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経営者の環境情報開示動機

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(1)

経営者の環境情報開示動機

その他のタイトル Management's Motive for the Environmental Accounting Disclosure

著者 松尾 聿正

雑誌名 關西大學商學論集

巻 42

号 3

ページ 651‑670

発行年 1997‑08‑25

URL http://hdl.handle.net/10112/00019228

(2)

関西大学商学論集

4 2

巻第

3

( 1 9 9 7

8

( 6 5 1 )   2 0 9  

経営者の環境情報開示動機

松 尾 車 正

問題提起

国際レベルでの相次ぐ環境規制に促されて!),いまや業種の如何を問わ ずあらゆる事業体は,好むと好まざるとに係わらず,事業活動の遂行に不 可避な前提として環境保全に対する取り組みを展開している2)。他方,情報 開示を通じた企業活動の実態に関する透明性の確保が緊急課題として要請 されている昨今,企業環境行動に関する情報は企業内容の透明性を高める のに不可欠になりつつある。

こうした状況のもとで,企業の経営者は競争市場を勝ち抜くために,様々 な情報を開示する。企業内容情報に関する限り,ステイクホルダーに比し て,少なくとも,経営者に圧倒的な情報優位がある。企業活動が環境に及

1)国際的に代表的な環境規制として,次のものがある。

①  英国産業界が作成した環境に関する自己管理規格を英国規格協会が

1 9 9 4

1

に制定・公布した環境管理規格

BS7750

② 

E U

で展開する事業活動のみならず,

E U

向け製品を輸出する事業活動にも

1 9 9 5

4

1

日から適用が開始されている

E U

環境管理・監査スキーム

( E c o ‑ Management and Audit Scheme, EMAS)

およぴ,

③ 

H

,米,欧など国際標準化機構

( I n t e r n a t i o n a lO r g a n i z a t i o n  f o r   S t a n d a r d ‑ i z a s i o n ,  I S O )

加盟各国が,企業の環境対策を審査する目的で導入し,

1 9 9 6

9

から発効している国際環境監査基準

1 S 0 1 4 0 0 0

2 )

わが国産業界の取り組み状況については,稲永

[ 1 9 9 7 ]

を参照されたい。

(3)

4 2

巻 第

3

ぽす影響に関する情報,すなわち環境情報についても例外ではない。情報 上優位な立場にある経営者がステイクホルダーに向けて環境情報を開示す

るには,経営者をそのように仕向けるいくつかの要因がある。

本稿では,経営者の環境情報開示規定因子を明示している

R e b e r t s [ 1 9 9 2 ] ,   Gamble e t  a l .   [ 1 9 9 5 ] ,   Fekrat e t  a l .   [ 1 9 9 6 ]

,および

Deegan=

Gordon [ 1 9 9 6 ]

の所説をサーベイして,経営者に環境情報を開示させる要 因を導出しよう。

2  Roberts  [ 1 9 9 2 ]

の所説

3 )

( 1 )

研究目的

R o b e r t s  [ 1 9 9 2 ]

Ullmann[ 1 9 8 5 ]

が会社社会責任活動を説明する理 論的基礎の提示を意図して開発したモデル,すなわちステイクホルダーの パワー,社会責任に向けた戦略姿勢,およぴ経済業績と社会責任開示水準 との関係を検証することを目的として,会社社会関連情報開示の水準を決 定する企業活動の諸要因を検討している。

( 2 )

研究デザイン

R o b e r t s

は,経済優先性評議会

( t h eC o u n c i l  o n  E c o n o m i c  P r i o r i t i e s ,  CEP) 

が公表している主要

1 3 0

社の

1 9 8 4

年から

1 9 8 6

年までの社会責任活動分析を 対象に,独立変数の説明力を調査した。

R o b e r t s

が,会社社会関連情報開示 水準を規定する独立変数として使用した代理変数は,次の通りである。

① 

ステイクホルダー・パワー

・経営者および

1 9 8 4

年現在発行済普通株式

5

%以上保有株主による所有 割合

3) 

R o b e r t s  [ 1 9 9 2 ]

研究の詳細については別稿で検討したので(松尾

[ 1 9 9 6 a ]

),本 稿では経営者による環境情報開示を規定している要因を導出するのに必要な範囲で のみ,

R o b e r t s

の所説を取り上げることにしよう。

(4)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

・自社の政治活動委員会に対する助成額

• 1 9 8 1

年ー

1 9 8 4

年平均負債比率

② 

戦略姿勢

• 1 9 8 3

年ー

1 9 8 4

年平均広報活動担当者数

• 1 9 8 3

年ー

1 9 8 4

年フィランソロフィー財団への拠出

③ 

経済業績

• 1 9 8 1

年ー

1 9 8 4

年平均年次自己資本利益変化率

• 1 9 8 4

年市場リスク

( 3 )  

調査結果

(653)  211 

調査の結果,

Ullmann

が提示したモデルの有意性,すなわちステイクホ ルダー・パワー,社会責任活動に向けた戦略姿勢,およぴ経済業績が社会 責任開示水準を決定する有意な説明変数であることが判明した。

ステイクホルダー・パワー変数のうち,政治活動委員会への助成額は

5

%水準で有意で,かつ正の符号であった。このことは高い政治的圧力に晒 されている会社は,社会責任活動の開示にヨリ積極的であることを示唆し ている。負債比率は

1 0

%水準で有意で,かつ正の符号であった。このこと は経営者が社会責任開示を債権者の期待を満たす一方法と考えている, の主張を支持している。経営者と

5

%以上保有株主による所有割合が社会 責任開示水準の説明変数として,符号は期待通り負であったが,有意水準 に達しなかったことは,社会責任開示へのインセンテイプの増大を齋す要 因としては,株式所有の拡散は説明力が弱いことを表している。

戦略姿勢を示す

2

つの変数(広報活動担当者数,フィランソロフィー財団へ の拠出)は,両者とも有意で,かつ正の符号であった。このことは,社会責 任に向けた能動的な姿勢が社会責任開示水準の増大を導く, ということを 意味している。

経済業績変数のうち年次自己資本利益変化率は,

5

%水準で有意で,か つ正の符号であった。このことは,過年度の経済業績が優れている会社は,

(5)

4 2

巻 第

3

現在の社会責任開示について高水準の可能性が強いことを表していて,会 社の資源が社会的需要の充足に投じられるためには,受容可能な水準の経 済業績が必要である,との

Ullmann

の主張と一致する。市場リスクは10%

水準で有意で,かつ負の符号であった。このことは,株価収益パターンに 安定性を欠く会社は社会責任活動に資源を投ずる可能性が相対的に低い,

という証拠を提示している。経済業績と社会責任開示との間の関係に関す るこうした研究成果は,また,

McGuiree t   a l .   [ 1 9 8 8 ]

の実証成果をも支 持している。

( 4 )  

インブリケイション

かくして,

Roberts

の実証研究成果は会社社会責任意思決定を分析する ステイクホルダー理論アプローチを支持し,

Ullmann

が開発したフレーム ワークと一致する。すなわち,社会責任開示の水準は,ステイクホルダー・

パワー,社会責任活動に向けた戦略姿勢,およぴ経済業績によって規定さ れる。より具体的にいえば,高い政治的圧力に晒されていて,社会的責任 に向けた戦略姿勢が能動的で,過年度の株主資本利益率が優れていて,株 価収益パターンが安定している会社が社会責任開示に積極的である, とい

うことを

Roberts

が実証した。

3  Gamble e t  a l .   [ 1 9 9 5 ]

の所説

4)

( 1 )  

研究目的

Gamble e t  a l .   [ 1 9 9 5 ]

は,環境情報開示を対象にした先行研究をレピュ ーした結果,一部のステイクホルダー,特に投資家による環境情報開示の 利用は判明したが,期間相互の開示の相対的質が問題になる

(Gamblee t  a l .  

4 )   Gamble e t   a l .   [ 1 9 9 5 ]

研究の詳細も別稿で検討したので(松尾

[ 1 9 9 6 a ]

),前項 と同様経営者による環境情報開示を規定している要因を導出するのに必要な範囲 でのみ,

Gamblee t ‑a l

.の所説を取り上げる。

(6)

経常者の環境情報開ホ動機(松尾)

( 6 5 5 )   2 1 3   [ 1 9 9 5 ,   p . 3 7 ] )

として,年次報告書およびフォーム

10‑K

で開示されている 環境情報の質を調査した。

( 2 )  

研究デザイン

Gamble e t  a l

Standardsand P o o r ' s  Compustat S e r v i c e s

の定義に従 って下記の条件を満たす

3 3

業種・

2 9 4

社を抽出した後,業種属性に関する合 理的な影響を推論するために,最低

6

社以上の企業を擁する業種に限定し て調査対象を抽出している。

① 

生産,流通,貯蔵,およぴ/もしくは廃棄物処理過程が,環境にネガ ティブなインパクトを及ぼす潜在性があること。

②  規制を受けている業種に属さないこと5)0 

業種限定の結果,

1 2

業種・

2 3 4

社に絞られた。その内訳は,石油・ガス

8 0

社,化学・化学関連

8 1

社,石油精製

3 1

社,鉄鋼

2 2

自動車 9

社,およぴ 廃棄物管理11社である。

Gamble e t  a l

.が収集した環境開示データは,

1 9 8 6

年から

1 9 9 1

年までの

6

年間の年次報告書及ぴフォーム

10‑K

掲載データである叫

環境開示資質を評価するために,

Gamblee t  a l

.は環境情報開示の目的を 次のように定義している

(Gamblee t   a l .   [ 1 9 9 5 ,   p . 4 0 ]

環境開示の目的は,リスク,現在及ぴ将来必要となるキャッシュ・

フロー,およぴ社会的環境行為との一貫性を基準として,ステイク ホルダーが組織体の長期・短期の環境行為を評価できる情報を提供 することにある。

こうした環境開示目的に甚づいて,開示資質評価のための重み付けスキ

5 )   G a m b l e  e t  a l

.が規制業種を除外しているのは,政府規制を受けていない公開会社 が環境保全に関する公的方針の変更にいかに反応するかに.彼等の研究範囲を限定

しているためである

( G a m b l ee t   a l .   [ 1 9 9 5 ,   p . 3 7 ]

6 )   1 9 8 6

年を収集開始年度としているのは.

SEC

が現行のレギュレーション

S‑K

発行したのが

1 9 8 6

年であったことに依っている。

(7)

第 4 2 巻 第 3

ームを開発している。たとえば,年次報告書における「財務諸表上の記載」

やフォーム

10‑K

における「財務諸表注記を参照」は,その情報内容が環境 上の出来事に関して過去の行為に限られていたり,ステイクホルダーに情 報所在箇所を指示するに過ぎず,情報的開示が最も低いために最低点

(1

点)が割り当てられている。逆に「環境違反及ぴ/あるいは復元努力のキ

ャッシュ・フロー影響に関する情報」は,組織体個別のネガティプな環境 行為のキャッシュ・フロー影響を評価する情報をステイクホルダーに提供 するために最高点

( 1 3

点)が割り当てられている。

( 3 )  

調査結果

年次報告書環境開示全体の分析が示しているところによれば,石油精製,

廃棄物管理,および鉄鋼は質の高い開示を提供している。加えて,

1 9 8 9

1 9 9 0

年,およぴ

1 9 9 1

年に質の高い開示が経験された。フォーム

10‑K

開示に ついても,石油精製,廃棄物管理,および鉄鋼は質の高い開示を提供して いる。

年次報告書について言えば,

FASB

緊急問題作業部会

( E m e r g i n gI s s u e s   Task F o r c e ,  EITF) No. 8 9 ‑ 1 3  ( 1 9 8 9 )   1 > ,   90‑8 ( 1 9 9 0 )   8 )

の発効,一般大衆 の環境意識の高揚などにによって,

1 9 8 9

年以来環境情報開示が著しく増大

した。

フォーム

10‑K

について言えば,

FASB

や一般大衆の影響に加えて

SEC

開示規制の強化9)によって,

1989‑1991

年の開示水準が著しく向上した。

7) 

EITF N o .  8 9 ‑ 1 3  ( 1 9 8 9 )

では.既知のアスベスト問題を抱える設備の取得後.合 理的な期間内にアスベスト処理コストが発生した場合.当該コストの資本化を勧告

している。

8 )   EITF N o . 9 0 ‑ 8  ( 1 9 9 0 )

では,汚染処理コストの費用計上を勧告している。

9 )   SEC

は「経営者の討議と分析」に開示する環境情報として,将来の財政状態ある いは経営成績に重要な影響を及ぼすことが合理的に予想しうるトレンド.事象.不 確実性と.それらが及ぽす経済的影響を開示するよう.環境開示規制を強化してい

る ( S E CFRR36 [ 1 9 9 1 ]

(8)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

( 6 5 7 )   2 1 5  

( 4 )  

インプリケイション

Gamble e t  a l

.研究から,業種,開示規制,さらに一般大衆の環境に対す る意識の高揚が,環境情報開示のレベルに強い影響を及ぼす,とのインプ リケイションを引き出すことができる。

4  Fekrat e t  a l .   [ 1 9 9 6 ]

の所説

( 1 )  

自主開示仮説が依拠している仮定

F e k r a t  e t  a l

.は自主開示仮説の検証に先立って潜在的投資家による逆選 択問題を検討した際に,競争市場要因が環境開示のレベルを,強制的であ ろうと自主的であろうと,最高の開示を行っているライバル会社によって 設定された基準にまで引き上げる傾向があろうとして,競争市場要因が環 境情報の開示レベルを規定することを強調している

( F e k r a te t  a l .   [ 1 9 9 6 ,   p p . 1 7 7 ‑ 1 7 8 ] ) 。

F e k r a t  e t   a l

.は,後の検証に備えるために,まず自主開示仮説が依存し ている次の

3

つの仮定を明示している。

1

仮定:会社は私的情報を保有している,との共通の認識がある。

2

仮定:会社が開示する場合,会社は正直に開示する。

3

仮定:会社は資本市場の評価に関心を持っている。

最初の仮定は,環境に敏感な業種に属し,それ故環境開示を行えるはず である,との一般の認識がある会社

( F e k r a te t  a l

.研究の対象会社)には,

確実にあてはまる。第

2

の仮定は,一部,分析の問題である。環境開示は 常に一般に是認された基準に従うわけではないために,一般に公開される 情報はかなり自己に都合のいいものになりやすい。第

3

の仮定は,国を異

にする会社間に観察される変差を説明するのにキー仮定となる。

( 2 )

研究デザイン

F e k r a t  e t  a l

.は,国連「国際会計・報告基準専門家政府間作業部会」(以

(9)

下,「政府間作業部会」と略称)が,

1 9 9 0

年度年次報告書を対象に実施した 環境に敏感な業種,すなわち化学,林業,金属,自動車,石油化学,製薬 に属する主要多国籍企業調査10)に対する回答会社

2 2 2

社全社とのコンタク

トの結果回答を得た

1 6 8

社を対象に11),次の

2

つの仮説を検証している。

テスト仮説

H 1 

:業種間で乎均開示スコアーに有意な差異はない。

H 2:

各国間で乎均開示スコアーに有意な差異はない。

F e k r a t  e t   a l

.は,調査に際して,回答会社の年次報告書に開示されてい る環境情報を次の

4

範疇に分類し,各範疇に属する各々の項目について,

下記の条件で計数化している。

① 

会計•財務要因

a .

環境保全設備に対する過年度およぴ当期の支出額

b .

環境保全設備に対する過年度および当期の営業費用額 c 環境保全設備に対する支出の将来見積額

d .

環境保全設備に対する将来の営業費用額 c 環境保全設備のための資金調達

1 0 )   1 9 9 0

年度年次報告書を対象に実施した国連の調査結果については,松尾

[ 1 9 9 5 ]

を参照されたい。

1 1 )

それらの国別および業種別内訳は,次の通り

( F e k r a te t  a l .  [ 1 9 9 6 ] .   p p . 1 8 1 ‑ 1 8 2 )

米 国

6 4

オーストリア

2

ドイツ

2 2

スペイン

2

H

2 0

チリ

1

フランス

1 1

デンマーク

1

英 国

9

ニュージーランド

1

スウエーデン

8

ノールウエイ

1

カナダ

7

化学

4 6

フィンランド

6

石油化学

2 7

ペルギー

4

自動車

2 7

イタリー

3

林 業

2 5

オ ラ ン ダ

3

金属

2 3

スイス

3

製 薬

2 0

(10)

②  環境訴訟

a .

現在の訴訟

b .

潜在的訴訟

経営者の環境情報開示動機(松尾)

③  汚染物質排出削減

a .

大気汚染物質排出情報

b .

水質汚濁物質排出情報

c .

廃棄物処分情報

d .

制御設備あるいは技法に関する記述

e .

施設の準拠状況

④  その他

a

規制・要請に関する議論

b .

環境方針もしくは環境に寄せる会社の関心

資源保存

d .

環境保全賞

e ̲  

リサイクル

f .

環境保全組織 計数化条件

上記の項目各々について,開示がない場合

( 6 5 9 )   217 

上記の項目各々について,一般的表現でしか開示されていない場合

上記の項目各々について,非計量的表現ではあるが,会社固有の情

報で開示されている場合

3  貨幣尺度あるいは物量尺度で開示されている場合

F e k r a t  e t  a l

.は,企業の環境業績と環境情報の関係を調べるために,

CEP

がモニターし,ランク付けしているサブサンプル

2 6

社について,

CEP

環境 業績と彼等が開発した上記の環境開示スコアーにもとづくランキングとの 間の関係についてもテストしている。

(11)

4 2

巻 第

3

( 3 )  

調査結果

調査の結果,次のような成果を得ている

( F e k r a te t   a l .   [ 1 9 9 6 ,   p p . 1 8 0 ‑ 1 8 4 ] )

① 

変差分析によれば,平均開示スコアーの差異は有意であった。したが って,仮説

H l , H2

の両者とも棄却された。平均開示スコアーを中心に して信頼区間をとると,林業の開示平均水準は,自動車,製薬とは確実 に異なっていて高く,日本の開示平均水準はベルギー,カナダ,フィン ランド,フランス, ドイツ,ニュージーランド,スウエーデン,スイス,

英国およぴ米国の

1 0

ヵ国とははっきりと異なって低い。カナダの平均開 示水準は,フランス, ドイツ,

H

本,英国およぴ米国よりも著しく高い。

最低

5

社以上を擁する国に限定しても,結果は本質的に変わらない。カ ナダは平均スコアー

1.80

で最も高く,日本は0.46で最も低い。なお,米 国企業は他のどの国の企業よりも,環境訴訟に関する開示が著しく高い。

②  2 6

社のサプサンプルを対象にした環境業績と環境開示との間の関係に 関する分析の結果,彼等は何の関係も見出せなかった12)。ただ,

EPA

「潜在的に責任ある当事者

( P o t e n t i a l l yR e s p o n s i b l e  P a r t y ,  PRP)

」とし

1 2 )

環境業績と環境情報開示との不一致は,

R i c e[ 1 9 9 3 ]

が米国巨大製造業の環境業 績に関して実施した研究に含まれている

F e k r a te t   a l

.研究のサプサンプル中の会 社の更なる分析からも確証できる,としている。

R i c e

研究には,

F e k r a te t   a l .

研 究 の サ プ サ ン プ ル を 構 成 し て い る

American C y a n a m i d ,  I n t e r n a t i o n a l   P a p e r ,   M o n s a n t o ,  Du P o n t ,   USX, S u n ,   J o h n s o n   & 

J o h n s o n

および

Dow

が含まれている。

R i c e

研究では

AmericanC y a n a m i d ,  I n t e r ‑ n a t i o n a l  P a p e r ,  M o n s a n t o ,  Du P o n t

および

USX

を のろま

1 0

社"の範疇に位置 付け,

Sun

J o h n s o n &  J o h n s o n

を 最も改善された

1 0

社"の範疇に位置付け,

Dow

指導的会社

1 0

社"の範疇に位置付けている。ところが,最初の

5

社のうち

1

F e k r a te t   a l

.研究では平均以上の開示スコアー,

J o h n s o n &  J o h n s o n

の開示ス コアーは平均以下である。平均以上の開示スコアーを有していて,かつ 指導的会

1 0

社"にも属しているのは

Dow

だけである。

こうした証拠が示唆しているのは,環境開示と環境業績との間に相関が欠如して いる,との成果への支持である,と

F e k r a te t   a l

.は強調している。

(12)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

( 6 6 1 )   219 

て識別した会社の用地別開示スコアーランキングは,

CEP

ランキングと 相関していた。このことは

EPA

SEC

との間に企業環境行動に関して 連繋関係が結ばれていることを考えると,規制の強弱が環境業績と環境 関示との間の相関に強い影響を与えると推測しうる。

③  F e k r a t  e t   a l

.は,日本企業の開示スコアーの低さを,先に提示した第

3

仮定,すなわち「会社は資本市場の評価に関心を持っている」にもと づいて説明しようとしている。

F e k r a t  e t  a l

.は,彼等が提示した証拠によれば,「環境に敏感な業種に 属する主要多国籍企業は,年次報告書で比較可能な環境開示の提供に互 いに対応するように競っていない,ということを示唆しており,それ故,

環境に敏感な業種に属する主要多国籍企業の間に,何をもって環境開示 として説明しうるかについてギャップがある」と指摘したうえで,「自主 開示仮説のキー仮定は,資本市場の評価に寄せる会社の関心である。も しいくつかの会社が資金を調達するのに資本市場を殆ど使わないとすれ ば,そうした会社は情報開示が資本市場に及ぽす影響にあまり関心を払 わずに,市場占有率や競争環境一般を含む非資本市場に開示がいかに影 響するかに多くの関心を払うであろう」として,「日本の著名な

6

つの系 列グループ(三井,三菱,住友,芙蓉,三和,および第一勧業)にこの ことが当て嵌るであろう。これらの会社グループの中心にはメインバン クがあり,メンバー企業は資金需要をメインバンクに重く依存している。

こうした主要な構造上の差異が,なぜ日本の会社の開示スコアーが低く,

米国の会社の開示スコアーが高いのかを,一部説明し得よう」としてい

( 4 )  

インプリケイション

F e k r a t  e t   a l

.研究から次のインプリケイションを引き出すことができ

①  競争市場要因が環境情報の開示レベルを規定する。

(13)

② 

業種の間で,また国の間で開示スコアーに有意な差異がある。

③ 

環境業績と環境開示との間には相関がない。ただし,

PRP

の環境関示

CEP

環境業績との間には相関がある。

④  資金調達方法の違いが,環境情報開示レベルの差異を一部説明する。

結局,

F e k r a te t  a l

.研究が明示しているのは,競争市場,所属業種,資 金調達方法が経営者による環境情報開示を規定するが,そうした要因によ って規定される環境開示は必ずしも環境業績を反映しているわけではな く,規制の強弱が環境業績と環境関示との関係に強い影響を及ぽすとの経 営者環境情報開示インセンテイプに関する示唆である。

5  Deegan=Gordon [ 1 9 9 6 ]

の所説

( 1 )  

研究範囲

Deegan =Gordon

の研究目的は,オーストラリア企業の環境開示活動の 変化に関する証拠を提示し,そうした変化が

G u t h r i e =P a r k e r  [ 1 9 9 0 ]

正統性理論に基づいて説明しうることを立証することにある。

G u t h r i e =  P a r k e r

は企業の情報開示行動を正統性理論に基づいて,「会 社が社会開示を自主的に行うのは,社会的圧力に建設的に応答しているこ とを証明し,そうした開示に対する規制の強化を避けるためである。この ようにして,会社は社会が会社の事業活動に対して起こす要求を宥め,タ ーゲットとする特定の層からの支持の獲得ないしは維持を図ろうとする。

そうした開示戦略には,社会的厚生に対する会社の積極的な貢献を強調し,

社会の種々の要因に及ぽす有害な影響を最少にしようとする試みを目立た せることを含むことがある」と説明している

( G u t h r i e = P a r k e r[ 1 9 9 0 ] ,   p . 1 6 5 )

Deegan= Gordon

はオーストラリア企業の年次報告書を対象に,次の

3

つの環境情報開示動向を調査している。

①  オーストラリア企業の環境情報開示実務が,自己賛美的

( s e l f ‑ l a u d a ‑

(14)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

( 6 6 3 )   2 2 1   t o r y )

開示,すなわち

g o o dn e w s '

を出し,

badnews'

を隠す開示かどう

②  1 9 8 0

年ー

1 9 9 1

年の環境情報開示の推移と変化を促した要因

③ 

環境ロビイング団体の行動が企業の環境情報開示に及ぽす影響

(2) 研究デザイン

Deegan=  Gordon

は環境開示分析を実施するために,オーストラリア経 営大学院の

1 9 9 1

年度年次報告書ファイルから,

1 9 7

社の年次報告書をサンプ ルとして得ている。

先ず,

Deegan=Gordon

は,オーストラリア企業の環境情報開示実務が 自己賛美的か否かを調べるために,

1 9 9 1

年年次報告書を対象に,開示の自 己賛美性を次のように定義して,内容分析と語数調査を行っている。

環境に肯定的な開示

( p o s i t i v ee n v i r o n m e n t a l  d i s c l o s u r e )

とは,会 社が環境と調和して事業活動を展開していることを明らかにする情 報を提供していることをいう

(Deegan=Gordon[ 1 9 9 6 ,   p . 1 8 9 ]

環境に否定的な開示

( n e g a t i v ee n v i r o n m e n t a l  d i s c l o s u r e )

とは,会 社が自然環境を犠牲にして事業活動を展開しているとの内容を含む 情報を提供していることをいう

(Deegan=Gordon[ 1 9 9 6 ,   p . 1 8 9 ]

肯定的開示と否定的開示のタイプは,次の通りである。

① 

肯定的環境開示

a .

環境に敏感な経営手法の採用

b .

政府環境報告・基準を遵守

c .

汚染物質・廃棄物を製造プロセスで制御

d .

会社の環境ポジションの功績

e .

環境保護戦略の維持もしくは実施

f .

採鉱用地の復興

g

.実施された

3

つの再植樹スキーム

h.

環境活動に関する政府の要求あるいは公共の関心に会社が応答した

(15)

肯定的成果

i .

安全な環境実務の自主的採用

j

.環境監査の導入

k .

原料のリサイクル

1.環境を保護する会社目的あるいは使命の表明

m.

単なる効率性だけではない燃料節約方策

n .

環境に安全な製品およぴ実務の研究,あるいは支持

o .

環境に安全な製品を製造工程に使用

P.

環境インパクトあるいは評価研究の実施

q

.会社の環境活動を公衆が支持していることの証拠

r .

環境達成賞のスポンサーあるいは受賞者

s .

環境と調和している会社

t .

生産工程の一部として環境をモニター

u .

自然保護領域の設定

v .

環境基準あるいは施設の改善

w.

環境遂行設備の点検

② 

否定的環境開示

a .

環境活動に関する政府見解に対立する会社

b .

会社の環境影響活動が住民の健康被害を含む環境問題を引き起こし ていることの告白

c .

汚染物質を過剰に排出していることを明白に告白

d .

廃棄物処理問題に直面している会社

e .

会社の環境活動に対する政府調査,および裁判行為 f. 活動が土地に有害な影響を及ぽすことを自認

g

.環境に関心を寄せる地域社会あるいはメディアが業界あるいは会社 に敏感になっていることを告白

h.

規制違反

i .

過去の問題が会社の環境活動に起因していることの告白

(16)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

( 6 6 5 )   2 2 3  

上記の環境開示に関する定義に該当する会社は,

7 1

社であった。

次に,

Deegan=Gordon

1 9 8 0

年ー

1 9 9 1

年の環境情報開示の推移と変化 を促した要因を調べるために,

1 9 7

社のサンプルから

3

社以上の企業を擁す

1 6

業種

2 5

社を抽出し,それら

2 5

社について

1 9 8 0

1 9 8 5

1 9 8 8

年,お よぴ

1 9 9 1

年の年次報告書を調査している。

最後に,環境ロピイング団体の行動が企業の環境情報開示に及ぼす影響 を調べるために,

Deegan=Gordon

は,オーストラリア自然保護財団が公 表している

GreenPages 1 9 9 1 ‑ 1 9 9 2  :  D i r e c t o r y  o f  E n v i r o n m e n t a l  Groups  i n   A u s t r a l i a

を使って,次の

4

条件を満たす

4 1

団体に質問書を送付してい

①  自然 を 人工的',あるいは 非自然 環境に対峙するものとして扱ってい ること。

②  企業あるいは政府規制主体に環境圧力を課すロビイング活動を展開し ていること。

③  オーストラリアの環境問題を扱っていること。

④ 

4 0 0

名以上の会員数を擁すること。

4 1

団体のうち,

2 2

団体

(54%)

から回答を得ている。環境団体会員総数

2 0 0 , 0 0 0

名のうち,有効回答団体の会員数は,ほぼ

1 6 5 , 0 0 0

8 2 . 5

%に 達する。

質問書は各環境団体の管理責任者を対象に,環境活動のために彼等の団 体が最近

5

年間ターゲットを当ててきた範

l f f l

にしたがって,業界を

0‑ 5 

(5

が最高,

0

が最低)に評価するよう求めている。

質問書から,次の

2

つの環境感度指数を引き出している。

①  業界環境感度乎均指数

平均=各環境団体による業界評価 (0‑ 5) 合計 回答環境団体総数

②  会員数加重業界環境感度指数

(17)

会員数加重指数 業界指数と業界評価実施環境団体の会員数との積の総和 回答環境団体すべての総会員数

両指数は,

5

段階評価に基づいて,各業界に対する環境感度の全般的評 価を提供する。指数①は,すべての環境団体にとっての業界平均評価であ る。指数②は,各環境団体の評価を会員数に応じて加重している。この指 数②は,環境団体の規模が大きくなればなるほど,コミュニティに及ぽす 潜在的影響が大きいことを表している。更に,環境団体の会員数が多けれ ば多いほど,その団体の考えが当該団体が活動するコミュニティの見解を 反映する可能性が大きい。会員数加重業界環境感度指数トップ

1 0

は次の通

りである。

ウラニュウム採掘業

4 . 7 9  

プラスティック製造業

4 . 3 0  

化学

4 . 6 8  

石油・ガス精製業

4 . 2 8  

石炭

4 . 6 7  

ガス供給業

4 . 2 2  

輸 送

4 . 3 4  

製紙業

3 . 9 9  

石油・ガス採掘業

4 . 3 2  

製材業

3 . 4 4  

( 3 )  

調査結果

環境情報開示実務の自己賛美性について,会社が年次報告書で開示する 環境情報に,肯定的開示と否定的開示の間に有意な差異があるか否かを調 ぺるために彼等が実施した,

t ‑

テストとウイルコクソン対応ペアーテスト

によれば,会社は肯定的ニュースは開示するが,否定的ニュースを保留す る,との主張を強く支持する証拠を得ている。調査によると,否定的情報 の開示量は,

1

年次報告書あたり平均

5 . 7

語に過ぎないのに対して,肯定的 情報は

1 8 0 . 7

語開示されている。このことは,会社の開示実務が自己賛美的 な傾向にあることを意味している。否定的開示の最大量は

8 5

語,ほぼ

5

である。全サンプルのうち,何らかの否定的環境開示を展開しているのは

14

社に過ぎない。他方,全サンプル

71

社のうち

7 0

社が肯定的開示を行い,

その最大量は

1 , 0 4 5

語,ほぽ

2

頁に及ぶ。環境情報開示トップ

1 0

は採掘業

( 6 ) ,

(18)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

建築資材

( 1 )

,肥料(

1 ) ,

化学(

1 ) ,

及ぴ製材

( 1 )

である。

( 6 6 7 )   2 2 5  

次に環境情報開示実務の時系列変化について,調査によれば,環境団体 会員数が増大した時期と環境開示が増えた時期が一致し, しかもそれら両 者が同じ期間同じ方向に変化している。こうした環境開示実務の推移を

Deegan= Gordon

は「会員数の変化がコミュニティ価値の変化を反映して いるとすれば,会社はこうした価値変化に反応しているといえる。もし環 境に対する認識が変化したなら,会社は開示の増大によって認識の増大を 示す必要を感じ得よう。すなわち,会社は彼等の活動の社会的インプリケ ーションを反映する開示方針に変更して,彼等の活動が社会の社会的優先 性と期待のいかなる再調整とも一致する,ことを示そうとする」と説明し ている

(Deegan=Gordon[ 1 9 9 6 ,   p . 1 9 3 ]

最後に,環境ロピイング団体の行動が環境情報開示に及ぼす影響を調べ るに際し,サンプル

1 9 7

社の年次報告書から業界別肯定的環境開示量

( a v e r

a g e  amount o f  p o s i t i v e  d i s c l o s u r e s ,  A  VGPOS)

を次のように決定している。

業界別肯定開示量

(AVGPOS)=

業界別に分類された会社ごとの肯定開示の総数 対象業界所属会社数

ピアソン相関係数とスペアマン順相関係数を使って,業界所属の会社に よる肯定的環境開示平均量

(AVGPOS)

と,当該業界の環境感度平均指数お よぴその業界について求められた会員数加重環境感度指数の両者との間の 関連の強さを測定している。

その結果,ピアソン相関係数は,両感度指数とも予測通り正の符号を示 し,有意水準

0 . 0 0 1

以下で有意である。すなわち,会社の肯定的環境開示量 は,環境団体の注目が増せば増すほど増大し, しかもこの傾向は会員数の 多少にそのまま比例する。生の未変換データを使うスペアマン順相関テス トの結果は,両感度指数とも有意水準

0 . 0 1

以下で有意で, ピアソン相関テ ストの結果と一致している。

このテストの結果は,環境団体にとって関心のある業界で事業を展開し ている会社の活動を正当化するのに環境情報が使われる,との見解を支持

(19)

する。

Deegan=  Gordon

は,会社の規模が自主的な社会責任開示に有意に関係 している,との先行研究の妥当性を調べるために,サンプル1

9 7

社を次の

3

区分に分けて調査した。

① 

1 9 7

社全体

②  業界環境感度平均指数で測定した環境感度が高い上位

9

業界に属する 会社

3 4

③ 

業界環境感度平均指数で測定した環境感度が低い下位

9

業界に属する 会社

3 1

調査の結果,環境に敏感な業界で事業を展開している会社だけに,規模 と肯定的環境開示量との間に正の有意な関係が存在した。

( 4 )  

要約とインプリケイション

研究成果を

Deegan=Gordon

は,次のように纏めている。

① 

オーストラリアにおける自主環境開示量は著しく低く,サンプル会社

1

社平均

1 8 6

語に過ぎない。

②環境開示は典型的に自己賛美的で,否定的開示を行う会社は殆どない。

③ 

1 9 8 8

年から

1 9 9 1

年に亘って,環境開示が全般に増大している。この増 大は環境団体会員数の増大と一致している。

④ 

環境感度と環境開示水準の間に正の相関がある。

⑤  環境に敏感な業種に属する会社については,肯定的環境開示と企業規 模との間に正の相関がある。

Deegan=  Gordon

の意図は,経営者の環境情報開示行動が正統性理論に 基づいていることの実証にあるが,そうした情報開示は別稿で指摘した経 営者の情報開示目的の一つである情報利用者の信頼獲得のための行動なの である13)

結局,

Deegan=Gordon

研究から,経営者による環境情報開示インセン

1 3 )環境情報開示目的については.松尾 [ 1 9 9 6 b ]

を参照されたい。

(20)

経営者の環境情報開示動機(松尾)

( 6 6 9 )   2 2 7  

テイプに関して,次のようなインプリケイションを引き出すことができる。

① 

経営者は環境ロビイング団体の政治的圧力に敏感に反応して環境情報 を開示しょうとするが,開示の内容は自己賛美的,すなわち

goodnews' 

を出して,

badnews'

を隠した情報である。

②  環境に敏感な業界で事業を展開している会社の規模と肯定的環境開示 量との間に正の相関がある。

結論と課題

経営者の環境情報開示に影響を与える要因には,当該企業が所属する業 種の特性や開示規制だけに止まらず,種々あることを以上の諸研究の成果 は示している。たとえば,過年度経済業績,資金調達方法,一般大衆の環 境に対する意識の高揚などがそれである。それらの諸説が提示した環境情 報開示規定要因を整理すると次のようになる。

市場要因:資金調達,市場占有率,競争環境 規制要因:業種,企業規模,開示規制レベル

内生要因:過年度経済業績,経営者のステイクホルダーの信頼獲得意欲 外生要因:能動的環境保全戦略,環境ロビング団体の動向(政治的圧力),

一般大衆の環境に対する意識

経営者による環境情報開示が多くの要因によって規定されることが判明 すると,次に解明を要するのは,情報受け手であるステイクホルダーの情 報行動であり,そうした受け手の行動を予想した経営者の開示行動である。

すなわち,環境情報開示のダイナミズムの検討が今後の重要な課題になる。

〔 参 考 文 献 〕

D e e g a n ,  C r a i g  and Ben G o r d o n ,  A S t u d y  o f  t h e  E n v i r o n m e n t a l  D i s c l o s u r e  P r a c ‑ t i c e s  o f  A u s t r a l i a n  C o r p o r a t i o n s ,  A c c o u n t i n g  and B u s i n e s s  R e s e a r c h ,  V o l . 2 6 ,   N  o . 3 ,  Summer 1 9 9 6 .  

FASB EITF A b s t r a c t s ,   I s s u e   N o . 8 9 ‑ 1 3 ,  A c c o u n t i n g  f o r   t h e   C o s t   o f   A s t e s t o s  

(21)

R e m o v a l ,  FASB, 1 9 9 0 .  

FASB EITF A b s t r a c t s ,  I s s u e  N o . 9 0 ‑ 8 ,  C a p i t a l i z a t i o n  o f  C o s t s  t o  T r e a t  E n v i r o n ‑ m e n t a l  C o n t a m i n a t i o n ,  FASB, 1 9 9 0 .  

F e k r a t ,  M. A l i ,  C a r l a  I n c l a n  and David P e t r o n i ,  C o r p o r a t e  E n v i r o r u n e n t a l  D i s c l o ‑ s u r e s  :  C o m p e t i t i v e  D i s c l o s u r e  H y p o t h e s i s  U s i n g  1 9 9 1  Annual R e p o r t  D a t a ,   I n t e r n a t i o n a l  J o u r n a l  o f  A c c o u n t i n g ,  V  o l . 3 1 ,  N  o . 2 ,   1 9 9 6 .  

G a m b l e ,  G e o r g e   0 . ,  Kathy H s u ,  Devaun K i t e ,  and Robin R .  R a d t k e ,  E n v i r o n m e n ‑ t a !   D i s c l o s u r e s  i n   Annual R e p o r t  and lOKs :  An E x a m i n a t i o n ,  A c c o u n t i n g   H o r i z o n s ,  V o l . 9  N o . 3 ,  S e p t e m b e r  1 9 9 5 .  

G u t h r i e ,   J .   and P a r k e r ,  L . ,  C o r p o r a t e  S o c i a l  D i s c l o s u r e  P r a c t i c e  :  A Comparative  I n t e r n a t i o n a l  A n a l y s i s ,  A d v a n c e s  i n  P u b l i c  I n t e r e s t  A c c o u n t i n g ,  V o l . 3 ,  1 9 9 0 .   M c G u i r e ,   J . ,   S u n d g r e n ,  A .  and S c h n e e w e i s ,  T . ,   C o r p o r a t e  S o c i a l  R e s p o n s i b i l i t y  

a n d  Firm F i n a n c i a l  P e r f o r m a n c e ,  Academy o f  Management j o u r n a l ,  Decem‑

b e r  1 9 8 8 .  

R i c e ,  F a y e ,  Who S c o r e s  B e s t  on t h e  E n v i r o n m e n t ,  F o r t u n e ,  J u l y  2 6 ,   1 9 9 3 .   R o b e r t s ,  R o b i n  W . ,  D e t e r m i n a n t s  o f  C o r p o r a t e  S o c i a l  R e s p o n s i b i l i t y  D i s c l o s u r e  : 

An A p p l i c a t i o n  o f  S t a k e h o l d e r  T h e o r y ,  A c c o u n t i n g  O r g a n i z a t i o n s  and S o c i ‑ e t y ,   V o l . 1 7 ,  N o . 6 ,  1 9 9 2 .  

SEC F i n a n c i a l  R e p o r t i n g  R e l e a s e  (SEC FRR) N o . 3 6 ,  Management's D i s c u s s i o n   a n d  A n a l y s i s  o f  F i n a n c i a l  C o n d i t i o n  a n d  R e s u l t s  o f   O p e r a t i o n s  ;  C e r t a i n   I n v e s t m e n t  Company D i s c l o s u r e ,  i n  I l l u s t r a t i o n s  o f  M a n a g e m a n t ' s  D i s c u s s i o n   and A n a l y s i s  o f  F i n a n c i a l  C o n d i t i o n  and R e s u l t s  o f  O p e r a t i o n s  by L e o n a r d   L o r e n s e n ,  AICPA, 1 9 9 1 .  

U l l m a n n ,  A . ,  Data i n  S e a r c h  o f  a  Theory :  a  C r i t i c a l  Examination o f  t h e  R e l a t i o n ‑ s h i p  Among S o c i a l  P e r f o r m a n c e ,  S o c i a l  D i s c l o s u r e ,  and Economic P e r f o r ‑ m a n c e ,  Academy o f  Management R e v i e w ,  1 9 8 5 .  

稲 永 弘「

I S 0 1 4 0 0 1

の概要と取得動向〔

1

〕」『週間経営財務』

No.2314( 1 9 9 7

年(平

9

2

3日

松尾車正「環境保護と財務情報のディスクロージャーー制度会計情報の開示ー」山上 達人・菊谷正人『環境会計の現状と課題』同文舘.

1 9 9 5

松尾幸正「環境情報開示のレベルについて」『関西大学商学論集』第

4 1

巻第

1

( 1 9 9 6

a

4

松尾幸正「環境情報開示のフレームワーク」『関西大学商学論集』第

4 1

巻第

3 • 4

号 合 併号

( 1 9 9 6 b

1 0

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