長崎大学工学部研 究報告 第30巻 第5
4
号 平成12
年1
月2 3
遠心送風機 の旋 回失速初生 に及 ぼす デ ィフュ ーザ 入 口速 度分 布 の影響
坂口 大作'・石田 正弘*
植木 弘信書・孫 自祥 *
Ef f e c to fDi f f us e rI nl e tVe l o c i t yDi s t r i but i o no nRo t a t i ng S t a l lI nc e pt i o nofaCe nt r i f ug a lBl o we r
b y
Da i s a kuS AKAGUCHI ' , Ma s a hi r oI S HI DA ' , Hi r o no b uUEKI 'a n dZi x i a n gS UN'
Thee f f e c tofdi f f us e ri nl e tv
elo c i t ydi s t r ibut i ononuns t a bl ef low i nc e pt i onwa se x a mi ne de x p enme nt a ll y i nt heva ne l e s sdi f f us c rofac e nt r if ug a lbl owe rw it ht heba c ks we ptbl a dei mp el l e r .I nor de rt o s uppr e s st he r e ve r s ef lowa pp ea r e df i r s t l yont hehubs i dewa lla ts ma l lf l ow r a t e s ,t hev e l o ci t ywa si nc r e a s e d
l∝a ll y ne ar t hehubs i deoft hedi f f us e ri nl e t .Asar e s u lt ,t hef l ow r a t eofr o t a t i ngs t al li nc e pt i onwa sde c r e a s e d and t hes t a llma r g l nWa si mpr ove d.I ti sf oundt ha tt her ot a t i ngs t a lli nt heva ne l e s sdi f f us e ri sma in ly c a us e d byt he3 ‑ D bounda ryl a ye rs e pa r a t i ono nt hehubs i dewa l lno tont hes hr oudw
all.1. は じめに
遠心送風機や圧縮機の低流量域 では,失速領域が周 方向 に伝搬す る旋 回失速が発生 し,流れ場が不安定 な 状態 に陥 る.流量 を減少す る と羽根車 出口流 れの角度 が周方向 に近づ き,下流 に行 くにつれ半径方向の逆圧 力勾 配 に打 ち克つ ことがで きな り,壁面近傍の流 れが 逆流す る.なお,旋 回失速が発生 してい る場合 には, デ ィフューザ内に必ず逆流す なわち3次 元剥 離 が発 生 している(1). しか しなが ら
,3
次 元剥 離 が定 常 的 に存 在 していて も逆流発生の初期 においては旋 回失速へ は 至 らず,その初生 メカニズムは完全 には明 らかでない.筆者 ら(2)は,比速度の異 なる
2
種 類 の羽根 車 につ い て 実験 を行 い,低流量域 の不安定流動 の発生機構 を追究 した.高比速度型径向 き羽根遠心羽根車の場合 ,逆流 がデ ィフューザの シュラウ ド壁面 に存在 して も不安定 流動‑ は至 らず,低エネルギー流体は逆流によってシュ ラウ ド隙 間を通 って上流‑運 ばれ,羽根 車入 口部へ 向 う途 中で羽根通路 内‑流入 し,羽根 によってエネルギー を付加 されて,安定 した循環流が形成 され る. この結 果か ら判断す る と, シュラウ ド側 の逆流 は不安定流動 の発生原因にはなっていない.一方,低比速度型後傾羽根遠心羽根車の場合 は, 妹 尾 ら(3・4)の実験 結 果 お よ び理論解析結果が示す ように,羽根 な しデ ィフューザ に流入す る流 れが通路深 さ方向 に対称で ないため,先 ずハ ブ壁面側で逆流 を生 じることが多 く,この逆 流域 は下流で はハ ブ壁面側へ移 る. また,3次 元剥 離 が発 生 して も直 ちに旋 回失速 は起 こらず,デ ィフューザの 旋回失速初生流入角 は剥離初生 限界流入角 よ りも小 さ い ことも示 された'5).本研究で対象 とす る低 比 速 度型 後傾羽根遠心羽根車6)において も,先ずデ ィフューザ 入 口ハ ブ壁面側 で逆流 を生 じてお り, これが原因で旋 回失速が起 きた もの と推定 された.す なわ ち,半導体 レーザ
2
焦点流速計 を用いて速度ベ ク トル を計 測 し, 半径分速度 と周分速度の変動の相互相関 を解析 した と ころ,デ ィフューザ内の逆流 と羽根車 出口流 れ との相 互干渉が旋 回失速初生の トリガーになっている と推定された.
本研 究では,デ ィフューザのハ ブ側で逆流 を発生す ることが多 い低比速度型後傾羽根遠心羽根車について, 羽根車 出口速度分布 を人為的 に変化することによって, 旋回失速の発生 に及ぼすデ ィフューザ入 口速度分布の 影響 を追究 した.す なわち,羽根車 出口の シュラウ ド
平成
11
年1 0
月26
日受理機械 システム工学科
( Depar t mentofMec hani c alSys t emsEngi neer i ng)
2 4
坂口 大作 ・石田 正弘 ・植木 弘倍 ・孫 自祥側 を部分的に塞 ぐことによって,ハ ブ側の半径分速度 を増加 した場合 に,顕著 な旋 回失速抑制効果が得 られ ることを実験 的に明 らかにす る とともに,デ ィフュー ザ入 口速度分布 とハ ブ側壁面上の剥離 との関係 を考察
した.
2.
実験装置 および実験方法図1は供試遠心送風機子午面断面お よび羽根 形状 を 示す.羽根車 は出口半径
r 2 ‑255mm
,羽根入口角β1 ‑ 280
,羽根 出口角β2 ‑450
,羽根 出 口高 さb2 ‑17mm
の1 6
枚 の後傾羽根 を有す る開放型遠心羽根 車 で あ り, 設計流量点での比速度は0.43である.吸込管上流 には プ レナムタンクを設置 し,その入 口には流量調節用 円 すいダンパ を設 けた.羽根車 を通過 した流 れは,その 下流の平行壁羽根 な しデ ィフューザ を通 り,軸対称 にFi g. 1Me ri di onals e c t i on oft e s tbl owe r
I5 5 0 5一
(∽盲)
∈ >
0. 0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1. 0 Y
( a) Radi alVel oci t y:Vm
大気 中に放 出 される.なお,デ ィフューザ 出口径 は羽 根車 出口径の約
1 . 8
倍であ り,羽根 な しデ ィフューザ 出口のケーシ ング支持部 には所定厚 さのスペ ーサ を挿 入す ることによ り,羽根先端隙間C2
と羽根 出口高 さb2
の比12
を0. 029
か ら0. 1 47
まで変化 させた.半径比丘‑1 . 02
の羽根車 出口直後お よび'R‑1.10の デ ィ フュ ーザ 入口部 において,小型 ピ トー管 を用 いてデ ィフューザ 通路深 さ方向速度分布 を計測 した. また 図2
に示 す よ うに,羽根車外局のシュラウ ド側 の一部 に直径1mm
の ナイロン糸 を巻付 け,強制的に羽根車 出口速度分布 を 変化 させ た.なお, シュラウ ド隙間が異 なって も閉塞 率が ほぼ同 じにな る よ うに, Å2 ‑0. 029
の場 合 には5mm
,12 ‑0. 1 47
の場合 には7mm
幅の プ ロ ツケ ー ジ とした.実験 は,一定の羽根 車 回転 数2000r pm
で行 い,流量 は高流量か ら低流量へ絞 った.( a )L2 =0・ 029 ( りL2 =0・ 147 Fi g. 2 Bl oc kageati mpe l l e re xi t
35 3
02
5有 35 主 30 声 25 35 30 25
0. 0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1 . 0 Y
( b) Tan ge nt i alvel oc i t y:Vu
Fi g. 3Ve l oc i t y di s t r i but i on (12 ‑0. 1 47 ,≠‑0. 1 31 )
遠心送風機の旋 回失速初生 に及ぼすデ ィフューザ入口速度分布の影響
VVl
VVihuENtBocklcagckea l
I I
●
●●●●! ‑ . . ‑
0. 05 0. 0 7 0. 09 0. 11 0. 1 3 0. 1 5
¢
( a ) L 2 =0・ 029
2 5
0. 05 0. 07 0. 09 0. 11 0. 1 3 0. 1 5
¢
仲)
L 2 =01 1 47
Fi g . 4Changei nbl owe rc har ac t e r i s t i c sduet obl oc kage
3.
実験結果 および考察3.1
デ ィフューザ速度分布図3は,羽根 な しデ ィフューザにおい て計測 され た 速度分布 を示す.(
a)
は半径分速度Vm,(b)
は周 分 速 度Vuのシュラウ ド ・ハ ブ間分布であ り,横軸Yはシュ ラウ ド壁面 を基準 としたデ ィフューザ深 さの無次元量 である.流量 は旋 回失速発生直前の≠‑0. 1 31
であ り, 羽根車 出口直後の半径比丘
‑1 . 02
の両壁近傍 を除 く主 流部分 において,半径分速度Vmは約±25%の勾 配 を
持 ち, シュラウ ド側 よりもハ ブ側 で高い.それに も拘 わ らず,R
‑1.10のハ ブ側 において先ず逆 流 が発 生 し てお り,3
次元境界層の剥柾が生 じている. これ は,R
‑i . 02
の主流部分 の周分速度Vuにおける僅 か±3%
程度の速度勾配が, この
3
次元剥離 の原 因 と推 定 され る.す なわち,Vuがハ ブ側 で僅 か で はあ るが小 さい ため,遠心力 による半径方向圧力上昇量が小 さ く,辛 径分速度 を大 きく減速せ ざるを得 ない ことに起 因 して いる と考 え られる.旋 回失速が発生す る低流量では, 図 に示す ように,周分速度の大 きさは半径分速度の約5倍 もあるので,半径分速度 ひずみの影響 よ りは,周 分速度のわずかな速度勾配が3次元剥離 に よ り大 きな 影響 を与 えた もの と判断 され る.
3.2
プロッケージによる静圧係数の変化図2に示 した ように,ハ ブ側 の剥離 を抑制す るため, 羽根車 出口にプロ ツケージを追加 し,旋 回失速初生流 量‑の影響 を調べ た. この ようなプロ ツケージは,羽 根車性 能 を低下 させ るため実用的ではな く. ここでは 簡単 に羽根車 出口速度分布 を変化 させ るための便宜的 方法 として採用 した. なお,実用的 には, ハブ ・シュ ラウド間で適切 な羽根 出口角度分布 を与 えて, ハ ブ側 の周分速度が シュラウ ド側のそれ よ り大 きくなるよう な翼面負荷 を与 えるべ きと考 えて い る. 図
4
の 4・seは デ ィフューザ 出口静圧係数,¢52は羽根車 出 口静 圧 係 数お よび¢ dは ¢seと¢S2の差で, デ ィフューザ 出入 口 間の静圧上昇 を表 わす静圧係数である.いずれ も羽根 車上流全圧が基準圧力である.図中の黒印は圧力セ ン サ に より旋回失速が観測 された流量 を示す.なお,失2 6
2 0
1 5 . I1 0
日
言 5
>
0
‑5
‑ 1 0
2 0
1 5
̲ ー1 0
誓
言
5
>
0
‑5
‑ 1 0
坂 口 大作 ・石 田 正弘 ・植木 弘僧 ・孫 自祥
'Il '■''
」 = 芯監oELBS ap
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
Y( a ) Vm: F 7 =1 . 0 2
'
'4' '‑'r T
一一一・..Wl仇o u t B k x k a p
一一一WlhBkxb
p
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1 Y
( b ) Vm: F 7 =1 . 1 0
Fi g. 5 Radi alv e l oc l t ydi s t r i but i on (12 ‑0. 0 2 9
,≠‑0. 1 1 3)
速セル数 は1または2で, そ の旋 回速 度 はいず れの場 合 も羽根車の25%であった. デ ィフューザ 内で旋 回 失速が発生 して も,
¢
82で示す羽根車特性 は いず れ の 場合 も殆 ど影響 を受 けないが,デ ィフューザ失速のた めデ ィフューザ静圧 回復率が顕 著 に悪化 し, 中.が小 さ くなる. したが って ¢seで示す送風 機 出 口圧 力 が低 下 し,右上が り勾 配の不安定特性 を示す ことになる.図4によれば, プロ ツケージを追加することで,
12 ‑ 0. 029
の場合 には1 2. 9%
,Å2 ‑0. 1 47
の場 合 には11 . 4
%だけ旋 回失速初生流量が低減 されている. シュラウ ド隙間が小 さい ス
2 ‑0. 029
の場合 ,羽根車 出口 にお い て,プロツケージによ り流 れが増速 されるため羽根車 出口の静圧係数¢82は低下す る ものの,デ ィフューザ でその低下分が回復 され, ¢紀で示 されるように,ディ フューザ出口ではプロ ツケージに基づ く差が見 られな い.一方, シュラウ ド隙間が大 きい人2 ‑0. 1 47
の場合, 前者 よ り幅広いプロツケージに よって,送風横 出口のI I
' ai
J =帆 廿 一 触且
叩ト0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
Y( a) VU: 月=1 . 0 2 I
●■
l=
廿h
lO批
Ut㌣
ト‑.0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
Y( b) VU: R=1 . 1 0
Fi g. 6Tange nt i alv e l oc i t ydi s t r i but i on (A, ‑0. 0 2 9
,≠‑0. 1 1 3)
静圧係数 中,eが
2%
程度低 下 して い る. この場合 , 級 述の ように,羽根車 出口速度分布 の歪みが著 しく大 き く, プロ ツケージの下流 での混合損失が増大 したため と考 え られる.3.3
プロッケージによる速度分布の変化図
5
お よび図6
はシュラウ ド隙 間Å2 ‑0. 029
の場合 に 計測 された シュラウ ド・ハブ問の速度分布 をプロツケー ジの有無 について比較 した.流量 は旋 回失速が発生す る直前 の流量≠‑0. 11 3
であ り,プ ロ ツケ ー ジ を追加 す ることによ り,羽根車 出口直後の半径t t R‑I. 02
の ハ ブ側 で半径分速度Vmは大 き くな り, 周 分 速 度Vu のシュラウ ド ・ハ ブ間の速度勾配 は小 さくなっている.しか しなが ら,半径比
丘 ‑1 . 1 0
におけるハ ブ側 の剥 耗 領域 の大 きさは僅 かに狭 くなってい るが殆 ど変 わ りは ない. これは羽根車 出口にプロ ツケージを追加 して も, ハ ブ側壁面か ら約1 0%
高 さまでの 間 での周 分 速 度 を遠心送風機の旋 回失速初生 に及ぼす デ ィフューザ入 口速度分布 の影響
2 7
20 1 5 一 、1 0
日
言
5
>
0
‑5
‑ 1 0
20 1 5
〈 1 0 1
里∈
言
5
>
0
‑5
・ 1 0
'■■ l 一一く一一Wl… t" age + YVf廿1Bkxh○○
. ‑
● ●● ●●
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
Y( a ) Vm: F 7 =1 . 0 2
■■''
厚 志‑ 志 L
̲ ̲ ー V V I 廿 1 蜘 且 ○ ○
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
Y
( b )Vm: 月』1 . 1 0
Fi g. 7 Radi alv e l oc i t ydi s t r i but i on (12 ‑0. 1 47 ,≠‑0. 1 2 4)
増加 で きなか った ことに起 因 してい る.す なわち,プ ロ ツケージが ない場合 と同様 にハ ブ側で は遠心力 によ る半径方向圧力上昇量が小 さ くて,ハ ブ ・シュラウ ド 間の平均 的圧力勾配 を支 えるため には,半径分速度 を 大 きく減速せ ざるを得 ない ことに起 因 してい る.半径 比
丘
‑1 . 1 0
における剥離域 の大 きさが変化 して い ない に も拘 わ らず旋 回失速が抑制 された理 由 と して以下の ことが考 え られる.デ ィフューザ内流 れの半径方向微 小幅の環状検査空間について,半径方向の力の釣合 い を考 える と,半径方向の圧力上昇 は,旋 回す る流体 の 遠心力,運動量 の半径方向減少分お よび壁面摩擦力の 半径方向成分の3つ によって支 え られてい る. す なわ ち.,羽根車出口R
‑I . 02
のハ ブ側 の半径 分 速 度Vm
が プロ ツケージによって大 き くな り,上流側の運動量が 増加 した ことによって大 きな減速が可能 とな り,少 し だけ逆流 し難 くなった こ と, また,ハ ブ側の剥離域 の 上流側先端が下流へ押 し下げ られて,旋 回失速初生 のl■ ●
‑イン‑Wi机out糾Od(叩t + WldlEh g○
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1 Y
( a)VU: R=1 . 02
一一〇‑VVI
‑.一一一VVl伊Od凪a
g e r ‑ . . ‑ . .
0 0. 2 0. 4 0. 6 0. 8 1
YP)Vu: R=1 . 1 0
Fi g. 8Tange nt i alve l oc i t ydi s t r i but i on (人2 ‑0. 1 4 7
,̲≠‑0. 1 2 4)
トリガーである羽根車 出口流 れ との相互干渉が緩和 さ れた ことな どが考 え られ る. 図7お よび図8は シュラ ウ ド隙 間A
2 ‑0. 1 47
の場合 に計測 されたシュラ ウ ド ・ ハ ブ間の速度分布であ り,プロ ツケージに よ り羽根車 出口直後半径比R
‑1 . 02
のハ ブ側半径分速度Vm
はÅ2 ‑
0. 029
の場合 よ りも顕著 に大 きくなって い る. また, 半径比月
‑1 . 1 0
のハ ブ壁面の剥離域 は,プ ロ ツケ ー ジ があ る場合 に顕著 に小 さ くな り, シュラウ ド ・ハ ブ間 でほぼ対称 な速度分布 を示 している.プロ ツケージを 追加 した場合 ,羽根車 出口R
‑1 . 02
におけ る周 分 速 度Vu
は,ハ ブ側壁面か ら約1 0%
高 さまで の 間で僅 か に 増加 してお り,ハ ブ側の遠心力 はプロッケージが ない 場合 よ り大 き くなっている. この ことがβ
‑1. 10
にお ける剥離域 を顕著 に小 さ くした主 な理 由で あ り, 図6
に示 した場合 との相違である. また,ハ ブ側 の半径分 速度Vm
が顕著 に大 き くなって大 きな減速が可 能 とな り,少 しだけ逆流 し難 くなった こと,お よびハ ブ側の2 8
坂 口 大作 ・石 田 正弘 ・植木 弘信 ・孫 白樺剥離域 の上流側先端が下流へ押 し下 げ られた こ とは, 図
5
の場合 と同様 である.す なわち,いずれの場合 も, ハ ブ側の剥離 を抑制することによって,将 にディフュー ザ入 口部分の剥離 を抑制す るこ とによ り旋 回失速の初 生 を低流量側へ移行 で きることが実験 的に明確 に示 さ れた.4.
まとめ遠心送風機 の低流量域 では,羽根 な しデ ィフューザ において旋 回失速が発生す るが, この初生 に及 ぼす入 口速度分布 の影響 を実験 的 に調べ た結果以下の ことが 明 らかに された.
(1)羽根車 出口ハ ブ側 の半径 分 速 度 を増加 し, 剥 離 域の上流側先端 を下流へ押 し下 げることに よって旋 回 失速 を抑制す ることがで きる.
(2)ハ ブ側 の周分速度 を僅 かで も増加することによっ て,ハ ブ側 に発生す る剥離 を顕著 に抑制で き,旋 回失 速の発生 を抑制で きる.
(3)す なわち,羽根 な しデ ィフューザ にお け る旋 回 失速 を抑制す るには,デ ィフューザ入 口部分ハ ブ側の 剥離 を制御す ることが肝要である.
参考文献