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GP--0-0 GP--0-0 新宿ブレストセンター クサマクリニック 閉経前 Luminal A 乳癌患者に対する術前内分泌療法の効果 術前ホルモン療法を施行した 例の検討 浜松医療センター 乳腺外科 神田クリニック 浜松オンコロジーセンター 小林 英絵 小泉 圭 徳永 祐二 神田 和弘 渡辺 亨

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一般セッション 抄 録

ポスター掲示

(2)

GP-1-01-01

閉経前Luminal A乳癌患者に対する術前内分泌療法の効果

新宿ブレストセンター クサマクリニック

日馬 幹弘

【目的】閉経後乳癌に対する術前内分泌療法は温存率を向上させる。しかし、

閉経前患者では意義が明らかでないとの判断で勧められてはいない。安全 性と有効性を検討した。【対象】2008 年4月から2012年3月までに27例の 患者に対して行った。対象は Luminal A で ER/PgR が 90% 以上の症例とし た。後半の9例にはKi67が20%以下の条件を追加した。対象者には、意義 が明らかでないことを説明後に希望された患者であり、希望がある場合や2 か月に1回のUSで経過をみてPDの場合には、抗癌剤あるいは手術を行うこ とを承諾されている。LH-RH agonistの4週1回投与に内服剤(letrozole 25 例、tamoxifen 2 例)を加えた。年齢は 32 歳- 45 歳(平均 38.2 歳)であっ た。T1:6 例、T2:17 例、T3:2 例、T4:2 例、N0:17 例、N1:10 例 であり、投与期間は 6 - 16 か月で中央値は 9.1 ヶ月である。十分な効果が 得られたと考えられ、本人が局所治療を希望した時点で、全例に局所療法が 施行された。【結果】主病巣は12例にPRが得られ、奏効率は44.4%であっ た。PD 症例はなく、SD 症例でも 15-20% 減少症例が 10 例あった。リンパ 節は 1 例が CR、3 例が PR となった。温存手術を施行された 16 例での効果 は、主病巣でGrade3が1例(非浸潤癌は残存)、Grade1b:3例、Grade1a:

8例、Grade0:4例であった。リンパ節は20例が切除され、Grade3:2例、

Grade1a:4例、Grade0:4例、評価不能:10例であった。長期投与に奏功 例が多く見られた。再発はSLNBを拒否した小葉癌の1例にリンパ節再発がみ られたのみである。重篤な副作用はなかった。【結語】今後、予後の評価が重 要となるが、手術の縮小化が可能となった。腫瘍径が大きいなど術前の薬物 療法が必要と考えられ、抗癌剤を拒否する患者には一つの選択肢となる可能 性がある。

GP-1-01-02

術前ホルモン療法を施行した32例の検討

1浜松医療センター 乳腺外科、2神田クリニック、3浜松オンコロジーセンター 小林 英絵1、小泉 圭1、徳永 祐二1、神田 和弘2、渡辺 亨3

【背景】近年の乳癌治療ではsubtypeごとの治療法が選択されており、ホルモ ン受容体発現が高度な浸潤性乳癌に対して、術前ホルモン療法が行われるこ とが増えている。術前ホルモン療法は術前化学療法に比べ有害事象が少なく、

患者のQOL を維持しやすいという利点がある。効果を得られる症例・得ら れない症例についての予測因子や、至適投与期間等について未だ明確な基準 が定まっていないものの、効果判定については術後病理におけるPgRおよび Ki67の発現低下が効果判定として注目されている。【目的】当院における術前 ホルモン療法症例について検討する。【対象】2010年6月から2012年10月ま での間に、当院・連携病院にて術前ホルモン療法および手術を施行した32例 を検討した。術前ホルモン療法を行ったが効果不十分であり化学療法へ変更 となった症例(7例)は除外した。【結果】平均の術前治療期間は8.5カ月(3-24 カ月)であり、閉経前 13 例、閉経後 19 例であった。画像評価では PRが 14 例、SDが18例であり、CRの症例は認められなかった。術後病理結果では治 療効果判定は Grade0 が 11 例、Grade1a が 19 例、Grade1b 以上が 2 例と細 胞変性は比較的軽度であったが、術前の生検と比較しPgRの発現低下が24例、

Ki67の発現低下が22例に見られ、それらの低下は画像評価とは相関しなかっ た。また初診時に画像上リンパ節転移陽性と考えられた12例は、手術時も全 例リンパ節転移陽性であった。【考察】術前ホルモン療法による腫瘍縮小効果 は多様であったが、術前化学療法に見られるようなCRや、リンパ節転移の消 失は認められなかった。術前ホルモン療法の評価として画像や病理による治 療効果判定は特異的ではなく、術後病理でのPgRおよびKi67の発現低下に留 意すべきと考えられた。

GP-1-01-03

ホルモン受容体陽性閉経後局所進行乳癌に対する初期全身治療 としてのアロマターゼ阻害剤の効果

1大阪市立大学大学院 腫瘍外科、2市立柏原病院 外科

高島 勉1、川尻 成美1、柏木 伸一郎1、野田 諭1、青松 直撥1、 森崎 珠実1、渡邊 真央1、小野田 尚佳1、石川 哲郎2、平川 弘聖1 皮膚浸潤や,鎖骨上窩あるいは内胸リンパ節転移を伴う局所進行乳癌は初期 治療の選択に迷うことも少なくない.特にホルモン受容体陽性閉経後症例に おいては術前化学療法の経験から化学療法の効果に疑問があるが,ホルモン 療法による治療のデータも乏しい.当科ではいわゆる Luminal A タイプの stage IIIB,IIIC症例で閉経後のものに対しては原則としてアロマターゼ阻害 剤(AI剤)による治療を第1選択としており,その治療成績を報告する.対象 は2004 年6月から 2012年7月までにAI 剤を開始した34例で,stage IIIB が26例,IIICが8 例,年齢は50~94 歳(中央値74),観察期間の中央値は 99 週(12-357 週)であった.最良効果は CR 1 例(3%),PR 21 例(62%),

SD 11例(32%)で24週以上のSDは9例(26%)であった.PDを1例認めた.

奏効率は65%,clinical benefit rateは91%となった.5例がdown staging により手術可能となった.2例は病勢の進行により姑息的な乳房切除を要した.

平均投与期間は80週であり,2年を越すものも8例認めた.AI剤は閉経後ホ ルモン陽性局所進行乳癌の初期治療として高い奏効率を示し,長期にわたる コントロールが可能であり有用である.

GP-1-01-04

閉経後luminalA高齢乳癌患者における術前および非手術1次 ホルモン療法の治療経験

伊勢原協同病院 外科 飯尾 宏

 Luminal Aの閉経後乳癌患者に対する術後補助療法はホルモン療法が主体 となる。しかし術前ホルモン療法はそれによる乳房温存率は向上するが、予 後への影響は明らかではないため推奨グレードC1に留められている。術後内 分泌療法と予後を比較した臨床試験は無く確立された治療法ではない。

 臨床の現場においては認知症を伴う老人や知的障害を持つ老人で本人と家 族が手術を望まない場合がある。またいくら説得しても手術を拒む老人もい る。他臓器転移を伴う患者でも直接生命に関わらない肺や骨転移のみの患者 もいる。これらの患者では針生検の結果女性ホルモン高感受性と判定された 場合にはまずホルモン療法の選択肢があることを話している。確立された治 療でないことを受け入れられた場合にはレトロゾールを用いたホルモン療法 をまず開始している。その後の病巣縮小率を見ながら、手術可能な患者には 術前ホルモン療法から手術治療への移行を勧めている。2010年1月以来7例 で非手術1次ホルモン療法が行われた。2例の同時性肺転移症例はこれらが消 失してダウンステージできた。同時性骨転移の1例はその他の臓器転移無く 経過している。肺転移の消えた1例を含む3例は約4月で手術治療へ移行した。

多発性肺転移が消えた1例は17月後に患者家族からの強い手術希望をうけて 手術治療を行い、術後5日目に脳梗塞を合併したが無事軽快した。この治療を はじめるきっかけとなった現在95歳の認知症を伴う患者は腫瘍は理学的には 縮小し、34月以上長くSDを保っており家族の満足度は高い。知的障害を持 つ高齢女性も20月PRを維持している。この患者では手術治療はできそうに ない。 このように推奨グレードが低くともluminal Aの高齢者乳癌においては患者 の背景を十分に考慮すれば非手術1次ホルモン療法の選択肢があると考えら

(3)

GP-1-01-05

ホルモン陽性HER2陰性乳癌に対する術前療法の解析

1国立病院機構長崎医療センター 外科、2同 放射線科、3同 臨床検査科 前田 茂人1、遠山 啓亮1、渡海 由貴子1、中島 一彰2、伊東 正博3

【はじめに】Luminal A type乳癌に対してはホルモン治療が主流とされてい るが、化学療法が必要な場合もある。当センターで経験したホルモン陽性 HER2 陰性乳癌に対する術前化学療法(NAC)症例および術前ホルモン療法

(NAE)施行例を後ろ向きに検討し、NACおよびNAEの治療効果について解 析した。【対象】2007 年 11 月から 2012 年 10 月までに切除術を行った原発 性乳癌 461 例中、ホルモン陽性 HER2 陰性乳癌 243 例のうち術前治療を行 い、治癒切除し得た63例を対象とした。NAC施行47例(平均年齢49歳、針 生検から手術までの期間217日)、NAE施行16例(平均年齢63歳、針生検か ら手術までの期間 186 日)であった。NAC は FECx4 → DTXx4、NAE は LET を使用した。【検討項目】1)針生検および摘出標本での ER,PgR,HER2 の 変化。2)RECIST および腫瘍縮小率評価(造影 MRI で評価)。3)組織学的治 療効果判定(pCR)(取扱い規約に準じ評価)。4)stage I/II症例における術後 再発の有無。【結果】1)ER変化:NAC60%→60%,NAE83%→62%。PgR 変 化:NAC51% → 30%,NAE63% → 9%。HER2 陽 性 変 化:NAC:3%,

NAE:0%。2)RECIST(PD/SD/PR/CR%):NAC(2/34/58/6%),NAE

(0/50/50/0%)。腫瘍縮小率:NAC(3.9→2.3cm):41%,NAE(2.3→1.4cm): 39%。3)pCR(0/1/2/3%):NAC(4/63/24/9%),NAE(0/75/29/6%)。4)

stage I/II 再発率:NAC:2/38(5%),NAE:0/16(0%)。【まとめ】治療前 後のホルモン受容体の変化では、NAEはNACに比し有意にER(P=0.0327)、

PgR(P=0.0019)を減少させた。このことから、NAE によるホルモン受容 体の変化は Tumor heterogeneity に関与した可能性がある。奏効率は NAC 64%・NAE 50%で、有意差はないもののNACの奏功率が高い。すなわち、

NACは温存術施行率向上に寄与する可能性がある。pCR率はNAC 9%,NAE 6%で、ともに組織学的完全消失は期待できない。

GP-1-01-06

Luminal乳癌に対する術前化学療法におけるホルモン受容体発 現状況とpCR率および予後解析

1がん研有明病院 乳腺内科、2がん研有明病院 病理部、

3がん研究所 病理部、4がん研有明病院 乳腺科

深田 一平1、伊藤 良則1、高橋 俊二1、田辺 真彦1、小林 隆之1、 小林 心1、荒木 和浩1、堀井 理絵2、秋山 太3、岩瀬 拓士4

【背景】ホルモン受容体陽性、HER2 陰性乳癌では術前化学療法(NAC)によ る病理学的完全奏効(pCR)の頻度は少なく予後因子とならない事が報告さ れている。Allred scoreによるホルモン受容体発現量とpCR率および予後の 解析を行った。【方法】2000年1月から2009年12月までに当院で854症例 にNACを施行した。術前針生検検体が再評価可能であったホルモン受容体陽 性、HER2陰性乳癌265人を対象とした。術前針生検でER 10%以上and/or PgR10%以上でHER2陰性(免疫組織0,1+またはFISH2.0未満)をluminal 乳癌と定義した。【結果】観察期間中央値54.3カ月、再発31例(15.4%)、死 亡16(8.0%)例、DFI中央値50.9ヶ月、5年無再発生存率85.4%、5年生存 率 92.9% であった。ホルモン受容体発現状況別の near-pCR 率(Grade3 + 2b)は、ER 6点以下:3例(13.0%)、7点:8例(6.2%)、8点以上:1例(0.9%)、

またPgR 6点以下:10例(6.1%)、7点:2例(2.7%)、8点以上:0例(0%)、

ER/PgR 共に 6 点以下:3 例(14.3%)、ER/PgR 共に 7 点以上:2 例(2.0%)

であった。予後解析ではERは予後予測因子とならいがPgR高発現では予後良 好の傾向(p=0.056)、ER/PgRともに高発現は予後良好因子(p=0.036)であっ た。【考察】Luminal乳癌に対する術前化学療法においてER強陽性はpCRの予 測因子となるが予後と相関せず、ER/PgR高発現が予後予測因子となる可能性 が示された。

GP-1-01-07

Luminal type乳癌に対する術前化学療法の効果予測因子の検

1大阪労災病院 外科、2大阪労災病院 病理診断科、3大阪労災病院 看護部 松並 展輝1、森島 宏隆1、三輪 秀明2、久保田 倫代1、三宅 祐一朗1、 安山 陽信1、廣田 昌紀1、金 よう国1、清水 潤三1、三方 彰喜1、 長谷川 順一1、濱沢 智美3、根津 理一郎1

【背景と目的】ホルモン受容体(HR)陽性の Luminal type 乳癌は予後良好で あるが、術前化学療法による病理学的完全奏効(pCR)率は低い。当院では 2006年4月より術前化学療法としてFEC100+Taxaneを標準治療とした。ま た、現在は閉経後のHR(+)・HER2(-)乳癌に対して術前内分泌療法も行って いるが、化学療法が適応となる症例を選択するため、これまでの治療成績よ りLuminal typeにおける化学療法の効果予測因子を検討した。【対象と方法】

2006 年 10 月から 2012 年 9 月までに手術を施行した850 例のうち subtype の評価可能な浸潤癌は720例であった。HR(+)はER又はPgR陽性細胞占有 率が10%以上とし、HER2(+)はIHC(3+)又はIHC(2+)でFISH陽性(signal ratio>2.2)とした。HR(+)・HER2(-)は505例(70.1%)、HR(+)・HER2(+)

は51例(7.1%)であった。これらのLuminal type乳癌556例中84例(15.1%)

に術前化学療法(FEC+Taxane:72 例、FEC:6 例、Taxane:6 例)を施行 し、HER2(+)19例中16例にTrastuzumabを併用した。原発巣の組織学的 評価が可能であった 83 例を対象に、histological grade(HG)・HR 陽性率・

Ki-67の標識率及びHER2 statusが組織学的治療効果の予測因子となるかを 検討した。【結果】Luminal type の組織学的治療効果 Grade 3 は 83 例中 13 例(15.7%)であった。浸潤性乳管癌74例では組織学的治療効果Grade 3が 11 例(14.9%)で、HG1 では 27 例中 1 例(3.7%)のみであった。ER < 50%

の症例ではER≧50%に比べ組織学的治療効果Grade 3が有意に多かったが

(40.0% vs 12.3%)、PgRの陽性率では治療効果に差がなかった。Ki-67≧

30%以上の症例ではKi-67<30%に比べ組織学的治療効果Grade 3が有意 に多く(40.9% vs 6.6%)、Strict pCR & ypN0 も有意に多かった(22.7%

vs 3.3%)。また、HER2 statusは治療効果に影響しなかった。多変量解析で はKi-67のみに有意差が認められた。【結語】Luminal type乳癌ではKi-67の 標識率が30%以上の症例で化学療法による高い効果が期待できる。

GP-1-01-08

luminal A type乳癌に対するFEC+TC療法による術前化学療 法の忍容性と効果

1長野赤十字病院 乳腺内分泌外科、2長野赤十字病院 病理、

3長野赤十字病院 腫瘍内科、4中澤ウイメンズライフクリニック 浜 善久1、福島 優子1、渡部 正秀2、上野 真由美3、横山 史朗4

【背景】luminal A乳癌(ホルモン受容体陽性、HER-2陰性)は他のsubtypeに 比べ頻度が多く、予後は良好であるが、術前化学療法(NAC)の奏効率は低い とされている。当院ではluminal A乳癌に対し、標準療法としてFEC100+TC

(Docetaxel 75mg/m2,Cyclophosphamide 600mg/m2)をそれぞれ 3 週 毎に4コース施行後、手術を施行している。【目的】luminal A乳癌に対する NACの忍容性と効果についてretrospectiveに検討を行った。【対象と方法】

2010年1月から2012年11月までに当院でNAC後手術をした66例(平均年 齢52.3歳)を対象とし、術前針生検でluminal Aと診断した37例(56.0%)。

完遂率や組織学的効果判定を行った。【結果】FEC+TCの完遂例は34例(完遂 率91.9%)。2例はTCの副作用による皮疹で中止もしくはpaclitaxelに変更。

1例は倦怠感が強く中止となった。組織学的効果はGrade3:3例、Grade2:

12例、Grade1:17例Grade0:5例であり、pCR率は8.1%であった。【考察】

NACにおけるFEC+TC療法の忍容性は良好であった。同時期の当院における luminal A type以外のNACのpCR率は41.3%(12例/29例)であり、これら に比べpCR率は低かったが、Grade(3+2)までの評価では40.5%に効果が 認められ、限定的ではあるが腫瘍縮小効果は期待できると思われた。

(4)

GP-1-01-09

当院における術前化学療法症例48例の検討

1国立病院機構九州医療センター 乳腺外科、2久留米大学 外科学講座、

3久留米大学 集学治療センター

大塚 弘子1、中川 志乃1、高橋 宏樹1、井上 由香1、森 遼1、 唐 宇飛2、藤井 輝彦3、白水 和雄2

luminal A乳癌は一般的に化学療法の効果が、他のサブタイプより乏しいと言 われている。しかし、症例によっては術前化学療法が必要な場合も往々にし て生じる。今回、我々は今までのluminal A症例を中心に術前化学療法症例を 振り返ることによって、その効果と効果予測に寄与する因子がないかを検討 した。対象は、2006年4月から2012年6月までの47名(うち両側乳癌2名)

49乳房について行われた術前化学療法について、サブタイプ別にレジメンや 臨床効果などについて検討した。内訳はLuminal A typeが29乳房、Luminal B typeが7乳房、HER2陽性typeが6乳房、Triple negative typeが7乳房で あり、Luminal A typeとそれ以外について比較検討した。使用されたレジメ ンはFECのみが8例、FEC followed by DOCが34例、TCが2例、ETが1例、

DHが2例であった。効果はCRが6乳房(luminal A:2乳房)、PRが27乳房

(luminal A:17乳房)、SDが13乳房(luminal A:8乳房)、PDが3乳房(luminal A:2乳房)であった。以上の結果を、その他臨床背景なども含め文献的考察 を加え報告する。

GP-1-01-10

ホルモン受容体陽性原発乳癌における術前化学療法前後の病期 変化とその予後への影響

1聖路加国際病院 乳腺外科、2昭和大学医学部 乳腺外科 高橋 侑子1、林 直輝1、松田 直子1、梶浦 由香1、吉田 敦1、 中村 清吾2、矢形 寛1、山内 英子1

【背景】原発乳癌治療において術前化学療法(NAC)は標準的な治療戦略である。

現在NAC後病理学的病期(ypStage)が予後規定因子とされているが、NAC前 臨床病期(cStage)からypStageへの変化は考慮されていない。また、ホルモ ン陽性乳癌では病理学的完全奏功(pCR)を得ても予後を改善しないという報 告があるが、NACの治療効果と予後改善の関係は一定の見解に至っておらず、

cStageからypStageへの変化が予後へ影響するか否かは未だ明確でない。

【目的】ホルモン受容体陽性乳癌におけるNAC前後のcStageからypStageへ の変化と予後との関連を明らかにすること。

【対象と方法】対象は2001年1月より2008年12月までに当科でNAC施行後 外科的切除術を施行したホルモン受容体陽性原発乳癌573例。NAC前後での Down Stage(DS)群と非DS群の2群に分け、後ろ向きに比較した。

【結果】年齢中央値は47歳(26-76歳)、観察期間中央値は54ヶ月(5-134ヶ 月)。NAC前臨床病期はcStage I 11 例(1.9%)、cStage II 453 例(79%)、

cStage III 109例(19%)、NAC後病理学的病期はypStage 0 56例(9.8%)、

ypStage I 66例(11.5%)、ypStage II 296例(51.7%)、ypStage III 155 例(27%)であった。全症例のうち DS 群は 148 例(26%)、非 DS 群は 425 例(74%)であった。全573 例ではDS、非 DS 群に無病生存期間(DFS)、全 生存期間(OS)共に差は認めなかった。加えて、ypStage II(n=296)症例に おける DS 群(cStage III,n=28)と非 DS 群(cStage I/II,n=268)の比較 で、DS 群で有意に DFS が短く(p < 0.0001)、OS にも同様の傾向を認めた

(p=0.078)。

【結論】ホルモン受容体陽性乳癌においては、NACによるdownstagingでの予 後の改善は認めなかった。さらに、同じypStageであっても、cStageが高い と予後が不良であることが示唆された。

GP-1-01-11

HER2陽性乳癌における術前化学療法の効果とHER2 heterogeneityの相関

1兵庫医科大学 乳腺・内分泌外科、2同 病院病理部、3同 放射線科、

4さきたクリニック、5海の里クリニック

今村 美智子1、三宅 智博1、村瀬 慶子1、宮川 義仁1、柳井 亜矢子1、 八木 智子1、一井 重利1、高塚 雄一1、伊藤 敬2、廣田 誠一2、 山野 理子3、先田 功4、畑田 卓也5、三好 康雄1

【背景】HER2陽性乳癌は術前化学療法において高い治療効果を示すものの、

感受性予測因子は明らかにされていない。免疫組織染色における判定では、

強い完全な細胞膜の染色性が 30% を超えたものが 3+ と判定されており、

HER2陽性乳癌でも、HER2陽性細胞と陰性細胞が混在する症例が含まれてい る。今回HER2のheterogeneityが、術前化学療法の治療効果に与える影響 を検討した。【対象と方法】当科で術前化学療法を実施したHER2陽性乳癌22 例を対象とした。治療前の針生検組織で免疫組織染色を行い、HER2発現陽 性の細胞割合、ER、PR、Ki67の陽性細胞割合を計測した。使用した薬剤は、

taxane-FEC が 16 例、TC(docetaxel+cyclophosphamide)が 6 例で、この うち 17 例で taxane と trastuzumab が同時投与された。臨床的(RECIST)、

病理学的(乳癌取扱い規約16版)治療効果を判定した。【結果】臨床効果との 相関では、HER2陽性率はCR:87.5±15.8%(n=8、平均±標準偏差)、PR:

55.5 ± 33.3%(n=11)、SD:53.3 ± 35.1%(n=3)であり、CR と PRには有 意差(P=0.035)を認めた。Ki67 陽性率は、CR:36.6 ± 27.6%、PR:29.2

± 17.3%、SD:34.0 ± 11.6% であり、臨床効果と相関しなかった。ER 陽 性群においてER陽性率、PR陽性率と臨床効果にも相関は認めなかった。ま た、病理学的完全奏効群のHER2発現割合78.3±34.3%(n=6)は、非奏効 群 55.8 ± 30.6%(n=12)に比べ高かったものの有意差はなかった。【考察】

HER2のheterogeneityは、HER2陽性乳癌の術前化学療法における治療効果 に影響を及ぼす可能性が示唆された。

GP-1-01-12

HER2陽性乳癌に対するTrastuzumab併用術前化学療法の検

国立がん研究センター中央病院

渡邉 真、木下 貴之、垂野 香苗、神保 健二郎、鈴木 純子、

麻賀 創太、北條 隆

【背景】乳がんに対する術前化学療法は、術後化学療法と比較した場合に 同等の生存率を得られる他、乳房温存率についても向上をもたらす事が報 告されている。更に、HER2 陽性乳癌に対する術前化学療法においては、

Trastuzumabを併用する事で病理学的完全奏功(pCR)率の著明な向上がみら れたとの報告がされており、本邦においても広く用いられている。【目的】今 回我々は、当院におけるHER2陽性乳癌に対する術前化学療法に関して(1)

Trastuzumab併用群と(2)Trastuzumab非併用群の2群間で比較検討を行っ た。更に、Trastuzumab投与群については、HER2陽性乳癌に対する術後薬 物療法として投与された症例との比較検討を行った。【対象】対象は2002年よ り当院にて術前化学療法が施行されたHER2陽性乳癌症例。Trastuzumab併 用群と非併用群間で、pCR率、乳房温存率、OS、PFSなどの項目について比 較検討を行った。pCRの定義に関しては、「乳房及びリンパ節の癌細胞がすべ て消失した場合か、乳管内病巣のみが残存した場合。」と定義した。【結果】(1)

Trastuzumab 併用群 46 例と(2)Trastuzumab 非併用群 75 例、121 例につ いて検討を行った。pCR率はTrastuzumab併用群30.4%、非併用群17.3%

と Trastuzumab 併用群で改善を認めた。HER2 陽性、HR 陽性のいわゆる Luminal-B like症例においてはTrastuzumab併用群でもpCR率が13.3%と 低い傾向にあった。【結論】HER2陽性乳癌に対するTrastuzumab併用術前化 学療法は化学療法単独に比べてpCR率を改善させ、予後に関しても改善を得 られる可能性が示唆された。

(5)

GP-1-01-13

当院におけるHER2陽性乳癌に対するtrastuzumab併用術前 化学療法の治療戦略

1大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター 消化器・乳腺外科、

2近畿大学医学部 外科 乳腺・内分泌部門

藤島 成1、濱田 未佳2、安積 達也2、橋本 幸彦2、乾 浩己2、 北條 敏也2、大和 宗久2、菰池 佳史2

【目的】HER2 陽性乳癌に対する術前化学療法で Trastuzumab 投与が推奨さ れている。われわれは 06 年から乳房温存を希望するHER2陽性乳癌および HER2 陽性局所進行乳癌に対し Trastuzumab(H)併用術前化学療法を行っ ている。今回術前 Trastuzumab 併用投与された症例の治療効果を解析し、

HER2陽性乳癌に対するTrastuzumab併用術前治療の治療戦略を検討した。

【対象】手術可能癌14例(IIA;2例、IIB;9例、IIIA;3例)と局所進行乳癌 11 例(IIIB;7 例、IIIC;4 例)。HER2-enriched 10例(手術可能3例、局所 進行 7 例)、luminal B 15 例(手術可能 11 例、局所進行 4 例)。Paclitaxel 併 用(T+H)17例(手術可能12例、局所進行5例)、AC療法後Paclitaxel併用投 与(AC→T+H)8例(手術可能2例、局所進行6例)。【結果】pCRは手術可能 癌で6例(43%)、局所進行乳癌で2例(18%)に認められた。サブタイプから 手術可能癌の luminal B 3 例(27%)が、HER2-enriched 全例が pCR であっ た。局所進行乳癌ではluminal B全例non-pCRであったが、HER2-enriched 2 例(29%)が pCR であった。HER2-enriched は luminal B より有意に pCR 率が高かった(p<0.05)。AC→T+Hレジメンで手術可能・局所進行癌のい ずれでもpCRが得られず、T+Hでは手術可能癌で50%(6/12)、局所進行癌 で40%のpCR(2/5)が認められた。【考察】HER2陽性乳癌はサブタイプによ り術前Trastuzumab併用化学療法の治療効果が異なる。今回の検討ではT+H レジメンはAC→T+Hレジメンより有意にpCR率が高く、AC療法はpCR率 の向上に寄与しなかった。今後はサブタイプを考慮した術前化学療法の治療 戦略を検討する必要がある。

GP-1-01-14

アンスラサイクリンを含まないアブラキサン・トラスツズマブ 併用術前抗癌剤治療

1高崎総合医療センター 乳腺内分泌外科、

2高崎総合医療センター 研究検査科、3群馬大学 臓器病態外科学 小田原 宏樹1、鯉淵 幸生1、小川 晃2、堀口 淳3

【背景と目的】アブラキサンはヒト由来アルブミンにパクリタキセルを結合さ せたことで,従来のタキサン系製剤に比べて副作用の減少,利便性の良さ,

そして優越性が期待されている薬剤である.HER2陽性乳癌に対する術前抗癌 剤治療(臨床試験)として,心毒性回避のためアンスラサイクリン製剤を含ま ずにアブラキサンとトラスツズマブの併用投与を行った成績を報告する.【対 象と方法】試験デザインは,腫瘍径1cm以上のHER2陽性手術可能乳癌患者 に対し,アブラキサン(260mg/m2 3週毎)とトラスツズマブ(初回8mg/kg 以後6mg/kg 3週毎)の併用投与を4コース施行,その後に手術を行うもので,

主要評価項目はpCR率である.【結果】平成24年11月現在,11名の手術が終 了した.平均年齢は60歳(48-73歳).病期IIAが5例,IIBが3例,IIIAが2 名,IIIBが1名である.全例でPR以上の腫瘍縮小効果を認めた.11名のうち,

ER and/or PgR陽性のLuminal HER2 typeは3名でありpCRは1名(33%)

で あ っ た.ER and PgR 陰 性 の pure HER2 type は 8 名 で あ り pCR は 4 名

(50%)であった.副作用に関して,末梢神経障害は必発であったがGrade 2 以下であった.心不全による4コース目での中止が1名発生したが,心機能は 短期間で回復した(完遂率91% 手術施行率100%).他,減量・中止につなが る重篤な副作用は特に認められていない.【考察】アブラキサンとトラスツズ マブの併用投与による術前抗癌剤治療レジメンは現時点では安全性に問題は なく,アンスラサイクリン製剤が含まれていないにもかかわらずpCR率も良 好と考えられる.今後も症例を追加し安全性と有効性を検討していく予定で ある.

GP-1-01-15

サブタイプ別にみたHER2陽性乳癌に対する術前薬物療法の治 療効果

1浜松医療センター 乳腺外科、2神田クリニック、3浜松オンコロジーセンター 徳永 祐二1、小泉 圭1、小林 英絵1、矢田 達郎1、神田 和弘2、 宮本 康敬3、渡辺 亨3

【目的】近年intrinsicサブタイプを考慮した薬物療法の考え方が定着し、HER2 陽性乳癌の術前薬物療法においてもTrastuzmabを併用することによりpCR

(病理学的完全奏功)率を向上させることが示されている。海外においては trastuzmab 併用の術前薬物療法の報告が多くなされ、pCR 率は 30% から 60%と良好な成績を治めている。Trastuzmabと相乗効果が高いと言われて いるVinorelbine(VNB)とPaclitaxel(PTX)を使用し、その治療効果をサブタ イプ別に検討した。【対象と方法】2005年10月から2012年10月までに針生 検で浸潤性乳管癌と診断され、IHC3+あるいはFISHで増幅を認めた47例を 対象とした。投与方法はTrastuzmab(毎週投与)と共にVNB 4コース(2投1 休)後、PTX を 12 週連続投与した。LuminalB-HER2 の直近の 8 例に対して はホルモン療法も併用した。治療前後でMRIによる画像評価で臨床的治療効 果を、手術後に病理学的治療効果を判定した。【結果】症例の内訳はStage1:

4 例、Stage2:22 例、Stage3:21 例(3A:8 例、3B:8 例、3C:5 例 )で、

本レジメン開始当初は主に局所進行乳癌を対象としていたが、最近の症例は Stage1,2の早期癌に対しても積極的に術前治療を導入した。サブタイプで は LuminalB-HER2:24 例、HER2 disease:23 例で、治療完遂率は 40 例

(85.1%)であった。薬物療法後の画像評価はCR:17例、PR:27例、PD:2 例で、ほとんどの症例で臨床的治療効果が認められた。病理学的効果判定は、

Grade3:17 例、Grade2:12 例、Grade1:14 例、Grade0:4 例であった。

pCR 率は LuminalB-HER2 が 24 例中 4 例(16.7%)にとどまったが、HER2 disease では 23 例中 13 例(56.5%)と高かった。【結論】Trastuzmab 併用 VNB+PTX療法はHER2陽性乳癌、特にHER2 diseaseに対する術前化学療 法として高い奏効率を示し推奨される治療法である。

GP-1-01-16

Triple Negative(TN)乳癌における術前化学療法の効果につい

1順天堂大学医学部 乳腺科、2順天堂大学医学部 人体病理病態学 中井 克也1、三富 弘之2、アリカム イミティ1,2、瀬沼 幸司1、 堀本 義哉1、荒川 敦2、小坂 泰二郎1、三浦 弘善1、霞 富士雄1、 齊藤 光江1

{背景}TN乳癌は,luminal typeの乳癌と比較して術前化学療法の効果が高い とされている.しかし一方で,化学療法により効果が得られない場合は,早 期に再発し再発後の生存期間が短いことが報告されている.{目的}TN乳癌に おける術前化学療法効果の違いについて,病理組織学的に検討をおこなった.

{対象・方法}2006年1月~2009年12月に当院で術前化学療法を施行し手術 を行った乳癌179例のなかで37例(20.7%)のTN乳癌を対象とした.術前化 学療法は,アンスラサイクリン系薬剤(EC,FEC)およびタキサン系薬剤(PAC,

DOC)を投与した.{結果}TN 乳癌の病理学的完全奏効(pCR)は 10/37 例

(27%)でluminal乳癌の6/115(5%)と比較して高い結果が得られた.しか しTN乳癌の無再発生存率および全生存率は他のサブタイプと比較して不良で あった(P<0.001).TN乳癌の中でpCRが得られた群はnon-pCR群と比較 して予後が良好(P<0.05)であった.{結語・考察}TN乳癌のなかで術前化 学療法の効果予測因子の検討(Ki-67やEGFRなど)を報告する.

(6)

GP-1-02-01

TC75 followed by EC90におけるSubtype 別治療効果の検

日本大学 乳腺内分泌外科

前田 哲代、榎本 克久、天野 定雄、谷 眞弓、櫻井 健一、平野 智寛、

飯塚 美紗都、萩原 美桜、原 由起子、松本 京子、和賀 瑛子、

鈴木 周平、山室 みのり、長島 沙樹

[はじめに]乳癌は、Subtype別に治療が選択されるようになった。それによ り化学療法が有効であるtype、ホルモン療法が有効であるtypeと予測できる ようになった。しかしながら、type別に振り分けた場合でも、有効にならな い症例もある。また、標準的な化学療法では、アンスラサイクリン系逐次タ キサン系投与であるが、TC療法の奏功率の高さに最初にTC療法を施行する ことの優位性が注目されてきている。そこで、我々は、TC→EC療法におけ るSubtype別の奏効率などを検討し、最適な今後の治療方針を検討した。[対 象・方法]過去2年間に初発未治療乳癌患者で術前にTC療法4cycle→EC療 法 4cycle 完遂し、手術を施行した 42 症例を対象。効果は MRI で評価。[結 果]平均年齢 54 歳(34-74 歳)、病期は、2A 期 18 例、2B 期 16 例、3A 期 5 例、3B 期 2 例、3C 期 1 例。Intrinsic subtype の内訳は、Luminal A:8 例、

Luminal B:25 例、HER2:3 例、Triple negative(TN):5 例。Subtype 別 の奏効率は、Luninal A(pCR:0%,pPR:62%,pSD38%),Luminal B(pCR:

28%,pPR:60%,pSD:12%),HER2(pCR:33%,pPR:67%,pSD:

0%),TN(pCR:60%,pPR:40%,pSD:0%)。[考察]Ki67 が高値の症 例は奏効率が高かった。Luminal AでもPRが得られた症例は、乳管内進展部 分まで含めた腫瘍径で評価されたものだった。Luminal Aでは、腋窩リンパ 節に転移症例では、化学療法はNCであり、ホルモン療法の検討が考えられた。

また、TC療法後よりもEC療法後に腫瘍増大した症例も経験したので、逐次 投与が必要なのかについてもあわせて報告する。

GP-1-02-02

当院における術前化学療法の検討

1福井県立病院 外科、2福井県立病院 臨床病理 伊藤 朋子1、大田 浩司1、橋爪 泰夫1、海崎 泰治2

【はじめに】術前化学療法は乳房温存や薬剤感受性・予後の情報を得ることを 目的として広く行われている.当院における術前化学療法の治療成績につい て検討した.【対象と方法】2003年12月から2012年11月にアンスラサイク リン系,タキサン系±トラスツズマブにて術前化学療法を行い,手術を施行し た78例について検討をおこなった.今回の検討では病理学的完全奏功(pCR)

は乳管内成分の有無は問わず,浸潤巣が完全に消失したものとし,LuminalA は ER または PRが 1% 以上陽性で組織学的グレード 1 かつ Ki67< 15% とし た.【結果】pCR が 21 例,病理学的非完全奏功(NpCR)が 57 例で pCR 率は 26.9%であった.pCRはTが小さく,組織学的グレードが高い傾向をみとめ た.サブタイプ別の pCR はそれぞれ,LuminalA が 0%(0/8),LuminalB が 26.1%(6/23),Luminal-HER2が31.3%(5/16),HER2が25.0%(5/25),

Triple Negative(TN)が 45.5%(5/11)で,TN は LuminalA よ り pCR 率 が 有意に高くなっていた.平均観察期間48ヶ月(110-3ヶ月)内に再発は14例

(pCR 1例,NpCR 13例),死亡は3例(pCR 0例,NpCR 3例)であった.カ プランマイヤー法による無再発生存期間平均値はpCR 94ヶ月,NpCR 85ヶ 月,生存期間平均値はpCR 110カ月,NpCR 99ヶ月で,pCR群でそれぞれ よい傾向を認めたが,有意差はなかった.乳房温存率は48.4%であった.【結 語】長期経過観察における検討が必要であるが,pCRは予後良好な傾向があっ た.サブタイプでpCR率など治療成績が異なっており,サブタイプ別の治療 戦略が必要である.

GP-1-02-03

当院における術前化学療法の成績

明和病院 乳腺内分泌科

友松 宗史、岸本 昌浩、後野 礼、小野 朋二郎、堀尾 勇規

目的:術前化学療法(以下NACと記載)によりpCRを得ることで、乳房温存 率の向上だけでなく予後の改善に寄与する可能性がある。当院では、NACは anthracycline をベースとした FEC100 を、response-guided に基づき、ま ず4サイクル施行し、効果を見ながら最大6サイクル施行している。続いて PTX(nab-PTXを含む)をweeklyで12回投与している。今回、当院で行われ たNACにおける効果、忍容性などを検討した。対象、方法:2011年1月から 2012年10月までに手術が行われた乳癌患者55例のうち、NACが行われた T3以上、もしくはN1以上のステージ2b以上は10症例であった。そのうちで、

HER2陰性であった6症例を対象とした。NAC前後の腫瘍因子、病理組織学 因子の変化について検討した。結果:年齢中央値は54(40-65)歳。Luminal B が 5 例、Basal like が 1 例であった。奏効率は 83%(SD:1 例、PR:4 例、

CR:1 例)、病理組織学的効果は Grade 1a:2 例、2:3 例、3:1 例であっ た。NAC前後のKi67の変化は1例のみ上昇(18.1→51.7%)していたが、そ の他は低下していた(平均 38.8 → 6.8%)。術式は乳房切除術が 5 例、乳房 部分切除が1例で、5例に腋窩リンパ節郭清を施行した。副作用に関しては、

Grade4の好中球減少が2例に認められたが、GCSFを使用することで完遂で きた。また1例でG3の末梢神経障害のため減量を余儀なくされたが、完遂率 は100%であった。また心機能障害は認められなかった。考察:反応を見な がらFEC を最大6コースに増やし(response-guided)、PTXをweekly で12 コース行う(dose-dense)ことにより、NACとして良好な奏効率が得られた。

また有害事象についても適切に対応することで、中止することなく遂行する ことができた。今後、長期的な観察は必要であるが、術前療法として有効な 投与法と考えられた。

GP-1-02-04

術前化学療法にてFEC followed by Abraxane

®

を用いた原発 性乳癌の検討

日本赤十字社和歌山医療センター 乳腺外科

芳林 浩史、川口 佳奈子、矢本 真子、西村 友美、山田 晴美、

南村 真紀、加藤 博明

【目的】原発性乳癌における術前化学療法でFEC followed by Abraxane®の 効果と忍容性を検討する。【対象と方法】当センターで治療をおこなった原発 性乳癌 6 例を対象とした。方法は FEC 療法(5FU 500mg/m2、Epirubicine 100mg/m2、Cyclophosphamide 500mg/m2、3週毎、3~4クール)後に Abraxane®(260mg/m2、3 週毎、3 ~ 4 クール)を施行した。HER2 陽性タ イプはAbraxane®にTrastuzumabを同時併用した。そして効果と忍容性を 検討した。【結果】平均年齢は52歳(44-62歳)で、全例女性であった。病期 は1期が1例、2A期が3例、2B期が2例であった。サブタイプ別はLuminal A タイプが 1 例、LuminalHER2 タイプが 1 例、HER2 タイプが 4 例であっ た。EpirubicinとAbraxane®のRelative dose intensityはそれぞれ97.3%、

96.2%であった。術前画像評価は奏効率100%であった(cCR 2例、cPR 4 例)。病理学的効果判定はGrade3が4例、Grade2aが2例であった。有害事 象としてGrade3(CTCAE v3)以上の骨髄毒性は好中球減少のみであったが全 例に認めた。また発熱性好中球減少は2例に認め、すべてFEC療法時であっ た。非骨髄毒性はGrade3以上の有害事象は認めず、FEC療法時は消化器症状 を、Abraxane®時は発疹、しびれなどの皮膚・神経症状を中心に認めたが、

いずれも外来通院でコントロール可能であった。【結語】術前化学療法として のFEC followed by Abraxane®は奏効率、病理学的効果も高く、忍容性も許 容範囲であった。

(7)

GP-1-02-05

アブラキサンを含むレジメンの術前化学療法における投与完遂 性と安全性の検討および副作用対策について

1埼玉社会保険病院 外科、2埼玉社会保険病院 薬剤部、

3埼玉社会保険病院 健康管理センター、4埼玉社会保険病院 病理部 吉水 信就1、櫻井 孝志1、岸本 裕1、遠藤 まり子1、中島 顕一郎1、 野坂 香織2、臺 裕子2、岩男 暁子3、清水 健4

アブラキサンは溶媒としてクレモホールやエタノールを含まず、アナフィラキ シー様過敏反応を懸念せずに済み、高用量のパクリタキセルを投与可能にし ている。そのためより良い治療効果が期待できる薬剤として注目されている。

当院では 2011 年 4 月より臨床研究として術前化学療法における Feasibility Studyを行ってきたので報告する。症例は2012年11月までに登録された25 例の乳癌患者。年齢は 38 ~ 74 歳(平均 51.1 歳)。病期別では cStageI1 例、

IIA11例、IIB10例、IIIB2例、IIIC1例。基本的にレジメンはHER-2陽性の 場合FEC100 followedアブラキサン+ハーセプチンとし、HER-2陰性の場合 アブラキサンfollowed FEC100とした。副作用として全例血液毒性は認めず、

非血液毒性としてGrade2/3の関節痛・筋肉痛・脱力感はそれぞれ13/1例、

0/1例、2/1例であり、Grade2/3の末梢神経障害を13/1に認めた。初めの6 例は副作用を認めてから対症療法を行ってきたが、それ以降は漢方薬の同時 投与を行い、grade3以上の副作用は認めなかった。アブラキサン投与の完遂 率は21/22の95.5%であり、全例減量することなく投与可能であった。現在 までに16症例の手術が終了しており、病理学的奏効度はgrade1b以上が14 例(87.5%)、pCRは7例(43.8%)、リンパ節転移例のリンパ節CR率は6/7 例で85.7%であった。アブラキサンは副作用対策として早期(アブラキサン 投与と同時)に漢方薬を導入することにより副作用をコントロール可能であ り、効果も高く術前化学療法における新規薬剤として有用であると考える。

GP-1-02-06

乳 癌 NAC に お け る non-anthracycline レ ジ メ ン と し て の nab-paclitaxelの有用性と安全性

市立奈良病院 乳腺センター

小山 拡史、徳川 奉樹、梅田 佳美、稲葉 征四郎、谷口 章子、

奥坊 佳子

【背景と目的】近年、乳癌 NAC 療法のレジメンとしてその忍容性の高さ から non-anthracycline レジメンが報告されるようになってきた。nab- paclitaxcelは、ヒト血清アルブミンンにパクリタキセルを結合させた新しい タキサン系抗癌剤であり、乳癌に対して適応症のある薬剤である。今回我々 は乳癌術前化学療法としてnab-paclitaxcel(±trastuzumab)療法を行い、良 好な結果が得られたので報告する。【対象と方法】対象は、2010 年 11 月か ら2012年7月までに遠隔転移を有さない腫瘍径3cm以上の原発性乳癌患者 20 例に対して乳癌 NAC 療法して paclitaxcel(± trastuzumab)療法を行っ た19症例。Her2陰性乳癌に対してはnab-paclitaxcel単独、HER2陽性乳癌 に対しては trastuzumab 併用(初回 8mg/body 2 回目以後 6mg/body 3 週 毎)で行った。全員女性で、年齢は31歳~66歳(平均年齢55.8歳)。容量 は 260mg/m2 を 3 週毎に 4 ~ 8 クール行った。原則外来化学療法として施 行した。【結果】効果判定は、CR9 例、PR8 例、NC2 例、PD1 例で奏功率は 77.8%。組織学的CR(DCIS残存含む)は10例(50%)に得られた。乳房温存 手術を16例(80%)に施行できた。安全性評価としては、grade3以上の血液 毒性は1例にのみ認め、末梢神経障害を60%に認めたが、外来化学療法で安 全に施行できた。【結語】乳癌術前化学療法としてのnab-paclitaxcel療法は、

リンパ節転移を有する局所進行乳癌に対しても組織学的奏効率は高く、特に トリプルネガティブ症例に有効であった。nab-paclitaxcelは外来で安全に施 行できるレジメンであるが、末梢神経障害のマネージメントが重要であると 考えられた。

GP-1-02-07

当院におけるnab-paclitaxelを用いた乳癌化学療法の経験

独立行政法人国立病院機構岡山医療センター 外科(乳腺甲状腺外科)

臼井 由行、秋山 一郎、柿下 大一、徳毛 誠樹、國末 浩範、

内藤 稔、長岡 知里

乳癌に対して、当院でのnab-paclitaxelを用いた化学療法の成績を報告する。

2011年から2012年10月までに主に進行乳癌症例に対しての初期治療の化 学療法で同意を得て、nab-paclitaxelを用いた症例は13例であった。EC4コー ス+nab-paclitaxel 4コースが12例、nab-paclitaxel 8コースが1例であっ た。nab-paclitaxel の用量に関しては、進行例もあり 260 ~ 200mg/m2 で あった。Stage2A 5例、Stage2B 1例、Stage3A 3例、Stage4 4例であった。

腫瘍縮小はPRが10例SDが2例であった。pCRはなかった。有害事象として は、全例にG2の脱毛、G1~2の末梢神経障害を認めた。G3以上の血液毒性 は認められなかった。1例は上腕ポート部へのnab-paclitaxel薬液の漏出があ り、投与後数ヶ月にわたりG2の皮膚の硬結を生じた。nab-paclitaxelは副作 用もあるが、対処が可能であり、高い認容性、安全性があると思われた。

GP-1-02-08

EC followed by weekly nab-Paclitaxelによる術前化学療法 の検討

日本大学医学部 乳腺内分泌外科分野

原 由起子、櫻井 健一、和賀 瑛子、松本 京子、萩原 美桜、

前田 哲代、平野 智寛、榎本 克久、谷 眞弓、天野 定雄

【背景】乳癌の術前化学療法としてはアンソラサイクリン系薬剤とタキサン 系薬剤の遂次療法の有用性が広く知られている。【目的】EC followed by weekly nab-Paclitaxelによる術前化学療法の効果および安全性について検 討した。【対象】院内の臨床研究審査委員会に申請して許可を得た後、術前未 治療で、腫瘍径3cm以上または腋窩リンパ節転移陽性、外科手術により根治 切除可能と判断され、ECOG Performance Status 0-2、年齢20歳以上、75 歳未満の症例を対象とした.条件を満たし登録した後、現在までに結果を得 た症例は5症例であった。【方法】EC療法(E:90mg/m2,C:600mg/m2,

tri-weekly)を4コース実施し、Nab-paclitaxel 125mg/m2を週1回、3週間 連続で繰り返して1週間休薬する。これを1コースとして4コース繰り返した。

施行前、EC終了後、Nab-paclitaxel施行後に評価を行った。【結果】対象とし た5症例のすべてが女性であった.平均年齢は59歳であり病理組織型は浸潤 性乳管癌 4例、浸潤性小葉がん 1例であった。サブタイプはLuminalA:3例、

Triple nagative:2 例であった。開始時の臨床病期は T2N1M0stage11B 2 例、T3N0M0stage11B 1例 T2N0M0stage11A 1例であった。抗腫瘍効果は cCR:1例、PR:1例、SD:1例、PD:1例であり、奏功率は40%であった。

施行中の有害事象は血液毒性5例、末梢神経障害を3例認めた。すべての症例 で減量することなく完遂可能であった.施行中、nab-Paclitaxelは投与時間 が短く、外来化学療法室の混雑緩和に有用であった。【結語】EC followed by weekly nab-Paclitaxelによる術前化学療法は有用であると考えられた.

(8)

GP-1-02-09

乳腺専門診療所における術前化学療法の実現性

桜新町濱岡ブレストクリニック

濱岡 剛、後藤 裕子

【目的】近年乳腺専門診療所が増加し乳癌検診の質向上だけでなく術後治療 を継続的に請け負うことで、基幹病院のみならず自宅近くで診療が受けら れるなど、患者の負担軽減をも期待される。しかし化学療法まで可能な診 療所はいまだ少ない。今回診療所である当院で施行した術前化学療法の実 現性につき治療効果とその治療効果判定を踏まえて報告する。【対象】2009 年5月から2012年12月までに当院にて術前化学療法を施行した24症例に つきその奏効率と治療効果判定、予後につき検討した。【結果】平均年齢52 歳、臨床病期I:4,II:17,III:3、LuminalA:12例、Her2:1例、Triple negative:10 例、Triple positive:1 例。 治 療 レ ジ メ ン は Docetaxel:20 例、Paclitaxel(weekly80mg/m2):2 例 で 1 例 は Trastuzumab 併 用、FEC

(500/100/500mg/m2):21 例、TC:2 例、EC:1 例。奏効率は前半 83%、

後半86%であった。病理学的pCRは6例(25%)、浸潤径3mm以下のnear pCRを含めると8例(33%)で認められた。治療効果判定は診療所での超音波 と聖路加を中心とする基幹病院におけるMRIおよび超音波にて行った。経過 を通じて緊急受診を要するadverse eventは認めなかった。予後については 最大follow up期間3年3カ月で再発2例、死亡1例を認める。【結論】診療所 での術前化学療法は、基幹病院との連携や、経験のある医師、看護師を必要 とする。また診療所の収益を含めたrisk and benefitという面ではbenefitは 大きくないが、治療効果、安全性においては基幹病院に遜色なく実現可能で あり、患者のbenefitおよび基幹病院の負担軽減につながると考える。

GP-1-02-10

術前化学療法施行症例の乳房温存術後局所再発についての検討

1がん研有明病院 乳腺センター 外科、

2がん研有明病院 乳腺センター 内科、3がん研有明病院 放射線治療部、

4がん研有明病院 臨床病理部、5がん研究会がん研究所 乳腺病理部 小野 寿子1、宮城 由美1、中村 祥子1、高橋 俊二2、伊藤 良則2、 小口 正彦3、堀井 理絵4、秋山 太5、岩瀬 拓士1

【はじめに】乳癌診療ガイドラインでは術前化学療法(以下NAC)で良好に縮小 した浸潤性乳癌に対する乳房温存療法は推奨グレードBで勧められるとされ ている。しかしNAC後の乳房温存療法は局所再発率が高くなるという報告も ある。そこで当院でNAC後乳房温存手術(以下Bp)を行った症例の局所再発 について、乳房切除(以下Bt)症例と比較し検討した。【対象】2005年3月か ら2007年12月までNAC後手術を行った346症例350乳房(両側乳癌の対側 DCISやM1例は除外)。平均観察期間は66ヶ月。350例中、Bp施行は127例

(36%)、うち術後病理結果でBtを施行したのが17例(5%)、追加部分切除 施行が6例(2%)で最終的にBpを完遂したのが110例(31%)、Btが240例

(69%)。Bp後放射線療法(以下RT)を施行した103例を、Bt施行した240例 と比較し検討した。またBp+RTの局所再発3症例を検討した。【結果】Bp+

RT、Btの局所再発率は各々3例(2.9%)、12例(5%)であった。Bp+RTの 局所再発3症例は、症例1:cT2N1で効果判定はnear cCR、Grade3。n0で 断端(-)。原発巣、リンパ節共に癌消失部はっきりせず。術後4年半で別象限 だが初回の切除部位の近くに乳房内再発出現。癌の性質が異なることから新 規の多発癌のと考えられた。再発術後経過良好。症例2:cT2N1で効果判定 はcPR、Grade2。n0で断端(+)。術後4年で別象限にUSにて低エコー域が 出現し穿刺吸引細胞診にて悪性細胞を認め、局所再発の診断で新規の多発癌 と考えた。再発術後経過良好。症例3:cT4bN1で効果判定はcPR、Grade2。

n(3/17)で断端(+)。術後1年で皮膚、乳房、腋窩リンパ節再発。初回手術 と同じ組織型で皮膚には浸潤巣とリンパ管侵襲を認めた。術後局所再再発、肺、

肝転移を来たし術後3年で永眠。【結語】当院でのNAC後平均観察期間66ヶ月 での乳房温存術の局所再発率は2.9%と良好な局所制御ができており、適切 な術式選択と追加治療を行っていると考えられた。

GP-1-03-01

術前化学療法において造影MRIは効果予測因子となるか:サブ タイプ別での検討

愛知県がんセンター中央病院 乳腺科

市川 茉莉、岩田 広治、藤田 崇史、澤木 正孝、服部 正也、

近藤 直人、堀尾 章代、牛尾 文、権藤 なおみ、井戸田 愛

【背景と目的】術前化学療法では造影MRIを撮影することが多いが、画像的に CRとなった症例でも、病理学的にはCRでない場合を経験することがある。

MRIが術前化学療法の病理学的効果予測因子として有効であるかをサブタイ プ別に検討する。【方法】術前化学療法を施行後、2003年3月から2012年7 月に当院で手術を行った乳癌患者を対象とし、画像所見、病理学的評価につ いてサブタイプ別に検討した。化学療法前に認めた結節状、または斑状の造 影効果が消失したものをMRIのcCRとした。また、術前化学療法治療効果判 定の2b以上をpCRとした。術前化学療法はアンスラサイクリン系+タキサン 系254例、アンスラサイクリン系のみ16例、タキサン系のみ6例で、ハーセ プチン使用例は42例であった。【結果】対象症例は280例、年齢は25~72歳

(中央値49歳)。luminal type 144例(51.4%)、Her2 positive 77例(27.5%)、

Triple negative 59 例(21.1%)で あ っ た。MRI で の cCR は 71 例。luminal type 30 例(28.8%、30 / 144)、Her2 positive 28 例(36.4%、28 / 77)、

Triple negative 13 例(22%、13 / 59)であった。MRI で cCR71 例のうち、

pCRは46例。luminal type 10例(33.3%、10/30)、Her2 positive 25例

(89.2%、25 / 28)、Triple negative 11 例(84.6%、11 / 13)と、Her2 positive、Triple negative で多く認めた。【結論】術前化学療法において、

Her2 positive、Triple negativeではMRIで画像的にCRとなった場合、pCR の予測因子となる可能性が示唆された。

GP-1-03-02

乳癌術前化学療法後のMRI所見と術後の病理学的所見の比較検

1慶応義塾大学医学部 放射線診断科、

2慶応義塾大学医学部 一般・消化器外科、

3慶応義塾大学医学部 病理診断部

上竹 亜記子1、谷本 伸弘1、高橋 麻衣子2、林田 哲2、神野 浩光2、 三上 修治3、北川 雄光2、栗林 幸夫1

〔目的〕近年、乳癌に対する術前化学療法が定着し、その治療効果判定が画像 診断に求められるようになってきた。我々の施設でも術前化学療法後の乳癌 患者にMRIを施行し、治療効果判定を行っている。今回我々は、術前化学療 法の治療効果判定目的で施行したMRI所見と手術後の病理組織学的所見とを 比較検討したので報告する。〔対象と方法〕2009 年 9 月から 2012 年 2 月に 当院外科で手術を施行し、ハーセプチン+パクリタキセルによる術前化学療 法を行ったHER2陽性の乳癌患者23例(平均年齢55.1歳)を対象とした。全 例で術前化学療法後にダイナミック MRI を施行し、残存腫瘍の有無、拡散 強調画像の異常信号をもとに cCR(clinically complete response)、non- cCR の評価を行った。〔結果〕MRI で cCR と診断され病理組織学的にも pCR

(pathological complete response)と診断されたものが13例、MRIでCRと 診断されたがpCRとならなかったものが2例、MRIで腫瘍の濃染像があった がpCRであったものが5例、MRIで腫瘍の濃染があり病理組織学的にも残存 腫瘍があったものが3例であった。MRI上cCRを陽性所見とした場合の感度 は72.2%(13/18例)、特異度は60%(3/5例)、陽性的中度は86.7%(13/15 例)、陰性的中度は37.5%(3/8例)であった。〔考察〕MRIは、腫瘍そのもの の縮小率だけではなく線維化や壊死の状態も把握できるため術前化学療法の 治療効果判定を行う際に有用であるが、散在性に乳管内病巣がある場合や乳 腺症などがある場合には偽陰性、偽陽性となることがある。

(9)

GP-1-03-03

Luminal-type 乳癌に対する Primary systemic therapy 

~早期効果判定から何がわかるか?~

亀田メディカルセンター 乳腺科

坂本 正明、戸崎 光宏、寺岡 晃、佐川 倫子、中島 裕一、坂本 尚美、

角田 ゆう子、福間 英祐

Primary systemic therapy(PST)によりin vivoで化学療法の感受性を確認 出来ることはそのメリットの一つである。しかし、Luminal-type乳癌は一般 に化学療法の効果が乏しく、その必要性は議論のあるところである。我々は 以前よりPSTの早期の段階でMRI撮影による薬剤効果判定を行うことで様々 な知見を得てきた。2006年4月から2012年10月までに手術を行ったPST症 例366例のうちアンスラサイクリン含有レジメンを4サイクル以上投与し、主 に2サイクル後の早期にMRI画像による効果判定を行ったLuminal-type乳癌 62例を対象とした。小葉癌とHER2陽性乳癌は除外した。患者背景は、2A期 20例、2B期29例、3A期4例、3B期5例、3C期4例であり、N-が13例(21%)、

N+が49例(79%)であった。早期効果判定で長径の30%以上の縮小を認め るものを Responder 群(19 例(30%))、それ未満を Non-Responder 群(43 例(70%))とした。Responder群は有意にLuminal Bに多かった。cCR率は 12.9%(8 例)、pCR 率は 4.8%(3 例)であり、Responder 群 19 例のうち 8例(42%)がcCRあるいはpCRとなった。逆にcCRあるいはpCRとなった 8例のうち7例(87.5%)がResponder群であった。観察期間中央値40ヶ月 で、再発は2例であり、初再発部位はそれぞれ肺と肝、骨であった。PST早 期効果判定でNon-Responderと判断された患者がcCRあるいはpCRとなる のは困難である。しかし、Luminal-type乳癌のPSTはCRのみがsurrogate markerではないことが示されてきており、最終的に何をもって効果があった と判断し、何をもって患者が化学療法の恩恵を得られたと判断するかは難し い問題である。当院で得られたデータから考察してみたい。

GP-1-03-04

乳癌術前化学療法中の超音波画像評価

東京都立多摩総合医療センター 乳腺外科 田辺 直人、伏見 航也、高見 実

(はじめに)乳癌術前化学療法は化学療法の適応があれば、腫瘍の縮小効果も 期待ができ有効な方法である。ただ、3 から 5% は化療中 PD となる症例も 存在し注意を要する。当院では術前化学療法の評価は化療後 2cycle 後に超 音波検査で評価を行っていおり、その効果を検討する。(対象、方法)2007 年4月から2010年4月まで乳癌腋窩リンパ節転移に対して術前化学療法を 行った症例の内、化学療法はFEC followedドセタキセル(DTX)を行った29 例を対象とした。HER陽性乳癌にはDTXにトラスツマブを併用し、US評価 は、FEC2cycle後(FEC開始6週間後)、DTX2cycle後(DTX開始6週間後)で 行った。DTX2cycle後はDTX開始時の大きさと比較した。化学療法後全例手 術を行った。(結果)平均年齢は55±10才、臨床病期は2A 8例、2B 10例、

3A 1例、3B 1例、3C 9例、subtype luminal type 12例、HER2 type 5例、

basal like(triple negative)type 12例であった。組織学的治療効果はgrade 3 10例、grade 2 10例、grade 1 8例、grade 0 1例であった。FEC2cycle 後cCR 0例 cPR 26例 SD 2例 PD 1例、DTX2cycle後 cCR 2例、cPR 22例、

SD 4例、PD 2例であった。FEC PD症例はFEC 中止し、DTXに変更後もPD となり、化学療法を中止となった。全身再発、5例認めており、FEC2cycle後 cPR 3例、SD 1例、PD 1例、DTX 2cycle後 cPR 2例、SD 1例、PD 2例であっ た。PD再発例の1例は術後6カ月の再発であった。化学療法中の画像評価は、

PD症例の抽出であり、2例は化学療法を中止することができ早急に手術を行 うことができた。PD症例の1例は急速に増大し、視触診でも化療効果の判断 ができる症例であった。(結語)術前化学療法中の超音波検査による画像評価 は、PD症例を、抽出するための有効な方法であった。

GP-1-04-01

SPECT/CTによる乳癌術前センチネルリンパ節マッピングの有 用性

大和市立病院 外科

河野 蓉子、坂田 道生、濱田 賢一、大泉 陽介、三重野 浩朗、

熊本 浩志、森瀬 昌樹、鈴木 博、竹下 利夫

【背景・目的】臨床的リンパ節転移陰性乳癌において,センチネルリンパ節生 検(SNB)は標準治療となっている.センチネルリンパ節(SN)の同定法とし てはRI法と色素法があるが,RI法では事前にリンフォシンチグラフィ等で マッピングが可能である.今回当院ではSPECT/CTによる術前センチネルリ ンパ節マッピングを導入したので,その有用性について検討する.【対象・方法】

2012年7月より当院で施行した,SPECT/CTにてマッピングした乳癌術前セ ンチネルリンパ節生検30例(SPECT群)について,その画像評価・手術時間・

同定率などから有用性を検討した.対照として,同年に色素法のみで行った センチネルリンパ節生検症例(色素群)についても分析し,比較検討した.【結 果】SPECT/CTの画像は鮮明でわかりやすく,とくに3D再構成画像はリアリ ティーの高い画像が得られ,またSNの位置の計測が可能であった.GPSナビ ゲーターと併用することにより,ピンポイントでSNの位置・深さ・個数が同 定できた.SNBに要する時間は,色素法のみと比べて短縮していた.【考察・

結語】SPECT/CTによる乳癌術前センチネルリンパ節マッピングは有用である と考えられた.

GP-1-04-02

SPECT/CT fusion画像を用いたセンチネルリンパ節生検

仙台赤十字病院 外科

鈴木 幸正

センチネルリンパ節シンチグラフィは解剖学的マーカーとなるものがほとん ど描出されないため、リンパ節の描出は確認できても、その解剖学的位置の 把握は困難である。当院では、2011 年 6 月より SPECT/CT による fusion 画 像を作成し、術前にセンチネルリンパ節(以下SN)の位置を把握したSN生検 を行ってきたので、その有効性について報告する。(対象と方法)2011年6月

~2012年10月までにSPECT/CTを用いて術前にマッピングを行い、SN生 検を施行した42例44乳房を対象とした。手術前日に99mTCフチン酸を乳輪 皮下に注射し、約2時間後にSPECT/CTにてマッピングを行った。38例は全 身麻酔下に、4例は局所麻酔下にSN生検術を施行した。術前腋窩リンパ節転 移が疑われても術前細胞診が陰性であれば、リンフォシンチグラフィを行い SPECT/CTでSNが描出されればSN生検を施行した。(結果)平均年齢62.7才、

SPECT/CTで描出されたセンチネルリンパ節個数は3個が4例、2個が7例、

1個が33例で平均は1.34個であった。全例level Iに存在していたが、胸壁 に接しているものや、腋窩静脈の頭側にあるものもみられた。すべて術中に ガンマプローブにて検出でき、術中同定率は100%であった。(結語)SPECT/

CTにより術前にSNの位置を正確に把握することにより、容易にSNの同定が 可能で、過不足ない適切なSN生検が行えると思われた。

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