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IRUCAA@TDC : 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 提示症例3 顎堤(骨の形態や骨質・骨造成術)からみたリスク

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Academic year: 2021

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(1)Title. Author(s) Journal URL. 第282回東京歯科大学学会インプラントシンポジウム : 提示症例3 顎堤(骨の形態や骨質・骨造成術)からみ たリスク 齊藤, 力 歯科学報, 107(4): 419-420 http://hdl.handle.net/10130/103. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 歯科学報. Vol.1 0 7,No.4(2 0 0 7). 4 1 9. 提示症例3:. 顎堤(骨の形態や骨質・骨造成術) からみたリスク. コメンテーター 齊藤 力 (新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面再建学講座組織再建口腔外科学分野教授). 歯科インプラント治療は欠損歯に対する補綴や顎. りの速度で吸収されることが多い。また植立後負荷. 顔面口腔領域における形態と機能の修復・再建・構. がかかっているにもかかわらず,周囲骨組織が時日. 築の選択肢の1つとして今や欠かせない手段であ. の経過に伴って減少していくことを経験している。. る。しかし歯科インプラント治療が形態ならびに機. 2.臨床症例について. 能の修復・再建・構築のためのより良い治療手段と. 歯科インプラント植立に必要な部位の歯槽部高径. して応用しようとした際に,植立部位に必要な骨組. を増大するには歯槽頂上骨移植法が,幅径増大には. 織が不足している場合には,植立のための骨組織の. 唇側ないし頬側に骨を移植するベニア(veneer) 骨. 増量が必要となることがある。そこで本シンポジウ. 移植方が多く行われ,上顎臼歯部の絶対的高径不足. ムではインプラント治療のための骨組織増量の実際. に対しては上顎洞底挙上術(sinus lift) が多く行われ. と,移植骨の運命および歯科インプラントの生着(生. ている。また交通外傷などにより下顎の歯槽部の骨. 存) について臨床的観点から述べた。. 組織が欠損しているような場合や腫瘍切除後の骨欠. 1.歯槽堤および顎堤の骨組織増量方法について. 損症例には垂直的骨延長法を応用している。. 歯槽堤および顎堤の骨組織増量法には骨移植法,. 3.合併症について. 生体材料移植法,骨延長法,骨再生誘導法などがあ. 骨移植における局所的合併症には移植骨の過大な. る。骨移植法には遊離骨移植と血管柄付骨移植法が. 吸収,感染,骨壊死などがあり,骨採取部の合併症. あり,組織欠損部の大きさ,部位によって使い分け. としては知覚異常があげられる。また腸骨採取後に. られている。多くは遊離骨移植が行われるが採取部. 大腿深部静脈血栓症の発生を経験していることから. 位は腸骨部,オトガイ部,下顎枝前縁部,腓骨,頭. 骨採取にも十分な注意が必要である。. 蓋骨などであるがそれぞれ一長一短があるが,腸骨. 4.非適応症について. 海綿骨骨髄ないし下顎枝前縁を多用している。生体. 一般に骨粗鬆症,糖尿病,喫煙者,精神的不適応. 材料移植法には生体活性材料,組織吸収性生体材. 者などとされているが,骨粗鬆症や軽症の糖尿病患. 料,及びその両方の性質を兼ね備えた生体材料がよ. 者で十分なコントロール下におかれている場合は適. く用いられており,一般に α-TCP,β-TCP,u-HA,. 用可能であるといわれているが,最近,骨粗鬆症治. TeCP,DCPD,DCPA,OCP,PLA,PGA/LA 等. 療に用いられている bisphosphonate 製剤服用患者. が使用されている。しかし歯科インプラント体に接. は顎骨骨髄炎をおこす可能性があることから,適用. する組織は骨組織であるべきであると考えている。. 除外としている。しかし適用の可否について明確な. 骨延長法は移植組織を必要とせずに骨組織を増量す. 基準はないことから,randomized controlled trial. ることが可能な方法であるが,費用がかかることか. (RCT) により多くの症例を集めて検討を加えてい. ら適用症例はそれほど増加していない。しかし需要. くことは歯科インプラント治療の安定した成績を得. は増大するものと考えている。骨再生誘導法は主と. るためにはきわめて重要であると考えている。. して GBR 膜が用いられているが,GBR 膜によって. 5.歯科インプラント治療における骨移植のリスク. 増量された骨組織は本来の歯槽部ないし顎骨とは異. と生存(生着) 率について. なっていることから骨に負荷がかからない限りかな ― 45 ―. a.骨移植のリスクについて.

(3) 4 2 0. インプラントシンポジウム. 歯科インプラント治療のための骨移植のリスクと. ンプラントを植立した場合,骨に負荷がかかると骨. して,①移植骨量の経時的減少,②合併症の増加,. 量減少吸収は小さいものとされているが,植立後,. ③生着(生存) 率の低下などがあげられるが,移植骨. その周囲骨組織の骨吸収が軽度みられることも経験. 量の減少は骨採取部位および移植部位によって相違. している。なお歯科インプラント植立部位と離れた. があるとされ,腸骨による歯槽頂上骨移植術では,. 負荷のかからない骨組織はかなり減少する傾向がみ. Cordaro ら は2 5%(移 植6か 月 後) ,Verhoeven ら. られる。事実,上顎洞底挙上術後には歯科インプラ. は2 5%(移植6か月後) ∼3 6%(移植2年5か月後) ∼. ント植立部位周囲の骨は残存しているが,少し離れ. 5 1%(移 植1 1年 後) ,Satow ら は1 0−1 3%(移 植1∼. た部位の骨組織は著しく吸収していることが多い。. 7年 後) ,Bell ら は3%(移 植4−6か 月 後)∼1 1%. b.歯科インプラントの生存(生着) 率について. (移植1年後) ,Bishi は50%移植3年後) ,Nystrom. 歯槽頂骨移植では Kunkel は9 0%(移植4年後) ,. らは上顎で1 9%(移植5年後) 減少したと報告してお. Nystrom は 下 顎 で83%(移 植1 0年 後) ,Nystrom は. り,腸骨移植では移植骨は最大で5 0%(移植3年後). 上顎で9 6%(移植5年後)と報告しており,サンド. が吸収すると記述している。腓骨移植では Nelson. イッチ骨移植では Hallman は上顎で9 0%移植5年. らは8%(移植1年後) 減少したと報告しており,頭. 後) と報告し,上顎洞底挙上術では McCarty は8 0%. 蓋骨移植では Smolka らは1 6−1 9%(移植6か月後). (移植4年後) ,Ferrigno N は9 1%(移植1 2年後,成. 減少したと述べている。サンドイッチ骨移植(Inter-. 功率) ∼9 5%(移植1 2年後,生着率) であったと報告. positional bone graft) では,Stellingsma らによれ. し,骨 延 長 法 で は Grawen ら は8 9%,Mazzonetto. ば骨減少量は0%(移植2年5か月後) ,Jensen ら. らは9 2. 5%であったと報告している。. は上顎で5%(移植5年後) ,Kahnberg KE らは上. 骨増量を行う場合は,移植骨の運命とリスクにつ. 顎で0%(移植5年後) であったと報告しており,サ. いて,十分なインフォームドコンセントの上で実施. ンドイッチ骨移植は歯槽頂上骨移植よりも骨量減少. すべきであり,RCT による治療基準の策定が重要. は少ないものと考えられた。一般に移植骨に歯科イ. であると考えている。. ― 46 ―.

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参照

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