がある供試体を CYO.5D・600W,溶接の無い供試体を CYO.5D・600とする.

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実験結果

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1.水平荷重一水平変位履歴曲線 各供試体の水平荷重一水平変位履歴曲線を図・2に示す.図中の破線は新品時,実線は補修後の値を示す.また, 図の縦軸を Hy,横軸をもで無次元化した.補修後の供試体は CYl.0Dを除いて,最大荷重が新品時に対して::1::10% 以内となった. CY1.0Dは最大荷重が 25%上昇したが,最大荷重後に著しい荷重の低下がみられた.鋼板基部の溶 接をしていない CYO.5D・600は最大荷重後の荷重の低下が緩やかで非常に大きく安定した履歴を描いており,変形 性能が向上している.よって巻き立て鋼板基部の溶接が無い場合でも十分な補修効果が得られることが分かる. キーワード 銅製橋脚,補修,耐震性能,コンクリート充填 連絡先:干 470-0392愛知県豊田市八草町八千草 1247 TEL: 0565-48-8121, FAX: 0565-48・0030 139

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1 -070 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9

月)

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水平荷重一水平変位履歴曲線 開12・8 -4 0 4 8 12 8/8y

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OD4) 4.2.実験後供試体の損傷状況

CYO.5D・600,CYO.5D, CYO.7Dは図画3に示すように,座屈部の上部で

内側にへこむような座屈が生じた.CYO.5D・600,CYO.7Dについては巻き 立て鋼板に最大で6000μ程度のひずみが計測され,定規を当てるとわかる 程度の変形がみられた.CYO.5D・600WはCY1.0Dと同様に補修部直上に 新たに外側に膨らむ座屈が生じたこれは補修部が相対的に強くなったた めである.このような損傷は破壊形態の変化のみならず,柱の長さが短く なることにもなり,固有周期の変化など2次的な影響が生じるため望まし くないと考えられる. 4.3.包絡線 各供試体の包絡線を図・4に示す,図・4(a)を見ると新品時(R9.0・NC)が 28y程度で、最大荷重に達しているのに対し,補修後はともに48y程度で

最大荷重に達している .CYO.5D耐600は,図・4(b)に示すCYO.5D,CYO.7D

と同様に最大荷重後の荷重低下が緩やかで,変形性能が向上したこと が分かる.CYO.5D・600Wは新品時と比べ最大荷重が増加し変形性能も 向上したが,最大荷重後に著しい荷重の低下が見られる. 5. 結論 本研究では地震により損傷した円形断面鏑製橋脚の早期復旧を想定 し,基部に座屈の生じた供試体に補修を施し,繰り返し載荷実験を行 ってその耐震性能を検討した.本研究で得られた結論を以下に示す. 1) CYO.5D圃600,CYO.5D・600Wともに補修後の供試体の最大荷重が新品 時の土10弘以内となった.2) CYO.5D・600は新品時と比較して変形性能が 大きく向上しており,巻き立て鋼板基部の溶接が無い場合でも十分な 効果が得られることが分かった.3) CYO.5D・600Wは変形性能は向上し たが,補修部直上に新たな座屈が生じ,その後著しい荷重の低下が見 られた開 コンクリート 巻き立て鋼板 図-3 座匝進行状況(断面図) 2.0 1.5

~

1.0 0.5

4 8 12 品/白、 (a)本研究 2.0 1.5 510 0.5

4 8 12 o/o、 (b) 2003, 2004年度4) 図-4 包絡線 参考文献 1)鈴木森晶,青木徹彦,野村和弘・簡易補修後鋼製ラーメン橋脚の耐震性能に関する実験的研究,構造土学論文集, ¥ゐ1.46A, pp.135・142,2000.3. 2)尾松大道,鈴木森品,青木徹彦:損傷した矩形断面銅製橋脚の補修後の耐震性能に関する研究,構造工学論文集, ¥ゐ1.52A, pp.445-453, 2006.3. 3)服部宗秋,青木徹彦,鈴木森晶:圧縮芯をもっ鋼管橋脚の耐震性能実験,構造工学論文集, Vo.52A1 , pp.465・476,2006.3. 4) M Suzuki, H Omatsu, Almanaka, T Aola: Seismic resistance capacity ofrepaired steel bridge piers after severe ntemational Confer巴nce

on STRUCTURAL CONDITION ASSESMENT, MONIRORING AND IMPROVEMENT, pp.291・298,D巴cember2005.

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参照

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