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全例が1:320≦(1:320∼1:20,480)の抗体
価を示し,本症の血清診断におけるIHAの有効
性が示された.しかし,赤痢アメーバのシストキャ
リア血清では,1:80∼1:320の低抗体値が
6.5%(3/46)に検出されたのみであった.このこ
とから,本IHA試薬の陽性限界は1:80≦が妥
当と思われた.
4.腹直筋皮弁挙上後に稀な経過をたどった2
症例
(形成外科)○副島 一孝・本田 隆司・
野崎 幹弘・平山 峻
近年,皮弁・筋皮弁移植による再建外科にはめ
ざましい進歩がみられる.例えば腹直筋皮霜は乳
房再建ぽかりでなく,頭頚部,下肢などの再建に
広く用いられている.また最近これら皮弁の術後
合併症についての文献的報告も散見される.主な
合併症としで骨弁壊死,腹壁ヘルニアなどが挙げ
られる.
我々も過去5年間に腹直筋皮弁の症例42例を経
験したが,これらのうち皮弁挙上したdoner site
に稀な経過をたどった2症例を経験したので報告
したい.
症例1:40歳女性.腹直筋重弁による乳房再建
術後6日目にイレウスを合併した,
症例2:58歳女性.遊離腹直筋皮弁による乳房
再建術後8ヵ月目に内蛍径ヘルニアを来した.
以上2症例を詳述しretrospectiveにこれらを
検討すると共に若干の文献的考察を加え報告す
る.
5.当科における扁平母斑治療法とその組織学
的所見について
(形成外科)○八巻 隆・牧野 玲子・
野崎 幹弘・平山 峻
扁平母斑の治療方法としては,従来よりSkin−
abrasion,雪状炭酸圧抵法,レーザー治療法,植皮
術,切除術等が利用されてきたが,いずれの治療
法も十分ではなく,治癒3∼4ヵ月後に再発が多
い.演者らは主に雪状炭酸圧語法を単独で利用し,
症例に応じて他の治療法を併用してきたが,今回
充分なfollow upを行なうことのできた症例79例
について部位別,年齢別の治療成績およびその病
理組織学的変化について検索した.
これらの結果,再発を示唆すると思われる組織
学的所見が得られたので若干の考察を加え報告す
る.
6.太田母斑の臨床および組織所見に関する統
計的事項の研究
(形成外科)○木村 孝・鈴木 隆・
野崎 幹弘・平山 峻
太田母斑は,未だ発症病理の解明,病型分類と
治療法の確立等はなされておらず,現在なお多く
の問題を抱えている疾患である.
本疾患は一般に東洋人女性に頻発し,早発型と
遅発型に大別されると言われているが,治療予後
と関係した臨床および組織所見に基づいた統計的
事項の詳細な報告は皆無に等しいのが現状であ
る.
我々の教室では昭和54年以来,これまでに500余
の太田母斑症例を経験しているが,今回は,この
中で皮膚生検を施行し,その病理組織像が明らか
な200例を中心に,上記統計的事項の結果報告と,
治療計画,治療手段の選択と適用についての若干
の考察を述べることにする.
7.重症遅発性ディスキネジアが軽快した1例
(神経精神科)○岩田 貴子・田村 敦子
(厚生年金病院神経科)菅岡 正志
(武蔵野赤十字病院神経科)堀川 直史
(秦野厚生病院)武井 教使
(中村病院)中村 明實
遅発性ディスキネジアは,多く向精神薬の長期
投与によってひきおこされる不随意運動症状群
で,原因薬を中止しても消失せずに数年にわたっ
て持続するものや,症状が固定するものが多い.
一般に,高齢(大部分は50歳台,60歳台)の女性
に多いとされている.
私達は,30歳台という若い年齢の女性に,しか
も,向精神薬を投与されて9ヵ月目という比較的
早い時期に,明らかに遅発性ディスキネジアと診
断しうる状態が出現した症例を観察することがで
きた.この症例では,舌の蠕動運動,下顎の左右
運動はもちろんのこと,重症のChorea Athetose
Ballisnlus様の躯幹の捻転までをも伴い,まつす
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