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レポート作成・

はじめの一歩(仮)

∼ワープロでレポート・

論文を執筆するためのスキルUP 入門∼

圏外

東京医科歯科大学大学院 保健衛生学研究科

生体機能支援システム学助手   本間 達

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目次

∼Contents∼

まえがき... 3 第1章 ワープロのスキル UP... 4 1.1 はじめに... 4 1.2 用紙の選択・設定... 5 1.3 改行幅の設定... 5 1.4 イタリック・太字の設定... 6 1.5 添え字の設定... 7 1.5.1 上付き文字 ... 7 1.5.2 下付き文字 ... 7 1.6 数式エディタ... 8 1.7 下線... 9 1.8 表の作成... 9 1.8.1 表の挿入 ... 9 1.8.2 罫線の種類変更 ... 10 1.8.3 間隔の調節 ... 11 1.8.4 表への入力 ... 11 1.9 ページの挿入... 11 1.10 段組みの設定... 12 1.11 インデントの設定 ... 13 1.12 箇条書きの設定... 15 第 2 章 グラフの描き方... 17 2.1 グラフ描きソフトの選択... 17 2.2 データファイルの作成... 18 2.3 グラフの描画... 19 2.3.1 データの読み込み ... 19 2.3.2 プロパティの設定 ... 20 2.3.3 グラフの整形 ... 21 2.3.4 軸タイトルとコメントの記入 ... 22 2.3.5 数学的な解析 ... 23 2.3.6 文書への貼り付け ... 26 2.4 様々な種類のグラフソフト... 28 第 3 章 図の作成法... 29 3.1 何故図を入れるのか... 29 3.2 写真およびスキャン画像... 29 3.2.1 ペイントによるファイルの読み込み ... 29 3.2.2 画像の範囲指定 ... 30 3.2.3 ワープロ文書への貼り付け ... 31 3.2.4 貼り付けた画像のサイズ変更 ... 32

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3.2.5 グレースケールへの変換 ... 33 3.2.6 重要箇所の指定 ... 34 3.2.7 楕円による強調 ... 34 3.2.8 コメントの挿入 ... 35 3.2.9 直線による指示 ... 36 3.3 線画の作成... 37 3.3.1 パソコンによる線画の準備 ... 37 3.3.2 ペイントを用いた線画の描き方 ... 37 3.3.2.1 フラスコとビーカーを題材とした作図 ... 37 3.3.2.2 部品画像の蓄積... 41 3.3.2.3 複雑な図形の作図例... 41 3.3.2.4 フリー素材の利用... 42 3.3.3 Microsoft Powerpoint ... 42 3.3.4 回路図エディタ ... 42 第 4 章 インターネットの活用... 44 4.1 最も身近な情報源... 44 4.2 様々な検索サイト... 44 4.2.1 一般的な情報検索 ... 44 4.2.2 学術的な文献の検索 ... 44 4.3 検索情報の活用における注意点... 45 4.3.1 情報の真贋の見極め ... 45 4.3.2 著作権の保護 ... 46 4.3.3 複写貼付の危険性 ... 46 第 5 章 レポートの内容... 47 5.1 レポートの基本的な構成... 47 5.1.1 目的 ... 47 5.1.2 方法 ... 47 5.1.3 結果 ... 47 5.1.4 考察 ... 48 5.1.5 結論 ... 48 5.2 レポートをまとめる手順... 49 5.3 理系レポートのバイブル... 50 あとがき... 51 索引∼INDEX∼ ... 52

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まえがき

 コンピュータといえば主に技術計算に使うためのアイテムであり,工学系の研究者 しか使いこなせないものと思われていた時代ははるか昔のことで,21 世紀の現在では 家電と同レベルで扱われるようになっています.  誰もがインターネットを閲覧し,e-mail はもはや電話よりも手軽な通信手段となって います.ビデオの録画に用いる HDD レコーダーや DVD レコーダーはそれ専用に特化 したコンピュータに過ぎないともいえます.  しかし,ワープロとして使うとなると話は別なようで,依然としてパソコンに対す る苦手意識が高い人は多いようです.何故でしょうか.一昔前はキーボードを使いな れていないために,鉛筆で書くよりも時間がかかる人が圧倒的に多かったように思い ます.しかし,最近の学生は大多数が e-mail を使いこなしていますので,キーボード による文字入力が出来ないというわけではなさそうです.  様々な意見を検討した結果,その理由の一つとして作図・作表など,つまり文章の 見栄えを良くするための機能が分からないということが挙げられました.  このような人たちの多くは,最近のワープロのもつ高度な機能を使いこなせないと 見栄えの良い文書は作成出来ないと思っているようです.どうやら,高度な機能を知 っていることがパソコンを使いこなすことだと信じている『自称ベテラン』の方々の 薫陶の賜物のようです.  しかし,ワープロが高機能を持つに至ったのはきわめて最近のことで,以前は単純 な機能でもそれなりの文書は作成していました.つまり,『自称ベテラン』の方々が知 っているワープロの機能は,ほとんどがパソコンを使うのに必要な知識ではないので す.むしろ,そういう無駄な機能がワープロを近寄りがたいものとしている気配すら 感じられます.  本書ではこれを踏まえて,なるべくありあわせのソフトウェアでレポートを作成出 来るようになるためのコツを記してみました.なお,一部のソフトウェアについては インターネットからダウンロードして,無料で使用できることを前提として紹介する ことにしました.  本書の対象は大学に入学したばかりでほとんど実用にパソコンを使ったことのない 大学生と考えています.これはすなわち,昨今のパソコン事情を考えて,Microsoft Word が最初からインストールされている Windows パソコンを持ち,インターネットに接続 して e-mail を打っている程度の経験者を想定しているということです.  なお,本書では Windows 2000 上における操作を写真で紹介していますが,Windows XP や Windows 9x 系の場合には,それに合わせた操作として読み替えていただければ と思います.  学生諸君のレポート作成に際して少しでもお役に立てれば幸いです.

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第1章 ワープロのスキル UP

1.1 はじめに  もしも『ワープロを使えますか』と尋ねられたとき,ほとんどの人は『使えない』 とは答えないと思います.では『ワープロを上手に使えますか』と尋ねられたらどう でしょうか.  そもそも,ワープロを使用するメリットはどのようなところにあるかと考えてみま すと,以下のようなことが挙げられると思います.   ①見た目がきれいな文書を作成できる.   ②間違っていた場合の修正が簡単にできる.   ③手書きより少ない労力で文章が作成できる.  ところで,ワープロで『きれい』と表現した場合,色が美しいということよりも, 文字の大きさや改行幅が揃っていることなどを意味することが多いようです.ところ が,ワープロで意外と面倒なのがこれらの書式の設定です.せっかく文章はワープロ で入力したのに,ほんのちょっとした書式の設定をおろそかにしたために,『肝腎なと ころが分かっていない』という印象を与えることも少なくありません.  上述の『上手に』というのが,ほんのちょっとした書式の設定のところであり,分 かってしまえば何気なく行えるほど簡単なことなのです.ところがそのやり方を知ら ないために設定を行わないままのレポートを提出し,見た目の印象で損をしていると いうことが意外と多く,評価を受けられないことから苦手意識を持ってしまう人が大 勢います.  本書では,基本的に『ワープロを使える』人が『上手く使える』と言える程度のさ さやかな設定の仕方などを紹介していきます.

 最近のパソコンは Microsoft Word(以下 Word)がバンドルされていることが多いので, Word を対象とします.本書では Windows 2000 で Word 98 を利用している様子を写真 などで紹介していきますが,Windows XP で Word 2003 を使用した場合でも,ほとんど 操作は変わらないと思います.  また,Word を持っていない方も,Windows では標準で付属しているワードパッド (Windows 2000・XP の場合「スタート」→「プログラム」→「アクセサリ」→「ワー ドパッド」で起動)でほぼ同様のことはできますので,試していただければと思います. Fig.1.1 ページ設定の開始

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1.2 用紙の選択・設定  さて,レポートのような文書を作成する場合,用紙の大きさを決めるところから始 めなければなりません.  一般的な大学ノートは B5 サイズなので,B5 で文書を作成すると持ち歩きやすいと いうメリットがあります.一方,国際的な文書は A4 で統一されつつあり,Word の場 合はデフォルトの設定が A4 になっています.  このサイズは,提出先によって指定されますので,文書を作成する前に必ず合わせ なければなりません.  Word を起動したら,Fig.1.1 のように,「ファイル」→「ページ設定」のように操作 します.すると,ページ設定するダイアログが出てきます.  まず用紙のサイズを設定するために Fig.1.2 のように「用紙サイズ」タブをクリック しましょう.ここで用紙サイズを選択します.すると幅や長さが自動的に決まります ので,次に Fig.1.3 のように「余白」タブをクリックします.これは初期設定のままな ら上下左右が 30mm になっていると思います.しかし,B5 サイズで 30mm ずつの余白 をとりますと少々白い部分が多くなりすぎて間が抜けていますので,20mm くらいが良 いのではないでしょうか.  この二つの設定は左下の「既定値として設定」ボタンを押しておくと,以後 Word で 作成する全ての文書に適用されますので,もっとも頻度の高い設定にしておくと,い ちいち操作する手間が省けるようになります.       Fig.1.2 用紙サイズの設定      Fig.1.3 用紙の余白の設定 1.3 改行幅の設定  次に,改行幅を設定しましょう.Word ではページ設定で 1 行ごとの送り幅が設定さ れています*1.この幅を調節してもよいのですが,文書中のセクションごとに幅が決ま ってしまうので,むしろ面倒です.  段落のタイトルで文字を大きくしたり,あるいは図番号などで若干小さい文字を使 ったときなど,文字の大きさに合わせて改行幅を調節するほうが,自然な感じに見え ます.この調節は簡単な設定で自動的に Word がやってくれるようになります.  文章を入力してからでも良いですし,図などを挿入してからでも,あるいは入力す る前でも全く構いません. *1 この幅が 18pt と決まっていると,文字のポイント数が 18pt 未満では 1 行分の幅を使用 しますが,18pt を越えると 2 行分使用しますので,例えば 36pt 分の幅のところに 20pt の文 字を配置するというようなことが自動的に行われてしまいます.

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 一部だけでも設定できますが,全てを統一的に設定するものとして,「Ctrl」+「A」 (Ctrl キーと A キーを同時に押す)で全て選択します.選択されたら,Fig.1.4 のように「書 式」→「段落」として下さい.Fig.1.5 の段落設定ダイアログが画面に表示されます.  ここで,「インデントと行間隔」タブが選択されていると思いますので,そのまま「1 行の文字数を指定時に右のインデント幅を自動調節する」と「1 ページの行数を指定時 に文字を行グリッド線に合わせる」のチェックボックスを外し,行間を「1 行」にして 「OK」を押します.  これだけで,設定終了です.  この設定をすると文字のフォントやサイズを変更したり図を貼り付けたりしても改 行幅が自動的に適切に変更されます.          Fig.1.4 段落の設定      Fig.1.5 行間の設定 1.4 イタリック・太字の設定  数式などで用いる変数はイタリック体にすることが決まっています.文章中でもイ タリック体にして変数であることを区別しなければなりません.数学の変数の他, Staphylococcus aureus などのような細菌の名前はイタリック体にするか,下線を引いて 記述しなければならないという決まりがあります.         Fig.1.6 文字の選択  Fig.1.7 文字のスタイル設定  Fig.1.8 イタリックにされた文字  イタリック体にするためには,まず Fig.1.6 のように文字を選択してから,「書式」→ 「フォント」と選択します.すると Fig.1.7 のようなフォント設定ダイアログが出てき ますので,スタイルを斜体にします.そして「OK」を押すと,Fig.1.8 のように選択し た文字がイタリック体に変わります.

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 この機能はショートカットキーが設定されており,文字を選択したあと,「Ctrl」+「I」 でも同様の結果を得ることができます.  また,強調したい部分など文字を太くしたい時には,太字を選択します.太字にす る場合には,文字を選択したあと,「Ctrl」+「B」でも同様の結果を得ることができま す. 1.5 添え字の設定  数式で階乗を表わすために変数の右上につけたり,あるいは化学式で化学記号の右 下につける小さな文字を添え字といいます.  これを設定すると,数式や化学式が表現できます.         Fig.1.9 文字の選択    Fig.1.10 文字飾りの設定    Fig.1.11 数式の完成     Fig.1.12 文字の選択       Fig.1.13 文字飾りの設定  Fig.1.14 化学式の完成 1.5.1 上付き文字  文字の右上に付いている文字を上付き文字といいます.イタリックと同様に,Fig.1.9 のように,上付き文字にしたい文字を選択し,「書式」→「フォント」と選択します. すると Fig.1.10 のようにフォント設定ダイアログで,文字飾りのところにある「上付き」 のチェックボックスを ON にします.そして「OK」を押すと,選択した文字が上付き 文字に変わります.Fig.1.11 のようにもう一つの変数もイタリック体に変えると数式が 完成します. 1.5.2 下付き文字 文字の右下に付いている文字を下付き文字といいます.上付き文字と同様に,Fig.1.12

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のように,下付き文字にしたい文字を選択し,「書式」→「フォント」と選択します. すると Fig.1.13 のようにフォント設定ダイアログで,文字飾りのところにある「下付き」 のチェックボックスを ON にします.そして「OK」を押すと,Fig.1.14 のように選択 した文字が下付き文字に変わります. 1.6 数式エディタ  Word では数式や化学式を入力するために,数式エディタを利用することができる場 合があります.これは,Microsoft Office をインストールする際に「インストールする Office ツール」として選択しないといけないので,バンドルされている Word ではイン ストールされていないことが多いようです.  数式エディタを起動するには,Fig.1.15 のように Word のメニューで「挿入」→「オ ブジェクト」と選択します.すると Fig.1.16 のように「オブジェクトの挿入」ダイアロ グが表示されます.これで,挿入することのできるオブジェクトの全てが選択できま すので,Microsoft 数式 3.0 を選択します.この数式エディタは Office のバージョンに 伴って改良されているようですので,数式 3.1 となっているかもしれません.         Fig.1.15 オブジェクトの選択       Fig.1.16 数式エディタを起動  ここで,Microsoft 数式が見つからなければ数式エディタがインストールされていな いということですので,インストールするかもしくはあきらめるということになりま す.  数式エディタが起動すると Fig.1.17 のように Word のメニューバーが数式エディタの メニューと置き換わり,数式ツールバーが表示され,数式を入力する領域が表示され ます.これを見ながら,数式を入力していきます. Fig.1.17 数式エディタの編集画面  例として,ミカエリス−メンテンの式を入力したのが,Fig.1.18 です.根気しだいで さらに複雑な式も入力できます.

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Fig.1.18 入力された数式 1.7 下線  文章を強調したり,細菌の名前であることを示したりするなど,下線を引く必要が ある場合があります.  Fig.1.19 のように,下線を引きたい文字を選択し,「書式」→「フォント」と選択し ます.すると Fig.1.20 のようにフォント設定ダイアログで,下線の種類を選択します. そして「OK」を押すと,Fig.1.21 のように選択した文字に下線が引かれます.  この機能はショートカットキーが設定されており,文字を選択したあと,「Ctrl」+ 「U」でも同様の結果を得ることができます.     Fig.1.19 文字の選択   Fig.1.20 下線の種類を選択 Fig.1.21 下線を引かれた文字列 1.8 表の作成  測定結果や実験の条件をまとめる場合などで,表を作成するとすっきりとした文章 ができあがります.  Word では,簡単な表であればただちに作成できる機能があります.さらに,その表 に若干の修正を加えることで,簡単に見映えのする表が出来上がります. 1.8.1 表の挿入  まず基本となる表を作成します.  Fig.1.22 のように,Word のメニューから「罫線」→「表の挿入」を選択します.す ると Fig.1.23 の「表の挿入」ダイアログが表示されますので,作成しようとしている表 の行数と列数を入力します.  ここでは例として 5 行×3 列とします.すると,Fig.1.24 に示すような表がカーソル 位置に挿入されます.

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        Fig.1.22 表の挿入を選択       Fig.1.23 表の挿入ダイアログ Fig.1.24 挿入された表 1.8.2 罫線の種類変更  挿入された表は全て同じ太さの罫線で引かれていますので,メリハリがありません. 外枠は太めの実線で,項目のタイトル枠とデータ枠は二重線で区切るなどすれば,見 やすい表が出来上がります.  このためにまず,罫線ツールバーを追加します.Word の画面の上のほうにあるツー ルバーの辺りにマウスカーソルを持っていき,右クリックします.すると,Fig.1.25 の ように画面に表示されるツールバーを設定できるようになりますので,罫線のところ にチェックマークを付けます.  罫線ツールバーが出たら,左端にあるペン型のボタンを押し,続いて Fig.1.26 のよう に罫線の種類とその太さを選択します.    Fig.1.25 罫線ツールバーの表示         Fig.1.26 罫線の種類の変更  罫線の種類と太さを設定したら,Fig.1.27 のように直したい罫線の上を,左クリック しながらペン型のマウスカーソルでなぞります.すると,なぞった罫線に修正中であ

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ることを示す太めの線が描かれますので,選択した表中の罫線が正しければ,そのま ま左クリックを離して確定します. Fig.1.27 罫線の修正 1.8.3 間隔の調節  表の枠の大きさが全て同じだと,全ての枠が等価であるように見えてしまいます.  実験結果などを示す場合,測定項目などを示す枠と測定結果を示す枠の違いを枠の 大きさでも示したほうが効果的です.  罫線で自動作成した表では,行や列を区切っている罫線付近にマウスカーソルを移 動すると,カーソルの形が変化します.そこで,左クリックすると罫線がつかめます ので,ドラッグして列幅もしくは行の高さを調節します.  罫線ツールバーには,行の高さをそろえたり,列の幅をそろえたりするボタンもあ りますので,それらを使って表を仕上げていきます. Fig.1.28 表の列幅および行の高さの修正 1.8.4 表への入力  表ができたら,書き込みたい枠内をクリックしてから,文字を入力します.表の中 の書式は表の外の書式と異なっていることがあります.必要なら書式を設定したい枠 を選択して書式を設定します.  数字を入力するのであれば,右詰めに設定したほうが良いと思います.  このとき,有効数字などに注意して入力しましょう.  また,表番号を表の上に付けるのを忘れないようにしましょう. 1.9 ページの挿入  レポートの場合,基本的に用紙の上 2 ヶ所もしくは左 2 ヶ所をホチキスなどで留め て,提出するのが基本です.左上のスミを 1 ヶ所だけ留めた場合には,やぶれたりし て,途中のページが抜けやすくなります.

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 途中のページが抜けても,明確にページ番号が記入されていなければ,文章の意味 が通じない飛躍した内容のレポートであると解釈される可能性があります.  そこで,できる限りレポートには通し番号でページを入れることが望ましいでしょ う.  Word には自動的にページ番号を挿入してくれる機能がありますので,これを使えば 一発です.  Fig.1.29 のように,Word のメニューから「挿入」→「ページ番号」を選択します. すると,Fig.1.30 の「ページ番号」設定ダイアログが表示されますので,ページ内のど こにページ番号を入れるのかについて「位置」「横位置」の二つを選択指定して「OK」 ボタンを押せば設定完了です.        Fig.1.29 ページ番号の挿入         Fig.1.30 ページ番号の位置を設定 1.10 段組みの設定  大学の学生実習で提出するレポートは 1 ページを 1 段で使いますが,学会発表の発 表要旨などでは 1 ページを 2 段で使うダブルカラム形式を指定されることが多いよう です.卒業論文の形式として商業誌の論文形式を指定する場合は,ダブルカラム形式 のことです. Fig.1.31 段組みの設定  このように,1 ページに複数の段を設定することを段組みといいます.  段組みは文書中のどこでも設定することができます.例えば,タイトル行は 1 段で, 本文は 2 段にするなども自由です.

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 Fig.1.31 のように,段組みを設定したい部分を選択し,Word のメニューから「書式」 →「段組み」とします.すると,Fig.1.32 の「段組み」設定ダイアグラムが表示されま す.  ここで,段数を選択して「OK」ボタンを押せば設定完了です.  Fig.1.33 のように,文書が段組みされたのが分かると思います. Fig.1.32 段組み設定 Fig.1.33 段組みされた文書 1.11 インデントの設定  本書でも一部では使用していますが,文章の書き出し位置を若干右にずらしますと 読んでいる人に注意を促すことが出来ます.これは文章の流れから若干はずれるもの の,関係があるのであえてそこに書いておきたいと言うような時に有効な方法で,こ れをぶら下げインデントと言います.  これは,空白やタブの入力によって開始位置をずらすのと異なり,インデントを再 設定するまで継続しますので,一行ごとにいちいち調節する必要がありません.  インデントを設定するためには,まず Fig.1.34 のように設定する行を選択してから 「書式」→「段落」と選択します.すると,Fig.1.35 のように段落設定ダイアログが表 示されますので,左のインデント幅のところをミリメートル単位で設定します.設定 できたら「OK」を押すと,Fig.1.36 のように行の左にインデントが設定されます.

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Fig.1.34 インデント設定する行の選択 Fig.1.35 インデントの設定 Fig.1.36 インデントの設定 ※Word では,ふとした拍子にインデントが設定されてしまうことがあります. これは大概,自動的に見栄えを良くするように Word に設定されている機能によ るもので,オプション設定などでその機能を使用しないようにもできます.その

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設定の仕方については成書にゆずります.本書では解説したインデントの設定の 方法により,インデントが突然設定されてしまった場合にも元に戻せることだけ 述べておきます. 1.12 箇条書きの設定  文章をまとめるときに,同じような価値のことを文章中でだらだら書き連ねるより, 箇条書きにまとめたほうがすっきりとして読みやすくなります.また意外にやりがち なのですが,だらだら書いているうちに同じことを繰り返して書いていることもあり ます.  書き手の意見を重複を避けてきっちりとまとめるためには箇条書きは便利なのです が,読ませる順番を考えながら整理しますと,書いた順番と変わってきて番号をつけ なおさなければならないこともあり,案外面倒なものです.  そのような場合,Word の箇条書きで番号をつけておけば,添削したときも番号がつ けなおされて大変便利です.  Fig.1.37 のように,「書式」→「箇条書きと段落番号」の順に選択します.すると, Fig.1.38 の「箇条書きと段落番号」設定ダイアログが画面上に表示されます.これには, 「箇条書き」「段落番号」「アウトライン」の 3 種類があるのですが,タブを選択して 任意のものを選びます.ここでは,中央の段落番号で,ローマ数字大文字の番号を選 択し「OK」とします. Fig.1.37 箇条書きの部分を選択する

Fig.1.38 箇条書きの種類を設定

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 すると,Fig.1.39 のように番号が付加され,きれいにインデントも揃います.  一旦このように設定しますと,段落を切り貼りしても番号が自動的につけなおされ ます.

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第 2 章 グラフの描き方

2.1 グラフ描きソフトの選択  科学系のレポートではグラフが必須です.最近の PC は購入時に Microsoft Word と Microsoft Excel がバンドル,つまり最初からインストールされているものが多いので, ついつい Excel を使いがちです.しかし,Excel は本来表計算用に作られているので, 例えば,最小二乗法によるカーブフィッティングをするような科学系のグラフを描く のには向いていません.  幸運なことに,グラフを描画するソフトウェアはさまざまなものがフリーウェア*2 もしくはシェアウェア*3として公開されています.ここではその中の一つである「Sma4 for Windows」を紹介します.このソフトは以下のサイトからダウンロードできます. このソフトの作者は Sma4win と略して紹介していますので,本書でもそれに倣うこと にします. http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se032520.html

Fig.2.1 Sma4 for Windows の起動画面

 Sma4win は図中にもあるようにシェアウェアです.しかし,試用期間は無制限で, 機能も一切制限されていません.起動したときに,Fig.2.1 のような画面が出てきてシ ェアウェアであることを告知するだけです.使い勝手も良く,かなり評価の高いソフ トウェアです.本章では,このソフトウェアを用いてグラフを作成する方法を紹介し ます.  このソフトウェアは実行すると SETUP されて使用可能になります.ダウンロードし たファイルをデスクトップなどの適当なフォルダに置いて,実行し画面の指示に従っ て操作してください. *2 無料で使用を認められているソフトウェア.多くはアマチュアのプログラマによって作 成され,インターネットを通じて公開されている.ダウンロードするか,雑誌を購入する と付属しているおまけ CD に記録されているものを利用することができる. *3 一定の料金を支払うことで使用を認められるソフトウェア.フリーウェアと同様に多く はインターネットを通じて公開されている.大抵は試用期間が設けられており,試用期間 終了後も継続して利用したい場合には開発者に料金を支払う.

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2.2 データファイルの作成  多くのグラフ描画ソフトウェアはプロット,つまり点を打つ時の X 座標,Y 座標を 入力することができません.これは Sma4win でも同じです.この類いのグラフは,他 のプログラムで行った計算の結果をグラフ化することを想定しているので,データフ ァイルから直接データを入力できれば良いからです.このため,実験で得た結果をグ ラフにするためには,まずデータファイルを作成しなければなりません.  データファイルの作成といってもそれほど難しくはありませんし,特に専用のソフ トが必要というわけでもありません.大概はテキストエディタ*4を使用すれば十分です. Windows にも当然最初から入っています.「スタートメニュー」から「プログラム」→ 「アクセサリ」の順に選択するとそこに「メモ帳」というものが見つかると思います (Windows のバージョンによっては操作が異なる場合があります). プログラム アクセサリ メモ帳 Fig.2.2 メモ帳の起動  Fig.2.2 のように Windows を操作して「メモ帳」を起動します.これは文字専用のワ ープロみたいなものですので,キーボードで文字を入力していくだけです.入力中は Fig.2.3 のようになります.       Fig.2.3 メモ帳にデータ入力している様子     Fig.2.4 メモ帳で入力したデータを保存

*4 ASCII コード,JIS コード,Shift JIS コードなどのテキストデータを編集するためのソフ

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 データは X 座標,Y 座標の順に入力します.X 座標のデータと Y 座標の間はスペー スで区切り,一組のデータごとに Enter キーで改行します.  データの入力が終わったら,データを保存します.Fig.2.4 のように「ファイル」メ ニューから「名前をつけて保存」を選びます.すると,Fig.2.5 のようなダイアログが 出てきますので,ファイル名のところをマウスでクリックしてから,キーボードで名 前を入力します.何のデータか分かりやすい名前をつけましょう.また,名前の最後 は「.dat」にしておくとデータファイルであることがわかりやすくて便利です.また, どこのフォルダに記録したか分かるようにしましょう.「メモ帳」の場合,「マイ ドキ ュメント」がデフォルトのフォルダですが,「デスクトップ」に保存すると,ファイル のアイコンが画面上で見えるので,後で分からなくなることがありません. Fig.2.5 データに名前をつけている様子 2.3 グラフの描画 2.3.1 データの読み込み  データファイルが作成できたら,グラフを描画します.

 Sma4win を起動すると Fig.2.1 のような画面が出てくると思います.ここは「OK」を 押せば大丈夫です.もし,この画面が出てくるのが面倒だという人はヘルプファイル に載っている方法で作者にお金を送金し,暗証番号を教えてもらってください.  グラフを描くにはデータを Sma4win に読み込ませる必要があります.  Fig.2.6 のように「データ」→「データファイルを開く」と選択してください.Fig.2.7 のようなダイアログが出てきます.ここで先程作成したファイルを選択します.マウ スでファイルのアイコンをクリックすれば,自動的にファイル名が入力されますので, 最後にダイアログの「開く」を押して読み込み完了です. ※ Sma4win ではデータを開くとき,「ファイル」からは開きません.「ファイル」 メニューを選択してもデータファイルを開くためのメニューはありませんの で注意してください. ※ 初期設定では背景がグリッド(格子)に設定されています.これは,「その他」 →「設定」で出てきたダイアログの「etc.」タブを選択後,中央付近にある「グ リッド表示」を「表示しない」にすれば無地になります.いずれにしても出 来上がったグラフには影響ありません.

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   Fig.2.6 データファイルの読込        Fig.2.7 データファイルの選択 2.3.2 プロパティの設定  ファイルの読み込みが完了すると,すかさず Fig.2.8 のダイアログが出てきます.こ のダイアログでは図中楕円で囲ったところを見て,作成したデータファイルに間違い ないか確認します.確認できたら,そのまま矢印で示した「プロット」タブをマウス クリックしましょう.するとダイアログが Fig.2.9 のように変わります.       Fig.2.8 プロパティの設定①       Fig.2.9 プロパティの設定②  ここでは,描画されるグラフのドットの形状,大きさ,線の種類,色などが選択で きます.つまり,グラフの見た目を決定します.これは,グラフの描画後も「データ」 →「update」で修正できますので,気軽に設定してください.設定したら「OK」を押 します.「高度」というタブは気にしないでください.滅多に変更しない設定を変更す る場合のタブです.  設定が終わると Fig.2.10 のように一応グラフが出来上がります.このグラフの形はデ ータによって変わって来ますので同じものが描画できなくても失敗ではありません. Fig.2.10 暫定的に出来上がったグラフ

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※何も描画できない場合は上記「2.2 データファイルの作成」からやり直したほ うが良いかもしれません.手順を確認しながらもう一度やり直してみてください.  なお,ここでは「線種」を「実線」としたので折れ線グラフとなっていますが,自 然科学系の実験では折れ線グラフで表せる実験データはほとんどないので大抵の場合, 評価の対象外となります.「線種」を「なし」としたほうが良いでしょう.

x

R

管理 図のようなものは折れ線で描きますが,そのようなグラフはむしろ Excel のような表計 算ソフトの方が簡単に描けます. 2.3.3 グラフの整形  Sma4win はデータを読み込んだ時に,X,Y の最大値および最小値を把握しています ので,それに合わせて自動的にそれぞれの軸の範囲を設定してしまっています.  出来上がったグラフを見てみますと描画枠の端から端まで使用していて,あまり見 栄えの良いグラフとは言えません.それぞれの枠について 5%程度の余裕を用意するべ きです.  そこで,まず X 軸,Y 軸の範囲を適切に設定しなおします.

 Fig.2.11 のように,「グラフ」→「X-Axis」の順に操作して,Fig.2.12 の X 軸設定ダイ アログを画面上に出します.     Fig.2.11 X 軸設定ダイアログの呼び出し    Fig.2.12 X 軸設定ダイアログ  From が X 軸の左端で To が X 軸の右端です.このとき,From と To の値が同じでな ければ大小は問いません.つまり,左に行くほど値が大きくなるグラフも描画可能で す.  また,Type のところはグラフのパターンです.ここで,Log10(通常)を選択すると, X 軸が対数軸になるので対数グラフが描画できます.

 Y 軸も同じように設定します.「グラフ」→「Y-Axis」の順に操作して Fig.2.13 の Y 軸設定ダイアログを画面上に呼び出します.  X 軸と同様に設定した後,「数字」タブをクリックしてください.設定ダイアログが Fig.2.14 のように変わります.「0 は他の軸と共通」のチェックボックスにチェックを入 れておくと,描画枠の左下が原点座標(0,0)となったとき,X 軸と Y 軸の目盛数字の 0 が両軸共通になって見栄えが良くなります.  これらの修正を終えたのが Fig.2.15 のグラフです.Fig.2.10 と比較して見栄えが良く なりました.

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      Fig.2.13 Y 軸設定ダイアログ①        Fig.2.14 Y 軸設定ダイアログ② 2.3.4 軸タイトルとコメントの記入  見栄えがだいぶ良くなりましたが,何も知らない人が見れば,ただの折れ線グラフ です.それは何故でしょうか. Fig.2.15 X 軸と Y 軸の範囲を修正したグラフ  このグラフにはコメントが一切入っていません.X 軸,Y 軸のタイトルやプロット してあるデータの名前などが入っていないと,なんだか分からないグラフになります. 描いた本人すら忘れてしまうこともあり得ます.  そこで,まず Fig.2.16 のように「挿入」→「X 軸タイトル」の順にクリックします. すると,Fig.2.17 のようなタイトルダイアログが出てきます.細かいことは考えないで, 「文字列」と書かれた空欄に X 軸のタイトルをキーボードから入力します.  Y 軸も同様にして記入することができます.基本的に Y 軸は自動的に 90°左回転し た形で表示されます.  続いてコメントの挿入です.軸タイトルの他に,プロットしたデータがどのような データであるか一言コメントが入っていると分かりやすさが格段に違います.  Fig.2.18 のように,「挿入」→「その他の文字」で任意の文字を入力することができ るようになります.文字のフォントを選択したり,回転させたりすることもできます が,ここでは特に指定しません.

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     Fig.2.16 X 軸タイトルの挿入        Fig.2.17 X 軸タイトルの記入  また,文字の挿入位置は特に入力しなくても大丈夫です.実際に入力した文字はマ ウスで移動できますので,数字で何 mm とか指定するよりも簡単です.見栄えのよさ そうな位置に設定しましょう.      Fig.2.18 任意のコメントの挿入      Fig.2.19 コメントを挿入したグラフ 2.3.5 数学的な解析  科学系の実験でデータ測定し,レポートで報告するからには,そのデータの裏側に ある関係式を見出したいものです.  そのために頻繁に使われるのが最小二乗法です.これは統計学に基づく手法で本来 ならば面倒なのですが,幸いにして Sma4win はこれを自動でやってくれます.  一応,0 次式から 6 次式までですが,大概の実験で得るデータの場合はこれで十分で す.    Fig.2.20 最小二乗法による解析      Fig.2.21 一般多項式の次数の指定

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 では,グラフが画面に描画された状態で,Fig.2.20 のように「解析」→「最小二乗法」 →「多項式」の順に選択しましょう.すると,Fig.2.21 のようなダイアログが出てきま す.ここでは「次数」を指定します.n 次方程式の n を決めてやるわけです.  次数を決めたら,「描画条件」と書かれたタブをクリックします.すると Fig.2.22 の ようなダイアログに変わります.ここで「Division」を 1000 に指定してください.こ れは,最小二乗法で計算したあと,どのくらい細かく線を引くかという指定です.細 かいほどきれいな直線に見えますが細かすぎると描くのに時間がかかります.  色も決めましょう.マウスでクリックするとカラーパレットが出てくるので好きな 色を選んでください.プロットした点の色などを考慮し,分かりやすい色にすると良 いでしょう.

 これで「OK」とすると,Fig.2.23 のように表示されます.「Copy to Clipboard」をク リックしておくと,算出した相関式がグラフに貼り付けられるので,とりあえずそち らをクリックします.    Fig.2.22 描画条件の指定       Fig.2.23 導出した相関式  相関式の数式をクリップボードにコピーしてあるので,Fig.2.24 のように「挿入」→ 「クリップボードからの貼付け」でコメントとして貼り付けましょう.コメントの挿 入と方法は同じです.貼り付けたあとで,適当な位置に動かします.すると Fig.2.25 のようになります.      Fig.2.24 相関式の数式の挿入        Fig.2.25 数式を貼り付けたグラフ  だいぶ完成度が上がってきました.あと一息です.  挿入した相関式の数式がどの線に対応するのかを明確に示しましょう.ひれには矢

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印を使います.Fig.2.26 のように「挿入」→「矢印」で Fig.2.27 の矢印のダイアログが 表示されます.ここで細かい設定をしても良いのですが,とりあえず「OK」とします.     Fig.2.26 矢印の挿入      Fig.2.27 コメントを挿入したグラフ  Fig.2.28 のように画面上に矢印が出ました.この矢印は真ん中辺をドラッグすると位 置を移動できます.また,始点と終点をそれぞれマウスでドラッグして好きなところ に指定できます.  まず Fig.2.29 のように始点をドラッグして数式のそばに持っていきます.これで矢印 が数式を示すためのものと分かります.     ドラッグする Fig.2.28 矢印が挿入されたグラフ      Fig.2.29 矢印の始点を移動 ドラッグする      Fig.2.30 矢印の終点を移動      Fig.2.31 完成したグラフ  つづいて,Fig.2.30 のように終点をドラッグして,解析で引かれた直線のそばに持っ ていきます.こうしておけば,直線を表わす数式だということが一目瞭然です.

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 Fig.2.31 のようなグラフが完成しました.  別のデータで作成したグラフを重ねて表示することもできます.その場合は,「2.3.1 データの読み込み」に戻って同じように繰り返して下さい.  データファイルを作成してしない場合は,「2.2 データファイルの作成」に戻る必要 があります. 2.3.6 文書への貼り付け  さて,グラフが完成しても,レポートの文書ファイルに貼り付けないと見栄えの良 いレポートとは言えません.  そのためにまずグラフ全体をコピーします.Fig.2.32 のように「編集」→「図面コピ ー」として下さい.Fig.2.33 のダイアログが出てきます.  これは,値が適切に設定されていますのでそのまま「OK」を押します. ※この辺の操作になると機械の操作によっては Windows がフリーズして,せっ かく描いたグラフが消えてしまうことがあります.そうなる前に「ファイル」→ 「名前を付けて保存」としてグラフ全体を保存したほうが良いでしょう.    Fig.2.32 グラフ全体のコピー      Fig.2.31 コピー領域の設定  つづいてあらかじめ起動しておいたレポート編集中のワープロに切り替えます.あ らかじめ起動してなかった場合は,ワープロを起動したあと上に戻って図面コピーの やり直しです.

 ワープロ(Microsoft Word)の画面で Fig.2.32 のように「編集」→「形式を選択して貼 り付け」と選択して下さい.Fig.2.33 のダイアログが画面に表示されます.  ここで,まず「図」を選択します.すると,下にある「位置を固定しない」のチェ ックボックスが有効になりますので,チェックを外します. ※もしも図という形式がなくて選択できない場合は,Sma4win での「図面コピー」 がうまくいかなかったということですので,戻ってやりなおして下さい.  ここまでの操作に問題がなければ,Fig.2.35 のようにワープロの用紙幅いっぱいにグ ラフが貼り付けられているはずです.このとき,8 つの■と線でグラフが囲まれている ことを確認して下さい.もし,8 つの□で囲まれ,用紙からずれたところに表示された りした場合は,上述の「位置を固定しない」のチェックボックスを外さなかったとい うことですので,戻ってやりなおして下さい.その場合,間違って貼り付けた図は Delete

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で削除できますので削除しておいて下さい.     Fig.2.33 形式を選択して貼り付け      Fig.2.34 図の位置は固定しない Fig.2.35 グラフを貼り付けたワープロの画面 張りつけた図の上で 右クリック 左クリック        Fig.2.36 右クリックでメニューを出す    Fig.2.37 図の書式設定  さて,レポートに図が入って一安心ですが,このままだと図が大きすぎるので,実 際に印刷したレポートでは間が抜けて見えてしまいます.普通,レポートでは高さ 50mm 前後を目安としたほうが良いでしょう.  ワープロでグラフをクリックすると出てくる 8 つの■のうち,4 スミに配置されてい る■のどれか一つをマウスでドラッグすると,全体を均等に拡大縮小できます.しか し,この方法だと大きさがわかりづらいので,グラフの上でマウスを右クリックしま

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す.  すると,Fig.2.36 のように,メニューがマウスの位置でポップアップしますので,「図 の書式設定」を選択します.すると Fig.2.37 の図の書式設定ダイアログが出てきますの で「サイズ」タブを選んでクリックして下さい.楕円で囲ったところが高さの指定で す.ここをミリメートル単位で調整します.50 と入力しましょう.それくらいの図が 印刷した場合にはバランスよく見えるサイズです.  グラフの下に図番号とタイトルを入れるのを忘れないようにしましょう. ※縦横比を固定するにチェックが入っていれば,高さを指定するだけで横幅も均 等な割合で調節されます.四角で囲ったところは倍率です.ここを調節すること もできます.グラフ中に挿入した文字の大きさを規準にする場合は,こちらで調 節したほうが良いかもしれません. Fig.2.38 大きさを調節したグラフ 2.4 様々な種類のグラフソフト  グラフソフトには様々な種類のものが公開されています.今回ここで紹介した sma4win は自然科学系で描くことの多い 2 次元系の散布図を描くのには適しています がも 3 次元系でプロットするのには向いていません.  インターネットなどで検索すると,様々なソフトがあることが分かりますので, sma4win に限定せず,自分の技能・目的に合わせたソフトを選択することが大切だと 思います.

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第 3 章 図の作成法

3.1 何故図を入れるのか  レポートは報告書ですから,簡潔かつ分かりやすくなければなりません.実験装置 の構成などを文章で長々と説明しても理解出来ない場合が多々ありますが,図で示す と一目瞭然で,必要以上の説明を省くことができます.  分厚いレポートを作成することこそが『努力』と思っている人が多いのですが,最 終的に商業印刷されるような報告書(論文など)ではページ数が多いほどコストがかか るので,むしろ評価は下がる傾向があります.図を用いて簡潔に表現した方が良いレ ポートなのです.  この章では,いくつかの基本的な図の作成法について紹介してみたいと思います. 3.2 写真およびスキャン画像  もっとも簡単な図はデジタルカメラで撮影した画像です*5.スキャナで取り込んだ絵 も同様に扱えます*6 3.2.1 ペイントによるファイルの読み込み  デジタルカメラやスキャナで読み込まれた画像はほとんどが JPEG 画像です.JPEG 画像は Windows に付属の「ペイント」というソフトで扱うことができる画像形式です. ここでは市販のソフトウェアを使うのではなく,誰もが利用可能なペイントを使用し てみることにします.  まずペイントを起動します.Fig.3.1 に示すように Windows の「スタート」から順に 「プログラム」→「アクセサリ」→「ペイント」の順で操作します(Windows のバージ ョンによっては操作が異なる場合があります). プログラム アクセサリ ペイント      Fig.3.1 ペイントの起動手順      Fig.3.2 画像ファイルのオープン *5 パソコンのメモリやプリンタバッファなどハードウェアの性能によっては,多用すると 編集・印刷するときに不都合を生じやすくなります.実物を見せるのが効果的な場合に限 定したほうが良いでしょう. *6 本などに印刷されたものは著作物であり,引用の仕方によっては著作権の侵害に当たる 場合があります.利用には注意が必要です.

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 ペイントが起動したら,画像ファイルを開きます.Fig.3.2 のようにペイントのメニ ューから,「ファイル」→「開く」の順に操作しましょう.すると Fig.3.3 のようなダイ アログが画面上に出てきます.  ここでまず画像ファイルのフォルダを指定します.画像ファイルがデスクトップに 置いてあるとして,「デスクトップ」のボタンを押します.続いて,ファイルの種類の ところをクリックするとペイントで扱える画像の種類が出てきますので,JPEG File Interchange Format を選択します.  ファイルの種類を選択すると,上の窓にはその種類のファイルの名前が並びますの で,その中から利用したいファイルをマウスでクリックします.するとファイル名に そのファイルの名前が指定されますので,「開く」のボタンを押して下さい. Fig.3.3 画像ファイルの指定          背景の透過 非透過 Fig.3.4 ペイントで画像ファイルを開いた様子      Fig.3.5 矩形選択ボタンの指定   すると,Fig.3.4 のように画像ファイルが開くと思います.画像ファイルの大きさによ ってペイントのサイズも変わりますので,利用する画像ファイルによっては画面の様 子が違っているかもしれません. 3.2.2 画像の範囲指定  読み込んだ画像をよく見ましょう.デジタルカメラで撮影した写真は大抵,レポー トで報告しなければならない部分の他に,余計な背景などが写っています.あまり余 計な部分を見せても仕方がないので,必要なところだけ指定してレポートに貼り付け

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ることにします.  レポートに貼り付ける画像は四角が普通ですので,矩形選択しましょう.このため に画面左側の矩形選択ボタンを押します.Fig.3.5 の矢印で示したボタンです.メニュ ーボタンの下のほうで背景の透過・不透過を選択できますが,これは特に考えなくて も大丈夫です.  ボタンを押したら画像の上で重要なところを選択します.まず左上の点でマウスを 左クリックし,右下までそのままマウスを動かしたら左クリックを離します.選択し た部分は点線で囲まれますのでその範囲指定で良いかじっくり検討しましょう.駄目 だったら何度でもやり直せば大丈夫です.  また,もしも何か変な操作をして範囲指定したところがズレてしまったとしても大 丈夫です.「Ctrl」キーと「Z」キーを同時に押す「Ctrl+Z」で直前の操作をなかったこ とにできます.これは Windows のアプリケーションで共通の Undo 機能です.       Fig.3.6 範囲の指定      Fig.3.7 指定範囲のコピー 3.2.3 ワープロ文書への貼り付け  選択した範囲で大丈夫だと思ったら,その範囲をコピーします.Fig.3.7 のように「編 集」→「コピー」の順に操作してください.     Fig.3.8 形式を選択して貼り付け      Fig.3.9 図の位置は固定しない

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 つづいてあらかじめ起動しておいたレポート編集中のワープロに切り替えます.あ らかじめ起動してなかった場合は,ワープロを起動したあと上に戻って図面コピーの やり直しです.

 ワープロ(Microsoft Word)の画面で Fig.3.8 のように「編集」→「形式を選択して貼り 付け」と選択して下さい.Fig.3.9 のダイアログが画面に表示されます.  ここで,貼り付ける形式はどれを選択しても構いませんが,下にある「位置を固定 しない」のチェックを外して下さい.  ここまでの操作に問題がなければ,Fig.3.10 のようにワープロの用紙幅いっぱいにグ ラフが貼り付けられているはずです.このとき,8 つの■と線でグラフが囲まれている ことを確認して下さい.もし,8 つの□で囲まれ,用紙からずれたところに表示された りした場合は,上述の「位置を固定しない」のチェックボックスを外さなかったとい うことですので,戻ってやりなおして下さい.その場合,間違って貼り付けた写真は Delete で削除できますので削除しておいて下さい. Fig.3.10 写真を貼り付けたワープロの画面 3.2.4 貼り付けた画像のサイズ変更  レポートに写真が入って一安心ですが,写真画像はパソコンのメモリを大量に必要 としますのでパソコンのハードウェア設定によってはフリーズしてしまう場合があり ます.ここで一度文書を保存しておきましょう.  文書が保存できたら貼り付けた写真を良く観察します.すると,大抵は写真が大き すぎるので,実際に印刷したレポートでは間が抜けて見えてしまいます.また,フル カラーの写真を印刷したらカラーインクを大量に消費しますので,コストパフォーマ ンスが良いとは言えません.普通,レポートでは高さ 50mm 前後を目安とします.ま た,どうしてもカラーで見せる必然性がないのであれば,グレースケールで十分です. 張りつけた図の上で 右クリック 左クリック        Fig.3.11 右クリックでメニューを出す    Fig.3.12 図の書式設定

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 ワープロで写真をクリックすると出てくる 8 つの■のうち,4 スミに配置されている ■のどれか一つをマウスでドラッグすると,全体を均等に拡大縮小できます.しかし, この方法だと大きさがわかりづらいので,写真の上でマウスを右クリックします.  すると,Fig.3.11 のように,メニューがマウスの位置でポップアップしますので,「図 の書式設定」を選択します.すると Fig.3.12 の図の書式設定ダイアログが出てきますの で「サイズ」タブを選んでクリックして下さい.楕円で囲ったところが高さの指定で す.ここをミリメートル単位で調整します.50 と入力しましょう.それくらいの写真 の大きさが,印刷した場合にはバランスよく見えるサイズです. ※縦横比を固定するにチェックが入っていれば,高さを指定するだけで横幅も均 等な割合で調節されます.四角で囲ったところは倍率です.ここを調節すること もできます.グラフ中に挿入した文字の大きさを規準にする場合などは,こちら で調節したほうが良いかもしれません. Fig.3.13 大きさを調節し,名前を入れた写真 3.2.5 グレースケールへの変換  ワープロの文書ファイルに貼り付けた写真を一回クリックすると,Microsoft Word で は図のツールバーが出てきます.出てこなければ右クリックして「[図]ツールバーの表 示」を選択してください.  図ツールバーの左から 2 番目にあるイメージコントロールボタンを左クリックする と,メニューが出てきます.グレースケールを選択してみてください.写真からカラ ーがなくなったようになります. ※なお,白黒は完全に二値化されるのでレポート向きとはいえません.ウォータ ーマークは半透明化するので不鮮明になりレポート向きとは言えないでしょう. なお,自動を選択すればまたカラー画像に戻すことができます. Fig.3.14 グレースケールへの変換

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3.2.6 重要箇所の指定  写真から必要な範囲を選択してレポートに貼り付けても,読む人によっては書き手 の意図したところを注目するか分かりません.そこで写真を貼り付ける前にペイント で若干の処理を施します.つまり注目して欲しい部分を強調するために,マークを付 けたり文字を書き込んだりします. 前景色 背景色 Fig.3.15 ペイントのカラーパレット  ペイントは元々絵を描くソフトですので,図形を描くための機能は一通り揃えてい ます.この機能を使って写真に細工をしてみましょう.  まず色の指定をします.どの色で描き込んだら目立つかを考え,前景色を指定しま す*7.28 色のパレットのうち,利用したい色をマウスでクリックすれば選択できます. 3.2.7 楕円による強調  次に画面の一部を楕円で囲んで強調してみましょう.Fig.3.16 のように画面左側の楕 円ボタンを押すと,その下のほうに中空・中白・中実の指定が出てきます.中空で指 定されていることを確認しましょう. ※中白は中を背景色で塗りつぶし,中実は中を前景色で塗りつぶしますので,囲 んだ内部の写真が見えなくなってしまいます.中白・中実で囲んでしまった場合 でも,「Ctrl+Z」で直前の状態に戻せます. 中空 中白 中実       Fig.3.16 楕円を中空で指定      Fig.3.17 楕円を描き込んだ様子  マウスで指定した矩形の中にきっちりとおさまる楕円を描きますので,囲みたい部 *7 前景色が描き込む色です.背景色は,文字などを描き込むときに背景を塗りつぶすため の色です.背景の透過・不透過や図形の内部の色塗りの時に背景色が関係します.

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分のやや左上でマウスの左ボタンを押します.すると,どのような楕円を描くかが画 面上に示されますので,描きたい大きさ・形になるまでマウスを動かし,決まったと ころでマウスの左ボタンを離します. ※Shift キーを押しながらマウスを動かすと真円になります.  うまく囲めなかった場合は,「Ctrl+Z」で直前の状態に戻して何度でもやり直せます. 3.2.8 コメントの挿入  次にコメントを描き込みます.  Fig.3.18 のように文字入力ボタンを押し,下のほうにある背景の透過・非透過を選択 します.上が非透過で,下が透過です.非透過の場合,文字が前景色で書かれ,指定 した領域の背景が背景色に塗りつぶされます.透過の場合は,文字が描き込まれるだ けです. 背景の透過 非透過     Fig.3.18 文字入力を指定      Fig.3.19 文字の大きさを指定 Fig.3.20 文字の領域の調節  文字を描き込む位置をマウスでクリックすると,そこに文字を描き込む領域が指定 され,Fig.3.19 のように文字のフォント・大きさ・文字種を選択するダイアログが表れ

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ます.写真はレポートに貼り付けてから縮小*8することが多いので,大きめの文字を選 択します.18∼28 ポイント程度が良いでしょう.  文字の領域の大きさもマウスで調節します.これが小さいと描き込んだ文字全体が きれいに見えないことがあるので,Fig.3.20 のように大きめに指定し,文字入力後,再 度調節して小さくするのがコツです. 3.2.9 直線による指示  強調する範囲を指定し,コメントを入力しましたが,このままでは離れすぎていて 両者が関連していることが,見る人にわかりにくいと思います.そこで,この 2 つを 線でつないで関連性を示しましょう. 線の太さ    Fig.3.21 直線・線種を指定        Fig.3.22 直線を引いた様子 Fig.3.23 ワープロに貼り付けて,タイトルを記入  Fig.3.21 のように直線ボタンを押すと,下のほうで線の太さを指定できます.ワープ *8 小さい写真を拡大すると曲線がギザギザになるので,きれいに見えません.大きめの写 真を縮小したほうがきれいに見えます.

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ロ上で縮小することを考えると,あまり細い線は見えなくなりますので若干太めにし ておきましょう.  マウスで線の始点を指定して左クリックします.左クリックしたまま終点まで動か して左クリックを離すと直線が引かれます.マウスを動かしているとき,どのような 線が引かれるかの目安が表示されます.  このようにして処理した図を,上述したように領域指定してワープロで貼り付けま す.タイトルをただちに記入し,文書ファイルをセーブしておきましょう. 3.3 線画の作成  図には写真で見せたほうが効果的な場合と,概略を模式的に示したほうが効果的な 場合があります.例えば,電気泳動や寒天培地の色の変化など定性的な実験の結果で は実物の写真を見せれば明確に分かりますが,定量的な実験の結果として測定装置の 表示部などを写真で見せても大した意味はありません.  捏造ではなく確かに実験をやったということを示すために,実験装置の写真を見せ るのは有意義ですが,実験の流れや装置の構成などを示すためには模式的に描いた図 のほうがむしろ分かりやすく効果的です.  文章中に適当な空欄を空け,後から手描きで線画を描き込んだレポートをよく見か けます.図を手描きにする場合には,下絵を描いてからテンプレートと製図ペンで清 書するくらいしないと,他をワープロで書く意味がありません*9.しかし,レポートに 間違いが見つかった場合,図を手描きで描き直すのは膨大な手間がかかります  せっかくパソコンを使うのですから,線画もパソコンで描いておきたいところです. 線画を描くのは若干の手間がかかりますが,読み手に与える印象と,修正時の手間を 考えたらよほど便利で簡単だと思います. 3.3.1 パソコンによる線画の準備  パソコンで線画を描く場合には,必ず適当な紙に下書きし,イメージを明確にしま す.パソコンで線画が描けない人の大部分は完成した時のイメージを持たないまま, 作図しようとしているようです.しかし,残念ながら初めからパソコンに向かってい きなり作図してうまくいくものではありません.この作業が完成するまでパソコンを 起動しない熟練者もいるくらいです. 3.3.2 ペイントを用いた線画の描き方 3.3.2.1 フラスコとビーカーを題材とした作図  描く図が決まったら,実際に描いてみましょう.ペイントを起動した時点で,絵を 描くキャンバスの大きさは直前に扱った画像のサイズを記憶していますので,作画に 適当な大きさを設定します.一般的には横 640pixel×縦 480 pixel に設定すれば十分で しょう.  ペイントのメニューから Fig.3.24 のように「変形」→「キャンバスの色とサイズ」を 選択すると,Fig.3.25 のダイアログが画面に表示されます.幅と高さをキーボードから 入力します.単位によって設定値が変わるので注意しましょう. *9 パソコンが普及していなかった頃は,学会発表や論文で使われていた図・数式などは全 て製図ペンで清書していました.

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        Fig.3.24 キャンバスのサイズ変更    Fig.3.25 キャンバスのサイズを入力  キャンバスの大きさが設定できたら作図してみましょう.  ここでは,丸底フラスコとビーカーを用いた蒸留の様子を描いてみたいと思います. まず丸底フラスコは球と円筒の組み合わせですので,横から見た場合は円と長方形の 組み合わせで描くことができます.そこで,Fig.3.26 のように円と長方形を描きます. このとき,円と長方形の大きさのバランスだけ考えてましょう.初めから組み合わせ ると難しいので,離したところに描いています.  長方形の周囲を矩形選択します.背景は透過を選択しておきます.矩形選択した範 囲はマウス+左クリックでドラッグできますので,丸底フラスコに見えるような位置 関係にずらします.円周上に角を合わせる必要はありません.多少はみ出しても後で 修正可能です.気楽にやりましょう.       Fig.3.26 丸底フラスコの部品を描く    Fig.3.27 部品を動かし大雑把な形を作る              Fig.3.28 拡大表示の選択        Fig.3.29 修正部分を適当な位置に移動  先程,動かしたときにはみ出した部分を修正しましょう.  拡大表示してやると,細かいところまで直すのが簡単になりますので,Fig.3.28 のよ

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うに,「表示」→「拡大」→「拡大する」の順に選択します.すると,描いている図形 が Fig.3.29 のように拡大表示されますので,上下および左右を調節するスクロールバー で,修正したい部分を画面内の適切な位置に表示されるように動かします.  丸底フラスコに見えるように,一部の線を消してやります.Fig.3.30 のように「消し ゴム」を選択します.ボタンの下のほうで消しゴムの「太さ」を選択できます.太く すると一気に消せるのですが,細かいところの修正には向きません.適当に使い分け ましょう.  また,前景色を白にしてペンを使うと,pixel 単位での修正も可能です.  修正できたら,表示を元に戻して様子を見ることにします.Fig.3.31 のように「表示」 →「拡大」→「標準に戻す」の順に選択します.            Fig.3.30 消しゴムによる修正       Fig.3.31 拡大表示を標準表示に戻す  丸底フラスコが描けたら,となりにビーカーを描いてみましょう.  底の高さが合うように,かつ大きさのバランスを考えながら,Fig.3.32 のように角丸 四角形を描きます.  ビーカーは上が空いているので,角丸四角形の上のほうを矩形選択で選択し,「編 集」→「切り取り」で消去します.「消しゴム」で消してもいいのですが,上をそろえ たほうがきれいに見えます.これだけで,ビーカーらしく見えるものです.  続いて,フラスコからビーカーにガラス管をつないだ様子を作画します.ガラス管 は平行な直線で描けばいいのですが,平行に線を描くのは意外と難しいので,長方形 を利用します.        Fig.3.32 角丸四角形でビーカーを描く       Fig.3.33 ガラス管の描画準備

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