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理系レポートのバイブル

ドキュメント内 レポート作成スキルUP.doc (ページ 51-54)

第 5 章  レポートの内容

5.3   理系レポートのバイブル

 理科系のレポート・論文については木下是雄先生が中公新書から出している「理科 系の作文技術」(定価700円+税)という本がバイブルとされています.文章の組み立て 方から,図・グラフ等の描き方,さらにはその文章が商業誌で出版される時の校正ま で,理科系の文章を書く上で注意しなければならないことを,実に細かいところまで 記述してあります.惜しいのは少々書かれた年代が古いのでパソコンを執筆時に利用 するという前提ではないことと,内容が高度であるので学生向けというより研究者向 けということでしょう.

 それは,この本の著者が元々,ある学会の論文執筆の基準を作成した経験から書か れたものであることに関係があります.学会の論文執筆基準は一旦どこかの学会で作 成されると,それを参考にして決定されることが多いので,この基準は概ねほとんど の学会で取り入れられているといっても過言ではないのです.その意味で,レポート を評価する理系の人間の多くは直接・間接的に,この本の影響を受けており,この本 に記述されているようなことを正しいと感じる傾向があると言えます.

 本書も現代風にアレンジはしましたが,大筋においてこの基準からはずれたことは 書いていないと考えています.値段の高い本ではないので,一読すると良いと思いま す.

Fig.5.1 木下是雄著「理科系の作文技術」の表紙

あとがき

 本書では,パソコンでレポートを書くために必要と思われるスキルについてまとめ てみました.

 本書で取り上げた方法は必ずしも最適な方法ではありません.むしろ,独自のスキ ルをもつ方々には野暮な方法としてとらえられるだろうことは覚悟しております.

 パソコンは普及してきたとはいえ,気軽に購入できる価格の物ではありません.よ ほど特別な目的をもって購入するのでなければ,ソフトウェアに余計な費用をかけら れないというのが本音でしょう.

 高価なソフトウェアを複数組み合わせればより簡単に,より見栄えの良いレポート が作成できます.しかし,そのために本体にかけた以上の資金投入が必要となれば,

躊躇するのは当然です.

 このような観点からWindows付属やインターネットを利用して手に入るソフトウェ アを利用して,費用をかけずにレポートを作成する方法を紹介しました.幸いにして

Windows のソフトウェアは操作感覚が統一されていますので,これらのソフトウェア

で慣れた方々ならば,もう少しグレードの高いソフトウェアも使いこなせると思いま す.

 ソフトウェアは使い手との相性がありますので,値段の高いものほど良いというわ けではありません.しかし,ある程度機能を充実するためには諸々の開発費が値段に 反映されるのは仕方がないことです.問題はその機能が自分の求めるものであるかど うかで,必要ない機能を充実している高価なソフトウェアは使う価値が全くありませ ん.

 何が自分にとって必要な機能なのかは,経験によって少しずつ変わってきます.本 書を用いてレポート作成をしたことで,どのような機能が必要なのかが見えてきたの であれば,その機能をもったソフトウェアを探して使えば良いのです.

 本書によってはじめの一歩を踏み出した皆さんが,独自のスキルを習得し,より良 いレポート・論文執筆が出来ることを心から応援します.

2004

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索引〜 index 〜

インターネットを使いこなそう...44

インデントを設定するには...13

改行幅を変更するには...5

箇条書きするには...15

下線を引くには...9

グラフを描くには グラフ描きソフトとは...17

グラフに文字を入れる...22

グラフの形式を決める...20

グラフ描画の実際...19

最小二乗法で解析する...23

様々なグラフソフトを使いましょう...28

データファイルを作るには...18

データを読み込むには...19

文書ファイルに貼り付けるには...26

見やすいグラフに直すには...21

検索サイトを使いこなそう...44

学術的な情報検索サイト...44

コピーペーストはしてはいけません...46

情報の価値を確認しよう...45

注意しなければならないこととは...45

著作権を侵さないよう気をつけよう...46

どのような情報検索サイトがあるのか...44

数式を記述するには...8

図を作成するには CADソフトを使いましょう...42

Powerpointで模式図を描く...42

画像の選択...29

画像の範囲を指定する...30

図にコメントを入れる...35

図に線を引くには...36

図を入れる理由...29

楕円で強調する...34

どこに注目するのか指定するには...34

パソコンで描いた図の管理...41

パソコンで描いた模式図の一例...41

パソコンでフラスコとビーカーを描くには.... 37

パソコンで模式図を描くには... 37

貼り付けた画像の大きさを調整するには... 32

フリー素材を活用しましょう... 42

ペイントでファイルを開くには... 29

ペイントで模式図を描くには... 37

模式図を作画するには... 37

モノトーンの画像でも大丈夫... 33

ワープロ文書に貼り付ける... 31

段組みするには... 12

表をつくるには 罫線の間隔を変更する... 11

罫線の種類を変更する... 10

表に入力する... 11

表を簡易挿入する...9

ページを入れるには... 11

文字のスタイルを変更するには イタリックと太字の設定...6

上付き文字の設定...7

下付き文字の設定...7

添え字の設定...7

用紙の大きさをへんこうするには...5

レポートをまとめよう 結果には何を書くべきなのか... 47

結論には何を書くべきなのか... 48

考察には何を書くべきなのか... 48

方法には何を書くべきなのか... 47

目的には何を書くべきなのか... 47

レポートの基本構成とは... 47

レポートを効率良くまとめるために... 49

ワープロの使い方...4

ドキュメント内 レポート作成スキルUP.doc (ページ 51-54)

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