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小学校における組織的な授業研究に関する研究-授業研究を活性化させるための要因と方法-

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Academic year: 2021

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(1)小学校における組織的な授業研究に関する研究 一授業研究を活性化させるための要因と方法一   教育実践高度化専攻 授業実践リーダーコース.        P08025F       細見 隆昭 1.問題の所在と研究の目的.  現在,我が国の学校教育現場では,若手教師 が増加していることなど様々な要因から教師の. 3授業研究の定義  本研究では,自律的,創造的,組織的に行う 校内研修における授業研究を研究対象とする。. 授業カの向上が喫緊の課題となってきている。. そのため,授業力を向上させるために学校を基 盤とした組織的な授業研究の取り組みが注目さ. そもそも授業研究とは,その学校の教師が参加 し,自校の教育目標を中心に学校や児童生徒の 実態に即した主題を設定して行うものである。. れている。.  そこで,本研究では,組織的な授業研究を活 性化するための要因とその方法について検討す ることを目的とする。特に,授業研究会に参加 する教師の満足度を高めることを重視し,授業 研究の持つ如何なる要因が総合評価を規定して. ここでは,同じ職場にいる教師たちが,共通す る対象や課題から主題を見つけ,日常の実践の 中で検証しながら共通理解を深め,専門的力量 を高めていく授業研究は,自己研修の主体性と 集団研修の組織性を併せ持つものといえる。.  そこで,本研究における授業研究とは,事前. いるのかということをについて明らかにする。. また,教師の省察過程を明らかにし,授業リフ. 検討会,研究授業,事後協議会を1つの単位と し,研究テーマに沿って授業の事実に基づいた. レクションを有効に機能させるための授業研究. 授業の検証を組織的・協同的に行い,その成果. の方策についても明らかにする。. を共有することと定義する。. 2研究方法  まず,授業研究に関する先行研究を批判的に 検討し,その知見から本研究における授業研究 に関する語彙を定義する。次に,教育実践研究 開発プロジェクト実習や教育実践改善研究実習. 4研究内容とその分析 4.1.授業研究における活性化要因の分析.  授業研究が活性化する要因を探るために,現 任校で開催された授業研究会において,参加者 に質問紙調査を実施した。. において,現任校の授業研究に継続的に関わり,. その実践を通して授業研究の効果的な要因や組 織的な授業研究の活性化の方策について明らか にする。さらに,授業リフレクションを用いた 授業研究の事例を分析することから,組織的な 授業研究を推進するための要因を明らかにする。.  授業研究の形態は,授業研究の目的に応じて,. 講義型,従来の話し合い型,ワークショップ型. というように工夫した。そして,合計7回の授 業研究会のうち,参加者の総合評価が高かった のは,ワークショップ型であった。.  次に,兵庫県立教育研究所の研修会評価を参. 一48一.

(2) 考に,授業研究の特性を測定する質問項目を作.  4.1.では,授業研究を活性化させる要因を,. 成し,4件法で回答を得た。項目は,(1)新し. 教師の主観的評価によって規定した。それは,. い知識が獲得できる,(2)今後の実践に役立っ. (1)授業研究において,新しい知識が獲得でき. 内容である,(3)主体的に参加できた,(4)他の. ること,(2)他の教師と協働できたこと,(3)同. 教師と協働できた,(5)日頃の実践をリフレク. 頃の実践をリフレクションできること,の3点. ションできた,(6)総合評価,の6点である。そ. であった。つまり,授業研究に参加する教師の. して,総合評価を目的変数,それぞれの項目を. 総合評価を高めるためには,新しい知識を得る. 予測変数として重相関係数を計算した。その結. 場面を多く設定し,他の教師と協働して授業研. 果,今回の授業研究に対する総合評価の規定因. 究を進め,日々の実践をリフレクションできる. は、(1)知識の獲得,(4)協働,(5)リフレクショ. 振り返りの場を多く持つことであるといえる。. ン,が有意となった。. 5.2.授業研究の質的分析による考察.  4.2では,授業リフレクションの有効性を,. 4.2.省察を取り入れた授業研究の事例分析.  4年生外国語活動の授業で,授業リフレクシ. メンターと授業者の発話から分析した。ここで は,授業リフレクションが,授業者にとって自. ョンを取り入れ,授業研究を質的に分析した。. ここでいう授業リフレクションとは,自分の授 業の振り返りを取り入れた授業研究の方法の総 称で,教師の経験や内面過程に注目した研究手. らの実践をリフレクションし,自己やメンタ』 と対話することで,新たな授業実践を行うこと. が可能になることがわかった。つまり,授業リ フレクションが授業を改善し,教師の力量形成. 法である。.  ここでは,講師経験4年日の教師Aの授業の. に有効に働くといえよう。. 後,筆者がメンターとなり対話リフレクション. 6、研究の成果と今後の課題. を行った。まず,筆者がデジタルカメラで撮影.  本研究では,組織的な授業研究を活性化する. した授業中の課題を提示し,授業者に振り返り. ための要因と方法について検討してきた。そし. をしてもらった。その結果,授業者は自らの具. て,授業研究に参加する教師の満足度を高める. 体的な言葉で授業改善の方法を述べることがで. 要因を統計的に明らかにすることができた。ま. きた。つまり,授業リフレクションを授業研究. た,授業リフレクションが授業改善に有効であ. に取り入れると,授業者は自らの実践をリフレ. ることも明らかにした。. クションし,自己やメンターと対話することで,.  今後の課題は,授業研究で得た教師の学びが,. 新たな授業実践を行うことができるといえる。. 各教室でどのように発揮され,組織的な授業研.  以上のことから,授業リフレクションが授業. 究が児童の能力形成にどのように寄与するのか. を改善し,教師の力量形成に有効に機能するこ. を明らかにすることである。そのための,授業. とが明らかになった。. 研究会の効果測定に関する研究を進めたい。. 5.考察. 修学指導教員 大根哲治・永田智子. 51授業研究の量的分析に関する考察. 指導教員 佐藤真. 一49一.

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