業種別に見た流通小売店の立地戦略について
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(2) 76 ( 190 ). 横浜経営研究. 店 行動は消費者の. 第 23 巻. 負担しなければならない 物流. コストに大きな 影響を受けていることが 実証的 にも明らかとなる.すなわち 上に述べたように ,. 消費者側が財の 輸送に際して 要するコストが 高 ければ,流通業者がそうした 活動を代行するこ とにより利潤をあ げる機会を得られる. したが ってそうした 地域ではより 多数の店舗が 出店さ れることが現実のデータからも. 確かめられる. に業種別に見た 場合,特に最寄り 品を扱う 業種の出店戦略ほどそうした 消費者側の物流コ ストの影響を 受けていることが 明らかとなる. これは最寄り 品は通常消費者が 買い物に行く 機 会は頻繁にあ るから,財の輸送に関する 負担を 出来るだけ軽くするため ,小売店は密に立地す ることにより 利潤をあ げる機会が増大すること と,同時に最寄り 品は消費期間はより 短く,一 定期間における 回転率が高いから ,住宅面積が 狭い地域では 小売業者が在庫行動を 代行するこ とによっても 利潤をあ げる余地が生じるからで 第 2. あ る.. 本論文の構成は 以下の通りであ る. まず 2 節 ではこれまでの 小売店舗の空間的競争と 立地戦 略に関する理論研究を 概観し, これらをもとに 実証分析の基礎となるモデルを 引用,提示する. この理論モデルに 基づき, 3 節では我が国の 業. 第 4 号 (2003). 件を課し,小売店舗数が決定されることとなる・ 第 2 に,小売店と 消費者が財の 流通に際して 負担せねばならない 移動費用と在庫費用の 社会 的な総和が,最小化されるような 店舗密度水準 を割り出すという 最適化アプローチモデルが あ る . これは茂生 (1994), Flath and Nariu (1996) で提示されたものであ り,そこでは各 経済主体の流通費用の 総和を具体的に 数式化し これを小売店舗数に 関して最小化することに ょ ,その水準を導いている. り. これらの 2 つで 立地戦略の視点から 実証的に. 検証可能なのは 前者であ り, ここでは実証分析 の前段階として ,「均衡アプローチ」モデルを 引用,提示する. まず消費者の 購買行動から 記述する.消費者 は特定の財を 一定期間に q 単位, fだけ離れた 店舗から購入すると 仮定する. このとき, t が 単位距離の往復の 移動コスト, c が期間あ たり の財の在庫コスト , x が購入回数を 表すものと. 定義すると,消費者の買い物コストは 次のよう に表される. C" Ⅰ地士。が (牡@) (1) 右辺第. 1. 項が移動コストであ り,第2 項が在. 種別・都道府県別の 小売店舗数の 横断面データ. 庫コストであ る. これを. を用 い モデルの現実的妥当性を 探る.最後に4. それにより 求 まる x, で (1) 式を再評価すると. 節で本稿の結論をまとめ ,拡張の可能性と 研究. 最適化された 買い物コストは 次のようになる.. ガ. に関して最小化し ,. の 今後の展望について 論じる.. C@=@/2cqtl(2). 2. 理論モデル. 小売店舗密度の 決定に関する 代表的な理論モ デルはこれまでの 先行研究に 2. れている. まず第. り. 2. 1 に 丸 Llf(1992). つが 提示さ. が構築した. 均衡アプローチモデルがあ る. これは消費者・. 小売業者の双方が Baumol タイプの在庫行動を とることを前提に ,小売業者の自由参入を仮定 し各小売店は 利潤最大化のために 財 価格を 各々決定するものとする.その 上で店舗間の 対 称的なナッシュ 均衡を求めた 上で,ゼロ利潤条. 次に小売店舗間の 競争を考える. まず消費者 の購買行動と 同様,小売店の発注費用を定式化 する・ 1 回あ たりの発注コストを cl とし一定 期間に Q だけの財をⅣ回に 分けて発注を 行うと する・財の発注コストは c@N と表される・ さら に店舗の財 1 単位あ たりの在庫コストを c2とす る.. これより,小売業者の 販売費用は ,. の亡 ClN+C2Q 八2N). (3). ,.
(3) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について. となる. これをやはり N に関して最小化し , 得 られるⅣの値を C" に 代入すると,次のような値. これを利潤の 式 (7) に代人すると ,個別の小 売店の利潤は 次のように表される.. が求まる.. @f=-@ 6q/n¥@ ctq/n-@ c@/2¥ (9). C7=@2<V2(? (4). ・. ここでは長さが 1 であ る円周上に消費者が 密. 度 ぁで 一様に分布している 状況を想定する.小 売店舗数は % だけ存在すると 仮定する. また, 各消費者は財に 関して,最も 距離の近い店舗 か 8q 単位だけ商品を 購入するものとする・ 他の. さらに (9 広にゼロ利潤条件を 課すと次のよ うに均衡小売店舗数がが 算出される.. れ. 以上により,消費者・ 小売店双方のコストは 求 まった.次に小売店の空間的競争を 定式化す る. ( 191 ) 77. (松井建二 ). Ⅴ. 式 (W0)の両辺を. , ぁ. で除し,このアプローチに. 基づいた均衡店舗密度を 計算すると,次のよう に 求 まる.. ", 。 ". 小売店が タ という小売価格を 設定している 時に,. 小売店Ⅰがれという 小売価格を付けた 場合,そ の販売 量 Q,は , 次のようになる・. *二. ㎞. 両. 、. (11広から,長期的な 均衡状態を想定した 場 合,各変数が店舗密度が に与える影響の 符号 条件は表 1 のようにまとめられる ". 次節では この (11)式に基づき表 1 の符号条件が 現実のも のになっているかに 関して線形回帰分析の 手法 を用い確認を 行う. あ. Qi 二. セブ. q(2 ). (5). Ⅰ. ここで 21 は小売業者の 商圏を表すため ,そ. の値は消費者にとって 隣接する店舗間の 選択が 無差別となる 条件 卸 6) をⅠに関して 解くこと. 3, 実証的分析. に よ り求められる. 3. 1. p*4+@2cqtl=pQ+@ Ⅰ a+@2cq (¥/ イヶ. サ. れ一 1). (6). データの記述. 前節に提示したモデルをもとに ,. ここでは具. 体的に回帰分析で 利用する変数系列を 考える. このとき,小売業者の 仕入れ価格を グと 定義 すると, 第 Ⅰ小売店の利潤は 次のように表され る・. -p@)Qr 一 = (Pi-P@@<5 q(2t) -@2C@6q{2l). (7). モデルの中で 記述された変数のうち 小売店舗密. 度などは比較的容易にデータを 得ることが可能 であ るが,例えば消費者の単位距離あ たりの移 動費用などは 実際に測定することは 困難なため, 入手可能なデータベースを 考慮しながら 何らか の代理変数を 作成しなければならない.本研究 に際して人手可能であ ったデータは , 1988 年の. ひ. このモデルでは 小売店の立地に 関して対称的. な均衡が想定されているため , 2J 二 l ル 0 条件. 都道府県別の ,飲食店を除く 業種別の小売店舗 数,乗用車数 ,貨物車数 , 1 住宅あ たりの延べ. を課した上で , (7) 式を (6) 式の制約の下で A に. 関して最適化を 行うと次のようになる.. (qn) + @(2 c@n/ Pi= (T +@/ct/. 2) ここではゼロ 利潤条件を課しているため ,長 期 りな均衡状態に 達している状態を 想定しており 新規の小売店が 参入する余地は 考慮していない. 白. 6 q). (8).
(4) 78 ( 192 ). 第 23 巻. 横浜経営研究 表1. 第 4 号 (2003). 諸変数の店舗密度への. 影響. 消費者. 小売店. 移動費用. 在庫費用. 人口密度. 消費量. 在庫費用. じ. 4. C. 店舗密度に. 仕入れ費用 C1. ワ. 0. 与える影響 表2. 各変数の定義とデータソース. 系列. デー・-. 定義. タッ. - ス. 店舗数 : 商業統計表. 小売店舗密度. (店舗数 ) -. (人口 ). 人口 : 住民基本台帳 に基づく. 全国人口・世帯数表 乗用車 数. (乗用車保有台数 ). + (軽 乗用車保有台数 ). (保有車両敬 ). 貨物車 数. 市区町村別自動車保有車両敬 市区 W 村別軽自動車車両敬 自動車保有車両敬 人口 : 住民基本台帳 に基づく. 人口密度. (人口 ) - (都道府県面積 ). 全国人口,世帯数表 都道府県面 穐 全国都道府県市区町村 別 面積調査. 1 住宅あ たりの. 住宅統計調査. 延べ面積. 県民経済計算年報. 県民所得. 面積,人口,面積および 県民所得であ る. これ. らの各変数系列の 人手先に関しては 表. 2. に示し. た. まず説明の対象となるのは 人口. 1. 人あ たりの. 小売店舗数であ るから,飲食店を 除く小売店舗 数を業種別に 人口で除した 系列をこれに 充当す る.次に説明要因としては ,消費者の移動コス. 用車数は店舗密度に 負の影響を与え ,かっ貨物 車数は正の影響を 与えることが 理論的には予想 される. これらの 1 人あ たり乗用車 数 ,貨物車 数は乗用車保有台数,貨物車台数を 都道府県別 の人口で除して 求める.人口密度ぁは 定義通り. 人口を都道府県面積で 除して求める. また,消 費者の在庫コスト c は I 住宅あ たりの延べ面積. これはあ る地域において 乗用車が普及していれ ば,消費者が財を購買に行くためのコストは 低 くなると考えられるし ,同様に貨物車が普及し ていれば小売店が 財を仕入れるコストは 低くな. を用いる. これは消費者にとっての 財の在庫コ ストは住宅が 広いほど低いと 推測されるためで あ る. したがって住宅の 延べ面積は店舗密度に 負の影響を与えることが 予想される. 次にここで取り 扱うのは業種別の 小売店舗密 度であ るから,商業統計表における 定義を確認. ることが推測されるからであ る. したがって 乗. しておかねばならない.商業統計表では ,ある. ト. t, 小売店の輸送コスト c,は. 数,. 1. 人あ たり乗用車. 1 人あ たり貨物車 数 でおのおの代理する ,.
(5) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について 表3. 平均. 標準偏差. 最小. 最大. 歪度. 尖度. 0 014. 0 002. 0.009. 0 . 018. 一 0 . 632. 0 614. 0 248. 0 033. 0 184. 0 33. 0.042. 0 089. 0.257. ・. ・. ・. ・. l 9 1 0. 人 1あ 貨 数物た 車り. 人口密度 (人 /km,) 1 住宅あ たり. 延べ面積 (m,) (円 ). ・. 248. 102.06. 20.31. 60.27. 153.17. 0.295. 一 0.. 8233318. 1254065. 46738500. 3.097. Ⅱ 809. 6788912. 1. 人あ た @ ハ ノ. 乗用車 数. 一. 2. 相関係数. 1 人あ た @. 人口密度 1 住宅あ た @. 155. 県民所得. 延べ面積. 貨物車 数. 1. 一 0 . 095. ・. 727. 0 922 ・. 1. 一 0. 49. 171. 0・ 5. ・. 1. 注 ) 1 住宅あ たり延べ面積の 単位は m2.. 一 0. 0 口り 0・ 6. 576. 6. ・. 0・ 28. 一 0. " 58. 418. 0.370. 0・ 6. ・. 8 9 0・ 2. 一 0. 1. 0 . 659. 6 5 0・ 3. (円 ). ・. 1. 延べ面積 (m づ. 一 0. 12.813. 人口密度 1 住宅あ たり. 791. 3.551. 1 人あ たり. (人ソkm'). ・. 5556.39. (全業種 ). 貨物車 数. 一 0. 67.75. 店舗密度. 人あ た @. ・. 1076.15. (全業種 ). 1. 0 532. Ⅰ. ・. 624.19. 店舗密度. 乗用車 数. ・. ・. 表3. 県民所得. 基本統計量. ). 乗用車 数. 県民所得. 1. 2 4. 人あ た. 一. れ 0. 1. (全店舗密度 ). ( 193 ) 79. 基本統計量と 変数間の相関 表3. 店舗密度. (松井建二 ). 0.585. l. Ⅰ工.
(6) 80 ( 194 ). 横浜経営研究. 表4. 第23 巻. 第 4 号 (2003). 業種間合計の 小売店舗密度に 関する都道府県の 順位 人口 1000 人あ たりの小売店舗数 (1988 年 ). 地域. 店舗密度. 地域. 店舗密度. 高知県. 18.05. 熊本県. 14.21. 沖縄県. 17.98. 福島県. 14.21. 徳島県. 17.46. 三重県. 14.17. 和歌山県. 16.80. 岐阜県. 14.09. 島根県. 16.76. 静岡県. 14.08. 富山県. 16.61. 岡山県. 13.91. 秋田県. 16.49. 広島県. 13.84. 福井県. 16.39. 長野県. 13.79. 鹿児島県. 15.96. 栃木県. 13.78. 山梨県. 15.89. 福岡県. 13.75. 山口県. 15.74. 大阪府. 13.65. 山形県. 15.69. 宮城県. 13.63. 大分県. 15.48. 群馬県. 13.52. 長崎県. 15.44. 兵庫県. 13.47. 愛媛県. 15.43. 滋 賀県. 13.14. 香川県. 15.41. 愛知県. 12.62. 新潟県. 15.29. 茨城県. 12.61. 宮崎県. 15.26. 東京都. 12.58. 石川県. 15.24. 奈良県. Ⅱ 60. 佐賀県. 15.03. 北海道. 11.13. 京都府. 14.89. 埼玉県. 9.91. 岩手県. 14.87. 干葉県. 9.77. 鳥取県. 14.83. 神奈川県. 9.50. 青森県. 14.41. 小売店において 取扱商品が単品の 場合は,その 商品に付与されている 5 桁の商 R"分類番号の, 上. 4. 桁の販売額で 産業細分類を 決定する. また. 商品" の種類が複数の 場合は,小売商品の商品分 類番号上 2 桁の販売額で 分類集計し さらにそ の 最も大きい 上 3 桁で中分類を 決定することに. なっている.ただしこの 例外として,. 3. 桁分類. の本稿で取り 扱うデータでは「百貨店」,「その 他の各種商品小売業」,および「各種食料品心 売業 」の 3 業種は特殊な 基準で格付けされる. まず百貨店は ,「衣 , 食 ,住にわたる各種の商 品口を販売する. 事業所で,その事業所の性格上 ぃ. ずれが主たる 販売商品か判別できない 事業所で あ り,かっ従業者が常時 5(@人 以上のものとし , 衣食住の販売額比率が 各々 10% 以上 70% 未満の 範囲にあ る商店」として 定義されている.次に その他の各種商品小売業は「小売業の 中分類の う ち, 衣 , 食 ,住にわたる各種商品を小売りし そのいずれも 小売販売総額の 50% に満たないで , かっ従業者が 50 人未満の商店」が 格付けされる ,. 最後に各種商品小売業であ るが,「小売業の中 分類の中で小分類「 552 一 559 」までのうち , 3 小分類に該当する 商品の小売りを 行い,そのい ずれも飲食料品小売販売総額の 50% に満たない.
(7) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について. (松井建二 ). (. 195・. 録 推 宙 侭 ""鮒. ■ 卸 e そ% 鍬 廿曲叶 音誌. ・. 鸞聡. ・. 桂沖翠軍. 師凪堅 ・師風 黍臆 Ⅹ 穏 一ヘ丑時 鮪. 杣蕪 , H 疎 繋臆. 興譲旺 畦 蛆鍬畦 , ぎ 異時. 姦瞠宙患担埜母 e梱櫛雛埋 e 寅卍兆. 申 Q 卸 ㊤そ七 % 申 G 起 e 七% 琳 恩田 雙寒穂邱 鍵樫酢 ,鞍心Ⅹ襲 ぐ嚢 , 朋蕊 (畔 堅城 吏継の 藤城・ 鰍邱 蛆 冬疎 甜邱 ・七% ・. ・. 瓜番 冊 (皿諦 l% 畑建ゐ ) 皿 輪軸 ロ 輪軸・ 皿曲掛 中 e 卸 G 播 建安昭 釆聚騒 椰申 ,. て八. 甑採 , 蛛鰍 ﹁図. 轄蕊 %, 憶,哩; '. 鋼夜 軸紺錘臆畦. 播姐臆珪 や Q 韓距蕊照軽砥 e 同 g 時 ) 0 , 蝉轟. 蝦イ ,中堅堅 舐蝉 " 弾韓 " 遡蚊. 軽轟. ・. 照呉. ・. 瓜 e 副g 時. や ㊤ 韓 6% 擢鹿畦 巨 河田. 節蝿雙珪. の ・。. の ・。. 寸 ・。. め ・。. ゆ ・。. Ⅱ. し. 。. 諦. 黄姐埋軽 ). (遇鍬蝿 ). 81.
(8) 82 ( 196 ). 横浜経営研究. 第23 巻. 商店」が格付けされる. これらの例外のうち 特に百貨店に 注意する必 要があ る.我々が通常イメージする 百貨店は, 伊勢丹,高島屋といった 日本百貨店協会に 加盟 している店舗であ るが,上記の定義に沿 うと当 然 スーパーマーケットも 統計上これに 含まれる. 可能性があ る,実証分析上この 点は留意せねば ならない.残りの2 業種に関してはそれぞれ 雑 多なものを取り 扱うが故に,業種としての 特徴 があ まり見られないような 店舗が分類されると 考えてほぼ間違いない. 以上の各変数の 基本統計量や 変数間の相関係 数は表 3 に記した. さらに業種間で 集計した店 舗数を人口で 除した,都道府県別の 店舗密度を 大きい方から 順に表 4 に示した.表4 から,地. 方の方が小売店の 密度は高く,むしろ 逆に都市 部の方が店舗密度が 低 い ことが伺える. しかし. さらに特徴があ るのは都市部の 近郊であ る.特 に首都圏に位置する 神奈川,干葉および埼玉の 各県は人口 1000 人あ たり店舗数が 10 を下回って おり,その低さが際だっている. こうした地域 は都心のべ ッ ドタウンであ り,主に住宅地とし. て土地が利用され ,人口の絶対数は多いため店 舗密度はそれだけ 低い値を示し ,乗用車で環状 道路などを利用しロードサイドに 位置する大規 模なスーパーマーケットなどに 買い物に行く 生. 第 4 号 (2003). 平均で除した 変動係数を図 1 にグラフで表した. このうち特定地域に 生産者が集中していると 思、. われる業種,例えば陶磁器・ガラス 器などの小 売店は地域間の 偏りが激しい 傾向が見られる. しかしこの傾向は 消費者行動に 規定されている と 言うよりはむしろ 生産者に近い 地域に多数の 小売店が存在していると 解釈することが 可能で あ ると思われる. また百貨店も 比較的地域間の 偏りが生じている.先に 述べたように 定義の間. 題 があ るが,百貨店協会に 属するものを 中心と した大規模な 店舗は都市部に 集中しているから , 地域的な偏りが 生じていることは 自然であ る.. こうした業種別の 変動係数を概観すると ,総じ て最寄 品 よりも買回り 品の方が変動係数が 大き くなる傾向が 見られる. これは集積の 経済性を 反映していると 推測される. さらに表 5 に全都道府県で 集計した店舗数の 値を業種別に 多い順から記載した. 2 桁分類で はその他の小売業など 主な取り扱い 商品が明確 でない業種を 除くと,飲食料品店舗数がもっと も多く , 次いで衣料品が 多く,家具類がさらに. 次に位置する.飲食料品などは 最寄り品であ る と考えられるし 衣料品や家具は 買回り品の代 表例であ ると考えられる. 以上がデータを 概観することにより 観察され. 活様式が成立しているのが 1 つの理由として 考. るいくつかの 特徴であ るが,実際に2 節で提示 したモデルに 基づいて小売業の 出店戦略が決定. えられる. こうした消費者行動を 前提とすれば ,. されているかを 回帰分析を用いて 確認する.. 小売業者側もむやみに 多数の店舗を 開設しても そのコストに 見合った収入をあ げられないであ. 3.2. ろう,, .. このほか業種別の 店舗密度の全国的な 平均と 分散も注目に 値する指標であ る. もっともこれ. らの数値を単純に 記述するだけでは 業種間でど のような差異が 存在するかを 直観的に理解しに くいので,店舗密度の 都道府県間の 標準偏差を. 回帰分析. ここでは以上に 説明したデータセットを 用 い ,. 回帰分析を行 う .回帰式の基礎となる 理論的な 式は (11広であ る・この式は 被説明変数が 特定 の地域における 小売店舗密度であ るから, 2 節 の モデルに出てきた 流通コストを 表す諸要因が. 各小売業の立地戦略に 影響を与えているかどう かが判断できる.. 3) 厳密には土地の 利用方法などのデータを 得た 上で検証を行わねばならないが ,本論文ではこの 問 題は詳細には 扱わない,. 回帰式の基本的なスペシフィケーションは. (11成の形状より ,次のような対数線形を用い るものとする..
(9) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について. 表5. 業種別店舗数の 全国合計. 分類番号 1. ( 197 ) 83. (松井建二 ). 業種 小売業計. 店舗数. 飲食店除く. 1619752. 55. 飲食料品. 653637. 58. その他の小売業. 470103. D「 4. 織物・衣服・ 身の廻り品. 236581. D "7. 家具・建具・ 什器. 166042. その他の飲食料品. 150267. 559 557. 菓子,パン. 141011. 589. 他の小売業. 122444. 56. 自動車・自転車. 89374. 581. 医薬品,化粧品. 88493. 543. 婦人,子供服. 83691. 584. 書籍,文具. 78520. 551. 各種食料品. 77717. 574. 家庭用機械器具. 73803. 583. 燃料. 73581. 561. 自動車. 53553. 571. 家具,建具,畳. 51712. 541. 呉服,服地,寝具. 556 554. 51346. 野菜,果実. 50097. @ 台 @@@. 44202. 山羊. 585. スポーツ用品等. 42019. 549. その他織物衣服身の 回り品. 40790. 。 DD"8. 米穀類. 40435. 562 553 572 544. 自転車. ( 自動二輪を含む ). 35821. 食肉 金物,荒物 (農機具を除く くつ ,履物. 32979 ). 30078 25457. 587. 時計・眼鏡・ 光学機械. 22000. 582. 農耕用品. 21237. 586. 写真機・写真材料. 15891. 555. 乾物. 9183. 573. 陶磁器,ガラス 器. 8833. 588. 中古品. 5918. D「 3. 各種商品小売業. 4015. 539. その他の各種商品小売業. 2104. 531. 百貨店. 1911. 579. その他の什器. 1616.
(10) 84 ( 198 ). 第23 巻. 横浜経営研究 表6. 0.000. (0.988). -0.086. -1.486. (0.145). (0.000). 0.010. 0.175. (0.862). -0.396. -2.551. (0.014). -0.031. -0.066. (0.948). 0.911. 4.542. (0.000). 0.124. 1.372. (0.177). -0.883. -3.739. (0.001). 7.301 6.807. (0.㎝0@ (0000@. 鮮魚、 乾物 野菜.果実 菓子.バン 米穀類. -1.464. -3.374. -1.429. -2.822. -0.449. 0.977. 5.194. (0.007). 0.991. 4.516. -1.471. (0.148). 0.708. 5.353. -0.328. -1.428. (0.161). 0.821. 8.253. -0.741@. -3.250@ (0.002)@ 0.775@. ・. 0.205. 自転車旧勘二輪を含㈹. 5@. 家具・建具・ 什器. 家具,建具, 畳. 1.585. ・. その他の什器. 8. その他の小売業. 581 582 583 584. 医薬品,化粧品 農耕用品 燃料 書籍.文具 スボーッ用品等. "8" しり. @@S. ,. ・. ・. 13.068. (0.000). -0.616@. ・. ・. ・. 0.337 (0.738@ 1.435 (0159@ ・. ・. ・. -0 046 %.0% 311@ (0. -0.002. ・. -1.071@ (0.290)@ 1.636@ 6.566@ (0.000)@ 0.092@. ・. ・. 0.845@ (0.403)@ -0.564@. -0.061. (0.951). ・. ・. -4.854@ (0.000)@. -0 671 -5.701・㎝ (0 0@ -0.115. -0.137@ (0.892)@ -0.148@ 0 331 (0742@ -0 196 ・. -1.741. (0.089). -1.539@ (0.131)@ -2.002 (0052@ ・. 2.600@ (0.013)@ 0.234@ 1.610@ (0.115)@ 0. 846 (0. 402@ -0 . 360 -2.833 (0. 007@ 1.499 (0.141@ -0.010 -0.045 (0.9鋤. -0.454 -3.676 (0.001) 0.793 14.828 (0.000) 0.007 0.281. (0.780). -0.258 -4.096 (0.000). 0.821@ (0.416)@ 0.334@. 1.140@ (0.261)@. -0.279 -2.460 (0.018) 0.576 11.697 (0.000) -0.001 -0.044 (0.965) -0.201 -3.468 (0.001) -0.324. -1.899. (0.064). 0.677. 9.157. (0.000). 1.144. (0.259). -0.226. -0.577. (0.567). 0.962. 5.659. (0.000). -0.322. -4.214. (0.000). 0. 143. 1.116. (0270@. 0. 632. 11.396. (0. 0㎝@. -0 . 124. -4.9m. -0.331. -1.372. (0.177). 0.597. 5.702. (0.000). 0.043. (0.788). 0.621. 8.605. (0.000). 0.026. (0.345). 1.123. 7.171. (0.000). 0.121. 0.045. 0.270. -0.345. -0.955. -0 . 371 -0.394@ 他に分類されない 小売業 -0 . 486 時計・眼鏡・ 光学機械. 中古品. 0.038. -0.445. 個. 字の. 0. 取. 友則. てう べ扱 すり. ①,1%0磁司 n㎡. 0.640 0 493 ・. 0.506 0.368 0 015 0.270 ・. 0.649 0.268. 0.610 0.336. (0.000). 1.432. (0.159). 0.735. (0. 0㎝@. -0203. -3.104. (0.㈹卸. 0. 834. 0.905. (0.371). -0.638. -5.177. (0.000). 0.074. 0.794. (0.432). -0.586. -6.893. (0.000). 1.715. (0.094). -0.107. -0.581. (0.565). 0.291 0.126. -5.959 (0000@ 0 328 -1.779@ (0.082)@ -0.069 -1.136 (0. 262@ 0 365 ・. ・. サンプルが 第 Ⅰ地域のものであ り,上付文字 は第ソ 業種であ ることを示している・この 回帰. ソ. 。 y"ⅡTF 可 V" (月,D )"ⅡFAHⅠ㎡)", + p0l 廿CH 十円 InTH千れ1%已 + p3㎞M な +"/. ハ (FCcP:. 0 244 0.744. -5.119. ・. ろ は. す ・ z. Ⅴ @. exp( がダンは. 0.348. 0.286. -2.076 (0. 0%@ 0. 745 9.629 (0. 000@ -0 . 034 -0 . 987 (0329@ -0 . 543 -0.766@ (0.448)@ 1.032@ 4.629@ (0.000)@ 0.083@ 0.831@ (0.410)@ -0.467@ -2.205 (0. 03% 0. 857 8.983 (0. 000@ 0. 074 1.733 (0. 090@ -0 . 128. 明字. セ @. い下 つる. 走 れ. 議て. のさ. 半年 交付. ダ二. 4.809 000@ (0. -0.628@ (0.533)@ 1.145@ 9.279@ (0.000)@ 0.144@ -0 . 4冊 (0. 635@ 0. 816 7.559 (0.㎝0@ 0. 041 -1.116 (0.271@ 1.249 6.943 (0.000@ 0.121. -0.463. WW. DoR. 一. ・. 家庭用機械器具. ・. 7.847@ (0.000)@ 0.038@. 0.733. ・. -0.179@. 陶磁器,ガラス 器. (0.120). ・. 0.538@ 2.855@ (0.007)@ 0.719@ 8.806@ (0.000)@ -0.005@ -0 337 円 749 (0087@ 0 895 10・は 6 (0000@ 0 012. 金物.荒物 (農機具を除く @ -0 . 119. 574. 一. (0.000)@ 0.036@ 0.774@ (0.443)@ -0.388@ -3.186@ (0.003)@ 0.023 (0000@ 0 131 2.121 (0040@ -0 491 -3.033 (0004@ -0 0% (0.000)@ -0.038@ -1.380@ (0.175)@ -0.272@ -3.785@ (0.000)@ 0.550 (0.007)@ -0.283@ -4.727@ (0.000)@ -0.521@ -3.320@ (0.002)@ 0.564 (0.000)@ 0.130@ 2.229@ (0.031)@ -0.921@ -6.048@ (0.000)@ 0.322 (0.000) -0.048 -0.562 (0.577) -0.260 -1.176 (0.246) 0.280 (0.000) 0.063 0.639 (0.526) -0.736 -2.849 (0.007) 0.153 (0.000) 0.085 1.423 (0.162) -0.630 -4.044 (0.000) 0.100 (0.000) 0.094 2.111 (0.041) -0.149 -1.275 (0.209) 0.098. ・. 自動車. 561 562. ""g 7. ・. -0 578 -2.504016@ (0 481 0. ロ. 自動車・自転車. り. ・. (0.002). ・. その他の飲食料品. O7""3. (0.259@ -0.065 (0061@ -0 181. 0.229 -0.056 0.513 0 033. ・. -0.631@ -0.037@ -0.455@. 0.836@. 0 787. ・. ""s D. ひ. -1.145 1.927. ・. 飲食料品 各種食料品 食肉. (0.350)@ (063 円 (0.000)@ (0.906)@ (0.134)@. ・. り. ・. 値. 556 i7. 589. 0.532@ 0.375@ 0.636@. 8.092@ 5.㍗4 8.720@ 2.810@ 4.918@. ・. ""4. -0.085 0 093. ・. -0.225@. ・. ,履物. -0.945@ -0 4巧 -4.489@ -0.119@ -1.526@. くつ. その他織物衣服身の 回り品 -0 151. 。 1.1ひ. ・. ・. 婦人・子供服. ""3 O. 5JOO CQQ. ・. 0.594. [email protected]@ (0.346)@ [email protected]@(0.000)@ [email protected]@(0.141)@ [email protected]@(0.572)@0.175 -0.380 -1.407 (0.167) 0.774 6.621 (0.000) 0.091 1.728 (0.091) -0.365 -2.654 (0.011) 0.066. @H , BKtt , S@@. り. 586 587. -0.634 (0.529@ 1.205 -0 934 (0356@ 0 7羽. ・. (0.000). 7.735. ・. 571. べ. 10.483. 1.021. OO ""l. 5㍗. 面. 0.514. (0.475). -0.016. 積. (0.001). -0.721. 55O. 一. 延. -3.585. -0.219. その他の各種商品小売業-0.242. ""g D 6. た あ 宅. -0.406. 各種商品小売業 百貨店. 織物・衣服・ 身の廻り品 -0 231. ひ. 住. 小売業計. り. 、. 人口密度. 貨物車数. pffi 値 [ 推定係数 P 百@. 541 543 544 549. 乗用車数. 値 P [ 推定係数. D53l 539 54. 回帰結果. 値 [ 推定係数 Ⅰ 直 P 値 Ⅰ 推定係数. 種 業. 類 号. 分番 0. 下り. 第 4 号 (2003). ダ. (12).
(11) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について. -0.453. -0.796. -0.533. -l.133 (0.264) l.2㎎. -0 . 4㏄. -1.515. E。. 541. 呉服.服地.寝具 -0.937. -2.493. 543. 婦人.子供服 -0.40@. -l.187. 5% 549. -0.5l3. つ .履物 その他織物. 側妨の 目片 i -0.503. 飲食料品. 一 0.368. -0.08l. P値 (0.565). -l.042 (0.304). (0.431). 7.350. (0.000) -0.l55. (0.137). 0.762. 6.966. (0.000). 1.155. 8.523. (0.000). (0.24%. 0.778. 6.380. (0.000). 0.878. 8.429. (0.000). -l.774 (0.083). 推定係数. t値. -0.081. -1.391. -0.054. -l.302 (0.200) 0.839. 6.0l8. (0.028). 0.493. 8.440. (0.0㈹ ). (0.06引. 0.274. 2.232. (0.03l@. -0.679. (0.501) (0.236). -0.033. -2.270. -l.556 (0.1271 -0.085 (0.557). -0.196 0.053. -0.367. l.914. 0.119 -1.651. 553. 食肉. -0.152. -0.416. (0.679). 0.592. 4.493. (0.000). 0.202. ""4. 鮮ぬ.. -0 . 8l33 -l.576. (0.123). 0.882. 4.7㏄. (0. ㎝川. 0.l08. 555. 乾物. 一 1.698. 一 2.696. (0.010). 1.030. -1.546 (0.130) 0.729. 一. - こ 867. 0.342. (0.734). 1.166. 2.824. (0.007). 0.271. (0.012). 0.040. 0.107. (0.915). 0.043. 0.994. (0.106). -3.215 (0.㎝ 研 (0.㎝㎝. -0.493. -0.475. -3.369. (0.002). -1.284. -5.955. (0. ㏄ 0). 一. 0.566. 一. l.412 (0.16 引. 1.0l5 (0町 6). 一. l.2 6. 一. 2Ⅱ 45. (0.326) -0.217 -0.754. 一. -2.890. 0.789. 7.687. (0. ㎝川. 0.0l6. 0.262. (0.795@. 一. 0.57@. 一. その他の飲食料品. 0. 2l0. -0 . 7用. (0. 叫 4). 0. 427. 4.349. (0.㎝ 切. 0. 042. 0. 728. (0. 47 Ⅱ. 一. 0. 646. -573l. 56. 自動車・自転車. 0.㏄6. 0.04l. (0.96Ⅶ. 0.762. l3.77l. (0.㎝切. -0.049. -l.5l5. l.636. (0J0%. 574. ぬ . 荒ぬ 億機具を除. く. 陶磁器,ガラス 器. ・. 合. 0.742. 8.862. (0.0 ㎝). -0.043. -0.874. (0.38 Ⅵ. -0. ㎏ :8. 0. 940. l1.4㏄. (0. 0㎝. -0 . 0㏄. 円2㏄. (0. 20 Ⅲ. -0 . 2l7. -0.465. -2%0. 0.882. 11.636. (0.000). 0.030. 0.682. -0.515. -1.491 (0.14%. l.l94. 9.585. (0m0㎝ ). 0.064. 0.874. (0.38 円. 円.698. 0. 872. 8.l84. (0. 0㎝. -0 . 050. -0 . 807. (0. 424). l.20l. 6.496. (0.㎝ M0. 0.200. 0.㏄ 2. 14.477. (0.000). -0.008. l1.349. (0.0㎝ ). -0.009. (0.295) 0.662. 8.6㎝. (0.0㎝ ). (0.734). 5.223. (0.000). 5.355. (0.0㎝ ). 0.068. (0.㎝切. 0.008. 0.132. 一. (0.033) (0.㏄乃. 0.258 (0.79 円. 家庭用機械器具. -0.5l6. -3.360. 5円. その他の什器. -0.874. -1.220 (0.229) l.673. 58. その他の小売業. -0 . 3l4. -2.2l4 (0.0%). 58l. 医薬品.化粧品-0.225. 農耕用品. ㏄9. 583. 燃料. ㏄4. 書籍.文具. 0.164. -1.0 ㏄ 0.342. (0.㏄ 卸. 0.58l. 0.905. -0.227. -0.753 (0.455) 0.582. スポーツ用品等. -0.028. -0.136 (0.893) 0.632. 8.436. 写真機・写真材料. -1.557. -4.83l (0.㎝0). l.3㎝. Ⅱ. ㏄7. 時計・眼鏡・ 光学機械. -0 .㏄5. -2.817. (0.㎝Ⅶ. 0. 779. 588. 中古品. -L228. -2.026. (0. 049). l.154. 589. 他の小売業. (0.㎝ 2). 0.910. を 業種. 3.2㏄. -0.253. (0.472). 0.2㏄. 0.62l. (0.538). 0.143. (0.㎝㎝. -2 皿 3 (0. 026). 0.l70. 0.544. -0 .㏄6. -2.292. (0.758). 1.l57. (0.254). 0.㈹ 4. 0町 9. 2㏄ 4. (0. 02%. 0. 534. 1.106. (0.275). 0.505. 0. 714. 2.l97. (0. 034). 0. 047. -0.618. -1.097. (0.935). 0.256. 1.478. (0.147). 0.628 0.275 0. 桝 2. -0.203. -3.459. (0.030). 0.313. 1.572. 0.255. (0.544). 0.065. (0.001). -4.998 (0.㎝㎝ -2.253. 0. 318. 0.295. 0.082. -3.152 (0.㎝3). 0.337 (0. 0町. (0.801). 0.062 -0.228. 5.280. (0.㎝研. 一. 0. Ⅱ. l6. -0.012. 一. 一. 1.062. (0.294) -0.63l. 0.l800. (0.852). 一. ごとに個別に 行うから,回帰式は 全部 で業種数だけ 推定することになる. DOR は小 売店舗密度 (density of retail establishn]ents) で,人口 1 人あ たりの小売店舗数であ り, PC ア は 1 人あ たり乗用車 数 (Passenger cars per person), T アは 1 人あ たり貨物車 数 (trucks per pers0n), RD は人口密度, EHD は l 住宅あ たりの延べ面積 (Hoor area per dwe Ⅲng) を ソ. -0386. 4.844 (0. ㏄N0. (0.953). 一. 58f. 一. (0.038). 0.727. ㎝ (0.123). -0.186. 一. -0.729. -1.381. 0.797 (0.430). 0.332. 0.741. (0.175). -0.ll7 3.4 ㏄ ㎝Ⅱ (0. 0.20l 3.028 (0.4)0.052 0.297 (0.768). 目肪. 0. 845. (0.001). 0.503. 0.612. 0.17l l.068 (0.29%0.628. 一. 0.612. -3.433. (0.062). -2.852 (0.㏄Ⅶ. 一. (0.006). -4.056 (0.㎝㎝. -0 . 647. -0 . 502. 一 o.o24. - ユ T86. 559. 573. 0.513. 0.6⑱. -0.254. -l.9l5. 572. 0.252. -2.621. - 方 926 (0.㎝の. 家具.建具. 畳. @0円 5). (0.207). -0.832. 家具・建具・ 什器. 1.260. @.29 剖. -0.540. 57l. 0.788. 1.282. 米穀類. 0. 笘 0. 0.592. 1.053. 菓子, パ >,. 拾を含む・. l.762 @0.08 引. 0.545. O""a り. 自動車. 0.7%. 0.427. 557. 自転車自動こ. P値 (0.380). (0.126). -0.588. ㏄2. -0.888. -0.436 (0.66目. 野菜,果実. ㏄I. t値. -0.137. -1.561. OO ""6. 一. M. (0り加川). 推定係数. -0.537 (0.570) -0.5l4. 0.65@. P値 (0.172). 0.422 -2.768 (0.㎝ 8). 一. -0.91. 各種食料品. ""l. t値. 0.580. 0.017. 所得. 百貨店. 推定係数. あ. 531. P値 (0.000). も見 山 @. -l.634 (0. l110). t値 9.943. 延. -0.60l. 0.504. ( 199 ) 85. ヨ市. 各種商品小売業. れ. 回. お. その他の各種商品小売業. た. -2.367@ (0.023). 織物・衣服・ 身のぬ. カ を口 人. 推定係数. -0.333@. 54. 所F. P値. 小売業計. 539. モ 日 ノア @. 貨. t値. た あ. 7. 表. 数 車 用 乗. 種 業. 類同 丁. 分番. 推定係数. (松井建二 ). -0.591. -5.058 (0.㎝㎝. 一. 一. -0.l95. -0.589 (0.559). -6.868. (0.000). 0.137. 0.599. (0.553). 2.484. 0.278 0.529. - ㎎92 (0.05% -0.558 一 0.㏄7 (0. 370) 一 0. 5㏄. -6.274. (0.㎝ 10@. 0.4%. l.㏄ 4. 一 2083. (0. 043). l556. 2.336. (0. 024). -0.212 (0.83 功. 一. 2.355. (0.02%. 一. 0.152. 1.4㎎. (0.165). 0.345 一. 0. 059. 0.42n. それぞれ表す・ また回帰 式 における誤差 頃 はが と記す. この回帰結果は 表 6 にまとめた. まず消費者. 側の輸送コストを 表す変数の 1 人あ たり乗用車 普及台数は多くの 業種で負の推定係数が 得られ ており,概ねモデルの 符号条件と一致している. ただしこのうち 買回り品と思われる 業種,例え ば 2 桁分類では「織物・. 衣服・身の廻り. 品」. な.
(12) 86 ( 200 ). 横浜経営研究. 第 4 号 (2003). 第 23 巻. どに関しては ,乗用車数の推定係数の有意性は. が 各業種の店舗密度にどのような 影響を与えて. 低くなっている. これは消費者の 購買行動を考 えると納得のいく 結果であ る.例えば衣料品や 靴 といった比較的長い 期間にわたって 消費され る財は自家用車で 購買に行くより ,電車やバス などの公共交通機関を 用いて百貨店などの 存在. いるかは興味深い 実証的課題であ るため,. する商業集積地 へ 買い物に行く 傾向が強 い こと. あ たり県民所得を. 1. 人. 説明変数に追加して 回帰を行. つ Ⅰ. この結果は表 7 であ る.所得の推定係数の 符 号は業種によりまちまちであ るが,全般的に正 符号で推定されているものが 多いので,上に述. が予想される. このため,消費者がどのような 手段を用いて 買い物に来るかを 想定した立地 戦. べたように 1 人あ たり所得が多い 地域において. 略 をとることは 一般的であ るが, ここで用いた. 論 づけられる.. データは自家用車だけであ るから,買回り 品で はその推定係数の 有意性は低くなって い てむし. ろ当然であ ると言える. このほか推定係数が 正 として計算され ,モデルとは符号条件が一致し な い 業種として, 自動車,あるいは自動車・ 自 転車業があ げられるが,乗用車が普及している ほどそれらの 店舗が多いのは 自然であ るから, この結果は直観に 合致するものであ る. また注目すべき 結果として,住戸面積はほと んどの業種で 負の影響を与えていることがあ る. このことは消費者側の 在庫コストは 小売業の出 店戦略に強く 影響を与えることを 意味する.業 種間で比較すると ,最寄り品の方が推定係数の. 多数の店舗を 出店する戦略がとられやすいと 結. 4 . おわりに. 本論文では小売業の 出店戦略がどの 様な要因 に依存して決定されるかを 1988 年の都道府県別 の 業種別の小売店舗密度データを 用いて分析し た.結論として,均衡アプローチモデルが 示唆. 絶対値,有意性ともに 高 い 傾向があ る. これは. するように,小売店の 価格競争を通じた 立地戦 略の均衡が都道府県別のデータを 用いると観察 されるという 結果が得られた.特に 出店戦略は 消費者が財を 入手するために 負担せねばならな い流通コストに 大きく影響を 受けていることが 明らかとなった. ここでは最後に 展望と残され た課題について 少し触れておく. まず理論的な 視点からは, ここで扱った モデ. 最寄り品" は 消費期間は一般的に 短く , 財の回転. ルは 静学的なフレームワークで. 率が高いから 住宅面積が狭い 地域では小売業者 が在庫行動を 代行して利潤をあ げる余地が生じ. 入・退出がない 定常状態を分析している. また 現実的には各地域の 市場空間は必ずしも 消費者 が均一に分布する 円環の市場ではない. しかし例えばフランチャイズ 制をとる企業が. るからであ る.. 次に人口密度は 業種ごとに符号はまちまちで あ る. しかし表 3 において店舗密度との 相関係 数は負で示されていたから ,業種間で集計した 全体としては ,モデルにおいて示されたとおり 人口密度が大きいとその 地域における 店舗密度 は 減少する関係があ ると考えることができる. このほか,モデルの 中では明示的には 表れて. 特定の地域に 出店を行うとき ,. ,小売店の参. 1 つの基準とし. の所得が高ければ 直観的に小売店はそうした 地. てこうした円環モデルを 用いて立地の 選択をす ることは有効であ ると思われる.本論文で 扱っ たデータは都道府県別のものであ ったが, さら に細かなデータ ,例えば市区町村別のデータも ここで用いたデータソースからあ る程度得るこ とができるから ,同様の論理でどの 市区町村に どの業種で出店すれば 利潤を得る余地があ るか. 域に参入した 方が利潤を得ることができると 予. を 調査することが. いないことであ るが,ある地域において 消費者. 恕 される.モデルではこの 人口あ たり所得は外. 可能であ る . このため小売業 の 立地選択には 均衡アプローチモデルに 基づい. 生変数として 導入されてはいないが , この所得. て実証分析を 行うことは経営戦略上意義があ. る.
(13) 業種別に見た 流通小売店の 立地戦略について. (松井建二 ). (201 ) 87. はクロスセクションのものであ ったため,時系. ことが可能となると ,従来小売店が提供してい たそうした情報提供のサービスは 不要となるこ とから,小売店の 絶対数は減少することが 予測. 列データを用 い なければ検証できない 仮説,例. される. さらに財の情報の 提供だけではなく. えばフォード 仮説は分析を 行わなかった. この. これらの技術を 直接的に利用した 通信販売も今 後 そのシェアを 伸ばすことが 予想される. こう した通販では 送料のコストは 消費者が負担せね ばならない場合もあ るが,ある程度品質が 良く 知られている 財は直販の方が ,中間マージンの 削減などに 2 0 総合的に考えると 消費者の享受. と 言える.. 次に実証的に 考えると,本稿で用いたデータ. フォード仮説とはあ る地域において 消費者の. 1. 人 あ たり所得が増大すると. 最寄り品を取り 扱う 店舗密度は逆に 減少することを 指摘したもので あ る (Ford tl935)). こうした仮説は 時系列デ ータを得ることにより 検証が可能となろ. う. .. このほか本稿では 業種別の出店戦略を 考察し たが,業態別にはどの 様な立地戦略がとられる かを考察することも 興味深い,たとえば百貨店 とコンビニエンスストアでは 明らかに購買客層,. できる余剰は 大きくなる可能性が 高 い . こうし. た事情も勘案すると ,小売店舗数はさらなる 調 整過程を見せることが 予想され,今後とも 継続 的に動向を観察する 必要があ る.. 市場のセバメントは 異なってくることが 予想さ 参考文献. れる.特にコンビニエンスストアは 特定の限ら. れた地域に集中的に 店舗を出店するという ,い わゆるドミナント 出店戦略をとることが 知られ ている 4,. これはコンビニエンスストアという 業態は他の小売業態以上に 店舗密度の経済性が 重要な役割を 果たすためであ る.例えば在庫の 圧縮,鮮度管理のための 多 頻度小口配送の 実施 といった活動に 対する単位あ たりコストは , 定地域内における 店舗密度を高めることによっ て 大きく削減することが 可能であ る. こうした. 差異を分析することもまた 必須の課題であ =". ると. よ". 最後に時系列的に 考えるなら, インターネッ トを中心とする 情報技術の各家庭への 普及に伴. Ford , P@(1935), "Excessive@ Competition@in@the@ Retail Trades:@ Changes@ in@ the@ Numbers@ of@ Shops , " Economc@Journal. , Vol . 45 , pp . 501-508.. D , and@ Nariu Sector@ Truly@. Flath ,. Comparat. Ⅰ. , T@ (1996) , "Is@ Japan. , s@ Retail. distinctive? , "@ Journal@. e@Econo@cs. of. , Vol , 23 , pp . 181-191. Porter. ⅣI. E. (1980), Compefiffve Strategy: Te, AnWtles Ⅰor A りぢⅠ yz 丘 g Ⅰndust Ⅰ,fes and Compe む tors,New York:FreePress. Salop, S. (1979). " 凡 onopolistlc Competition wlt"h Outside goods," BeUJoournalofEco 刀 Omics, Vol. Ⅰ. 「・. Ⅰ. ・. 10 , pp. 141-56.. 金頭 哲 (2001), 『コンビニ i- ンス・ストア 業態の革 新』 有 斐閣. 放生達彦 (1994), 『流通の経済理論』名古屋大学出 版会. 九 m 雅祥 (1992), 『日本市場の 競争構造』創立 社 .. い ,小売店の果たす役割も変貌を 遂げつつあ る. 事も重要であ る. こうした技術を 用いて消費者 は財の品質や 属性について 安価なコストで 知る. 4) 典型的には我が 国コンビニエンスストアの 最 大手企業であ るセブン 一 イレブンジャパンがこうし たドミナント 出店戦略をとってきたとされるが ,そ の経緯は金 (2001) に詳しい.. ( きつい. けんじ. 横浜国立大学経営学部講師. コ.
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