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平成18年度定期健康診断の成績について

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平成

18 年度定期健康診断の成績について

保健管理センター所長 山 本 孝 吉

本年度の定期健康診断の成績について、従来 通り、一回生と二回生以上に分けて解析した。 一回生の受診率は昨年までとほぼ同様で、殆ど の学生が受診している。一方、二回生以上の受 診率は、両学部ともに低下が認められた。教育 学部では、4 回生で約 7 ポイント、2-3 回生で の約 3 ポイント低下していた。受診率低下は、 経済学部でより大きく、2,3 回生男子、2 回生女 子で昨年に比し、20 ポイントを越える低下が、 3 回生女子、4 回生で 5-8 ポイントの低下が見 られた。来年度以降、受診率の回復が大きな課 題である。 検診の結果、一回生で、再度問診をおこなっ たものは 7.8%であった。この中には、大学生 の突然死の80%が心疾患による(天野ら 2001) こと、突然死を来しやすい心電図異常の一部が 知られたことから、「胸痛」など重篤な心血管疾 患の可能性がある自覚症状を有するもの、自覚 がなくても、心電図異常を有するものが含まれ ている。昨年も指摘したように、小児喘息の既 往歴や、実際に喘息発作が継続していることを 問診票に記載しない学生が見受けられた。さら に、喘息発作中で治療が必要であるにも関わら ず、大学周辺の医療機関の情報がないために放 置している学生も少数ながらあった。個人情報 保護の観点より、入学前の健康情報がゼロの状 態から、定期健診で全ての情報を得ることが必 要となったため、一回生の健診に多大のエネル ギーを要している。このような状況は今後も持 続すると考えられるので、関係各位の御理解と 御協力を切にお願いしたい。なお、二回生以上 で再度問診を必要とされた学生は 2.2%であっ た。 血圧測定では(表 1)、1回生で高血圧 91 名、 2回生以上では207 名であった。再検査に応じ た学生の割合は、1回生で74%、2回生以上で 61%であった。再検査時にも異常値を示したも のは、1回生で13 名、2回生以上で 14 名であ り、2回生以上の内1名は要医療とされた。 尿検査では(表2)、糖・蛋白・潜血の陽性者 は、1回生で男子14 名、女子 10 名、2回生以 上で男子33 名、女子 37 名であった。再検査で 正常化したものを除いて、最終的に要経過観察 者は、1回生1 名、2回生以上2名であり、要 医療とされたものは、1 回生1名、2回生以上 2名で、これらは従来とほぼ同様であった。 胸部X線検査の受診率は(表 3)、1回生で 99.2%、2回生以上で 70.4%であり、2回生以 上で昨年に比し、大きく10 ポイント減少した。 受検者の中に、治療を必要とする結核患者が 1 名、自然気胸が1 名あった。結核の節目健診へ の移行(予防法で必須とされているのは1回生 のみ)の中で、結核患者は一定の比率で発症す る。今後滋賀大学として結核健診をどうするか が大きな問題であろう。 問診および諸検査の異常者をまとめると(表 4)、高血圧・心電図異常・胸痛などの循環器系 の異常ないしその疑いを示すものが最も多く、 次いで泌尿器系(尿蛋白・潜血)、耐糖能異常(尿 糖)、呼吸器系(気胸など)の異常ないしその疑 いを示す学生が認められた。第一次検査で異常 ないしその疑いがあって、再受診(再検査)を 勧奨された学生のうち、約30%の学生がそれに 応じていない。1回生では23.3%で、2回生以 上では 34.6%である。再検査を受診した学生 367 名のうち 20 名(5.4%)が要治療とされて いることを考えると、再受診(再検査)とされ た学生の再受診が強く望まれる。 但し、全体として受診率が低下した中で、再 受診(再検査)を勧奨された学生の受診率は昨 年より10 ポイント上昇している。このことは、 健康に気を配るものと、そうでないものとの二 極分化が始まっている可能性を否定できないよ うに思われる。例年述べてきたように、定期健 康診断を義務と捕らえるのではなく、自らの歴 史を検証する絶好の機会と捉えることが重要で あるが、健康診断を受診しない層に対して、保 健管理センターとして、一層の受診勧奨を行う と共に、さらに受診しやすい環境を整えるとい った対策を検討しており、関係各位の一層の御 理解と御協力をお願いしたい。

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