• 検索結果がありません。

自分を見つめ直して 2. キッパリ! 自分を変えよう 出典 A 節度, 節制 自分の生活を見直し, 望ましい生活習慣に改善しようとする意欲を高める 基本的な生活習慣の確立は, わたしたちの生活を維持していくために何よりも必要なことの1つである 高学年として望ましい生活習慣の大切さに気づき, 自分自身

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "自分を見つめ直して 2. キッパリ! 自分を変えよう 出典 A 節度, 節制 自分の生活を見直し, 望ましい生活習慣に改善しようとする意欲を高める 基本的な生活習慣の確立は, わたしたちの生活を維持していくために何よりも必要なことの1つである 高学年として望ましい生活習慣の大切さに気づき, 自分自身"

Copied!
37
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

資料名 目標をもって 1.日付とコトバ 内容項目 A 希望と勇気,努力と強い意志 4月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 日付を意識することで,その日を目標にして努力をしようとする心構えをもつ。 主題設定の 理由 小学校最後の学年が始まるこの時期に,自分はどんな目標に向かって努力していくのかを, 最終ゴールの卒業式に向け,1 年間を見通して考えさせたい。 評価の観点 ①1 年間の自分の目標を考え,日付とコトバで表すことができたか。 ②記入した日に向かって努力しようとする心構えがもてたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.「新聞広告の広告」とはどんなものなのか考える。 ○【新聞広告を広告する】と板書する。新聞広告 の実物を見せ,「新聞広告の広告」とはどんな ものなのかを考えさせる。 ○ 新聞広告を準備しておく。何の広告でもよいが, 掲示用にも使うため全面広告のほうがよい。 ○新聞広告のよさを宣伝するものであること を確認する。 展 開 2.資料「日付とコトバ」を読んで話し合う。 (1)p.3 に書かれてある日付を考える。 ○何月何日のことだと思うか。(副読本に書く。) ・ 3 つめ「二度と……」の日付は,終戦,原爆投 下,同時多発テロの日も考えられる。そう考え た理由を発表させ,それぞれの考えを認める。 ○クイズ形式で日付を考えさせ,楽しい雰囲気 をつくる。 ○この「広告」では 8 月 15 日になっているこ とを次のページを開いて伝える。 (2)青木さんの作品を見て話し合う。 ○なぜそのコトバに,その日付がついているのか。 ・ 「6 月 14 日 感動を忘れない。」は,2002 年日 韓共催のサッカーワールドカップで,日本代表 が決勝トーナメント出場を決めた日である。 ○教室にあるカレンダーを見て調べることも できる。 ○「日付をつけると,コトバは強くなる。」とは, どういう意味か。 ・何の日なのか,はっきりわかる。 ・いつまでもその日のことを忘れないようになる。 ○その日に対する具体的イメージをもつこと ができるようになる。 (3)p.5 に,日付とコトバを書き,自分の目標 を考える。 ○これからの 1 年をどんな 1 年にしたいか。 「日付」と「コトバ」で表してみよう。 ・運動会「優勝めざし 全力で」 「悔いを残すな 思い出残せ」 ・卒業式「小学校最後の最高の日」 「さようなら そして ありがとう」 ○1 年間で重要な行事(運動会や卒業式)は, 全員が書くようにする。ほかの月は,学校行 事だけでなく,自分が取り組んでいることも 考えながら,各自目標を決める。 ■1 年間の自分の目標を考え,日付とコトバで 表すことができたか。(副読本への記入) 終 末 ・ 発 展 3.目標を短冊に書き表す。 ○今,あなたが一番目標にしている日を 1 つ選び, その「日付」と「コトバ」を短冊に書こう。 ○「1 学期の中で」というように,期間を指定 して書かせてもよい。 ■記入した日に向かって努力しようとする心 構えがもてたか。 (児童の発言,短冊への記入)

(2)

資料名 自分を見つめ直して 2.キッパリ! 自分を変えよう 内容項目 A 節度,節制 4月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善しようとする意欲を高める。 主題設定の 理由 基本的な生活習慣の確立は,わたしたちの生活を維持していくために何よりも必要なことの1つである。高学 年として望ましい生活習慣の大切さに気づき,自分自身の生活を見直し,節度ある生活を送れるようにするた めに,継続した指導が必要である。基本的な生活習慣の大切さを改めて考えさせることで自覚を促したい。 評価の観点 ①自分を変えるためにやるべきことを見つけることができたか。 ②自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善しようとする意欲をもつことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.望ましい生活習慣について,話し合う。 ○あなたは,望ましい生活習慣が身についているか。 ○今までの自分を振り返り,5 段階で評価させる。 「早寝・早起き・朝ごはん」を例に自己評価し てもよい。 展 開 2.資料「キッパリ!自分を変えよう」を読んで話し合う。 (1)6 つのまんがの中で,思い当たってドキッとし たり,人からよく注意されたりすることが描か れているものはあるか。 ・友だちに約束を守らないとよく言われる。 ・できないとすぐにあきらめてしまうことが多い。 ○誰もが,いろいろな場面で同じようなことを体 験していることをおさえ,自分の弱さに気づか せる。 (2)6 年生として,「○○しなくてはいけないと思う けどできない。□□だから」と,できていない自 分を出し合う。 ・休み時間に次の学習の準備をしたいと思うけど できない。遊びたいから。 ・地域の人に自分からあいさつしようと思うけど できない。少し恥ずかしいから。 ・朝のボランティア活動に参加しようと思うけど できない。朝起きられないから。 ・脱いだ服はきちんとたたもうと思うけどできな い。めんどうくさいから。 ○6 年生として身につけておかなくてはならない 基本的な生活習慣について考えさせる。 3.今の自分を変えるためにやろうと思うことを考え, 話し合う。 (1)自分を変えるためにやろうと思うことを文とま んがでかく。 ・自分からあいさつをする。 ・「後で」は言わない。 ・自分のことは自分でする。 ・結果が出なくても,すぐにあきらめない。 (2)グループになって,互いの考えを聞き合い,そ の後全体で話し合う。 (3)自分を変えるためには,どうしたらよいか。 ・思ったらすぐにやる。 ・「自分を変えよう」という強い気持ちが大切。 ○資料の例を参考に,自分を変える方法を考え る。例と同じでも,自分で考えてもよいことを 補足する。 ○まんがが無理な場合は,文だけでも,棒人間の 絵でもよいと補足する。 ○友だちと自分の考えの同じところ,違うところ に注目させる。 ○グループごとにどんな「自分を変える」が出た か,誰の考えがよかったか発表させる。 ■自分を変えるためにやるべきことを見つける ことができたか。(児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 4.この学習を通して,考えたことや感じたことを書い て発表する。 ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり方 についても考えさせたい。 ■自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善 しようとする意欲をもつことができたか。(児 童の発言,ふりかえりシート)

(3)

資料名 前向きな心 3.だから私はがんばれる! 内容項目 A 正直,誠実 4月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 常に誠実に行動し,向上心をもって明るい心で楽しく生活しようとする心情を養う。 主題設定の 理由 まじめに物事に取り組むことが茶化されてしまうような風潮がある。荒川さんの姿を通し て,自分自身と周囲に対する誠実な態度が大切なことを知り,本気でまじめに行動する自 己像を描かせたい。 評価の観点 ①荒川さんの姿を通して,まじめに物事に取り組むことの大切さが理解できたか。 ②自分が長い間続けてきたことや,これからしようとしていることについて,誠実に取り 組もうとする気持ちが高まったか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.自分が今まで,長い間続けてきているものにど んなことがあるか考えてみる。 ○学習や音楽やスポーツだけでなく,生活の中 でも,継続していることがあると思われる。 そのようなことにも注目させたい。 展 開 2.資料「だから私はがんばれる!」を読んで話し合う。 (1)荒川静香さんは,どんな気持ちでオリンピック のリンクに立っていたのか。 ・楽しくて,そしてうれしかった。 ・私にとっての結果は,順位ではなかった。 ・みんなの支えがあっての今の私だ。 ○ラストステップの中で感じていた思いを情 景の中で感じ取れるようにしたい。 (2)荒川さんが,19 年間滑り続けてこられたのは, どうしてか。 ・ 直接支えてくれた両親やまわりの方々がいたから。 ・ 見えないところで支えてくれた人たちがいた から。 ・ 正直な感想,意見,励ましをもらったから。 ○見守ってくれたまわりの人たちへの感謝の 思いが伝わるといい。 ■荒川さんの姿を通して,まじめに物事に取り 組むことの大切さが理解できたか。 (児童の発言,ふりかえりシート) 終 末 ・ 発 展 3.「だから私はがんばれる!」の私を自分に置きか えて,自分のしていることを考えてみる。 ○導入部分で扱ったことを,どのような気持ち で続けているかを大事にしたい。これからも 続けていけるように気持ちを高めたい。 ■自分が長い間続けてきたことや,これからし ようとしていることについて,誠実に取り組 もうとする気持ちが高まったか。 (ワークシート)

(4)

資料名 本当の友情とは 4.ロレンゾの友だち 内容項目 B 友情,信頼 5月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 互いに信頼し,理解し合って友情を深め,心から助け合っていこうとする意欲を高める。 主題設定の 理由 人は社会の中で人とのかかわりをもって生きている。そのかかわりの基盤は,互いの信頼感で ある。ロレンゾをめぐる3 人の友人の考え方から,よりよい友情の育て方について考えさせた い。 評価の観点 ①ロレンゾに対する3 人の友人の考えについて自分なりの意見をもつことができたか。 ②「本当の友だち」「友情」について考える中で,友だちを理解し,助け合っていこうとする 意欲が高まったか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.友だちがいてよかったと思ったときは,どんな ときだったか話し合う。 ◯ 友だちがいてよかったと思ったとき,それはど んなときだったか。 ・困っているときに相談にのってくれた。 ○自由に話をさせ,子どもたちの友情についての捉 え方を知る。 展 開 2.資料「ロレンゾの友だち」を読んで話し合う。 (1) ロレンゾは,今まで 3 人の友だちとどのように 接していたのだろうか。 ・決して約束を破らない。 ・友だちの信頼を裏切ったりしない。 (2) ロレンゾを待ちながら,3 人はそれぞれどんな ことを考えたか。 ○3 人の話の中から,ロレンゾの誠実な人柄を しっかり捉えさせておく。 ○それぞれ 3 人の考えを明確にしておく。メモ用紙 を渡し,3 人の考えが簡単にわかるようにメモを させる。 (3) 3 人の考えについて,自分は誰の考えに賛成す るか。その考えに賛成する理由を話し合おう。 ・ 友だちとして,ロレンゾを警察なんかに渡せな いと思う。 ・ 自首をすすめることは大切だ。だが,納得しな ければ逃がしてやることが友情だ。 ・ どんなにつらくても,本当の友情とは,友だち に正しい行動をとらせることだ。 ○クラスを均等に 3 グループに分けてもよい。それ ぞれの立場で,自分がその考えのよい点だと思う ところをメモし発表し合う。聞くときは,メモ用 紙にメモを取るようにする。 ○少し時間を取って自分の考えをまとめさせてお いてもよい。 (4) 賛成の理由を聞いて,反論をしてみよう。 ・ 逃がすのは,友だちの不正を見逃すことになる。 ・ 警察に知らせるのは友だちを裏切ることになる。 ○結論を求めるのではなく,よりよい友だち関係につ いてさまざまな観点から考えられればよい。 ■ロレンゾに対する 3 人の友人の考えについて自分 なりの意見をもつことができたか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 3.「本当の友だち」とは,どのような友だちである か話し合う。 ○さまざまな考えがあることを認め合い,その上で 望ましい友だち像を考えさせる。 ■「本当の友だち」「友情」について考える中で,友 だちを理解し,助け合っていこうとする意欲が高ま ったか。(話し合いの様子,ふりかえりシート) 4.友情を主題とするいくつかの本を紹介する。 ○しばらく本を教室に置くとよい。 5.日常の観察,日記等で見られる望ましい友情の あり方を朝の会・帰りの会等で紹介する。

(5)

資料名 家族への思い 5.まゆみちゃんと私 内容項目 C 家族愛,家庭生活の充実 5月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 家族の一員として,家族を思い,進んで家族のために役立とうとする態度を育てる。 主題設定の 理由 現代は,家庭の崩壊,家族関係の希薄さや過干渉が児童の健全な発達を阻害する要因の1 つになっている。そういう状況の中で,家族を理解し,大切にし,家族の一員としての自 覚をもって生活しようとする心や態度を育てたい。 評価の観点 ①家族のすばらしさに気づくことができたか。 ②家族の人への感謝の心をもち,家族を思い,家族のために自分ができることをしようと しているか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.資料「まゆみちゃんと私」を読む。 ○これは,教師による範読か,児童が朗読して いるテープを使いたい。様子を生き生きと伝 えられるようなものでありたい。 展 開 2.読んで感じたことをもとにして話し合う。 (1)まゆみちゃん(お母さん)が小さかった頃の様 子と気持ちはどんなだったか。 ・ 寂しがりや ・ 自分で料理を作る。 ・ ひとりで食べる。 ・ 長い髪の毛を切った。 ○「私」がしたように,小さかった頃の様子を, 目を閉じて想像してみる。 (2)小さかった頃のまゆみちゃんのことを「私」は どう感じたか。 ・ まゆみちゃんは,誰にも教わらずにひとりでご 飯を作っていたなんて……。 ・ 作ったものを喜んで食べてくれる人がいたらよ かった。 ・ ご飯を作ってもらいたかったんだろうな。 ○母親を亡くした後の不自由さとともに,一緒 にいてもらえない寂しさに思い至るとよい。 (3)今のお母さんに対して「私」はどんな気持ちを もっているか。 ・おこりんぼ ・お茶目 ・ヘンなお母さん ・ひとりでいると強い ・長生きしてね ・おばあちゃんとの約束 ○お母さんと一緒にいられる「私」である喜び, 感謝をくみ取れるとよい。 ○「おばあちゃんとの約束」の意味がわかるよ うにしたい。 ■家族のすばらしさに気づくことができたか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 3.自分の経験から家族の人への感謝を考え,家族の 一員として家族のためにできることを考えてみる。 ○「自分の経験」というところを大事にした い。 ○ここはぜひとも作文にまとめたいところで ある。 ■家族の人への感謝の心をもち,家族を思い, 家族のために自分ができることをしようと しているか。(ふりかえりシート)

(6)

資料名 身近な人の命への思い 6.涙そうそう 内容項目 D 生命の尊さ 5月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 人の死にかかわる出来事や周囲の人々の心情に触れさせ,生命の重さを感じ,大切にしよ うとする心情を養う。 主題設定の 理由 私たちが人間として最も基本的に考えなければならないことは「生命の尊重」である。こ の時期に,一つの「死」が周囲の人々に与える悲しみの深さに真正面から対峙させ,生命 についてじっくり考えさせたい。 評価の観点 ①「涙そうそう」の歌詞に込められた森山さんの想いを感じ取ることができたか。 ②人の死と,周囲の人々の悲しみに触れることで,1つの生命の重さを感じ,大切に生き ようとする気持ちを高めることができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価の方法 導 入 1.「涙そうそう」の歌(歌詞)から感じたことを話 し合う。 ○CD を聴きながら歌詞に目を通したい。また, 詩としても朗読してみたい。 展 開 2.資料「涙そうそう」を読んで話し合う。 (1)「涙そうそう」とは,どういう意味か。 ・ 涙があふれてポロポロこぼれる様子。 ○どんなことが思い浮かぶか想像してみよう。 (2)「涙そうそう」の歌詞に込められた,死んだお兄 さんへの想いとはどのようなものか。 ・いつまでたっても消えない悲しみ。 ・ 残念な気持ち,無念さ,悔しさ。 ○森山さんの文章と,「涙そうそう」の歌詞を重ね て読んでいくと,想いがよく伝わってくる。 (3)森山さんは,たくさんのお便りを読んでどのよ うなことを感じたか。 ・ 人の死とは何と悲しいものだろう。 ・ 大切な人との永遠の別れは何と寂しいものだろ う。 ○届けられた便りに勇気づけられているとい うこともおさえておきたい。 ■「涙そうそう」の歌詞に込められた森山さん の想いを感じ取ることができたか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 3.1 つの命が失われた後の,残された家族や友人の 悲しみの深さを自分に置きかえて想像してみる。 ○ 大切な人の命を失う,これはきっと想像してみ ることしかできないのではないだろうか。最後 に歌を聴きながら終わると心にしみ込んでく る。 ■人の死と,周囲の人々の悲しみに触れること で,1つの生命の重さを感じ,大切に生きよ うとする気持ちを高めることができたか。 (ふりかえりシート)

(7)

資料名 共に生きる 7.世界がもし 100 人の村だっ たら 内容項目 C 国際理解,国際親善 6月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 世界には自分と異なる立場の人がいることを理解し,世界の人々の平和と幸せのために努 力しようとする心情を養う。 主題設定の 理由 国際化といわれる今日,国際理解はより重要になってきた。しかし,子どもたちは平和な 日常生活を送るあまり,地球上の他の国の人々や文化へ気持ちが向いているとは言いがた い。世界の現状を知る中で,世界の人々と親善に努める気持ちをもたせ,さらに人類愛へ と高めたい。 評価の観点 ①世界には,自分と異なる状況の子どもがいることに気づいたか。 ②自分と異なる立場の人がいることを理解し,世界中の人々の平和と幸せについて考えを 深めることができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.外国のことで,知っていることを話し合う。 ・いろいろな人が住んでいる。 ・いろいろな文化がある。 ・いろいろな言葉がある。 ○テレビなどで知ったことでもよい。また,ク ラスに,帰国子女がいたら話してもらうのも よい。 展 開 2.資料「世界がもし 100 人の村だったら」を読ん で話し合う。 (1)資料を読んで,驚いたことは何か。 ・子どもが少ない。 ・アジアの人々が多い。 ・いろいろな宗教がある。 ・いろいろな言葉がある。 ・気持ちなどを伝え合うのも難しそう。 (2)自分とは違う人を理解するために大切なこと は何か。 ・相手のことを知る。 ・自分のことを知ってもらう。 ○村人の中のさまざまな違いに気づかせる。 ○互いに理解し合うためには,まずお互いのこ とに興味をもち,知ろうとすることが大切で あることをおさえる。 3.資料「2000 年に生まれた世界の子どもが 100 人 だったら」を読んで話し合う。 (1) 自分は,この中のどこにあてはまるか。 (2) 資料を読んで,驚いたことは何か。 ・命の危険にさらされている子どもが多い。 ・アジアで生まれる子どもが多い。 ・生まれたことを役所に届けられていない子ど もが多い。 (3) 100 人の村人または,100 人の子どもたちがよ り幸せに暮らしていけるようにするために, わたしたちにできることは何か。 ・勉強をがんばり,医者になって困っている人々 を救いたい。 ・募金の呼びかけにもこたえていきたい。 ・食べ物を粗末にしない。 ○自分はどんな立場なのか,確かめさせる。 ○わたしたちとの違いについて,改めて知った ことや気づいたことを自由に発表させる。 ○話し合う時間を十分にとり,自分たちにでき ることもたくさんあることに気づかせる。 ■世界には,自分と異なる状況の子どもがいる ことに気づいたか。(児童の発言,ワークシ ート) 終 末 ・ 発 展 4.今日の学習で思ったことや考えたことを書く。 ○一人ひとりの思いを大切にしたい。時間があ れば,それぞれの思いを発表し合って,交流 するのもよい。 ■自分と異なる立場の人がいることを理解し, 世界中の人々の平和と幸せについて考えを 深めることができたか。(児童の発言,ふり かえりシート)

(8)

資料名 「いじめ」を考える 8.いじめの中で生きるあなたへ 内容項目 B 親切,思いやり 6月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 相手の立場になって考え,誰に対しても思いやりの心をもとうとする心情を養う。 主題設定の 理由 思いやりとは,他人の痛み,悲しみ,つらさなどがわかり,それを自分のことのように受 け止められる心である。いじめによって子どもを失った親の振り返りと手紙を通して, い じめに対して自分たちはどのように対処していかなければならないのか考えさせたい。 評価の観点 ①困っている人の立場に立って,相手を大事にしようとする気持ちをもつことが大切なこ とに気づくことができたか。 ②誰に対しても相手の立場に立った言動をしようとする気持ちをもつことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.資料名「いじめの中で生きるあなたへ」と聞いて, 思ったことを発表する。 ・いじめられているのはつらい。 ・いじめられているのは友だちかな。 ○資料名について話し合うことで,いじめの中 で生きることのつらさを感じさせ,本時の方 向づけをする。 〇クラス内にいじめの予兆があるときは,全員 に真剣に考えてもらいたいこと,個人名を出 さないことを話した上で授業に臨みたい。 展 開 2.資料「いじめの中で生きるあなたへ」(p.32・33) を読んで話し合う。 (1) いじめられる側にも責任があるのではないか, という話を聞くが,どう思うか。 ○理由があれば,人は人を傷つけてもよいのか。 ○むかついたら,うざかったら,キモかったら, いじめてもよいのか。 ○自分と違って「変」だと感じたら,その相手 を傷つけてもよいのか。 ○いじめる側の理由が存在すれば,人は人を傷 つけてもよいのか。 (2) いじめによって人の心はどのようになると思 うか。 ・生きる気力まで奪われることがある。 ○ワークシートに自分の考えを書かせた後,グ ループになって,話し合わせる。司会は教師 が指名し,話す順番は司会に決めさせ,共感 的に相手の話を聞くように助言する。グルー プで話し合って,特によいと思った友だちの 意見を発表させる。 ○自分の考えを発表する場を確保するととも に,互いの考えを知ることで,いじめられる 側に対する理解を深める。 ○どんな理由でもいじめはしてはいけないこ とだとおさえる。 ○考える力が弱くなり,生きる気力まで奪われ てしまうことをおさえる。(1)を考えさせて から(2)を問いかけることで,より,いじ められている人の立場になって考えること ができる。 3.資料「いじめの中で生きるあなたへ」(p.34・35) の「生まれてきてくれてありがとう」を読んで話 し合う。 (1)この詩を読んでどんなことを感じたか。 ・大切な子どもだった。 ・生きていてほしかった。 (2)困っている人に対して,どのような気持ちを もつことが大切か。 ・相手の立場に立って思いやりの心をもつ。 ・話しかけ,気持ちを聞く。 ○残された親の思いに共感させる。 ○友だちに対して,相手の立場になって大切に しようとする気持ちをもつことが大切なこ とに気づかせる。 ■困っている人の立場に立って,相手を大事に しようとする気持ちをもつことが大切なこ とに気づくことができたか。(児童の発言,ワ ークシート) 終 末 ・ 発 展 4.この学習を通して,考えたことや感じたことを 書いて発表する。 ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり 方についても考えさせたい。 ■誰に対しても相手の立場に立った言動をし ようとする気持ちをもつことができたか。 (ふりかえりシート)

(9)

資料名 いろいろな自分を伝え合う 9.自分の気持ち おしゃべり しあおう 内容項目 A 個性の伸長 6月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 自分の特徴を知って,悪いところを改め,よいところを伸ばそうとする態度を育てる。 主題設定の 理由 子どもたちが自分の願いや夢,気持ちを友だち同士で正直に表現し合う活動を通して,自 分自身の特徴に気づき,悪いところを改め,よいところを伸ばそうとする態度を育てたい。 評価の観点 ①自分自身を見つめ,自分の願いや夢,気持ちを友だち同士で表現し合うことができたか。 ②自分の特徴を知って,悪いところを改め,よいところを伸ばそうとする意欲が見られた か。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.最近,友だちとどんなおしゃべりをしたか, そのとき楽しかったか発表し合う。 ○どんなとき楽しかったかを発表させる。 展 開 2.自分の気持ちにぴったりする言葉を探し て,友だちとおしゃべりをしてみよう。 (1) やり方を理解する。実際に1グループでや る。 ○カードにある質問を一通り紹介して心の準備をさ せる。 ○加えたい質問があったら,加える。 (2) 聞き上手を意識し,グループでおしゃべ り会をする。 ・最近腹が立ったこと ・みんなにじまんしたいこと ・イヌとネコ,どちらが好きか ・最近はずかしかったこと ・最近失敗したなと思ったこと ・命の次に大切なものは? ・ほっと安心したこと ・みんなに助けてもらいたいこと ・やったあ,と思う瞬間 ・最近うれしかったこと ・生まれてよかったと思うとき ・友だち数人で出かけてみたいところ ○聞いている人は,「なるほど。」とか「へぇ~。」 とか「知らなかったよ。」と言ってあいづちを打 ちながら聞いたり,質問して相手の話をふくらま せてあげたりするとよい。 ○1人30秒などタイムを設定するのもよい。大事なこ とは,ゆっくりとおしゃべりすることである。お しゃべりの楽しさを大事にし,ゲーム的に扱いた い(たとえばパス1~2回の権利をもつなど)。 ■自分自身を見つめ,自分の願いや夢,気持ちを友 だち同士で表現し合うことができたか。 (カード,おしゃべりの様子,感想) 終 末 ・ 発 展 3.おしゃべりしてみた感想を発表する。 (1) 友だちにうまく自分の考えていることや 気持ちを伝えることができたか。 (2) 聞く人は,最後まで友だちの話を聞き, 友だちのことがよくわかったか。 (3) 話をしてどんな気持ちがしたか。 (4) みんなにじまんしたいこと,最近失敗し たことを話してどんな気持ちになった か。 ○人の話で,印象に残ったものを紹介し合うのもよ い。人からの評価で自信がつく場合が多い。 ○じまんしたいことをふやしたい,失敗しないよう にしたい気持ちが高まったことをおさえる。 ■自分の特徴を知って,悪いところを改め,よいと ころを伸ばそうとする意欲が見られたか。 (児童の発言,ふりかえりシート)

(10)

資料名 祭りへの思い 10.よみがえった立ねぷた 内容項目 C 伝統と文化の尊重,国や郷土 を愛する態度 6月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 郷土の文化と伝統を大切にしている人たちの努力を知り,郷土や国を愛する心情を養う。 主題設定の 理由 郷土の伝統や文化を,次の世代へ継承していくことは意義のあることである。五所川原の「立 ねぷた」を復元させる取り組みを通して,郷土を愛し郷土の伝統や文化を大切にしていくこと のすばらしさをつかませたい。 評価の観点 ①「立ねぷた」復元に見られる,伝統と文化の創造について理解できたか。 ②郷土の文化と伝統を大切にしている人々の努力を知り,大切に受け継いでいこうとする気持 ちが生まれたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.五所川原の立ねぷたの写真を見て,感じたこ とを発表する。 ○p.38 の写真を見て,自由に発表させたあと,資 料を読む。 展 開 2.資料「よみがえった立ねぷた」を読んで話 し合う。 (1)立ねぷたは,どのようにして復元されたの か。 ・1996 年に設計図と写真をもとに復元され た。 ・このときに「立佞武多」と命名された。 ○教師が範読するのもよい。 ○いつどのようにして,復元していったのかを時 間の流れでつかませていきたい。 ○発見された台座の設計図と 1 枚の昔の写真から 立ねぷたを復元しようとした市民の気持ちも, あわせて想像させたい。 (2) 立ねぷた「親子の旅立ち」に込められた願 いは何か。 ・家族とのつながりを大切にしてほしい。 ・先人や親から伝えられてきた生活の知恵 や文化などを伝え残していきたい。 ○「親子の旅立ち」に込められた市民の願いに着 目させる。 (3) 立ねぷたはどのようにして作られるのか。 ・骨組みを作り,和紙をはりつけ,墨入れ・ 蠟入れ・色づけをする。 ・和紙をはりつけたり,色をつけたりする作 業は子どもたちなど多くの市民が協力し ている。 ○立ねぷたは,市民の願いと,市民の協力とで作 られていることがわかるとよい。 ■「立ねぷた」復元に見られる,伝統と文化の創造に ついて理解できたか。(ワークシート,児童の発言) 終 末 ・ 発 展 3.自分が住んでいる町の祭りについて,知って いることを話し合う。 ○全国各地のさまざまな祭りの写真を見せ,地域の 祭りがどのように行われているのかに関心をも たせるとよい。 ○自分たちの郷土や地域の祭りがどのように生ま れ,どのように守られているかに関心がもてるよ うにする。 4.地域の祭りがどのように生まれたか,どのよ うに守られているかを調べる。 ○ 祭りについて調べることを通して,郷土の伝統や 文化を大切にすること,さらにそれが愛国心にも つながっていることをおさえる。 ■郷土の文化と伝統を大切にしている人々の努力を 知り,大切に受け継いでいこうとする気持ちが生ま れたか。(話し合いの様子)

(11)
(12)

資料名 地域の一員として11.ごみ出しまかせて 内容項目 C よりよい学校生活,集団生活 の充実 7月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 身近な集団の中で,自分の役割と責任を果たす実践意欲と態度を育てる。 主題設定の 理由 人間は社会的動物といわれるが,この時期の子どもにも,身近な集団に主体的に参加でき るようになることが求められる。地域の人への奉仕的活動を通して,集団における自分の 役割を自覚することができる社会性をはぐくみたい。 評価の観点 身近な集団の中で,自分の役割を自覚し,主体的に責任を果たしていこうとする姿勢が見 られるか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導入 1.家のごみ出しをどうしているか,近所の 人たちはどうしているか,一緒に協力し合っ ていることはないかなど話し合う。 ○一緒に協力し合っていることがあったら板書など しておく。 ○ほかのことで地域・隣近所で協力し合っていること があるか聞いておいてもよい。 展開 2.資料「ごみ出しまかせて」を読んで話し 合う。 (1)奥下君は,どんな気持ちから川口さんの ごみ出しを手伝っているのか。 ・ある雨の日に見た光景。 ・足が不自由な川口さん。 ・でへのおばちゃん。 (2)川口さんはどのような気持ちだったか。 ・まあちんにこづかいあげたい。 ・心の中で手を合わせている。 ○日頃からの地域のつながりの中ではぐくまれてき た関係だということも理解させたい。 ○心からの親切に,素直に感謝している。小さいころ からのつながりを大事にしている。 終 末 ・ 発 展 3.地域のつながりの中で何かできることは ないか話し合う。 ○地域・隣近所のつながりはどうか,そのつながりの 中でできることはないか,したいことはないかなど を考えてみる。 ■身近な集団の中で,自分の役割を自覚し,主体的に 責任を果たしていこうとする姿勢が見られるか。 (話し合いの様子,ワークシート)

(13)

資料名 困っている友だち 12.今,いちばん苦しんでいるのは… 内容項目 B 相互理解,寛容 7月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 相手の立場に立って考え,自分と異なった立場や相手の過ちなどに対しても広い心で受け とめることができる態度を育てる。 主題設定の 理由 自分で自分の気持ちや行動をコントロールできないで苦しんでいる友だちがいても,まわりの子 どもたちはなぜなのか理解できないでいる場合が多い。相手を広い心で受け止め,理解していく 力を身につけることが,この時期の子どもたちに求められている。 評価の観点 ① 自分と異なった立場や相手の過ちなどに対して,広い心で受け止めることの大事さが理解できたか。 ②相手の立場に立った思いやりの心で人に接することの大切さに気づいたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.自分が失敗したり,人に迷惑をかけたりしたときに, まわりの人に許してもらってうれしかった経験はな いか話し合う。 ○自分の失敗について,人への迷惑の大きさを考 えながら,許してもらえてうれしかった体験を 取り上げる。 展 開 2.資料「今,いちばん苦しんでいるのは…」を読んで 話し合う。 (1)今,いちばん苦しんでいるのは,誰か。また, どのように苦しんでいるのか。 ・友幸君は自分で気持ちをおさえることができな いでいる。 ・みんなのことが嫌いだ。 ○友幸君の困り具合がどこからきているのかを 考えられるようにしたい。 (2)肩を震わせて大声で泣いていた友幸君の動きが ピタッと止まったのはどうしてだと思うか。 ・先生に「いちばん苦しんでいるのは友幸君だ」 と言われたから。 ・わかってほしいと先生が言ってくれたから。 ○自分の立場,つらさをわかってくれる人がいる ことの大事さを理解させたい。 (3)片づけ始めた友幸君の気持ちと,手伝い始めた まわりの人たちの気持ちについて話し合う。 ・友幸君は,いけないことをしたと反省したから。 ・まわりの子も友幸君のつらさを知ったから。 ○先生に言われたからだけでなく,友幸君の苦し さへの「共感」が,まわりの子どもたちに広が ったことをつかませたい。 (4)授業中突然泣き出した後の友幸君やみんなの様 子について,どう思ったか。 ・謝ったり,許し合ったりできてえらい。 ○「フラッシュバック」ということがあるという ことを理解させたい。 (5)1学期の終わりのお楽しみ会の様子と友幸君が 書いた川柳を読んで,友幸君の変化とまわりの人た ちの変化を考える。 ・友幸君は変わってきている。 ・まわりの接し方も変わってきた。 ○まわりの広い心や優しい接し方で,友幸君によ い変化が生まれているということを考えさせ たい。 ■自分と異なった立場や相手の過ちなどに対し て,広い心で受け止めることの大事さが理解で きたか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 3.自分の気持ちをおさえられないで困っている友だち がいたら,どのように声をかけたり,接したりすれば よいか,話し合う。 ○相手の立場に立った思いやりのある声のかけ 方や,接し方はどうやったらよいか,具体的に 考えさせる。 ■相手の立場に立った思いやりの心で人に接す ることの大切さに気づいたか。 (児童の発言,ふりかえりシート)

(14)

資料名 みんなのために13.姉妹で運ぶ物資と笑顔 内容項目 C 勤労,公共の精神 9月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 社会に奉仕する喜びを知り,進んで社会の役に立とうとする態度を育てる。 主題設定の 理由 社会に奉仕することは,よりよい社会を作るために大切なことである。社会に奉仕する喜 びを感じ取らせ,自分にできることは何かを考えさせたい。 評価の観点 ①社会奉仕を通して,人の役に立った喜びや充実感を感じる優奈さんたちに共感できたか。 ②社会のためになることを進んでやろうとする気持ちをもつことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.ボランティア活動について話し合う。 ○ボランティア活動を知っているか。また,した ことがあるか。 ・地域の清掃活動をした。 ・公園の空き缶拾いをした。 ○奉仕活動に関心をもたせることで導入とす る。 展 開 2.資料「姉妹で運ぶ物資と笑顔」を読んで話し合う。 (1)優奈さんと凜奈さんはどんな気持ちで救援物 資を届ける活動を始めたのか。 ・困っているときに助けてもらえたから,今度 は力になりたい。 ・自分たちも家を流され,生活が大変だから, ほかの人の大変さがわかる。 ・ほかの人の力になりたい。 ○東日本大震災の様子について,軽くふれてお きたい。当時の新聞などを見せるのもよい。 ○引っ越してきたときの気持ちや津波で家を 流されてしまったときの気持ちを簡単にお さえておくことで,優奈さんたちの気持ちに 共感しやすくなる。困っている人の力になり たいという思いに共感させる。 (2)50 人分の食事と飲み物を 1 日 3 回,坂道を 1 軒 1 軒たずねて行ったとき,どんな気持ちだったか。 ・つらいけど,物資を待っている人がいる。 ・がんばろう。 ・自分たちがやらないと,みんな困ってしまう。 ○お弁当と飲み物で 500gくらいとすると,50 人分で約 25kg となる。実際に持たせてみる ことで,実感がわく。つらくても人の役に立 ちたいという優奈さんたちの強い思いに気 づかせたい。 (3)お礼を言われ,笑顔を見たとき,優奈さんと凜 奈さんは,どんな気持ちだったか。 ・やってよかった。 ・人の役に立ててうれしい。 ・すっきりした。 ・これからも続けよう。 ○感謝されたうれしさ,人の役に立った喜び, 達成感に深く共感させたい。 ■社会奉仕を通して,人の役に立った喜びや充 実感を感じる優奈さんたちに共感できたか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 3.自分の生活を振り返って話し合う。 ○今までに,町のみんなのために進んで活動した ことはあるか。そのとき,どんな気持ちだった か。また,やってみたいことはあるか。 ○自分の生活を振り返り,体験を思い返すこと で,道徳的実践意欲につなげたい。 ○経験のない子どもには,これからどんなこと をしてみたいかを書かせる。 ■社会のためになることを進んでやろうとす る気持ちをもつことができたか。 (児童の発言,ふりかえりシート) 4.東日本大震災のときの,ボランティア活動のほ かの事例(p.55)を読んで,感想を書く。 ○ボランティアというと,何かものすごいこと をしなくてはいけないという印象を払拭し たい。

(15)

資料名 世界平和への思い 14.科学は平和のためにある 内容項目 C 国際理解,国際親善 9月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 外国の人々や文化を大切にする心をもち,日本人としての自覚をもって世界の人々との親 善と平和のために努力しようとする心情を養う。 主題設定の 理由 地球上からの「核廃絶」は,世界の国民の切実な願いである。それは全人類を滅ぼす危険 な兵器であり,世界の平和をおびやかすものだからである。アインシュタインの考え方と 行動の変遷から,人類と科学を守り,平和のために闘う生き方を学ばせたい。 評価の観点 ①アインシュタインの行動の変遷の根底にある,科学と平和に対する考えを理解したか。 ②被爆国である日本人としての自覚をもって,世界の人々とともに平和のために努力しよ うとする心情が高まったか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.原子爆弾について知っていることを出し合う。 ・一度に大量の人や物を破壊してしまう。 ・アメリカが日本に原爆を落とした。 ・広島,長崎の被爆者は,今も後遺症に苦しむ。 ○原爆や被爆国である状況について,どの程度の知識 や認識があるか出し合い,資料を読み取っていく上 での準備的な話し合いをさせる。 2.核兵器について,どう思うか。 ・危険だからやめよう。 ・廃止のために,署名運動などが行われてい る。 ○ここでは,核兵器是非論などの討論はせず,核兵器 について自分の観点をもつ程度にしておく。 展 開 3.資料「科学は平和のためにある」を読んで話 し合う。 (1) アインシュタインが,アメリカに原爆をつく るように要請したのはなぜか。 ・ナチスがつくるというので。 ・人間の自由をうばうナチスが勝っては困る から。 (2) 広島・長崎に原爆が使われたことを,アイン シュタインはどう思ったか。 ・悲しいこと。 ・わたしにも責任がある。 ・二度と戦争のない,平和な世界をつくろう。 (3) アインシュタインに公然とアメリカ政府を 非難する行動に立ち上がらせたものは何か。 ・あらゆる国の政府が,戦力を高めるために 科学を利用した。 (4) 非難だけでなく,アインシュタインは何をし たか。 ・科学者に呼びかけ,訴えは戦争と核兵器反 対の声明書としてまとまった。 ○当時としては,こういう方向が最善と考えられた上 でとられた行動であり,科学者が平和のために役立 つのは,こうしたことにあると思ったことを把握さ せる。 ○結果として原爆が政治的に利用されたことが,平和 な世界をつくるために立ち上がる決心の固さとな ることを把握させたい。 ○迫害をおそれずに,公然と非難をするアインシュタ インの行動力に決心の固さが表れていることをつ かませたい。 ○科学に対する自信と信頼があることも理解させて おきたい。 ○1人ではなく,すべての科学者に訴えていく,その 行動の意味を考えさせる。 ○科学者の反対声明がもつ意義を考えさせる。 ■アインシュタインの行動の変遷の根底にある,科学 と平和に対する考えを理解したか。 (児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 4.「科学が人類の平和にこうけんする」とは,ど ういうことか討論する。 ○自分のつかんだ考えを発表し,参考にし合うぐらい の討論にする。 5.この資料についての感想文をまとめる。 ○文集などにまとめ,後で読み合わせる。 ■被爆国である日本人としての自覚をもって,世界の 人々とともに平和のために努力しようとする心情 が高まったか。(文集,ふりかえりシート) 6.核をめぐる日本,世界の動きについて調べる。

(16)

資料名 協力し合おう15.人間コピー機ゲームをしよう 内容項目 B 友情,信頼 9月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 男女分け隔てなく協力することの大切さに気づかせ,協力して行動しようとする態度を育 てる。 主題設定の 理由 高学年になると,男女が素直に協力して1 つのことに取り組むのが難しい場合がある。相 手の言うことをよく聞き,自分の考えを素直に伝え,信頼し協力する関係で体験させるこ とから,男女分け隔てなく協力することの大切さに気づかせ,信頼・友情の心情を育てた い。 評価の観点 ① 男女が分け隔てなく協力できたか。 ② 協力することの大切さに気づけたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.簡単なレクリエーションゲームをする。 ○名前リレーゲームなどで楽しい雰囲気をつくるように心がける。 展 開 2.資料「人間コピー機ゲームをしよう」を読んで, ゲームをする。 (1)やり方を読んで,人間コピー機ゲームのやり方 を知ろう。 [ルール] ①絵を見に行く人は,男女1名ずつ。 ②何度見に行ってもよい。 ③絵を見に行く人は,言葉だけで伝える。 ④班のメンバーは,話をよく聞いて,できるだけ そっくりになるように紙にかく。 ⑤制限時間は 15 分間。 ○絵を見に行く人は,相談してしっかり話す。 聞いてかく人は,真剣に聞いてかく。 ○伝える人の話し方,聞く人の聞き方について 確認する。 (2)やり方を理解したら,実際にやってみよう。 ○男女分け隔てなく,グループの 4・5 人で協 力することを大事にし,和気あいあいとゲー ムをさせたい。 ■男女が分け隔てなく協力できたか。(活動の 様子) (3)時間になったら,完成した絵と元の絵を並べて 確認しよう。 ○できあがりの正確さと同様に,協力できたか どうかが大切だと確認する。 終 末 ・ 発 展 3.学習を振り返り,気づいたことを話し合う。 (1)やってみて,気づいたことはどんなことか。 (2)どのような話し方や聞き方にすると,伝わりや すかったか。また,うまく伝え合えたとき,ど のような気持ちがしたか。 (3)グループで活動するとき,にはどのような気持 ちをもつことが大切か。 ○絵のできあがりのみに終始せず,情報の伝え 方や聞き方がどうだったか,協力することが できたかを振り返るよう助言する。 ○協力することの大切さをおさえる。 ■協力することの大切さに気づけたか。

(17)

資料名 懸命に生きる姿 16.エイズと闘った少年の記録 内容項目 D 生命の尊さ 9月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 生命がかけがえのないものであることを知り,自他の生命を尊重する態度を育てる。 主題設定の 理由 子どもたちは,生命がかけがえのないものであり,自他の生命を大切にしなければならな いということを知っている。正しい認識に立った上で,自他の生命がかけがえのないもの であることを実感としてつかませたい。 評価の観点 ①懸命に生きようとするライアンの気持ちに気づくことができたか。 ②今を精いっぱい生きることが命を大切にする生き方であると気づくことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.命の大切さを感じた経験を話し合う。 ○病気などで苦しい思いをしたときのことなど,体 験したことを発表させる。 2.エイズのことや1980~90年当時のエイズに対する社会の偏見 を知る。 ○エイズは日常生活では感染しないことがわかっ ていたが,よい治療薬がなく,怖がられていたた めに差別や偏見があったことを伝える。 ○今では血友病の薬は安全に作られており,薬によっ てエイズにかかることはなくなったこと,エイズに ついても薬によって病気の進行をくい止めることが できるようになってきていることなどをおさえる。 展 開 3.資料「エイズと闘った少年の記録」を読んで話し合う。 (1)「あきらめたいかい?」と聞かれて,ライアンはどんな 気持ちから「いやだ!」と言ったのか。 ・学校に行って,みんなと同じ生活をしたい。 ・自分はまちがってないのに学校に行けないのはおかしい。 ○差別や偏見から学校に行けなくなってしまった ライアンのつらい気持ちをおさえる。その上で今 の自分の状況を変えたいと強く願うライアンの 気持ちに共感させる。 (2)親切にしてくれた人の本音を考えてしまったとき,ライ アンはどんな気持ちだったか。 ・つらい。悲しい。 ・みんな自分のことをわかってくれない。 ・エイズだと意識しないようにしている。だから,ふつう に学校に行きたい。 ○血友病の治療薬から感染してしまったのに,その 事実や悔しさを理解してもらえないライアンの 気持ちに共感させる。 (3)学校に戻れるようになり,エイズの子どもたちに「きみ たちはふつうの生活をおくれるんだよ。」といえると思 ったとき,ライアンはどんな気持ちだったか。 ・うれしい。学校に行ける。 ・みんなと同じふつうの生活ができる。 ・ほかのエイズの子どもたちのためにもがんばってよかった。 ○自分たちの行動が実を結び,願いが認められたラ イアンの気持ちに共感させる。同時に,それはラ イアン本人のためだけではないこともおさえる。 (4)ライアンは,どんな思いから病気や差別・偏見と闘って こられたのか。 ・つらいけれど,今の状況を変えたい。 ・限りある命を精いっぱい生きたい。 ・自分の命もほかの人の命も大切にしたい。 ・世の中のまちがった考え方を変えたい。 ・生きがいをもって生きたい。 ○病気との闘い,差別や偏見との闘い,自分のこと をわかってもらえないつらさ,それらに負けずに 行動したライアンの,よりよく生きたいと強く願 う思いに深く共感させる。 ■懸命に生きようとするライアンの気持ちに気づ くことができたか。(児童の発言,ワークシート) 終 末 ・ 発 展 4.命を大切にする生き方とはどのような生き方か話し合う。 ○一日一日を大切に生きること,自分の命とともに ほかの人の命も大切にすることが,今を大切にす る生き方であることに気づかせたい。 ■今を精いっぱい生きることが命を大切にする生 き方であると気づくことができたか。(児童の発 言,ふりかえりシート) 5.社会に影響を与えたライアンのために,マイケル・ジャクソ ンが贈った詩「ライアン・ホワイト」を紹介する。 ○ライアンはその後,新しい高校に転校し,歓迎さ れたこと,1990年に体調が悪化し,18歳で亡くな ったことを伝える。葬儀には,エルトン・ジョン やマイケル・ジャクソン,当時の大統領夫人も参 列したことなどもあわせて紹介したい。 ○「ライアン・ホワイト」の詩を紹介し,余韻をも たせて終わる。

(18)

資料名 やらなければいけないこととは 17.どうして,学校へ行くのかな? 内容項目 C 規則の尊重 10 月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 自他の権利を守り,義務を果たすことの大切さに気づき,進んで義務を果たそうとする態度を育てる。 主題設定の 理由 自分と同様に他者もそれぞれ権利をもっている。社会を維持するには,自分だけでなく他 人の権利も尊重しなければならず,同時に権利を主張するには,義務を果たさなくてはな らない。権利と義務は裏返しの関係であることを理解させたい。 評価の観点 ①教育を受けることは,自分の権利であることを理解できたか。 ②自分の権利と義務に気づき,義務を果たそうとする気持ちをもつことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.学校に行きたくないと思った経験について話し合う。 ○どんなときに学校に行きたくないと思ったか。 ・友だちとけんかしたとき。 ・先生に怒られたとき。 ・朝起きるのがつらいと思ったとき。 ・苦手な学習や行事などがあるとき。 ○多くの子が,一度は学校に行きたくないと思った ことがあるだろう。そのときの様子を簡単に振り返 らせる。 展 開 2.資料「どうして,学校へ行くのかな?」を読ん で話し合う。 (1)あなただったら,男の子の質問に何と言って 答えるか。 ・勉強をしないと,将来困るから。 ・頭をよくするため。 ・友だちをつくるため。 ・義務教育だから。 ○資料の前半部分を読んで,まずそれぞれの子 どもの考えを整理させる。 ○「義務教育」という言葉を知って答える子も いるかもしれないが,ここでは意味の取り間 違いを指摘せずに受け入れる。 (2)教育は子どもたちにとって,義務ではなく権 利なのは,なぜだと思うか。 ・教育を受けることは,自分に利益をもたらす ことになるから。 ○資料の後半部分を読んで考えさせる。 ○発問の前に「権利」と「義務」の言葉の意味 をきちんとおさえる。単に辞書的な意味だけ ではなく,例を挙げて具体的に理解させる。 (3)学校に行くとどんないいことがあるか。 ・勉強することでいろいろな知識や技能が身につく。 ・人と付き合っていくためのこつが身につく。 ・学校にいたほうがおもしろい。 ・友だちと遊んだりできる。 ・行事があって,楽しい。 ○学校に通うことは,自分の利益につながるも のであることを具体的に理解させたい。 ■教育を受けることは,自分の権利であること を理解できたか。 (ワークシート,児童の発言) (4)もしみんなが,権利があるからといって,学 校で好き勝手なことをしたらどうなると思う か。 ・ほかの人が授業を受けにくくなる。 ・ほかの人が迷惑する。 ○権利を守るためには,自分に課された義務を 果たさなくてはならないことをおさえる。 終 末 ・ 発 展 3.今日の学習を通して,自分たちが今,やらなけ ればいけないことについて話し合う。 ○自分の置かれている状況や将来のことを考え て,今自分がやらなければいけないことにつ いて話し合わせる。 ■自分の権利と義務に気づき,義務を果たそう とする気持ちをもつことができたか。 (児童の発言,ふりかえりシート)

(19)

資料名 短所に向き合う 18.鈍足バンザイ! 内容項目 A 個性の伸長 10 月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 自分の短所に向き合い,短所を改めようとする心情を養う。 主題設定の 理由 個性は,長所と短所をあわせもっている。自分の短所をしっかり見極め,短所も自分の特 徴の一側面であることに気づかせたい。そして,それを課題として改善していく努力をも 重ねつつ,自分自身を伸ばしていくことが大切である。 評価の観点 ①短所を認めることが自分自身の成長につながるということが理解できたか。 ②自分の短所に向き合い,短所を改めていこうとする意欲をもつことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.岡崎さんについて知っていることを話し合う。 (1)岡崎さんを知っているか。 ・プロサッカー選手 ・FW ・サッカー日本代表 (2)「鈍足バンザイ!」と聞いてどう思うか。 ○サッカー日本代表。海外でも活躍するすばらしい選手 だが,自分では,足が遅く,背も高くなく,人気もな いと語るなど,コンプレックスの塊であったことをお さえる。 ○足が遅くても一流選手になれたのはなぜなのか,子ど もたちの問題意識を高めたい。 展 開 2.資料「鈍足バンザイ!」を読んで話し合う。 (1)坂道ダッシュで女子大生に負けて,どん な気持ちだったか。 ・何で負けちゃったのかな。 ・僕は足が遅いんだな。 (2)なぜ,岡崎さんは「足が遅くて良かった なぁ」と思えるのか。 ①個人でワークシートに考えを書く。 ②グループで聞き合う。 ③全体で発表する。 ・足の速さで負ける分,ゴールをたくさん 決めるためにどうすればよいのか常に 考えてきたから。 ・杉本さんのトレーニングに全力で取り組 むことで,少しずつ速くなる喜びを実感 できたから。 (3)「僕は自分に期待しない。妙な自意識も持 っていない」とは,どういう意味か。 ・足が遅いことを認めて自分はダメな選手 だと受け入れている。 (4)自分は足が遅いと認めたことで,岡崎さ んはどんなことに気づいたか。 ・ほかに補う方法を考えればよい。 ・何ができるかを考え抜くことが大切。 ・成長するための過程に力を注ぐことがで きる。その過程が楽しい。 (5)自分の短所に対してどんな気持ちをもつ ことが大切か。 ・短所を受け入れる気持ち。 ○シュツットガルトでも短距離走で全体で2番目に遅い タイムであることをおさえ,FWとして大切だとされ ている走るスピードが遅いことを自分で受け入れてい ることを確認する。 ○足が遅いというコンプレックスがあったからこそ,今 の姿があると,岡崎さんが確信している理由を,本文 の資料の言葉から考えさせる。 ○ワークシートに自分の考えを書かせた後に,グループ や全体で互いの考えを聞き合うようにする。そのこと で,友だちの考えのよさに気づいたり,自分の考えが より確かなものになったりし,話し合いが深まる。 ○足が遅い自分はダメな選手だと受け入れることからス タートした。だからこそ成長するためにはどうしたら よいか考え抜いてきたことに気づかせる。 ○「自分の短所に真っ正面から向き合い,少しでも改善 出来るように努力を積み重ねていきます。目の前のハ ードルを避けるのではなく,足をひっかけて転んでも いいから勇気を持って跳ぶんです。」(『鈍足バンザ イ!』p.9 より)という言葉を紹介する。 ○短所を受け入れる気持ちや,ばかにされてもくよくよ せずいつも笑顔で自分と向き合おうとする気持ちに気 づかせたい。 ■短所を認めることが自分自身の成長につながるという ことが理解できたか。(児童の発言) 終 末 ・ 発 展 3.自分のことについて振り返る。 ○自分の短所はどんなところか。その短所をこ れからどのようにしていこうと思うか。 ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり方につい ても考えさせたい。 ■自分の短所に向き合い,短所を改めていこうとする意 欲をもつことができたか。(児童の発言)

(20)

資料名 日本のよさを守りたい19.和食を世界へ 内容項目 C 伝統と文化の尊重,国や郷土 を愛する態度 10 月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 日本の食文化を守ろうとした人々の努力を知り,郷土や国の伝統と文化を大切にしようと する心情を養う。 主題設定の 理由 「和食」が無形文化遺産に登録されるに至った経緯を理解し,日本の文化や伝統のよさを 改めて見つめ,大切にしていこうとする意識や態度を育てたい。日本の食文化のもつよさ を再確認し,さらに日本の伝統文化やよさを守る必要性に気づかせたい。 評価の観点 ①日本の食文化のよさと,それを守ろうとした人々の努力を知り,守っていく姿勢が大切 であることを理解したか。 ②日本の伝統や文化を大切にしていこうとする心情を養うことができたか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.「和食」について知っていることを話し合う。 〇給食や日常の食生活から知っているイメー ジをたくさん出させる。無形文化遺産になっ ていることを確認する。 展 開 2.資料「和食を世界へ」を読んで話し合う。 (1)無形文化遺産になるまでに,どんな人の努力が あったか。 ・京都の料理人…危機感 登録働きかけ ・村田さん…修業時代に和食のよさを再確認 和食を広める活動 〇社会科の学習を想起させ,食生活の洋風化, 自給率の低下などについて関連づけ,日本の 伝統料理が危機感をもたれる状況だったこ とを理解させる。 〇登録までの人々の思いをおさえたい。 (2)和食にはどんなよさがあるのか。 ・四季などのめぐまれた環境から生まれた多様 な食材 ・料理に関する知恵や技術 ・栄養バランスのよい「一汁三菜」 ・季節を楽しむ。 ・行事の仲立ち 〇日常的に食べている和食のよさ,日本の食文 化について再確認させる。 (3)「これがゴールではありません。」とは,どう いうことか。 ・食文化を守るためにはこれからが大切。 ・和食に興味をもつことが大事。 ・日本でも和食を大事にして伝えていく。 ・世界の人にも広めていく。 〇今後どんなことが大切なのか考えさせる。 ■日本の食文化のよさと,それを守ろうとした 人々の努力を知り,守っていく姿勢が大切であ ることを理解したか。(児童の発言,ワークシ ート) 終 末 ・ 発 展 3.郷土や日本の伝統や文化のよさを守り,伝えて いくために自分ができることを考える。 (1)守っていきたい日本のよさにはどんなものが あるか。 (2)そのために自分ができることは何か。 〇郷土や日本の伝統や文化のよさを守り伝え ていくために,自分には何ができるか考えさ せる。 ■日本の伝統や文化を大切にしていこうとす る心情を養うことができたか。(ふりかえり シート)

(21)

資料名 敬う気持ち 20.コタンに生きる 内容項目 D 感動,畏敬の念 10 月 出典 みんなで考える道徳 6年 ねらい 自分もその一部である自然がもつ,人間の力を超えた摂理や力に畏敬の念をもち,感動す る心情を養う。 主題設定の 理由 自然と共生してきたアイヌ民族の生活と文化に触れることで,人間の力を超えた自然の摂 理・大いなる力に対する畏敬の念や,感動する心情を養いたい。 評価の観点 ①自然とともに生きてきたアイヌの人たちの生活と文化に共感することができたか。 ②アイヌの人たちの考え方を通して,人間の力を超えたものに対する敬いの気持ちが高ま ったか。 授業の展開例 学習活動(主な発問・予想される児童の反応) 指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法 導 入 1.アイヌ民族について知っていることを発表する。 ○北海道や東北などの先住民族としてのアイヌ 民族の存在をおさえる。北海道の地名などに アイヌ語が残されている。 展 開 2.資料「コタンに生きる:カムイト゜ラノ(神々と ともに)」を読んで話し合う。 (1)カムイ(神)とは何か。 ・「自然」 ・自分のためになってくれるものすべて。 ・人間の力の及ばないもの。 ・生きるために必要なもの。 ○「自然」という言葉がアイヌ語にはないという 驚きから「カムイ(神)とは何か。」に結びつけ ていく。 ○葛野エカシの話や子守り歌から「カムイ(神) とは何か。」を考えてみる。 (2)「こころの中のカムイと上手に付き合ってい く」にはどうしたらよいか。 ・自分自身を大切にする。 ・生活を支えているものすべてを大切にする。 ○「ヤエセマナンハニ。」という言葉の意味を考 え,「こころの中のカムイと上手に付き合って いく。」という意味がつかめればよい。 (3)私たちの生活を振り返って,「カムイト゜ラ ノ (神々とともに)」と感じることはないか。 ○自然とともに生きてきたアイヌの人たちに共 感できるようにさせたい。 ■自然とともに生きてきたアイヌの人たちの生 活と文化に共感することができたか。 (ふりかえりシート) 終 末 ・ 発 展 3.人間の力を超えているなあと思えるものに 出会い,「すごいなあ」と感動したことにどん なことがあるか,発表する。 ○「コタンに生きる」を読んで話し合ったこと から,感じたことを発表させてもよい。 ■アイヌの人たちの考え方を通して,人間の力 を超えたものに対する敬いの気持ちが高まっ たか。(児童の発言)

参照

関連したドキュメント

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

目標を、子どもと教師のオリエンテーションでいくつかの文節に分け」、学習課題としている。例

う東京電力自らPDCAを回して業 務を継続的に改善することは望まし

   がんを体験した人が、京都で共に息し、意 気を持ち、粋(庶民の生活から生まれた美

■はじめに

だけでなく, 「家賃だけでなくいろいろな面 に気をつけることが大切」など「生活全体を 考えて住居を選ぶ」ということに気づいた生

子どもたちが自由に遊ぶことのでき るエリア。UNOICHIを通して、大人 だけでなく子どもにも宇野港の魅力

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から