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KENPOKU_概要書_160616_版下04

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(1)

K E N P O K U A R T 2 0 1 6 茨 城 県 北 芸 術 祭

開 催 概 要

2 0 1 6 年 6月

茨 城 県 北 芸 術 祭 実 行 委 員 会

(2)

 茨城県の北部・県北地域は、海岸線など素晴らしい景観を有する臨海部と、美しい山々や温泉など自然に

恵まれた中山間部から成り、海と山、双方の魅力を併せ持つ地域です。

 この地域には、かつて岡倉天心や横山大観らが創作活動の拠点とした五浦海岸や、クリスト・アンブレラ展

で世界的に注目を集めた常陸太田市周辺の里山など、アートと結びつけることにより新たな魅力を放つ資源

が数多く存在しております。さらに、常陸秋そばや奥久慈しゃも、あんこう鍋など豊かな食文化にも恵まれた地

域であります。

 こうした県北地域の持つ魅力を引き出すとともに、新たな魅力を創造・発信することにより、これまで以上に

交流を活発にしていくため、県北地域を舞台に現代アートによる芸術祭を開催することといたしました。

 開催テーマは「海か、山か、芸術か?」。

 総合ディレクターに南條史生氏を迎え、新規性・話題性のあるアーティストの起用や、多くの海外アーティス

トの参加による豊かな国際性、さらには科学技術とアートを結びつけた斬新な作品の展開などにより、茨城なら

ではの芸術祭にしてまいりたいと考えております。

 この芸術祭の開催により、多くの方々に県北地域を知っていただくとともに、地元の方々が自らの地域を見

つめ直し元気な地域をつくっていく契機となり、そして様々な形での交流が生まれ地域の振興につながってい

くことを大いに期待しております。

 「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」の成功に向け、皆様のご協力を賜りますようお願い申し上

げます。

ごあいさつ

茨城県北芸術祭実行委員会会長

橋本 昌(茨城県知事)

(3)

 芸術祭会場に想定されている茨城県の北部(茨城県北地域6市町)は風光明媚な海浜部と自然豊かな

山間部の双方が複合して独自の世界を形作っている。そこは、伝統的な文化・社会に根ざした生活が営まれ

ている一方で、大都市東京も近く、現代の新しい技術、文化からも至近距離にある。

 茨城県内の歴史を振り返ってみると、この地域では江戸の末期から炭鉱が開かれ、日立周辺は銅鉱山、工

業・産業が発展し、明治以後の日本の近代化を支えた地域であった。一方、北茨城の五浦はアジアの美学の

重要性を唱えた岡倉天心や横山大観らが居を定め、日本近代美術の発展と深い関わりを持ったことで知られ

ている。

 近年では、アーティストのクリストが、常陸太田にアンブレラ・プロジェクトを実現し、先進的なアートの発信が

話題になった。県内には筑波大学や研究所等が所在し、

「科学万博−つくば’85」の開催地になった経緯もあ

り、茨城県は日本のアートと科学技術発展の拠点にもなっている。

 そこでこの芸術祭は、茨城の持つこのような先進性に注目し、自然との対話と同時に、最先端の科学技術と

の協働にも注目をしていきたい。現代において、美術はもはや絵画と彫刻からなるだけではない。科学技術を

使ったメディアアート、さらに次世代の変革を担う生物学を援用したアートも登場している。こうしたアートの新し

い可能性を紹介することも茨城らしいこととなるだろう。

 創造的であることはより良く生きることにつながる。人間はいつの時代も工夫を凝らし「さまざまなもの」を作り、

「技術」を革新してきた。ユニークなアイディア、独自の視点、新たな試みをもって前に進むことは喜びである。こ

うした喜びを、アートを通して地域の人々と共有したい。

 自然、科学技術、人間性の統合を可能にするのはアートである。アートこそが、多様な知と創造的な思考、

分野を超えた協働と地域に根ざした活動、哲学的視野と生きる喜びを統合して、明日への新たなヴィジョンを

開示できるのではないだろうか。

 こうした確信の上に立って、茨城県北の芸術祭は、海と山の自然、歴史と生活に彩られた町の中に「驚きと

感動」を誘う最先端の芸術作品を招聘し、地域に根ざした「今ここ」でなければ生まれてこない独自の芸術祭

を誕生させたい。そして、地域の人はもちろんのこと、好奇心に満ちた日本の、そして外国の多数の人々に茨

城県北の魅力を発見してもらいたいと願っている。

茨城県北芸術祭 総合ディレクター

南條 史生

総 合 ディレクターからのメッセージ

(4)

【名称】

【テーマ】

【総合ディレクター】

【会期】

【開催市町】

KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭

海か、山か、芸術か?

南條 史生

2016年9月17日(土)∼11月20日(日)

[65日間]

茨城県北地域6市町

日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町

茨城県北芸術祭実行委員会 (会長 橋本 昌 茨城県知事)

独立行政法人国際交流基金アジアセンター、

公益社団法人企業メセナ協議会2021芸術・文化による社会創造ファンド、

在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセパリ本部、

台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター、フィンランドセンター

東京藝術大学、筑波大学、茨城大学、シラパコーン大学(タイ)、

国立芸術大学デンパサール校(インドネシア)、ラサール芸術大学(シンガポール)、

デラサール大学(フィリピン)、ベトナム美術大学(ベトナム)、アーカスプロジェクト実行委員会

イスラエル大使館、インドネシア大使館

約100(プロジェクトを含む。約20の国と地域より参加)

【主催】

【助成】

【協力】

【後援】

【作品数】

風光明媚な海と山が織り成す豊かな自然に恵まれた茨城県北地域は、かつて岡倉天心や横山大観

らが芸術創作活動の拠点とした五浦海岸、クリストのアンブレラ・プロジェクトで世界の注目を集めた

里 山をはじめ、独自の気 候 ・ 風 土や歴 史 、文 化 、食 、地 場 産 業など、多くの創 造 的な地 域 資 源を

有しています。こうした資 源の持つ潜 在 的な魅 力をアートの力を介して引き出すことにより、新たな

価値の発見と地域の活性化を図るため、日本最大規模となる広大な「KENPOKU」地域を舞台と

して、国際的な芸術祭を開催いたします。

K E N P O K U A R T 2 0 1 6 茨 城 県 北 芸 術 祭とは

開 催 概 要

【主な展示会場】

① 五浦・高萩海浜エリア(茨城県天心記念五浦美術館周辺や高萩市の海浜部)

② 日立駅周辺エリア(JR常磐線日立駅周辺)

③ 奥久慈清流エリア(常陸大宮市の久慈川流域やJR水郡線常陸大子駅前地区)

④ 常陸太田鯨ヶ丘エリア(常陸太田市中心部の街並み)

いづら いづら

(5)

① 地域からの革新

近代日本発展の礎となってきた茨城県の歴史に鑑み、新しい科学技術(デジタル技術や合成生物学など)や

新しい制作方法(ハッカソンなど)による最先端のアート表現を紹介します。この活動を通して創造性を育成し、

地域に根ざした革新の可能性を模索します。

② 自然と対話する作品

特 定の自然 環 境に合わせて作られた視 覚 的にも印 象 的な作 品が、驚きと感 動を誘い、海山双 方の豊かな

自然の魅力を再認識させます。新しい風景を生みだし、人々が集う場の創出につなげます。

③ 地域と対話する活動

本芸術祭の招聘アーティストのほか、アーカスプロジェクト(※)に参加したアーティストや、大学連携プロジェク

トの教員や学生など、国内外の多数のアーティストが地域の方々と交流し、

トークやワークショップを展開するこ

とにより、アートを通して地域との対話を作り出します。

④ 地域産業活性化の試み

茨城県北地域に多数ある伝統工芸や食材などを取扱う地域産業とアーティストが協働し、ユニークな創造性

をもって各産業の新たな可能性を開きます。 

⑤ 茨城県北地域のブランディング

茨 城 県 北 地 域の魅 力を国 内 外に発 信する機 会を創出し、認 知 度 向 上と地 域の総 合 的なブランディングを

目指します。

※アーカスプロジェクトとは・・・茨城県守谷市の廃校を利活用したスタジオを拠点に、20年以上続いているアートプロジェ

クト。国際的な活躍が期待される外国人アーティストが滞在制作を行うアーティスト・イン・レジデンスプログラムを中心に、

地域の方々が主体となって関われる場作りやワークショップなどのプログラムを展開している。

本 芸 術 祭 のねらい

(6)

① アートプログラム

国 際 的に活 躍するアーティストが茨 城 県 北 地 域を訪れ、屋 内 外を会 場にインスタレーションや映 像 、彫 刻 、

ドローイングなどの作品制作と展示を展開します。これらの作品の多くは、現地の自然や歴史、文化、産業など

に関するリサーチを踏まえた新作となる予定です。また、作品と関連したトークやワークショップなどを会期前・

会期中に行い、地域との交流・住民参加の機会も多様なものとします。

プログラムの 構 成

② ソーシャルプログラム

地域住民、来訪者、アーティストなどさまざまな属性を持つ人々が、ともに参加し体験しながら表現活動を行う

場を創出します。参加と交流を促すインタラクティブなプログラムを展開することで、自由な発想による創作の

楽しさと意義を投げかけ、文化的な土壌を育みます。

海と山の自然と対話する大規模インスタレーション

茨城県天心記念五浦美術館における特別作品

歴史的建造物や廃校などを活用した多様な作品

最先端の科学技術を駆使したメディアアート及びバイオアート作品など

アートハッカソン

アーティストに加え、地域の方々や学生、企業、生産者などの異

業 種の方々が参 加し、対 話と交 流を通して共 同 制 作を行い、

創造活動の新たな可能性を探ります。昨年10∼11月に行われ

た「KENPOKU Art Hack Day」で3作品、その他3つの連

携ハッカソン+アワードを含め、全7作品を選出いたしました。

茨城県にお住まいの方や県内において創造活動の実績がある

方などを対 象に、創 造 的・先 進 的なプロジェクトや作 品を募 集

し、93組107作品の応募から8組の作品・プロジェクトを選出い

たしました。

地域を舞台に、乗り物などを使った回遊型プロジェクトやワーク

ショップ、パフォーマンスの上演などを展開し、表現活動に参加

し体感する機会を提供します。

作品・プロジェクト一般公募

体験型プロジェクト・パフォーマンス

(7)

③ 連携プログラム

さまざまな組織や機関と連携し、国際性を確保しつつ、若手アーティストや学生、地域の方々との多様な協働

作業を通して、新しい芸術祭の枠組みを提示するプロジェクトなどを実施します。

国際交流プロジェクト

大学連携プロジェクト

産業連携プロジェクト

④ 関連プログラム

茨城県北地域の各市町で展開されている文化事業やイベントと相互に広報協力を行うなどの連携を図ります。

また、美術館や博物館などの文化施設と積極的に連携し、チケットの優待などを推進します。

アーカスプロジェクトで築かれたネットワーク、アジア各国の大学(シラ

パコーン大学、インドネシア国立芸術大学デンパサール校、ラサール芸

術大学、デラサール大学、ベトナム美術大学など)、海外の諸研究機

関などと協力して、多様なアーティストを招聘し、地域の方々との交流

プロジェクトを実 施します。本プロジェクトは、国 際 交 流 基 金の助 成を

得ています。

東京藝術大学、筑波大学、茨城大学などが、地域のリサーチや地域

の方々との交 流プログラムを展 開し、大 学ならではのプロジェクトを

実施します。

茨城県北地域には数多くの伝統工芸や産業が根づいており、これらの

技術者や生産者とアーティストが交流し、新たな創造の可能性を探り

ます。

[助成]

[協力]

(8)

開 催 エリアの 紹 介

奥久慈清流エリア

芸術祭の「山」側の展示地域。豊かな森と清流のあいだには明治∼昭

和期の建物が残る町もある。和紙や漆などの工芸も盛んでギャラリーもあ

り、都会では体験できない緩やかな時間のなかで、アートや食が楽しめる。

常陸太田鯨ヶ丘エリア

徳川光 圀 公ゆかりの地である常 陸 太田の鯨ヶ丘 地 区は、レトロな街 並

みが残る商店街に、カフェや雑貨店、ギャラリーなども点在。足を伸ばせ

ば里山の風景が広がり、自然の中で体験できるアートも展開される。

日立駅周辺エリア

日立 鉱山や大 煙 突に象 徴される日本の近 代 産 業の礎の地 。地 域の賑

わいを創った商店街は、今も人々の暮らしを支えている。玄関口である日

立駅舎は世界で活躍する妹島和世のデザイン監修。

五浦・高萩海浜エリア

芸術祭の「海」側を象徴する展示地域。青い海と白砂の浜が美しい海

岸地帯が広がる。日本近代美術の祖・岡倉天心ゆかりの六角堂、豪農

の旧宅である穂積家住宅など、歴史と文化の薫る地でもある。

(9)

御岩神社

水戸駅

うのしまヴィラ 水府地区松平町休耕地 袋田の滝(トンネル) 旧初原小学校 奥久慈茶の里公園 ラジコンポート 高戸海岸 (前浜・小浜) 常陸大子駅前商店街 旧美和中学校 道の駅 常陸大宮 かわプラザ 石沢地区空き店舗 旧上岡小学校 旧浅川温泉 日鉱記念館 茨城県天心記念 五浦美術館 六角堂 (茨城大学 五浦美術文化研究所) 穂積 家住宅

旧富士ケ丘小学校 日立シビックセンター 旧家和楽 青少年の家

日立市 郷土博物館 黄門の郷 道の駅 ひたちおおた 常陸多賀駅前商店街

日立駅舎

常陸太田駅

大子温泉保養センター 森林の温泉 ふるさとセンター 竜っちゃん乃湯

鯨ヶ丘地域 常陸太田市民交流センター バルティホール 旧常陸太田市 自然休養村管理センター

日立 駅

御岩神社

水戸駅

うのしまヴィラ 水府地区松平町休耕地 袋田の滝(トンネル) ラジコンポート 高戸海岸 (前浜・小浜) 常陸大子駅前商店街 道の駅 常陸大宮 かわプラザ 日鉱記念館 茨城県天心記念 五浦美術館 六角堂 茨城大学 五浦美術文化研究所 穂積 家住宅 旧富士ケ丘小学校 日立シビックセンター

日立市 郷土博物館 黄門の郷 道の駅 ひたちおおた 常陸多賀駅前商店街 日立駅舎

常陸太田駅

ふるさとセンター 竜っちゃん乃湯

鯨ヶ丘地域 常陸太田市民交流センター バルティホール 旧常陸太田市 自然休養村管理センター

日立 駅

(10)

参 加アーティスト一 覧

*展 示 エリアは 変 更 になる場 合 があります 。

*2 0 1 6 年 6 月時 点  *図 版 は 参 考 写 真 です。

(11)

1980年シンガポール生まれ/ドイツ在住

音を媒介として、人間の関係性の再構築を試みるような作品を展開する。 2010年にアーカスプロジェクトで茨城に滞在した際には、小学校の卒業生た ちに校歌を思い出し歌ってもらうというビデオ作品「Be True to Your School」を制作。インスタレーション作品「Something Old, Something New」(2015)では、19世紀の木製楽譜台をマニュアル手法と工業手法を 用いてガラスで作り出すというプロジェクトを発表。近年では、シンガポール・ビ エンナーレ(2011)、イスタンブール・ビエンナーレ(2015)などに参加。

Something Old, Something New 2015

1961年山梨県生まれ/東京都在住 1987年に唐十郎が主宰した状況劇場に音響スタッフとして参加。1983年に 自身の劇団、東京グランギニョルを結成し、都市と身体を生々しく批評する演 劇で人気を得る。1990年代以降は現代アートに活動の軸を移し、1995年に はヴェネチア・ビエンナーレに参加するが、突如美術活動を停止し、同じ年に 珍獣専門のペットショップ動物堂を開店する。2005年、必要最低限の食物摂 取のみで24日間箱に籠った「バ  ング  ント」展(2005)で活動再開。以 降、根源的な生への関心を主題にした演劇、インスタレーション作品を制作し ている。2014年『ブルーシート』で岸田國士戯曲賞受賞。芸術祭では、新作を 発表する。

ソンミン・アン

Song-Ming ANG

屋法水

Norimizu AMEYA 

Smiley Bag

Portrait 2011-Photo: 香取有理子 ©Nobutaka Aozaki

1977年鹿児島県生まれ/米国在住 ニューヨークを拠点に活動。ブルックリン美術館、クイーンズ美術館、スウェー デンのヴェームランド美術館をはじめ、世界中で展覧会に参加している。消費 社会のシステムや、その中に生きる私たちのコミュニケーションのありようを立 ち止まって考えさせるような作品を制作。代表作に、街で出会った人々に道を 尋ね、描いてもらった図をつなぎ合わせたマンハッタン地図《From Here To There》(2012)、自身で購入したコーン缶を100軒以上のマーケットに持って 行ってその都度購入するパフォーマンス的作品《Value_Added》(2012)な ど。芸術祭では雑貨店などで使われるスマイリーバッグを素材に街行く人の 似顔絵を描く「Smiley Bag Portrait」を6市町で行う。→【日立市/全域】

青崎伸孝

Nobutaka AOZAKI 

Oubiopo 2015

「デジタル・ショック」アンスティチュ・フランセ東京 Photo: Yuki Yoshioka

2004年英国にて活動開始 BCLは、サイエンス、アート、デザインの領域を超えたアーティスティック・リサー チ・フレームワーク。 2004年にGeorg Tremmel(ゲオアグ・トレメル)と福原志 保が英国にて活動開始。閉ざされたテクノロジーを人々に開いていくことを ミッションとしている。《Biopresence》(2004)では、人間のDNAを木に埋め 込み、生きた墓碑として提唱することで、生命のあり方や生命観を問いかけた。 芸術祭では、「DNA折り紙」(DNA鎖を折り曲げて作られたナノスケールの 構造体)を浸透させた県北の和紙で折り紙を折るプロジェクトを、旧自然休養 村管理センターで展示する。→【常陸太田市】

BCL

BCL 

(12)

1949年イエメン生まれ、同年イスラエルへ移住/英国在住 おびただしい数の昆虫や植物が集積する画像や、ミニチュア・オブジェで構 成されたインスタレーションを制作。体験によって鑑賞者の見ようとするものが、 先入観や社会慣習によるものであることが露わになる構造を特徴とする。ヴェ ネチア・ビエンナーレに出展(1988)以降、数々の展覧会やアートプロジェクト に参加。2005年にテル・アヴィヴ美術館彫刻大賞を受賞。北京オリンピックで のコミッションワーク(2008)も手がける。芸術祭では、広い空間に精緻な植物 のミニチュア・シルエットが膨大に設置されたインスタレーションを展開。静けさ と驚きに満ちた体験を準備する。→【常陸大宮市】 1976年ドイツ生まれ/在住 フランクフルトとグラスゴーで彫刻を学んだボイトラーは、素材、手法、そして場 所に対する実験的なアプローチによって遊び心に満ちた空間を作り出し、鑑 賞者に新鮮な感覚をもたらす。2015年にベルリンのハンブルガー・バンホフ現 代美術館で行った展示では、多くの人々と協働し、回転する巨大な建造物や、 多種多彩な素材と方法を組み合わせた彫刻/構造物を設置した壮大なイ ンスタレーションを発表し、注目を浴びた。光州ビエンナーレ(2006)、ヴェネチ ア建築ビエンナーレ(2010)、シンガポール・ビエンナーレ(2011)をはじめ、世 界各国で展示を行う。芸術祭では地元の素材や日本の伝統的技法を使った 大規模なインスタレーションを構想。→【常陸大宮市】 Moby Dick 2015

the Hamburger Bahnhof Museum of Contemporary Art (Berlin) Photo: Thomas Bruns

Blackfield 2010

Tel Aviv Museum Photo: Avi Hai

ミヒャエル・ボイトラー

Michael BEUTLER

ザドック・ベン=デイヴィッド

Zadok BEN-DAVID  ニット・インベーダー in 丸の内 AMIT2015での展示風景 2015 Photo: 山田優李 1982年埼玉県生まれ/東京都在住 2004年、多摩美術大学美術学部情報デザイン学科卒業。2009年J-WAVE 内のアーティスト支援企画「Traveliving Project」に選出され、オーストラリ アで創作活動。この活動をきっかけにニット・インベーダーとして世界を編み包 むプロジェクトをスタートし、屋内外の公共空間へとニットが拡張、点在していく インスタレーションへと展開。人と街との、より密接なコミュニケーションの形成 に興味を持ち、編み物をコミュニケーションメディアとして活用している。展示 のほか、イベント、ワークショップを多数開催。テレビ番組や舞台の衣装制作な ども行う。芸術祭では、日立市常陸多賀駅前の商店街各地にニットがイン ベージョン(侵略)していく。→【日立市】

力石咲

Saki CHIKARAISHI

Victimless Leather- A Prototype of Stitch-less Jacket grown in a Technoscientific “Body” 2004

The Tissue Culture & Art (Oron Catts & Ionat Zurr)

1967年フィンランド生まれ/オーストラリア在住 アーティスト、デザイナー、研究者、キュレーター。1990年代後半より細胞培養 を中心としたアートと科学をつなぐ実験を展開。バイオアートの分野で第一人 者としての評価を確立する。2000年西オーストラリア大学の解剖学・生理学・ 人間生物学科併設のバイオアート研究センターSymbioticAを創設し、ディレ クターを務める。医療や農業分野で科学者が牽引するバイオテクノロジーの あり方に対して、アートの側から批評的なプロジェクトを展開。フラスコ内で衣 服用の皮革を培養する作品など、生命素材を実際に扱いながら、根源的な 生命をめぐる問題を提起する。芸術祭では、県北の土壌や生物を使ったプロ ジェクトを展開。→【常陸太田市】

オロン・カッツ

Oron CATTS 

(13)

HELLO BIO ! ‒ CHRONICLE THERAPY. Art Without an Artist ‒ Media Arts are Almost Dead 2013

Photo: Asian Art Biennial - National Taiwan Museum of Fine Arts, Taiwan

1975年インドネシア生まれ/在住

1999年ジョグジャカルタにニュー・メディアアート・ラボ「HONF」を設立。アーティ スト、科学者、ハッカー、活動家として、広く一般市民に向けて教育、アート、テクノ ロジーを融合させる地域活動を行っている。ジョグジャカルタ国際メディアアート・ フェスティバル「CELLSBUTTON」(2007)をはじめ、「OPEN CULTURE」、 「CRITICAL MAKING」(ともに2014)、「TRANSFORMAKING」(2015)

のディレクターも務め、国際的にも活躍。芸術祭では、江戸時代、茨城に流れ着 いたとされる謎の舟「うつろ舟」伝説に想を得た作品を発表する。 1969年ベトナム生まれ/米国在住 都市社会で見られる移民問題や社会の構造的な問題、環境の変化などを リサーチし、得られたデータを様々なメディアを通して可視化する作品を発表 している。シンガポール・ビエンナーレ(2011)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2015) などの国際展に参加。2006年、アーカスプロジェクト参加アーティストとして茨 城県内に滞在。芸術祭では、日立市郷土博物館のコレクションをインスタレー ションに用いながら、産業の発展と共に変化した県北地域の社会を複数の 時間軸から捉える試みを行う。→【日立市】

Kobe urban planning map after 1995 2015

ティファニー・チュン

Tiffany CHUNG

ヴェンザ・クリスト

Vincensius ‘Venzha’ CHRI STIAWAN

ファントム 2013

Musée d'art et d'archeologie d'Aurillac

2013年フランスと日本にて活動開始 ニコラ・シャルボニエ、ギオーム・レジェ、ジュリ・プロスト、南條俊輔フランソワ、 クリストフ・K・グーセンスで構成されたアーティスト・ユニット。エンジニアリング のスキルを背景に、アートや音楽、パフォーマンスなどの分野で光や音を使っ たインタラクティブな作品を展開する。場や物に宿る記憶をテーマにしたサイト スペシフィックな作品は、その地の人々だけでなく、来場者それぞれの記憶や 思考を刺激する体験的なものとなる。芸術祭では、大子町・旧上岡小学校で、 校舎内の物や卒業生の思い出の品々を集め、それらに近づくと人々の思い 出がインタラクティブに再生される作品を発表する。→【大子町】

Composit

Composit

The Scientist Is In 2014

チュニジア生まれ/シンガポール在住 1995年、英国のエディンバラ大学分子生物学博士号、2010年シンガポール のラサール芸術大学修士号取得。分子生物学者からアーティストに転じたデ ジューは、科学のバックグラウンドを生かしつつ、研究過程で生じる数々の「失 敗」にいかに科学者が対処してきたかや、外来植物種と社会や環境の関係 をリサーチし、映像やインスタレーションとして可視化する。また、子どもたちと 一緒に、地域に見られる植物を使ったワークショップを行うなど、人々と関わる 取り組みも多い。県北の植物、とりわけ雑草に興味を持ち、芸術祭ではそれら を使ったワークショップを展開、複数の部屋や温室を使ったインスタレーション を行う。→【常陸大宮市】

イザベル・デジュー

Isabelle DESJEUX 

(14)

Happy Para die s? 2015 1960年鹿児島県生まれ/福岡県在住 美術家、秋田公立美術大学教授。バングラデッシュ・ビエンナーレ(2006)、 瀬戸内国際芸術祭(2010)など、国内外の芸術祭やアートプロジェクトに出 品多数。地域社会をフィールドとした表現活動を志向し、京都市内中心市街 地や鴨川などを使った「アートネットワーク'83」の企画以来、全国各地の現場 で対話と地域実験を重ねる。主な作品として、取り壊された家の柱からつくら れた《101匹のヤセ犬の散歩》、1か月の給料分のお米からはじまった《お米の かえる物 語 》、家 庭 廃 材を利 用した 地 域 活 動《 V i n y l P l a s t i c s Connection》、不要のおもちゃを使った子どもの活動《Kaekko》、架空の キーパーソンをつくる《藤島八十郎をつくる》などがある。芸術祭では、常陸多 賀商店街に廃材を使った架空の店舗を立ち上げる。→【日立市】 1984年山梨県生まれ/北海道在住 地域の人々や場の持つ可能性を掘り起こす、ソーシャル型のアートプロジェク トを多数手がける。2011年にお金のかわりに自身のとくいなことを運用する 《とくいの銀行》(取手アートプロジェクト)を開始、以後山口や札幌など各地で 展開。2012年、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレで非常事態を 表現活動に翻訳する「非常美術倉庫」、2014年には土で現像する写真スタ ジオ《photoground》を展開。2015年、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエ ンナーレにて民泊調査から現代の民俗博物館を開館する《越後妻有民俗泊 物館》を制作。芸術祭では、現在の常陸太田市を中心に430年もの間県北を 治めながら、徳川氏により秋田へ追放された佐竹氏に注目し、ありえた歴史と しての「常陸佐竹市」を人々と共に立ち上げ、そのPRのプロセスを鯨ヶ丘商 店街の梅津会館で展示する。→【常陸太田市】 とくいの銀行 札幌 2014

深澤孝史

(公募)

Takafumi FUKASAWA(Selected from open call)

藤浩志

Hiroshi FUJI Bacillus EVOLUTUS 2015 - 2016 吉岡裕記(研究者・ビジュアルデザイナー)、金岡大輝(ファブリケーター)、砂 山タイチ(美術家・プログラマ)、御幸朋寿(空間デザイナー)、三桶シモン(建 築家・プロダクトデザイナー)、加藤昌和(研究者)、高岸寛(ヴィジュアルデザ イナー)によるチーム。発酵食品の納豆から樹脂を作り出し、それを用いて造 形物を作ろうとするプロジェクトを行い、すべてのプロセスを映像化した。自然 の中に放置すればバクテリアで分解され土に還っていく性質や、顕著な吸水 性を持つ納豆樹脂の、活用の可能性を探る実験そのものを作品として提示 する。芸術祭では映像のほか、立体物を展示する。→【常陸太田市】

バチルス・エボルトゥス

(ハッカソン)

Hackathon / Bacillus EVOLUTUS

Achromatic World - いろのないせかい 2016 Photo: CALAR.ink

2015年夏に行われたハッカソンイベント「3331α Art Hack Day 2015」にて、 チアキコハラ(芸術家)、只石快歩(建築家)、坪倉輝明(メディアアーティス ト)、瓜田裕也(フロントエンジニア)、衛藤慧(webエンジニア)の5名が、アナ ログ優位のテクノロジーアートを目指してチームを結成。作家と観客間での 「感情の共感」をつくり出す、新たなライブペイントの形、アートの楽しみ方を実 験し、思いがけないアクシデントやテクノロジーを用いた演出をリアルタイムに 取り入れた《運命的アクシデント》を完成させた。同ハッカソンのアート部門最 優秀賞を受賞。常陸大宮市・旧美和中学校では、その最新版を展示する。 →【常陸大宮市】

CALAR.ink

(ハッカソン)

Hackathon / CALAR.ink

(15)

A Wonder Lasts but Nine Days ∼友子の噂∼ 2015

2015年東京都にて活動開始

KENPOKU Art Hack Day(2015)において、Kanako Saitoの案に賛同し た岩沢卓、増田拓哉、加藤誠洋の計4名が結成したユニット。日鉱記念館の 展示資料からインスピレーションを得て、「山中友子」と呼ばれる当時の炭鉱 の互助制度の調査資料を元に、忘れられた歴史を描く。日立にある飲み屋街 でのフィールドワークを行い、地域や社会、人間の生きる意味を問いかけつつ、 人々と交流を深めることで、コミュニティとの新たな歴史を紡ぎ出す作品を展 開する。→【日立市】

加藤増田齋藤岩沢(KMSI)

(ハッカソン)

Hackathon / KatoMasudaSaitoIwasawa (KMSI) 

インスタレーションスケッチ 2016 1969年米国生まれ/在住 彫刻、写真、陶器、絵画などの作品を通じて、個人的な体験と社会的な関わ りとの相互作用を、現代文化の中に探し求める試みを続けている。彼女が用 いる表現手法は、古典的図像や工芸的テクニックの流用から、最先端の写 真加工、そして革新的な絵画技法までと、非常に幅広いものとなっている。 2007年のアーカスプロジェクトへの参加をはじめ、数多くの国際的な芸術団 体や美術館でレジデンスアーティストとして活動を行う。2007年、ポロック・クラ スナー財団の助成金を獲得、2009年にはソブリンアジア美術賞受賞。芸術 祭では、人間の体験を、集合としてさまざまな顔の表情の中に追究する、細い 紐を用いたインスタレーションを構想する。→【高萩市】

デビー・ハン

Debbie HAN アビルショウゴ、甲斐桜、さとうひろき、橋本次郎、菱田真史、水落大、柳澤佑 磨によるハッカソンチーム。ガラスの器の中でシャボン玉が静止し、環境、空間、 音、映像といった要素が影響することによって美しい姿を見せる。彫刻家、デ ザイナー、建築家、音楽家、科学者、プログラマー、エンジニアといったまったく 異なる背景を持ったプロフェッショナルにより、大子町の麗潤館に芸術と科学、 自然や環境の交わる作品が生み出される。→【大子町】 干渉する浮遊体 2015 Photo: 水落大

干渉する浮遊体

(ハッカソン)

Hackathon / Interfering Floating Bodies

Sound of TapBoard 2015

「3331α Art Hack Day 2015」にて、米澤一平(タップダンサー)、佐藤ねじ (デザイナー)、水落大、池澤あやか、中農稔(エンジニア)がチームを結成。 個人で活動する5名がコラボレーションし、リアルとテクノロジーが融合したイン タラクティブな作品《Sound of TapBoard》を生み出した。同ハッカソンのプ ロダクト・サービス部門グランプリを受賞。芸術祭では、県北各地の音を収集し、 その「音」でタップダンスをハックする作品を常陸大宮市・旧美和中学校で発 表。→【常陸大宮市】

Sound of TapBoard

(ハッカソン)

(16)

Signs of Memory 2010  MOCA Taipei 1968年東京都生まれ/在住 現代美術家、東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科准教授。1990年 代後半よりインスタレーション、絵画作品、プロジェクトを国内外で発表。シンガ ポール・ビエンナーレ(2006)、ハバナ・ビエンナーレ(2009)などに参加。デザ イン、アート、プロジェクトを社会に投じる団体「comport/papic」の監修も務 める。主な活動に、地域の人々とのコミュニケーションを通して得た「ことば」 をイラストと共にカラーパネルに描き、家々の窓の形に沿って貼るプロ ジェクト「Signs of Memory」や、言葉と絵を組み合わせた絵画シリーズ 「pocketbook」など。芸術祭では「Signs of Memory」を常陸太田市の 鯨ヶ丘商店街で実施、歴史的建造物をはじめレトロな建物が並ぶ町全体が、 そこに住む人々の記憶とともに鮮やかに変貌する。→【常陸太田市】 1968年北海道生まれ/茨城県在住 浮揚、滑空といった飛行にまつわる事象の視覚化を通して、人々の様々な感 情を喚起する作品を展開。飛行するオブジェの制作展示のほか、参加者が 描いた空を浮かべることで気持ちを共有しあうワークショップや、美術館で小 中学生向け鑑賞プログラムを手がけるなど、教育活動にもアプローチしてい る。いわき市立美術館にて個展「飛行/空間」(2001)を開催。大地の芸術 祭 越後妻有アートトリエンナーレ(2009)、常総市まちなか展覧会「まち×アー ト=」(2011)などにも参加。芸術祭では、6メートルの飛行船を廃校の体育館 に浮かべ、地域の記憶を共有するインスタレーション及び活動を行う。 →【北茨城市】 Sky Blimp 2012

林剛人丸

(公募)

Gojing-maru HAYASHI(Selected from open call)

原高史

Takafumi HARA  bigdatana-たなはもののすみか 2015 東京都美術館 1958年岐阜県生まれ/東京都在住 東京藝術大学大学院修了。各地で地域の人々と制作を行い、社会において アートが機能する仕組みを追求し、受け手の力に光を当てるアートプロジェク トを展開する。主な活動に、ヴェネチア・ビエンナーレ(1995)への出品、「明後 日新聞社文化事業部/明後日朝顔プロジェクト」「海底探査船美術館プロ ジェクト 一昨日丸・ソコソコ想像所」「アジア代表日本」など。また、イベントや展 覧会の監修も行う。1982年に日本グラフィック展大賞受賞、2016年に平成27 年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞。→【北茨城市】

日比野克彦

Katsuhiko HIBINO  「クリエイターのうちわ展 2015」 Photo: 坂大樹(茨城デザイン振興協議会) クリエイターである会員同士が様々な交流を通して自己を啓発・研鑽し、広く 地域社会に貢献していくことを目的に、1994年に設立。人の力とデザインの力 で創る新しい「何か」を検討しつつ、地域の産業や行政、教育の一助となる ことを目指している。芸術祭には、日本の原風景が残る大子町の山の暮らしと そこに住む人々をデザインし、地域の豊かさを紹介する試み「日渡の里プロ ジェクト[大子町]」で参加。ポスター展覧会、米づくりワークショップ、お土産の パッケージデザインなど、地域との複数の協働プロジェクトで構成された内容。 ポスター展示は大子町上岡小学校にて行う。→【大子町】

茨城デザイン振興協議会

(公募)

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Why Not Hand Over a “Shelter” to Hermit Crabs? 2010 ©AKI INOMATA Courtesy: MAHO KUBOTA GALLERY

1983年東京都生まれ/在住 ヤドカリやミノムシ、犬などの生き物や自然との一種の協働作業を行うことで、 人間とそうでないもの、自然と人工など、社会における様々な境界を問いかけ るプロジェクトを展開。注目を集めた代表作《やどかりに『やど』をわたしてみ る》(2009-16)は、マンハッタンなど世界の都市の形を載せた新しい殻を3D プリンタで出力し、ヤドカリがそこに引っ越す様子を観察するというものだった。 主な個展に、ICCで開催した「エマージェンシーズ! 025 AKI INOMATA /Inter-Nature Communication」(2015)など。芸術祭では、海に近い場 所で、生きたヤドカリとともに《やどかりに『やど』をわたしてみる》を行う。 →【日立市】 1972年東京生まれ/在住 画家、映像作家。多摩美術大学准教授。1990年より本格的に絵画制作、 1992年頃より映像制作を始める。重ね描きや、消しては描く膨大なプロセスを 静止画としてキャプチャーし、コマ撮りアニメのような「動く絵」や、それらを含 んだインスタレーションを制作。「絵を描く」という行為における意識の変容や 自動筆記的な側面を重視し、絵画の可能性を追求している。近年の個展に 横浜美術館と沖縄県立博物館・美術館で開催した「石田尚志 渦まく光 Billowing Light: ISHIDA Takashi」(2015)。2007年五島記念文化賞美 術新人賞受賞。芸術祭では旧自然休養村管理センターにある、自然光の入 る明るい空間と暗い空間という2部屋の対比を生かしたアニメーションによる 空間インスタレーションを実現する。→【常陸太田市】 燃える椅子 2013 大気に包まれたブルーパールの襞 2014

石田尚志

Takashi ISHIDA

AKI INOMATA

AKI INOMATA  1932年石川県生まれ/茨城県在住 金沢美術工芸大学大学院客員教授。笠間焼など伝統的陶芸技法を取り入 れつつ、土を素材とする立体造形、彫刻、版画を制作し、現代美術の中に新 しい領域を切り拓いてきた。インド・トリエンナーレ(1978)、ヴェネチア・ビエン ナーレ(1984)に参加したほか、茨城県陶芸美術館/東京都現代美術館で は個展(2009)を開催。芸術祭では、「多軟面体」と呼ばれる襞状の陶芸作 品を高萩市の穂積家住宅の庭園内に広範囲にわたって設置する。今回の 作品はブルーパールの光沢のある加工が施され、空から降り注ぐ太陽光を 受け、その光を乱反射させ発散させる装置として鑑賞するように意図されて いる。→【高萩市】

伊藤公象

Kosho ITO 

Culturing <Paper> cut 2014

-早稲田大学理工学術院教授の岩崎秀雄と、彼が主宰するmetaPhorest (生命美学プラットフォーム、2007年より早稲田大学にて活動)のメンバーによ るチーム。生命科学・生命美学の研究者、そして造形作家である岩崎は、科 学的な生命観とそれを含む文化的生命観や芸術における生命像など、多様 な「生命」の表象や関係性に関心を持つ。さらにmetaPhorestのメンバーか ら、ガラスや有機物を素材に作品制作を行う齋藤帆奈、電子デバイスを用い た作品や映像、インスタレーションを手掛ける飯沢未央、数理生物学を学び 生命美学を志す切江志龍がチームを編成。発酵文化が根づく常陸太田市 で、地元関係者の協力を得、「人工細胞や発酵微生物の慰霊」をテーマに 生命とは何かを問いかける。→【常陸太田市】

岩崎秀雄+metaPhorest

Hideo IWASAKI+metaPhorest  

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Wet Planty 2015 1986年フィリピン生まれ/在住 アーティスト、キュレーター、ライター。フィリピンを中心に国内外で作品を発表 する。自然科学に興味を持ち、絵画、彫刻、動きのある機械仕掛けの作品な どを制作。山口県の秋吉台国際芸術村に滞在した際には、SFの要素を取り 入れたインタラクティブ作品を「ダーク・マター」シリーズ(2014)として発表した。 2015年には、光のある方向に傾き、植物への水やりを自動で行うマシン《ウ エット・プランティー》を制作。県北のリサーチでは、同地が古い地層を持つこ とに注目、とりわけ石に興味を抱いた。芸術祭では、人々の関与によって光を 放つ石を作品として発表する。→【日立市】 1980年米国生まれ/在住 写真、ウォーキング、歴史、採集など、様々な表現手法を組み合わせ、多分野 を横断するアーティスト。彼の実践は、風景、特に公共スペースのありふれた 風景を、特別なものとして体験させようとする試みである。2016年のグッゲンハ イム財団のフェローシップを受けたジェンセンは、ワシントンD.C.のナショナル・ ギャラリー、ニューヨーク・メトロポリタン・ミュージアム、ブルックリン美術館などの 美術館で展示を行ってきた。また、2015年にダラスで行われたフェスティバル 「オーロラ」で彼のパブリック・インスタレーション《YOU ARE THE CENTER

OF SOMETHING》が公開された。芸術祭では、代表シリーズの一つである 地表の水面に反射した太陽光を捉える空撮写真シリーズの最新作として、 県北エリアを撮影した写真が公開される。→【常陸大宮市】 Sun Returning #90 2015

マシュー・ジェンセン

Matthew JENSEN

イアン・カルロ・ハウシャン

Ian Carlo JAUCIAN

Abstract Time - Amore 2013

1977年韓国生まれ/在住 曲線的なアクリルユニットが絡み合うように構成された光を放つインスタレー ション、木を組み立てた繊細な構造物、幾何学的な構造のオブジェなどを通 して、空間の意味を探求する。鑑賞者は、異なった距離や方向、高さから作 品を見ることで、襞のように織り込まれた豊かな表情の空間に出会うことにな る。韓国を中心に数多くの個展、グループ展に参加するほか、公共彫刻を手 がける。近年の展覧会に、台北での「Abstract time」(2013)、ソウルでの 「Serial Possibility-planet」(2015)など。芸術祭では、大子町の日本三名 瀑・袋田の滝に至るトンネル内部に、滝や川の流れをモチーフにした光るイン スタレーションを実現する。→【大子町】

ジョン・へリョン

JUNG Hye Ryun

落ちてきた空 1995/2016 イリヤ:1933年、エミリア:1945年旧ソ連(現ウクライナ)生まれ/米国在住 1960-70年代のモスクワ・コンセプチュアル・アート・ムーブメントの旗手であるイ リヤ・カバコフは、キュレーターだったエミリア・カバコフと、1989年より共同で作 品を作り始めた。言葉や音楽など異なる要素を用いる表現スタイルで、人々の 日常生活と概念性をテーマとし、ドクメンタIX(1992)、ロシア館代表として参 加したヴェネチア・ビエンナーレ(1993)など、多数の国際展に作品を出品。 2008年高松宮殿下記念世界文化賞受賞。またエルミタージュ美術館 (2013)など世界中の主要美術館で展示を行う。2014年には、2人の活動を 追ったドキュメンタリー映画「Ilya and Emilia Kabakov: ENTER HERE」 が公 開された。芸 術 祭では、大 規 模な野 外 彫 刻 作 品《 落ちてきた空 》 (1995/2016)を高萩市の海岸に展示する。→【高萩市】

イリヤ&エミリア・カバコフ

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1952年鹿児島県生まれ/東京都在住 美術家、東京大学大学院教授。1975年より、自己増殖する造形理論「グロ― ス・モデル」で独自のアート世界を確立、世界的CGアーティストとして活躍して いる。現在、作家の関心は、進化する宇宙生命体の立体造形、ロボットの創 出など多岐に拡張し続けている。ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家 (1995)。2010年、米国ACM SIGGRAPH国際大会でディスティングイッシュ ト・アーティスト・アワード受賞。2013年、芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章 受章。芸術祭では、「自己増殖型未来生物」など、科学における流体力学の 計算とアートが共存するコンピュータグラフィックス作品を日立シビックセンター のプラネタリウムにて上映。→【日立市】 1958年広島県生まれ/東京都在住 多摩美術大学卒業。1980年代末から独学で数理的な手法による造形を始 め、1990年代末からは、動的表現のために非線形システムを用いるなどの新 しい手法を探求している。2003年に作品集『イマジナリー・ナンバーズ 』(工作 舎 )を出 版 、「 合 原 複 雑 数 理 モデルプロジェクト/ E R A T O / J S T 」 (2005-2008)、「合原最先端数理モデルプロジェクト/FIRST/JST」 (2010-2013)に参加。東京都現代美術館、ミラノサローネ・レクサス館をはじ め、国内外で作品発表を行う。2006年、第10回文化庁メディア芸術祭アート 部門大賞受賞。芸術祭では、日立シビックセンターのプラネタリウムでの映像 上映、大子町麗潤館では映像データを和紙に出力した作品を含むインスタ レーションと、異なる表現の側面を2か所で見せる。→【日立市/大子町】

velvet order 2016 summer night 2016

木本圭子

Keiko KIMOTO

河口洋一郎

Yoichiro KAWAGUCHI リビングルーム北本団地 2010 - 2015 1988年東京都生まれ/インドネシア在住 美術家、北澤潤八雲事務所代表。行政機関、教育機関、医療機関、企業、 NPO、地域団体などと協働しながら、国内外各地で人々の生活に寄り添う アートプロジェクトを企画している。日常性に問いを投げかける場を地域の中 に開拓する手法によって、社会に創造的なコミュニティが生まれるきっかけづ くりに取り組む。代表的なプロジェクトに、仮設住宅に手作りの町を作る「マイタ ウンマーケット」、団地の空き部屋を太陽光発電のホテルに変える「サンセル フホテル」などがある。芸術祭では、空き店舗の空間を、訪れる人々が家具や 日用品を持ち寄り交換しあうことで変化し続ける「居間」に転換するプロジェ クト「リビングルーム鯨ヶ丘」を常陸太田市で行う。→【常陸太田市】

北澤潤

Jun KITAZAWA  献身 2012 茨城県生まれ/神奈川県在住 書家。雅号は秀翠(しゅうすい)。創作活動のほか、日本の書の魅力と伝統を 伝える「日本の美しい文字プロジェクト」を展開。書を通して日本の文字や言 葉、文学の美しさ、そこに息づく日本人の精神性や美意識を発信している。席 上揮毫の実績多数。日本初の国立三大博物館巡回展「誕生!中国文明」 (2010)、「正倉院展」(2012)、映画「利休にたずねよ」(2013)などに関わる 題字も手がけている。作品は、古事記神代巻に記載のある「伊弉諾神宮」や 日本で唯一専門の「篆刻美術館」などに所蔵されている。芸術祭では、「海 か、山か、芸術か?」の題字を担当するとともに、書を使った初のインスタレー ションを大子町で展示する。→【大子町】

木下真理子

Mariko KINOSHITA 

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FLAGS 2012

Giant's Causeway, Northern Ireland Cultural Olympiad, UK Photo©: Gerhard Kassner

1952年ドイツ生まれ/在住 サウンド・アーティストおよび作曲家。1993年、ヴェネチア・ビエンナーレで劇作 家のロバート・ウィルソンと共に制作したインスタレーションで金獅子賞を受賞。 以降、舞台やインスタレーション、屋外プロジェクトなど多岐にわたる活動を国 際的に展開。音や光に加え、キネティックな作品、光や風など自然の動きで変 化するサイトスペシフィックに展開する大規模なプロジェクトを手がける。近年 は、ロンドン五輪開催に合わせて、北アイルランドのジャイアンツ・コーズウェー において無数のカラフルな旗をモチーフとした《Flags》(2012)を発表。芸術 祭では、県北の広大な自然の中で体験できる作品を披露する。 →【常陸太田市】 1974年インドネシア生まれ/在住 日常的なテーマに独自の批評性を盛り込むことで、見る側に現実を再考させ る作品で知られる。2015年には、JP Soetardjoという実在しない老人の絵画 や小説を個展形式で発表。2001年には、アーカスプロジェクトに参加し、16人 の架空の子供の絵を描き、彼らを探すプロジェクト「あなたに会いたい」を展 開した。近年は、福岡アジアアートトリエンナーレ(2005)、ジョグジャカルタ・ビエ ンナーレ(2013)などで作品を発表。芸術祭では、大子町を訪れたある少年 が土地の古老と出会う架空の物語から生み出された作品を展示する。 →【大子町】

Menyelami Pikiran JP Soetardjo 2015

ピウス・シギット・クンチョロー

Pius Sigit KUNCORO

ハンス・ペーター・クーン

Hans Peter KUHN

Inner Kingdom 2013

「アーティスト・ファイル2013 −現代の作家たち」国立新美術館

1957年北海道生まれ/茨城県在住 

筑波大学芸術系教授。丸太と陶ブロックを使った大型のインスタレーションを 制作する。カウンティ美術館、カナダ国立美術館などを巡回したグループ展 「A Primal Spirit:Ten Contemporary Japanese Sculptors」、オースト ラリア彫刻トリエンナーレ(ともに1990)など海外展に多数参加。近年の活動 は、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(2000, 2006)への出品、金 津創作の森での個展「森の竜神」(2007)、国立新美術館での「アーティスト ファイル2013」への出品など。芸術祭のために、山側では常陸太田市に《常 陸のおお田守る竜神》を、また、海側では日立市に対になる新作を展示する。 →【日立市】

國安孝昌

Takamasa KUNIYASU Forest Memoir 2013 1964年ベトナム生まれ/在住 コンセプチュアル・アーティスト。地域を基盤にしたアートプロジェクトなど多彩 な実践を行う。自然素材を用い、人々の願いや環境問題について制作。彫刻 作品の《Forest Memoir》(2014)、《Charcoal Lexus Project》(2014)で は素 材となる木 炭を、社 会・環 境 問 題のメタファーとして使った。《 T h e Origami Project》(2015)は2002年から継続するシリーズの最新作で、折り 紙を個人的な「変形」の象徴として捉えるとともに、地域の人々に社会・環境 問題への思考を促すものとして提示している。ベトナム、米国を中心に世界的 に活動している。アーカスプロジェクト参加アーティストとして茨城県内に滞在 (2003)。芸術祭では焼け焦げた枝が天井から吊り下げられ、その影がメッ セージになる作品を発表する。

レ=トゥア・ティエン

LE Thua Tien 

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untitled 2015 Courtesy: Galerie Quynh

1975年フランス生まれ/ベトナム在住 現実のものが儀式の中で変形・変質することに興味を持ち、世界中の伝承や 神話に共通して見られる原形のような図像を研究している。顔がなかったり、 半獣であったりするキャラクターがロウケットの作品内に頻出するのはその研 究によるもの。インスタレーションにおいては、奇妙で不気味な状況の中に事 物を配置することによって、私たちの無意識や記憶の最も深い部分を刺激し ようと試みる。世界中で展示活動をし、ベトナムを拠点とする集団「モガス・ス テーション」と共に多数の国際展に参加。芸術祭では、妖怪や見世物小屋、 蘭学など、江戸時代の様々な文化事象をリサーチした成果を、インスタレー ションとして展示する。→【高萩市】 2008年東京都にて活動開始 杉山純と宮澤謙一によるアーティスト・ユニット。2008年結成。2012年より武蔵 野美術大学非常勤講師。 樹脂、廃材、電動器具、木などを手作業で組み合 わせ創りだす独特な世界観を得意とし、作品制作にとどまらず空間演出、家 具、プロダクトまで幅広く手掛ける。近年では、ゆず「終わらない歌」MVの美 術、アリーナツアー「TOWA」のタイトルデザイン、ステージセットに美術作品を 提供。原宿のROCKETで初個展「SHOCK THE WORLD」(2010)、 2016年に池尻大橋のVOILLDで「SYMVOL」(2016)を開催。どこか懐か しさを覚えるアナログ感とクレイジーな色彩が融合した世界観で、国内外から 注目を集めている。芸術祭では旧美和中学校の複数か所でインスタレーショ ン「magma show」を展開する。→【常陸大宮市】 FUTURE SHOCK 2009

magma

magma

サンドリン・ロウケット

Sandrine LLOUQUET Biotope-to-go 2011

Gråbrødre Torv, Copenhagen, Denmark

Commissioned by MAD Foodcamp Festival 2011 Photo: Tea Mäkipää

1973年フィンランド生まれ/フィンランド・ドイツ在住 人間と環境の関係性を問う創作活動を世界各地で行っている。大規模なイ ンスタレーションを、水辺や大地など主に屋外で展開。近年は、ネットインフラを テーマとした《Business Hotspot》(2014)をオーストラリアのケープ・ル・グラ ンド国立公園で企画。2006年、アーカスプロジェクト参加アーティストとして茨 城県内に滞在。芸術祭では、県北地域の社会環境についてのリサーチに基 づき、バスを使った大規模な屋外プロジェクトを行う。→【日立市】

テア・マキパー

Tea MÄKIPÄÄ 再生 2012 1992年茨城県生まれ/千葉県在住 油画や水彩などの絵画表現を行う一方、絵画と映像メディアを統合させたイ ンスタレーション作品を展開。断片的な記憶や出来事を、絵画の制作過程を 撮影した映像と関連づけることで、作品内に堆積する時間軸を顕在化する。 早送りや逆再生によって加工された作家本人の肉声や環境音の不協和な 音が、鑑賞者の心を揺るがせる。日動画廊でのグループ展「未来展 −美大 の競演 −」(2015)に出品。2014年、シェル美術賞入選。芸術祭では、故郷 である県北エリア周辺での記憶をモチーフとする映像インスタレーションを展 示する。→【日立市】

松井靖果

(公募)

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鳥取藝住祭2014公式写真集『船と船の間を歩く』 1974年茨城県生まれ/在住 写真家。日常、移動、生と死などをテーマに、写真と文による作品を発表。主な 個展に水戸芸術館で開催した「クリテリオム68 松本美枝子」(2006)。中房 総国際芸術祭「いちはらアート×ミックス2014」、東京都写真美術館でのグ ループ展「原点を、永遠に。」(ともに2014)などに出品。また、各地で写真ワー クショップも開催している。2008年に、谷川俊太郎との共著である写真詩集 『生きる』(ナナロク社)、2014年に鳥取藝住祭2014公式写真集『船と船の間 を歩く』(アーティストリゾートとっとり芸術祭実行委員会)などを出版。芸術祭 では、日本列島で最も古く、また工業都市としての日立の近代産業史にも深い 関わりのある、5億年前の地層をモチーフとした作品を展開する。 →【日立市】 1980年東京都生まれ/京都府在住 山口情報芸術センター(YCAM)のInterLab勤務を経て作家活動を本格 化させる。音、泡、放射線、虹、微生物、苔などを用い、自然や現象を芸術とし て読み替える試みを行っている。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を 考察するための「空白」をテーマとするプロジェクトを展開。西オーストラリア大 学のバイオアート研究センターSymbioticAでの滞在制作など、領域を超え て活動する。近年の個展に、京都芸術センター「空白に満ちた場所」(2016)、 グループ展に「科学と芸術の素」(アルスエレクトロニカセンター、2015 − 2016)など。芸術祭では、土壌に潜む発電するバクテリアについての自身の 研究に基づいて、苔玉に気配を持たす試みを常陸太田市の旧自然休養村 管理センターで提示する。→【常陸太田市】 空白のプロジェクト#3 コスモス 2015

三原聡一郎

Soichiro MIHARA

松本美枝子

Mieko MATSUMOTO 装飾器 2014 1970年長野県生まれ/茨城県在住 筑波大学芸術系准教授。日本文化財漆協会理事。木曽の漆器職人の家に 生まれ、木や漆の素材特性を生かした家具、器、彫刻を「装飾器」と呼び、そ れらの制作やインスタレーションを行う。2010年「会津・漆の芸術祭」への参加 をきっかけに、地域で行うアートプロジェクトに参加。作品発表のほか、漆の器 を使った食のイベントを展開する。また日本各地に根づいた「農閑工芸」(冬 の農閑期に行われていた工芸)、地域の草や樹を活用する「軟質文化の造 形」を研究。芸術祭では、大子町にある和漆のNPO麗潤館で、地域の古材・ 道具や割り板を再構成し展示を行うほか、漆器を地域の方々に貸し出す。→ 【大子町】

宮原克人

(公募)

Katsuto MIYAHARA(Selected from open call) 

Cubic Prism 2013 Photo: Akane Moriyama

1983年福岡県生まれ/スウェーデン在住 繊細で美しい色合いのテキスタイルを素材として、既存の環境や建築空間を 変貌させるインスタレーションを制作する。京都やスウェーデンの大学院で建 築設計やテキスタイルを専攻。そのバックグラウンドを生かした活動は、建築と テキスタイルをつなぐユニークなものである。2 0 1 0 年、S t u d i o A k a n e Moriyamaを設立。主に屋内外でのインスタレーションや個人宅や企業のた めのカーテン制作を手がける。最近の活動は、米国テキサス大学オースティ ン校でのグループ展(2013)、ヴェネチア建築ビエンナーレへの出品(2014) など。芸術祭では、日立市御岩神社の清澄な森林空間に、作品のインストー ルを試みる。→【日立市】

森山茜

Akane MORIYAMA

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Spyglass 2009 1978年兵庫県生まれ/茨城県 在住 高校教員、ドイツ・ケルンメディア芸術大学研究員を経て、現在筑波大学芸術 系総合造形領域助教。テクノロジーと芸術の関係性をテーマに作品制作を 行う。水戸芸術館のクリテリオムにて個展「Spyglass」(2008)開催。オーストリ アにてアルスエレクトロニカキャンパス展(2011)、つくば美術館にてつくばメ ディアアートフェスティバル(2015)に参加。第9回文化庁メディア芸術祭アート 部門優秀賞受賞。芸術祭では、望遠鏡型のオブジェを常陸大宮市の旧美 和中学校と日立駅に設置し、各地に伝わる伝承や民話を取り込みながら、現 実と幻想が混じり合う経験をつくり出す。→【日立市/常陸大宮市】 1976年茨城県生まれ/在住 美術家。現在、茨城県水戸市を拠点に活動。言葉やイメージといった共通認 識の中に生じるズレをテーマに自然体でゆるやかな手法を使って、看板をモ チーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど、形式 を特定せず制作を展開している。展覧会多数。2006年末より「Nadegata Instant Party」を結成し、ユニットとしても活動。2007年、水戸に「遊戯室 (中崎透+遠藤水城)」を設立し、運営に携わる。2011年より「プロジェクト FUKUSHIMA!」に参加、主に美術部門のディレクションを担当。芸術祭には 市町村の統廃合により消えてしまった県北の地名を看板にしたインスタレー ションを提案。昔から親しまれてきた土地の記憶を人々の心に蘇らせる。 →【日立市】 看板屋なかざき 2014 Photo: 小山田邦哉

中崎透

Tohru NAKAZAKI

村上史明

(公募)

Fumiaki MURAKAMI(Selected from open call)

コロイドディスプレイ 2012/2016 1987年東京都生まれ/在住 メディアアーティスト、筑波大学助教、デジタルネイチャー研究室主宰、VRC 理事。コンピュータと人の新たなる関係性を実証するため、実世界志向コン ピュータグラフィクスやヒューマンコンピューテーション、アナログとデジタルテク ノロジーを混 在させ たメディアアート表 現を行う。2 0 1 5 年 、W o r l d Technology Networkより「World Technology Award」を受賞、情報処 理推進機構よりスーパークリエータ/天才プログラマー認定を受けるなど受 賞歴多数。講演活動や研究のアウトリーチ活動に加え、企業・アーティストとの コラボレーション作品を発表し、国内外で注目を集めている。芸術祭では常陸 大宮市・旧美和中学校で《コロイドディスプレイ》を含む複数の作品を展示。 →【常陸大宮市】

落合陽一

Yoichi OCHIAI 小豆島縁起絵巻 ヤノベケンジ×岡村美紀 2013 Photo: Hideaki Hamada

1990年奈良県生まれ/香川県在住 神話や自然などに対する可視化の難しい神秘的な信仰が、現代の科学主 義的な生活の中で今後どのように存在しうるのかという問いをもとに、絵画を 中心とした制作活動を行っている。京都造形芸術大学在学時にヤノベケン ジとのコラボレーションで瀬戸内国際芸術祭(2013)に参加し、その小豆島坂 手港にあるフェリー待合所の壮大な壁画が注目を浴びる。以降、日本各地の 企業、店舗、舞台などで様々な壁画を手がける。芸術祭ではパワースポットと される日立市、御岩神社の社の一つ、斎神社の天井画を担当。伝統的な墨 絵作品を踏襲しながらも、古くから受け継がれてきた神話の生き物を現代の 見方で捉え直す。→【日立市】

岡村美紀

Miki OKAMURA 

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City of Ghost 2008 Busan Biennale 1962年タイ生まれ/在住 1990年に日本政府の奨学金を得て、6年間東京藝術大学で版画を学ぶ。 ヴェネチア・ビエンナーレ(2007)、釜山ビエンナーレ(2008)、シンガポール・ビ エンナーレ(2013)をはじめ世界各地の展覧会に参加。凹版による版画の実 験を繰り返した後、1995年頃から様々な素材を組み合わせたインスタレーショ ンに移行。ある特定の社会の歴史や素材、現代的な問題などに関連した物 品を使っている。芸術祭では、茨城県の32市12町の地図を組み合わせたイ ンスタレーションを発表する。カッターで建物をくり抜いてステンシル状にした地 図の上からベビーパウダーをふりかけ、立体的な町を浮かび上がらせるが、 それは現実にはないつながりを持つ架空の町である。 →【常陸太田市】 1973年タイ生まれ/在住 人間だけではなく、動物や自然などすべての存在が共に生きる社会に関心を 寄せ、彫刻や写真によって動物に関する社会問題や環境問題に言及する。 代表作の一つである《100000 lines》(2010)は、10万本のPPバンドで制作 された大きな犬のかたちをした立体作品で、動物への責任と、現代社会の問 題を暗示する。バンコク大学で教鞭をとるほか、イタリア、セルビア、日本、米国 などで展覧会多数。また、2001年のアーカスプロジェクト滞在アーティスト。芸 術祭では、日鉱記念館にて立体作品を展示する。炭鉱で使われたドリルを 象った作品は、超合金ロボットのように変形し昆虫のような形になり、来場者が 手に取って遊ぶことで、炭坑労働者の歴史と今をつなぐ。 →【日立市】

Where are they staying 1 2011 Photo: Tuksina Pipitkul

タクシナー・ピピトゥクル

Tuksina PIPITKUL

ニパン・オラニウェー

Nipan ORANNIWESNA Soul Shelter(Sketch) 2011/2016 1976年タイ生まれ/在住 版画、ドローイング、絵画、彫刻、映像、インターネットなど様々な技法を用いて、 生命の在り方に対する広い関心を表現する。特に自然と人間の関係を問い 直し、環境と共生する私たちの生き方を考えさせる作品を制作してきた。2000 年以降、「Life-Living」(ARDEL Gallery、タイ、2011)など8つの個展を 行ったほか、ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)、横浜トリエンナーレ(2011)、シド ニー・ビエンナーレ(2012)、など複数の国際展でも発表。2006年には、アーカ スプロジェクト参加アーティストとして茨城県内に滞在。 芸術祭では、貝殻か ら手が出ている立体作品を高戸小浜に展示する。一見不気味にも感じられ るその造形は、仮の宿に住まう人間の努力や生命力、「新しい肉体」への魂 の旅を表現している。→【高萩市】

スッシリー・プイオック

Sudsiri PUI-OCK Southeaster Wind 2007

Morisot Foundation, France Photo: Tawatchai Puntusawasdi

1971年タイ生まれ/在住 数学や科学への強い関心に裏付けられた立体作品を制作。2002年から継 続して発表されている歪んだ構造物のシリーズは特に有名。大きさも本物と は明らかに違う、傾斜した家やベンチは、世界を知覚する純粋な喜びを私た ちに思い出させるとともに、哲学的でスピリチュアルな思索へと私たちをいざ なう。ヴェネチア・ビエンナーレ(2003)、シドニー・ビエンナーレ(2006)、ジャカル タ・ビエンナーレ(2009)など、数々の国際的な展覧会に参加。また第15回シル パ・ビーヒラスィー・グラント(2015)、モリゾ財団グラント(2007)をはじめとした奨 学金や受賞多数。1996年アーカスプロジェクト滞在アーティスト。芸術祭では、 旧家和楽青少年の家にて屋外彫刻を展示する。→【常陸大宮市】

タワッシャイ・プンサワッ

Tawatchai PUNTUSAWASDI 

参照

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