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腹痛患者における超音波検査による腹水検出の診断的意義

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Academic year: 2021

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79 潰瘍と診断し,後上膵十二指腸動脈を金属コイルで塞 栓した. 症例2:67歳男性,膵癌で膵頭十二指腸切除術施行 後第14病日に腹腔内ドレーンより大量の出血を認め た.血管造影で総山動脈に動脈瘤様拡張および血管外 漏出を認め,ゼラチンスポンジとトロンビン沫で塞栓 、\\ したが血圧上昇なく,上腸間膜動脈造影を再び施行し た.2回目の造影で中結腸動脈分枝よりの出血が確認 された.腸管壊死をおそれ塞栓術は施行せず,中結腸 動脈にカテーテルを留置しヴァソプレッシンの持続注 入にて止血した. いずれの症例も出血部位に応じ異なった方法で止血 したが,これが良好な結果をもたらしたものと思われ た. 63.消化器手術に続発した真菌性眼内炎の2例 (宮川病院,日本大学医学部放射線科*, 山梨医科大学眼科**) 中村 英美・福田 晃・北畠 滋郎・ 宮川 晋爾・武藤 晴臣*・雨宮 哲士** 最近我々は消化器二手術後,経静脈栄養カテーテル が原因と考えられた真菌性眼内炎の2症例を経験した ので報告する. 1例は早期診断,早期治療により失明を免れたが, もう1例は眼球虜に陥り失明した. 真菌性眼内炎は日和見感染としてカンジダ属による ものが多く,本症の多くは生体防御機構になんらかの 障害を持つ,いわゆるcompromised hostの患者に多 く,このような患者に外科手術,IVH長期留置,抗生 剤・ステロイド二等の使用が加わって発症する.真菌 性眼内炎は早期診断,早期治療がその予後を大きく左 右するため,本症が疑われる症例に対しては,早急に 眼科専門医を受診させ,速やかな治療が必要と考えら れた. 64.特発性大網捻転症の1回 忌 (尾原病院) 佐藤 浩之・林 俊之・福井 博行・ 飛田 洋一・尾原 徹司 特発性大網捻転症は本邦では自験例を含めて23例の 報告のみで稀な疾患である.症例は42歳男性.右下腹 部痛を主訴に来院.急性虫垂炎の診断にて開腹したが 虫垂に異常所見なく上行結腸右側方に捻転し塊状にな り欝血壊死に陥った大網を発見しこれを切除した.本 症例は大網に捻転を生じさせる器質的疾患や周囲との 癒着なく,特発性大網捻転症と診断した. 本疾患を生ずる素因として肥満,解剖学的個体差, 大網脈管の位置関係が,誘因として外傷,腸蠕動の充 進,急激な体位の変換があげられている.本邦報告23 例の検討では肥満した中年男性に多く,9割が右側の 腹部痛を訴え,ロ区気,嘔吐などの消化器症状を訴えな い等の結果を得た.急性虫垂炎の際には稀ではあるが 本疾患の存在も念頭におく必要があると思われる. 65.腹痛患者における超音波検査による腹水検出の 診断的意義 (福田記念病院) 川罵 隆・福田 武隼 過去2年間,当院で経験した腹痛患者のうち超音波 検査で少量の腹水が検出された症例について腹水検出 の診断的意義を検討した.1)少量の腹水の主な検出部 位は,①肝下面・右腎境界部,②胆嚢周囲,③脾臓周 囲,④腸管間隙,⑤ダグラス窩であった. 2)腸閉塞では腸管閉隙,胃十二指腸穿孔では胆嚢周 囲,膵炎では脾二部,急性虫垂炎・大腸憩室炎・婦人 科疾患ではダグラス窩が腹水の検出されやすい部位で あった. 3)女性においては偽陽性例がみられた. 4)腹水の検出は病気発見の端緒となったり,手術適 応の決定に結びついた. 5)超音波による腹水検出の有無および検出部位,腹 腔内にみられるその他の異常所見の描出が腹痛患者の 診断に有用であった. 66.救命救急センターを開設して (都立府中病院) 由里 樹生・菊池 友充・南 智仁・ 小林 利子・井村 紛乱・小野寺時夫・ 矢沢 知海 都立府中病院は,1990年8月1日附で,救命救急セ ンターを開設した.今回は,当センターのシステムと 12月末迄の5ヵ月間の直通電話による来院患者の実態 について報告した. 5ヵ月間に,115件が来院,そのうち,45件(39.1%) がDOA(来院時死亡)であった.救命率は40.8%(47/ 115)であったが,この中には植物状態も数例含まれて いる.来院時の男女比は1:0,6,年齢では50歳以上が 61%を占め,DOAでも50歳以上が,その2/3を占めて いた.来院時の意識障害の原因は,DOAが多いことか ら原因不明が34.8%と多く,交通事故(22.6%),事故, 心疾患の順であった.心疾患は二次救急として来院す るものが多く,三次救急として来る例が少ない(6件, 一947一

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