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肝硬変患者の耐糖能異常に関する研究 -- Minimal Modelを用いて

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Academic year: 2021

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Title

肝硬変患者の耐糖能異常に関する研究 -- Minimal Modelを用

いて( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

浅野, 寿夫

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1097号

Issue Date

1997-01-16

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15168

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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匝オ

氏名`(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与自付 学位授与の要件 学位論文=題目 蕃 査 委■畠 浅 野 寿 夫(愛知県) 博 士(医学) ∴、、 乙第1097 号 平成 9 年1 月16 日 学位規則第4条第2項該当 肝癌変患者の耐糖能美常に関する研究 -Minil噂IMod占僅用いt ち(主査)教授 武 藤 泰1敏 (副査)教授 藤 原 久 義 教授 安 田 圭 吾 論 文 阿 容 の 旨 肝は糖代謝の中心臓器である.ことから..肝硬変草書申多くに耐糖能異常が合併することはよく知られている。 一方,.近年耐糖蝉障害の発症に関して従串手旨嘩さ_れてきたインろリン分泌の低下jお_よびイン亘ろり㌢感受健 (insulin sensitivityindex;以下SI)の低下のみならずインスリン分泌反応に依存しない糖利用の指標であるグ ルコ丁ス感受性.j(glqJQOSe、eぽeQtiveness、rLLすなわちglucosesensitivityipde革;以下SG):q)佐下も重要な翠因で あることが‡旨摘さ鞍てI)…声。しかし._肝硬変患者におけるこの種の研究峰殆どないq.. そ∈で申請者はf_肝硬変患者の耐糖能異苗がイーンスリン分泌の低下,あるい昼SI-..∴声Gの嘩下卯、ずれによる もの和宮明らか書;する冬め事こL,二Bergmapらが提唱したminimalmodelを用し†て検討した。:い_ダウ 対象および方串 1)対繁.、 対象坊一月債期の肝硬変患者8例(以下らC群)7▲与したb内科ま,男性6倒・女性2例で年鱒は鱒・3±て:p革!て 肝硬変の成困は,HBs抗原陽牲2例,HCV抗体陽性5例,非B非C型がl例で,明らかな糖尿病の合併を除くた 桝こ,一筆腹時垂嘩が正賞アキ7年g軽口プ、ドゥ糖負荷率琴柱おける斑糖曲線は正常型.みるいは境界型を示した琵二 例とした。 . qontro嘩は仁年嘩とbody_甲aSS▲iゆⅩ(BMI)をマッチさせた肝障害お車中耐糖種時事を琴めない成人4例-_ (男性3例.女性1例,年齢65.5±13.4歳)とした。 2).方法・ 全対象に対し,華rgm叩らの方法にしたがし).一静琵準負荷試験(以下ⅠVGTT)∫そイ¥フォームド,・コンセン トを得て施行しゎ。す撃わちt-鱒軽食鱒の翌朝午前8月割こベッド上安静状琴で,両倒吟前腕肘静瞬こ留置針モー それぞれ挿入巧。・・ブドウ糖卑荷開鱒時点を0分とし-一方の留置針より2分間句申で309mg/kgのブドウ鱒・ を負荷し・さらにプ.ド:り準負荷20分後から25分後事での年分間に鱒0・0叩/kgての蓮鱒禦イ.γ-スリンを現与した。▲

一方対例の留置針より,、木ウ樺負荷20分前から3時間後まで-20,_-10,i。r.芦,ノ_′0,.2仁ふ4,.5.6,

8,10,12,14,16,19,22,23,2も 25,27,30,40.50,60.70,80,90.100,120,140.160,180分の 計32ポイントで採血し・血糖値および血中イ羊スリ㌢濃度を測定した0∴ 3)MinimaImodelによる解析 1979年寧er印帥らが提唱し.キm▼i㌍i町almo如=まトインスリγ感受性を定畢的に測定できる方法の二つである。 実際にさ享,三IyGTTで得られた郎糖噂串皐,び哩中イン云リン渥最の経時的琴動かう以下の微分方程式の係数(1pl, p2, d d p G X 3)を非線型最/j)二乗法により解析することで以下の項目が求められる。 3ヨ二3t)/dt;-Pl[G(t)-G(b)】L-Ⅹ(t)G(t) t)/dt=-P2Ⅹ(t)+p31[Ⅰ(t)㌃Ⅰ(b)] ここでG(t),Ⅰ(t)はそれぞれ各軸定時における血糖値および血中インスリン濃度であり,G(b),Ⅰ(b)はそれ ぞれブドウ糖負荷前値を表す。また,Ⅹ(t)は,インスリン作用の経時的変動を表す。 ①ブドウ糖負荷後のインスリン分泌能はtブドウ糖負荷後0分から10分まこでのインスリン増加面績(p叶・ min)から計算した。 ②インスリン感受性(SI)は,インスT)ン濃度の変動量当たりの糖利用速度(×1b-1min、-1pM-1)右意味

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ー113-し.minimalmodelによる解析から求めたp3とp2の比(p3/p2)から計算した。 ③グルコース感受性(SG)は血糖値の変動量当たりの糖利用硬度(min 1)を意曝し,Plから計算した。 これらの項目を用いて,LC群とControl群問での比較検討を行った。 結 果 ①ブドウ糖負荷後のインスリン分泌能は,Control群は,1117±670pM・min,tJC群は.1270±696pM・min で,両者の問に差を認めなかった。

②インスリン感受性は(SI)は・Control群は・,ノ1・卑1≠0・61x・J:10T!≦甲軒1pM-1・LG群は,二0・?9享0,25×10-4

min-1。M-1で,LC群はControl群に比して有意に低下して与、た(軌Q5)9三才二∵A

③グルコース感受性(SG)は,Control群は,9.,022≠0.O95miムーL‥LC群は..0・015±0・OP4min-1で,LC群

は.Control群に比して有意に低下してい木(Pく0.05)。 考 察 糖代謝の中心臓器である肝は,血液中の過剰の糖をグリコーゲンとして貯蔵し,一方ではグリコーゲン分解, 糖新生をおこなうことで血糖を維持調節している。したがって,肝細晦の広範な障害をきたし.肝機能障害の終 末像である肝硬変患者ではt 約70∼80%に耐槙能異常が認められるとされる。 今回あ検討七仕 ブ再欄痕荷後のイン`i-・)'ンね泌能は,Cohtro癖とLc群との問に差を認めなかちたか,'sI およびSGはLC群でともだ有意に低下し七おり/肝硬変患者の耐糖能東宮ばこれら両者の底下に起由tているも のと考えられた。 イご =ぎ 、肝痙変患者のSIの底下は,-・束由および肝で′のイシ スリシ作用の低下が考えられる;∵末梢組矧ごお二lナ るイーンスリ ン作用の低下に関してはt Aderら′ がイ iシスリ ン作用は血中√シズサジ態度よりも■,細胞尚資液中ぬイシ女リン 濃度とよく相関するこ 占を大ゐ実験あゝら証明しておれ肝硬変患者ピ如、号iま血中インしゎシ濃度が高いとして も,細胞間質液におけるイン去毒 ≧ン濃度は低い可能性が示唆され去。す元わち,肝硬変患者セはJ外見上腹水や 浮腫が認められなくても細胞間質液が増加していることが多いために.末梢細胞にインスリンが到達す去ま幸た, 増加した細胞間質液によりインスリンが希釈されてしまう可能性がある。あるいは,インスリンが末梢細胞に到 達し'王後の問題としてtイン如てン受容体の数の減少や結合能の低下のためにイシズサン邪知叶分尭挿さこれそ いないことや.馳尿病患占で指摘されているように何らかの原則により,粧輸送担体(glucose tl、anSt)Orter) が細胞表面に痙動できないために,プド了り■糖が細胞内に取り込あない可能睦も考え`られ'るれどあら・ゐ点は今回 の検討のみからでほ明らかではない。また,肝におけるインスリン作用の低下に関しては,肝細胞周囲の線維化 や町内外シャントの料佃こより.肝細胞そのものにインスリンのシグナルが伝わらないために.インスリン作用 が発拝されない可能性が考えられる。 トr ≠i 一方,今回の検討では肝硬変患者においては,SGも同時に低下していた。SGがどの代謝系を反映してい るの かはいまだ明らかにほきれそいなし1、が/肝硬変患者の筋肉量と畠Gが相関してt■、るとする葡告もぁり∴SG破顔肉 での転代謝を反臥しかる句徳性摘右0すなわち・肝宙変患恵あ多、くは膚転筋の異化元逝によら筋肉皇の低下 が認められることから.肝祉変患者のSGの低卜は筋肉囁の低ドによるものと考えると理解しやすい。しかも,

運動療如まちsG鱒善轟士と坤ら去ゝにさ隼如∴飯肉皇室sGとや由≠り壷如由蓮ふ奉唆されると向

時に,運動療法は肝疲変患著の耐糖鹿障害を改善し得る方法の一ら、としゼ今後ゐ検討に値するざと憩われた。-論女垂査ゐ結果の要曽

申轟者浅野寿夫は/如かな糖尿病を認めか月掬疲患者の耐蛭能巽常の蘇因を蛎析するや軒単車

らの提唱したmi血よ1血ddを用いそ疲討し,二肝硬変患者のブドウ抱負荷疲ゐ■ィ三シまゝ一子ン分泌能は鹿常恵と差写 は認められないこと,また肝硬変患者では,イ∴ン云リソ感受性(如お-よびケ)レ三・コー'ス感受性(由)r克ともに 健常者に比して有意に低下しており.この両者の低下が肝癌変患者の耐糖能障宮の原因の一うであることを明ら かにした。これらの新知見は,肝臓病学の進歩に少なからず寄与するものと恵める。 [主論文年表誌] 肝療変患者の南纏鰭巽常に掬する研究-rMiniふalmiodel右軸、て 平成9年1月発行予定 岐阜大医紀 45(1) l

参照

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