バイオマス資化性酵素を用いた機能性オリゴ糖生産 プロセス
著者 林 良茂
著者別表示 Hayashi Yoshishige
雑誌名 平成13(2001)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C) 研究成果報告書
巻 2000‑2001
ページ 80p.
発行年 2002‑03
URL http://doi.org/10.24517/00049352
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
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ポリエチレンに比べ生分解されやすいことに注目し、おがくずをPCLの存在下、酸触 媒を添加し、150。Cという比較的低温かつ常圧下で加熱するという方法で木材を液化し 発泡体を成形する。
本研究で用いた液化方法では、産業廃棄物として捨てられているおがくずを比較的 低 温 で し か も 常 圧 下 で 液 化 で き 、 得 ら れ た 液 化 物 は ボ リ オ ー ル の 水 酸 基 を 複 数 個 含 む と い う 点 で 反 応 性 の 高 い 化 合 物 で あ り 、 特 に イ ソ シ ア ネ ー ト と の 反 応 が 容 易 で あ る こ とによりウレタン発泡に最適であり、従来のウレタン発泡方法の適用により各種性能 を有する発泡体を成形する可能性を有する。この場合の発泡剤は水となる。
2 ‑ 4 発 泡 体 成 形 方 法 実験工程図をFig.2‑1に示す。
(1)おがくず乾燥物を、予めその全量に対し3重量%量の硫酸を均一に混合した PCL300gと共に還流コンデンサーを備えた500ml容なす型フラスコに投入し、
150。Cの湯浴中に静置U、120分間攪枠下に反応させた。この反応により液化物が 得られる。おがくず量は40g,60g,80g,とした。
(2)次に先ほどの液化物30gを200mlビーカーにとり、中和剤として48%NaOHO.6g, 触媒としてトリエチレンジアミン0.3g,整泡剤としてシリコンオイル0.6gをそれ ぞれ加え混合した後、多価イソシアネート化合物30g加えて7200rpmで10秒間
攪枠混合し、発泡させた。
(3)得られた発泡体を圧縮し、圧縮強度を測定することにより、発泡体の評価方法と した。また、走査型顕微鏡を用いて発泡体の断面の写真をとり内部の状態を調べ
た。
2 ‑ 5 発 泡 成 型 物
得られた発泡成型物の断面の写真をFig.2‑2に示す。断面を観察すると、適度に空 気を含んで発泡していることがわかる。Fig.2‑3はPCL300gに対しおがくず60gを溶
解し発泡させたものを走査型電子顕微鏡で撮影したものである。発泡する際の温度が 130。Cのものと105。Cのものを比較すると、130。Cのものには細かい空隙が多く見られ 均一に発泡していることがわかる6105。Cのものは大きな空隙があり均一に発泡して いるとは言い難い。このことから、発泡の際の温度の制御が非常に重要であるといえ
る。
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る。表から明らかなように反応器内に保持する方が反応温度に到達後直ちに反応器か ら取り出した場合に比べ約2倍のヘキソースが得られる。
5 ‑ 2 反 応 温 度 に よ る 生 成 物 質 の 変 化
加水分解、熱分解の反応機構に最も影響を及ぼす因子は温度であると考えられる。
そこで、反応温度がセルロースの分解に及ぼす影響を調べた。
5‑2‑1.実験条件
反 応 温 度 に よ る 生 成 物 へ の 変 化 を 調 べ る た め に 実 験 条 件 を 次 の よ う に し た 。 反 応 器 には109のセルロースと80mlの超純水を入れる。5分間の撹絆後、温度を上げる。Minowa ら(Minowaeta1.,1997)は、ゼルロースの分解は200℃付近で始まり240。Cから糖類の分
解が開始すると報告している。本研究においては反応温度を170。Cから290。Cまで10。C
間隔で変化させた.反応温度に到達した後、反応保持時間として 0分間その状態を保
持 し 、 そ の 後 ヒ ー タ ー を 止 め 反 応 器 の 温 度 が 常 温 ま で 下 が っ た 後 に 反 応 器 内 の 物 質 を 取 り 出 し 、 液 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー に よ り 生 成 物 の 濃 度 を 求 め た 。
5‑2‑2生成物の物質量
生成物の物質量を以下に示す。液クロマトグラフィーによって求めた濃度から生成
物質の物質量を算出した。
5‑2‑2‑1.グルコース
Fig.5‑9は反応温度を変え'たときの分解生成物中にあるグルコースの重量の測定結果 を に 示 し た も の で あ る 。 グ ル コ ー ス は セ ル ロ ー ス の 加 水 分 解 に よ っ て 生 成 す る 。 グ ル コースは170。Cの時検出されず、180。C以降で検出されているので、セルロースの加水 分解は170。Cまでは起こらず、その温度を超えると加水分解が起こっていることがわ かる。しかし210。Cまではグルコースは、わずかしか検出されていない。これは5‑2‑2‑
2 で 述 べ る フ ル ク ト ー ス ヘ の 反 応 が 速 い 速 度 で 進 む た め で あ る と 考 え ら れ る 。 ま た 250。C以上になるとグルコース量は急激に減少し250。C以降はグルコースの分解速度が 急に速くなることが示唆され、グルコースを得るためには240。Cが最適であるといえ
る。240。Cの時のグルコース重量は5.39×10.3mOlであり収率8.6%であった。
5‑2‑2‑2フルクトース
Fig.5‑10は反応温度170。Cから290。Cの間にセルロースの分解により生成したフルク
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S‑2‑2‑S.ジヒド、ロキシアセトン
ジヒドロキシアセトンも、糖類の熱分解により生じると予想される。しかしFig5‑15 に示したように実際には、ごく少量しか検出できなかったが、245。C以降グルコース、
グリセルアルデヒドの減少に伴いジヒドロキシアセトンが生成されている。
5‑2‑2‑7.ピルバルデヒド、
ピルバルデヒドの生成量をFig.5‑16に示す。ピルバルデヒドを生成する反応経路は 多岐にわたっており非常に複雑なため、反応温度によるはっきりとした傾向を確認す るには至らなかった。ピルバルデヒドは水に溶解しないため、データにばらつきがで たことも一因となっている。
S・2‑2‑B.高分子量生成物(中間生成物)について
セルロースの加水分解生成物としてセルロースのグルコシド結合が切れた、高分子 量の生成物(多糖類)が考えらiれる°実験で用いたセルロースの平均分子量は100,000で
ありグルコースの分子量は180である。この間の糖類についての情報を得るため、GPC カラムを用いて分析を行った。詳しい方法は4‑2‑2で述べたとおりである。
生成物の分子量分布はPEGを試料として求めた検量線から推定した。生成物の分子 量分布をTable2に示す。170。Cで分子量約40,000のものが検出され、200。Cまでは分子 量10,000以上の生成物が存在する。210。Cから250。Cまでは分子量1000程度の5〜6糖 類が得られており、270。C以降は多糖類はほとんど存在しない。
5‑2‑3.反応温度による変化
5‑2‑2‑1,5‑2‑2‑2よりへキソースを得る最適な反応温度は240。Cであることが明らかと なった。セルロースの加水分解は170。C以降から始まり、加水分解によってヘキソー スが生成される。210。Cまではグルコースがフルクトースに変換されるが、それ以降は グルコースのみが得られる。グルコースの分解速度は240。C以降急激に速くなり、そ の他のグルコース分解物質が現れる。
5‑3.反応保持時間に:よる生成物質の変化
以上の結果より、グルコースを得るための最適温度は240。Cであるといえる。次に、
処理時間によって生成物がどのように変化するかを調べるために、反応保持時間を変 えて実験を行った。
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