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第83回麻布獣医学会 一般演題13

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麻布大学雑誌 第17・18巻 2008年

第83回麻布獣医学会 一般演題13

X線を用いた鶏骨に対する骨塩定量法に関する検討

滝沢 恵美1,近藤 智敬1,金井 詠一1,柳沢 洋喜1,茅沼 秀樹1,

    信田 卓男1,新村  毅2,田中 智夫2,菅沼 常徳1

1麻布大学獣医学部獣医放射線学研究室,2麻布大学獣医学部品物行動管理学研究室

[はじめに]

 骨塩定量法はヒトにおいて骨粗冷症の診断や治療 効果の判定に用いられており,その測定方法には 様々なものがある。そのうち,X線を用いた骨塩定 量法は,骨格が軟部組織と比較し,X線に対する透 過度が低く微細なX線の吸収差が得られ,簡易的で あることから,X線とデンシトメーターを用いた MD法(Micro Densitometry法)が比較的多く応用さ

れている。

 今回我々は飼育環境の異なる産卵鶏48羽の骨格を 入手し,X線を用いた骨頭定量法を試みる機会が得

られたので,その概要について報告する。

[材料・方法]

 飼育環境はバタリーケージ群(1群),福祉ケージ 群(2群),非ケ「ジ群(3群)に分け,79週女時に 安楽死した。安楽死後,各群から16羽ずつの上腕骨,

下腿骨,胸骨の骨格標本を作製し,骨格標本のX線 撮影を行い検討した。X線撮影は東芝医療用品株式 会社製(VPX−120)を使用し,フィルム増感紙系はマ ンモグラフィー系を使用した。黒化度の測定は富士 フイルム株式会社製FD−101を使用し,それぞれの骨

格の骨幹部と遠位骨端部の2部位について測定した。

[結果および考察]

 以上の方法で黒化度を計測した結果,上腕骨にお いては骨端部で3群間における差異は認められなか ったが,骨幹部では1群>2群>3群の川頁に黒化度 に有意差(P<0.05)がみられ,1群が最も低い骨弁 量と判断された。下腿骨の骨幹部では有意差はみら れなかったが,骨端部において,1群は3群と比較

し黒化度が低く観察され,有意差が認められた。胸 骨の2カ所においてはいずれも1群が3群と比較し 有意差が認められた。以上のことから,バタリーケ ージ群が他群と比較し,最も魚塩量が少ないものと

判断された。

 以上,鶏骨に対してX線による骨塩定量法を試み

た結果,各群間における差異が認められたことから

鳥類においても本法の応用性はあるものと判断され

た。しかし,全群の下腿骨において重度の石灰化が

みられ,この現象は産卵周期に伴い生理的に出現す

ることから,鳥類の雌における骨塩定量法では,こ

れらの現象を考慮した上で実施する必要性があるも

のと判断された。

参照

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