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<要約と提言>ネットワーク・マネジメント論と新潟県集積企業の課題 : 「重層的情報ネットワークシステム」の提唱

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(1)

[要約 と提言 ]ネ ッ トワー ク ・マネ ジメ ン ト論 と新潟県集積企業 の課題

「重層 的情報 ネ ッ トワー クシステム」 の提唱

-姥

(新潟経営大学教授)

は じめに

「ネッ トワーク」 という言葉を企業経営 との関連で連想 させ るのはさ し当たり次の二つの場合であろ う。一つ はいわゆるグローバル企業.における企業 ネ ッ トワークである。 それはグローノ.ヾルに展開 されつ つあるだけに人々の耳 目を引 きっけ易い。 もう一つ は情報ネ ッ トワークとの関連 においてである. これ も昨今何か と話題 に上 ることが多い。 だが両者 ともそれで もなお多 くの人々の関心を惹 きっ けるに至 っ ているとは言 い難 い。前者 はいわゆる国際分野 の問題であ り普通の人々にはやや縁遠 い事柄であ り、後 者 もまた情報通信技術 に明 るい人な らともか く一般 には馴染みが薄 いか らだ。従 って 「ネ ッ トワーク ・ マネジメ ン ト」 と言 って もいま一つ ピンと来 ないというのが実感か も知れない。 しか しなが ら、 グロ「バ リゼ-ションの進展 と情報 ネ ッ トワークシステムの発展 は目覚 ま しく、 しか も両者 は相互 に関連 し合い相乗作用を引 き起 こしている。従 って両者を通 じて産業 ・経済構造が今や大 きな変容 を迫 られているということもまた否定 し難 い事実である。 その結果、大企業 は無論 の こと中小 企業 に至 るまで経営革新を考える上でネ ッ トワーク論 はもはや避 けて侶通れない課題 となっているのだ. (尤 もネ ッ トワーク論 といって もその経済学的意味が明確 にされている訳では必ず しもな い。 例 えば、 問題の核心 の一つである情報 ネ ッ トワークシステムにおける 「ネッ トワーク効果」 について も定量的 ・ 定性的研究が行われているとは言 い難 い。皮肉な ことに現時点で この問題をわれわれに対 して最 も身近 に感 じさせて くれるのはコンピュータ社会の陥穿 とも言 える

2

0

0

0

年問題である。 同問題 におけるマイナ スの 「ネ ットワーク効果」 は企業経営や国民生活 に如何 に大 きくかつ深刻な影響を及ぼすかが様 々なと ころで数多 く語 られているが、その ことはとりもなおさず 「ネ ットワーク効果」の重要性を逆 に証明す る結果 となっている。)そこで、「ネ ッ トワーク ・マネジメ ン ト」 とは一体何か、 またそれはどのよ うな 意味を持 っているのか、 とりわけ中小企業経営革新 にとっては如何 なる意義があるのか-といった こと を考えてお くことはそれな りに意味があるしまた必要 だ と言 ってよいであろう。本稿の第-章ではこの 問題を取 り上 げた。 ところで中小企業の多 くは産業集積地域 にその基盤を置いている。従 って中小企業問題 とは産業集積 地域企業問題で もある。 (なお、本稿では産業集積地域を単 に集積地域 と呼ぶ ことにする。)そこで 「ネッ トワーク ・マネジメン ト」論 も集積地域企業が抱える諸問題 に別 して考察 しない限 りその意義が十分 に 明 らかにされたとは言 い難 い。 それを集積地域企業 に適用 した場合 には新たに 「地域性」が考慮 されな ければな らないか らである。その結果それは 「ネ ッ トワーク ・コーデ ィネー ト」論へと変容を迫 られる。 しか もその場合、 これまでの垂直的取引関係を水平的なそれに転換す るためには、市場 と開発の フィー ドバ ックを重視 した 「重層的 ・多元的ネ ッ トワーク ・コーデ ィネー ト

論 として展開される必要がある。 さらに、市場 ・開発 フィー ドバ ックにとって 「ビジネス ・ネ ッ トワーク」の形成が不可欠であ り、その 「ビジネス ・ネ ッ トワーク」上で フィー ドバ ック機能が発揮 される 「場」すなわち 「ビジネス ・プ ラ ッ トフォーム」の形成 さらにはその核 となる 「ビジネス ・コア」 ない し 「ビジネス ・セ ンター」 の創設が

(2)

求 め られる。 そ してそのプラッ トフォームを形成す る上 で重要な役割を果たす ことを期待 されるのがネッ トワーク型産業なかんづ く流通 システムである。だがその ことは、流通 システムがそ うした役割を担 い 得 るためには新流通 システムへ と脱皮す ることを迫 られ るとい うことを も意味 している。 要 す るに、 「下請 け型取引関係」 を脱却す るためには市場 ・開発 フィー ドバ ックが必要であ り、 そのため には 「ビ ジネス ・ネ ッ トワーク」 を通 じてサプライヤーとユーザーとのマ ッチ ングが求 め られているが、流通 シ ステム もまた こうしたマ ッチ ングを担 うに相応 しい新流通 システムへの移行が迫 られている-というこ とだ。第

2

章ではこれ らの問題を解明す るとともに、 こうした集積地域企業 の経営革新 に対応 した集積 地域の課題 -すなわち新集積地域 に向けての自己革新のための課題 -を提起 した。 ネ ッ トワーク型産業 とともに 「ビジネス ・ネ ッ トワ⊥ク」形成 に対 して重要 な役割を担 っているのが 情報 ネ ッ トワークシステムである。 この場合、論点 は二つある.一つ はこ「グローバル ・ネ ッ トワーク」 と 「ローカル ・ネ ッ トワーク」 との関係をどのように考えるのか という問題であるO それは情報 ネッ ト ワークシステムと流通 システムとの関係をどのように考えるのか という問題 にも繋が る。 いわば短期的 課題 -それ もかな り差 し迫 った課題 -で もある. もう一つ は、問題を もう少 し中長期的に観 た場合であ る。つ まりニーズとシーズのマ ッチ ングに対 しで情報 ネ ッ トワークシステムは如何なる役割を果た し得 るのか とい う問題である。

まず前者 について。 グローバル企業 による 「世界最適調達 システム(Supply

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SCM)

の急速な展開によっていまや取引関係の世界的な再編成が進行 している。それは、単 にグロー バル企業 による調達 システムとして一方的に展開 されるだけであれば、ユーザーーつま りグローバル企 莱 -の広域化 ・グ/ローパル化にサプライヤー (供給者)側を一方的に対応させることによって、ユーザー ・ サプライヤー間取引関係 において前者 (ユーザー)の後着 (サプライヤー)に対する垂直的なネットワー ク取引関係を世界的に築かん とす るものとなる。「グローバル ・ネ ッ トワーク」 としての

SCM

にはこう した側面が潜んでいるとい うことを否定で きないであろう。 さらにそれは流通 システムの再編成 にも繋 が りかねない。

SCM

の垂直的ネ ッ トワーク取引関係が同時にユーザー ・サ プ ライヤー間 の直接 的取 引 関係の強化を も意味 しているとすれば、仲介者である流通 システム就中卸業 の役割 は不要化す る。従 っ て 、「グローバル ・ネ ッ トワーク

の進展 は流通 システムの "切 り捨で 'に繋が りかねないのである。 そ して この場合 には、企業情報 ネ ッ トワークシステムの導入 は

SCM

の こう した性格 を一層増幅す る可 能性 を苧む ことになる。か くして

SCM

下での企業情報 ネ_ツ トワークシステムは、一方 で垂 直的 ・一方 的取引関係を強めユーザー ・サプライヤー間再編成 を助長す るだけではな く、他方で は直接的取引関係 を通 じて流通 システムに代替 しかねないといぅ訳 だ。従 って、ユーザー ・サプライヤー間取引関係 にお いて、 サプライヤー側の自立性っまり地域性を維持 しかっ流通 システムの新 たな役割を見出すためには、 われわれはこうした 「グローバル ・ネ ッ トワーク」 に対峠す る 「ローカル ・ネ ッ トワーク」が必要であ ると考える。だが問題 はそれだけで は済 まない。集積地域 においては、他方では 「グローカル企業」 に よる分業の広域化 ・グローバル化が求 め られてお りそれを通 じての集積地域の広域化 ・グローバル化 も また課題 とされているか らだ。 そこでわれわれ は、

SCM

版 グローバル ・ネ ッ トワー クつ ま り垂 直的 ・ 一方的 ネ ッ トワークに代 って 「重層的ネ ッ トワーク」すなわち 「グローバル ・ネ ッ トワ⊥ク」 と 「ロー カル ・ネ ッ トワーク」 の双方 を包含 した水平的 ・双方向的ネ ッ トワークを通 じて、集積地域企業 におけ る水平的ネ ッ トワーク取引関係の形成 を目指 さなければな らないということになる。つ まり、情報 ネ ッ トワークシステムとの関連で云えば、「重層的情報 ネ ッ トワークシステム」 -すなわ ち 「グローバル情 報 ネ ッ トワークシステム」 と 「ローカル情報 ネ ッ トワークシステム」の双方向型企業情報 ネ ッ トワーク

(3)

システムーが必要 とされるということだ。そうした役割を担 っているのが 「地域 ビジネス情報ネットワー クシステム

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に他な らない。

後者の問題っまり中長期的問題 とは何か.それは、市場 ・開発 フ/イー ドバ ック論の背後にあるニーズ ・ シーズのフィー ドバ ックをどう考えるのか という本質的な問題 に関わる。需要 ・供給マ ッ亨 ングの場 は 言 うまで もな く市場である。問題 は、需要の背後 にはニーズが横 たわ ってお り、供給の背景 にはシーズ が存在 していると考えた場合、 こうしたニーズとシーズのマ ッチ ングさらにはフィー ドバ ックにおいて 市場だけで果た して事足 りるのか ということである。 (市場 とはそ もそ も価格を決 める場であ って価値 を決定す る場ではない。その意味で市場 は社会的有用性を決定する場ではない。従 ってニーズや シーズ が社会的有用性に関わる場合には、ニーズ ・シーズのマ ッチ ングが市場で行われるとは限 らないという ことになる。但 し価値 と価格の間に相違関係があるように、社会的有用性が市場 と全 く無関係だ という 訳ではない。)では誰がどのように してそれを行 うのか。翻 って観 るに、今 日ニーズ もシーズ も大 き く 変容を遂げつつある。ニーズは、一方では高齢化社会への移行か らも窺えるように多分 に社会性を帯 び 始めてお り、他方では地球環境問題の深刻化 により急速 に 「グ リー ン化」して行 きっっある。 これに対 して シーズの方 は

、2

1

世紀のそ う遠 くない時期には情報通信技術の発展を背景 とす る 「情報革命」 に続 いて生命科学の台頭に因 る 「バイオ革命」の影響を次第 に強めてい くものと想定 される。 こうした新 し いニーズやシーズのマ ッチ ングー況や両者のフィー ドバ ックーが企業を中心 とす る 「ビジネス ・ネ ット ワーク」上だけで達成 され得 るとは到底考え られず、む しろそ うしたマ ッチ ングや フィー ドバ ックに相 応 しい 「社会的ネ ットワーク」 -そこでは産学官協力が重要な役割 を果たす ことが期待 されている-の 形成が求め られていると考えるべきであろう。ではこうした 「社会的ネットワーク」 に対 しで情報 ネッ トワークシステムはどのような役割を果たす ことが期待 されるのか、あるいは果たすべ きではないと考 え られるのか-ということが情報 ネットワークシステムを考える上で も避 けては通れない本質的な問題 となるということだ。 集積地域企業 としては、以上の二つの論点を踏 まえて望 ましい

LBI

NS

を如何 に して構築す るのか。 第三章ではこの点の解明を試みた。 ここでは、「オ ンライ ン革命」への対応、「研究開発の事業化」 さら には 「社会的プラットフォーム」の形成 一という観点か ら 『地域

SCM [DSCM]

及び 『地域

CALS』

か らなる双方向型 『地域 ビジネス情報 ネッ トワークシステム』が重要であるとの問題提起を行 った。だ がこの点 については本研究では十分な解明を行 うだけの時間的余裕がな く、 フレームワークづ くりと方 向づけを行 うに止 まった。従 ってわれわれとしてはこの問題 は引 き続 き研究を要するものと考えている。 最後 に、以上の集積地域企業および集積地域の課題を受 けて新潟県集積企業の経営革新問題を取 り上 げた。 (なお、 ここでは中越集積の機械 ・金属産業を中心 に検討を行 ったが、それ はケース研究 のため であって、われわれの意図はそれを通 じて集積地域企業の経営革新及び集積地域革新の汎用モデルを作 り上げることにある。)そこでは、中越地域の機械 ・金属産業を中心 にして 「環 日本海 (北東 アジア) ビジネス ・ネットワーク」を形成 ・発展 させ る必要性を強調す るとともに、それに携わるネットワーク 型産業の発展、 さらにはそれを支援 ・補完するための 『環 日本海 (北東アジア) ビジネス情報ネットワー クシステム』形成の必要性を指摘 した。そ して、中越集積が環 日本海 (北東 アジア)地域 においてテク ノロジー ・コアの役割を果たそうというのであれば、その場合 も、市場 ・開発 フィー ドバ ックの背景を なすニーズとシーズのフィー ドバ ックの 「場」すなわちプラッ トフォームを形成す る必要があるが、そ のためには産学官協力による 「環 日本海 (北東 アジア)版技術移転機関 [

TLO]

の創設が必要 であ る との提起を行 った。

(4)

Ⅰ.

「ネ ッ トワーク ・マネ ジメ ン ト」論 とその意義

1.

「ネットワーク ・マネジメン ト」 とは何か (1) なぜ 「ネットワーク ・マネジメン ト

なのか 「ネッ トワーク ・マネジメン ト」 とは企業間関係すなわち企業間ネッ トワークを重視す る企業経営論 である。 こうした企業経営論が登場 してきたのは、企業経営 における戦略上の課題が企業内問題か ら企 業間関係すなわちネットワークへ と重点を移 しつつあるか らだ。重点移動 は企業付加価値 プロセスにお ける次の三局面で端的にみ られる。 第一 は研究 ・製品開発の分散化 とネッ トワーク化である。研究 ・製品開発の分散化 は二つの理由か ら 生 じている。一つ は情報通信技術 によっで情報共有化が可能 にな ったことである。I(ここでい う 「情報 共有」 とは情報通信技術の発展 に伴 う企業情報 における 「共有部分の拡大」を指 して お り、企業情報 の 全てを共有す ることではない。)すでに製造段階では情報共有化を背景 に 「コンカ レン ト・エ ンジニア リング」 (情報共有化を通 じてそれぞれの工程が他の工程 と並行的に-コンカ レン トに一作業 を進 め る という手法)が行われてお りそれが製造過程の分散化を可能 にしているが、情報通信技術の発展 による 共有部分の拡大 は、 さらにそれを 「コンカ レン ト・ディベロップメント」へ と発展させることによって、 製造過程のみな らず研究 ・開発過程を も分散可能 にしている。その結果、情報非共有化 の下で は独 自 な開発のために巨額な資金を要するという資金制約上の理由か ら中堅 ・中小企業が排除 され大企業の手 に専 ら集中されていた研究 ・製品開発への参入機会が、情報共有化の下では資金的な制約が相対的に低 下 したために中堅 ・中小企業 にも与え られることになった。二つにはコア ・コンピタンス論の下での参 入多様化である。 コア ・コンピタンスとは自社が最 も有利 と考える部門に経営資源を特化 させることを 意味す るが、その特化が市場競争の下で行われる場合 にはコアその ものにも複数の参入者が登場 し得る。 その結果、 キー ・テクノロジーが複数化 Lかつその組み合わせ如何 によって多様な製品が生みだされる ことになる。か くしてコア ・コンピタンスにおける参入の多様化 もまた研究 ・製品開発の分散化に繋が り、中堅 ・中小企業の登場を促す ことになる。 以上二つの理由による研究 ・製品開発の分散化 は情報通信技術 とりわけ企業情報 ネットワークシステ ムの発展 によって一層促進 されることになった.企業情報 ネットワークシステムの発展 は、企業間の開 発提携を妨 げてきた空間的制約 という要因を大 きく低下 させ るか もしくは全 く除去 して しまうか らだ。 か くして情報共有化が大 きく進展することになった。 しか もそれだけではない。 ネッ トワークシステム の発展が標準 インターウ ェ-スの拡大を伴 う場合には、情報共有部分が拡大するのみな らずそれがオ-プン化す る。 また 「情報共有 インフラ」の整備 も見逃せない。 それ は企業間情報共有 システム

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契約者統合技術情報 サー ビス)、設計製 造データの標準規格

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・さ らには互換 ソフ トなど様々な要素か らなっているが-これ らは

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と総称 されて小 る-、 こうしたシステムの開発 ・整備 もまた情報共有化 の進展 に大 き く寄 与 している。 このように、企業情報 ネッ トワークシステムの発展 は研究 ・製品開発の分散化を可能 に しさらに加速 させているのであるが、 このことは、分散化 とネ ットワークが表裏の関係にあることを示す とともに、 企業間ネ ッ トワークの重要性を証明するもので もある。 第二 は技術 ・生産関係の変化である。研究 ・製品開発の分散化 は、様々な技術やノウ- ウを持つ開発

(5)

企業間の多様な連携すなわち 「研究 ・製品開発連携

-を生み出す とともに、それは新たな技術 ・生産関 係の形成を通 じて特定の技術 ・生産関係を前提 に成立 していた 「技術 ・生産工程間連関」の連鎖的変動 を もた らす ことになる。 しか も 「研究 ・開発連携」の変化 と 「技術 ・生産工程間連関」 における変化 と いう二っの変化 は企業情報 ネットワークシステムを通 じて複層的で累積的な性格を一層強めてお り、 こ の複層性 と累積性 によって生み出される相乗作用 と累積効果 -それは企業間のネ ットワーク化 によって 商品の便益性 と収益性を著 しく高めるという意味で 「ネットワーク効果

と呼ばれている-が連鎖変動 を加速 している。 このことか らもネ ットワークの重要性がますます増 していると云えよう。 第三 は取引関係の水平化である。研究 ・製品開発が大企業主導で行われる場合にはヽ 自社製品の開発 はその殆 どが大企業 に集中 し、中小企業 とりわけ零細企業 は単 にその下請 けを担 うという役割 に甘ん じ ていた。その場合の取引関係 は言 う耳で もな く垂直的である。だが、中堅 ・中小企業 もまた研究 ・製品 開発の一翼を担 うということになれば、中堅 ・中小企業 も自社製品 (や部品)を開発す る可能性を手 に 入れることにな り、彼 らが単なる下請 けの地位か ら脱 っするということになるが、そのこ とは逆 に彼 ら もまた自社製品のための販売ルー トを自らの手で確保 しなければな らな くなる、 ということを意味する。 その結果、取引関係 もまたこれまでの垂直的な ものか ら水平的な ものへ と移行す ることになるが-こう

した移行において も

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など情報通信技術 を使 った調達 システム が威力を発揮することになる-、 こうした取引関係の水平化 もまたネットワークの重要性を物語 ってい る。 さらに見落 してほな らないのは、(1)以上の三局面 は、それぞれ研究 ・製品開発、技術 ・生産関係そ し て取引関係 といういわば企業の付加価値 プロセスにおいて最 も重要な部分 に関わってお り、 しか もそれ が企業間に波及 してお り、その意味で 「付加価値連鎖」をな している、(ロ)さらにそのいづれの局面 にお いて も情報 ネットワークシステムが関わってお り、それが上記の付加価値連鎖を深化 させ る上で-連鎖 性を強め価値創造性を高める上で一重要な役割を果 している、 という

2

点である。 以上の点で企業間ネットワークの重要性が高 まってお り、その結果それが企業経営上 の主要課題 とな りつつあるのだが、要 は、情報 ネッ トワークによって促 された企業間付加価値連鎖の深化 こそが 「ネ ッ トワーク ・マネジメント」論登場の所以なのだ、 ということである。 (2) 「ネットワーク ・マネジメン ト」の内容 では 「ネットワーク ・マネジメント」 とは一体 どのような内容を持 っているのか。それは、(1)企業間 ネ ットワーク、.(ロ)ビジネス ・プロセス、再そ して上記(1)と(ロ)の統合 -という三つの要素か らなる。 ① 企業間ネッ トワーク 企業間ネットワークについては、製品 ライフサイクルか らアプローチす る場合 と調達 システムの面か ら捉える場合 とがある。 A.製品 ライフサイクルか らのアプローチ 前者の製品 ライフサイ■クル論的企業間ネットワークを代表す るのは

CALS

である。

CALS

は、 デ ジタ ル化 された情報の流れを中心に企業の業務 プロセ女を製品 ライフサイクル全般にわたって統合化す るコ ンセプ トである。その目的は、 アメ リカでそれが開発 された当初 は兵器調達 コス ト削減 という極めて軍 事的色彩の強いものであった (そ もそ も

CALS

は兵器調達 システムとして開発 されたのだか らそれ は当 然のことである)。だがそれが日本 に導入 されるや否や、その目的 は、抑製品 ライフサイクル全体 を通 じてのコス ト削減、(ロ)製品における品質 ・性能 ・安全性の高度化 ・強化 -という産業競争力 目的に置 き \

(6)

換え られた。 後者の日本 における目的すなわち上記二つの競争力強化 の中で もとくに重要 なのは後 の方 の品質 ・性 能 ・安全性分野である。 この分野 こそ、 グローバル企業がデイファク ト・スタンダー ドの獲得を目指 し て現在 しのぎを削 ってお り、 また各国が懸命 に自国企業 の後押 しを している分野であるか らだ。今や こ の分野 における世界標準 の獲得競争 はまるで 自国の 「国益」がかか っているかの如 き様相を呈 しており、 従 って品質 ・性能 ・安全性 における 「標準化

競争 は私企業 に任せてお くだけでは済 まず、国家 もその ための基盤整備 に積極的に乗 り出すべ し、 とい うことに相成 ったのだ。 しか しなが ら 「標準化」競争力強化のための基盤づ くりということであれば、それは情報共有化のた めのイ ンフラ整備 とい う社会的側面 を も併せ持 ってお り、従 ってそれを専 ら国家 プロジェク ト主導で行 うとい うことには些か無理があるようだ。社会的整備 とい う点では、国家 プロジェク トもさることなが ら、民間企業で しか も中小企業であ り集積地域企業であるも企業の創意工夫を もっと尊重すべきである。 現 に、設計 ・開発部門においては、'基盤技術部門を中心 に集積地域の ソフ ト会社が画期的な互換 ソフ ト を開発 し、職烈 な企業間標準化競争 の中で部品 メーカーの情報共有化 に大 きく貢献 しているとい う例 も 存在 している。

CAD

ネ ットワークシステムの高度化 (ソ リッド化) と融合化

(

CAM

との結合) にみ られるよ うに、 製品 ライフサイクル面での企業情報 ネ ッ トワークシステムは今後高度化 し融合化 しつつ急速 に発展す る もの と想定 されるが、それだけにそ うした発展 に備えるためには

CALS

は 「情報共有 イ ンフラ」 と して 民間部門の創意工夫を も取 り入れて整備 されることが必要であろう。 こうした点で "官製

CALS〝

には種々問題があるとして も、

CALS

が企業内ネ ッ トワー クに対 す る製 品サイクルか らのアプローチ とい う点で本質的に重要な意義を持 っていることに変 りはない.

B.

調達 ㌢ステムか らのアプローチ 後者の調達 システムの面で企業間ネ ッ トワークを代表す るのが

SCM

である。

SCM

とは、資材、情報、 金融などの流れを企業間を超 えた-?のネ ッ トワークシステムとして捉える企業経営論である。 それは 本来 アメ リカのグローバル企業 の世界最適調達 システムとして開発 された企業情報 ネ ッ トワークシステ ムである。 その後 それは、資材、情報、金融などの流れを、財 ・サー ビスの供給者、流通者、消費者 の 間に張 り巡 らされた一つのネ ッ トワークー しか もグローバルなネッ トワークーの下で一括 して取 り扱い、 それ らの流れを全体 として効率化 させ る経営戦略- と発展 して行 った。 .以上か ら明 らかなようにそれは本来流通 ・物流 に淵源を持っ システムであるが、 しか しなが らそれ ら とは基本的に異 な った概念で もある。例えば、物の流れ というロジステ ィックな面か らみると、それは 複数の企業 に跨 ';た ロジステ ィックの統一的管理 によってその総合的な効率化を図ろうとしている点で 従来の ロジステ ィックの延長線上 で捉 え る こともで きよ う。 だが

SCM

において は ロジステ ィックは 「導管」の一つに過 ぎない とい う点が重要である。つ まり

SCM

は、資材

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か ら始 ま り供給者

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、 分配者

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、 小売 り

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そ して顧 客

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に至 る一連 の調達 プロセスを三つの 「導管」すなわち 「財の導管

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」、 「情報の導管 (

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)

そ して 「資金の導管

(

FundsCondui

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)

が貫通す るというシ ステムか ら成 り立 っているのであ って、その意味で ロジスティックは導管の一つつまり 「財の導管」 に 過 ぎないのである。

ロジステ ィック論 と

SCM

論が異 なるもう一つの理 由は、 ロジスティックが片方 向 -サ プ ライヤー ・ ベ ンダーか ら消費者 ・顧客への「方的な流れ-であるのに対 して、

SCM

は本質 的 には双方 向であ る と

(7)

いうことだ。

SCM

は、単 にその名が示 しているだけではな く、原材料 や機械類 な ど中間財 や資本財 の 調達 システムーそれ もグローバル企業 による調達 システムーとして一躍有名 にな った経緯か ら言 っても、 確かに片方向の調達 システムとして受 け取 られがちであるが、他方では、それが比較的消費者 に近 い繊 維産業 など消費財 におけるクイ ックレスポンスーつまり顧客ニーズに如何 に素早 くかつ柔軟 に対応す る か という要求 一に応亘るための流通情報 システムとして発展 してきたという側面 を も併せ持 っていると いうことか らも明 らかなように、実 は本来双方向-サプライヤー ・ベ ンダーか ら消費者 ・顧客への流れ (財の流れ) とともに、その逆の流れ (資金の流れ)、 さらには双方-の流れ (情報 の流れ) もあるとい う意 味 で 双 方 向 - な の で あ る。 つ ま り、

SCM

は本 来

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)

として コンセプ ト化 され るべ きであ ったのだ。

(

SCM

は、専 らグローバ ル企業 によ る 世界的調達 システムとしてのみ理解 されて しまった結果、拾 もその本質が取引関係の世界垂直化 にある かの如 く受 け取 られるのは、

SCM

の こうした淵源に由来す ると云 え よ う。 とはいえ本稿 も、

「SCM」

が既 に "デイファク ト・コンセプ ト〝 とな っている以上、 とくに両者 を区分す る必要がある場合を除い ては、煩雑 さを避 けるために世間の慣習 に従 い

SCM」

概念を用いることにす る。)

(

SCM

に関す る以上 の論点を整理す ると図

1

のようになる。なお、

SCM

に関 しては、 米 ス タ ンフォ-ド大学が グローバル企業の調達 システムの整備を計 ることを主 たる目的 として開発 した調達 モデルと、 同 じく米サプライチェー ンマネジメン トレビュー誌が消費財産業の クイ ック レスポンスへの対応 を主 た る目的 として開発 した

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モデルとがあるが、 ここで は後者 に沿 って整理 してみることにす る0)

1 SCM (

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の概念図

1

2

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そ して、調達 システムを単 なる物流 システムか ら財 ・情報 ・資金 の総合的 な システムで あ る

SCM

へ と発展 させ る上で極めて重要 な役割を担 っているのが企業情報 ネッ トワークシステムである。

(8)

C.

製品 ライフサイクルと調達 システムとの融合 ところで上記

A

(製品 ライフサイクル ・アプローチ) と

B

(調達 システム ・アプローチ)との関係は、

CALS

S

CM

が ともに企業間 ネッ トワークーそれ も企業情報 ネ ッ トワークとい う共通 の基盤 を持 った 企業間 ネ ッ トワー クーであ る以上、 何 らか の共通性 を持っ に至 るの は至極 当然 であ る。 す なわ ち、

CALS

を製品 ライフサイクルに関す る情報 の総合的管理 と捉 え るな らば、 それ は当然

S

CM

を通 じての 企業間 ネ ッ トワークと融合す ることになる。 その結果

CALS

/S

CM

とい う新 たな統合的企業 間 ネ ッ ト ワークが登場す るのである。但 し企業間 ネ ッ トワークの融合 とい う問題 は次 に述べ るビジネス ・プロセ ス問の融合を通 じて行われ るとい うことを見落 としてはな らない。 ② ビジネス ・プロセス ビジネス ・プロセス論 を企業間ネ ッ トワーク論 との関わ り合いで取 り上 げるとすれば、抑業務処理論 との関連、(ロ)経営支援 システムとの関連、(/i上記(1)と(。)の融合 一という

3

点が重要である。 A.業務処理論 との関連性 生 産 ・販 売 な ど基 幹 業 務 処 理 論 と して最 も馴 染 み深 い の は

BPR (

Bu

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e

s

sRe

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n

g

i

n

e

e

r

i

n

g

)

である。 ただ し

BPR

は本来業務改善 に関わるシステムの ことを指す。従 ってそれ は当然 「ビジネス ・プロセス

(

BP[

Bu

s

i

n

e

s

sPr

o

c

e

s

s

]

)

を前提 に して成 り立 って い る議論 だ。 そ こで ビジ ネス ・プロセスと企業情報 ネ ッ トワークシステムが どのような関係 にあるのか、 ということをまず論 じ ておかなければな らない。 ビジネス ・プロセスはまず

CALS

と関係が深 い。

CALS

は、(1)情報通信技術、(ロ)標準 および規格、(パ 情報共有基盤、目電子 デー タ、(a)最適 な どジネス ・プロセスーとい う

CALS

環境」の下で始 めてその 機能を発揮 しうるが、 この ことが示すように ビジネス ・プロセスはGd

CALS

成立要件 の一つをな している。 しか もビジネス ・プロセ幻 ま、単 に 「環境」であるばか りではな く、その最適化が

CALS

の 「目的」 で もあるとい うことか らも明 らかなように、

CALS

とは本来不可分 な関係 にあると言 えよう。 では何故

CALS

が ビジネス ・プロセスと融合す るのか。 それは ビジネス ・プロセスが生産すなわち製 造過程抜 きにはそ もそ も成 り立 たないか らだ。上述 したように

CALS

は製品 ライフサイクルに関わ って いるが、製造過程 は製品 ライフサイクルの中で も最 も重要 な位置を占めてお り、 その意味で

CALS

は ビ ジネス ・プロセスと親和的なのである。 その結果、

CALS

/BP

とい う製 品 ライ フサ イクルに基盤 を持 つ ネ ッ トワ-ク ・プロセスが誕生 し、 それに対応 して

CALS

/BPR

というネ ッ トワーク ・プロセス論 も また成立す るのである。

B.

経営支援 システムとの関連性

経営支援 システムとして華 々 しく登場 しつつ あ るのが

ERP(

En

t

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r

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s

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s

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c

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a

n

n

i

n

g)

で ある。

ERP

とは、最新 の情報通信技術 を活用 し、発注か ら出荷 までの一連 のサ プ ライ ・チ ェー ンと、 管理会計、財務会計、人事管理 を含む企業の基幹業務を支援す る統合情報 システムの ことである。 この ことか らも明 らかなようにそれは

S

CM

と親和的である。では何故

ERP

S

CM

と親和的なのか。 それ は やはり

ERP

の淵源に関わ っている。すなわち、

ERP

は財務っま り企業経営 を中心 とす る業務部 門か ら 出発 してお り、 この点で同 じビジネス ・プロセス論であ りなが ら製造過程か ら始 ま った

BPR

とは趣 を 異 に し、同 じ企業間ネ ッ トワークシステムの中で も調達 システムという意味でやはり企業経営 に関係の 深 い

S

CM

にむ しろ親和的なのである。か くして、

S

CM/ERP

ネ ッ トワーク ・プロセスが延生 す る こと になる。

(9)

C.

業務処理論 と経営支援 システムとの融合 ところで

BPR

ERP

は共 に ビジネス ・プロセスに関わる訳 だか ら両者 は当然融合 す る。 その結 果両 者 は往 々に してセ ッ トにな って導入 されている。例えば

ERP

システムを導入 す る場 合 をみて み る と次 の とお りである。

[ERP

BPR

の関係 について ] 新経営情報 システム

(

ERP)

構築企画 事業戦略方向 ビジネス ・プロセス

(

BP)

の将来像 ビジネス ・プロセス再構築

(

BPR)

新経営情報 システム

(

ERP)

導入 か くして

BP・ERP

とい う融合 ビジネス ・プロセス (さらには

BPR/ERP

とい う融合 ビジネス ・プロ セス論)が登場す ることになるが、その場合重要 なのは企業情報 ネ ッ トワークシステムなかんづ く

EDI

(

El

e

c

t

r

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e

r

c

hange

)

が果 たす役割 で あ る。

EDI

は、 後述 す るよ うに

EC (

El

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c

t

r

oni

c

Comme

r

c

e

)

の一環 をな してお り、一般 に 「電子 デー タ交換」 と呼 ばれて い るが、 そ もそ も業務 処理 形 式 を書 類 か ら電 子 デ ー タ交 換 に置 き代 え る とい う こ とで あ る。 こ う した

I

T (Ⅰ

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or

mat

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on

Te

c

hnol

ogy)

の発展 によって始 めて ビジネス ・プ ロセ スの融合 もまた進展 す るので あ る。 か くして

EDI

、抑今 日では企業間取引業務すなわち商流 ・物流 ・資金 ・情報 の流れに関す る業務処理 の大部分 が

ED

Iに代替 しつつある、(。)その処理項 目が取引決済方法を含む全商取引に及ぶ ことによって電子マネー へ と発展す る可能性を秘 めている、再 さ らにそれが

EDI

FACT (

El

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,

Comme

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t

)

としてグローバ ル化 しっっ あ る- とい う

3

つ の点 で 企業経営のあ り方 に深 く関わ っている。 ところで、

EDI

によって促 された ビジネス ・プロセスの融合化 は、 さ らに企業間 ネ ッ トワー クを も巻 き込んで新 たにネ ッ トワーク ・プロセスの統合化へ と向かいっつある0 ③ ネ ッ トワーク ・プロセスの統合 A.「統合 ネ ッ トワーク .・プロセス」 の誕生

I

5

すなわち、

CALS/BP

ネ ッ トワーク ・プロセスと

SCM/ERP

ネ ッ トワーク ・プロセスの 「統 合」一に よる 「統合 ネ ッ トワーク ・プロセス

(

CALS/BP・ERP/SCM

ネ ッ トワー ク ・プ ロセ ス)」の登場 で ある。 こうした 「統合 ネ ッ トワーク ・プロセス」 の誕生 は前述 したように

EDI

の発展 に負 うところ大 で あるが、 それだけで はな く企業間の ビジネス ・プロセスモデル

CI

TI

S

CALS

システ ムの一環 と して新 たに開発 されつつあるとい うことも重要である。

CI

TI

S

は企業間の ビジネス ・プロセスの電子 的連携 を 計 るサー ビスモデルであるとされ るが、 こうした企業間 ビジネス ・プロセスモデルが発展 して行 けば、 ビジネス ・プロセスの融合 さ らにはそれを通 じての企業間製品 ライフサイクルの一体化 は一層進展す る ことになろう。 こうした企業情報 ネ ッ トワークシステムの飛躍的な発展 に促 されて ネ ッ トワー ク ・プロ セスの融合 もまたさらに進展す るのである。

(10)

(「統合 ネ ッ トワーク ・プロセス [

CALS/BP・ERP/SCM

ネ ッ トワーク ・プロセス

]

を図示す る と 図

2

の通 りである。)

2

「統合ネ ッ トワーク ・プ ロセス

(

CALS/BP・ERP/SCM

ネ ッ トワーク ・プ ロセス

)

の概念図

SCM (

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Suppl

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1社

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B

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)

ここで注 目しておかなければな らないのが

BPR

である。統合 ネ ッ トワー ク ・プ ロセ ス

CALS/BP・

ERP/SCM

は ビジネス ・プロセスの面か らみると、 ビジネス ・プロセスのネ ッ トワー ク化 で もあ る。 その結果

BP

もまた

BPN (

Bus

i

ne

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oc

e

s

sNe

t

wor

k)

化 し、

BPR

再定義の必要性が生 じる。すなわ ち、

BPR

は、 日本で は単 に 「リエ ンジニア リング」 と呼ばれてお り、 そ う した用語 法か らも、 ともす れば企業内の単 なる業務再構築問題 に過 ぎない と理解 されがちで あ るが、 そ もそ も

BPR

の前提 をなす

BP

が企業間ネ ッ トワークと結 びっ きビジネス ・プロセス ・ネ ッ トワークとい う性格 を強 め新 たに

BPN

へ と変身す ることによって、企業内業務再構築 もまた企業間業務再構築 -その場合 には、 「リエ ンジニ ア リング」だけではな くネ ッ トワーク化 に伴 うビジネス ・プロセスの 「モジュール化

(交換可能 な構 成部分 とす ること) という課題が新たに発生す るということも見落 としてはな らない-という意味にお いて捉 え られる必要性が生 じる。 か くして

BPR

もまた新 たに

BPN氏 (

Bus

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wor

k

Re

-

e

ngi

ne

e

r

i

ng)

として再定義 される必要がある、 という訳 だ。 (その際

BPNR

は、

BPR

と異 な り単 なるコス ト引 き下 げ効果を越えた 「ネ ッ トワーク効果」を発揮す るという点で、企業経営上新たな戦略 的意味を持つ、 ということに留意すべ きである。)

(「ビジネス ・プロセス [

BP]

と 「ビジネス ・プロセス ・ネ ッ トワー ク [

BPN]

の関係 を整理す る と図

3

の通 りである。)

(11)

図 3 「ビジネス ・プ ロセス (BP)」か ら 「ビジネ ス ・プ ロセ ス ・ネ ッ トワーク (BPN)」への変化 一業種別 一・企業別 ・業務別 マ トリックスによるサーベイー 業種

(

B

P

)

x

Ⅰ建設業

i

.

2

.

3

.

I

.

.、

Ai

Ⅱ製造業

'

.

2

.

3

... Ⅲ卸売業

B1

°

.

2

3

- Ⅳ小売業

C1

.

2

.

3

-

.D1

Ⅴ物流業

.

2

.

3

- Ⅵ金融業

E1

.

2

.

3

- Ⅶ その他

F1

.

2

.

3

-1.

研究 .製品開発

2.

生産計画 ∴△ _-×

@

J

△ ミ.× △×.. _△× △不. △×

CALS

/ BP

に対応

3.

工程管理

◎ ◎

× × × × ×

4.

5.

6.

購買 .外注管理在庫管理販売管理

O

◎ ◎

×××

BP.

ERP

7.経 理

.

◎ ◎

/ S

M

に対

C

8.

原価管理

◎ ◎

×

9.

予算管理

1

0

.

人事 .袷与

.

BPNα

Ⅰ-

3

Ⅱ-

1

.

2

.

3 Ⅲ-

4

.

5

.

6

-

4

.

5

.

6 V-

5

.

6p

Ⅵ-7■

-(注

1

)Ⅶ その他 ;その他 サー ビス業 (注 2)◎ ;特 に重要 な基幹業務

○ ;

基幹業務 △ ;非基幹業務 × ;不要業務 (注3)ビジネス ・プロセス ・ネ ッ トワークは次 の2種類 のネ ッ トワークか らなる。

・BPNα (

Bu

s

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n

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sPr

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c

e

s

sNe

t

wo

r

kα)

;業種 内 ネ ッ トワーク (例 え ば製造 業

A

l社 の場 合、

Ⅱ-1.2.3

のそれぞれ において、

A1-A2-A3

-のネ ッ トワークが形成 され る。 従 って この場合 は

CALS

/BP

に対応す る。)I

・BPNβ (

Bu

s

i

n

e

s

sPr

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s

sNe

t

wo

r

kβ)

;業種間 ネ ッ トワーク (例 えば 製造 業

A

l社 の場 合、

I

I-4.5‥6.7.8

のそれぞれ において、

Ⅹ1-A1-B

l・・・の ネ ッ トワー クが形成 され る。 従 って この場合 は

BP・ERP/S

CM

に対応す る。)

(12)

(注

4)

上記

BPNα・BPNβ

はさらにそれぞれサ ブモデルを持 っている。 例えば

BPNα

にお ける

Ⅱ-1

は二つのサブモデルを持 っている。一つ は 「単線型技術革新 モデル」 であ り、 いま一 つ は 「連鎖型技術革新 モデル」である (下図参照の こと)0

「単線型技術革新 モデル

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「連鎖型技術革新 モデル

」(

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on)

Not

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M-1:Cur

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2:Pot

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t

(注 5)上記の 「連鎖型技術革新 モデル」すなわち 「連鎖型開発 モデル」 は流通 システムのあ り方 にも 関わる。 市場 と開発の フィー ドバ ックはメーカーだけではな く流通業か らのアプローチ も必要 である。何故 な らば流通業 は市場 に最 も近 いところに位置す るか らだ。 この点で注 目されるの が金型部品商社 ミス ミである。同社 は情報 ネ ッ トワークシステムを活用 して金型部品の市場 ・ 開発 フィー ドバ ック ・システムを構築 しようとしている。同社 は情報 ネ ッ トワークシステムに よってまず部品調達 システムを標準化 したが、引 き続 き販売 プロセスの標準化 に取 り組んでお り、 そ してその過程を通 じて入手 し得たユーザーのニーズを商品開発 に反映 させ るために新た な情報 ネッ トワークシステムの開発 に取 り組んでいるとされる. (注6)さらに上記の2種類のネ ッ トワークの組み合わせ如何が 「ネ ッ トワーク効果」の大 きさを左右 す ることになる。 (注7)では 「ネ ッ トワーク効果」 をどのように して測定す るのか。現在のところその定量的 ・定性的 評価を行 った ものは見当た らない (企業情報 ネ ッ トワークシステム導入 による影響 を試算 した ものとしては国領二郎 ・名和高司両氏 によって行われた試算があるが、 それは 「ネ ッ トワーク 効果」 自体の試算 とは必ず しも言 えない)。皮肉な ことにその評価 に繋が る可能性 があ るの は

(13)

2

0

0

0

年問題 における 「マイナスのネ ッ トワーク効果」論である。それが如何 に大 きくかつ深刻 かは日本政府が行 った危機管理のマニュアルづ くりをみれば明 らかである (日本政府 ・コンピュー タ西暦

2

0

0

0

年対策推進会議 『[コンピュータ西暦

2

0

0

0

年問題 ]企業 のための危機管理計画策定 の手引 き

』[

1

9

9

9

4

月 ]参照)0

B.

EC

時代の到来 ネ ッ トワーク ・プロセスの 「統合」 による 「統合 ネッ トワーク ・プロセス」 の誕生が企業情報 ネッ ト ワークシステムの発展 と軌を一 に しているとい うことは前述 した通 りであるが、 その含意 は、「統合ネッ トワーク ・プロセス」の誕生が、企業情報 ネ ッ トワークシステムの面で も何 らかの 「統合」 を進展 させ ているのではないか、 ということである。実 はそれが

EC (

El

e

c

t

r

oni

cComme

r

c

e

)

と呼ばれ るもので ある。

EC

とは、一般 に 「電子商取引」 と訳 されているが、分か り易 く言えば、「イ ンターネ ッ トを使 っ た企業間取引及び企業 ・個人間取引」つまり 「ネ ッ トビジネス」の ことである。本質的にはそれは統合 企業情報 ネッ トワークシステムの ことである。すなわち、(ィ)製品ライフサイクルのサイ ドでは

、(

a

)

CAD

(

Comput

e

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de

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i

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コンピュータ支援設計)

、(

b)

CAM (

Comput

e

rAi

de

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ac

t

ur

i

ng;

コンピュータ支援生産)、(C)上記(a)および(b)を含めて設計、開発、調達、生産、運用管理、 保守 に至 る 製品の ライフサイクルに関わる情報の全てを統合的に管理す る

CALS (

Cont

i

nousAc

qui

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l

eSuppor

t;

生産 ・調達 ・運用支援統合情報 システム)、の三つか らなるシステム、 (ロ)調達 サ

イ ドでは

、(

a

)

POS(

Poi

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e

s

;販売時点情報管理 システム

、(

b)

EDI(

El

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r

-c

hange;

電子データ交換)

、(

C

)

上記

(

a)

および

(

b)

を含めて資材、情報、金融など調達 に関わ る全ての流 れ

を一つに統合 した

SCM (

Suppl

yChai

nManage

me

nt

)

、の三つか らな る システム- とい うそれぞれ 三っのサブシステムを伴 った二つのメイ ンシステムか らなる統合化 された企業情報 ネ ッ トワークシステ ムの ことである。 とはいえ現状ではそれは、

SCM

を通 じての企業間取引が大部分 を占めてお り、 必 ず しも統合企業情報 ネッ トワークシステムとして展開 されている訳ではない。例 えば急速 に

EC

市場」 が発達 しつつあるとされる日本の場合 も、

EC

市場」全体

(

1

9

9

8

年現在 で既 に年 間

2

5,

9

7

5

億 円に迄 急増 しているとされる)の

9

割が

SCM-

それ も自動車 ・電機 ・コンピュー タメーカーな ど大企業 に主 導 された

SCM

-か ら成 るとされる (郵政省 『通信白書

』「

1

9

9

9

年版」 よ り)0 だが重要な ことは、 統合 ネ ッ トワーク ・プロセスの登場 は実 は

EC

時代がいよいよ本格的に到来 し始 めているということを意味 しているという点である。

(

「統合 ネ ットワーク ・プロセス

[CALS/BP・ERP/SCM]

EC

の関係 は図

4

の通 りである。)

(14)

4

「統合ネ ッ トワーク ・プ ロセス」 と

EC (

El

e

c

t

r

oni

cCommer

c

e

)

の対応関係 (《 》 内が

EC)

ECI;SCM [POS(

Poi

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l

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s

)+EDI(

El

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)

]

1社

A

I社

ECⅡ ;CALS[CAD+CAM+CI

TI

S+STEP (

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hangeofPr

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]

C.

EC

を支 え るデ ジタルネ ッ トワーク

さ らに注 目すべ きは、

EC

時代の到来 は 「デ ジタルネ ッ トワーク時代」 の到来 で もあ る とい う点 で あ る。 すなわち、

EC

は情報通信技術 の面 か らみれば、 ネ ッ トワークのデ ジタル化 によ って本格 的 に発展 し得 るとい うことだ。 その意味で

EC

はデジタルネ ッ トワークと表裏 の関係 にあると考え るべ きなのだ。 (なお、 デ ジタルネ ッ トワークとは、パ - ソナル ・コンピューテ ィング

[Pe

r

s

onalc

omput

i

ng

]か ら ネ ッ トワーク ・コンピューテ ィング

[Ne

t

wor

kc

omput

i

ng

]さ らにはパ ーバ シブ ・コンピューテ ィン グ

[Pe

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i

v

ec

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i

ng

]へ の発展 を通 じて誕 生 す る 「デ ジ タル ・ア プ ライ ア ンス [

De

gi

t

al

Appl

i

anc

e

s

]

のネ ッ トワーク化 を指す。詳 しくは図

5

を参照の こと。)

(15)

図 5

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)p.

6

7

-7

0]

D.

個別企業戟略か ら 「ネ ッ トワーク ・プロセス」戦略へ 統合 ネ ッ トワーク ・プロセスの下で はすなわち

EC

時代 には企業経営戦略 も一変 しかねない. す なわ ち従来 の個別企業戟略か ら新たに 「ネ ッ トワーク ・プロセス

(

Ne

t

wor

kPr

oc

e

s

s;NP)

戦略」へ と転 換す るとい うことだ。 ネ ッ トワーク ・プロセスの融合 ・統合過程で は、 ビジネスに示 され るよ うに ビジ ネス ・プロセス問の融合が急速 に進展す る結果、経営戟略面 で も従来 の企業戦略 一開発戟略、商品戟略 さ らには販売戦略 というように個別的性格 を帯 び しか も個 々の企業への帰属性が強 い ビジネス戦略 -で はその対応 に限界が生 じる。 従 ってそ うした限界を克服す るためには、 これ ら個別戦略を包含 Lかつ企 業間の ビジネス ・プ占セスに跨 る ビジネス戦略すなわち

NP

戟略」が新 たに求 め られ るのだ。 要 す る に

NP

戦略」 とは

BPN

下 の企業経営戦略である。

(16)

2.

「ネ ッ トワーク ・マネジメ ン ト」論登場の背景 以上で述べた 「ネ ッ トワーク ・マネジメン ト」論が登場す るに至 った背景 には二つの要因が存在 して いる。一つ は企業活動 のグローバ リゼーションと一体 とな った企業 ネ ッ トワークのグローバルな展開で あ り、今一つ は企業経営革新 と表裏 の関係での企業情報 ネ ッ トワークシステムの進展である。 (1) グローバ リゼーシ ョンと企業 ネッ トワーキ ング (》 企業 ネ ッ トワークのグローバル化 企業 ネ ッ トワークの展開すなわち企業 ネ ッ トワーキ ングはそ もそ も企業のグローバ リゼーションと表 裏 の関係 にある。 その意味では企業 ネ ッ トワーキ ングとは企業 のグローバル化であると言 って もよい。 その根拠 は以下 の

3

点である。 第- は世界最適調達 システムを通 じての企業 ネ ッ トワークのグローバル化である。現在の貿易構造 は 資本財 を主軸 に してお り、 さらに資本財 ・同関連部門貿易 は、「支援型産業」 (海外で最終財を生産する 際に必要 となる高機能部品、高機能資材 などか らなる) と 「統合型産業」 (情報通信機器、 ソフ ト産業、 情報関連産業 などか らなる) とのコンプ レックスか らなるが、 この うち 「支援型産業」 は企業の世界的 な最適調達 システムの発展 と表裏 の関係 にある。 その場合 「支援型産業」のウエイ トの大 きさを考慮す れば、世界最適調達 システムの重要性が伺えよう。後述す るように、最適調達 システムは企業ネットワー クと密接 な関係 にある以上、 それは企業 ネ ッ・トワークのグローバル化を画期的に進展 させているという ことを示唆 している。 第二 に企業進出の複層化 によるグローバル ・ネ ッ トワークの拡大 ・深化である.企業進出の目的が従 来の輸出基地確保か ら 次第 に市場確保へ と変わ りつつあ り、 その結果進出企業 もまた メーカーだけで はな く流通 ・サー ビス部門 に迄広が りかっ多様化 しているが、 こうした企業進出の複層化 もまた企業の グローバル ・ネ ッ トワークにおける拡大 ・深化 に結 びついている。 第三 時ネ ッ トワークの拡大 ・深化 によるマネー市場の国際的ネ ッ トワーキ ングである。直接投資の拡 大 に伴 う投資受 け入れ国への膨大 な資金移動 は、資本市場すなわち証券市場や債券市場の発展を促 した が、他方 その発展 は金融市場なかんづ く国際金融市場 の発展 とネ ッ トワーキ ングに も繋が った。 また膨 大な資金流入 は為替市場への介入 とネ ッ トワーク化 を促 し、か くして資本 ・金融 ・為替市場の発展 とそ の国際的ネ ッ トワーキ ングが進展 したのである. ② 世界最適調達 システムと企業 ネ ッ トワーキ ング 以上で挙 げた企業活動のグローバ リゼーションの中で も企業ネットワークのグローバル化に最 も関わっ ているのは世界最適調達 システムである。調達 システムは三つの段階を経て変容 して きたが、 それに応 じて企業のグローバル ・ネ ッ トワークも変貌を遂 げた。 まず第一段階での調達 システムは専 ら企業のコ ス ト引 き下 げを目的 としていたために、それに対応す る企業 ネットワークも 「付加価値 レベル別分業ネッ トワーク」 (付加価値 レベルに応 じて企業内あるいは企業間で形成 される国際分業 ネットワーク)であっ た. しか しなが ら進出先 における労賃 コス ト上昇および技術水準上昇 古手伴 い調達 システムの性格が変容 しそれに伴 い企業 ネ ッ トワークも 「イノベーシ ョン波及 ネ ッ トワーク」 (デザイ ン ・技術 ・品質 な どの 平準化を通 じてイノベーシ ョンを進出相手先 に波及 させ ることにようて進出企業 と進出先双方 の競争力 を引 き上 げようとす る企業 ネ ッ トワーク)へ と変貌 した。そ して最後の段階には進出目的が専 ら市場確 保 とい う性格を強めることによ って企業 ネ ッ トワークはさ らに 「製品差別化 ネ ッ トワー ク

(一方 で コ ス ト・価格の適切な組み合わせを兄 い出す とともに、他方で進出相手市場 におけるマーケテ ィング効果 を高めるために製品差別化す ることを目的 とす る企業 ネ ットワーク) という様相 を呈す るに至 ったので

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ある。 以上か ら明 らかなように調達 システムは、一方で は生産 ・供給面 において、他方では消費 ・需要面で、 様々に変容を遂げてきたのであるが、 それに応 じて企業のグローバル ・ネ ッ トワークもまた変貌 して き た。 その意味で企業 ネ ッ トワ-キ ングにおけるグローバル化の展開 は世界最適調達 システムの展開過程 における変化 と表裏の関係 にあ ったと言 えよう。

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が世界最適調達 システムの発展 を背景 に して登 場 してきた企業間 グローバル ・ネ ッ トワークであるということはすでに述べたが、その場合、調達 シス テムと企業間ネ ッ トワーキ ングの発展の間には以上のような関係が存在 していた とい うことを見落 とし てはな らないであろう。

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企業情報 システムの発展 と企業経営論 の変容 ① 企業情報 システムの導入 と経営革新論 の変遷 以上 の企業 ネ ッ トワ-クのグローバル化 は企業情報 ネッ トワークシスキムによって促 されてお り、 そ の意味でその進展 は企業情報 ネ ッ トワークシステムの発展 と深 く関わっている。だが企業情報 ネットワー クシステムそれ自体 は、企業経営革新論 と表裏 の関係で発展 してきた とい うことを見落 としてはな らな い。すなわち、それは企業経営の変容の中で発展 しかつ企業経営の革新 に繋が って い るので あ る。 (企 業 「経営革新」論 は本来それ自体 として論 じられなければな らないが、本稿で はそれを とりあえず 「技 術革新」論の文脈で捉えてお くことにす る。) A.経営革新論 における三つの変遷 企業経営論 の系譜を辿 ると、時代の変化 と共 に論議の核心が次第 に移動 していることに気付 く

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年代 には製品の 「質」が問われた

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年代 に入 ると製造過程の 「効率性」が問題 とされた。 そ して

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年 代 には問題 は最早企業内ではな く企業間にあるとされている。 ところで こうした問題 の核心が移動す る につれてに対応 して経営革新論 の位相 も次第 に変位す る。 質 が問題 に され た

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年代 にお ける革新論 は 「リス トラクチュア リング

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論であったが、効率性が ターゲ ッ トとされた

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年代 には 「ダウンサイジング

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論、企業間関係 に目が向けられ始 めた

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論、 というようにそれ昧変遷 して行 ったのである。 ここで注 目 しなければな らないのは 「ダウンサイジング」 と 「リエ ンジニア リング」 である。何故 な らばそれ らは企業情報 システムとそれぞれ深い関わ り合いを持 っているか らだ。 「ダウンサイジング」 とは、本来大型汎用 コンピュータシステムか ら小型 コンピュータシステムへの 移行 -それは情報処理 システムの集中処理か ら分散処理への移行 に対応 している-を指 しているが、同 時に企業経営の縮小 ・効率化号意味す るコンセプ トにも使われたのである.要す るに小型 コンビュ-夕 による情報処理 システムの導入が企業経営の 「ダウンサイジング」 にも繋が ったとい う訳である。. 「リエ ンジニア リング」 もその言葉か ら連想 されるようにそ もそ も工学的発想か ら来 てお り、情報 シ ステムのあ り方 と深 く関わ って い る。 情報 システムは、 その導入 が進 む につれて、

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へ と移行 し、 それ に応 じて経営の意志決定 システム就中戦略的な意志決定 システムへ と発展 して行 ったが、 こうした発展 は企業経営のあ り方 について も抜本的な変容を迫 ることになった。 そ こで登場 して きたのが 「リエ ンジ ニア リング」である。ではそれは 「ダウンサイジング」 と一体 どこが違 うのか。「ダウ ンサ イ ジ ング」

図 1 SCM ( Suppl yChai nManagement ) の概念図
図 2 「 統合ネ ッ トワーク ・プ ロセス ( CALS/BP・ERP/SCM ネ ッ トワーク ・プ ロセス ) 」 の概念図
図 3 「ビジネス ・プ ロセス ( BP) 」 か ら 「ビジネ ス ・プ ロセ ス ・ネ ッ トワーク ( BPN) 」 への変化 一業種別 一 ・企業別 ・業務別 マ トリックスによるサーベイー 業(B 務 P ) 企業種業xⅠ建設業i.2.3 .I
図 4 「 統合ネ ッ トワーク ・プ ロセス」 と EC ( El e c t r oni cCommer c e ) の対応関係 (《 》 内が EC)
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参照

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