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写真およびスキャン画像

ドキュメント内 レポート作成スキルUP.doc (ページ 30-38)

第 3 章  図の作成法

3.2   写真およびスキャン画像

 もっとも簡単な図はデジタルカメラで撮影した画像です*5.スキャナで取り込んだ絵 も同様に扱えます*6

3.2.1 ペイントによるファイルの読み込み

 デジタルカメラやスキャナで読み込まれた画像はほとんどが JPEG 画像です.JPEG

画像はWindowsに付属の「ペイント」というソフトで扱うことができる画像形式です.

ここでは市販のソフトウェアを使うのではなく,誰もが利用可能なペイントを使用し てみることにします.

 まずペイントを起動します.Fig.3.1に示すようにWindowsの「スタート」から順に

「プログラム」→「アクセサリ」→「ペイント」の順で操作します(Windowsのバージ ョンによっては操作が異なる場合があります).

プログラム

アクセサリ

ペイント

Fig.3.1 ペイントの起動手順      Fig.3.2 画像ファイルのオープン    

*5 パソコンのメモリやプリンタバッファなどハードウェアの性能によっては,多用すると 編集・印刷するときに不都合を生じやすくなります.実物を見せるのが効果的な場合に限 定したほうが良いでしょう.

*6 本などに印刷されたものは著作物であり,引用の仕方によっては著作権の侵害に当たる 場合があります.利用には注意が必要です.

 ペイントが起動したら,画像ファイルを開きます.Fig.3.2 のようにペイントのメニ ューから,「ファイル」→「開く」の順に操作しましょう.するとFig.3.3のようなダイ アログが画面上に出てきます.

 ここでまず画像ファイルのフォルダを指定します.画像ファイルがデスクトップに 置いてあるとして,「デスクトップ」のボタンを押します.続いて,ファイルの種類の ところをクリックするとペイントで扱える画像の種類が出てきますので,JPEG File Interchange Formatを選択します.

 ファイルの種類を選択すると,上の窓にはその種類のファイルの名前が並びますの で,その中から利用したいファイルをマウスでクリックします.するとファイル名に そのファイルの名前が指定されますので,「開く」のボタンを押して下さい.

Fig.3.3 画像ファイルの指定

        

背景の透過 非透過 Fig.3.4 ペイントで画像ファイルを開いた様子      Fig.3.5 矩形選択ボタンの指定

すると,Fig.3.4 のように画像ファイルが開くと思います.画像ファイルの大きさによ ってペイントのサイズも変わりますので,利用する画像ファイルによっては画面の様 子が違っているかもしれません.

3.2.2 画像の範囲指定

 読み込んだ画像をよく見ましょう.デジタルカメラで撮影した写真は大抵,レポー トで報告しなければならない部分の他に,余計な背景などが写っています.あまり余 計な部分を見せても仕方がないので,必要なところだけ指定してレポートに貼り付け

ることにします.

 レポートに貼り付ける画像は四角が普通ですので,矩形選択しましょう.このため に画面左側の矩形選択ボタンを押します.Fig.3.5 の矢印で示したボタンです.メニュ ーボタンの下のほうで背景の透過・不透過を選択できますが,これは特に考えなくて も大丈夫です.

 ボタンを押したら画像の上で重要なところを選択します.まず左上の点でマウスを 左クリックし,右下までそのままマウスを動かしたら左クリックを離します.選択し た部分は点線で囲まれますのでその範囲指定で良いかじっくり検討しましょう.駄目 だったら何度でもやり直せば大丈夫です.

 また,もしも何か変な操作をして範囲指定したところがズレてしまったとしても大 丈夫です.「Ctrl」キーと「Z」キーを同時に押す「Ctrl+Z」で直前の操作をなかったこ とにできます.これはWindowsのアプリケーションで共通のUndo機能です.

     

Fig.3.6 範囲の指定      Fig.3.7 指定範囲のコピー

3.2.3 ワープロ文書への貼り付け

 選択した範囲で大丈夫だと思ったら,その範囲をコピーします.Fig.3.7のように「編 集」→「コピー」の順に操作してください.

Fig.3.8 形式を選択して貼り付け      Fig.3.9 図の位置は固定しない   

 つづいてあらかじめ起動しておいたレポート編集中のワープロに切り替えます.あ らかじめ起動してなかった場合は,ワープロを起動したあと上に戻って図面コピーの やり直しです.

 ワープロ(Microsoft Word)の画面でFig.3.8のように「編集」→「形式を選択して貼り 付け」と選択して下さい.Fig.3.9のダイアログが画面に表示されます.

 ここで,貼り付ける形式はどれを選択しても構いませんが,下にある「位置を固定 しない」のチェックを外して下さい.

 ここまでの操作に問題がなければ,Fig.3.10のようにワープロの用紙幅いっぱいにグ ラフが貼り付けられているはずです.このとき,8つの■と線でグラフが囲まれている ことを確認して下さい.もし,8つの□で囲まれ,用紙からずれたところに表示された りした場合は,上述の「位置を固定しない」のチェックボックスを外さなかったとい うことですので,戻ってやりなおして下さい.その場合,間違って貼り付けた写真は

Deleteで削除できますので削除しておいて下さい.

Fig.3.10 写真を貼り付けたワープロの画面

3.2.4 貼り付けた画像のサイズ変更

 レポートに写真が入って一安心ですが,写真画像はパソコンのメモリを大量に必要 としますのでパソコンのハードウェア設定によってはフリーズしてしまう場合があり ます.ここで一度文書を保存しておきましょう.

 文書が保存できたら貼り付けた写真を良く観察します.すると,大抵は写真が大き すぎるので,実際に印刷したレポートでは間が抜けて見えてしまいます.また,フル カラーの写真を印刷したらカラーインクを大量に消費しますので,コストパフォーマ ンスが良いとは言えません.普通,レポートでは高さ 50mm 前後を目安とします.ま た,どうしてもカラーで見せる必然性がないのであれば,グレースケールで十分です.

張りつけた図の上で 右クリック

左クリック

    

  Fig.3.11 右クリックでメニューを出す    Fig.3.12 図の書式設定

 ワープロで写真をクリックすると出てくる8つの■のうち,4スミに配置されている

■のどれか一つをマウスでドラッグすると,全体を均等に拡大縮小できます.しかし,

この方法だと大きさがわかりづらいので,写真の上でマウスを右クリックします.

 すると,Fig.3.11のように,メニューがマウスの位置でポップアップしますので,「図 の書式設定」を選択します.するとFig.3.12の図の書式設定ダイアログが出てきますの で「サイズ」タブを選んでクリックして下さい.楕円で囲ったところが高さの指定で す.ここをミリメートル単位で調整します.50と入力しましょう.それくらいの写真 の大きさが,印刷した場合にはバランスよく見えるサイズです.

※縦横比を固定するにチェックが入っていれば,高さを指定するだけで横幅も均 等な割合で調節されます.四角で囲ったところは倍率です.ここを調節すること もできます.グラフ中に挿入した文字の大きさを規準にする場合などは,こちら で調節したほうが良いかもしれません.

Fig.3.13 大きさを調節し,名前を入れた写真

3.2.5 グレースケールへの変換

 ワープロの文書ファイルに貼り付けた写真を一回クリックすると,Microsoft Wordで は図のツールバーが出てきます.出てこなければ右クリックして「[図]ツールバーの表 示」を選択してください.

 図ツールバーの左から 2 番目にあるイメージコントロールボタンを左クリックする と,メニューが出てきます.グレースケールを選択してみてください.写真からカラ ーがなくなったようになります.

※なお,白黒は完全に二値化されるのでレポート向きとはいえません.ウォータ ーマークは半透明化するので不鮮明になりレポート向きとは言えないでしょう.

なお,自動を選択すればまたカラー画像に戻すことができます.

Fig.3.14 グレースケールへの変換

3.2.6 重要箇所の指定

 写真から必要な範囲を選択してレポートに貼り付けても,読む人によっては書き手 の意図したところを注目するか分かりません.そこで写真を貼り付ける前にペイント で若干の処理を施します.つまり注目して欲しい部分を強調するために,マークを付 けたり文字を書き込んだりします.

前景色

背景色

Fig.3.15 ペイントのカラーパレット

 ペイントは元々絵を描くソフトですので,図形を描くための機能は一通り揃えてい ます.この機能を使って写真に細工をしてみましょう.

 まず色の指定をします.どの色で描き込んだら目立つかを考え,前景色を指定しま す*7.28色のパレットのうち,利用したい色をマウスでクリックすれば選択できます.

3.2.7 楕円による強調

 次に画面の一部を楕円で囲んで強調してみましょう.Fig.3.16のように画面左側の楕 円ボタンを押すと,その下のほうに中空・中白・中実の指定が出てきます.中空で指 定されていることを確認しましょう.

※中白は中を背景色で塗りつぶし,中実は中を前景色で塗りつぶしますので,囲 んだ内部の写真が見えなくなってしまいます.中白・中実で囲んでしまった場合 でも,「Ctrl+Z」で直前の状態に戻せます.

中空 中白

中実     

Fig.3.16 楕円を中空で指定      Fig.3.17 楕円を描き込んだ様子

 マウスで指定した矩形の中にきっちりとおさまる楕円を描きますので,囲みたい部

*7 前景色が描き込む色です.背景色は,文字などを描き込むときに背景を塗りつぶすため の色です.背景の透過・不透過や図形の内部の色塗りの時に背景色が関係します.

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