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巻頭言

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Academic year: 2021

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巻 頭 言

臨床心理学部 学部長 

濱野 清志

『心理社会的支援研究』の第 5 集が発刊されるにあたり、ひとことご挨拶を申し上げます。本誌は、 臨床心理学部の組織改革のなかで、本学学生に保育、福祉領域を軸とした学びの場を提供し、ひい ては現状の教育福祉心理学科の体制へと移っていくにあたり、そこを担当する教員が共通した議論 の場を持とうとするところから始まったものです。臨床心理学部が 2 学科体制となる準備段階であっ た 4 年前に第 1 集を発刊し、新体制で入学した学生たちもあと 2 年で教育福祉心理学科を卒業する、 ちょうど中間の地点にきています。 本号の目次を見てもお分かりのように、本誌は、福祉と教育に臨床心理学の素養をどのように生 かすか、ということを軸としつつも、精神保健福祉士、保育士、小学校教員免許などの専門資格を めぐる活動領域に関した幅広い議論の場ともなっています。心理社会的な視野で対人援助や教育に かかわる専門領域として大きな枠組みでは共通したところに入りますが、実際の活動のスタイルは それぞれの専門資格領域によって大きく異なり、そのことから人間理解のありようも一様ではあり ません。互いに異なった専門、そもそも異業種交流を進めるつもりで、互いの考えをこういった場 で議論することはとても大切なことのように思われます。 今、日本の高等教育は少子高齢化の大きなうねりのなかで、さらには高等教育の質的変化を強く 求められる現代社会のなかで、その本来あるべき姿はなんなのか、真剣に考えるべき問いを投げか けられています。そして、この問いを深く検討し、それぞれの高等教育機関の役割を積極的かつ個 別的に主張することが求められているといえるでしょう。 そういうなかで、それぞれの対人支援と教育にかかわる資格取得を前提とした高等教育のありよ うから、どのような独自の心理社会的支援の姿を描き出すことができるのか、それが本誌に課せら れた重大な課題ということになるでしょうか。それには、質の高い問題提起と、個別領域の議論か ら共通の土台へと降り立つことのできる、視野の広い柔軟な思考が求められるはずです。 本誌の積み重ねが、そういった方向に向かって一歩ずつ前進し、また、新しい高等教育の現場が 創造されることを願って、巻頭のごあいさつにかえさせていただきます。

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