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フライアッシュモルタルの中性化速度の推定

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Academic year: 2022

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(1)V-129. フライアッシュモルタルの中性化速度の推定 ○北海道電力(株). 正会員. 林. 透. 北海道電力(株). 正会員. 中井雅司. 北電興業(株). 正会員. 齋藤敏樹. 北電興業(株). 正会員. 今井和宏. 1.はじめに 石炭灰の有効利用促進は電気事業者にとって重要な課題であり,コンクリート分野において利用拡大を図 るためには,フライアッシュコンクリートの不利な点とされている初期強度発現および中性化に与えるフラ イアッシュの影響を把握し,その対策を検討することが必要となる.本報告は,中性化に関する研究のうち フライアッシュモルタルを用いた促進中性化試験を実施し,モルタル配合およびフライアッシュの品質が中 性化速度に与える影響について検討したものである. 2.試験概要. 表−1. 使用材料を表−1に,フライアッシュモルタルの配合を表−2に. 品 質 3 セメント 普通セメント 密度:3.16g/cm 2 比表面積:3290cm /g 6炭種13試料 SiO2:36.7〜68.8% フライアッシュ 密度:2.07〜2.61g/cm3 比表面積:1600〜4700cm2/g 細骨材 標準砂(JIS R 5201規定) 水 上水道水. 示す.供試体は JIS A 6201 に準拠して作製し材齢 1 日で脱型した. その後,材齢 4 週まで水中養生(温度 20±2℃)を行い,供試体を二分 割して気中養生(温度 20±2℃,相対湿度 60±5%)を 4 週間した後(3 週目で端面を除く 5 面をエポキシ樹脂で被覆),促進中性化試験およ び圧縮強度試験を行った.促進中性化試験は,温度 20±2℃,相対 湿度 60±5%,二酸化炭素濃度 5±0.2%の雰囲気 下で中性化を促進し,中性化深さは,フェノー ルフタレイン 1%溶液を噴霧し赤く発色しない 部分をノギスにより測定した.また,圧縮強度 試験は,供試体を温度 20±2℃,相対湿度 60±. 表−2. 使用材料. 名 称. フライアッシュモルタルの配合. FA置換率 水粉体比 細骨材容積比 ケース F/(C+F) W/(C+F) S/(W+C+F+S) 炭 種 (%) (%) (%) FA置換 M,L,R,A,B,U 20,30,40 40,45,50,55 57.4 FA無置換 OPC 0 50,55,60,65,71.4. 5%,二酸化炭素濃度 0%の雰囲気下で養生(非炭酸化)し,所定材齢経過後水和反応を停止させるため供試体 をアセトンに 1 日浸漬し D 乾燥を行い,JIS A 6201 に準拠して圧縮強度を測定した. 3.試験結果および考察 圧縮強度(非炭酸化 26 週材齢)と中性化速度の関係を図−1に示 す.圧縮強度が大きくなるにしたがい中性化速度は小さくなる傾 向を示し,同一圧縮強度では,フライアッシュ置換のケースは無 置換に比べ中性化速度が大きくなる結果となった.これは,フラ イアッシュのポゾラン反応により水酸化カルシウムが消費され, pHが低下することによるものと考えられ,フライアッシュの品 質により中性化速度が変動していることがわかる.. 中性化速度. (1)圧縮強度と中性化速度. (mm/√週). 8 7 6 5. M L R A B U OPC. 4 3 2 1 0 20. 40 60 80 圧縮強度(非炭酸化26週) (N/mm 2). 100. 図−1 圧縮強度(非炭酸化 26 週)と中性化速度. (2)フライアッシュの品質と中性化速度 水粉体比 50%,フライアッシュ置換率 30%におけるフライアッシュのブレーン比表面積と中性化速度の関 係を図−2に示す.フライアッシュの品質が中性化速度に与える要因を検討した結果,ブレーン比表面積は 中性化速度と相関性が高いことが明らかになった.一般に,ブレーン比表面積が大きいフライアッシュはポ キーワード:フライアッシュ,中性化,圧縮強度,水セメント比,ブレーン比表面積 連絡先:北海道電力(株)総合研究所. 〒067-0033 江別市対雁 2-1. -258-. Tel 011-343-8007 FAX 011-385-7553. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) V-129. 表面積が大きいフライ アッシュはペースト組. 4. 3 1,000. 織の緻密化により細孔 量が減少し中性化速度. るフライアッシュ置換 率と中性化速度の関係 を図−3に示す.フラ イアッシュ置換率の増 加にしたがい中性化速. (mm/√週). 水粉体比 50%におけ. (mm/√週) 置換率30%. 7 6 5 4. 水粉体比50%. 3. M L R OPC. 2 1 0. 2,000. 3,000. 4,000. 5,000. 0. 10 20 30 フライアッシュ置換率. (cm 2/g). 図−2 ブレーン比表面積と中性化速度. 中性化速度. (3)配合と中性化速度. 水粉体比50%. ブレーン比表面積. が小さくなったものと 考えられる.. 中性化速度. られるが,ブレーン比. M L R A B U. 8. 8. 7. 7. 6 5 4. 置換率30%. 3. M L R OPC. 2 1 0. 40 (%). 50. 図−3 フライアッシュ置換率と中性化速度. (mm/√週). pHが低下すると考え. 5. 中性化速度. シウムも多くなり,. (mm/√週). 消費される水酸化カル. 8. 6. 中性化速度. ゾラン反応性が高く,. 6 5 置換率30%. 4 3. M L R OPC. 2 1 0. 30. 40. 50 60 水粉体比 (%). 70. 80. 40. 図−4 水粉体比と中性化速度. 水粉体比の増加にしたがい中性化速度は大きくなり,同一水粉体 比では,フライアッシュ置換のケースは無置換に比べ中性化速度 は大きくなる結果となった.しかし,同一水セメント比では,フ ライアッシュ置換のケースは無置換に比べ中性化速度は小さくな る結果となった. (4)中性化速度の推定. 90. (mm/√週). 8. 中性化速度. 係を図−4に,水セメント比と中性化速度の関係を図−5に示す.. 60 70 80 水セメント比 (%). 図−5 水セメント比と中性化速度. 度は大きくなり,置換率 30%では無置換の 2 倍程度の値を示した. フライアッシュ置換率 30%における水粉体比と中性化速度の関. 50. M L R A B U OPC. 6 4 2. r=0.977 ‑6. Y=16.3(W/C)‑2.2×10 (F×ブレーン)‑5.9. 0 0. 2 4 6 a(W/C)+b(F×ブレーン)+c. 8. 図−6 推定値と中性化速度. 以上のことから中性化速度に影響を与える主要因は,水セメント比,フライアッシュ置換率およびフライ アッシュのブレーン比表面積であると考えられる.これらの要因(フライアッシュ置換率を単位量に置換え た)を用いて重回帰分析を行った.その結果を図−6に示す.これらの要因から推定したモルタルの中性化速 度と試験結果との相関性は高く,モルタルの中性化速度は,水セメント比,フライアッシュの単位量および ブレーン比表面積から推定可能と考えられる. 4.おわりに 本報告はモルタルによる試験結果であるが,今後コンクリートについても同様の試験により中性化速度推 定変数の妥当性の検討,ポゾラン反応による水酸化カルシウムの減少および細孔構造の変化が中性化速度に 与える影響などの検討を実施する予定である. 【参考文献】 1)黄光律,野口貴文,羽原俊祐,友澤史紀;フライアッシュを外割混合使用したモルタルの中性化特性,コ ンクリート工学年次論文報告集,Vol.21,No.2,1999,pp.109〜114 2)佐伯竜彦,米山紘一,長瀧重義;初期養生以降のセメントの水和の影響 を考慮した中性化進行予測,土木 学会論文集,No.508/V-26,1995,pp.33〜44. -259-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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