2016 年度活動報告 CJP 授業:調査・報告 6
西村 由美(関西学院大学日本語教育センター)
1.クラス概要
本授業は、上級の学習者を対象とした、週 2 コマ全 26 回のクラスである。受講者
は 6 名であった。身近な社会問題をテーマに、1)資料収集と日本人へのインタビュ
ー調査、2)結果を元にレポートの執筆、3)レポートの内容について相互コメント、
4)発表、を行った。これらの活動を通して、これまでに学んだ言語知識を総合的に
使いながら、さらに力を伸ばすことを目的としている。教科書はなく、構成や内容の
参考として見本レポートを配布した。授業の第 1 回から第 17 回までは、週 2 コマを
「資料収集とその整理、序論・本論 1 の執筆」、「インタビュー調査の準備と実施」の
1コマずつにわけ、進めた。また、考えを整理し、コメントを受けてレポートの内容
を深めることを目的として、テーマ発表、インタビューの結果発表を行い、学期末に
は成果発表および振り返りとして最終発表を行った。
2.授業内容
執筆したレポートの前半は文献調査、後半はインタビュー調査とその結果の分析・
考察である。テーマの設定および文献調査のために、大学の web データベースで新
聞記事・論文などを収集する方法を学び、図書館での書籍収集も行った。テーマ発表
での議論を経て、テーマを絞り込み、インタビューの準備と練習を行った。まず、ク
ラスメート間でインタビューの練習をした後、日本人の L.A. にも行い、コメントを
受け、質問項目や質問する順番、話し方などを改善した。インタビューは、ただ質問
・答えを淡々と順番通りにするのではなく、相手の話を引き出すことを念頭に、相手
の話しやすさを意識しながら会話の流れをコントロールすることを目的として行うよ
うにした。課題は 3 名へのインタビューなので、3 週にわけて一人ずつ実施し、書き
起こした会話をもとに毎週授業でフィードバックと振り返りを行い、次のインタビュ
ーの改善へとつなげた。レポートは、文献の整理後、序論と本論の前半を書き、イン
タビューの実施後、本論の後半、結論と書き進めた。各部分の第一稿を書いた後、ク
ラスで相互コメントを行った上で、教師からのフィードバックを受けた。クラスメー
トからの様々な意見を受け止めて、自分の考えを深め、日本語で表現することを目指
した。
3.成果と今後の課題
授業に対する学生の評価は概ねよかった。特にインタビューの実施を通して、話す
ことを客観的にとらえ、改善につなげる意識が芽生えたようである。発表の仕方も学
びたいという声があったため、取り入れることを検討したい。
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