画像解析を用いた水理模型実験における越波量計測手法の検証
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(2) II‑027. 土木学会西部支部研究発表会 (2013.3). 3. 計測結果 3.1 個別波の越波量の出現頻度と越波量算出における問題点 図-3 は, H1/3=5.7cm,T1/3=1.0s における個別波の越波量の出現頻度を本計測手法により求めたものである. なお,縦軸は対数軸としており,横軸の単位は,一波当りの越波量という意味で,m3/(m 波)と表記している. 基本的に,越波量が多くなるほど発生頻度は指数関数的に減少する.そして,風速が大きくなるにつれて, 大きな越波量の出現頻度が増加する.このように本計測手法により,個別波の越波量の出現頻度を実験的に 検討することが可能となる.ところで,図をみると負の越波量が算出されていることが分かる.これは当然 起こり得ないものであるが,前述の越波量の算定手順にお. U=0.0m/s U=3.0m/s U=4.5m/s U=6.0m/s 最小 -0.0011478 -0.0014347 -8.9781003e-07 -0.0010288 最大 0.00087644998 0.0016096 0.0013856 0.0018693 平均 7.2821335e-05 0.00017254061 0.00035675429 0.00037429254. いて,検査ラインを上昇する水量よりも下降する水量を多 100. く検出した場合, その差である越波量が負となってしまう.. T1/3=1.0s. 度数. この原因は幾つかあり,例えば,水面の乱反射等によって PIV で抽出した流速ベクトルが誤差を大きく含む場合や,. H1/3=5.7cm U=0.0m/s U=3.0m/s U=4.5m/s U=6.0m/s. 10. 可視化した断面とは別の場所で打ち上がった水塊が,落下 する際に可視化断面に入り込むことなどが挙げられる.こ. 1 -1.5. -1.0. れらの原因は可視化実験の工夫によりある程度は抑えられ. -0.5 0 0.5 1.0 越波量 (m3/(m・波))(x10-3). そこで次に,どのような実験条件において負の越波量が多. 0 1 2 3 4 最小 -0.00015 -0.00012 -0.00059 -0.0011 -0.00071 最大 9.24e-06 0.00023 0.00088 0.00079 0.00067 平均 -2.06e-05 1.48e-06 0.00010 7.44e-05 3.87e-05. く算出されてしまうのかという点に着目し,本計測手法の 適用範囲について検討する. 3.2 適用条件についての考察. U=0.0m/s H1/3=5.7cm. 度数. 越波規模 10. いて,目視により越波規模を 0~4 の 5 段階に階級化した. 越波規模 0 は天端まで水面が上昇するが越波を生じない状. T1/3=1.0s. 0 1 2 3 4. 1 -2x10-3 -1x10-3 -5x10-4 0 5x10-4 1x10-3 越波量 (m3/(m・波))(x10-3). 況で,越波量が多く見えたものほど数字が大きくなる.こ のように階級化した越波規模ごとに,画像解析で得た越波. り,越波規模が大きいほど負の越波量の発生率(ある越波 規模の全発生数に対する割合)は小さくなる.風が作用す る場合,打ち上がった水塊のうち護岸背後に運ばれる量が. 2x10-3. U=6.0m/s. 度数. 条件では,負の越波量の発生頻度が高く,風を作用させる は越波規模に応じて,出現頻度の中心が明確に移動してお. 2x10-3. 0 1 2 3 4 最小 -6.10e-06 -0.00043 -0.0010 -0.00014 -0.00014 最大 0.00013 0.00025 0.00068 0.0018 0.0019 平均 4.14e-05 1.22e-05 0.00011 0.00039 0.00073. 量の出現頻度を調べた.図-4 に例を示す.図より,無風の と発生頻度が減少している.また,風を作用させた場合に. 2.0. 図-3 個別波の越波量の出現頻度分布. るものの,完全に取り除くことは現段階では困難である.. 可視化実験で撮影した映像を確認し,個別波の越波につ. 1.5. 10 越波規模 0 1 2 3 4 1 -2x10-3 -1x10-3 -5x10-4 0 5x10-4 1x10-3 越波量 (m3/(m・波))(x10-3). 増加するため,護岸前面に落下する水量は相対的に減少す. H1/3=5.7cm T1/3=1.0s. 2x10-3. 2x10-3. 図-4 越波規模ごとの出現頻度分布. る.逆に無風の条件では,大量に水塊が打ち上がっても,その大部分が護岸前面に落下する.落下する水塊 は分裂して落ちてくることが多いため,打ち上がる時に比べて PIV において誤差が生じやすいと推測され る.以上の考察から,本計測手法は風を作用させた場合において,より妥当な計測結果が得られると言える. 4. おわりに 著者らが考案した水理模型実験での越波量の計測手法は,風を作用させる実験において,より妥当な計測 結果を示すことを明らかにした. 参考文献:1) 土木学会論文集 B3(海洋開発), Vol.68, No.2, p.I_300-I_305, 2012. 2) 土木学会論文集 B2(海岸工学), Vol.68, No.2, p.I_736-I_740, 2012.. ‑196‑.
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