• 検索結果がありません。

考えると 客観的な指導基準を定め公表しておくことは非常に重要であ る 行政手続法 36 はそれを規定したものである ( 3 ) 行政規則が法規性を有しないとは 1 行政規則は市民を拘束するものではない また 行政団体と市民との関係で直ちに 権利義務関係を形成するものではない 2 行政規則は法規として

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "考えると 客観的な指導基準を定め公表しておくことは非常に重要であ る 行政手続法 36 はそれを規定したものである ( 3 ) 行政規則が法規性を有しないとは 1 行政規則は市民を拘束するものではない また 行政団体と市民との関係で直ちに 権利義務関係を形成するものではない 2 行政規則は法規として"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2 0 1 3 年 度 行 政 法 レ ジ ュ メ ( 6 - 2 ) 行 政 基 準 ( 続 き ) 二.行政規則(特に行政内規) 以 下 で は 「 行 政 規 則 」 と 表 記 す る が 、 念 頭 に 置 い て い る の は 先 に 説 明 し た 行 政 内 規 で あ る 。 1 、 行 政 規 則 の 分 類 ( 1 ) 形 式 に よ る 分 類 訓 令 、 通 達 、 規 程 、 要 綱 、 要 項 ・ 要 領 、 基 準 等 訓 令 と 通 達 の 区 別 を め ぐ っ て は い く つ か の 見 解 が あ る が 、 行 政 の 文 書 管 理 規 程 等 で は 、 数 多 く の 文 書 形 式 が 定 め ら れ 、 そ の う ち 訓 令 は 職 務 運 営 上 の 基 本 的 な 事 項 を 、 通 達 は 細 目 や 解 釈 基 準 等 を 発 す る も の と さ れ て い る よ う で あ る 。 訓 令 は 、 第 1 条 … … 、 第 2 条 … … と い う よ う に 条 文 形 式 で あ り 、 通 達 は 、 第 1 … … 第 2 … … と い う よ う に レ ジ ュ メ 形 式 で あ る こ と が 多 い 。 ( 2 ) 規 律 内 容 か ら の 分 類 ( 主 に 以 下 の よ う な も の が あ る ) ・ 行 政 内 部 組 織 に 関 す る 定 め ・ 業 務 の 分 掌 に 関 す る 定 め ・ 文 書 等 の 管 理 に 関 す る 定 め ・ 財 産 の 管 理 等 に 関 す る 定 め ・ 職 員 の 規 律 に 関 す る 定 め ・ 施 設 利 用 関 係 等 に 関 す る 定 め こ れ は 利 用 者 に 対 す る 関 係 で 法 規 性 ( 権 利 義 務 関 係 を 形 成 す る 規 範 ) を 持 つ も の が あ る の で 、 単 純 に 行 政 内 規 と 考 え て よ い か が 問 題 と な る 場 合 も あ る 。 → 塩 野 Ⅰ p . 1 0 0 は 部 分 的 秩 序 と し て 、 宇 賀 Ⅰ p . 2 8 6 は 特 別 の 関 係 に お け る 定 め と し て 論 じ て い る 。 ・ 行 政 機 関 の 行 動 基 準 ・ 事 務 処 理 基 準 こ れ も 、 実 際 に は 市 民 の 権 利 義 務 に 決 定 的 な 影 響 を 及 ぼ す 。 →3以 下 で 扱 う 。 2 、 行 政 機 関 の 行 動 基 準 と し て の 機 能 ( 1 ) 形 式 的 分 類 ① 訓 令 ・ 通 達 等 ( 上 級 行 政 機 関 が 下 級 行 政 機 関 に 対 し て 発 す る 指 揮 監 督 ) ② 法 定 受 託 事 務 に 関 す る 処 理 基 準 ( 地 方 自 治 法 § 2 4 5 の 9 ) ③ 行 政 手 続 法 に 基 づ く 審 査 基 準 ・ 処 分 基 準 ( 行 政 手 続 法 § 5 、 § 1 2 ) ( 2 ) 機 能 的 分 類 ( 櫻 井・橋 本 p . 7 2 以 下 ) ① 解 釈 基 準 : 通 達 で 解 釈 基 準 が 示 さ れ る こ と が 多 い 。 ② 裁 量 基 準 : 通 達 に 許 可 基 準 等 が 具 体 的 に 示 さ れ る こ と も 少 な く な い が 、 告 示 等 の 形 式 で 許 可 基 準 を 示 す 場 合 も 少 な く な い 。 行 政 手 続 法 で は 申 請 に 基 づ く 処 分 の 審 査 基 準 と 不 利 益 処 分 の 処 分 基 準 を 行 政 庁 が 策 定 し 公 表 す る こ と を 規 定 し て お り ( 詳 細 は 行 政 手 続 法 で 説 明 す る ) 、 こ れ ら が 告 示 等 の 形 式 で 公 表 さ れ る こ と が 多 い 。 ③ 給 付 規 則 : 要 綱 の 形 式 で 何 ら か の 給 付 基 準 を 示 す こ と が 少 な く な い ( 補 助 金 交 付 要 綱 や ホ ー ム ヘ ル パ ー 派 遣 要 綱 な ど ) ④ 指 導 基 準 : 既 に 述 べ た よ う に 、 指 導 要 綱 は 私 人 が そ れ を 遵 守 す る こ と を 要 請 す る 形 式 で 書 か れ る も の が 多 い が 、 同 時 に そ れ は 行 政 が 行 政 指 導 を 行 う 場 合 の 指 導 基 準 で も あ る 。 ま た 行 政 指 導 が 実 際 に は 強 い 影 響 力 を 有 す る こ と を

(2)

考 え る と 、 客 観 的 な 指 導 基 準 を 定 め 公 表 し て お く こ と は 非 常 に 重 要 で あ る 。 行 政 手 続 法 § 3 6 は そ れ を 規 定 し た も の で あ る 。 ( 3 ) 行 政 規 則 が 法 規 性 を 有 し な い と は ① 行 政 規 則 は 市 民 を 拘 束 す る も の で は な い 。 ま た 、 行 政 団 体 と 市 民 と の 関 係 で 直 ち に 権 利 義 務 関 係 を 形 成 す る も の で は な い 。 ② 行 政 規 則 は 法 規 と し て 裁 判 所 を 拘 束 す る も の で は な い 。 最 高 裁 昭 和 4 3 . 1 2 . 2 4 判 決 最 高 裁 昭 和 4 3 . 1 2 . 2 4 判 決最 高 裁 昭 和 4 3 . 1 2 . 2 4 判 決 最 高 裁 昭 和 4 3 . 1 2 . 2 4 判 決 ( 民 集 2 2 - 1 3 - 3 1 4 7 、 判 時 5 4 8 - 5 9 、 ケ ー ス フ ゙ ッ ク p . 4 、 L E X / D B 2 7 0 0 0 8 7 1 ) 墓 地 埋 葬 法 に 関 す る 通 達 元 来 、 通 達 は 、 原 則 と し て 、 法 規 の 性 質 を も つ も の で は な く 、 上 級 行 政 機 関 が 関 係 下 級 行 政 機 関 お よ び 職 員 に 対 し て そ の 職 務 権 限 の 行 使 を 指 揮 し 、 職 務 に 関 し て 命 令 す る た め に 発 す る も の で あ り 、 こ の よ う な 通 達 は 右 機 関 お よ び 職 員 に 対 す る 行 政 組 織 内 部 に お け る 命 令 に す ぎ な い か ら … … 一 般 の 国 民 は 直 接 こ れ に 拘 束 さ れ る も の で は な く 、 こ の こ と は 、 通 達 の 内 容 が 、 法 令 の 解 釈 や 取 扱 い に 関 す る も の で 、 国 民 の 権 利 義 務 に 重 大 な か か わ り を 持 つ よ う な も の で あ る 場 合 に お い て も 別 段 異 な る と こ ろ は な い 。 通 達 は 、 元 来 、 法 規 の 性 質 を 持 つ も の で は な い か ら 、 行 政 機 関 が 通 達 の 趣 旨 に 反 す る 処 分 を し た 場 合 に お い て も 、 そ の こ と を 理 由 と し て 、 そ の 処 分 の 効 力 が 左 右 さ れ る も の で は な い 。 ま た 、 裁 判 所 は 、 法 令 の 解 釈 適 用 に あ た っ て は 、 通 達 に 示 さ れ た 法 令 の 解 釈 と は 異 な る 独 自 の 解 釈 を す る こ と が で き 、 通 達 に 定 め る 取 扱 い が 法 の 趣 旨 に 反 す る と き は 独 自 に そ の 違 法 を 判 定 す る こ と も で き る 筋 合 い で あ る 。 a . 行 政 規 則 に よ っ て 解 釈 基 準 が 示 さ れ て い る と し て も 、 そ れ は 裁 判 官 を 拘 束 す る も の で は な い の で 、 裁 判 官 は 自 ら の 法 解 釈 に よ っ て 、 行 政 上 の 措 置 の 適 法 ・ 違 法 を 判 断 で き る 。 → ③ の 事 例 参 照 ※ し か し 、 法 規 命 令 で あ っ て も 裁 判 官 が そ れ を 違 法 で あ る と 判 断 し た 場 合 は 、 当 該 法 規 命 令 が 無 効 で あ る と し て 裁 判 を す る こ と が で き る の で 、 論 理 構 造 的 に は 共 通 性 が あ る 。 こ の 点 で は 、 行 政 規 則 は 裁 判 官 を 拘 束 し な い と い う 命 題 と 違 法 な 法 規 命 令 は 無 効 で あ る と い う こ と の 効 果 は 、 現 象 的 に は 同 じ で あ る 。 も っ と も 裁 判 官 が 法 規 命 令 を 違 法 無 効 と 判 断 す る こ と に は 、 行 政 規 則 の 場 合 と は 比 較 で き な い ぐ ら い 心 理 的 抵 抗 が 強 い で あ ろ う が … … 。 b . 上 記 最 高 裁 判 決 が 述 べ る よ う に 、 行 政 機 関 が 行 政 規 則 に 違 背 す る 措 置 を と っ た か ら と い っ て 、 そ の 措 置 が 直 ち に 違 法 と な る も の で は な い 。 こ れ は 行 政 規 則 が 適 法 で あ る か ど う か に 関 係 な い 。 裁 判 官 の 目 か ら 見 て 、 行 政 の 措 置 が 適 法 な 行 政 規 則 に 違 背 し て い て も 、 法 令 に 違 反 し て い な い 限 り 、 あ る い は 裁 量 権 行 使 に 逸 脱 や 濫 用 が な い 限 り 適 法 と 判 断 で き る 。 ※ 私 は 、 行 政 規 則 が 法 規 性 を 有 し な い こ と の 効 果 は 、 形 式 的 に は こ こ に 顕 著 に 現 れ る と 思 う 。 も し 行 政 規 則 が 法 規 性 を 有 す る の で あ れ ば 、 適 法 な 行 政 規 則 に 違 背 す る 行 政 措 置 は 違 法 と 判 断 さ れ ざ る を 得 な い で あ ろ う 。 最 高 裁 昭 和 5 3 . 1 0 . 4 判 決 最 高 裁 昭 和 5 3 . 1 0 . 4 判 決最 高 裁 昭 和 5 3 . 1 0 . 4 判 決 最 高 裁 昭 和 5 3 . 1 0 . 4 判 決 ( 民 集 3 2 - 7 - 1 2 2 3 、 判 時 9 0 3 - 3 、 ケ ー ス フ ゙ ッ ク p . 1 1 0 、 L E X / D B 2 7 0 0 0 2 2 7 ) マ ク リ ー ン 事 件

(3)

行 政 庁 が そ の 裁 量 に 任 さ れ た 事 項 に つ い て 裁 量 権 行 使 の 準 則 を 定 め る こ と が あ っ て も 、 こ の よ う な 準 則 は 、 本 来 行 政 庁 の 処 分 の 妥 当 性 を 確 保 す る た め の も の な の で あ る か ら 、 処 分 が 右 準 則 に 違 背 し て 行 わ れ た と し て も 、 原 則 と し て 当 不 当 の 問 題 を 生 ず る に と ど ま り 、 当 然 に 違 法 と な る も の で は な い 。 処 分 が 違 法 と な る の は 、 そ れ が 法 の 認 め る 裁 量 権 の 範 囲 を 超 え 又 は そ の 濫 用 が あ っ た 場 合 に 限 ら れ る 。 通 達 に 従 わ な い 「 特 段 の 事 情 」 が あ っ た と し た 事 例 と し て 、 東 京 地 裁 平 成 4 . 7 . 2 9 判 決 ( 行 集 4 3 - 6 ・ 7 - 9 9 9 、 判 タ 8 5 4 - 1 7 9 ) や 東 京 高 裁 平 成 5 . 3 . 1 5 判 決 ( 行 集 4 4 - 3 - 2 1 3 、 判 タ 8 5 4 - 1 7 5 ) な ど 。 c . 行 政 規 則 を そ の ま ま 機 械 的 に 適 用 す る と 弊 害 が 生 じ る 場 合 、 行 政 規 則 自 体 が 違 法 で は な い と し て も 、 一 定 の 修 正 が 求 め ら れ る 場 合 が あ る 。 後 述 3 ② b ) の 最 高 裁 平最 高 裁 平最 高 裁 平最 高 裁 平 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決成 1 7 . 1 1 . 8 判 決 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決 を 参 照 さ れ た い 。 ③ 行 政 規 則 が 違 法 で あ る 場 合 、 そ れ に 従 っ た 行 政 活 動 は 違 法 で あ る 。 a ) 最 高 裁 昭 和 3 5 . 1 0 . 7 判 決最 高 裁 昭 和 3 5 . 1 0 . 7 判 決最 高 裁 昭 和 3 5 . 1 0 . 7 判 決最 高 裁 昭 和 3 5 . 1 0 . 7 判 決 ( 民 集 1 4 - 1 2 - 2 4 2 0 、 判 時 2 3 8 - 2 ) 通 達 に 従 っ た 課 税 処 分 が 違 法 で あ る と し て 取 り 消 さ れ た 事 例 。 な お 、 本 判 決 後 、 原 告 か ら 国 家 賠 償 請 求 訴 訟 も 提 起 さ れ た が 、 税 務 当 局 の 公 務 員 に 過 失 は な か っ た と し て 、 請 求 が 棄 却 さ れ て い る 。 最 高 裁 昭 和 4 3 . 4 . 1 9 判 決 ( 判 時 5 1 8 4 5 、 訟 月 1 4 -7 - -7 6 5 ) b ) 東 京 高 裁 平 成 5 . 1 0 . 2 8 判 決 ( 判 時 1 4 8 3 - 1 7 、 L E X / D B 2 7 8 1 8 2 5 1 ) 産 廃 処 理 業 許 可 通 知 事 件 厚 生 省 産 業 廃 棄 物 対 策 室 長 通 知 が 法 の 解 釈 を 誤 っ た 違 法 な も の で あ り 、 こ れ に 基 づ き 県 知 事 ら の 行 っ た 行 政 指 導 も 違 法 な も の で あ る と し て 、 業 者 の 国 家 賠 償 請 求 を 認 め た 事 例 。 c ) 東 京 地 裁 平 成 1 8 . 1 1 . 2 9 判 決 ( 賃 金 と 社 会 保 障 1 4 3 9 - 5 5 、 L E X / D B 2 8 1 4 0 6 3 2 ) 障 害 者 自 立 支 援 法 施 行 前 の 旧 身 体 障 害 者 福 祉 法 の 居 宅 生 活 支 援 に つ き 、 大 田 区 居 宅 介 護 支 援 費 ( 移 動 介 護 ) の 支 給 決 定 に 関 す る 要 綱 に つ き 、 支 援 量 を 一 律 に 原 則 と し て 3 2 時 間 以 内 と し て 、 そ れ を 超 え る こ と を 認 め る 「 特 段 の 事 情 」 の 有 無 を 厳 格 に 判 断 し た と き は 、 旧 法 の 趣 旨 に 反 す る と し た 。 但 し 、 法 廃 止 に よ り 回 復 で き る 利 益 が な く な っ た と し て 訴 え は 却 下 。 d ) 行 政 規 則 ( 通 達 ) の 違 法 性 が 問 わ れ た 事 例 と し て 、 被 爆 者 健 康 管 理 手 当 に 関 す る い わ ゆ る 4 0 2 号 通 達 ( 昭 和 4 9 年 ) を め ぐ る 一 連 の 裁 判 は 重 要 で あ る 。 4 0 2 号 通 知 と は 、 被 爆 者 健 康 管 理 手 当 の 受 給 者 ( こ れ は 国 籍 を 問 わ ず 認 定 さ れ る ) が 一 旦 国 外 に 出 た ら 、 そ の 受 給 資 格 が 当 然 に 消 滅 す る と い う も の で 、 行 政 実 務 は こ れ に 従 っ て 行 わ れ て い た 。 そ れ に 対 し 、 大 阪 地 裁 平 成 1 3 . 6 . 1 判 決 ( 判 時 1 7 9 2 - 3 1 ) が 在 外 被 爆 者 も 手 当 受 給 権 を 失 う こ と は な い と し 、 同 控 訴 審 ( 大 阪 高 裁 平 成 1 4 . 1 2 . 5 判 決 = 判 タ 1 1 1 1 - 1 9 4 ) も こ の 見 解 を 支 持 し た 。 そ の 後 、 政 府 も 政 令 及 び 省 令 を 改 正 し 、 従 前 の 実 務 は 変 更 さ れ た 。 そ し て 最 高 裁 平 成 1 8 . 6 . 1 3 判 決最 高 裁 平 成 1 8 . 6 . 1 3 判 決最 高 裁 平 成 1 8 . 6 . 1 3 判 決最 高 裁 平 成 1 8 . 6 . 1 3 判 決 ( 民 集 6 0 - 5 - 1 9 1 0 、 判 時 1 9 3 5 - 5 0 ) も 同 様 の 見 解 を 示 し た 原 審 ( 福 岡 高 裁 平 成 1 5 . 2 . 7 判 決 = 民 集 6 0 - 5 - 1 9 6 0 、 判 タ 1 1 1 9 - 1 1 8 ・ 但 し 第 1 審 長 崎 地 裁 平 成 1 3 . 1 2 . 2 6 判 決 = 民 集 6 0 - 5 - 1 9 3 6 、 判 タ 1 1 1 3 - 1 3 4 が 詳 し い ) の 見 解 を 是 認 し た 。 な お 、 最 高 裁 平 成 1 9 . 2 . 6 判 決最 高 裁 平 成 1 9 . 2 . 6 判 決最 高 裁 平 成 1 9 . 2 . 6 判 決 ( 民 集 6 1 - 1 - 1 2 2 、 判 時 1 9 6 4 - 3 0 ) は 、 上 記 の 違 法 実最 高 裁 平 成 1 9 . 2 . 6 判 決 務 で 受 給 権 者 の 請 求 を 不 可 能 し て き た 経 緯 に 鑑 み 、 行 政 側 が 5 年 間 の 消 滅 時 効 を 主

(4)

張 す る こ と は で き な い と し た ( 本 判 決 は 信 義 則 の と こ ろ で 紹 介 し た も の で あ る ) 。 ま た 、 最 高 裁 平 成 1 9 . 1 1 . 1 判 決最 高 裁 平 成 1 9 . 1 1 . 1 判 決最 高 裁 平 成 1 9 . 1 1 . 1 判 決 ( 民 集 6 1 - 8 - 2 7 3 3 、 訟 月 5 5 - 2 - 1 6 9 ) は 、 4 0 2 号 通 達最 高 裁 平 成 1 9 . 1 1 . 1 判 決 発 出 の 時 点 ( 昭 和 4 9 年 7 月 2 2 日 ) で 違 法 で あ る と し て 、 国 家 賠 償 責 任 を 認 め て い る 。 ④ 行 政 規 則 の 適 法 性 が 問 わ れ 、 そ れ を 適 法 と し た 事 例 と し て 、 最 高 裁 平 成 1 1 . 2 . 2 6 判最 高 裁 平 成 1 1 . 2 . 2 6 判最 高 裁 平 成 1 1 . 2 . 2 6 判最 高 裁 平 成 1 1 . 2 . 2 6 判 決 決決 決 ( 判 時 1 6 8 2 - 1 2 ) が あ る 。 法 務 省 矯 正 局 長 通 達 ( 死 刑 確 定 者 の 接 見 及 び 信 書 の 発 受 に つ い て ) 及 び そ れ を 踏 ま え た 東 京 拘 置 所 の 取 扱 基 準 ( 東 拘 基 準 ) に よ る 新 聞 投 書 の 発 信 が 不 許 可 処 分 が 適 法 と さ れ た が 、 東 拘 基 準 が 合 理 性 を 欠 く と い う 反 対 意 見 が 付 さ れ た 。 3 、 行 政 規 則 の 外 部 化 ( 外 部 効 果 ) ① 上 記 ( 2 ) の ③ の よ う に 言 っ て は 見 た も の の 、 行 政 規 則 は 公 務 員 の 職 務 活 動 の 基 準 と な っ て い る 以 上 、 市 民 の 権 利 を 事 実 上 左 右 す る 。 e x . 税 務 通 達 に 従 っ て 課 税 処 分 は な さ れ る し 、 税 務 通 達 が 変 わ れ ば 、 課 税 処 分 も 変 わ っ て く る 。 許 可 基 準 や 給 付 基 準 に 適 合 し な い と 判 断 さ れ る と 許 可 や 給 付 決 定 は な さ れ な い 。 物 品 税 法 ( 当 時 ) の 課 税 対 象 外 と さ れ て い た パ チ ン コ 球 遊 器 が 、 1 9 5 1 年 3 月 と 国 税 局 長 通 達 及 び 同 年 1 0 月 の 国 税 庁 長 官 の 通 牒 に よ っ て 課 税 対 象 と さ れ た と い う 事 件 が あ る 。 最 高 裁 昭 和 3 3 . 3 . 2 8 判 決最 高 裁 昭 和 3 3 . 3 . 2 8 判 決最 高 裁 昭 和 3 3 . 3 . 2 8 判 決 ( 民 集 1 2 - 4 - 6 2 4 、 判 時 1 4 5 - 1 5 ) パ チ ン コ 球 遊最 高 裁 昭 和 3 3 . 3 . 2 8 判 決 器 通 達 事 件 ② 行 政 機 関 も 自 ら が 定 立 し た 基 準 を 遵 守 す べ き で あ ろ う し ( 行 政 規 則 の 自 己 拘 束 ) 、 合 理 的 根 拠 な く そ れ に 違 背 し た 場 合 は 、 行 政 権 限 の 公 正 性 ・ 透 明 性 の 要 請 や 平 等 原 則 か ら 見 て 、 行 政 権 の 濫 用 と い う べ き 場 合 も 生 じ る 。 a ) 福 岡 地 裁 平 成 3 . 1 0 . 1 5 判 決 ( 判 タ 7 9 1 - 1 3 4 、 L E X / D B 2 2 0 0 5 1 1 2 ) ( 相 続 税 財 産 評 価 に 関 す る 基 本 通 達 が 定 め て い る 時 価 の 評 価 基 準 に 関 し て 、 ) 「 右 基 準 が 合 理 的 な 時 価 の 評 価 方 法 と し て 一 般 に 通 用 し て い る こ と か ら す る と 、 右 基 準 に よ ら な い こ と が 正 当 と し て 是 認 さ れ る よ う な 特 別 の 事 情 が あ る 場 合 を 除 き 、 原 則 と し て 、 右 通 達 の 基 準 に 基 づ い て 相 続 財 産 の 評 価 を 行 う こ と が 、 相 続 税 課 税 の 公 平 の 観 点 か ら 相 当 で あ る と い わ な け れ ば な ら な い 。 」 ( ※ 但 し 、 こ の 事 件 は 通 達 に 従 っ て 課 税 し た も の で 、 通 達 違 反 の 事 例 で は な い 。 ) b ) 東 京 地 裁 平 成 1 2 . 7 . 1 3 判 決 ( 訟 月 4 7 - 9 - 2 7 8 5 、 L E X / D B 2 8 0 6 0 9 9 7 ) 所 得 税 更 正 処 分 等 取 消 請 求 事 件 通 達 は 上 級 行 政 庁 が 法 令 の 解 釈 や 行 政 の 運 用 方 針 な ど に つ い て 、 下 級 行 政 庁 に 対 し て な す 命 令 な い し 指 令 で あ る ( 国 家 行 政 組 織 法 1 4 条 2 項 参 照 ) か ら 、 国 民 に 対 し て 拘 束 力 を 有 す る 法 規 と は 異 な る も の で あ る 。 し か し な が ら 、 租 税 実 務 に お い て は 、 通 達 に 基 づ く 画 一 的 な 取 扱 い が さ れ て お り 、 こ の よ う な 取 扱 い は 、 納 税 者 間 の 公 平 、 納 税 者 の 便 宜 、 徴 税 費 用 の 節 減 と い う 見 地 か ら み て 合 理 的 な も の と い う べ き で あ る 。 し た が っ て 、 通 達 の 定 め が 租 税 法 規 に 照 ら し て 合 理 性 を 有 す る 限 り 、 当 該 租 税 法 規 の 適 用 に 当 た っ て は 、 通 達 の 定 め に 従 っ た 解 釈 、 運 用 を 行 う の が 相 当 で あ る 。 ( 本 件 も 通 達 に 基 づ く 処 分 で あ る と し て 請 求 を 棄 却 し た 。 ) 本 事 件 の 控 訴 審 東 京 高 裁 平 成 1 4 . 1 . 3 0 判 決 ( 訟 月 5 2 - 1 1 - 3 5 2 2 、 L E X / D B 2 8 1 1 0 1 8 2 ) は 控 訴 を 棄 却 し た が 、 上 告 審 最 高 裁 平 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決最 高 裁 平 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決最 高 裁 平 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決最 高 裁 平 成 1 7 . 1 1 . 8 判 決 ( 判 時 1 9 1 6 - 2 4 、 L E X / D B 2 8 1 0 2 3 0 1 ) は 控 訴 審 判 決 を 破 棄 し 東 京 高 裁 に 差 し 戻 し た 。 そ の 理 由 は 次 の 通 り 。

(5)

評 価 通 達 ( 平 成 2 年 直 評 1 2 、 直 資 2 - 2 0 3 に よ る 改 正 前 の も の ) 1 8 5 が 定 め る 1 株 当 た り の 純 資 産 価 額 の 算 定 方 式 を 所 得 税 課 税 に お い て そ の ま ま 採 用 す る と 、 相 続 税 や 贈 与 税 と の 性 質 の 違 い に よ り 課 税 上 の 弊 害 が 生 ず る 場 合 に は 、 こ れ を 解 消 す る た め に 修 正 を 加 え る べ き で あ る が 、 こ の よ う な 修 正 を し た 上 で 同 通 達 所 定 の 1 株 当 た り の 純 資 産 価 額 の 算 定 方 式 に の っ と っ て 算 定 さ れ た 価 額 は 、 一 般 に 通 常 の 取 引 に お け る 当 事 者 の 合 理 的 意 思 に 合 致 す る も の と し て 、 所 得 税 基 本 通 達 ( 平 成 1 0 年 課 法 8 - 2 、 課 所 4 - 5 に よ る 改 正 前 の も の ) 2 3 ~ 3 5 共 - 9 ( 4 ) に い う 「1株 当 た り の 純 資 産 価 額 等 を 参 酌 し て 通 常 取 引 さ れ る と 認 め ら れ る 価 額 」 に 当 た る と い う べ き で あ る 。 ( 中 略 ) 営 業 活 動 を 順 調 に 行 っ て い る 会 社 の 株 式 で あ っ て も 、 法 人 税 額 等 相 当 額 を 控 除 し て 算 定 さ れ た1株 当 た り の 純 資 産 価 額 は 、 昭 和 6 2 年 当 時 に お い て 、 一 般 に は 通 常 の 取 引 に お け る 当 事 者 の 合 理 的 意 思 に 合 致 す る も の と し て 、 所 得 税 基 本 通 達 ( 平 成 1 0 年 課 法 8 - 2 、 課 所 4 - 5 に よ る 改 正 前 の も の ) 2 3 ~ 3 5 共 - 9 ( 4 ) に い う 「 1 株 当 た り の 純 資 産 価 額 等 を 参 酌 し て 通 常 取 引 さ れ る と 認 め ら れ る 価 額 」 に 当 た る と い う べ き で あ る 。 こ の よ う に 解 釈 さ れ る 上 記 「 1 株 当 た り の 純 資 産 価 額 等 を 参 酌 し て 通 常 取 引 さ れ る と 認 め ら れ る 価 額 」 に よ っ て 株 式 の 価 額 を 評 価 し て 所 得 の 金 額 を 計 算 す る こ と は 、 所 得 税 法 及 び 所 得 税 法 施 行 令 の 解 釈 と し て 合 理 性 を 有 す る と い う こ と が で き る 。 そ う で あ る と す る と 、 昭 和 6 2 年 3 月 又 は 5 月 に お け る 上 告 会 社 及 びC社 の1株 当 た り の 純 資 産 価 額 の 評 価 に お い て 、 両 社 が 順 調 に 営 業 を 行 っ て い る こ と の み を 根 拠 と し て 、 法 人 税 額 等 相 当 額 を 控 除 す る こ と が 不 合 理 で あ っ て 通 常 の 取 引 に お け る 当 事 者 の 合 理 的 意 思 に 合 致 し な い も の で あ る と い う こ と は で き ず 、 他 に 上 記 控 除 が 上 記 の 評 価 に お い て 著 し く 不 合 理 な 結 果 を 生 じ さ せ る な ど 課 税 上 の 弊 害 を も た ら す 事 情 が う か が わ れ な い 本 件 に お い て は 、 こ れ を 控 除 し て1株 当 た り の 純 資 産 価 額 を 評 価 す べ き で あ る 。 ※ 塩 野 Ⅰ p . 1 0 4 は 、 こ の 最 高 裁 判 決 も 地 裁 判 決 が 示 し た 「 通 達 の 定 め が 租 税 法 規 に 照 ら し て 合 理 性 を 有 す る 限 り 、 当 該 租 税 法 規 の 適 用 に 当 た っ て は 、 通 達 の 定 め に 従 っ た 解 釈 、 運 用 を 行 う の が 相 当 で あ る 」 と の 考 え は 維 持 し て い る も の と し て い る 。 し か し 、 行 政 規 則 ( 評 価 通 達 ) を 具 体 の 事 件 に そ の ま ま 適 用 す る と 課 税 上 の 弊 害 が 生 じ る 場 合 は 一 定 の 修 正 を 加 え た 評 価 を す べ き で あ る ( 機 械 的 適 用 を 戒 め る ) と 論 じ て い る こ と も 行 政 規 則 の 法 的 性 質 を 理 解 す る 上 で 大 切 な こ と で あ ろ う 。 ③ ま た 、 市 民 も 行 政 規 則 に 従 っ た 行 政 措 置 を 期 待 す る こ と に な る 。 許 可 基 準 や 給 付 要 綱 で あ れ ば 、 当 該 基 準 を 満 た す な ら ば 当 然 に 許 可 や 給 付 決 定 が な さ れ る と 考 え る 。 給 付 措 置 が 法 律 や 条 例 に 基 づ く も の で は な く 、 要 綱 に 基 づ く 措 置 で あ っ て も 、 給 付 要 件 を 満 た す な ら ば 受 給 権 が あ る と 考 え る の が 普 通 で あ ろ う 。 ま た 、 行 政 規 則 ( 通 達 な ど ) の 定 め る 許 可 基 準 に 違 反 す る 許 可 が な さ れ た 場 合 、 開 発 許 可 等 に 反 対 す る 市 民 は 、 当 該 許 可 が 違 法 で あ る と 考 え る で あ ろ う 。 東 京 地 裁 平 成 8 . 7 . 3 1 判 決 ( 判 時 1 5 9 3 - 4 1 ) 区 の 高 齢 者 ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス 実 施 要 綱 の 基 準 に 該 当 し て い る に も 関 わ ら ず 、 ホ ー ム ヘ ル プ 派 遣 申 請 を 拒 否 し た 区 の 措 置 が 違 法 で あ る と さ れ た 事 例 。 ( こ の ホ ー ム ヘ ル プ 派 遣 事 業 は 要 綱 に 基 づ く も の で あ る が 、 原 告 の ホ ー ム ヘ ル プ 派 遣 を 求 め る 利 益 を 認 め て い る 。 )

(6)

④ 裁 判 所 も 行 政 活 動 基 準 と し て の 行 政 規 則 が 合 理 的 な も の で あ る 限 り 、 特 段 の 事 由 が な い 限 り 、 行 政 が 行 政 規 則 に 依 拠 し て 行 政 上 の 措 置 を と っ て い れ ば 適 法 な 行 為 で あ る と 判 断 す る こ と が 少 な く な い 。 特 に 、 高 度 の 専 門 的 知 見 が 必 要 な 行 政 措 置 の 場 合 、 行 政 の 定 立 す る 許 可 基 準 ( 裁 量 基 準 ) に 不 合 理 性 が な い か ど う か と 、 そ れ に 基 づ く 権 限 行 使 で あ る か ど う か を 裁 判 所 は 審 査 す る こ と に な る 。 ・ こ の 点 で 重 要 な の は 、 伊 方 原 発 訴 訟 最 高 裁 平 成 4 . 1 0 . 2 9 判 決最 高 裁 平 成 4 . 1 0 . 2 9 判 決最 高 裁 平 成 4 . 1 0 . 2 9 判 決最 高 裁 平 成 4 . 1 0 . 2 9 判 決 ( 民 集 4 6 - 7 - 1 1 7 4 、 判 時 1 4 4 1 - 3 7 、 ケ ー ス フ ゙ ッ ク p . 1 1 2 、 L E X / D B 2 5 0 0 0 0 2 7 ) で あ る 。 本 判 決 に つ い て は 、 裁 量 論 の と こ ろ で 扱 う 。 原 子 炉 施 設 の 安 全 性 に 関 す る 判 断 の 適 否 が 争 わ れ る 原 子 炉 設 置 許 可 処 分 の 取 消 訴 訟 に お け る 裁 判 所 の 審 理 、 判 断 は 、 原 子 力 委 員 会 若 し く は 原 子 炉 安 全 専 門 審 査 会 の 専 門 技 術 的 な 調 査 審 議 及 び 判 断 を 基 に し て さ れ た 被 告 行 政 庁 の 判 断 に 不 合 理 な 点 が あ る か 否 か と い う 観 点 か ら 行 わ れ る べ き で あ っ て 、 現 在 の 科 学 技 術 水 準 に 照 ら し 、 右 調 査 審 議 に お い て 用 い ら れ た 具 体 的 審 査 基 準 に 不 合 理 な 点 が あ り 、 あ る い は 当 該 原 子 炉 施 設 が 右 の 具 体 的 審 査 基 準 に 適 合 す る と し た 原 子 力 委 員 会 若 し く は 原 子 炉 安 全 専 門 審 査 会 の 調 査 審 議 及 び 判 断 の 過 程 に 看 過 し 難 い 過 誤 、 欠 落 が あ り 、 被 告 行 政 庁 の 判 断 が こ れ に 依 拠 し て さ れ た と 認 め ら れ る 場 合 に は 、 被 告 行 政 庁 の 右 判 断 に 不 合 理 な 点 が あ る も の と し て 、 右 判 断 に 基 づ く 原 子 炉 設 置 許 可 処 分 は 違 法 と 解 す べ き で あ る 。 ・ 開 発 許 可 に 関 し 、 横 浜 地 裁 平 成 1 1 . 4 . 2 8 判 決 ( 判 タ 1 0 2 7 - 1 2 3 、 L E X / D B 2 8 0 4 2 6 5 4 ) は 「 施 行 令 等 ( こ の 中 に は 建 設 省 通 達 で あ る 「 宅 地 防 災 マ ニ ュ ア ル 」 及 び 川 崎 市 が 策 定 し た 「 宅 地 造 成 に 関 す る 工 事 の 技 術 指 針 」 が 含 ま れ る 。 - 石 崎 注 ) の 技 術 的 細 目 を 満 た し て い れ ば 、 特 段 の 事 情 の な い 限 り 、 都 市 計 画 法 3 3 条 1 項 7 号 所 定 の 安 全 性 を 満 た す も の と い う こ と が で き る 」 と す る 。 ⑤ こ の よ う に 行 政 規 則 で あ っ て も 市 民 と の 関 係 で 権 利 義 務 を 形 成 し た り 、 裁 判 規 範 と し て の 機 能 を 有 す る よ う に な る 。 こ れ を 行 政 規 則 の 外 部 化 あ る い は 内 部 規 範 の 外 部 化 と 言 っ て い る 。 現 代 行 政 法 の 重 要 な 問 題 で あ る 。 従 っ て 、 現 象 と し て 法 規 命 令 と 行 政 規 則 の 区 別 が 相 対 化 し て い る ( 程 度 問 題 と な っ て い る ) 状 況 が あ る こ と は 否 定 で き な い 。 「 行 政 規 則 は 法 規 で は な い 」 と い う 理 由 だ け で 、 行 政 規 則 に 違 背 す る 措 置 の 違 法 性 を 否 定 す る こ と は で き な い 。 行 政 規 則 に 違 背 す る 措 置 が 違 法 と な る 可 能 性 を 十 分 に 検 討 す べ き で あ る 。 し か し 、 こ れ を も っ て 行 政 規 則 が 成 文 法 規 で あ る と い う こ と も で き な い 。 行 政 規 則 が 市 民 の 権 利 義 務 に 事 実 上 の 拘 束 力 を 持 ち 、 あ る い は 行 政 も そ れ を 勝 手 に 無 視 で き な い ( 自 己 拘 束 力 を 持 つ ) か ら と い っ て 、 直 ち に 法 規 命 令 と 同 じ よ う な 法 効 果 を 有 す る と い う こ と に は な ら な い と 考 え る 。 成 文 法 規 た り う る か ど う か に と っ て は 、 形 式 ( 政 令 や 省 令 等 と い う 形 式 で 制 定 さ れ 公 布 さ れ る こ と ) も 重 要 で あ る 。 私 は 、 法 規 命 令 と 行 政 規 則 の 法 的 性 格 の 違 い は 無 視 で き な い と 考 え る 。 相 対 化 現 象 は 否 定 し な い が 、 そ れ に つ い て は 、 行 政 規 則 の 権 限 行 使 基 準 ・ 裁 量 基 準 と し て の 機 能 と い う 視 点 で 、 そ の 法 規 範 と し て の 機 能 を 検 討 す べ き で あ ろ う と 考 え て い る 。 4 、 違 法 な 行 政 規 則 と 訴 訟 ① 違 法 な 行 政 規 則 に 従 っ て な さ れ た 行 政 措 置 は 違 法 で あ る の で 、 そ の 措 置 が 行 政 処 分 で あ れ ば 抗 告 訴 訟 ( 取 消 訴 訟 等 ) で 争 う こ と が で き る 。 ま た 、 行 政 処 分 で あ る か ど う か に 関 わ ら ず 違 法 な 行 政 規 則 に 基 づ く 違 法 な 行 政 措 置 で 損 害 を 受 け た と き は 国 家 賠 償 を 請 求 で き る 。 ( 3 ) に あ げ た 判 例 を 参 照 。

(7)

② 通 達 そ の 他 の 行 政 内 部 的 措 置 は 行 政 処 分 で は な い の で 、 そ れ 自 体 を 抗 告 訴 訟 ( 取 消 訴 訟 等 ) で 争 う こ と は で き な い ( 前 掲 墓 地 埋 葬 法 通 達 に 関 す る 最 高 裁 判 決 参 照 ) 。 ③ 行 政 事 件 訴 訟 法 改 正 で 、 公 法 上 の 当 事 者 訴 訟 に 「 公 法 上 の 確 認 訴 訟 」 が 明 記 さ れ 、 国 会 審 議 で も 、 行 政 立 法 と 並 ん で 通 達 等 の 違 法 確 認 訴 訟 の 可 能 性 が 示 唆 さ れ て い た 。 確 認 の 利 益 ( 紛 争 の 具 体 性 ) の 問 題 も あ る が 、 通 達 違 法 確 認 、 通 達 無 効 確 認 、 指 導 要 綱 違 法 確 認 訴 訟 等 が 提 起 さ れ る も の と 思 わ れ る 。 三、指導要綱 行 政 指 導 及 び 指 導 要 綱 に つ い て は 後 の 「 行 政 指 導 」 の 回 で 取 り 上 げ る が 、 こ こ で は 指 導 要 綱 に 関 す る 私 見 を 簡 単 に 紹 介 す る 。 1 、 指 導 要 綱 と は ① 要 綱 は 、 元 来 は 行 政 規 則 の 一 種 で あ り 、 執 務 基 準 に 関 す る 要 綱 、 行 政 内 部 組 織 に 関 す る 要 綱 、 人 事 管 理 上 の 要 綱 が あ る が 、 そ の 他 に い わ ゆ る 指 導 要 綱 ( 負 担 金 要 綱 や 紛 争 調 整 要 綱 も 含 む ) や 給 付 ・ 助 成 要 綱 が あ る 。 ・ こ の う ち 前 三 者 は 行 政 規 則 の う ち 行 政 内 規 と い い う る も の で あ る 。 新 潟 市 の 要 綱 集 を 見 て い る と 、 職 員 の 事 務 処 理 の 基 準 を 定 め た も の が 圧 倒 的 に 多 い 。 ・ そ れ に 対 し 、 指 導 要 綱 は 職 員 の 行 政 指 導 基 準 で あ る が 、 同 時 に 事 業 者 や 市 民 が こ れ ら の 要 綱 に 従 っ て 行 動 す る こ と を 期 待 し て い る 規 定 で も あ る 。 ・ 給 付 ・ 助 成 要 綱 も 、 補 助 金 交 付 に 関 す る 職 員 の 事 務 取 り 扱 い 基 準 と い う 形 式 で あ る が 、 市 民 の 補 助 金 申 請 資 格 ( 受 給 資 格 ) や 補 助 金 の 内 容 を 定 め る も の と な っ て り 、 こ れ も 市 民 と 行 政 団 体 と の 権 利 義 務 関 係 に か か わ る も の で あ る 。 ・ そ こ で 、 要 綱 を 市 民 ・ 事 業 者 ( 行 政 外 部 ) と の 関 係 で 整 理 す る と 、 a 行 政 内 規 と し て の 要 綱 、 b 指 導 要 綱 、 c 給 付 ・ 助 成 要 綱 と 分 け る と よ い だ ろ う 。 以 下 で は 、 b 指 導 要 綱 を 取 り 扱 う 。 ② 地 方 自 治 体 の 制 定 す る 開 発 指 導 要 綱 等 は 、 都 市 部 に お け る 急 速 な 宅 地 開 発 や そ れ に 伴 う 住 環 境 や 生 活 の 破 壊 あ る い は 自 治 体 財 政 の 深 刻 化 に 対 処 す る も の と し て 、 1 9 6 0 年 代 に 登 場 し 、 そ の 後 多 く の 自 治 体 に 普 及 し て い っ た 。 そ れ は 、 開 発 を 適 切 に 規 制 す る 法 制 度 の 不 備 ( 特 に 市 町 村 の 権 限 の 欠 如 ) を 補 う も の と し て 制 定 さ れ た も の で あ っ た が 、 さ ら に 自 治 体 の 地 域 環 境 整 備 行 政 を 積 極 的 に 推 進 す る 機 能 も 果 た す よ う に な っ て い る 。 し か し 、 そ の 法 的 性 質 を め ぐ っ て は 様 々 な 議 論 が あ る 。 ③ 私 は 、 指 導 要 綱 は 国 民 を 拘 束 す る と い う 意 味 で の 法 規 範 性 を 当 然 に 有 す る も の で は な い と 考 え る の で 行 政 規 則 に 含 め た が 、 国 民 や 企 業 が そ れ を 遵 守 す る こ と を 目 的 と し て 外 部 に 対 し て 発 さ れ て い る た め 、 行 政 内 規 と は 別 の カ テ ゴ リ ー と し た 。 し か し 、 後 に 述 べ る よ う に 、 状 況 に よ っ て 何 ら か の 法 規 範 性 を 獲 得 す る 可 能 性 を 否 定 す る も の で は な い 。 2 、 指 導 要 綱 の 機 能 ① 法 的 規 制 の 不 備 の 補 完 機 能 宅 地 開 発 指 導 要 綱 等 が 制 定 さ れ た の は 、 最 初 は ま さ に こ の 理 由 で あ っ た 。 な お 、 指 導 要 綱 自 体 は 非 権 力 的 な も の で あ り 、 そ れ を 制 定 す る こ と に 個 別 に 法 律 や 条 例

(8)

の 根 拠 を 必 要 と す る も の で は な い 。 武 蔵 野 市 開 発 負 担 金 要 綱 事 件最 高 裁 平 成 5 . 2 .最 高 裁 平 成 5 . 2 .最 高 裁 平 成 5 . 2 .最 高 裁 平 成 5 . 2 . 1 8 判 決 1 8 判 決1 8 判 決 1 8 判 決 ( レ ジ ュ メ p . 3 2 ) 参 照 。 ② 行 政 指 導 基 準 の 柔 軟 性 に 基 づ く 先 駆 性 ・ 実 験 性 と い う 機 能 行 政 指 導 と い う こ と か ら 、 法 律 や 条 例 で は す ぐ に は 採 用 で き な い よ う な 先 駆 的 ・ 実 験 的 な 指 導 も 取 り 入 れ る こ と が で き る 。 例 え ば バ ブ ル 期 に ゴ ル フ 場 開 発 に よ る 公 害 が 問 題 と な っ た と き に 、 農 薬 の 全 面 禁 止 を 打 ち 出 す ゴ ル フ 場 開 発 指 導 要 綱 が 制 定 さ れ た こ と が あ る ( 千 葉 県 ) 。 ③ 行 政 権 限 行 使 基 準 と し て の 機 能 県 の 大 規 模 開 発 指 導 要 綱 等 に は 、 知 事 が 許 認 可 権 を 有 す る こ と を 前 提 と し て ( 例 え ば 農 地 法 の 農 地 転 用 許 可 や 森 林 法 の 林 地 開 発 許 可 な ど が あ る ) 、 そ の 許 可 基 準 と し て の 機 能 を 含 む も の が あ る 。 3 、 指 導 要 綱 に 関 す る 行 政 手 続 法 の 規 定 ① 「 行 政 指 導 指 針 」 の 概 念 ( 行 政 手 続 法 § 2 八 号 ニ ) ② 行 政 指 導 に 関 す る 規 定 の 適 用 。 特 に 同 法 § 3 6 の 主 な 適 用 対 象 は 指 導 要 綱 で あ る 。 ③ 意 見 公 募 手 続 の 適 用 ( 同 法 § 3 8 以 下 ) ※ 国 の 行 政 機 関 が 行 う 行 政 指 導 及 び 意 見 公 募 手 続 に は 行 政 手 続 法 が 適 用 さ れ 、 自 治 体 の 機 関 が 行 う 行 政 指 導 や 意 見 公 募 手 続 に は 当 該 自 治 体 の 行 政 手 続 条 例 が 適 用 さ れ る が 、 規 定 内 容 は 基 本 的 に 同 じ で あ る 。 行 政 手 続 法 に つ い て は 後 に 取 り 上 げ る 。 な お 同 法 § 4 6 参 照 。 4 、 指 導 要 綱 の 法 的 性 質 を め ぐ る 議 論 ① 今 日 の 一 般 的 見 解 に よ れ ば 、 要 綱 は 「 正 規 の 法 」 ( 拘 束 力 を 持 つ 成 文 法 規 ) で は な い 。 そ の た め 要 綱 に 基 づ く 行 政 指 導 に 法 的 拘 束 力 を 持 た せ る こ と は で き な い し 、 要 綱 に よ る 措 置 を 行 政 処 分 と し て 取 消 訴 訟 を 提 起 す る こ と も で き な い 。 他 方 、 指 導 要 綱 は そ の 根 拠 法 令 が な く と も 制 定 で き る 。 ② し か し 、 住 民 や 企 業 の 活 動 に 対 し 、 強 い 規 律 力 を 発 揮 し て い る 。 a . 要 綱 は 行 政 指 導 基 準 と し て 住 民 や 企 業 が 遵 守 す る こ と を 期 待 し 、 予 定 し て 制 定 さ れ て い る ( 単 な る 行 政 内 部 規 範 で は な い ) 。 b . 要 綱 に 基 づ く 行 政 指 導 自 体 は 一 般 に 否 定 さ れ て い る も の で は な い 。 む し ろ 、 判 決 に お い て も 要 綱 や 要 綱 に 基 づ く 行 政 指 導 の 重 要 性 は 評 価 さ れ て い る 。 c . 国 ・ 自 治 体 と 住 民 ・ 企 業 の 現 実 の 力 関 係 や 行 政 の 権 威 か ら 、 指 導 要 綱 の 持 つ 事 実 上 の 拘 束 力 は 非 常 に 強 い 。 ③ 要 綱 は 行 政 の 権 限 行 使 基 準 と し て の 機 能 を 持 つ ( 裁 判 で も 権 限 行 使 の 適 法 性 審 査 の 評 価 基 準 と な り う る ) 。 ・ 助 成 要 綱 に あ っ て は 、 要 綱 は 給 付 ( 補 助 金 支 給 や サ ー ビ ス 提 供 な ど ) を 実 施 す る か ど う か の 基 準 で あ り 、 要 綱 の 要 件 を 満 た し て い る と き は 、 給 付 を 求 め る 権 利 が あ る と 考 え る べ き 場 合 も あ る 。 ・ 許 認 可 の 際 の 権 限 行 使 基 準 と し て の 意 義 を 持 つ 要 綱 も あ る 。 ※ ② は 事 実 上 の 拘 束 力 で あ る が 、 ③ で は 一 定 の 法 規 範 的 効 果 が 認 め ら れ る 。 ④ そ こ で 、 上 記 の よ う な 要 綱 の 普 及 と そ の 機 能 か ら 、 積 極 的 に 法 的 効 力 を 認 め る 見 解 が 出 さ れ た ( 自 治 体 慣 習 法 説 、 都 市 法 説 、 条 理 法 説 な ど ) 。 そ の 背 景 に は 、 法 律 の

(9)

定 め る 自 治 体 の 権 限 が 弱 い な か で 、 自 治 体 が 指 導 要 綱 と い う 方 式 で 開 発 規 制 等 を な ん と か 行 っ て き た こ と へ の 積 極 的 評 価 が あ る 。 ⑤ 私 は 、 指 導 要 綱 は 基 本 的 に 行 政 指 導 基 準 で あ り 、 成 文 法 規 で は な い と 考 え る ( 成 文 法 規 た る か ど う か に と っ て は 、 上 述 の よ う に そ の 形 式 も 重 要 で あ る ) 。 む し ろ 、 要 綱 が 行 政 指 導 基 準 で あ る 故 に 先 駆 的 実 験 的 機 能 を 取 り 入 れ る 可 能 性 も 重 視 す べ き で は な い か と 思 っ て い る 。 但 し 、 ③ で 述 べ た 機 能 ( 裁 量 基 準 ) を 有 す る よ う な 指 導 要 綱 の 規 定 が 存 在 す る こ と は 認 め る し 、 そ こ に は 一 定 の 法 規 範 的 機 能 が 認 め ら れ る こ と を 否 定 す る も の で は な い 。 動 態 的 ( ダ イ ナ ミ ッ ク ) に 見 る こ と が 必 要 だ ろ う 。 四、行政手続法による意見公募手続 (パブリック・コメント) 1 、 立 法 化 の 経 緯 ( 宇 賀 Ⅰ p . 2 7 8 以 下 に よ る ) ① 閣 議 決 定 に よ る パ ブ リ ッ ク ・ コ メ ン ト の 導 入 1 9 9 7 年 行 政 改 革 推 進 会 議 最 終 報 告 で の パ ブ リ ッ ク ・ コ メ ン ト の 導 入 提 言 1 9 9 8 年 中 央 省 庁 等 改 革 基 本 法 1 9 9 9 年 閣 議 決 定 「 規 制 緩 和 推 進 3 カ 年 計 画 」 で パ ブ リ ッ ク ・ コ メ ン ト 実 施 決 定 政 令 ・ 府 令 ・ 省 令 ・ 告 示 、 行 政 手 続 法 上 の 審 査 基 準 ・ 処 分 基 準 ・ 行 政 指 導 指 針 ② 行 政 手 続 法 で の 法 制 化 2 0 0 4 年 3 月 規 制 改 革 ・ 民 間 開 放 推 進 3 カ 年 計 画 ( 閣 議 決 定 ) で パ ブ リ ッ ク ・ コ メ ン ト 制 度 立 法 化 の 方 針 2 0 0 4 年 1 2 月 行 政 手 続 法 検 討 会 報 告 2 0 0 5 年 6 月 行 政 手 続 法 の 改 正 2 、 意 見 公 募 手 続 の 概 要( こ の 項 で は 、 特 に 断 ら な い 限 り 「 法 」 と は 行 政 手 続 法 を さ す ) ( 1 ) 対 象 と な る 行 為 ( 法 § 2 八 号 は 、 こ れ ら を 「 命 令 等 」 と 総 称 す る ) 内 閣 又 は 行 政 機 関 が 定 め る も の で 次 の も の を い う 。 。 イ . 法 律 に 基 づ く 命 令 ( 処 分 の 要 件 を 定 め る 告 示 を 含 む ) ま た は 規 則 こ こ で 命 令 は 内 閣 及 び 国 の 行 政 機 関 の 定 め る 法 規 命 令 で あ り 、 政 令 ・ 府 省 令 の 他 、 人 事 院 規 則 な ど も 含 む 。 他 方 、 規 則 は 地 方 自 治 体 の 行 政 機 関 が 制 定 す る 規 則 の こ と で あ る 。 塩 野 Ⅰ p . 3 1 5 、 宇 賀 『 行 政 手 続 法 の 解 説 ( 第 5 次 改 訂 版 ) 』 p . 6 1 。 ロ . 審 査 基 準 ( 法 § 5 参 照 ) ハ . 処 分 基 準 ( 法 § 1 2 参 照 ) ニ . 行 政 指 導 指 針 ( 法 § 3 6 参 照 ) ( 2 ) 命 令 等 制 定 機 関 ( 政 令 の 場 合 は 主 務 大 臣 が 命 令 等 制 定 機 関 と な る ) 。 法 § 3 8① ( 3 ) 命 令 等 を 定 め る 場 合 の 一 般 原 則 ( 法 § 3 8 ) ① 命 令 等 は 根 拠 と な る 法 令 の 趣 旨 に 適 合 す る も の と し な け れ ば な ら な い 。

(10)

② 命 令 等 制 定 機 関 は 、 当 該 命 令 等 の 規 定 の 実 施 状 況 、 社 会 情 勢 等 の 変 化 等 を 勘 案 し て 、 必 要 に 応 じ 検 討 を 加 え 、 そ の 適 正 を 確 保 す る よ う 努 め な け れ ば な ら な い 。 ( 4 ) 意 見 公 募 手 続 ( 法 § 3 9 ) ① 命 令 等 制 定 機 関 は 、 命 令 等 を 定 め る 場 合 は 広 く 一 般 の 意 見 を 求 め な け れ ば な ら な い 。 ② 意 見 公 募 に 当 た っ て は 命 令 等 の 題 名 及 び 根 拠 法 令 の 条 項 を 示 さ な け れ ば な ら な い 。 ③ 意 見 提 出 期 間 は 3 0 日 以 上 ( 5 ) 特 例 ① 意 見 公 募 手 続 規 定 が 適 用 さ れ な い 場 合 ( 法 § 3 9 ④ ) 。但 し 一 般 原 則 は 適 用 さ れ る 。 ② 意 見 提 出 期 間 が 3 0 日 未 満 で よ い 場 合 ( 法 § 4 0 ① ) ③ 委 員 会 ・ 審 議 会 等 が 意 見 公 募 手 続 を 行 っ た と き の 特 例 ( 法 § 4 0 ② ) ( 6 ) 意 見 公 募 手 続 の 周 知 ( 法 § 4 1 ) ( 7 ) 提 出 意 見 の 考 慮 ( 法 § 4 2 ) 命 令 等 制 定 機 関 は 、 提 出 さ れ た 意 見 を 十 分 に 考 慮 し な け れ ば な ら な い 。 ( 8 ) 結 果 等 の 公 示 ( 法 § 4 3 ) ① 特 に 提 出 意 見 ( 必 要 な 場 合 は そ れ を 整 理 ・ 要 約 し た も の ) と 提 出 意 見 を 考 慮 し た 結 果 及 び 理 由 を 公 示 し な け れ ば な ら な い 。 ② 意 見 公 募 手 続 を 実 施 し た に も か か わ ら ず 、 命 令 等 を 制 定 し な か っ た と き も 基 本 的 に 同 じ 。 ③ 意 見 公 募 手 続 を 実 施 し な か っ た と き は 、 そ の 理 由 を 公 示 し な け れ ば な ら な い 。 3 、 自 治 体 の 行 政 機 関 に よ る 命 令 等 の 制 定 ① こ の 法 律 は 「 命 令 等 」 の 概 念 に 自 治 体 の 機 関 が 制 定 す る も の を 含 め て い る が ( 法 § 2 八 号 ・ 同 五 号 ) 、 こ れ ら に つ い て は 行 政 手 続 法 の 適 用 を 除 外 し て い る ( 法 § 3 ③ ) 。 ② 地 方 自 治 体 は 命 令 等 制 定 行 為 に つ い て も 、 こ の 法 律 の 趣 旨 に の っ と り 必 要 な 措 置 を 講 じ な け れ ば な ら な い ( 法 § 4 6 ) 。 要 す る に 各 自 治 体 の 行 政 手 続 条 例 に 命 令 等 制 定 手 続 が 法 定 さ れ る 。 ※ 新 潟 市 は 新 潟 市 市 民 意 見 提 出 手 続 条 例 を 制 定 し て い る が 、 新 潟 県 は 条 例 は 制 定 し て い な い ( 要 綱 で 対 応 し て い る ) 。

参照

関連したドキュメント

規則は一見明確な「形」を持っているようにみえるが, 「形」を支える認識論的基盤は偶 然的である。なぜなら,ここで比較されている二つの規則, “add 2 throughout” ( 1000, 1002,

これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,

(( .  entrenchment のであって、それ自体は質的な手段( )ではない。 カナダ憲法では憲法上の人権を といい、

つまり、p 型の語が p 型の語を修飾するという関係になっている。しかし、p 型の語同士の Merge

新設される危険物の規制に関する規則第 39 条の 3 の 2 には「ガソリンを販売するために容器に詰め 替えること」が規定されています。しかし、令和元年

・条例第 37 条・第 62 条において、軽微なものなど規則で定める変更については、届出が不要とされ、その具 体的な要件が規則に定められている(規則第

基準の電力は,原則として次のいずれかを基準として決定するも

  BT 1982) 。年ず占~は、