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企業 価値評 価 とセ グ メン ト情 報 開示

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Academic year: 2022

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(1).企業 価値評 価 とセ グ メン ト情 報 開示. 企 業価 値 評 価 とセグメント情 報 開示 山下. 目 1.は. 奨. 次.. じめ に. 2.企 業 価 値 評 価 に必 要 な会 計情 報 3.現 行 基 準 と企 業 価 値 評 価 に 必 要 な情 報 4.企 業 価 値 評 価 モ デ ル に適 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 の 開示 様 式 5.お. わ りに. 1..は. 2008年3月21日. じめ に. 、 企 業 会 計 基 準 委 員 会 か ら企 業 会 計 基 準 第17.号. 示 に 関 す る 会 計 基 準 」 が 公 表 さ れ た(企 国 財 務 会 計 基 準 審 議 会(FASB)か. 業 会 計 基 準 委 員 会2008)。. 「セ グ メ ン ト情 報 等 の 開 当該 基 準 に お い て は 、 米. ら 公 表 さ れ た 財 務.会 計 基 準 書(SFAS).第131.号. セ グ メ ン.トお よ び 関 連 情 報 に 関 す る 開 示 」(FASB1997)お か ら公 表 さ れ た 国 際 財 務 報 告 基 準(IFRS>第8号 事 業 セ グ メ ン トの 開 示 方 法 と.して 、 マ ネ1%メ. 「企 業 の. よ び 国 際 会 計 基 準 審 議 会(7ASB). 「事 業 セ グ メ.ン ト」(IASB20〔}6)と. 同様 、. ン ト ・ア プ ロ ー チ が 採 用 さ れ て い る 。 こ の マ ネ. ジ メ ン ト ・ア プ ロ ー チ と は 、 開 示 セ グ.メ ン ト区 分 を 決 定 ナ る に あ た り 、 経 営.rの 意 思 決 定 を 行 い、 業 績 を評 価 す るた め に 、経 営 者 が 企 業 を事 業 の 構 成 単 位 に 分 別 した方 法 を基 礎 とす る も の で あ る(企. 業 会 計 基 準 委 員 会2008,45項)b;。. 米 国 で は 、1976年 .され た(FASB1976)(2;. にFASBか. らseesi9.'B「. 営 利 企 業 の セ グ メ ン ト別 財 務 報 告 」 が 公 表. 。 そ の 後 、.中 間 財 務 報 告 に お け る セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 、.あ る 企 業. の セ グ メ ン ト数 の 増 加 、 セ グ メ ン トに 関 す る よ り 多 く の 情 報 、 内 部 報 告 管 理 に 対 応 す る 分 割 、 年 次 報 告 書 の 他 の 部 分 と セ グ メ ン ト情 報 の 整 合 性 と い っ た 理 由 か ら 、SFAS14号 1997年. にSFAS137号. が 改 訂 され 、. 「企 業 の セ グ メ.ン ト.およ び 関 連 情 報 に 関 す る 開 示 」 が 公 表 さ れ た 。. Street,NicholsandUray(2000)やHerrmannand'lhomas(2000)な ン ト ・ア プ ロ ー チ を 採 用 し たSFAS131号. ど に よれ ば、 マ ネ ジ メ. に よ っ て 、.開 示 の 数 が 増 え た と い う(3:。. 国 際 会 計 基 準 に お け る セ グ メ ン ト情 報 開 示 の 基 準 に つ い て は 、1981年 基 準 委 員 会 〉 か らIAS14号. にIASC(国. 「セ グ メ ン ト別 財 務 情 報 の 報 告 」 が 公 表 さ れ 、xの. 一153一. 際会 計. 後 、1997年.

(2) 企 業価値 評 価 とセ グメ ン ト情報 開示. にIAS14号. 「セ グ メ ン ト別 報 告 」 が 改 訂 さ れ た 。 さ ら に 、2006年. の コ ンバ ー ジ ェ ン ス を 達 成 す る.ため に 、SFAS131号. に はIASBか. ら 、FASBと. と ほ と ん ど の 差 異 の な いIFRS8号. 「事. 業 セ グ メ ン ト」 が 公 表 さ れ た 。 日 本 に お い て は 、1988年. に 企 業 会 計 審 議 会 か ら 「セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 に 関 す る 意 見 書 」. が 公 表 さ.れ、 そ の 後 、1993年 (連 結 財 務 諸 表 規 則)の. に. 「連 結 財 務 諸 表 の 用 語 、 様 式 お よ び 作 成 方 法 に 関 す る 規 則 」. 改 正 に よ り 、 セ グ メ ン ト情 報 が 連 結 財 務 諸 表 の 注 記 事 項 と な り 、 監. 査 対 象 と され た 。 さ ら に 、2008年. に 企 業 会 計 基 準 委 員 会 か ら 、IASBと. を 達 成 す る た め に 、 企 業 会 計 基 準 第17号. の コ ンバ ー ジ ェ ン ス. 「セ グ.メ ン ト情 報 等 の 開 示 に 関 す る 会 計 基 準 」 が. 公 表 さ れ た(a;。 こ の よ う に コ ンバ ー ジ ェ ン ス が 達 成 さ れ た 現 行 の3つ. の 国 際 的 基 準 に は ほ とん ど差 異 は な. い が 、 あ え て 挙 げ る と す れ ば 、 長 期 性 資 産 と 非 流 動 資 産(無. 形 資 産 含 む)、 負 債 の 開 示 、 お. よ び マ ト リ ッ ク ス 組 織 へ の 適 用 が 差 異 の あ る と こ ろ で あ る(IASB2006,BC60項)〔5) そ も そ も 分 割(disaggregate)情. 報 は 、 有 用 な の で あ ろ う か 。Scott(2006)で. は、現 在の. よ うな 取 得 原 価 主 義 会 計 で 作 成 され る財 務 諸 表 に対 して 、注 記 開 示 の 拡 充 、 財 務 諸 表 の 項 目 追 加 や セ グ メ ン ト報 告 な ど の さ ら に 詳 細 な.記述 を 加 え た も の を 詳 細 情 報(finerinformation) と 呼 ん で お り 、 意 思 決 定 理 論 の 観 点 か ら す る と 、 よ り詳 細 な 情 報 の 生 産 に よ っ て 、 ど の よ う な 自然 状 態 が 実 現 す るの か に つ い て の 識 別 能 力 が 高 め られ る と述 べ て い る 。情 報 の 価 値 が非 負 だ とす れ ば 、 この よ う に意 思 決 定 者 は 追 加 情 報 を獲 得 す る こ と に よ っ て悪 化 す る こ と は決 し て な い(Feltham1968お. よ びChristensenandDemski2003な. ル の 定 理(Blackwe]Ystheorem>が.妥 り 粗 い(coarser)情. ど 〉(R;。ま た 、 ブ ラ ッ ク ウ ェ. 当 す る よ う な 場 合 に も 、 よ り詳 細(finer)な. 情 報 はよ. 報 よ り も優 れ て い る と 普 遍 的 に い え る か ら、 詳 細 な 追 加 情 報 に は 常 に 情. 報 価 値 が あ る と み ら れ る(岡. 部1993)(v;。Ijiri(1995)で. は 、 集 約(aggregate)情. 報 に加 え. て 分 割 情 報 が 利 用.可能 で あ る ほ う が 、 取 替 価 値 や 消 算 価 値 と い っ た 見 積 も り の 精 度 が 増 大 す る こ と が 例 示 され て い る 。 で は 、 分 割 さ れ た 情 報 で あ る セ グ メ ン ト情 報 と 集 約 さ れ た 情 報 で あ る 連 結 財 務 諸 表 に つ い て は 、 こ の こ と は 成 り 立 つ の で あ ろ う か 。 直 観 的 に は 、Moore(1945)で. 述 べ られ て い る と. お り 、 連 結 財 務 諸 表 だ け で は 、 株 主 の 投 資 意 思 決 定 に 十 分 な 情 報 を 提 供 し な い か ら、 補 足 的 な 情 報 と し て セ グ メ ン ト報 告 が 必 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 こ の 直 観 と 整 合 的 に 、 セ グ メ ン ト 情 報 の 開 示 に 関 す る 先 行 研 究 に お い て は 、 連 結 財 務 諸 表 だ け で な く セ グ メ ン ト情 報 も開 示 さ れ て い れ ば 、 よ り有 用 で あ る こ と が 示 され て い る 。 例 え ば 、 セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 に よ っ て ア ナ リ ス トの 利 益.予測 が 改 善 さ れ る と い う こ と を示 して い る 先 行 研 究 と し て は 、Bergerand Hann(2003>お. よ びEttredge,Kwon,Smith,and'Larowlo(2005)な. ど が あ り 、 セ グ メ ン ト情. 報 と 株 価 と に 価 値 関 連 性 が あ る と い う こ と を 示 して.い る 先 行 研 究 と し て は 、 大 日 方(zoos) お よ び 薄 井(2007)な. どが あ る。. 一154一.

(3) 企 業価値 評 価 とセグ メ ン ト情 報 開示. 図1連. 結財務諸表 お よび セ グメン ト情 報 を用 い た企業価値評価 C. 連結財務諸表 一』. 可. 一レ企業価値評価. 。. セ グ メ ン ト情 報. 財 務 報 告 に お い て セ グ メ ン ト情 報 が 開 示 され る必 要 が あ るの は 、 投 資 家 に よ る投 資 意 思 決 定 の 基 礎 と な る企 業 価 値 評 価 に役 立 つ た め で あ る(8:。.こ の よ うな 企 業 価 値 評 価 へ の 役 立 ち を 考 え る と、 分 割 情 報 で あ る セ グ メ ン ト情 報 を用 い て 企 業 価 値 評 価 を直 接 行 う と い う 図1 の ③ の ル ー トも考 え られ る。 しか し、 それ は 、 セ グ メ ン ト情 報 の 開示 項 目の 不 足 、 セ グ メ ン トへ の 共 通 費 等 の 配 分 問 題 、 な らび に セ グ メ ン ト別 の税 率 、 成 長 率 、 お よ び 資 本 コ ス トが わ か らな い こ と な ど さま ざ まな 困 難 性 に よ っ て 不 可 能 で あ る。 む しろ、 セ グ メ ン ト情 報 は 、 上 述 の 先 行 研 究 の 結 果 と整 合 的 に、 将 来利 益 の 予 測 等 を通 じて.図1の ② の よ うに連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価(①)を. 改 善 す る た め に あ る と考 え られ る。 そ うす る と、 連 結 財 務 諸 表. に よ る 企 業 価f直評 価 と よ り整 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 を 開 示 す る こ とが で きれ ば 、 よ り企 業 価 値 評 価 に 資 す る と考 え られ る。 本 稿 で は 、 この よ うな.図1の ② の ル ー トに 用 い られ るの に よ り適 した セ グ.メン ト報 告 開 示 の形 式 を提 案 す る こ と と した い 。 な お、 この ② の ル ー トで 用 い られ る た め に 適 す る開 示 項 目は 、 セ グ メ ン ト別 の 資 本 コ ス トや税 率 等 が 把 握 可能 な理 想 的 な状 況 に お け る ③ の ル ー トの 企 業 価 値 評 価 に お い て も資 す る と考 え られ る。 企 業 価 値 評 価 モ デ ル で の 分 析 を行 うに あ た っ て 、 須 田 ・竹 原(2005)と1司 シ ュ フ ロ ー モ デ ル(DCF)お. よ び 残 余 利 益 モ デ ル(RIM)を. 目的 は 、 こ の よ うなDCFとRIMと. 様 、割引 キ ャ ッ. 採 用 す る こ と と す る 〔9)。 本稿の. い う特 定 の企 業 価 値 評 価 モ デ ル と よ り整 合 的 な情 報 を追. 加 的 な 詳 細 情 報 と して 提 供 す る よ う な セ グ メ ン ト情 報 の 開示 様 式 を示 す こ とに あ る。 本 稿 の 意 義 を あ えて 述 べ れ ば 、DcFとRIMと. い う特 定 の 企 業 価 値 評 価 モ デ ル を前 提 と して 、 そ れ. ら を用 い た連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価 とよ り整 合 的 な 項 目 を セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 に お い て 様 武 と して示 した こ とで あ る。 本 稿 の 構 成 は 、 次 の とお りで あ る。 第2節. で は 、 特 定 の企 業 価 値 評 価 モ デ ル を 前提 と して. 企 業 価 値 評価 に必 要 な会 計 情 報 を検 討 す る、 、第3節 で は、 第2節 で あ げ た企 業 価 値 評 価 と 整 合 的 な 開示 項 目が セ グ メ ン ト情 報 開示 の 現 行 基 準 に含 ま れ て い るか をみ る。 そ の う えで 、 第 4節 で は、 企 業 価 値 評 価 モ デ ル に適 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 の 開示 様 式 につ い て 検 討 す.るこ と とす る。 最 後 に 、 第5節 で は結 論 を述 べ る。. 一155一.

(4) 企 業価値 評価 とセ グメ ン ト情 報 開示. 2.企. 業価 値 評価 に必 要 な会 計 情 報. 本 節 で は 、 特 定 の 企 業 価 値 評 価 の モ デ ル を 前 提 と し て 、 そ れ ら の.企業 価 値 評 価 に 整 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 が 何 で あ る か を 説 明 す る 、 そ の 際 、 企 業 価 埴 評 価 モ デ ル の う ち 割 引 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー モ デ ル(DCF)と. 残 余 利 益 モ デ ル(RIM)を. 参 照 す るQO;。 本 稿 で 用 い ら れ る 変 数 の. 定 義 は 、 次 の と お り で あ る 。 こ れ ら は 、Penman(2001>お (2000)を. よ びYalepu,Healy,andBernard. 参 考 に して い る。. 表1企. 業 価 値 評 価 モデ ル で用 い ら れ る 変 数 の 定 義. ….….=麟.;…;….…: .:;:… ン:畔… … 撫. …1 … … 鵜==== .[. 税 引後営 業利益. 純 利 益 十 正 昧 利 息 費 用 ×(1一 営 業 利 益 ×(1一. 税 率)、 また は. 税 率). 正 味営業 資産. 営 業 資産 一営業 負債 、 または 正 味金 融 負債 十株 主 資本. 正味金融 負債. 金 融負 債 一金融 資産. 金 融資産. 現 金 同等物+短 期 投資+短 期 受取手 形 十長期負 債証 券投 資. 営業 資産. 金 融資 産以外 の資 産 短 期借 入金+長 期負 債 の流動満 期部 分 十短期 支 払手 形 十長期借 入金(銀 行 借 人. 金融負 債. 金 、社 債、支 払手形)十 リース負債 十優先株 式. 営業負 債. それ以 外の負債. 本 稿 で は 、 次 の よ うに.株主 と債 権 者 の 両 者 に と って の 企 業 価 値 と株 主 に と っ て の企 業 価 値 で あ る株 主 資本 価 値 の いず れ も考 慮 す る こ と とす る。 企 業 価 値=負. 債 価 値+株. 主 資本価値. =正 味 金 融 負 債 の価 値 十正 味 営 業 資 産 か ら生 み 出 され る 価 値 こ こで い う正 味金 融 負 債 は 、 金 融 負 債 か ら金 融 資 産 を控 除 した も の で あ る。 正 昧 金 融 負 債 は 、時価 が望 ま しい が 、簡 便 的 に簿 価 と時価 が 等 しい と い う こ と を前 提 とす る こ と もで き る。 正 昧 営 業 資 産 か ら生 みiNiされ る価 値 は、 企 業 価 値 評 価 モ デ ル を 用 い て 求 め られ る。 セ ゲ メ ン トに 配 賦 され な い正 味 嘗 業 資 産 が も しあ れ ば 、 キ ャ ッシ ュ フ ロー を生 み 出 さ ない こ と と して 考 慮 しな い 。 この よ う に営 業 と金 融 の 区分 をセ グ メ ン ト情 報 開示 に お い て 行 う こ と は 、本 稿 の1つ. の 工 夫 で あ る.。. 同様 に〜 セ グ メ ン ト価 値 を次 の よ うに定 義 す る。 セ グ メ ン ト価 値=セ. グ メ ン トの 正 味 金 融 負債 の価 値+セ. 生 み 出 され る価 値(株. グ .メン トの正 味 営 業 資 産 か ら. 主 に と って の セ グ.メン ト価 値 〉. こ こ で い う正 味.金融 負 債 と正 味 営 業 資 産 は セ グ メ ン トに配 賦 され て い る もの で あ る。 こ の. 一iss一.

(5) 企.業価値 評価 とセグ メ ン ト情 報 開示. よ う に セ グ メ ン ト価 値 が株.主と債 権 者 両 者 に とっ て の価f直を指 す とす れ ば 、 セ グ メ ン ト価 値 を求 め る と きに は 、 正 味.金融 負 債 を控 除 す る必 要 は な い 。 た だ し、 株 主 に と って の セ グ.メン ト価{直が重 要 で あ る とす れ ば 、 その よ うな 価 値 を算 定 す る た め に は 次 の よ うに 正 味 金 融 負 債 を控 除 す る必 要 が あ る。 株 主 に と って の セ グ メ ン ト価 値=セ. グ メ ン ト価 値 一f味 金 融 負 債. ま た、 マ ネ ジ メ ン ト ・ア プ ロ ー チ の も とで は、 正 味金 融 負 債 が セ グ メ ン トに 配 賦 され 開 示 され る こ とが あ る。 株 主 に と って の セ グ メ ン ト価 値 や株 主 資 本 価 値 を算 定 す る う えで 必 要 な 企 業 全 体 の 正 味金 融 負 債 を 計 算 す る た め に は、 配 賦 され て い る 限 りに お い て セ グ メ ン ト別 の 正 味 金 融 負 債 を別 に 開 示 す る 必要 が あ ろ う。 本 稿 で は 、 セ グ メ ン ト内 お よび セ グ メ ン ト間 で生 じ る シ ナ ジ ー は す で に 売 上 高 な ど の 会 計 情 報 に反 映 され て い る とす る。 ま た 、 会 計 情 報 に反 映 され て い な い 追 加 的 な シナ ジ ー が生 じ な い とす る 。 そ の た め、 セ グ メ ン ト間 の 取 引 等 を除 けば 、 セ グ メ ン トの 価 値 を その ま ま合 計 す る と企 業 価 値 に な る と い う価 値 の加 法 性 を前 提 とす る こ と もで き る か も しれ な い。 こ の と き、 株 主 に とっ て の 企 業 価 値 は、 セ グ メ ン ト価 値 の合 計 か ら企 業 集 団 全 体 の 正 味 金 融 負 債 を 控 除 した値 で表 す こ と が で き る。 た だ し、 セ グ メ ン ト間 取 引 の 問 題 や 全 社 費 用 の 配 分 の 問 題 が あ る た め に 、 連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価 と整合 的 な セ グ.メン ト価 値 を算 定 す る の が 困 難 な と こ ろ もあ る。 企 業 集 団 全 体 の 企 業 価 値 を算 定 す るの を支 援 す る とい う役 割 な ら ば 、 セ グ メ ン ト価 値 を 必 ず しも合 計 す る必 要 は な い。 な お、 この よ うな モ デ ル に 出 て く る資 本 コ ス トと成 長 率 に つ い て 、将 来 す べ て に わ た っ て 、 .....定 の 資本 構 成 、一 定 の 資 本 コ ス ト、お よ び 一 定 率 成 長 を仮 定 す る。 資本 コス トに つ い て は 、 企 業 集 団 の 資本 コ.ス トの 推 定 は 、CAPMや3フ. ァ ク タ ーモ デ ル な ど を用 い て株 主 資本 コス ト. を推 定 し た うえ で それ と負 債 コ ス トと の 加 重 平 均 で あ るWACCを. 推 定 す る こ とに よ っ て 行. う こ と が で き るが 、 セ グ メ ン ト甥 の 資 本 コ ス トを推 定 す る の は よ り困 難 で あ る。 た だ し、 セ グ メ ン トの 事 業 内 容 を専 業 とす る.L場 企 業 の 情 報 を利 用 す る こ と に よ って 資 本 コ ス トを推 定 す る ピ ュ ア プ レ イrア プ ロ ー チ を用 い る こ とが で き る場 合 も あ る(例 (1981)参. えば 、FullerandKerr. 照)。 一 方 、 成 長 率 に つ い て は 、 経 営 戦 略 を丹 念 に 見 る こ と で.、セ グ メ ン ト別 の ほ. .うが 企 業 集 団 全 体 よ り もよ り精 度 が..E:がるか も しれ な い。 な お 、 こ の成 長 率 は 資本 コス ト末 満 で あ る とす る。 い ず れ の モ デ ル を 用 い る と して も、 実 務 上 は 将 来 す べ て に わ た っ て 一 定 率 成 長 を仮 定 す るの で は な く、5期 程 度 は個 別 に予 測 す べ きで あ ろ うが 、 本 稿 で 焦 点 を 当 て て い るの は企 業価 値 評 価 に 必 要 な開 示 項 口で あ っ て 、 特 定 の企 業 の 精 緻 な 企 業 価 値 評 価 額 を求 め た い わ け で は な いの で 、 本 稿 で は この よ うに 単純 化 を行 っ て い る 。 連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価 の 際 に 企 業 集 団 全 体 の 資本 コ ス トと成 長 率 を 見 積 も る の と同 様 、 セ グ メ ン ト情 報 を用 い る際 に 各 セ グ メ ン トの 資 本 コ ス トと成 長 率 を見 積 も る の も、 投 資 家 の役 割 で あ ろ う。 この.よう.なこ とか ら 、本 稿 で は資 本 コ..ストと成 長 率 につ い て は所 与 とす る。 さ らに 、 セ グ メ. 一157一.

(6) 企 業価値 評価 とセ グメ ン ト情 報開示. ..隻. 長 率 と異 な り、 税 率 を見 積 るの は 、 必 ず し も投 資 家 の 役 割 とは い い き れ な い 。 む しろ、 会 社 は 内部 的 に税 率 の 詳 細 情 報 を有 して い るの で 、 そ の 情 報 を 開 示 項 目 と して 追 加 す る よ う要 求 す る こ と はで き よ う。 ま た、 本 稿 で は 、 資 本 コ ス ト、 成 長 率 お よび 税 率 の 見 積 も りの 困 難 性 か ら企 業 価 値 評 価 の 具 体 的 な 算 定 に つ い て は 取 り扱 わ な い。. 2.1割. 引 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー モ デ ル(DCF)に. 割 引 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー モ デ ル(DCF)で して フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー(FCF>が. 必 要 な項 目 は 通 常 、 割 り引 くべ き将 来 の キ ャ ッシ ュ フ ロ ー と. 用 い ら れ る 。 本 稿 で は 、フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー(FCF). を 次 の よ う に 定 義 す るQO。 フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー=税. 引 後 営 業 利 益+減. 価 償 却 費 一設 備 投 資 額 一運 転 資 本 増 加 額. または、 フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー=税 こ の よ う に 計 算 さ れ たFCFと. 引 後 営 業 利 益 一正 味 営 業 資 産 変 動 額 一 定 率 成 長 の 仮 定 か ら、DCFに. よ る セ グ メ ン ト価 値 お よ び. 企 業 価 値 は 、 次 の よ う に 示 され よ う。 DCFに. よ る セ グ メ ン ト価 値=セ. グ メ ン トのFCF/(セ. グ メ ン トの 資 本 コ ス トー セ グ.メ. ン トの 成 長 率 〉 株 主 に 帰 属 す る セ グ メ ン ト価 値=DCFに. よ る セ グ メ ン ト価 値 一 セ グ メ ン トの 正 味 金 融. 負債 こ の 正 昧 金 融 負 債 は 、 各 セ グ メ ン トに 配 賦 され て い る 場 合 に の み 考 慮 す る(iz)。 こ の モ デ ル を 前 提 と す れ ば 、 そ れ ぞ れ の セ グ メ ン トに つ い て 、 フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー 、 資 本:コ ス ト、 成 長 率 、 お よ び 正 昧 金 融 負 債 を 見 積 も る こ と が で き れ ば 、 各 セ グ.メ ン.ト価 値 を 計 算 す る こ と が で き る 。 上 述 の よ う に フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー は 、(税 引 後)営. 業利 益、減価償却 費 、設. 備 投 資 額 、 お よ び 運 転 資 本 増 加 額 か ら 計 算 で き る 。 し た が っ て 、DCFに. お い て は、 資 本 コ. ス ト と 成 長 率 の 見 積 も り が で き る こ と を 所 与 と し て 、 セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 か ら税 引 後 営 業 利 益 、 減 価 償 却 費 、 設 備 投 資 額 、 運 転 資 本 増 加 額 、 お よ び 正 味 金 融 負 債 の5つ 後 営 業 利 益 、 正 味 営 業 資 産 、 お よ び 正 昧.金融 負 債 の3つ. が わ か れ ば 、 よ り よ く セ グ メ.ン ト価. 値 評 価 お よ び 企 業 価 値 評 価 に 資 す る と 考 え ら れ る 。 な お 、 以 上 のDCFに 情 報 は 、 後 掲 の 表4に. 2.2残. 余 利 益 モ デ ル(RIM)に. 比 較 し て 、RIMの. 竹 原2004な. ついて必要 な会 計. 示 す とお りで あ る。. 必 要 な項 目. 最 近 の 企 業 価 値 評 価 の 文 献 で は 、 残 余 利 益 モ デ ル(RIM)が DCFと. 、 また は税 引. 特 に 注 目 され て き て い る。. ほ う が 企 業 価 値 評 価 の 誤 差 が 小 さ い と い う 先 行 研 究 も あ る.(須. ど)。 具 体 的 に は 、 例 え ば 、FelthamandOhlson(1995)で. 一iss一. 田 ・. は 、 企 業 の 活 動 を営. ﹂. ン ト別 の 税 率 につ い て も、 通 常 は わ か ら な い こ とか ら所 与 とす る。 た だ し、 資 本 コ ス トや 成.

(7) 企 業価値 評価 とセグ メ ン ト情 報開示. 業 と金 融 に 分 け て 、 営 業 活 動 の ほ うは 残 余 利 益 モ デ ル を用 い て 価 値 を 算 定 し、 金 融 活 動 の ほ う は簿 価 と時 価 が 等 しい こ と を前 提 と して 価 値 を 算 定 し、 両 活 動 の 価 値 の 合 計 と して 企 業 価 値 を算 定 す る こ と が示 され て い る。 本 稿 で は 、 残 余 利 益 を次 の よ う に定 義 す る。 残 余 利 益=税 RIMに RIMに. 引 後 営 業 利 益 一正 味 営 業 資 産 ・資 本 コ ス ト. よ る セ グ メ ン ト価 値 は、 一 定 成 長 率 を前 提 とす れ ば 、 次 の式 で示 され よ う。 よ る セ グ メ ン ト価 値=セ. グ メ ン トの 正 味 営 業 資 産+セ. グ メ ン トの 残 余 利 益/(セ. グ メ ン トの 資 本 コ ス トー セ グ メ ン トの 成 長 率) 株 主 に帰 属 す る セ グ メ ン ト価 値=RIMに. よ る セ グ メ ン ト価 値 一 セ グ メ ン トの 正味 金 融. 負債 こ の 正 味 金 融 負 債 は 、 各 セ グ メ ン トに 配 賦 され て い る場 合 に の み 考 慮 す る。 こ の モ デ ル を前 提 とす れ ば 、 そ れ ぞ れ の セ グ メ ン トにつ い て 、 正 味 営 業 資 産 、 残 余 利 益 、 資本 コ ス ト、 成 長 率 、 お よ び 正 味 金 融 負 憤 を 見 積 も る こ とが で き れ ば 、 各 セ グ メ ン ト価 値 を計 算 す る こ と が で き る。 上 述 の よ うに 残 余 利 益 は 、 税 引 後 営 業 利 益 、 正 味 営 業 資 産 、 お よび 資 本 コ ス トか ら 計 算 で き る。 した が っ て 、RIMに. お い て は 、 資 本 コ ス トと成 長 率 の 見 積 も りが で き. る こ と を 所 与 と して 、 セ グ メ ン ト情 報 の 開示 か ら税 引 後 営 業 利 益 、 正 味 営 業 資 産 、 お よ び 正 昧 金 融 負 債 の3つ. が 分 か れ ば 、 よ りよ く セ グ メ ン ト価 値 評 価 お よび 企 業 価 値 評 価 に 資 す. る と 考 え られ る。 な お 、 以 上 のRIMに. つ い て 必 要 な会 計 情 報 は 、 後 掲 の 表5に. 示す とお り. で ある。. 3.現. 行基 準 と企 業価 値 評価 に必 要 な情 報. 本 節 で は、 現 行 の セ グ メ ン ト情 報 開 示 基 準 に お い て 、 第2節. で 説 明 したDCFとRIMと. い. う特 定 の 企 業 価 値 評 価 モ デ ル と整 合 的 な 項 目 が 開 示 され る よ う要 求 され て い るか をみ る こ と とす る 。 現 行 基 準 で 開 示 を要 求 され て い る項 目は 、 次 の表2の 委 員 会2008)。. この 項 目 は、IASB(2006)で. とお りで あ る(企 業 会 計 基 準. も ほ ぼ 同 様 で あ り、FASB(1997>で. も第1節. で 触 れ た 負 債 の 開 示 を 条 件 付 で 要 求 して い な い こ と を 除 け ば ほ ぼ 同様 で あ る(13:。さ ら に、 開 示 様 式 に つ い て 示 せ ば 、表3の. とお りで あ る(企 業 会 計 基 準 委 員 会2008){14}。. 一159一.

(8) 企 業 価fl責評 価 と セ グ メ ン ト情 報 開 示. 表2企. 業 会 計 基 準 委 員会(2008)に. お け る開 示 項 目. ① 利 益(又 は損失). 開示 しな けれ ば な らな い 項 目. ② 資産 最 高 経営 意 思決 定機 関 に 対 して. 負債. 定 期 的 に 提 供 され 、 使 用 され て い る場 合 に 開 示 しな け れ ば な ら ない項 目 企 業 が 開示 す る報 告 セグ メン ト. 利 益(又 は損 失)に 関連 す る項 目. の 利 益(又 は損 失)の 頷 の算 定 に含 まれ てい る場合 、 あ る い は. ① 外 部顧 客へ の売L高 ② 事業 セ グメ ン ト間の 内部売上 高 又は振替 高. 事 業 セ グ メ ン ト別 の 情 報 が 最 高. ③ 減価償却 費(の れん を除 く無形 固定資産 に係 る償 却費 を含 む。〉. 経,;;;意 思 決a'1'Aに. 的 に 提 供 され 、 使 用 され て い る. ④ のれ んの償 却額 及び 負のの れん の償却額 ⑤ 受取利 息 及び支 払利 息. 場合 に開示 が求 め られ る項 目. ⑥ 持 分法 投資利 益(又 は損失). 対 して 定 期. ⑦ 特別利 益 及び待 別損失(主 な内訳 を あわせ て 開示) ⑧ 税金費 用(法 人 税等 及び法人 税等 調整額〉 ⑨ ① か ら ⑧ に含 まれ てい ない重要 な非資金 損 益項 目 資産 に関連す る項 日 ① 持分法 適用 会社 への投 資額(当 年度 末残 高) ② 有 形 固定資 産及 び無形 周定 資産の増 加額. 表3企. 業 会 計 基 準 委 員 会(2008)に. 報 告 セ グ メ ン トの 利 益(又. おける開示様式. は 損 失)、 資産 及 び 負 債 等 に関 す る情 報 (j算f立:百 万 ドD. 自動 車 輝品. 3NP. ソフ ト ウ ェア. 電子. その勉. 調整額. 連 結財 務 諮 表 誹.ヒ額. 売 卜高 外 部顧 客へ の売上 高 セグ メ ン ト間の 内部 売 上高 又 は振 替高. 3,000. 5,000. 9,500. zz,ooo. i,ooa. 30,500 酢. 一. }. 3,000. 一{. 1,500. 旨. n4,500. ㎜. n4,500. 30,50G. △2,050. rsza. ヨ 1JI. 3,000. 5,600. 12.5001. 13,5001,000 咋. セ グ メ ン ト利 益 セ グ メ ン ト資産. zoo. 70. z,ooo. 5,000. 900 3,000. 2.300100. az,ooo. I1. 2,000. 500. 24,500. 5,000. 1S,S50. 1,050. 3,000. 1,&00. 8,000. 一. 減価 償却 費. zoo. 100. 50. 1,000. 50. 50. 1,450. 有形 固定 資産 及び 無 形 固定 資産の増 加額. 3001I. aaa. 500. 800. 一. 1,000. 3,300. セ グ メ ン ト負 債. その他 の 項FI. (注)z.そ. F. の 他 に は 、 不 動 産 事 業 、 電 子 機 器 レ ン タ ル 事 業 、 ソ フ トウ ェ ア ・コ ン サ ル テ ィ ン グ 事 業 及 び 倉 庫 リー ス事 業 等 を含 ん でい る。. 2,調. 整 額 は 、 以 ドの と お りで あ る 。. 一iso一.

(9) .企業 価値 評 価 とセ グ メン ト情報 開示. (1)セ グ メ ン ト利 益 の調 整 額 △2,050s万 円に は、 セグ メ ン.卜問 取 引消 去 く500百 万 円 、 のれ ん の 償却 額 △550百 万 円 、 各 報告 セ グ メ ン トに配 分 して い な い全 社 費用 △950百 万 円及 び棚 卸 資 産 の 調 整額 △30百 万 円 が 含 まれ て い る。 全 社 費 用 は 、主 に報 告 セグ.メン トに帰 属 しな い.....一 般管 理 費 及び技 術 試 験 費 で あ る。 (2)セ グ メ ン ト資 産 の調 整 額500百 万円 に は、本 社 管理 部 門 に対 す る債 権 の相 殺 消 去 △900.百.万円、 各報 告 セ グメ ン トに配 分 して いな い全 社資 産1,5GO百 万 円及び 棚卸 資 産の 調整 額 く30百 万IIIが含 まれて い る。 (3)セ グ メ ン ト負債 の調 整 額5,000百 万 円 は、 本 社 の長 期f昔入 金 で ある。 (4)有 形 固定 資 産 及び 無 形 固 定 資産 の増 加 額 の調 整 額LOOOUh円 は 、本社 建 物 の設 備 投 資額 で あ る。 グ メ ン ト利 益 は、 連 結財 務 諸 表 の 営 業利 益 と調整 を行 っ て い る。. 3.セ. 前 節 で は 、DCFお. よ びRIMに. 必 要 な項 目が 税 引 後 営 業 利 益. 融 負 績 で あ る こ と を 説 明 し た。DCFに. 正味営 業資産 および正味 金. つ.いて は 、 正 味 営 業 資 産 に 代 わ り、 減 価 償 却 費 、 設. 備 投 資 額 、 お よび 運 転 資 本 増 加 額 が 開示 され て い て も よ い。 これ らの 項 目 につ い て 、 現 行 の セ グ メ ン ト情 報 開示 基 準 で 開 示 され るか をみ て い く。. まず 、 税 引 後 営 業 利 益 につ い て は、 税 引 前 の 営 業 利 益 が セ グ メ ン ト利 益 に お い て 開 示 され る こ と も あ る。 そ うで な い場 合 で も、 セ グ メ ン ト利 益 に お い て 営 業利 益 以 外 の利 益 が 開 示 さ れ う る が、 そ の 調 整 は 他 の 開示 項 目 に よ って.可能 で あ る。 した が って 、 実 質 的 に は 、 税 引 前 の 営 業 利 益 は 、 セ グ メ ン ト情 報 で 開 示 され て い る とみ る こ とが で き よ う,し か し、 税 引 後 営 業 利 益 は、 セ グ.メン ト別 の税 率 が わ か らな い た め に求 め るの は 困 難 で あ ろ う。 正 味 営 業 資産 お よび 正 味 金 融 負 債 は 、 セ グ メ ン ト情 報 に お け るセ グ メ ン ト資 産 と セ グ メ ン ト負 債 を そ れ ぞ れ 営 業 と金 融 に 分 け る こ と.によ っ て求 め られ るが 、 それ らを 営 業 と金 融 に 分 け た もの は い ず れ も開 示 され て い な い。 便 宜 的 に セ グ メ ン ト資 産 と セ グ メ ン ト負 債 をす べ て 営 業 に区 分 す る こ と もで き る が 、 厳 密 に 考 えれ ば、 さ ま ざ ま な 組 織 形 態 や 管 理 体 制 が考 え ら れ る た め、 どの よ うに 金 融 資 産 と金 融 負 債 を管 理 して い る の か に つ い て は 開 示 が な け れ ば わ か ら な い。 例 えば 、 各 セ グ メ ン トで 資 金 調 達 お よ び 余 剰 資 金 の 運 用 を行 っ て い る場 合 もあ れ ば 、 企 業 集 団 全 体 で 資 金 調 達 お よ び 余 剰 資 金 の 運 用 を 行 っ て い る場 合 も あ る。 前 者 の 場 合 、 セ グ メ ン ト資産 とセ グ メ ン ト負 債 に は 、金 融 資 産 と金 融 負 債 は 含 まれ る で あ ろ う し、 後 者 の 場 合 、 セ グ メ ン ト資 産 とセ グ メ ン ト負 債 に は 、 金 融 資産 と金 融 負 債 は3れ. な い で あ ろ う。. 減 価 償 却 費 に つ い て は 、 減 価 償 却 費 との れ ん の 償 却 額 な ど の 利 益 に関 連 す る項 目(企 業 会 計 基 準 委 員 会2008,21項(3))で い て は、FASB(1997>で. 開 示 され て い る と.考え ら れ る。 さ ら に 、 設 備 投 資 額 に つ. 規 定 され て い る支 出 額(FASB1997,28.項. 〉 と1司様 の 項 巨で あ る 、. 資 産 に 関 連 す る項 目の 有 形 固 定 資 産 及 び 無 形 固 定 資 産 の 増 加 額1(当 年 度 の 投 資 額)(企 計 基 準 委 員 会2008,22項(2))で. 開 示 され て い る と考 え られ.る。 また 、 運 転 資 本 増 加 額 に. つ い て は、 開示 され て い な い 。 これ ら を ま とめれ ば 、 次 の 表4お. 業会. よ び 表5の. 一161一. とお りで あ る。.

(10) 企業 価値 評価 とセグ メ ン ト情 報 開示. 表4セ. グ メ ン ト情 報 開 示 に お け る.DCFに. 必要 な会計情報 の有無. ….=⑱ 鐸…難:裏 … 濠… 蝋 纏::.….:;.. .=:礁:1… …1…i. 有(要 調整). 税 引後 営業利 益 幽..一... 正味 営業 資産. 正綿. 表5セ. 減価 償却 費. 有. 設備 投資 額. 有. 運転 資本増 加額. 無. 負・. 一. グ メ ン ト情 報 開 示 に お け るRiMに. 税引 後営業利 益. 表4の. よ う にDCFか. 一tl・. 必 要 な会 計 情 報 の有 無. 有(要. 調 整). 正 味営業 資産. 無. 正 昧金融負債. 鉦. らみ れ ば 、 正 味 営 業 資 産 ま た は運 転 資 本 増 加 額 お よ び 正 味 金 融 負 債. が 開 示 され て い な い こ とか ら、 現 行 の セ グ メ ン ト情 報 の 開示 は 必 ず し も.1一 分 とは 言 え な い で あ ろ う。 た だ し、運 転 資 本 増 加 額 お よび 正 昧 金 融 負 債 を 無 視 で き る場 合 に は 、現 行 基 準 で は、 セ グ.メン ト情 報 が 提 供 す べ き企 業 価 値 評 価 と整 合 的 な会 計 情 報 が そ ろ っ て い る と もい え る。 と は い え 、 正 味 金 融 負債 が セ グ メ ン トに大 きな 金 額 で 配 賦 され て い る場 合 な どに は 、 そ れ を 無 視 で き な い で あ ろ う。....・ 方 、 表5の. よ うにRIMか. らみ れ ば 、.正味 営 業 資 産 お よび 正 味 金. 融 負 債 が 開示 され て い な い こ とか ら、 現 行 の セ グ メ ン ト情 報 の 開示 は 十 分 とは言 え な い で あ ろ う。. 4.企. 業価 値 評価 モ デ ル に適 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 の 開示様 式. 本 節 で は 、 まず 連 結 財 務 諸 表 を用 い た企 業 価 値 評 価 と よ り整 含 的 な.セグ メ ン ト情 報 の 開 示 項 目 の 不 足 を 解 消 す る う えで 必 要 な営 業 と金 融 を 区分 す る こ と が 、FASBとIASBの. 財 務諸. 表 の 表 示 プ ロ ジ ェ ク トで も扱 わ れ て い る こ と を説 明 す る。 次 に 、 営 業 に 関 す る フ ロ ー とス ト ッ.クの 項 目 を ど の よ う に開 示 す るの か とい う問 題 に 触 れ る。 そ の 問 題 と は、 具 体 的 に は 、 セ グ メ ン トに 配 分 され て い な い 資産 、 負 債 、 収 益 、 お よ び 費 用 な ど を どの よ う に セ グ メ ン トへ と配 分 す るの か 、 お よび セ グ メ ン ト間 の取 引 を ど の よ う に扱 うの か で あ る。 そ の う えで 、 企 業 価 値 評 価 モ デル に適 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 の 開示 様 式 を示 す こ と と した い 。. 一asz一.

(11) 企 業価値 評価 とセグ メ ン ト情 報開示. 4.1営. 業 と金融 の 区分. こ こ で は 、企 業 価 値 評 価 モ デ ル とよ り整 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 開示 項 目 が 必 ず し も開 示 さ れ て い な い とい う第3節. の 結 果 につ い て さ らに 検 討 を行 う。 と りわ け企 業 価 値 評価 に 必 要 な. の は 、 営 業 活 動 に 関 す る フ ロ ー と ス トッ クの情 報 で あ る。.Pv,の よ う に、 こ れ らの 企 業 価 値 評 価 モ デ ル と よ り整 合 的 な情 報 と して、 セ グ メ ン ト情 報 に お い て(税. 引 後)営. 業利 益 、 正 味. 営 業 資産 、 お よび 正味 金 融 負 債 が 開示 され る必 要 が あ る と い う.こと を示 した。 これ らの 営 業 と金 融 の 分 類 は 、DCFに 営 業 資 産 が 開 示 され れ ば 、DCFに. とっ て もRIMに. と っ て も有 用 で あ る,な お 、 .正味. 必 要 な 資 産 に 関 す る 項 目 で あ る 減 価 償 却 、 設 備 投 資額 お. よび 運 転 資 本 増 加 額 は 開 示 され な けれ ば な らな い こ と は な い が 、 内 部 報 告 で 用 い て お り、 か つ 追 加 的 な作 成 コ ス トが ほ と ん ど掛 か ら な い の で あ れ ば 、 連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価 を支 援 す る とい う観 点 か ら そ れ らの 項 目 を 開 示 す こ と を妨 げ る こ とは な い 。 ま た、DCFに 必 要 なの は正 味営 業 資産 の 変 動 額 お よび 正 味 金 融負 債 の 変 動 額 で あ る か ら、 当期 の もの だ け で な く前 期 の もの も合 わせ て 開 示 され るべ きで あ ろ.う。 この よ うな営 業 と金 融 に 分 け よ う とす る と い う こ とは 、 基 準 設 定 の 場 で もす で に連 結 財 務 諸 表 につ い て 議 論 さ れ て い る 。 現 在 、FASBとIASBが. 共同 で行 ってい る財務諸表 の表示 プ. ロ ジ ェ ク トの フ ェ ー ズBに. よ びIASB(2006)で. お い て は、EASB(1997)お. よ うな セ グ メ ン ト単 位 で 事 業(business>と. 財 務(financing)を. が な され て い る(FASBand.IASB2008,6‑7項)。. 定 義 され て い る. 区 分 す る とい う暫 定 的 決 定. この 区分 に は 、 経 営 者 が 見 て い るや り方 、. す な わ ち マ ネ ジ.メン ト ・ア プ ロ ーチ が採 用 され て い る。 連 結 財 務 諸表 に お い て この よ うな 区 分 が行 わ れ るの で あ れ ば 、 追 加 的 な作 成 コ ス トが ほ と ん ど な い と 考 え られ る の で 、 セ グ メ ン ト情 報 開示 に お い て も、 セ グ メ ン ト別 の営 業 利 益 、 金 融 費 用 、 正 昧 営 業 資 産(ま 求 め る ため の 情 報)、 お よ び 正 味 金 融 負 債(ま. た は それ を 求 め る た め の 情 報)も. た は それ を. 開示 す る こ. とが で き る の で は な い か と考 え られ る。. 4.2営. 業 に関 す る項 目の 帰属 の 困 難 性. セ グ メ ン ト固有 の 問 題 と して 、 資 産 、 負 債 、 収 益 、 お よび 費 用 な ど の セ グ メ ン トへ の 配 分 の 問 題 が あ る が 、金 融 につ い て は 、 金 融 に割 り振 られ さ えす れ ば 、a..味金 融 負 債 が 時価 で あ る とい う前提 が あ る た め に ど の よ うに セ グ メ ン トに配 分 して も(ゼ. ロ を.含む 〉、 配 分 の 問 題. は生 じ な い。 そ うす る と、 焦 点 が 当 た るの は、 営 業 に つ い て の 資 産 、 負 債 、 収 益 、 お よび 費 用 な どの セ グ メ ン トへ の 配 分 で あ る。 セ グ メ ン トに 配 分 され な い 項 目 の う ち他 の 基 準 を参 照 す る こ とが で き る もの と して は 、 本 社 ビル の よ う な全 社 資 産 お よ び そ の 償 郊 費 で あ る全 社 費 用 、 な らび に の れ ん お よび そ の 償 却 費 な どが あ る。 日本 の 減 損 会P11基準 で は 、 全 社 資 産 な ど の共 用 資 産 お よび の れ ん につ い て は、 各現 金 生 成 単 位 へ の 配 分 が 可 能 な場 合 に は 各現 金 生 成 単 位 へ の 配 分 を行 う こ とが で き る。 こ れ らの 配 分 は、 減 損 の 兆 候 が あ る と き にの み 行 わ れ う. 一163一.

(12) 企 業 価Tip評 価 と セ グ メ ン ト情 報 開 示. る も の で あ る。 その 意 味 で は 、 セ グ メ ン トが 現 金 生 成 単 位 と等 しい と き に は、 セ グ メ ン ト情 報 に お い て この よ うな 配 分 方 法 を適 用 す る こ と が で き る.と思 わ れ る。.ただ し、マ ネ ジ メ ン ト・ ア ブa一 チ の 下 で は、 こ の よ うな 配 分 が す で に行 わ れ て い る と も考 え られ る うえ 、 マ ネ ジ メ ン ト ・ア プ ロー チ で 配 分 され て い な い 項 目 を どの よ うな 基 準 で 配 分 す るか は難 しい 。 セ グ メ ン ト価 値 を算 定 す るた め に、 セ グ メ ン ト全 体 の(税 資産 を 開 示 す る必 要 が あ る 。 また 、GAAPに. 引 後)営 業 利 益 お よ びIE味 営 業. は 規 定 が 必 ず し も存 在 しな い セ グ メ ン ト間 の 取.. 引 につ い て は 、 連 結 財 務 諸表 と整 合 的 な 調 整 が 必 要 で あ る た め 、 外 部 売 上 高 と対 応 す る(税 引 後)営. 業利 益 が 必 要 とな り う る。 外 部 顧 客 へ の 売 上 高 、 そ れ に 対 応 す る(税 引 後)営. 業利. 益 お よ び 正 味 営 業 資 産 が 必 要 で あ る。 振 替 価 格 が適 正 な もの と して 、 外 部 へ の売 ⊥ の 前 の い わ ゆ る 未 実 現 利 益 を ど の セ グ メ ン トへ 配 分 す る の か が 問 題 で あ る。 第2節 で 述 べ た セ グ メ ン ト価 値 評 価 の 式 を外 部 売 上 高 に対 応 す る.よう に書 き直 せ ば 、 次 の とお りで あ る。 外 部 売 上 高 に 対 応 す る セ グ メ ン ト価 値=セ 応 す る セ グ メ ン トの 残 余 利 益/(資. 4.3企. グ メ ン トの 正 味 営 業 資 産+外. 部 売上 高 に対. 本 コ ス トー成 長 率). 業 価 値 評 価 モ デ ル に 適 合 的 な セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 様 式. 上 述 の 工 夫 を加 え てDCFとRIMに せ ば 、 次 の 表6と. 必 要 な情 報 を反 映 した セ グ メ ン ト情 報 開示 の 様 式 を示. お りで あ る 。 こ.のよ うな 開 示 様 式 は、 表4と. る よ うに 変 更 す る も.ので あ る。DCFとRIMにn的 て い る。 な お 、DCFに. 表5の 項 目 が す べ て 開 示 され. な情 報 は、 特 に 強 調 して太 字 で 示 され. 必 要 なの は2期 分 の 情 報 で あ る が 、 紙 幅 の 制 約 か ら こ こ で は1期. を示 して い る。 また 、表6は. 、表3を. 分. も とに作 成 して い るた め 一 部 調 整 を行 っ て い る。 ま ず 、. 税 引 後 営 業 利 益 につ い て は 、 セ グ メ ン ト別 の 税 率 が 分 か らな い た め に税 引 後 の 金 額 を 出 す の が 困 難 で あ る こ と か ら税 引 前 の 金 額 を 用 い て い る。 次.に、 外 部 売 上 高 に対 応 す る セ グ メ ン ト 営 業 利 益 お よび 外 部 売 上 高 に 対応 す る セ グ メ ン ト正 味 営 業 資 産 につ い て は 、 外 部 売 上 高 と セ グ メ ン ト間 の 内 部 売 上 高 の 比 で 按 分 され た 外 部 売 一.ヒ 高 に 対 応 す る もの を用 い て い る。最 後 に 、 セ グ メ ン ト負 債 と正 味 金 融 負債 に つ い て 、 各 セ グ メ ン トに 正 味 金 融 負 債 は 存 在 せ ず 、.表3に あ る セ グ メ ン ト負 債 をす べ て 営 業 負 債 と して 正 昧 営 業 資 産 を計 算 して い る。. 表6DCFとRIMに. 必 要 な 情 報 を 反 映 した セ グ メ ン ト情 報 開 示 様 式 の 改 訂 案. 報 告 セ グ メ ン トの利 益(又1 .よ 損 失 〉、 資 産 及 び 負 債 等 に関 す る情 報(単. … …}…;灘 tl … 澄. 、.船 舶 …..…1:::. 位 ;百 万円〉. .:雛繍 務.. ..=:そ 磯 …:… … .… … …. .∵ :… 翻纈 … … … .… .:諸 表葺 穂 額… …:.. .1..電 … 華… ゼ. 売 上 高i 外 部酪. への売 上高i. セグ メ ン ト問 の内部 売 上高又 は振 替高. 3,000. I3. ‑l. 5,000 一. 9,500 3,000. 164一. 12,000. 一. 1,000. 1,500i; 一. 〇4. ,500. 30,500 一.

(13) 企 業価値 評 価 とセグ メ ン ト情 報 開示. 計. 際 唖 励. セ グ メ ン ト営 業 利 益2001703 I. …. F 200170. セ グ メ ン ト疋 味 営 業 資 産. 950. z,oou. 外部 売上 高 に対 応 する セ グメ ン ト正 味営 業資 産. 950. 2,000. 有形 固定 資産 及び 無形 固定 資産 の増 加額 〔 注)1.そ. 04. 100. 684!2,044. 01. ,500. 30,500. 2,050',. iszo. ,575. iszo. 1,200',. 4,000. 2,000. 500. 10,650. 912. 3,556. 2,000. 1,232. 10,650. 一. 一. 5,000. 5,000. 50. 1,000. 50. 50. 1,450. 500. aoa. 一. 1,000. 3,300. …. 一;一. 一. 正味 金融 負債. 減価 償却 費. i,ooo. 2,300i100. 900. 外 部売上 高 に対 応 す るセ グメ ン ト営業 利益. その他 の項 目. 13,500. : 200. "100. = 300'.7001 1. の 他 に は 、 不 動 産 事 業 、 電 子 機 器 レ ン タ ル 事 業 、 ソ フ ト ウ ェ ア ・コ ン サ ル テ ィ ン グ 事 業 及 び 倉 庫 リー ス事 業 等 を 含 んで い る。. 2,調. 整 額 は 、 以 下 の とお り で あ る 。 (1;セ. グ メ ン ト利 益 の 謂 整 額 △2,050百. 万 円 に は 、 セ グ メ ン ト間 取 引 消 去 △500百. 万 円、 の れ ん の. 償 却 額 △550百 万 円 、 各 報 告 セ グ メ ン トに 配 分 し て い な い 全 社 費 用 △950百 万 円及び 棚 卸 資 産 の 調 整 額 △30百 万 円 が 含 ま れ て い る 。 全 社 費 用 は 、 主 に 報 告 セ グ メ ン トに 帰 属 しな い 一 般 管 理 費 及び 技 術試 験 費 で あ る。 ②. セ グ.メ ン ト資 産 の 調 整 額50G百. 万 円 に は 、 本 社 管 理 部 門 に 対 す る 債 権 の 相 殺 消 去 △900百. 各 報 告 セ グ メ ン トに 配 分 して い な い 全 社 資 産1,500百. 万 円 及 び 棚 卸 資 癌 の 調 整 額 △30百. 万円、 万円 が. 含 まれ て い る。 (3)セ. グ メ ン ト負 債 の 調 整 額5,00〔}u万. 円 は 、 本.社の 長 期 借 入 金 で あ る 。. 〔4)有 形 固 定 資 産 及 び 無 形 固 定 資 産 の 増 加 額 の 調 整 額1,000自 3.セ. 万 円 は 、本 社 建 物 の 設 備 投 資 額 で あ る 、. グ.メ ン ト利 益 は 、 連 結 財 務 諸 表 の 営 業 利 益 と 調 整 を 行 っ て い る.. この 表6の よ うに 、DCFとRIMに. 必要 な情 報 を反 映 した セ グ メ ン ト情 報 開 示 様 式 に よ っ て 、. 現 行 基 準 で は十 分 開 示 され て い な い セ グ メ ン ト情 報 が連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業 価 値 評 価 を 支 援 す る た め の 会 計情 報 が 開 示 され る こ と に な る 。 た だ し、 セ グ メ ン ト営 業 利 益 お よ び 正 味 営 業 資 産 を開示 す る た め の 調 整 が 困 難 で あ る た め 、 本 稿 で は 、 セ グ.メン トに配.分で きな い 正 味 営 業 資 産 は 、 将 来 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー を生 み 出 さな い と い う前 提 を置 い て い る こ とに留 意 さ れ た い 。. 5.お. わ りに. セ グ メ ン ト情 報 が 財 務 報 告 に お い て 開示 され る 必 要 が あ る の は 、 連 結 財 務 諸 表 と同 じ く、 投 資 家 に よ る投 資 意 思 決 定 の 基 礎 と な るr価. 値 評 価 に役 立 つ た め で あ る。 た だ し、 集 約 情. 報 で あ る連 結 財 務 諸 表 とは 異 な り、 分 割 情 報 で あ る セ グ メ ン ト情 報 に よ る企 業 価 値 評 価 は 、 現 在 の と こ ろ 、.セグ メ ン ト情 報 の 開 示 項 目の 不 足 、 セ グ メ ン トへ の 共 通 費 等 の配 分 問 題 、 な. 165一.

(14) 企業 価値 評 価 とセグ メ ン ト情 報 開示. らび に セ グ.メン ト別 の 税 率 、 成 長 率,お. よび 資 本 コ.ストが わ か らな い こ と な ど さ ま ざ ま な 囲. 難 性 に よ って 不 可能 で あ る 。 む しろ 、...一 般 に分 割 情 報 が集 約 情 報 に 加 えて 利 用 可 能 で あ れ ば 有 用 で あ る とい わ れ て い る とお り、 分 割 情 報 で あ るセ グ メ ン ト情 報 と集 約 情 報 で あ る連 結 財 務 諸 表 につ い て もそ の 関 係 が 成 り立 って い る と考 え られ る。 さま ざ まな 実 証 の 先 行 研 究 で も、 集 約 情 報 で あ る連 結 財 務 諸 表 を所 与 と した と きに追 加 的 な分 割 情 報 で あ る セ グ メ ン ト情 報 が 意 思 決 定 に有 用 で あ る こ とが 示 され て い る。 そ うす る と、 セ グ メ ン ト情 報 は 、連 結 財 務 諸表 に よ る企 業 価 値 評 価 を改 善 す る た め に あ る とい.って よい 。 し か し、 この よ うな連 結 財 務 諸 表 に よ る企 業価 値 評 価 に 役 立 つ た め に 必 要 な 情 報 は、 セ グ メ ン ト報 告 に お い て あ ま り開 示 され て い な い 。本 稿 で は.、この こ と を解 決 す るべ く、 企 業 価 値 評価 に 必 要 な 情 報 を提 供 す る セ グ メ ン ト情 報 の 開示 様 式 を示 して 、追 加 的 な分hJ報. を よ り有 用 とす る た め の提 案 を試 み た 。. 投 資 家 が 用 い て い る と想 定 され る主 な 企 業 価 値 評 価 モ デ ル と して 、 本 稿 で は 、 割 引 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー モ デル(DCF>と. 残 余 利 益 モ デル(RIM)を. 取 り上 げ た 。DCFに. つ いては、現行. の セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 基 準 に お い て 、(税 引 後 〉 営 業 利 益 、 減 価 償 却 費 、 設 備 投 資 額 とい っ た 必 要 な項 目は お お む ね 開示 され て い る もの の 、 他 に 必 要 な運 転 資 本 増 加 額 お よび 正 味 金 融 負 債 が 開示 され て い な い こ と を 説 明 し た。 一 方 、RIMに. つ い て も、 現 行 の セ グ メ ン ト情 報. の 開 示 基 準 に お い て 、 必 要 な 正 味 営 業 資 産 や 正 味 金 融負 債 の 金 額 の 調 整 を行 う こ とが で き る よ うな 項 目 が開 示 され て い な い と い う こ と を説 明 した。 DCFとRIMと. い う特 定 の 企 業 価 値 評 価 モ デ ル と整合 的 な情 報 が セ グ メ ン ト情 報 開 示 に 関. す る現 行 基 準 で は開 示 され て い な い とい う問 題 を解 決 す べ く、 セ グ メ ン ト情 報 に お い てDCF とRIMに. 必 要 な営 業 利 益 、 正 味 営 業 資 産 お よ び 正 味 金 融 負 債 だ け で は な く、 連 結 財 務 諸表. と よ り整 合 的 な外 部売 上 高 に対 応 す る セ グ メ ン ト営 業 利 益 お よ び 外 部 売 上 高 に 対 応 す る セ グ メ ン ト正 昧 営 業 資産 が 開 示 され る よ うな 様式 を示 した。 この 開示 様 式 に よ っ て 、 セ グ メ ン ト 情.報は、 連 結 財 務 諸表 に よ る企 業 集 団 全 体 の 企 業 価 値 評 価 を 支援 す る こ と が で き る た め の 会 計 情 報 を よ りよ く提 供 す る こ とに な る で あ ろ う。 さ らに 、 この よ うな 情 報 は 、 理 想 的 な 状 況 に お け る セ グ メ ン ト情 報 に よ る企 業 集 団 全 体 の 企 業 価 値 評 価 に も役 に立 つ もの で もあ 惹, この よ うに現 行 基 準 で は 開示 され て.いな いDCI'とzziMと. 整 合 的 な項 目 を セ グ メ ン ト情 報. で 開示 す る こ と1よ 連 結 財 務 諸表 の 表 示 を.事業 と財 務 に分 類 して 開示 しよ う とい うFASBと IASBが. 共 同 で行 っ て い る財 務 諸 表 の表 示 プ ロ ジ.エク トで の暫 定 的 決 定 と も軌 を....・ に して い. る。 そ の よ うな事 業 と財 務 の 分 類 が セ グ メ ン ト単 位 を基 礎 と して 行 わ れ る とい う暫 定 的 決 定 か らす れ ば、 セ グ メ ン ト情 報 に お い て もそ の よ うな2分xが. 開示 され る可 能 性 も高 い と考 え. られ る。 今 後 の 課 題 と して考 え られ るの は、 以 下 の3点 れ る営 業 と金 融(ま. で あ る。 第1は. 、 この よ うな 開 示 様 式 に 表. た は 事 業 と財 務 〉 の分 類 につ い て 、 どの 項 目が ど ち らの カ テ ゴ リー に 含. まれ るべ き か な ど そ の 分 類 方 法 を厳 密 に考 えて い く必 要 が あ る 。 第2は. 一166一. 、分割情報 に固有 な.

(15) 企業 価値 評 価 とセ グ メ ン ト情 報開示. 問 題 で あ る資 産 等 の セ グ メ ン トへ の 配 分 方 法 を検 討 す べ きで あ る。 第3は. 、 シナ.ジー の 問 題. で あ り、複 合 企 業 の 実 態 を よ り反 映 す る よ うな 会 計 処 理 お よ び 表 示 を よ り深 く掘 り.ドげ る 必 要 が あ る。. 付記. 本 稿 は 、 早稲 出 大 学2008年. 度 特 定 課 題 研 究 助 成 費(課. 題 番 号2008A‑843)に. よ る研. 究 成 果 の 一一部 で あ る。. 【注. 】. ω. こ の マ ネ ジ メ ン ト ・ア プ ロ ー チ は 、 経 営 者 の 意 図 を 反 映 す る よ う な 区 分 方 法 で あ る 。 基 準 設 定 の 歴 史 を 振 り 返 れ ば 、 こ の セ グ メ ン ト開 示 に 限 ら ず 、 そ も そ も 会 計 情 報 に 経 営 者 の 意 図 を 反 映 させ る べ き か 、 ど の よ う に 反 映 さ せ る べ き か と い う こ と が 繰 り返 し 問 わ れ て きて い る 。 例 え ば 、 金 融 商 品 に 関 す る保 有 目. 的 別 分 類 な ど は 、 経 営 者 の 意 図 を 反 映 させ る こ と を要 求 す る も の で あ る 。 1:2}な お 、米 国 のSFAS14号 設 定 ま で の 経 緯 に つ い て は 、末 尾(1979)に 詳 し い 。1993年 Pacter(1993)に (2007)を. よ く ま と め ら れ て い る。SFAS131号. 当時 まで の もの は 、. ま で の 経 緯 に つ い て は 、 山 地(2000)お. よび 山地. 参 顛。. 〔:1)先 行 研 究 で は 、 開 示 さ れ な い 動 機 と して は 、 エ ー 一 ジ ェ ン シ ー コ ス ト仮 説 と プ ロ プ ラ.イ エ タ リ ー コ.ス ト仮 説 が あ げ ら れ て い る 。 例 え ば 、BergeranClHann(2007)で1ま て お り、Arya.Frimor.anCIMIttendorf(20G7)で 浅野. 、 エ ー ジJ..ン シ ー一コ ス ト仮 説 が 支 持 さ れ. は 、 プ ロ プ ラ イ エ タ リ ー コ ス ト仮 説 が 支 持 さ れ て い る.t. 〔20〔 〕6)で は 、 米 国 会 計 基 準 を採 用 して い る 日 本 企 業 に つ い て プ ロ プ ラ イ エ タ リ ー コ ス トが 小 さ い. こ と が 示 さ れ て い る。 141な 冊. お 、CESR(2(勘5)の. 表. 国 際 的基 準 の現 行 基 準 の差 異 l ISFAS131. 固定 資 産 の範 囲. 有形 固定資産 (長期性資産). 負 債 の 開示. 要求 しない. マ トリ ッ ク ス 組 織. (s;. 「 司等 性 評 価 で は 、 セ.グ メ ン ト報 告 に つ い て 重 要 な 差 異 が な い と され て い る 、,. これ ら の 差 異 を 表 で 示 せ ば 、 次 の と お り で あ る.、. 】. 繊 一t. crRSa. 基準第17号1. 有形 固定 資 産 と無形 固 定 資産(非 流 動 資産). 有形固定資産 と無形 固 定資産 .・1. 内 部 で報 告 して い る場 合 に は、 要 求す る. 内 部 で 報 告 して い る場} 合 に は 、 要 求 す るi. マ ネ ジ メ ン ト ・ア プ ロ. 一 囁 マ ネ ジメ ン ト ・ア プ ロi. ー一チ に 従 う. 一チ縦. う1 一一 一 」. 単 一 主 体 の 設 定 の も と にviaら れ る。 複 数 主 体 の 状 況.で は 必 ず し も成 り立 つ と は 限 ら な い(岡 よ びChristeusen.andDemskil()OHな. 部1993お. ど)。 複 雑 な 設 定 は 、 本 稿 で は 取 り 扱 わ な い 。. 7. ブ ラ ッ ク ウ ェ ル の 定 理 に つ い て は 、MarschakandMiyasawa(1968)な. ど を 参av. 8. セ グ メ ン ト情 報 は 、 財 務 諸 表 本 体 で は な く 注 記(disclosure)で が 異 な り う る か も しれ な い が 、 本 稿 で は 取 り 扱 わ な い 。 開 示..般 〔200:t)、Schippec(2007>な A;. あ る た め に 、 企 業 価 値 評価 へ の 適 用 に つ い て は 、Dye(2001)、Verrecchia. どの 議 論 を参 照 。. DCFもRIMも. 、.一一定 の 条 件 の ドで 、 配 当 割 引 モ デ ル(DDM;か. uo;. 1)CFとRIMの. 特 徴 に つ い て は 、Perunan(2W1)や. III;. 以 下 の2つ. tiz;. な お 、 正 昧 金 融 負 債 が あ る 場 合 に は 、 税 金 を.考慮 し たMMFC論. ら導 か れ る もの で あ る.. 竹 原 ・須 田(zoos;な. ど で ま と め ら れ て い る 、,. の 定 義 は 、 必 ず し も 一 致 す る わ け で は な い 、.. 一167. に よ れ ば、 節 税 効 果 の 分 だ け セ グ メ ン.

(16) 企 業価 値評 価 とセ グメ ン ト情報 開示. トの 価 値 が..i二 が る と考 え られ る。 節 税 効 果 は、 正 味.金融 負 債 が永 久 に変 わ らな い こ と、 お よび税 率 が変 わ らな い こと を前 提 とす る と、 節 税 効果=正 味 金 融 負債 負 債x.負 債 金利 ×税 率 ÷負 債 金利 で あ る。 節税 効 果 を算 定 す るた め には 、 セ グ.メン ト情 報 の 開示 に お い て正 味 金融 負 債 や 支払 利 息 が わ か れ ば よい 。 (13)④. の の れ ん に つ い て は.FASB(2001)に. よ って 別 途 開示 が 要 求 さ.れで い る.た だ し.FASB(2001). で は、 の れ ん は償 却 が 禁止 され て い るため 、減 損 損失 の金 額 の 開 示 が要 求 され て い る。 (gymこ こで は、 各 セ グ メ ン トで 開示 され て い る負 債 は、 最 高 経 営 意 思 決 定機 関 に対 して定 期 的 に 提供 され 、 使用 され て い る もの で あ る と想 定 され る。 また 、外 部 顧 客 へ の売 上 高 お よび 事業 セ グ メ ン ト間 の 内 部売 上高 又 は振 替 高、 な らび に 、減 価 償 却 費 お よび有 形 固定 資 産及 び無 形 固定 資 産 の増 加 額 につ いて は 、 企 業が 開 示 す る 報告 セ グ メ ン トの利 益(又 は損 失)の6の. 算 定 に含 まれ てい るか、 あ るい は事 業 セグ メ ン. ト別 の 情 報 が最 高 経 営 意 思rk定 機 関 に対 して定 期 的 に提 供 され 、 使 用 され て い る もの と想 定 され る 。. 【 参 考 文 献 】 Arya,A.,Frimor,H.,Mittendorf,B.2007.AggregatedDiscretionaryDisclosuresinaMultisegmentFirm. WorkingPaper,TheOhioStateUniversity, Berger,E,andRHann.2003.'lheImpactofSPAS1310nInformationandMonitoring.JouyttolofAaouxting Resaarch41(Supplement):163‑222. .2007.SegmentProfitabilityandtheProprietaryandAgencyCoetsofDisclosure.TheAccouxtixg Review82(4):869‑906. ChristenseoJ.,andJ.Demski,2003,AccoundengTheory.'A"∫ McGraw・Hil1/lrwin,(佐. 藤 紘 光 監 訳.2007.r会. 吻7刑. α励 離ContentPerspective.Bosしon,MA:. 計 情 報 の 理 論 一 情 報 内 容 バ ー ス ペ ク テ.イ ブ 』 中 央 経 済 社.). CommitteeofEuropeanSecuritiesRegulators(CESR).2005.Techn「calAdviceonEquivalenceofCertain7Paird CountryGAAPandLratern「taon「dF「noncialReport「ngSt「ndards.Paris,Prance:CESR. Dye,RA.1AO1.MEvaluafionof"EssaysonDisclosure"andtheDisclosureLiteratureinAccounting.Journal ofAccountdngandEcaxomics32(1‑3):1R1一'L35. Ettredge,M.L,S.Y.Kwon,D.B.Smith,andY.A.7.arowin.2005.TheImpacto[STNSNo.131BusinessSegment DataonfheMarkeYeAbilitytoAnticipateFufssreEarnings.TheAccountengReview80(3):751‑771. Feltham,G.A.1968.'PheValueofInformation.THeAccouxtingReviewA3(4):684‑696 ‑andJ. .A.Ohlson.1995.ValuationandCleauSurplusAccountingforOperatingandFinancialActivity. α 厩 ε溺 ヵo矯7yAc̀oπ. 纏7乙gR郡8α. アσ耐1(2):689‑73].. FinancialAccountingStandardsBoard(FASB).1976.StatementofFinancialAccountingStandards(SFAS) No.14.FinancialReportingfarSegmentsofaBusixessEnterprise.Stamford,CT:FASB. …….1997.StatementofFinancialAccounfingStandards(SFAS)No.131.D「sc70suresaboutSegmentsofau RnterpriseandRelatedlnform「tion.Norwalk,CC:FASB. 一. .2001.Statement.ofFinancialAccountingStandards(SEAS)No.142.GoodwaltandOtherIntangible Assets.Norwalk,CT:FASB.. FinancialAccountingStandardsBoard(FASB)andIniernalionalAccountingStandardsBoard(IASR).2008, F'inancdolStatementPresentationProjectAJaitttProjectoftheFRSB「ndIASBYhuseB:Summary(ゾ TentativePreliminaryViewsasofMaych31,2008.Norwalk,CÌ.FASB, roller,R.J.andH.SKerr.198EEetima6ngtheDivisionalCostofCapital:MAnalysisofthePure‑Play. 一ise.

(17) .企業 価値 評価 とセ グメ ン ト情 報 開示. Technique.ノoumalofFin「nce36(5):997‑loos, Herrmann,D,andW.B.Thomae.2000.AnAnalysisofSegmentDisclosuresunderSFASNo.13]andSFAS No.14.AccoundingHorizons14(3):287‑302, Ijiri,Y.1995.SegmentSla[ementsandInformatlvenessMeasures:[ManagingCapitalvs.ManagingResources, AccountingHorazons9(3):55…67, InternationalAccountingStandardsCommittee(IASC).1981.InternationalAccountingStandard(IAS)14. ReposMngFTn「nci「llnformatianbySegment.London,U.K.:IASCF. 一. .1959.TheFrameworkforthePrep「r「fianandPresentationofFinancialSt「temen[s.London,U.K.. IASCF 一一. ,1997.lnternationalAccountingStandard(IAS)14.SegmesetRepordiseg.London,U.K.:IASCC. InternationalAceounfingStandardsBoard(lhSB).2006.lnternatonalFinancialIteportlogStandard(INKS)H. OpesatingSegment.London,U.K.:IASCR Marschak,J.andKMiyasawa.1968.EconomicComparabiiiryoflnformationSystems.InternotioxalEcoxovn「c Review9(2):137‑174. Moore,W,H.1945.AccountingforSourcesofInwme.Thejou>nalofAccountancy79(4):285‑290. Pacter,P.1993.FinancialAccountingSeries123‑A,ResearchReportReDortaxgDis「gg>egatedIroformat「on. Norwalk,CT:FASB. Palepu,KG.,P.M.HeaLy,andV.L.Bernard.2000.BusiuaessAn「dysis2wdY「duotion:UsengFinancial StatementsSecondEdition,Mason,OH:South‑W6sternCollegePubHshing.(斎 析 人 門. 〔第2版. 藤 静 樹 監 訳.2σOl.、. 『企 業 分. 〕』 東 京 大 学,wry.会.). Penman,S.2DO1.FinancialSt「tementAn「iysisandSecurityY「luaterm.NewYork,NY:McGraw‑Hill/lrwin.(杉 本 徳 栄. ・梶 浦 昭 友. ・井 上 達 男 訳.2005,『. 財 務 諸 表 分 析 と 証 券 評 価 』 白 桃.Nr.;. SchippeyKLOW.RequiredDisclosuresinFSnaucialRepor4s.1FeAccountingReudew82(2):301…326. SWLY,W.R.,2006.Fin「ncf「lAccountingTheosy4thEdition.'Coronto,Canada:PearsonEducationCanada[nc., (太 田 康 広. ・椎 葉 淳. ・西 谷 順 平 訳,2008.『. 財 務 会 計 の 理 論 と 実 証 」 中 央 経 済 社.). Street,P.L.,N.B.Nichnls,andSJ.Gray.2000.SegmentDisclosuresunderSPASNo.131:HasBusiness SegmentReportingImproved?AccountdngHorizons14(3):259‑285, Verrecchia,R,E.2001..[saysGnDisclosure.ノau>nalofAccaun,ting「ndEconomics32(1‑3):97‑180. 浅 野 敬 志.2006,「Proprietarycostと 薄 井 彰,2007.「. セ グ メ ン ト 情 報 の 有 用 性 」 『會 計 』 第169巻. 岡 部 孝 好.工993,『. 会 計 情 報 シ ス テ ム 選 択 論. 大 日 方 隆,2005.「. セ グ メ ン ト情 報 のvaluerelevance一..鉄. 企 業 会 計 審 議 会,1988.「. 末 尾 一 秋.1979.『. トフ ォ リ オ. 山 地 範 明,zooo.「 一.. 道 業 の ケ ー ス 」 『経 済 学 論 集 』 第71巻. 業 会 計 基 準 第17ti「. 第2号.. セ グ メ ン ト情 報 等 の 開 示 に 関 す る 会 計 基 準 」.. 残 余 利 益 モ デ ル と 割 引 キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー モ デ ル の 比 較:uン. ・ リ タ ー ン の 分 析 」 『現 代 フ ァ イ ナ ン ス 』 第. ・須 田 一 幸.'LOO9.「 」r現. 中 央 経 済 社,. 事 業 別 財 務 情 報 会 計 』 森 山 書 店.. 須 田 一ー'rI・ 竹 原 均.2005.「. 較.一. 〔 増 補 灯. 度.61‑74,. セ グ メ ン ト情 報 の 開 示 に 関 す る 意 .見書j.. 企 業 会 計 基 準 委 員 会.2008.企. 竹 原 均. 第5号,707‑722.. 企 業 の 国 際 事 業 展 開 と 利 益 の 価 値 関 連 性 」 『国 際 会 計 研 究 学 会 年 報 』2006年. グ. ・ シ ョ ー ト ・ ボ ー一. .is号.3‑26,. フ リ ー キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー一モ デ ル と 残 余 利 益 モ デ ル の 実 証 研 究..一 株 価 関 連 性 の 比. 代 デ ィ ク ロ ー ジ ャ ー 研 究 』 第5ti.23‑35. 連 結 会 計 の!E:成. と発 展. 〔増 補 改 訂 版 〕」 中 央 経 済 社,. ,2〔〕07.「 セ グ メ ン ト情 報 開 示 基 準 の コ ン バ ー ジ ェ ン.ス 」 『企 業 会or第59巻. 一169一. 第9号.1268‑1274..

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