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統合保育の動向(II) : 主として精神遅滞児の事例を中心として

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Academic year: 2021

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(1)Title. 統合保育の動向(II) : 主として精神遅滞児の事例を中心として. Author(s). 後藤, 守; 小笠原, 詠子; 井上, 栄子. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 36(1): 201-211. Issue Date. 1985-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4991. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 統合保育の動向 (1 1) - 主として精神遅滞児の事例を中心として -. 後 藤. 守・小笠原詠子・井 上 栄 子. 1, 問 題 の 所 在 子どもの発達をみていく場合, 子どもの行動に随伴する環境の果す役割は無視でき得ない. それ はその子どもの行動, あるいは反応のもつ意味性を規定する要因 にもなり得るからである. 子ども は 自らをとりまく環境のなかのあらゆるものを能動的にとりこみ,反応という形で環境 に働きかける, このようにして,子どもは環境との相互的なかかわりをとりながら,自らと環境を結ぶコミ ュ ニケ- ション回路を形成していく. この道筋は障害をもつ幼児においても同様である, 障害をも つ幼児の 場合, 環境へ働きかける力の弱さや要求そのものの弱さが障害 を規定する要因となっ ているので, 刺激の受 け手としての環境のあり方 がより重視される必要 があろう, 障害をもつ幼児をとりまく環境として, まず, 家庭があげられる, そこでは環境の主たる代表者 としての母親の存在が重視される. さらに単位を広げると, 幼稚園, 保育所の保育の場があげられ る, そこでは保育担当者のかかわり方や子ども集団の様相が大きな意味をもつ. 現在, 障害児保育 に対する意識の高まりと共に, 障害をもつ幼児も多数, 幼稚園, 保育所に受 け入れられており, 障 害をもつ幼児にとっ ても幼稚園, 保育所は主要 な環境のひとつになっている. その意味では, 障害 をもつ幼児をとりまく環境として, 幼稚園, 保育所での保育の実態をさぐることは, 障害をもつ幼 児の発達基盤の問題を考 えるうえで重要な意味をもつのではないかと考える. すでに, われわれは以上のような問題意識のもとに研究を進めており, その結果, つぎのような こ と が 明 ら か に さ れ て い る (後 藤 ;1978 , , 1979 , 1980 , 1981 , 1985) , 1985. ( 1 ) 障害児保育を行なっている保育施設の障害幼児数 は1~2名が最も多く, この傾向 はここ1 0 年間, 大きな変化はない. 但し,58年度調査以降は5名以上の受 け入れ園 がやや増加の傾向にある. ( 2 ) 障害種別による受 け入れ幼児数は, 幼稚園, 保育所ともに精神遅滞, 情緒障害, 言語障害に 集中しており, 全体の約8割がこの障害で占められている, ( 3 ) 障害幼児の在園期間をみると, 1~2年の在園期間が最も多いが, 徐々 に, 2年以上在園して いる障害幼児が増えてきており, 在園期間の長期化傾向 が認められる, ( 4 ) 入園当初の子どもの問題行動では, ①集団になじま ない, ②対話が成立しない, ③運動機能 面において遅れがある, などの項目の指摘が多く, 特に, ①, ②の項目の割合が非常 に高い, ) 保育形態 は普通学級で健常児と一 緒に保育するとする保育機関が最も多い, これに対 して, ( 5 特別学級の中で保育するとする園は減少の方向にある. また, 普通の学級に入れ, さらに個別の指 導時間を設 けて指導する形態 が58年度調査以降, 増加の方向にある. ( 6 ) 重点的指導内容として保育担当者 が考えているのはつぎの三点である, 201.

(3) . 後藤 守・小笠原詠子・井上栄子. ① ②. 他人, 集団になれ, そのなかで行動できるよう に指導する. 会話が成立するように, また, 自分から話せるように配慮する.. ③ 人にたよらず, 自分で身のまわりのことができるようにする. ( ) 保育担当者が直面 している指導上の困難点として最も多くあげられていたも のは, ①言語面 7 で苦労する, ②専門的知識, 個別指導の時間がなく苦労する, の2点 があげ られる, ( 8 ) 今後の障害児保育のあり方として, 園長, およ び障害 児保育担当者の多くは,「障害児の診断 や治療を中心とする指導センターを作り, そこと連携をとり, 保育所や幼稚園でも障害児の受け入 れを進めるのが適当と思われる」 とする意見を持 っている. 8年に至る1 以上のことは昭和48年 から昭和5 0年間の障害児保育の動向を北海道の保育施設を 対象に分析 した結果, 明らかにされたものである, ここでは, 障害児保育の全体の輪郭とその推移 を中心に分析が進められている. 今後さらに, きめのこまかい保育実践を進めるとすれば, 個々の 子 どものも つ障害特性との対応の中で保育のあり方を追求していく必要があろう. 本研究では前報 「統合保育 の動向」 (後藤・小笠原:1 ) に続くものとして, さらに, 障害種別の枠組を通して障 98 5 害児保育の様相を分析していきたい. 表1は障害種別による入園幼児数の内訳をこれまでの調査資 料に基 づ いてまとめたものである. 本研究では幼稚園, 保育所ともに高い割合を占めている精神遅 滞児に焦点をあて, あわせて情緒障害児の事例 にもふれることによって発達障害児の保育環境のあ り方について考察を深めることにする, 表1 障害種別による入園幼児数. (. 添怒豪 献 欝. 視覚障害 聴覚障害 肢体不自由 精神遅滞 言語障害 情緒障害 そ の 他. 幼稚園. 保育所. 2. 方. ) 内は% 計. 昭 48. 9 ( ) 7 8 ,. ( ) 4 3 4 .. (4 ) 5 3 ,. ( ) 2 5 2 1 6 .. 31( 26,7 ). ( ) 3 7 3 1 9 .. 5 ( 4 3 ) 116(100,0) .. 昭 53. ( ) 5 1 6 .. 4( 1 3 ) .. 2 9 (9 ) 5 .. ( ) 9 3 3 0 6 .. 65( 21, 4 ). 10 ) 5(34 5 .. 3 ( i 0 ) 304(100.0) ,. 昭 58. 1 ( 2 ) 5 9 ,. 1 5( 2. 9 ). 54( 1 0.3 ) 143( 27 3) .. 1 25( 23.9 ). 14 8( 28. 3 ). 2 3 ( 4 4 ) 523(100.0) .. 昭 48. 5 ( 3 8 ) ,. ( 4 ) 6 6 .. (9,9) 1 3. 29( 2 2.1 ). 40( 30,5 ). 34( ) 26. 0. 1 ( ) 131(100.0) 4 3 .. 昭 53. ( 4 1 ) 5 .. 4,4 ) 1 2(. (7 1 9 0 ) ,. 9 3( 3 4. ) 3. 44( 16, 2 ). 9 2( 33, 9 ). ( ) 271(100,0) 2 7 6 .. 昭 58. ( 4 0 8 ) .. 9 ( 1 ) 9 .. (7 3 4 1 ) 216(45,4) .. ) 8 4( 17 .6. 4( 9 19 ) .7. 4 ) 476( 1 00 ) 35(7 .0 .. 法. ( 1 ) 分析対象児群 本研究で は, 表1で明らかにされている昭和58年度調査結果のうち, 調査表( )に回答のあっ た精 B 神遅滞児325名 (幼稚園児124名, 保育所入所児201名)と情緒障害児164名(幼稚園児77名, 保育 所入所 児87名) の合計489名を分析対象とする, 2 ( ) 調査票の構成および分析方法 調査票は, 調査票( A )(園長もしくは代理の主任の先生記入用のもの) と調査票( B )(障害児担当の 先生記入用のもの) の二部から構成されている. ここでは, 障害特性との関係で障害児保育の実態 を明らかにする目的から, 調査票( B )の回答資料を分析の素材とする, 調査票( B )は, 個々の障害児の 保育の実態を明らかにするために, ①入所, 入園当初 どのような問題行動をもつ子 どもとして担当 202.

(4) . 1) 統合保育の動向 (1. 教師が捉 えているか, ②入園当初と比べて発達的変化が認められてきているか, ③どのような配慮 や指導をしているか, ④統合保育による障害児や健常児への影響, ⑤障害児担当者の意識 などの調 査項目から構成されてし・る. ここでは, 精神遅滞児群と情緒障害児群がこれらの調査項目において, どのような特徴的差異 が認められるかを明らかにする方向で分析を進める,. 3, 結果と考察 ( 1 〉 精神遅滞児群 , 情緒障害児群の在園状況 表2 は, 幼稚園, 保育所に受け入れられている精神遅滞児群, 情緒障害児群を在園期間別に集計 したものである, 本調査では昭和5 8年度9月 現在の在籍の状況を回答してもらっているので, たと 4~6ヵ月」 の項目は5 えば表2 の 「3 ヵ月以下」 および 「 8年度の4月 以降に入園した障害幼児の内 訳 を 示 して いる こ と に なる.. 4 ヵ月 ~6 ヵ月」21,8%, 「7 ヵ月 ~1 表2の内訳をみると, 精神遅滞児群の在園期間は, 幼稚園で「 9, 0%となっており, 2年以内の在園期間に全体の7 年」2 0,2%, 「 1年1ヵ月~2年」 2 1%の障害幼 4 ヵ月 ~6 ヵ月」27,4%, 「7 ヵ 児が含まれて いる. 同様に保育所での精神遅滞児群の在園期間は, 「 1年1ヵ月~2年」 24 4%, 「 月~1年」 15. 7,7%の障害幼児が2年以内 .9%となっており, 全体の6 2年1ヵ月~3年」の在 の在園期間の中に含まれている, むしろ幼稚園と保育所のちがいは, 特に「 2年1ヵ月~3年」の在園期間の子 どもは9 園期間の項目に認められる, 幼稚園では「 .7%であるが, 保育所では15,9%となっており, 保育所における障害児の長期間保育の現状が指摘される. これは, 保育施設の性格のちがし・に大きく関係してし・るものと思われる が, 3年保育を実施する幼稚園が多 くなってし・る現在, 障害幼児の在園期間が幼稚園においても今後のびる可能性が十分考 えられる. 1年1ヵ月~2年」 の項目 が つぎに情緒障害児群の在園期間についてみてみよう, 幼稚園では 「 6%と高い割 3 4 ヵ月 ~6 ヵ月」の在園期間の項目 が28. 7,7%と最も高い割合を占めており, 次いで「 4ヵ 合となっている, 一 方, 保育所では 「 1年1ヵ月~2年」 の項目 が29.9%と最も高く, 次いで 「 月 ~6 ヵ月」 の項目 が1 9. 5%と高い割合になっている. 幼稚園と保育所とを比較してみると精神遅 滞児群の場合と同様, 情緒障害児群においても同様の傾向が指摘される, 「 2年1ヵ月 ~3年」 の在 園期間 が保育所 の場合全体の1 7.2%を占めているのに対 して, 幼稚園の場合7, 8%にとどま ってお 表2 両群の在園期間. 鯛. \建蓋施設. 精神遅滞児群. (. ) 内は%. 情緒障害児群. 幼稚園. 保育所. 幼稚園. 以 下. 6( 4 ) .8. ) 3( 1 .5. ) 4( 5 .2. 4( 4 ) .6. 4カ月 ~ 6 カ月. 2 7(21.8). 55(27.4). 2 2(28.6). 17 (19.5 ). 年. 2 5(20.2). ) 31 ( 15,4. ) 7( 9 ,1. ) 7( 8 ,0. 1年1カ月~2年. 3 6(29,0). 5 0(24.9). 2 9(37.7). 26(29.9). 2年1カ月~3年. ) 1 2( 9 .7. 32 (15.9 ). ) 6( 7 .8. 15 ( 17.2). 3 年 1 ヵ月 以 上. 3( 2 ) .4. 10 ( 5,0 ). ) 3 1( 1.. 5( 5 ) .7. 明. 1 5 (12.1). ) 20 (10,0. 8(10 4 ) .. 1 3(14 ) ,9. 124(100.0 ). 201(100,0 ). 77 (100,0 ). 87 (100,0 ). 3 カ 月. 7 カ 月 ~ 1. 不. 計. 保育所. 203.

(5) . 後藤 守・小笠原詠子・井上栄子. り, 保育所の情緒障害児群の方が在園期間が長し・傾向にあるとし・える. 在園期間につし・て両群を比 較 してみると, 情緒障害児群の場合「7ヵ月~1年」の項目 が幼稚園9.1%, 保育所8.0% にとどまっ ており, 精神遅滞児群の20.2%(幼稚園) .4%(保育所) と比べて極めて低い割合にある, すで , 15 にふれた通りこの資料は9月 現在の状況につし・て調査 してし・るものであることから,「7ヵ月~1年」 の項目は通常の入園時期である4月 入園ではなく, 年度途中の入園幼児の割合を示している, つま り, 精神遅滞児群の場合, 年度途中の入園児が幼稚園, 保育所とも4月 入園時期とほぼ同程度の割 合であるのに対 して, 情緒障害児群の場合, 年度途中の入園はかなり制限されている, これは情緒 障害児のも つ障害特性とも関係しているものと推定される. 情緒障害児の場合, 新しい環境への適 応という問題から,4月 入園という形で受 け入れを進め, 他の幼児と足並みをそろえ, 安定した保育 集団の中で保育を進めたし・という意図が保育施設側 にあることによるものと思われる,. { 2 ) 精神遅滞児群と情緒障害児群の行動特性と保育の内容 表3 は, 幼稚園, 保育所に受 け入れられている精神遅滞児と情緒障害児の入園当初の状態を集計 し たも の で あ る.. 「対話が成立しない(自分の意志をことばで表 表3の内訳をみてみると, 精神遅滞児群の場合,( ) 2 わせない)」 の項目が幼稚園85. 5%, 保育所88.1%と, ともに高い割合を占めている. 精神遅滞児 群のもつことばの問題 は, 非常に大きな問題としてう けとめられていることがうかがわれる, また, 「運 動機 能面 にお いて他 児よ り遅 れて いる」 という項目 が幼 稚園 精 神遅 滞児群 において は, { 7 ) 8 % 保育所7 %と 71 7 1 , , . , 7割をこえており, 精神遅滞児の動きのにぶさといったものが問題行動 としてうきぼりにされている. さらに, { 「集団になじまない」(幼稚園69.4%, 保育所61,2%)や 1 ) 「 ) ( 3 身辺の自立ができない」(幼稚園6 3.7%, 保育所70.6%) も高い割合を示している. 一方, 情緒障害児群の問題行動の内訳をみてみると, ( 「対話が成立しない(自分の意志をことば 2 ) . 「集団になじま で表わせない)」の項目が幼稚園92.2%, 保育所92 1 ) .0%と高い割合を示 し, ついで( ない」の項目 が幼 稚園90.9%, 保育所86.2%となっている. ことばの問題に関しては, 精神遅滞児 群のそれと同様, かなりの問題性をも っていることがわかる. さらに, 情緒障害児群の場合,( 「集 2 ) 団になじま ない」 の項目, これは集団場面への不適応度を示す項目であるが, 幼稚園, 保育所とも に約9割を占めており,精神遅滞児群と異なる特徴的な問題行動として指摘されている.また, 「特 ( ) 4 定のものに興味を示 したり, 逆に嫌がっ たりする」の項目が幼稚園67 保育所6 5 % 8 %と精神遅 7 , , . 滞児と比して高い割合を示しており, 項目( 1 )とあわせて情緒障害児群 の問題行動の特徴 があ らわれ 表3 入園当初の子どもの状態. 調査内容. 保育施設 一一\--- \-・一. ( 1 )集団になじまない 2 { )対話が成立Lなし・(自分の意志をことばで表わせない). ( 精 神 遅 滞児群. 保育所. ) 内は%. 情 緒 障 害 児群 幼 稚 園. 保育所. 86 (69.4) 123 (61,2). 70 (90.9). 75 (86.2). 106(85.5) 177 (88.1). 71 (92.2). 80 (92.0). 幼 稚 園. ( )身辺の自立ができない 3. 79 (63.7) 142 (70.6). ) 54 (62.1) 3 9( 5 0. 6. 4 ( )特定のものに興味を示したり, 逆に嫌がったりする. 65 (52.4). 87 (43.3). 52 (67.5). 8 ) 9( 6 5 7.. )自分から進んで動こうとしない { 5. 49 (39.5). 58 (28.9). 23(29.9). 22 (25.3). { )他児に乱暴する 6. 23 (18.5). 31 (15.4). 14 (18.2). 13 (14.9). { 7 )運動機能面において他児より遅れている. 89 (71.8) 155 (77.1). 41 (53.2). 49(56,3). ( )その他 8. 1 2(9.7) 1 9(9. 5 ) 19 (24.7) 1 1( 1 2. 6). 204.

(6) . 1) 統合保育の動向 (1 て いる.. 表4は, 受け入れられた精神遅滞児, 情緒障害児がどのような指導形態, 方法およ び指導内容で 4 1 )~( )の項目 は指導形態 について の調 査項目, 指導 が なされてし・る かをま とめ たものである,( 1 5 )は指導内容についての項目から構成 されている, )~( 8 )~( )は通園の形態 につし・ての項目, ( ( 5 7 「普通学級に入れて 1 ) 4 ( 1 )~( )の指導形態 についての項目の内訳をみる と,両群ともに傾向としては( 「普通学級に入れているが, 個別指導も行なっている」の項目の割合が高く, い ) 指導している」 と( 3 3 )の 「普通学級に入れている が, 個 わゆる統合保育の形態を採用 している園が多 いことがわかる,( 別指導も行なっている」 の項目では, 障害幼児を普通学級に入れて統合保育を行なうかたわら個別 の指導時間も設 けて指導をより充実させていこうという姿勢がうかがわれる. これまでの追跡調査 3 )の項目の指導形態をとって )の増加傾向が指摘されていたが, 今後はさらに, この( 3 でもこの項目( 指導を行なう保育施設 が増加してくることが予想される, ただ, ここで特筆す べきことは, 幼稚園 0 1 )の 「普通学級に入れて指導している」 の項目が61. に受け入れられている情緒 障害児群の場合,( )の項目の 3 %という高い割合を占めていることである, 逆 に, 個別指導の時間も設 けているという( 表4 指導形態・方法および指導内容. 調査内容. 、 、 、一. 育施設 ~三ぎ. 1 ( )普通学級に入れて指導している ( )特別な学級を作って特別に指導している 2 ( 3 )普通学級に入れているが, 個別指導も行なっている ( 4 )特別な学級を作っているが, 部分統合を行なし・徐々に普 通学級に入れて保育する方向をとっている 指導形態不明 ( )毎日通園させてし ・る 5. (. 精 神 遅 滞児群. 幼稚園. 保育所. ) 内は%. 情 緒 陣 害児群. 幼稚園. 保育所. ) 100 (49.8) 4 1. 0 ) ) 4 0( 4 4 6. 0 7(6 0 6. 5 7( ) 1(0. 8. 1(0. ) 5. ) 2(2. 6. 3(3.4). 4(3 1. 2 ) 3 1( 3 6 ) 5. ) 80 (39.8) 2 58( 46 8 . ) 3(1,5. 2(2. 6 ). 4(4 6 ) .. ) 4(3 2 ) 1 7(8.5 .. ) 2(2. 6. ) 9( 1 0. 3. ) 175 (87.1) 105 (84.7. 68 (88.3). 78 (89.7). 4(3. 2 ). ( )週に ( ) 回通園させている 6. ) 5(4, 0. ) 6(3.0. 2(2. ) 6. 4(4 6 ) .. ( 7 )特別の時間だけ通園させ保育している. 2(1 6 ) .. ) 3(1.5. ) 2(2. 6. 3(3. 4 ). ( 8 )相談機関, または専門医に相談しながら指導している. ) 21 (27.3) 1 ) 4 8( 2 0. 3 1( 2 5 0 ) 5 5( 27 7 . ,. ( )母親に対して特別に指導している 9. ) 32(1 ) 2 2( 17 5 .7 ,9. ) 16 (18.4) 8(1 0. 4. 100 (80.6) 148 (73.6). 3( 8 3 9 ) ) 7 58(7 5. 3 .. ( l o )他人,集団に慣れ,その中で行動できるように指導してい る. 0 1 )会話が成立するように, また自分から話せるように配慮 してし・る. ( 1 2 )周囲の子どもの理解を啓発するように指導している ( 1 ) 人に頼らず自分で身のまわりの事ができるように指導し 3 てし・る. ( 1 )子どもの興味・行動をひきだすように工夫している 4 低 )そ の 他. 4(7 0. 1 ) 9( 6 3 7 ) 143 (71.1) 5 7 .. 60 (69.0). ) 5 ) 1(6 6. 2 7 7( 38 .3. 34 (39.1). 63 (50,8). ) 156 (77.6) 90( 2, 6 7. 51 (66.2). 1 ) 6 1(7 0.. ) 114 (56,7) 6 3( 5 0 8 .. 44 (57.1). 43 (49,4). 0 ) 7(5,6) 14(7,. 3(3 9 ) .. ) 0 7(8, 205.

(7) . 後藤 守・小笠原詠子・井上栄子. 割合が31.2%にとどま っており, 精神遅滞児群の場合と比較すると低い割合となっている, 情緒障 害児群 は, 入園当初の状態でも 「集団になじまなし・ 」 , 「対話 が成立しない」 という項目の割合 が高 かっ たことなどから, 環境に対する適応 (対人関係・集団場面への適応) という面で大きな問題を 抱 えている. このような面 から見て, 情緒障害児に対しては環境になじみ, 対人関係の基盤を作る うえで,個別の指導時間を設 けて集団指導時間での取組を補なっていくことが望ま しいと思われる, 環境になじみ, 対人関係の基盤が作 られれ ば, こと ばの面の問題の改善の糸口もみつかるものと思 わ れ る.. 次に( )~( )の通園形態についての項目の内訳をみてみよう. この項目群においては両群 の間に特 5 7 「毎日通園させている」の項目が8割以上を占めている, 障害をも 徴的差異は認められず, ともに( 5 ) つ幼児の場合, 環境になじませることや, 毎回の指導のっみ かさねがむずかしいことから見て, 毎 日通園させて指導することは非常にのぞま しいことと思われる. ( 1 )の項目 は, 指導内容についての項目である, 内訳をみると, 両群ともにほぼ同様の傾向を )~( 5 8 「他人, 集団に慣れ, その中で行動できるように指導している」(精神遅滞児群;幼 示 している, ( o l ) 「会話が成立する 1 稚園80.6%, 保育所73 1 ) 3, 9%) ,6%, 情緒障害児群;幼稚園75,3%, 保育所8 ,( ように, また自分から話せるように配慮している」(精神遅滞児群;幼稚園63,7%, 保育所71.1%, 1 3 )「人に頼らず自分で身のまわりの事ができるよ 情緒障害児群;幼稚園70.1%, 保育所69,0%) ,( うに指導している」(精神遅滞児群;幼稚園7 2.6%, 保育所77 ,6%, 情緒障害児群;幼稚園66.2%, 保育所7 0.1%)の項目が両群ともに高い割合を占めている. これらの高い割合を占めている項目は, 表3「入園当初の子 どもの状態」の資料で指摘された両群の行動特性と対応 しており, 実際に, 子ど もの行動特性を見すえたうえで指導内容に重み づ けをしている様子 が推察される. i 2 )「周囲の子どもの理解を啓発するように指導している」 の項目 また, ここで興味深いことは,{ の回答 状況である. この項目の回答では, 両群ともに幼稚園の方が保育所と比べて高い割合 を占め ている(精神遅滞児群50.8%, 情緒障害児群66 , これら障害をもつ子どもをとりまく健常児た ,2%) ちの理 解を深めることは, 今後の統合保育を意味性の高いものにする上で重要なことであろう, ( 3 ) いわゆる統合保育による保育の効果 幼稚園, 保育所における精神遅滞児, 情緒障害児の保育がどの程度の成果をあげているかを把握 しておくことは, 今後の障害児保育のあり方を検討 していくうえで必要なことのように思われる. 表5 は, 保育の効果に関してまとめたも のである, 全体的にみて, 保育の効果を認める回答が両群 とも にかなり高い割合を占めており, いずれも9割以上の事例が「大変よくなっ た」 , 「よくなっ た」 表5. 指導 の成果 (その1). 一一・ー-- \-\-・一保育施設. 評価段階. (. 精神 幼 稚 園. 情 緒 障 書児群. 児群 保育所. ) 内は%. 幼稚園. 保育所. 1 ( )大変よくなった. 14 (11.3) 3 7(18.4) 15 (19.5) 17(19.5). ( 2 )よくなった. 9 9(79.8) 15 2(75.6) 58(75.3) 59(67,8). { 3 )当初とかわりがない. ) 4( 5 2 ) 8( 9. 2 ) ) 11( 5. 9( 7 3 5 . .. ( )少しゎろくなった 4. 0. 0. 0. 0. ( )わろくなった 5. 0. 0. 0. 0. 2( 1 6 ) .. 1 ( 0.5). 0. 3 ( 3.4). 不. 明. 計 206. ) 201(100.0) 77 (100.0) 87(100.0) 124(100.0.

(8) . 統合保育の動向 (1 1). と評価されている, これらの資料 は, それぞれの幼児の保育担当者の評価に基 づくものであり, 資 料の有効性について, 今ひとつ吟味を加 えることが必要である が, 子 どもの発達的変化を示すひと つの指標として見ることができるという点で参考に値しよう, )と対応 表6 は, 統合保育の効果として, 保育による発達的変化を入園当初の子 どもの状態(表3 が示さ れた させてまとめたものである. 表5では子どもの全体的な発達 と統合保育の効果との関係 が, ここでは具体的に表3で指摘されたその子 どもの行動特性が保育を通 してどのような発達的変 化 を み せ て い る かを 明 ら か に し て い る.. 「集団になじまない」の項目 が幼稚園65.1%, 保育所 1 ) まず, 精神遅滞児群の内訳をみてみよう,( 62.6%で最も高い割合を示しており, この項目に該当する行動特性においてかなりの割合で発達的 「身辺の自立ができない」に関しては, 幼稚 ) 3 変化をとげてし・る子ども がいることがわかる. また, ( 7.0%となっており, 保育所に在籍する精神遅滞児群の方が幼稚園に在籍する精 園34.2%, 保育所5 神遅滞児群よりも発達的変化が認められている, これは, 保育所の場合, 受 け入れ対象の年齢の下 「対話 が 2 ) 限 が低 いことや, 保育所の保育計画・方針とも関係あるように思われる, これに対して,( 「 3. 3%) 7 ) 運動機能面において他児より遅れている」(幼稚 9.2%, 保育所3 成立しない」(幼稚園2 ,( 園24.7%, 保育所27.1%)の項目は低い割合にとどまっ ている, このことは, 精神遅滞児群におけ ること ばの問題や運動機能面における問題 はむずかしく, なかなか発達的変化がみられないことを 意 味 して い る,. 「集団になじま ない」 の項目における発達的変化は, 1 一方, 情緒障害児群の内訳をみてみる と,( ) %と他の項目から見ると高い割合を示している 3 幼稚園58. 6%, 保育所57 , 精神遅滞児群と比較し . てみるとやや下まわ っ た割合であるが, 集団場面への適応という面において保育効果が認められて 「特定の 4 ) いるということは, 情緒障害児の保育の今後の取組を力 づ けるものとなろう. その反面,( 6%, ものに興味を示したり,逆に嫌がっ たりする」の項目で発達的変化 が認 められたのは,幼稚園9. ぼ また りにされている 保育所13, 6%という割合にと どま っており, 行動変容のむずかしさかうき , , 「対話 が成立 しない」 の項目 は精神 遅滞 児群 の場 合 と同様, やや頭 う ちの状 況 にあり幼稚園 ( 2 ) 33.8%, 保育所37.5%と少ない割合にとどまっている, 今後, 情緒障害児の保育の問題を考 える場 合, このことばの問題 はさけて通ることのできない課題となろう, この場合, ことばの問題を狭い 意味での話しこと ばにとどめず, 広い意味での関係行動の問題として捉 える視点が必要であるよう に思われる, 関係行動 は, 対人関係, 対物関係の2つの大きな系から考 えられるが, 特に, 対人関 表6 指導の成果 (その2). 調査内容. 一一一--- 保育施設 ----÷建. \. ( 遅 滞児群 精 神 遅滞児群 精神. 幼稚園. 保育所. ) 内は%. 情 緒 障 害児群. 幼稚園. 保育所. 1 )集団になじまなし・ (. ) 41 (58,6) 6 2, 6 1 ) 7 56( 6 5 7( .. ) ( 2 )対話が成立しない (自分の意志をことばで表わせなし・. ) 30 (37.5) 9( 33 3 ) 2 4(3 3 8 2 2 ) 5 3 1( 9, , .. ( 3 )身辺の自立ができない. 4 ) 1(5 7. ) 18 (46.2) 3 ) 8 1( 0 27( 3 4, 2 57 .. ( 4 )特定のものに興味を示したり, 逆に嫌がったりする )自分から進んで動こうとしない ( 5 ( 6 )他児に乱暴する )運動機能面において他児より遅れている ( 7 侶)そ. の 他. 43 (57,3). ) 1 ) 2 0( 23 0 9( 3. 8 .. ) 6 5(9.. 1 3. 6 ) 8(. 2 1(3 6 2 ) .. ) 1. 5(2 7. 2(9,1). 2 ) 1 ) 1 4(4 5, 9( 3 9.. 6 (42,9). ) 4( 3 0, 8. 4 2( 2 1 ) 13 (31.7) 7 ,. ) 1 4. 3 7(. 14 (28.6). ) 22 (24.7. ) 2( 1 6 7 ,. ) 1 8 3( 5.. 2 (10.5). 4 ) 4( 36 . 207.

(9) . 後藤 守・小笠原詠子・井上栄子. 表7 他児との関係. 調査内容. \\ \-. 育施設 \』ー. (. 精神遅滞児群 幼 稚 園. 保育所. ) 内は%. 情緒障 書児群 幼 稚 園. 保育所. 1 ( )他の子どもからの働きかけに応じている. 81 (65.3 ) 139 (69.2). 41 (53.2). ) 50 (57.5. 2 ( )他の子どもに働きかけることができる. 0( 4 ) 6 5 0. 3 9( 34 3 ) .. 16 (20.8). 25 (28.7 ). ( 3 )他の子どもと一緒に遊ぶことができる. 44 (35.5). 1(4 ) 18 (23.4) 9 5 3 ,. 23 (26.4). ( ) グループの活動 に参加できる 4. 17(13.7). 52 (25.9). 9( 1 1. ) 1 4( ) 7 16 1 .. { )まわりの子どもたちがめんどうをみてくれる 5. 96 (77.4) 127 (63.2). 9. 2 ) 54(62.i) 6 1( 7. ( ) なか のよ い友 だ ち が いる 6. 20 (16.1). ( 7 )そ の 他. 1 1(8. 9 ) 3 0( 1 4 ) 14 (18.2) 1 9 3(1 4 9 ) . .. 48 (23.9). 7(9. 1 ) 10 (11.5). 係系の形成が大きな課題になるように思わ れる, 表7 は, このことにかかわ って両群の特徴的傾向 についてひとつの資料を提供しているも のと思われる. 表7は, 本児をとりまく他 児との関係をまとめたものである, 特徴的な様相を示す項目を中心 に 「まわりの子 どもたちがめんどうをみてくれる」の項目 が 精神遅滞児群 情緒障害 みていくと,( 5 ) , , 児群ともに高い割合を占めている. これは, 幼稚園, 保育所とも高い割合を示 しているが, とくに 両群ともに幼稚園の方の割合が高い, これは, 表4 の( 1 )「周囲の子どもの理解を啓発するように指 2 導している」 という指導内容 の取組とも一部 関係しているものと考 えられる, ところで, 両群の子 ども達 の多くは, まわりの子 どもたちがよくめんどうをみてくれるなかで活動 している様子が推察 されるが, 両群の子 ども達はこのような他 児からの働きかけに対して, どのような形で応じている のであろうか, 項目( 1 )は 「他の子どもからの働きか けに応じている」 様子を見 たもの ・である, この 項目に対する回答をみると, 両群ともかなり高い割合にある. 特に, 精神遅滞児群の場合, 幼稚園 65, 3%, 保育所69.2%と, 6割以上の子 どもが他児か らの働きかけに応じている. これに対して, 情緒障害児群の場合 は, 精神遅滞児群よりやや低く, 幼稚園53. 2%, 保育所57.5%となっている, このよう に, 項目( 1 )の関係水準では両群ともある程度の割合 に達している が, さらに自分から他児 「他の子どもに働きかけることができる」という に働きかけるといっ た水準になるとむずかしく, ( 2 ) 項目では,精神遅滞児群の場合, 幼稚園40. 3%,保育所34. 3%と, 項目( 1 )より下まわっ た割合になっ ている. この傾向は, 情緒障害児群の場合も同様で, 幼稚園2 0,8%, 保育所28.7%といっ た割合に とどま っている. このように両群とも に低い割合にあるが, 相対的にみると情緒障害児群の方が精 神遅滞児群よりも幼稚園, 保育所とも低く, 情緒障害児の自発的行動 の貧困さの一端がうかが える. このこと はさらに, 相互交渉的な活動段階 に入る項目( ) ) 3 4 6 )になると顕著な差異としてあらわ ,( ,( 「他の子どもと一緒 に遊ぶことができる」 れている.{ 「グループの活動に参加できる」 3 ) 「なか 4 ) ) 6 ,{ ,( のよい友だちがいる」 の項目のそれぞれについて保育施設 ごと に両群を比較 してみる と, 両群とも 総じて低い割合 にある が,明らかに情緒障害児群 の方 が精 神遅滞児群よりも低い割合を示 しており, 情緒 障害児たちの対人関係 の不安定さ が認められている, 環境の側としては, 子 ども の自発的行動 , をみのがさない感度の高い環境を構成し, 子 ども の行動に応答するというかたちでの刺激の与え手 となることが要求されている. 特に, 情緒障害児に対 しては, これらの関わりをとる中で対人関係 の安定化をはかることが, 基盤作りの第一として要求されていることである. ように思われる, ) 統合保育におけ ( 4 る指導上の課題 精神遅滞児 と情緒障害 児の保育の状況について分析を進めてきたが, ここでは実際に子どもとか 208.

(10) . 統合保育の動向 ( 1 1). かわっている保育担当者の指導上の苦心点を中心にして障害児保育のかか える課題について考察を 進 め て い き たし・ . 表 8 は, 保育担当者が日頃感じている指導上の苦心点についての結果をま とめた 「言語面で苦労している」 2 ) ものである. これを見ると, 両群とも最も高い割合を示しているのは,( 8.9%, 保育所63,2%, 情緒障害児群;幼稚園59,7%, 保育所51 (精神遅滞児群;幼稚園5 .7%)の する分析でもかなりの ども の状態に関 項目である, ことばの問題は, すでに, 表3の入園当初の子 割合で指摘されていた問題であり, こと ばに問題をもっているこれらの子ども達を担当する保育者 .視点をかえれば この項目 に として, この点の指導に苦心するのは, むりからぬことと思われる, , 対する回答の高さはことばの面に関する指導についていろいろと工夫していることのあらわれとも 「興味, 行動をひきだすのに苦労している」の項目も, 両群を通じ ) 3 みる ことができよう. 同様に,( て比較的高い割合の回答 が得られており, 子どもの興味のある ところから指導を展開 したいという 指導者の姿勢 が感じられる. 「運動機能の面で他児より劣ることによる問題で苦労してい ) 障害特性との関連でみてみると,( 8 る」 が, 精神遅滞児群において多いことが指摘される, これは, 表3の入園当初の子 ども の状態に 関する分析とも対応しており, 精神遅滞児の行動の緩慢さが問題視されていることと関係している 「集団の生活に慣れず苦労している」の項目では, 相対的に見て, 1 ) と思われる, これとは対照的に,(. 情緒障害児群の方が割合が大きい. 精神遅滞や情緒障害は , 視覚障害や聴覚障害と異なり, 機能的 障害部位が定ま っていない, そのため, 環境の側の対処の仕方も明らかにされにくく, 保育の面で の大変さが生じている, これは情緒障害児のもつ行動特性, たとえば多動, 対人関係面の障害, 注 意の持続性の問題などが, 精神遅滞児群より強く出ていることと関係しているようにも思われる, 「個別指導の時間がなく苦労している」の項目もある 「専門的知識 がなく苦労する」 このほか,( ) 7 ) 6 ,( 程度の割合を占めており, 無視でき得ぬ課題となっ ている. 以上のような指導上の苦心点は, 保育担当者の障害児保育に対する前向きな姿勢から出てきてい (. 表8 統合保育指導上の苦心点. 調査内容. 、、ー. 育施設 \三蓋. 精 幼稚園. 滞児群 保育所. ) 内は%. 情 緒 障 害 児群. 幼稚園. 保育所. )集団内の生活に慣れず苦労している ( 1. ) 17 (19,5) 6(3 3. 8 1 3. 4 ) 2 2 2 6 ) 2 7( 8(2 ,. ( 2 )言語面で苦労している. 7(6 2 ) 73 (58.9) 1 2 3.. 46 (59.7). 45 (51.7). ( 3 )興味, 行動をひきだすのに苦労している. 48 (38.7). 69 (34,3). 32 (41,6). 40, 2 ) 3 5(. 4 ( )身辺自立の指導に苦労している. 53(42,7). 63 (31.3). 21 (27.3). ) 18 (20.7. )家庭の協力を得るのに苦労している ( 5. 1 6 1 ) 52 (25.9) 2 0( .. )専門知識がなく苦労する ( 6. ) 39 (44,8) 45 5 ) 3 4 3, 8 5( 48( 3 8 7 ) 88( , .. ( 7 )個別指導の時間がなく, 苦労している. 34 (27,4). ) 11 (12.6) 8 6(7.. ) 32 (41.6) 34( 1 6. 9. 24 (27.6). ) 59 (29.4) 1( 2 5. 0 3. 6(7.8). 16 (18.4). ・る ( 9 )他児に乱暴するので苦労してし. ) 1 ) 1 7(8, 5 1 0(8.. ) 11 (12.6) 1 7(9,. ( )そ の 他 l o. 1 2(9,7). ) 1 7(9.. ( 8 )運動機能の面で他児より劣ることによる問題で苦労して し・る. 24 (11.9). 2 ) 8(9. 209.

(11) . 後藤 守・小笠原詠子・井上栄子. るものと思われるが, ここで考 えておくべきこと は, 指導上の苦心点が保育担当者だ けにより生じ るのではなく, 障害幼児との関係の中で生じてきてし・るものだということである, このような子ど もと環境 の相互作用の観点から指導上 の苦心 点を考える場合 環境の二つの役割について考える必 , 要がある. 環境におけるひとつの役割は, 刺激の与え手としての役割である. もうひとつの役割は , 刺激の受 け手としての役割である, 前述の苦心点 の解決には, この刺激の受 け手としての環境の役 割の重要性を考える 必要 があろう, 指導上の苦心 点に関する回答で最も多 い回答は 「言語面で苦労 , している」 とし・うものであっ たが, ことばの問題 は, それ自体で存在 しているものではなく 環境 , への不適応とか対人関係 の不安定さなどがその背景として存在している場合が多 い. したがって , ことばだけの問題として捉えず, ことばをつつむさま ざまな環境的特性との関連の中でその問題性 を把握すべきである. そのためにも刺激 の受 け手としての環境の役割を重視し 子どもの自発的行 , 動 に反応しようとする態度が, 保育担当者 に要求される. 子どもの自発的行動を見のがさず それ , に応答するというかたちで刺激を与 えることは, 子どもの要求発現の力を培い ひいては子どもの , 興味をひき出す指導 につながるという点で意味 をもつものと思われる. このこと は 同時にまた , , 対人関係の安定化を はかる指導ともなろう, そもそもコミ ュ ニケーショ ン活動は 互いに補 いあう , こ と が で きる も の で あ る, コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 低 い 子 ども で あ っ て も 活 動 の場 や か かわ り ,. を工夫する中 で関係水準の高いかかわり が可能である, その意味でも子 ども の問題性を環境との相 互交渉 のなかで捉 え,現象的な行動特性に左右されない保育者の目を養っ ていくことが大切 である , いたずらに専門的知識 に欠けるのではないかという不安をいだかずに 「応答する環境」というも の , を念頭に置きなが ら子どもとのかかわりをて いねいに深めていくことが保育担当者の態度としての ぞまれるところと思われる.. 〈附. 記〉. 本研究 は発達臨床研究グループ (代表. 後藤 守) の共同研究として進められたも のである, 本 守が全体の構成を担当し, 小笠原詠子が執筆を担当した. また , 資料の分析作業 は井上栄子, 相坂由美, 神原浩美, 栗原喜正 高橋 新 田島つぶら 出村謙二 , , , , 村上俊司, 吉留弘美が担当した, 稿のまとめ にあたっ ては, 後藤. 引用文献 { 1 ) 後藤 守・水岡路代・斉藤美智代・山崎晃資・三宅和夫:障害をもつ幼児の保育の実態と指導方法に関する基 礎的研究(1) 97 8 9巻 . 札幌市における障害児保育の実態分析を通して, 北海道教育大学紀要,1 ,(第一部C)第2 第 1 号, 189一199 ,. ( 2 ) 後藤 守:北海道における障害児保育の動向と課題(1) . 幼稚園における保育の実態に関する分析を中心とし て, 北海道教育大学僻地教育研究, 1 979(a) , 第26巻第1号, 57一67 . ( 3 ) 後藤 守:北海道における障害児保育の動向と課題(1 1) 80 ,北海道教育大学僻地教育研究,19 ,第27巻第1号, 77- ‐88 .. ( 4 ) 後藤 守, 後藤恵美子:心身障害児の保育に関する発達臨床心理学的接近 北海道私学教育研究協会 1 8 1 . , 9 , 研究紀要第5 5号, 1-4 4 . ( 5 ) 後藤 守・小笠原詠子:統合保育の動向, 北海道教育大学紀要 19 5巻第2号, 10 1-1 1 4 , 85 , (第一部C) 第3 , ( 6 ) 後藤 守・小笠原詠子:北海道郡部における障害児保育の動向と課題. 北海道教育大学僻地教育研究 1 85 , 9 , 210.

(12) . 1) 統合保育の動向 (1 第 39 号. 第1 号, 101一111.. (後藤 守 本学教授札幌分校. 小笠原詠子 本学非常勤講師. 井上栄子 札幌市立琴似八軒小学校教諭). 211.

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