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一般化包絡分析法と遺伝アルゴリズムによる多目的最適化の一手法

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1999年度日本オペレーションズ・リサーチ学会 秋季研究発表会

2−C−5

一般化包絡分析法と遺伝アルゴリズムによる多目的最適化の一手法

02991854 大阪大学 ◆ ダ碓分 YUNYbboon

O1401604 甲南大学

中山弘隆 NAIくAYAMAHirotaka

O1307844 大阪大学

谷野哲三 TANINOTetsuzo

香川大学

荒川雅生 ARAKAWAMasao

1 はじめに

多目的意思決定問題においては目的空間におけるパレート値 集合,すなわち,効率フロンティアを提示することにより,意思 決定が非常にやりやすくなる.効率フロンティアを求めるための

手法の一つとしてはGAを用いる方法が考案されているが,有名

なものにランキング法【4】,並列選択とパレート保存戦略にもと づくGAによる方法t61(以下では玉置他の方法と呼ぶ),包絡分

析法(DataEnvelopmentAnalysis,DEA)とGAを併用する方

法【1Iなどがある・しかし,ランキング法では滑らかな効率フロ ンティアを得ることが困難であり,また,玉置他の方法では,途 中の世代において得られたパレート解の中で,最終的なパレート

解にならないものが多く存在することがある.一方,DEAによ

る方法は効率フロンティアが凸になる問題にしか適用できない.

そこで,本研究ではDEAとしてYun−Nakayama−Taninoによる

一般化DEA(GeneralizedDEA,GDEA)【8】と遺伝アルゴリズム

(GeneticAlgorithms,GA)を併用する方法を提案する.GDEA

は,CCRモデル,BCCモデル,FDHモデル【7】を含む一般的な

DEAモデルで,これを用いることにより,従来の手法の長所を

受け継ぎながら,問題点を改善することができることを示す.さ らに,いくつかの例題を通してこの手法の有効性を示す.

2 GDEAとGAによる多目的最適化

1節で述べた方法がもっている問題点を改善するために,GDEA を用いた方法を提案する.まず,多目的最適化問題は一般に次の ように定式化される.

聖n 拍)=(/1(ご),…,ん(〇))γ

S⊥ ヱ∈ズ=(諾∈RnI動(〇)≦0,メ=1,…,り.

制約式のある場合には,ペナルティ関数を用いて,目的関数ム(i= 1,…,m)に対する拡大目的関数を次のように定義する. 上 月(ご)=ム(筆)+∑釣×【P(射(訂))】¢ J=1 (1)

ただし,pJはペナルティ係数とし,αはペナルティ指数とし,

P(y)=maX(臥0)とする・このとき,与えられた問題は各々

の目的関数に対する拡大目的関数,式(1)を最小化する問題にな

る.ここで,GDEAによる効率度を測るためには,ある個体訂○

に対する拡大目的関数蔦(が)(i=1,…,m)を入力データと見 なし,出力データを1とする.このとき,ある個体よ○の効率度 は,下の問題を解いたときの最適な△の値になる.淘汰はこの 効率度をそのまま,適応度として行われる.すなわち,△◆=0 であれば,次世代に残し,そうではなければ淘汰する.

max △

△,〝 m

s.t.△≦あーα∑〝‘挿(∬○ト書(〇J)),j=1,…,p,

i=1 ▼▼l ∑叫=1, i=1

〝i≧E,i=1,…,m,

ただし,あ=』㌣㌦(巧(一時○)+瑚J)))であり,Eは小

さい正数で,ここでは10 ̄6とする.また,αは世代数に対する

単調減少関数値とする.最初の段階では十分大きいαを与えるこ

とにより非パレート個体をより早く淘汰し,さらに,世代が進む

tこしたがいαを小さくすることにより効率フロンティアの非凸な 部分を求めることができる.

3 例題−2目的関数の最適化問題

例題1

聖n(/1(〇),わ匝))=(れ,∬2)

s・t.(∬1−2)2十(ご2−2)2−4≦0,

∬1≧0,エ2≧0.

例題2【6】

聖n(Jl(〇),ム匝))=(−2ごl+エ2,ご1)

s.t.(∬1−1)3+〇2≦0,

∬1≧0,エ2≧0.

例題3

聖n(J直),以〇))=(ご1,∬2)

s.t.ポー3ご1−エ2≦0,

ェ1≧−1,∬2≦2.

これらの例題に対して,本論文で提案した手法の有効性を示

すために,ランキング法【4】,玉置他の方法[6】,DEA.による方 法【1】を用いて比較する・各方法による計算の結果をFig.1に示

す・横軸がJl,縦軸がJ2を表す.また,GDEAによる方法では,

αは10×expト0・2×世代数)によって与える・それぞれ15世イや, 20世代,30世代までの各世代で求められたパレー ト個体を示す. これらを累積したものの中で最終的にパレート最適である個体を ○で,そうではないものは0で表す. (a)ランキング法 得られたパレー

ト個体の数は比較的多いが,その中には最終

的な/くレート解にならないものが少なからず存在する.また,

Fig.1の(a)に見られるように滑らかな効率フロンティアを

得にくい. (b)玉置他の方法

得られたパレート個体の数も多く,効率フロンティアもラン

キング法より滑らかである・しかしながら,Fig.1の(b)か らわかるように,途中の世代のパレート個体の中で,最終的 なパレート解にならない個体が多く存在する. (c)DEAによる方法

Fig.1の(c)に示されるように得られたパレート個休の数は

少ないが,効率フロンティアは滑らかである.しかし,非凸 なフロンティアではくぼんだ部分が得られない.そのため, DEAによる方法は凸な効率フロンティアを求める問題にし か適用できないという短所がある.

−216−

© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

(2)

_て「

0 2 0

ー1 2

1 −l

l −1

−1 l −1

(a)Rankingmethod

(b)TamakielaL・,method

(c)DEAmethod

(d)GDEAmethod

Fig.1:Efhcient丘ontiersfbrexamples

参考文献

[l)M.Arakawa,Ⅰ.Hagiwara,H.Nabyamaand H.Yamakawa:

Multiobjective Optimization Using Adaptive Range Genetic

Algorithmswith Data Envelopment Analysis;^merican]n一 班抽かげ血相桐油加射拍動血肌紬血,pp・ト9(1998)

【2】M・Banker,A・Charnes,W・W・Cooper:SomeModelsfbrEsti−

matingrIbchnicalandScaleInefRcienciesinDataEnvelop叩ent Ana.1ysis;Mana9emeIltScieTICe,Vol.30,pP.1078−1092(1984)

【3】A.Charnes,W.W.Cooper,

CiencyofDecisionMakingUnits,itEuropeanJourna.lofOp− erationalResearch,Vbl.2,pp.429−444(1978)

【4】C・M・FonsecaandP・J.Fleming:GeneticAlgorithmsfbrMulti−

Objective Optimiヱation:Fbrmulation,Discussion and Generaト iヱation;Inアroceedhタイ仇eダ埴ん〟はemd如nαJC叩食代n甲On C帥eわcAb〃石仏mβ,pp.416−426(1993) 【5】中山弘陸,谷野哲三‥多目的計画法わ理論と応用;計測自動制御学 会,pp.42−50 【6】玉置久,森正風荒木光彦:遺伝iルゴリズム妄用いたバレ丁卜最適 解集合の生成法;計測自動制御学会論文集,Vol.31,pp.1185−1192 (1995)

【7】H.Tulkens:OnFDHetRciency:SomeMdthodologica)Issues

andApplicationstoRetai1Banking,Courts,andUrbanTlan− Sit;JotLrnaLofProdtLCtiv軸^naLysis,Vol.4,pp.183T210(1993)

【8】Y.b..≠n,H.Nakayama,T.恥nino:OnEmciencyofData

Envelopment■Analysis;lo’appearinProceedin9qft^e)41h]n− ‘em8日0れ8ICo†重代nCeOn〟u化ゆJeCr山河αβec由ion〟dた血飢

CharlottesvjJle,Vjr占inia,USA(1998)

(d)GDEAによる方法 本論文で提案した方法による結果は,Fig・1の(d)から:もわ かるように,凸な効率フロンティア;非凸な効率フロンティ アのいずれにおいてもパレート個体の数は多く,得られた効 率フロンティアも滑らかである.さらに,各世代において求 められたパレート個体め多くが最終的なパレート解になるこ とがわかる. 特に,ランキング法および玉置他の方法において途中の世代の バレー ト個体の中で,最終的なパレート解にな 存在することには注目する必要がある.実際の問題にこれらの方 法を適用する際,どれくらいの世代数まで計算をする必要がある かは前もってわからず,計算量の問題から適当に少ない世代数で 打ち切ることが多い.このようなとき,少ない世代数で打ち切っ ても得られたパレート個体が正しい効率フロンティアにできるか

ぎり近いことが望まれる.この点,DEAやGDEAによる方法は

良好な結果を与えていることが上の例磨からわかる.

4 結論

本研究では,多目的最適化問題における効率フロンティアを

直接的に求めることを目指して,GDEAと遺伝アルゴリズムを

用いた多目的最適化手法を提案した.この方法は,従来の方法が もっていた問題点を改善し,かつ従来の方法の長所を受け継いだ 方法となっている.そのため,効率フロンティアをより早く,一 し かもより多くめパレート値を求めることができ,さらに,目的閑 散が非凸な場合にも適用できるようになっている.

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© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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