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短期大学看護学生における死に対する態度 : 学年別による比較

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(1)

期 大 学

護 学

      

The

 

Perspective

 

toward

 

Death

 

in

 

Students

 of 

College

 of 

Nursing

     

The

 

Comparison

 

of

 

Each

 

Grade

 

in

 

School

砂 賀

 

 

はるみ,

佐 藤

 

幸 子

澁 谷

 

貞 子

要  約

 

看 護 学生が 死を どの ように認 識し てい るか

ま た

さ まざま な 要 因 が 死に対 する態 度と どの ような 関連をもっ てい るか

学 年 別に明ら かにする こ と を目的と し

短 期大学 看 護学生

343

名に対しアンケ

ト調 査 を 実 施 した

死 へ の 態 度を明ら か にするため にGesserら が開 発し

河 合が作成 し た死に対する態 度尺度を 用い た

新 入牛 は 中立 的 受 容が有 意に低 く

卒 業生 は回避的 受 容が有意に高かっ た

この 果 か ら

新人 生 は 死 を 人 間の 死 と捉 えにく く, 自然の出 来 事とし て受 け入 れに くい

卒 業牛 は学 年の 進 行に よ り

死の受けILめ方 や考 えが 変わっ て くる と 示 唆さ れ た

ド  看 護 学生

死に対する態 度

学 年別

死 別 体 験 は じ

に  死は誰にで も必然的 に訪れ る もの であ り

必 ずし も老 後にやっ て くるとは限ら ない

核 家 族 化の 進 行 や医 療の あ り方の変 化な どに伴っ て

若 者が身 近な 人の 死 に直 面 する機 会は

以前と 比べ る と著しく少 なくなっ てい る11

死 につ い て考える の は

テ レビや 新聞な ど で報 道さ れ る事 件や事 故に よ る 死 に関する ニ ュ

スや

ド ラマ や ゲ

ム を契 機に し てい る こと が多い

  藤 井21i

大学生の死 観の構 成 概 念を

「ス ピ リチ ュ アル 側 面」 「生命の 終わ り」 「現 実 的客 観 的 側 面 」 「死に対 する感 情 」「大切 な 人 との別 離 」「孤 独と未 知 」 「漠 然 」 「行 為の中 断 」と報 告し てい る

ま た

看 護 学生 は

死に対して 「怖い 」「寂 しい 」「苦しい」イ メ

ジ と と ら え3

關 戸41

死を否 定 的イメ

ジで 捉えてい ると 述べ てい る

  看 護 学生 は死につ い て考える機 会が あり

死 が身 近 にある環 境に置か れてい る状 況 の 中で

死 をどの ように認 識してい る の か

死 別 体 験の無や入学 直 後

学 年

ま た は卒 業 間 近な学牛に よっ て相違 が 見 ら れる のか

看 護 学生の死に対す る 態 度 を 把 握 して お くこ と は 重要である

 こ れ まで

死 に対す るイメ

ジにつ い ての研 究は 数 多 く3 〕

 

 

5

i

死に対 する態 度におい て

KJ

法に よる研 究は報 告さ れ てい る

し か し

死別 体験の 無 によ る死に対 する態 度につ い て の研 究は極めて少ない2

そ こ で, 今回

看 護 学生が死 を どの ように認 識 して い るか

ま た

さ ま ざ ま な要 因が 死へ の 態 度 と どの よう な関連を もっ てい るかにつ い て学 年 別に よる比 較を行い らかに し た

目的

 看 護 学生 が死を どの ように認 識してい る か

ま た

さま ざ ま な 要 因 が 死へ の 態 度 と どの ような 関 連 をも っ てい るか

学 年 別に明 ら かにす るこ と を 目 的 とし た

用 語

操 作 的

定義

1

死 に対す る 態 度   死に対 する態 度と は死 に対する認 識で ある

学生 が 死 を どの よ う に 認 識 してい る か

宗教 や神仏へ の 祈り

死へ の 恐怖

死後の 世界などにつ い て の認 識 を 死に対 する態度 とし た

43 桐 生 短 期 大 学 紀 要

第16号

2005

(2)

研 究 方

1

調査対 象

 

短 期 大学 看 護 学 科の新入 生92 名, 2年

e .

IOO 名, 3年 生78 名

卒 業生73 名

総 計 343 名 (男性 30 名

女 性

281

名 )

2

調査期問  

2005

3

月 10日

4 月20 凵に 自記 式 質問紙 調 査 票を 配付

記入後に質問紙を 回収し た

3.

調 査 方法

 

死へ 態 度ら か にる た め に , 基 本 属 性と 死 に対 する態 度を自記 式 質 問紙 調 査 票を用い 調 査した

1)基本 属 性  基本 属 性は学 年

性 別

年 齢

家 族との 同居

信 頼で きる友 人の有 無とした

2)死に対 する態 度   死に対 する態 度を把 握 するため に

Gesse拶 らが 開 発 し河 合1:1 が作成 し た, 死 に対 する態 度尺度 (下位 尺 度 ;死の恐 怖

積 極 的 受 容

中立的受 容

回 避 的 受 容 )

4

因 子

20

項目 を用い た

死の恐 怖は

死 そのも の に対 する恐 怖と死に方に対 する恐 怖を含ん で い る

こ の尺 度の測 定 対 象 者は

青 年 期

成 人 般 であ り, 内的整合 性 及び因 子 的妥 当 性が認め られてい る

ド 位 尺 度の 積 極 的 受 容は

死 後の世 界へ 期 待か ら る受 容で ある

中 立的 受 容は, 死 に対する客 観 的 態 度か ら来る受 容であ り

回 避 的受 容は

現 世の否 定 的 状 況か らの回 避に よ る受 容である

4.

分 析 方法

 

母集 団を把 握 する た め に, 調査 対 象の 属 性につ い て集 計を行い

に対 する態 度 尺 度の 得 点平 均 値 と標 準 偏 差を算 出した

統 計 的 手 法と し て

t 検 定

・一・

元 配置 分 散 分析

多重 比較を算 出した

タ分 析はEXCEL2000 に人力し

 JAMP  IN4

0を用い た

有意水 準は

5%未 満とし た

5.

倫理的 配 慮

 

こ の 調査 は, 死 に対 する態 度に関する ことか ら検 討 し

純 粋に教 育研 究の検 討を目 的に行 うもの であ るこ と

ま た

記人の有 無に よっ て成 績に影 響 する こと及び個人的に不 利になる ことは絶 対にない こと

こ の調 査の依 頼を拒 否

中 断 する権 利があ り, 研 究 と してま と め 公表する際には個 人が特 定でき ない よ うプラ イバ シ

の保 護

秘 密は厳 守 する旨を 調査用 紙の表 紙に文 書で明記し, 尚かつ 口頭で も 説 明 し同 意の得ら れ た学生である

桐牛短 期 大学紀 要

第16号

2005 44

究結果

 

短 期 大 学 看 護 学生 を対 象と し

自記 式 質問 紙 調査 票 を配付した結 果, 回答が 得 ら れ た

343

名 中, 有効 回 答は311 名 (回収 率 90

6% )で っ た

1

基 本属性

 

対象の 基 本 属 性は表1に示 した通 りで ある

生 の 性別は女子学生281 名 (

91

%)

男 了

学 生

30

名 (

9

で あっ た

学年別で は新人生 が68名 (22%

2年生96名 (31% 3 年生76 名 (24%

卒 業 生

71

名 (23%)であ っ た

平均 年齢は19

8

± 1

71t

であ る

家 族との 同 居は 「同居 」 189名 (61% 別居」が121名 (39%っ た

信 頼で きる友人 につ い て は, 信 頼 で きる友人 が 「い る」 263 名 (85%

どちらともい え な」 41 名 (13%

い ない」 5名 (2%)であっ た

表1 基 本属性 N

3H 項 目 カ テゴ

数 (%) 性 別 学 年 家 族との同居 信 頼 で きる 友 人 女性 男性 新入生 2年 生 3年生 卒 業生 同居 別 居 いる ど ち らともいえ ない いない 281(91) 30(9) 68(22) 96(31> 76(24> 71(23> 189(61) L2監(39) 263(85) 41 (13 ) 5(2) 2

死に対 する認 識

 

宗教をもっ てい るか につ い て は

「もっ てい る」が 41 名

13% もっ て い ない 」が267 名 (87%)であ っ た

神 仏に祈る こ とがある か につ い て は

「はい 173 名 (569e ), 「ど ち ら ともい えない」75名 (24%

),

「い い え」 61 名 (20%であっ た

死 を 恐怖と感じる か とい こ とにつ い て は, 「感 じ る 」

197

64

, 「どちらともい え な」 90 名 (29%

じ ない」 23 名 (

7

%)であっ た

死後の 世 界はあ ると思 うか につ い て は

「ある」 122 名 (39%

どちらともい な い 」 146 名 (47%)

「ない 」 43 名 (14%)であっ た

死の準 備 教育とい う 言 葉を知っ て い る か につ い て は

「はい 」 74 名 (24%

い い え 」 230 名 (

76

%)であ っ た (表 2)

(3)

表2  死にたい する認 識 N

3凵 項日 カ テゴ

数 (% ) 宗 教 神仏に祈る 死を恐 怖 死後の世界 死 の準 備 教 育 有 無 はい ど ち ら ともいえ ない い い 感じる ど ち らともいえ ない 感じない ある どちらともい えない ない 知っ ている 知 らない 41(13) 267(87) 173(56) 75(24) 61(20> 197(64) 90(29) 23(7) 122(39) 146(47) 43(M> 了4(24) 230 (76>

3.

死別 体験   身近 な 人 との死 別休 験 者は

240

名 (77%)で

その 人 との続 柄 は

「祖 父 母」が最も多く160名 (51

4%), 次い で

友人

27

名 (

8

%)

「曾 祖 父 母 」

24

名 (

8

%)

「お じ

お ば」

17

名 (

6

%)

「両 親 」 10 名 (3c/。) 「い とこ

2

名 (0

6%であっ た

死別 体 験 無 し は71 名 (22%)で あっ た (表

3

表3 死別 体験 N=3

 

11 項 目 カテ ゴ1丿

関係 人数 (% ) 死 別体験 有 無 祖父母 友人 曾祖父 母 お じ

お ば   両親 いこ 240 (T7 > 16U (51.4) 27ω 24〔8) 17 〔5> IO 〔3> 2(0

5> 71 (23)

4.

死 に 対 す る 態 度

 

対 象 者の 死に対 す る態度 を 測 定 するた めに

死に 対 す る尺 度 を 用い た

クロ ン バ ッ クの α 係数 は

0,

67

死に対 する尺度との 関 連は表 4に示 し た

D

学 年別 による 比 較  学 年 と死の 恐怖との 連におい て は

入 生 は

他の 学 年より死の恐 怖 が高い 傾向がみ ら れ た が 有 意 差は な か っ た (

pニ

0

074 )

学年と積極的受 容との 連に おい て は

,3

年生は

他の 学年よ り積 極 的受容 が 高い が み ら れ た が 有差 は な かっ た

p

626

学 年 と 中立 的 受 容との 関連におい て は

新入 生 は

45 他 の 学 年 よ り 中 立 的 受 容 が 有 意 に 低 か っ た (p

O

040

).

学年と回 避 的受容 との 関 連に おい て は

卒 業生は, 他の学 年より 回避的受 容が有 意に高かっ た (p

=0,

0

〔}

06)

4

2)死 に対 する認識

 

神仏 に祈る者は, 祈 ら ない 者よ り死の 恐 怖 が 肩意 に高かっ た (

pニ

0

0058 )

死後の 世界と積 極 的受 容と の 関連に おい て死後の 世 界 が あ ると思っ てい る 者 は

ない よ り積 極 的受容が有 意に 高かっ た

p

ぐ 0001 )

また

死後の 世界が ない と思っ てい る者は

回 避 的 受 容が 有 意に高かっ た

pニ

0

0094

).

宗教 と死の 態 度 との関連におい て は

宗教 を持っ てい ない もの の 方 が積 極 的 受 容, 中 立 的受容, 回 避 的受容 が 高い 傾向 が み ら れ た が

有 意な差は認め られ な かっ た

3)死 別体 験

 

死の 恐 怖と 関連 する要 因は

死 別体 験 有りで は死 別経 験 無しより死の恐怖が低い が

右 意な 差 は 認 め ら れ な か っ た

p=

0

0682

).

4)属 性との 関連

 

性別 と 回避的受 容との 関 連 に お い て 男 性 は女 性 より回 避 的 受 容が有 意に高か っ た (p

O

020

性別 と 中立的受 容との 関連に おい て は, 男 性は女性 よ り 高い 傾 向が み られ た が有 意 差は み ら れ なか っ た

ま た

死へ , 積 極 的 受 容との 関 連 に おい て は, 女 性の が男性より高い 傾 向が み ら れ た が 有 意 差は み られなかっ た (p

0

469 ) (表4 )

 

信 頼で きる友人 と回避的受 容との 関 連に お い て は, 信 頼で きる友 人がい は, 友人が い る者よ り

回避 的受 容, が有 意に高か っ た

p

0

0001 )

考  察

 死 は 人類に とっ て普 遍 的な もの で ある が

人の死 に対する態 度や イメ

ジ は決し て普遍的なもの で は な く

時 代や社 会の状 況に伴っ て変 化 してい るとい えるz :1

1

死に対 する認 識   本 研究におい て は

死 後の 世界が ある と思っ てい る者 は

積極的受 容が有意に高い結 果が認め ら れ た

關戸S : は

死 後の世 界を信じる こ と は

死に対 する 嫌悪の イメ

ジ を弱め る要 因と なる

つ ま り, 死後 の世界を信 じ るこ と は

死に対し好 感が あると示 唆 し

本 研 究と類 似 傾 向の 結 果と なっ てい る

未 知の 体験で あ る 死 は

漠 然と し た不 安と死 に対して の疑 問や不 確 実 性へ 自覚か ら

恐 怖不 安 後の 世界へ の 支 え と な り

死を積 極 的に受 容する の 桐牛短期大学 紀 要

第16号

2005

(4)

表4  死に対す る 態度 尺度 N

71 死別 体 験 有 無 有 意 確 率 n

240Mean ±SD n

71Mean ±SD 死の恐 怖 積極的 受容 中立 的受 容 回避 的 受容 21

03±0

29 10

21±0

17 9

01:ヒ0

14 12

97:ヒ0

25 22

21±0

57 10

12d:0

33 8

86±0

27 12

78±{}

49 0

06820

81740

62950

7253 学 年 新 入 生 n

68 2年 生 n

96 3年生 n

76 卒 業生 n =  71 有意確 率 死 の 恐怖 積 極的 受容 中立 的受容 回避 的 受容 22

32±0

55 10

13±0

33 8

29:ヒ0

26 11

55:ヒ0

47 20

73±0

47 10

00:ヒ0

27 9

17±0

22 13

52±0

39 21

68:ヒ0

52 10

53±0

31 9

19:辷0

25 12

42ゴ:0

44 20

59± 0

54 10

14±0

32 9

14:ヒ0

26 14

02±0

46 0

07480

62660

04050

0006 性 別 女性 n

281 男性 n

30 有 意 確 率 死 の 恐 怖 積 極的受容 中 立 的 受容 回 避的受 容 21

34±0

27 10

25±0

16 8

96±0

13 12

76:ヒ0

23 20

70±0

84 9

56±0

49 9

16±0

40 14

53:ヒ0

71 0

46970

18760

6323O

0204 神 仏に祈 る はい n

173 どち らともい えない     n

75 い いえ n

61 有意 確率 死 の恐 怖 積極的 受容 中立 的受 容 回 避的受 容 21

98±0

34 10

38± 0.20 8

99±0

17 12

50±0

29 20

82±0

52 10

24±0

31 8

89±0

25 13

72±0

45 t9

88± 0

58 9

60±0

35 9

06± 0

28 13

06± 0

50 0

00580

15890

90190

0803 信 頼できる友 人 いる n =263 ど ち らともい えない     n=41 いない n

5 有 意 確 率 死 の 恐怖 積 極的受 容 中立 的 受容 回避的受 容 21

21± 0

28 10

20±0

16 8

90±0

13 12

52±0

23 22

04±0

72 10

39±0

42 9

39±O

34 14

68±0

59 17

80±2

07 7

60± 1

22 10

20±O

99 20

40± 1

70 O

13710

09560

2102 〈

0001 では ない か と考え ら れ る

死後の 世界は 想 像 し かで き ない 世界で

死 か ら遠 ざけ ら れてい るこ と に よ り

死を恐れてい る反

天国や死後の 世界が 支 え と な り来

Iil

:へ の 期待か ら死 を 積 極 的に受容 して い くの で は ない か と推 察で き る

逆に

死後の 世界が ない と 思っ てい る者は

回避 的 受 容が有意に高 く なっ て い る

つ まり

死は自分の死でな く他 人の死であ ると い う認 識が あるた め

現 実か ら回避 するこ と に よ り 死を受 容す るのでは ない か と推察さ れ る

  本 調査では

,77

% の学生 が死 別 体験 を し

その 関 係は祖 父 母が最 も

死へ の 態度 との 関 連におい て有意差は な かっ た

藤井2

の 研 究 に おい ても, 死 別体験 と死へ の 不安に対 する関連は み られな かっ た

調 査 内 容の 相 違はある が

本 研 究と類 似の結 果と な っ てい る

  病 院死が80% を越える現 在におい て

身近 な 人の 死 に直面する機 会は

著しく少なくなっ てい る

青 年 期に おける死 別体 験は 死 別体 験の有 無の み では な く

死 別体 験した時にどの ように思 索 した か

ま た 時期や関係 性が影 響 する の で は ない か と考え ら れる が

本 研 究で はそこ まで の調 査は してい ない

死 別体 験と死へ の 態 度につ い て は

今 後の課 題と し たい

2

学 年別に よ る比 較 桐生短 期 大 学 紀 要

第16号

2005 46

(5)

 

本調査の 結果, 新人 生 は

他の学 年より中立的受 容が有 意に低く, 卒 業生は

他の 学 年よ り 回 避 的受 容が有 意に高かっ た

川戸’1は

死を積 極 的に受 容 す る 学 生は, 死 を 死後の天国や来 田二

永 遠 性と結び つ 捉 えて お り

逆に死を回 避 的に受 容 する学生 は, 人 生 に おい て その重 要

1

生 を認めず

死を取る に 足 らない もの と捉えてい る と大 学生 を対 象に し た研 究で述べ てい る

 

卒 業生 は, 死生観

脳 死

自殺な ど講 義

成 人看 護 学 実 習に おい て の タ

ミ ナ ルケア

緩 和ケア を通 し, 死につ い て考える機 会が多 く

学 年の 進行 によ り死の け止め方や死に対 する考え が変わっ て くる と推 察さ れる

岡 田51 は

学 校における学 習の み ならず, 医 療

福 祉 施 設 実 習実 際 い た り, 老い てい く現実を 目の当た りに したこ とに 起 因 すると述べ てい る

死は自分の死では な く

他 人の 死である とい う認 識があ り

人の死 は誰も どう する こ ともで きない と, 生のあ き らめとし て死 を と らえる傾 向にある の で はない か と考え られる

 

新入 生 は, テ レ ビ や新 聞な どで報道 さ れる

件や 事 故に よ るニ ュ

ス や

マ や ゲ

ム か ら死 に接 するが, 考 える機 会が少ない

死 を 人間の 死 と捉え にく く

死 を自然の 出 来 事と して受け 人 れに くい の で はない か と推 察で きる

結  論

 

看 護 学生は, 死後の臥界は 想像し かで き ない 世 界 で

死から遠ざけら れてい る こ とによ り

死 を 恐 れ てい る反面, 天 国や死後の 世界が 支 えとな り来 匿 へ の期 待か ら死を積 極 的に受 容してい く

ま た

死 は 自分の死でな く他 人の 死である とい う認識 が ある た め

現 実か ら回避するこ とによ り死 を受容 す るとい う死 に対 す る 認 識 が 示唆さ れた

 

学年別で は

新入 生は

死 を 人間の 死 と捉えにく く

死 を自然の 出 来事と して受 け人れ に くい

卒 業 生 は

学 年の進 行 に よ り死の 受け 止め方や 死に対す る考え が 変 わっ て くる と示唆され た

引用 文 献

1)

勝 俣 暎 史 :若 者の 死 生観

教 育と医 学

624 :  

523−529,

 2005

2)

藤 井美和 :大 学 生の持つ 「』のイメ

ジ :テキ   ス トマ イニ ング に よ る分 析

関 西 大 学 社 会学 部 紀   要

 

95

145−

153

 2003

3

) 齋藤英子ら :大 学生 の死の イ メ

ジ に関する研究  

〜TEG ・Self−

Esteem

身 近な人の死の経 験に よる

  分 析

〜.

群 馬 保 健 学 紀 要, 23 :49

53, 2002

4)

關 戸 啓 子

J

}和子 :死に対 するイメ

看 護   学 生 と 主 婦の比較

ホス ピス ケ ア と在 宅ケ ア

,5

  (

3

  

:296

300

 

1997

5)

岡 田 ま り ら:看 護 学生の死の イ メ

ジに関 する研   究

三重 看 護 学 誌

3:53

59

2000

6)Gina

 

Gesser

:Death Attitudes Across The 

life−

 

Span :The Development  And  Validation 

Of

 The   Death Attitude Profile

 OMEGA

,18

2

):

ll3−128,

  1987

7

)河合千恵子 ら :老 年 期に おける死に対する態 度

 

老年社会 科 学, 17 (2):107

116

1996

8

)關 戸啓 子ら :死に対する イメ

ジ と その 形 成に影   響を

5

 

k

る要因の検 討

看 護

i

総 合

,26

20−22 ,

  1995

9

)川 戸真 山 美 :現代 入の死 観とDeath 

Education.

関   西 学院 大 学 卒業 論 文

2003

47 桐牛 短期 大 学 紀要

第16号

2005

(6)

The

Perspective

toward

Death

in

Students

of

College

of

Nursing

-The

Comparison

of

Each

Grade

in

School-Michiko

Sunaga,

Harumi

Suzuki,

Sachiko

Sato,

Teiko

Shibuya

Abstract

We conducted research on how students

perceived,

and

how

various

factors

impact

on theirattitudes toward

death

to

identify

theirperspectivesfrom each grade

level

with using attitudescale.

The

data

showed extremely low score

in

neutral acceptance toward

death

by

freshmen,

and extremely high score in negative acceptance by

post

graduate

students.

From the finding,itissuggested that

freshmen

do

nottend to

define

death

as

human

death

and to postgraduatestudents

toward

death

alters as theirgradeincollege advanced.

Keywords :Nursing students,Attitude toward

death,Category

of each grade

in

school

表 2   死 に た い す る 認 識 N = 3 凵 項 日 カ テ ゴ リ ー 人 数 ( % ) 宗 教 神 仏 に 祈 る 死 を恐 怖 死 後 の 世 界 死 の 準 備 教 育 有無は いど ち ら とも い え な いい いえ感じるど ち らともいえ な い感じないあるどちらともいえないない知っている 知 らな い 41 ( 13 )267(87 )173(56)75(24)61(20>197(64 )90(29)23(7)122(39)146(47)43(M>了4(24) 230 ( 7
表 4   死 に 対 す る 態 度 尺度 N = 71 死 別 体 験 有 無 有 意 確 率 n = 240Mean ± SD n = 71Mean±SD 死 の 恐 怖 積 極 的 受 容 中 立 的 受 容 回 避 的 受容 21 、03 ± 0 .2910.21±0.179.01:ヒ0.1412.97:ヒ0.25 22 .21 ± 0 ,5710.12d:0、338.86±0、2712.78±{}.49 0 . 06820.81740.62950.7253 学 年 新 入 生 n ニ 68 2

参照

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