Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/
Title
№24:シタフロキサシン経口投与による歯周炎急性部
位の細菌叢と薬剤感受性の変化の検討
Author(s)
富田, 幸代; 藤田, 貴久; 山田, 茂子; 塩崎, 昭美; 中
川, 種昭; 齋藤, 淳
Journal
歯科学報, 114(3): 295-295
URL
http://hdl.handle.net/10130/3320
Right
目的:慢性歯周炎の急性症状部位を有する患者に対 し,シタフロキサシン(STFX)を経口投与し,培 養法による歯周ポケット内細菌の検出およびそれら に対する各種抗菌薬の最小発育阻止濃度(MIC)の 測定を行い,抗菌効果を検討した。また,STFX 投与後に一部キノロン低感受性菌が検出されたため その消長についても検討した。 方法:東京歯科大学千葉病院保存科および慶應義塾 大学医学部歯科・口腔外科外来を受診し慢性歯周炎 の急性症状を呈する患者30名(男性9名,女性21 名,平均年齢61.6歳)を対象とした。急性部位(A) からペーパーポイントにて歯肉縁下プラークを採取 し,細菌の分離・培養,MIC 測定を行った。サン プ リ ン グ は,STFX 投 与(100mg/day,5日 間) 前(A1)と投与後6∼8日(A2)に行った。STFX 投与後にレボフロキサシン(LVFX)やアジスロマ イシン(AZM),クラリスロマイシン(CAM)のい ずれかに耐性菌が検出された患者24名のうち,追加 検査に同意が得られた7名について STFX 投与後 1ヶ月以上経過した後(A3),同部位のサンプリ ングを行った。なお,本研究は東京歯科大学(NO. 322)および慶應義塾大学医学部(NO.2011−239) 倫理委員会の承認を得て実施した。 結果および考察:好気・嫌気培養法により,A1で
は偏性嫌気性菌であるParvimonas micra が,A2で はバイオフィルム形成時の early colonizer である Streptococcus mitis や Streptococcus oralis が多く検 出された。薬剤感受性試験では,STFX 投与前後 で検出された全ての菌において,MIC は0.008∼4 μg/ml と比較的低い値を示した。一方,CLSI の基 準がある Streptococcus 属では A2で検出された35 株のうち LVFX 耐性 が54.3%,AZM・CAM 耐 性 がそれぞれ54.3%,51.4%の割合で検出された。し かし,その後の検査で LVFX への耐性菌は消失し たが,AZM,CAM の耐性菌は消失しなかった。 耐性菌の消長を検査するまでの期間(A2∼A3) は平均11か月でありその間,対象部位以外の抜歯や 歯周炎の急性発作のため抗菌薬の投与や縁上スケー リングが行われていた。以上の結果より,慢性歯周 炎患者の急発部位の歯周ポケット内細菌に対し, STFX の投与は有効であることが示唆された。ま た,AZM や CAM に対する耐性菌については今後 さらなる経過観察が必要と考える。 目的:今回,平成18年度の義務化以降の東京歯科大 学における研修修了後の研修歯科医の動向,特にプ ログラム別および施設別進路志向の相違について分 析・検討したので報告する。 方法:東京歯科大学は,3つの臨床研修施設を有 し,千葉病院では4つ,水道橋病院は2つ,市川総 合病院は1つの合計7つのプログラムを運用してい る。これらのプログラムに関して残されている臨床 研修開始以来の記録資料を基に,平成18年度から23 年度に在籍した臨床研修歯科医の研修修了後の進路 を,東京歯科大学大学院進学者,レジデント採用 者,臨床専門専修科生,学外に就職した者の4グ ループに分けて分析・検討した。 結果および考察:千葉病院のプログラム A・B・C は学外が53∼67%で最も多く,大学院22∼29%,専 門専修科16∼32%でほぼ同様の割合を示し,レジデ ント4∼5%で最も少ない割合であった。水道橋病 院のプログラム A・B・C は学外33∼38%で最も多 く,専門専修科11∼38%,大学院3∼12%,レジデ ント8∼11%であったが,A は大学院よりレジデ ントが多く,B は大学院の方がレジデントよりも多 く見られた。市川総合病院プログラム A はレジデ ント43%で最も多く,大学院36%,学外21%で千葉 病院や水道橋病院と比べると半分以下の割合で, 専門専修科生の採用者はいなかった。千葉病院の A・B・C の3者間で,修了後の進路志向は,カイ 2乗検定において危険率5%未満で統計学的な有意 差を認めた。プログラム間の検討を行ったところ, カイ2乗検定において B と C の間では危険率5% 未満で統計学的な有意差を認めた。千葉病院も水道 橋病院もともに学外を選択する者が多く,千葉病院 ではそれに次いで大学院,専門専修科へ進む者がほ ぼ同じ割合でレジデントの割合が低く,水道橋病院 では専門専修科へ進む者の割合が高く,大学院やレ ジデントへ進む者の割合は低いことが見られた。市 川総合病院では,千葉病院や水道橋病院のプログラ ムと比較して,大学院やレジデントに進む者の割合 が極めて高く,学外の割合が低いことが分かった。 千葉病院,水道橋病院,市川総合病院の3者間の進 路志向について検討を行ったところ,カイ2乗検定 と Fisher の正確確率検定において危険率5%未満 で統計学的な有意差を認めた。